JPH068324U - 樹脂ベルト - Google Patents

樹脂ベルト

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JPH068324U
JPH068324U JP4649092U JP4649092U JPH068324U JP H068324 U JPH068324 U JP H068324U JP 4649092 U JP4649092 U JP 4649092U JP 4649092 U JP4649092 U JP 4649092U JP H068324 U JPH068324 U JP H068324U
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JP
Japan
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resin
belt
pulley
woven fabric
impregnated
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JP4649092U
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均 中西
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Bando Chemical Industries Ltd
Original Assignee
Bando Chemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 コンベヤフレームに接触しても糸解れが発生
せず、しかも、従来と同様の縦方向の柔軟性を有する樹
脂ベルトを提供する。 【構成】 心体帆布1の表面に表面カバー樹脂層2を貼
着し、心体帆布1の裏面には樹脂含浸不織布3を貼着す
る。樹脂含浸不織布3の摩擦係数は0.1〜0.4の範
囲で、樹脂含浸不織布3の圧縮率は8%以上である。 【効果】 2プライ構造であるにもかかわらず、1プラ
イ構造の樹脂ベルトと同様の縦方向の柔軟性を保持して
いるので、ナイフエッジ又は直径の小さいプーリを有す
るコンベヤに用いることができ、しかもプーリに多少の
異物が付着しても、蛇行、片寄り走行等は起こらない。
また、樹脂含浸不織布はベルトの裏面を保護しているた
め、ベルト耳部の摩耗による糸解れが防止される。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、ナイフエッジ又は直径の小さいプーリを有するコンベヤに用いられ る樹脂ベルトに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、例えば食品等の乗り継ぎ搬送用のコンベヤには、曲率半径が3mm程 度のナイフエッジ、又は直径が6mm程度のプーリが用いられている。図3にナイ フエッジを有するベルトコンベヤの概念図を示す。図3に示すように、このベル トコンベヤは、駆動力を供給する駆動プーリ11と、被動プーリ12と、ナイフ エッジ13とを有し、これらのプーリ11,12とナイフエッジ13とには樹脂 ベルト14が掛け渡されている。このようなコンベヤに用いられる樹脂ベルトに は、ナイフエッジ又はプーリへの巻き付きを良くするため、縦方向の柔軟性が要 求される。また、ナイフエッジ又はプーリにパン生地、菓子生地等の異物が多少 付着してもベルトの蛇行、片寄り等が発生しないように、縦方向の柔軟性が大き いことが要求される。
【0003】 従来よりこの縦方向の柔軟性を確保するために、図2の断面図に示すような所 謂1プライ構造の樹脂ベルトが用いられている。図2の樹脂ベルトでは、心体帆 布1の表面にのみ表面カバー樹脂層2が貼着され、心体帆布1の裏面側には何も 貼着されていない。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
ところが、上記のように裏面側の帆布面が露出している樹脂ベルトを用いると 、プーリへの大きな異物の付着によってベルトの蛇行及び片寄りが起こり、ベル ト耳部のコンベヤフレームへの接触が起こった場合に、短時間でベルトの周耳部 が損傷して糸解れが発生することがある。この糸解れによって食品等の搬送物に 解れた糸が混入するという問題が生じる。
【0005】 本考案はこのような従来の問題点を解決するものであり、本考案の目的は、コ ンベヤフレームに接触しても糸解れが発生せず、しかも、従来と同様の縦方向の 柔軟性を有する樹脂ベルトを提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本考案に係る樹脂ベルトは、ナイフエッジ又は直径の小さいプーリを有するコ ンベヤに用いられる樹脂ベルトであって、摩擦係数が0.1〜0.4の範囲で圧 縮率が8%以上の樹脂含浸不織布を心体帆布の裏面に貼着したことを特徴とする 。
【0007】 なお、本明細書に於いて、圧縮率とはJIS L1096に記載の方法によっ て測定した数値であり、荷重による被測定物の厚さの変化率を表している。圧縮 率が大きいほど被測定物の柔軟性が大きいことを表している。
【0008】
【作用】
本考案の樹脂ベルトは、心体帆布の裏面に貼着された樹脂含浸不織布を有して おり、この樹脂含浸不織布の圧縮率は8%以上である。このように柔軟性の大き い樹脂含浸不織布を心体帆布の裏面に貼着したことにより、本考案の樹脂ベルト は2プライ構造であるにもかかわらず、従来の樹脂含浸不織布を貼着しない1プ ライ構造の樹脂ベルトと同様の縦方向の柔軟性を保持している。従って、プーリ に多少の異物が付着しても、蛇行、片寄り走行等は起こらない。また、ベルト裏 面の帆布面は樹脂含浸不織布によって保護されているので、片寄り走行時のベル ト耳部の摩耗による糸解れは発生しない。
【0009】 樹脂含浸不織布の圧縮率が6%より小さいと、ナイフエッジ又はプーリの曲率 半径の小さい部分に於けるベルトの折り返しによる圧縮抵抗が大きくなり、ナイ フエッジ又はプーリへの巻き付きが不十分となる。また、圧縮率が6%より小さ いと、不織布の破壊が発生するという問題もある。
【0010】 また、帆布面を保護する樹脂含浸不織布の摩擦係数は0.1〜0.4の範囲に 設定されているので、走行抵抗は小さく、駆動プーリ上でスリップすることなく 安定した走行状態が得られる。樹脂含浸不織布の摩擦係数が0.4を超えると、 ナイフエッジに於ける摺動抵抗が大きくなり、走行速度が一定せず不安定な走行 状態となる。また、樹脂含浸不織布の摩擦係数が0.1より小さいと、駆動プー リ上でベルトがスリップし、ベルトに駆動プーリの駆動力が伝達されない。
【0011】
【実施例】
以下、本考案の実施例を図面に基づいてより詳細に説明する。 図1に本考案の実施例1及び実施例2に係る樹脂ベルトの断面図を示す。本実 施例の樹脂ベルトは、図1に示すように、心体帆布1と、心体帆布1の表面に貼 着された表面カバー樹脂層2と、心体帆布1の裏面に貼着された樹脂含浸不織布 3とを有している。実施例1及び実施例2に於ける樹脂含浸不織布3、心体帆布 1及び表面カバー樹脂層2の材料、各種物性とその測定方法等を表1に示した。
【0012】 また、樹脂含浸不織布3を貼着しない従来の1プライ構造のベルトを比較例とし て、併せて表1に示した。
【0013】
【表1】
【0014】 表1に示すように、実施例1の樹脂ベルトの裏面には、ポリアミドの不織布に ポリウレタン樹脂を含浸させた樹脂含浸不織布3が貼着されており、この樹脂含 浸不織布3の圧縮率は8〜10%、摩擦係数は0.3〜0.4である。また、実 施例2の樹脂ベルトの裏面には、ポリエステルの不織布にシリコン樹脂を含浸さ せた樹脂含浸不織布3が貼着されており、この樹脂含浸不織布3の圧縮率は15 〜20%、摩擦係数は0.1〜0.15である。
【0015】 表1に示す実施例1、実施例2及び比較例の樹脂ベルトについて、蛇行及び片 寄り評価、ベルト耳部糸解れ評価、並びにナイフエッジ走行評価を行った。各評 価方法及び評価結果は以下のとおりである。
【0016】 (蛇行及び片寄り評価) 軸間距離1.5m、プーリの幅330mm、プーリの直径6mmのコンベヤを用い て蛇行及び片寄り評価を行った。このプーリの幅方向に於ける2:1の位置に、 厚さ0.5mm、幅10mmのテープを巻き付けた。このテープはプーリに異物が付 着した状態を再現している。このような設定条件のコンベヤに於いて、表1に記 載の実施例1、実施例2及び比較例の樹脂ベルトを走行させて、ベルトの蛇行及 び片寄りを評価した。樹脂ベルトの幅は300mm、ベルト速度は15m/min であ る。その結果、裏面が帆布面のままの比較例と同様に、蛇行及び片寄りは全く発 生しなかった。また、テープの厚さを0.5mmより大きくすると、蛇行及び片寄 りの傾向が見られたが、比較例のベルトに於いても同様に蛇行及び片寄りの傾向 が見られた。このように、実施例1及び実施例2の樹脂ベルトは、心体帆布1の 裏面に樹脂含浸不織布3が貼着された構造を有しているにもかかわらず、蛇行及 び片寄りという観点からは1プライ構造を有する比較例のベルトと同等の評価結 果が得られた。
【0017】 (ベルト耳部糸解れ評価) Scott屈曲試験機を用いてベルト耳部の糸解れの評価試験を行った。図4 (a)及び(b)にこの評価試験の概略を示す。図4(a)は(b)のB−B線 断面図を示し、図4(b)は(a)のA−A線断面図を示している。図4(a) に示すように、この評価試験では両端部にフランジ22が設けられたプーリ21 を用いた。このプーリ21の幅は50mm、直径は25mmである。この試験に用い るベルト25の幅は、幅50mmである。図4(a)に示すように、このプーリ2 1に実施例1、実施例2及び比較例の樹脂ベルト25を片寄り状態で、即ちベル トの両端の耳部がフランジ22に接触する状態で掛け、4kgf/cmの張力の負荷を ベルトに与えながら矢印23に示すように往復させ、連続的に屈曲運動させた。
【0018】 比較例のベルトでは50万回の屈曲後にベルト耳部が損傷し、糸解れが発生した 。これに対し、実施例1及び実施例2の樹脂ベルトでは、100万回の屈曲後に 於いても、不織布の摩耗は見られるものの糸解れは発生しなかった。
【0019】 (ナイフエッジ走行評価) 図3と同様のレイアウトの製パン搬送ラインのコンベヤを用い、実施例1及び 2のベルトについて、ナイフエッジ走行評価を行った。このコンベヤは曲率半径 3mmのナイフエッジ及び直径150mmの駆動プーリを有し、軸間距離700mmで ある。用いたベルトの幅は350mmである。その結果、実施例1及び2のベルト を用いた場合には、ナイフエッジでの走行抵抗の増加もなくスムーズに走行し、 1200時間走行後に於いても蛇行及び片寄り走行は発生しなかった。また、ナ イフエッジの曲率半径の小さい部分に於けるベルトの圧縮抵抗の増大もなく、ナ イフエッジへの巻き付きも十分であった。これに対し、比較例のベルトを用いた 場合には、約150時間の走行で蛇行及び片寄り走行が発生し、ベルト耳部には 糸解れが発生した。
【0020】 なお、上記実施例1及び2ではそれぞれポリアミド及びポリエステルからなる 不織布を用いたが、本考案はこれらに限定されるものではなく、他の化学繊維、 天然繊維等からなる不織布を用いることができる。また、含浸させる樹脂も上記 実施例1及び2で用いたポリウレタン及びシリコン樹脂に限定されず、得られる 樹脂含浸不織布の圧縮率が8%以上、摩擦係数が0.1〜0.4となる樹脂であ れば本考案に用いることができる。
【0021】
【考案の効果】
本考案の樹脂ベルトでは、1プライ構造のベルトの心体帆布の裏面に貼着され た樹脂含浸不織布が大きな圧縮率を有しているので、単なる1プライ構造のベル トと同様の縦方向の柔軟性を保持している。従って、プーリへの異物付着に対し ても安定に走行し、蛇行、片寄り走行等は起こらない。
【0022】 また、樹脂含浸不織布はベルト裏面の帆布面を保護しているので、片寄り走行 によってベルト耳部がプーリのフランジ部等に接触しても糸解れは発生しない。
【0023】 従って、搬送物への解れた糸くずの混入の問題も発生しない。
【0024】 更に、樹脂含浸不織布に於ける樹脂の種類、含浸量等を変化させれば、樹脂ベ ルトの裏面の摩擦係数を調節することが可能となり、使用条件に最適の樹脂ベル トを得ることが可能となる。また、特にシリコン樹脂を含浸させた樹脂含浸不織 布を用いた場合には、ベルト裏面に異物が付着し難くなり、上述のような片寄り 走行を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の実施例に係る樹脂ベルトの断面図であ
る。
【図2】従来の樹脂ベルトの断面図である。
【図3】樹脂ベルトが使用されるベルトコンベヤの概念
図である。
【図4】(a)及び(b)はベルト耳部の糸解れの評価
試験の概略を示す図である。
【符号の説明】
1…心体帆布 2…表面カバー樹脂層 3…樹脂含浸不織布

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ナイフエッジ又は直径の小さいプーリを
    有するコンベヤに用いられる樹脂ベルトであって、摩擦
    係数が0.1〜0.4の範囲で圧縮率が8%以上の樹脂
    含浸不織布を心体帆布の裏面に貼着したことを特徴とす
    る樹脂ベルト。
JP4649092U 1992-07-03 1992-07-03 樹脂ベルト Pending JPH068324U (ja)

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JP4649092U JPH068324U (ja) 1992-07-03 1992-07-03 樹脂ベルト

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JP4649092U Pending JPH068324U (ja) 1992-07-03 1992-07-03 樹脂ベルト

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Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6019514B2 (ja) * 1975-07-03 1985-05-16 三菱電機株式会社 立体像記録再生方法
JPS62157152A (ja) * 1985-12-28 1987-07-13 Sumitomo Rubber Ind Ltd 紙葉類搬送ベルト及びその製法
JPS62244836A (ja) * 1986-04-14 1987-10-26 Japan Vilene Co Ltd 複写機の原稿送りベルト

Patent Citations (3)

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