JPH0683657B2 - 容器入り果汁飲料の製造方法 - Google Patents
容器入り果汁飲料の製造方法Info
- Publication number
- JPH0683657B2 JPH0683657B2 JP61014927A JP1492786A JPH0683657B2 JP H0683657 B2 JPH0683657 B2 JP H0683657B2 JP 61014927 A JP61014927 A JP 61014927A JP 1492786 A JP1492786 A JP 1492786A JP H0683657 B2 JPH0683657 B2 JP H0683657B2
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- JP
- Japan
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- fruit juice
- cyclodextrin
- container
- aroma
- juice
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は最内層がポリオレフィン系樹脂等を使用した容
器に充填包装された果汁飲料の製造方法に関するもので
ある。さらに詳しく言えば、果汁の香気成分がポリオレ
フィン系樹脂等に吸着されず、果汁飲料の品質を保持で
きる果汁飲料の製造方法に関するものである。
器に充填包装された果汁飲料の製造方法に関するもので
ある。さらに詳しく言えば、果汁の香気成分がポリオレ
フィン系樹脂等に吸着されず、果汁飲料の品質を保持で
きる果汁飲料の製造方法に関するものである。
〔従来の技術〕 近年包装材料の進歩により、従来のビンやブリキ缶か
ら、内面をプラスチックでコートした缶やプラスチック
容器や紙プラスチック複合容器等に果汁飲料を充填し、
流通販売するようになってきた。
ら、内面をプラスチックでコートした缶やプラスチック
容器や紙プラスチック複合容器等に果汁飲料を充填し、
流通販売するようになってきた。
これに伴ない、果汁の香気成分の変質、あるいは、ポリ
オレフィン系樹脂への香気成分の吸着が問題になってい
る。
オレフィン系樹脂への香気成分の吸着が問題になってい
る。
果汁の香気成分の変質により生ずるにがみ成分の除去に
サイクロデキストリンを直接、果汁飲料に添加する方法
がある。しかし、これにより他の有効成分まで包接して
しまい、果汁本来の味がなくなるという問題点があっ
た。ここで包接とはサイクロデキストリンの空洞に種々
の化合物をとり込むことである。
サイクロデキストリンを直接、果汁飲料に添加する方法
がある。しかし、これにより他の有効成分まで包接して
しまい、果汁本来の味がなくなるという問題点があっ
た。ここで包接とはサイクロデキストリンの空洞に種々
の化合物をとり込むことである。
一方、果汁の香気成分の吸着を防止する方法として、包
材面からの研究が行なわれているが、問題点が多い。す
なわち、ポリオレフィン系樹脂のかわりに他のポリエス
テル系樹脂、ポリアミド系樹脂等の溶解度パラメーター
の高い樹脂を使用すると、ヒートシール強度等の物性の
低下があり、包装容器として液体食品を保護する機能の
著じるしい低下がみられ実用上好ましくないという問題
点があった。また、コスト的にもこれらの樹脂は高価で
あり経済的でないという問題点があった。
材面からの研究が行なわれているが、問題点が多い。す
なわち、ポリオレフィン系樹脂のかわりに他のポリエス
テル系樹脂、ポリアミド系樹脂等の溶解度パラメーター
の高い樹脂を使用すると、ヒートシール強度等の物性の
低下があり、包装容器として液体食品を保護する機能の
著じるしい低下がみられ実用上好ましくないという問題
点があった。また、コスト的にもこれらの樹脂は高価で
あり経済的でないという問題点があった。
もう一方、フレバーを前もって包材に吸着させておく考
案もあるが、包材の製造時にフレーバーの逸散等があ
り、その吸着量のコントロールが困難であり、実用上好
ましいものではないという問題点があった。
案もあるが、包材の製造時にフレーバーの逸散等があ
り、その吸着量のコントロールが困難であり、実用上好
ましいものではないという問題点があった。
本発明は、このような従来の問題点に着目してなされた
もの、果汁飲料自身から、包材への香気成分の防止や、
香気成分の変質を防止する果汁飲料の製造方法を提供し
ようとするものである。
もの、果汁飲料自身から、包材への香気成分の防止や、
香気成分の変質を防止する果汁飲料の製造方法を提供し
ようとするものである。
即ち、本発明とはあらかじめ果汁の香気成分をサイクロ
デキストリンに包接し、この包接化合物を果汁飲料に添
加後、最内層がポリオレフィン系樹脂より成る包装容器
に充填包装することにより果汁飲料の香気成分の変質、
ポリオレフィン系樹脂への吸着を防止したことを特徴と
する果汁飲料の製造方法である。
デキストリンに包接し、この包接化合物を果汁飲料に添
加後、最内層がポリオレフィン系樹脂より成る包装容器
に充填包装することにより果汁飲料の香気成分の変質、
ポリオレフィン系樹脂への吸着を防止したことを特徴と
する果汁飲料の製造方法である。
以下、この発明を詳細に説明する。
粉末のサイクロデキストリン100重量部を水に溶解さ
せ、これに果汁の香気成分を20〜40重量部入れ、よく混
ぜる。これを凍結乾燥させ、果汁飲料1000重量部に対
し、1〜5重量部の果汁香気成分を包接したサイクロデ
キストリンを添加するかまたは、液状サイクロデキスト
リン100重量部に果汁香気成分を25〜50重量部入れ、よ
く混ぜ、これを果汁飲料1000重量部に対し、2〜10重量
部添加することにより、従来の果汁香気成分の他に吸着
された香気成分と同等量の香気成分を包接したサイクロ
デキストリンとで、果汁飲料の品質を保持するものであ
る。
せ、これに果汁の香気成分を20〜40重量部入れ、よく混
ぜる。これを凍結乾燥させ、果汁飲料1000重量部に対
し、1〜5重量部の果汁香気成分を包接したサイクロデ
キストリンを添加するかまたは、液状サイクロデキスト
リン100重量部に果汁香気成分を25〜50重量部入れ、よ
く混ぜ、これを果汁飲料1000重量部に対し、2〜10重量
部添加することにより、従来の果汁香気成分の他に吸着
された香気成分と同等量の香気成分を包接したサイクロ
デキストリンとで、果汁飲料の品質を保持するものであ
る。
次に、本発明における容器とは、四方シールのアルミニ
ウミ入りパウチ、バックインボックス、ピラードカープ
(テトラブリック、ゲーベルトップ形紙容器、スタンデ
ィングパウチ)等があげられる。
ウミ入りパウチ、バックインボックス、ピラードカープ
(テトラブリック、ゲーベルトップ形紙容器、スタンデ
ィングパウチ)等があげられる。
また、ポリオレフィン系樹脂とは、低密度ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、エチレン−2−オレフィン共重合
体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマー及
び、その他のエチレン系共重合体等がある。
ン、ポリプロピレン、エチレン−2−オレフィン共重合
体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマー及
び、その他のエチレン系共重合体等がある。
また、上記の包材に本発明の果汁飲料を入れるには、ホ
ット充填及び無菌充填等で行なえばよい。
ット充填及び無菌充填等で行なえばよい。
また、サイクロデキストリン(cb)は6コ〜12コほどの
グルコース(糖)が結合したドーナツ状のデンプン分解
物等のことである。
グルコース(糖)が結合したドーナツ状のデンプン分解
物等のことである。
果汁飲料としては柑橘系ジュース、アップルジュース等
の果汁飲料や、ワイン等のアルコール飲料等があるが、
100%天然果汁飲料が最も香気成分の変質、吸着が激し
く、JASで、合成香料、酸化防止剤、安定剤等を添加す
ることが禁じられている為、天然果汁飲料に本発明にお
ける製造方法を使用することが、最も好ましい。
の果汁飲料や、ワイン等のアルコール飲料等があるが、
100%天然果汁飲料が最も香気成分の変質、吸着が激し
く、JASで、合成香料、酸化防止剤、安定剤等を添加す
ることが禁じられている為、天然果汁飲料に本発明にお
ける製造方法を使用することが、最も好ましい。
また、サイクロデキストリンに包接する香気成分として
は、柑橘系のd−リモネン、2−ピネン、サバネン、ミ
ルセン等があり、また、リンゴやバナナの酢酸イソアミ
ルや酢酸ヘキシル等がある。
は、柑橘系のd−リモネン、2−ピネン、サバネン、ミ
ルセン等があり、また、リンゴやバナナの酢酸イソアミ
ルや酢酸ヘキシル等がある。
次に本発明の作用を説明する。
即ち、あらかじめ果汁の香気成分をサイクロデキストリ
ンに包接し、この包接化合物を果汁飲料に添加後、最内
層がポリオレフィン系樹脂より成る包装容器に充填包装
することにより、どのようなメカニズムで果汁飲料の香
気成分の変質、ポリオレフィン系樹脂への吸着を防止す
ることができるのかを以下に説明する。
ンに包接し、この包接化合物を果汁飲料に添加後、最内
層がポリオレフィン系樹脂より成る包装容器に充填包装
することにより、どのようなメカニズムで果汁飲料の香
気成分の変質、ポリオレフィン系樹脂への吸着を防止す
ることができるのかを以下に説明する。
まず、ここに、たとえば1週間で果汁飲料の香気成分が
約半分(50%)になってしまう容器の場合を考える。こ
の容器はこれ以上の香気成分を吸着しないので、50%の
香気成分は果汁飲料中に残りつづける。このことをあら
かじめ把握し、サイクロデキストリンで包接された50%
分の香気成分を添加しておく。
約半分(50%)になってしまう容器の場合を考える。こ
の容器はこれ以上の香気成分を吸着しないので、50%の
香気成分は果汁飲料中に残りつづける。このことをあら
かじめ把握し、サイクロデキストリンで包接された50%
分の香気成分を添加しておく。
充填直後の香気成分は150%であるが、1週間後には100
%となり、それ以後、その状態が保持されるというわけ
である。
%となり、それ以後、その状態が保持されるというわけ
である。
実施例 1.オレンジジュースの香気成分であるd−リモネン、2
−ピネン、ミルセン等のテルベン系炭化水素を液状サイ
クロデキストリン100gに対し30g包接させ、100%オレン
ジジュース1にその液状サイクロデキストリンを1g添
加し、PET12μ/Al9μ/PE60μの1用パウチに入れた。
−ピネン、ミルセン等のテルベン系炭化水素を液状サイ
クロデキストリン100gに対し30g包接させ、100%オレン
ジジュース1にその液状サイクロデキストリンを1g添
加し、PET12μ/Al9μ/PE60μの1用パウチに入れた。
2.アップルジュースの香気成分である酢酸イソアミル、
エチル2−メチルブチレイト等のエステル類を液状サイ
クロデキストリン100gに5g包接させ、100%アップルジ
ュース1にそれを1g添加し、上記のパウチに入れた。
エチル2−メチルブチレイト等のエステル類を液状サイ
クロデキストリン100gに5g包接させ、100%アップルジ
ュース1にそれを1g添加し、上記のパウチに入れた。
比較例 1.(1)100%オレンジジュース1を上記パウチに入
れた。
れた。
(2)100%オレンジジュース1に液状サイクロデキ
ストリンを1g入れ上記のパウチに入れた。
ストリンを1g入れ上記のパウチに入れた。
2.(1)100%アップルジュース1を上記パウチに入
れた。
れた。
(2)100%アップルジュース1に液状サイクロデキ
ストリンを1g入れ上記のパウチに入れた。
ストリンを1g入れ上記のパウチに入れた。
以上の実施例と比較例から得られたサンプルを、20℃恒
温室に10日間保存した後、官能テストを行ない、その結
果を下に示す。(表1、表2) 〔発明の効果〕 この発明により、プラスチックを使用した容器に入れる
果汁飲料が、安価なコストで、良品質を長期間保存でき
ることとなった。
温室に10日間保存した後、官能テストを行ない、その結
果を下に示す。(表1、表2) 〔発明の効果〕 この発明により、プラスチックを使用した容器に入れる
果汁飲料が、安価なコストで、良品質を長期間保存でき
ることとなった。
Claims (1)
- 【請求項1】あらかじめ果汁の香気成分をサイクロデキ
ストリンに包接し、この包接化合物を果汁飲料に添加
後、最内層がポリオレフィン系樹脂より成る包装容器に
充填包装することにより、果汁飲料の香気成分の変質、
ポリオレフィン系樹脂への吸着を防止したことを特徴と
する果汁飲料の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61014927A JPH0683657B2 (ja) | 1986-01-27 | 1986-01-27 | 容器入り果汁飲料の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61014927A JPH0683657B2 (ja) | 1986-01-27 | 1986-01-27 | 容器入り果汁飲料の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS62171661A JPS62171661A (ja) | 1987-07-28 |
JPH0683657B2 true JPH0683657B2 (ja) | 1994-10-26 |
Family
ID=11874597
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP61014927A Expired - Lifetime JPH0683657B2 (ja) | 1986-01-27 | 1986-01-27 | 容器入り果汁飲料の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0683657B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US4975293A (en) * | 1988-01-11 | 1990-12-04 | The United States Of America As Represented By The Secretary Of Agriculture | Process for preserving raw fruit and vegetable juices using cyclodextrins and compositions thereof |
-
1986
- 1986-01-27 JP JP61014927A patent/JPH0683657B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS62171661A (ja) | 1987-07-28 |
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