JPH0683650B2 - 醤油の処理方法 - Google Patents
醤油の処理方法Info
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- JPH0683650B2 JPH0683650B2 JP60037568A JP3756885A JPH0683650B2 JP H0683650 B2 JPH0683650 B2 JP H0683650B2 JP 60037568 A JP60037568 A JP 60037568A JP 3756885 A JP3756885 A JP 3756885A JP H0683650 B2 JPH0683650 B2 JP H0683650B2
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は限外過膜を用いてその呈味を損うことなく雑
菌、酵母、及び混濁物等を除去する醤油の処理方法に関
する。
菌、酵母、及び混濁物等を除去する醤油の処理方法に関
する。
本発明者は、先に生醤油あるいは火入醤油を、分子ふる
い膜を透過させることにより淡色で色の安定性のよい生
醤油あるいは火入醤油を得る醤油の処理後を発明した
(特公昭53−1360号公報)。
い膜を透過させることにより淡色で色の安定性のよい生
醤油あるいは火入醤油を得る醤油の処理後を発明した
(特公昭53−1360号公報)。
本発明者は、その後醤油からその呈味を損うことなく雑
菌、酵母、及び混濁物等を除去して清澄な醤油を得ると
いう問題について研究を重ねた結果、醤油を、特に分画
分子量150000MW以上の限外過膜で過すると、醤油の
呈味成分である糖類、蛋白成分等を消失することなく清
澄な醤油を得ることができるという知見を得て本発明を
完成し、上記問題を解決したものである。
菌、酵母、及び混濁物等を除去して清澄な醤油を得ると
いう問題について研究を重ねた結果、醤油を、特に分画
分子量150000MW以上の限外過膜で過すると、醤油の
呈味成分である糖類、蛋白成分等を消失することなく清
澄な醤油を得ることができるという知見を得て本発明を
完成し、上記問題を解決したものである。
上記問題点を解決するための手段である本発明は、醤油
を分画分子量150000MW以上の限外過膜で過すること
により呈味を損うことなく雑菌、酵母、及び混濁物等を
除去することを特徴とする醤油の処理方法である。
を分画分子量150000MW以上の限外過膜で過すること
により呈味を損うことなく雑菌、酵母、及び混濁物等を
除去することを特徴とする醤油の処理方法である。
本発明において処理される醤油としては、生醤油、火入
れ醤油、新式醤油あるいは酵素分解による化学的醤油を
包含することができる。
れ醤油、新式醤油あるいは酵素分解による化学的醤油を
包含することができる。
つぎに本発明において用いる限外過膜(以下、UF膜と
いう)としては、限外過膜として用いられるものであ
れば、どのようなものでも利用可能であつて、例えば三
菱レーヨン(株)のLPA膜、日東電気工業(株)のNRO
膜、クラレ(株)のSF膜等が挙げられる。そしてその分
画分子量としては150000MW以上の物質を除去する能力を
有する膜であれば、管状、中空繊維状、スパイラル状、
平板状等種類を問わず利用することができる。
いう)としては、限外過膜として用いられるものであ
れば、どのようなものでも利用可能であつて、例えば三
菱レーヨン(株)のLPA膜、日東電気工業(株)のNRO
膜、クラレ(株)のSF膜等が挙げられる。そしてその分
画分子量としては150000MW以上の物質を除去する能力を
有する膜であれば、管状、中空繊維状、スパイラル状、
平板状等種類を問わず利用することができる。
そして本発明を実施するに際しては、後記するように密
閉下で行なえば酸化褐変を防止することができるので、
非常に好ましい。
閉下で行なえば酸化褐変を防止することができるので、
非常に好ましい。
本発明の実施には、例えば第1図あるいは第2図に示す
装置が好適に使用できる。
装置が好適に使用できる。
第1図は本発明の実施に使用する装置の具体例の系統図
であり、第1図に示す装置は、本発明による処理を密閉
下で行なう場合、即ちUF膜ユニツトでのUF膜による限外
過により雑菌、酵母、及び混濁物等が濃縮された液
(以下、濃縮液という)を空気と遮断状態で循環させな
がら繰返しUF膜ユニツトに供給し限外過して雑菌、酵
母、及び混濁物等が除去された醤油を得ると同時に濃縮
液を連続的に外部へ排出させる場合に使用する装置の具
体例である。
であり、第1図に示す装置は、本発明による処理を密閉
下で行なう場合、即ちUF膜ユニツトでのUF膜による限外
過により雑菌、酵母、及び混濁物等が濃縮された液
(以下、濃縮液という)を空気と遮断状態で循環させな
がら繰返しUF膜ユニツトに供給し限外過して雑菌、酵
母、及び混濁物等が除去された醤油を得ると同時に濃縮
液を連続的に外部へ排出させる場合に使用する装置の具
体例である。
図中、1は醤油を循環させる循環ポンプで、2はUF膜ユ
ニツトである。このUF膜ユニツト2には前述の如く管状
あるいは中空繊維状等のUF膜が設置されている。
ニツトである。このUF膜ユニツト2には前述の如く管状
あるいは中空繊維状等のUF膜が設置されている。
例えば管状UF膜を備えたUF膜ユニツト2の概略構成は図
の如くで、被処理液入口3、濃縮液出口4、及び製品出
口5を備え、被処理液入口3と濃縮液出口4を管状UF膜
6で連通させ、又製品出口5は管状UF膜6を介して被処
理液入口3あるいは濃縮液出口4と連通している。
の如くで、被処理液入口3、濃縮液出口4、及び製品出
口5を備え、被処理液入口3と濃縮液出口4を管状UF膜
6で連通させ、又製品出口5は管状UF膜6を介して被処
理液入口3あるいは濃縮液出口4と連通している。
そして循環ポンプ1の吐出口7とUF膜ユニツト2の被処
理液入口3を、又UF膜ユニツト2の濃縮液出口4と循環
ポンプ1の吸引口8はそれぞれ連通連結されて循環回路
9を形成する。この循環回路9には限外過すべき醤油
を供給する供給ポンプ10の吐出口11に連絡するパイプ1
2、及び濃縮液を外部へ導く排出パイプ13がそれぞれ連
通連結されている。そしてさらに供給ポンプ10の吸入口
14は過すべき醤油が収納されている原液タンク15と連
通している。
理液入口3を、又UF膜ユニツト2の濃縮液出口4と循環
ポンプ1の吸引口8はそれぞれ連通連結されて循環回路
9を形成する。この循環回路9には限外過すべき醤油
を供給する供給ポンプ10の吐出口11に連絡するパイプ1
2、及び濃縮液を外部へ導く排出パイプ13がそれぞれ連
通連結されている。そしてさらに供給ポンプ10の吸入口
14は過すべき醤油が収納されている原液タンク15と連
通している。
16はUF膜ユニツト2により限外過された醤油を回収す
るための製品回収パイプであり、製品は該パイプ16を通
つて製品タンク17へ導びかれる。
るための製品回収パイプであり、製品は該パイプ16を通
つて製品タンク17へ導びかれる。
一方、UF膜を通過しない濃縮液は、前記排出パイプ13に
設けられたパイプ18を適宜調整することにより該パイプ
13を通つて濃縮タンク19へと排出される。
設けられたパイプ18を適宜調整することにより該パイプ
13を通つて濃縮タンク19へと排出される。
この装置では、原液タンク15に収納された醤油は供給ポ
ンプ10により循環回路9へ送られて循環ポンプ1の作用
で該循環回路9を循環し、その循環時にUF膜ユニツト2
のUF膜6で醤油は限外過され、雑菌、酵母、及び混濁
物等が除去された醤油はパイプ16を通つて製品タンク17
に送られ、UF膜6を通過しない濃縮液は循環回路9を循
環し、バルブ18の調整により濃縮タンク19に排出され
る。
ンプ10により循環回路9へ送られて循環ポンプ1の作用
で該循環回路9を循環し、その循環時にUF膜ユニツト2
のUF膜6で醤油は限外過され、雑菌、酵母、及び混濁
物等が除去された醤油はパイプ16を通つて製品タンク17
に送られ、UF膜6を通過しない濃縮液は循環回路9を循
環し、バルブ18の調整により濃縮タンク19に排出され
る。
第2図は本発明の実施に使用する装置の他の具体例の系
統図であり、第2図に示す装置は、本発明による処理を
開放下に行なう場合、即ち濃縮液を開放タンクに戻し、
それを繰返しUF膜ユニツトに供給し限外過して雑菌、
酵母、及び混濁物等を除去した醤油を得る場合に使用す
る装置の具体例である。
統図であり、第2図に示す装置は、本発明による処理を
開放下に行なう場合、即ち濃縮液を開放タンクに戻し、
それを繰返しUF膜ユニツトに供給し限外過して雑菌、
酵母、及び混濁物等を除去した醤油を得る場合に使用す
る装置の具体例である。
図中、1は循環ポンプで、2はUF膜ユニツトである。UF
膜ユニツト2の概略構成は第1図について述べたUF膜ユ
ニツト2の概略構成と同じである。そして循環ポンプ1
の吐出口7とUF膜ユニツト2の被処理液入口3、又UF膜
ユニツト2の濃縮液出口4と原液タンク15、さらに原液
タンク15と循環ポンプ1の吸入口14はそれぞれ連通連結
されて循環回路20を形成する。
膜ユニツト2の概略構成は第1図について述べたUF膜ユ
ニツト2の概略構成と同じである。そして循環ポンプ1
の吐出口7とUF膜ユニツト2の被処理液入口3、又UF膜
ユニツト2の濃縮液出口4と原液タンク15、さらに原液
タンク15と循環ポンプ1の吸入口14はそれぞれ連通連結
されて循環回路20を形成する。
そして17は限外過された雑菌、酵母、及び混濁物等が
除去された醤油を貯める製品タンクで、第1図と同様に
製品回収パイプ16により製品出口5に連通されている。
除去された醤油を貯める製品タンクで、第1図と同様に
製品回収パイプ16により製品出口5に連通されている。
この装置では、循環ポンプ1により醤油を循環させなが
らUF膜ユニツト2のUF膜6で限外過し、限外過され
た雑菌、酵母、及び混濁物等の除去された醤油すなわち
製品は製品タンク17に、一方、濃縮液は原液タンク15に
それぞれ貯められることになる。そして濃縮液の濃度が
所定の値になるまで限外過が続けられる。
らUF膜ユニツト2のUF膜6で限外過し、限外過され
た雑菌、酵母、及び混濁物等の除去された醤油すなわち
製品は製品タンク17に、一方、濃縮液は原液タンク15に
それぞれ貯められることになる。そして濃縮液の濃度が
所定の値になるまで限外過が続けられる。
次に、本発明が如何に有効であるかを実験例により説明
する。
する。
実験例 処理条件 原液:火入れ淡口醤油 装置:第1図に示す装置 UF膜分画分子量:150000MW、60000MW使用したUF膜:下記
第1表に示すUF膜 UF膜内流速:2.6m/s 圧力:UF膜ユニツト入口圧力 2.1Kg/cm2・G UF膜ユニツト出口圧力 1.1Kg/cm2・G 実験方法 前記第1図に示す装置を用いて実験をした。すなわち、
原液タンク15に収納された火入れ淡口醤油を供給ポンプ
11により循環回路9へ送り、次いで循環ポンプ1により
該循環回路9内を循環させながらUF膜ユニツト2で限外
過した。UF膜ユニツト2のUF膜は分画分子量150000MW
と60000MWの2種類について実験した。そして雑菌類の
除去及び糖類と蛋白成分に関しての消失の比較をした。
第1表に示すUF膜 UF膜内流速:2.6m/s 圧力:UF膜ユニツト入口圧力 2.1Kg/cm2・G UF膜ユニツト出口圧力 1.1Kg/cm2・G 実験方法 前記第1図に示す装置を用いて実験をした。すなわち、
原液タンク15に収納された火入れ淡口醤油を供給ポンプ
11により循環回路9へ送り、次いで循環ポンプ1により
該循環回路9内を循環させながらUF膜ユニツト2で限外
過した。UF膜ユニツト2のUF膜は分画分子量150000MW
と60000MWの2種類について実験した。そして雑菌類の
除去及び糖類と蛋白成分に関しての消失の比較をした。
実験結果 (イ)雑菌類の除去について 上記実験で150000MWの分画分子量のUF膜(UF膜15万MW)
を用いて限外過して得られた醤油と、火入れ後の醤油
についてその雑菌数等の比較をした結果を第2表に示
す。
を用いて限外過して得られた醤油と、火入れ後の醤油
についてその雑菌数等の比較をした結果を第2表に示
す。
なお、火入れ後の醤油としてはセライト過あるいは0.
45μmのメンブランフイルターにて混濁物を除去して、
濁度0ppmのサンプルを試験に用いた。
45μmのメンブランフイルターにて混濁物を除去して、
濁度0ppmのサンプルを試験に用いた。
また、製品の発生までの日数は、醤油色沢測定用試験
管に各醤油試料を注入して栓をした後、55℃恒温器(55
℃保存の1日が常温保存のおよそ3ケ月に相当する)に
静置して、製品(2次)発生までの日数であり、こ
れにより製品の安定性を測定した。
管に各醤油試料を注入して栓をした後、55℃恒温器(55
℃保存の1日が常温保存のおよそ3ケ月に相当する)に
静置して、製品(2次)発生までの日数であり、こ
れにより製品の安定性を測定した。
第2表より、本発明によりや芽胞子等を除去すること
ができることが明らかに認められる。
ができることが明らかに認められる。
(ロ)糖について 上記実験で、150000MWの分画分子量のUF膜(UF膜15万MW
という)および60000MWの分画分子量のUF膜(UF膜6万M
Wという)を用いて限外過して得られた醤油、並びに
セライド過した醤油をそれぞれゲル過法により分画
した後、フエノール硫酸法により糖をグルコース量に換
算して定量した。その結果を第3図に示す。
という)および60000MWの分画分子量のUF膜(UF膜6万M
Wという)を用いて限外過して得られた醤油、並びに
セライド過した醤油をそれぞれゲル過法により分画
した後、フエノール硫酸法により糖をグルコース量に換
算して定量した。その結果を第3図に示す。
なお、ゲル過法およびフエノール硫酸法は次のように
して行なつた。
して行なつた。
ゲル過法 3モル食塩水に平衡化したセフアロース(Sepharose)C
L−6B(フアーマシア・フアイン・ケミカルズ社製)を
エクセルクロマトカラムSD−1000(φ26.4×l1000mmカ
ラム、硝英製作所製)に充填する。このセフアロースCL
−6Bカラムを3モル食塩水により通液速度20ml/時間で2
0時間洗浄後、試料液(醤油)5mlを充填する。次に3モ
ル食塩水を展開液とし通液速度20ml/時間(室温)で溶
出液を5ml/本づつ分画する。
L−6B(フアーマシア・フアイン・ケミカルズ社製)を
エクセルクロマトカラムSD−1000(φ26.4×l1000mmカ
ラム、硝英製作所製)に充填する。このセフアロースCL
−6Bカラムを3モル食塩水により通液速度20ml/時間で2
0時間洗浄後、試料液(醤油)5mlを充填する。次に3モ
ル食塩水を展開液とし通液速度20ml/時間(室温)で溶
出液を5ml/本づつ分画する。
フエノール硫酸法 試料2ml(グルコース10〜70μg)を内径16〜20mm試験
管に採取し、5%特級フエノール液(フエノール:水=
95:5W/W)1.0mlを加え、撹拌する。そして特級濃硫酸5.
0mlを液が沸騰状態となる様に速やかに直接滴下するよ
うに加え、室温で10〜20分放置冷却後、よく混合する。
呈色した黄色を490mμで比色し、グルコースの検量曲線
からグルコース換算量として試料中の糖量を定量する。
管に採取し、5%特級フエノール液(フエノール:水=
95:5W/W)1.0mlを加え、撹拌する。そして特級濃硫酸5.
0mlを液が沸騰状態となる様に速やかに直接滴下するよ
うに加え、室温で10〜20分放置冷却後、よく混合する。
呈色した黄色を490mμで比色し、グルコースの検量曲線
からグルコース換算量として試料中の糖量を定量する。
第3図より明らかな如く、UF膜15万MWを用いて限外過
することにより得られた醤油はセライト過した醤油と
ほぼ同量の糖が残留しているのに対して、UF膜6万MWを
用いて限外過した醤油は40000MW以上のほとんどの糖
が消失されていることがわかる。
することにより得られた醤油はセライト過した醤油と
ほぼ同量の糖が残留しているのに対して、UF膜6万MWを
用いて限外過した醤油は40000MW以上のほとんどの糖
が消失されていることがわかる。
(ハ)蛋白成分について 上記実験でUF膜15万MW、UF膜6万MWを用いて限外過し
て得られた醤油、並びにセライト過した醤油をそれぞ
れ高速液体クロマトグラフイー分析した結果を第4図に
示す。図中、P1はVoid Volumeに現れてくるピークであ
り、P2は約140000MW、P6はアルカリプロテアーゼ相当の
ピークである。
て得られた醤油、並びにセライト過した醤油をそれぞ
れ高速液体クロマトグラフイー分析した結果を第4図に
示す。図中、P1はVoid Volumeに現れてくるピークであ
り、P2は約140000MW、P6はアルカリプロテアーゼ相当の
ピークである。
第4図から、UF膜15万MWでの限外過ではセライト過
と比較してP1及びP6は減少するが、P2は変化せず、ほと
んど同程度残存していたが、UF膜6万MWでの限外過で
はほとんどの蛋白成分が除去されてしまうことが確認で
きる。
と比較してP1及びP6は減少するが、P2は変化せず、ほと
んど同程度残存していたが、UF膜6万MWでの限外過で
はほとんどの蛋白成分が除去されてしまうことが確認で
きる。
又、製品発生試験においてセライト過醤油のように
P1の前半部にピークの肩がみられた醤油ではの発生が
極めて早く起こり、55℃で静置すると1〜数日で綿状の
が必らず発生したが、UF膜15万MWで限外過した醤油
ではP1の前半部の肩部分が完全に消失しており、55℃静
置での製品発生試験において極めて安定となり、10数
日以上もの発生が見られなかつた。さらに発生した
の状態もセライト過醤油とは異なり、微細な粉状で、
発生の判定も困難であつた。
P1の前半部にピークの肩がみられた醤油ではの発生が
極めて早く起こり、55℃で静置すると1〜数日で綿状の
が必らず発生したが、UF膜15万MWで限外過した醤油
ではP1の前半部の肩部分が完全に消失しており、55℃静
置での製品発生試験において極めて安定となり、10数
日以上もの発生が見られなかつた。さらに発生した
の状態もセライト過醤油とは異なり、微細な粉状で、
発生の判定も困難であつた。
本発明では、以上述べた如く醤油を分画分子量150000MW
以上のUF膜で過するため、醤油の呈味を構成する糖類
及び蛋白成分等を除去することなく雑菌類、酵母、及び
混濁物等を除去することができる。
以上のUF膜で過するため、醤油の呈味を構成する糖類
及び蛋白成分等を除去することなく雑菌類、酵母、及び
混濁物等を除去することができる。
次に実施例を示し本発明をさらに具体的に説明する。な
お、実施例では、装置は第1図に示す装置を用い、UF膜
ユニツトのUF膜は下記第3表に記載のものを用いた。
お、実施例では、装置は第1図に示す装置を用い、UF膜
ユニツトのUF膜は下記第3表に記載のものを用いた。
実施例 1 原液タンク15に収納されたり引き後の火入醤油を供給
ポンプ10により循環回路9に送り、次いで循環ポンプ1
により醤油を75l/分の割合でUF膜ユニツト2内を循環さ
せてUF膜6で限外過し15l/m2hの過された醤油を得
た。濃縮液の濃度は約10倍で実施した。UF膜ユニツト2
の入口圧力は2.3Kg/cm2・G、出口圧力は1.1Kg/cm2・G
であつた。
ポンプ10により循環回路9に送り、次いで循環ポンプ1
により醤油を75l/分の割合でUF膜ユニツト2内を循環さ
せてUF膜6で限外過し15l/m2hの過された醤油を得
た。濃縮液の濃度は約10倍で実施した。UF膜ユニツト2
の入口圧力は2.3Kg/cm2・G、出口圧力は1.1Kg/cm2・G
であつた。
UF膜6の内壁は通常のボール送り洗浄方法によりスポン
ジボールを往復動させ、6時間に1回の割合でおよそ4
分間洗浄した。
ジボールを往復動させ、6時間に1回の割合でおよそ4
分間洗浄した。
限外過は連続21日間行なつたが、過側にも濃縮側に
も微生物の増殖は全く認められず、原液に3×103個/cc
存在していた雑菌がUF膜過により0になつた。
も微生物の増殖は全く認められず、原液に3×103個/cc
存在していた雑菌がUF膜過により0になつた。
実施例 2 原液タンク15に収納された火入後、り引きしていない
醤油を供給ポンプ10により循環回路9に送り、次いで循
環ポンプ1により醤油を75l/分の割合でUF膜ユニツト2
内を循環させてUF膜6で限外過して7.6l/m2hの過さ
れた醤油を得た。濃縮液の濃度は約30倍で、過は連続
で8日間行なつた。UF膜6の洗浄は実施例1に記載した
と同様に行つた。UF膜ユニツト2の入口圧力は2.3Kg/cm
2・G、出口圧力は1.1Kg/cm2・Gであつた。
醤油を供給ポンプ10により循環回路9に送り、次いで循
環ポンプ1により醤油を75l/分の割合でUF膜ユニツト2
内を循環させてUF膜6で限外過して7.6l/m2hの過さ
れた醤油を得た。濃縮液の濃度は約30倍で、過は連続
で8日間行なつた。UF膜6の洗浄は実施例1に記載した
と同様に行つた。UF膜ユニツト2の入口圧力は2.3Kg/cm
2・G、出口圧力は1.1Kg/cm2・Gであつた。
上記の如く限外過した醤油は55℃で10日間放置しても
沈澱物は検出されず、り引き工程が不要となつた。
沈澱物は検出されず、り引き工程が不要となつた。
第1図は本発明の実施に使用する装置の具体例の系統
図、第2図は本発明の実施に使用する装置の他の具体例
の系統図、第3図は実験例における各醤油のセフアロー
スCL−6Bカラムによる糖類の分画パターン図、第4図は
実験例における各醤油の高速液体クロマトグラフイー分
析パターン図である。 1……循環ポンプ、2……UF膜ユニツト、3……被処理
液入口、4……濃縮液出口、5……製品出口、6……管
状UF膜、7……循環ポンプ1の吐出口、8……循環ポン
プ1の吸引口、9……循環回路、10……供給ポンプ、11
……供給ポンプ10の吐出口、12……パイプ、13……排出
パイプ、14……供給ポンプ10の吸入口、15……原液タン
ク、16……製品回収パイプ、17……製品タンク、18……
バルブ、19……濃縮タンク、20……循環回路。
図、第2図は本発明の実施に使用する装置の他の具体例
の系統図、第3図は実験例における各醤油のセフアロー
スCL−6Bカラムによる糖類の分画パターン図、第4図は
実験例における各醤油の高速液体クロマトグラフイー分
析パターン図である。 1……循環ポンプ、2……UF膜ユニツト、3……被処理
液入口、4……濃縮液出口、5……製品出口、6……管
状UF膜、7……循環ポンプ1の吐出口、8……循環ポン
プ1の吸引口、9……循環回路、10……供給ポンプ、11
……供給ポンプ10の吐出口、12……パイプ、13……排出
パイプ、14……供給ポンプ10の吸入口、15……原液タン
ク、16……製品回収パイプ、17……製品タンク、18……
バルブ、19……濃縮タンク、20……循環回路。
Claims (1)
- 【請求項1】醤油を分画分子量150000MW以上の限外過
膜により限外過することにより呈味を損うことなく雑
菌、酵母、及び混濁物等を除去することを特徴とする醤
油の処理方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP60037568A JPH0683650B2 (ja) | 1985-02-28 | 1985-02-28 | 醤油の処理方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP60037568A JPH0683650B2 (ja) | 1985-02-28 | 1985-02-28 | 醤油の処理方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS61199760A JPS61199760A (ja) | 1986-09-04 |
JPH0683650B2 true JPH0683650B2 (ja) | 1994-10-26 |
Family
ID=12501128
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP60037568A Expired - Lifetime JPH0683650B2 (ja) | 1985-02-28 | 1985-02-28 | 醤油の処理方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0683650B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2010115575A1 (de) * | 2009-04-06 | 2010-10-14 | Krones Ag | Herstellung von sojasosse mittels anschwemmkerzenfilter |
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