JPH0682754U - 電源ボックス - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 安全表示装置の電源装置となる電源ボックス
の金属端子のへたりの発生を防止する。 【構成】 金属板を折り曲げて基部９ａ側から連続する
折り返し部９ｂを形成すると共に、該折り返し部９ｂの
内側にクッション材１０を介装した金属端子９である。
このクッション材１０の弾性力により該金属端子９の折
り返し部９ｂの弾性力を補強する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、安全表示装置その他小型の表示装置や動力装置の電源部を構成する ための電源ボックスの構造に係り、特に該電源ボックスのケース内に収容する電 池の電極に接触してスイッチを構成した制御部側へ電力を導通供給する金属端子 の改良に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来から、夜間道路上において歩行者や作業者の存在を車両等の運転者に明示 して通行車両等による人身事故の発生を防止するための安全表示装置その他小型 の表示装置や駆動装置には、電池を収容するための電源部や該電源部から供給さ れる電力をＯＮ／ＯＦＦ制御する制御部を構成した電源ボックスを付設する構造 になっている。これら従来の電源ボックスにあっては、一般に電池を収容するケ ースの内側に該電池の陽極又は陰極に接触し、電力を装置側へ伝導供給するため の金属端子を構成すると共に、金属端子と電池の電極との接触性を高めるために 、少なくとも一方の金属端子については対極側へ付勢される弾性接触力を高める 構造として金属板を折り曲げ、折り返し部を電池の電極に接触させる構造のもの や、うず巻き状のばねを端子として用いる構造のものが使用されている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかし、従来の電源ボックスに構成した端子にあっては、前者の場合には金属 端子自体が小型であることもあって、電池の出し入れに伴う荷重によって金属端 子の折り返し部にへたりが生じ、電池の電極に対する接触不良の原因となり、ま た後者の場合にはケース内に収容した電池ががた付き易く、使用中に接触不良を 起こす等装置の信頼性を低下させるという問題を有するものであった。

【０００４】 本考案は、上記問題に鑑みて創案されたものであり、金属板を折り曲げて形成 した金属端子において、折り返し部のへたりが発生し難い構造として電源装置と しての信頼性を向上することを目的とするものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するために、本考案に係る電源ボックスは、金属板を折り曲げ て基部側から連続する折り返し部を形成すると共に、該折り返し部にケース内に 収容する電池の電極方向へ付勢する弾性接触力を生ずるように構成した金属端子 において、該折り返し部の内側に軟質樹脂材料等で成型したクッション材を介装 したことを要旨とするものである。

【０００６】

【作用】

上記構成によれば、ケース内に電池を出し入れして金属端子に荷重がかかって も、折り返し部の内側に配設したクッション材によって該折り返し部が極端に座 屈することが防止されるためへたりを発生することがなく、使用中に電池の電極 に対する接触不良を起こすことがない。

【０００７】

【実施例】

以下、本考案に係る電源ボックスの好適な一実施例を図面に従って説明する。 図１は、本考案に係る電源ボックスのケース１の正断面において内部構造を示 すように截断した分解斜視図、図２は保護カバーの取付部の構造を示す要部拡大 縦断面図、図３は金属端子９及びクッション材１０の構造を示す拡大斜視図であ る。本実施例において、電源ボックスを構成するケース１の内部には２本の電池 ２，２を収容するための電源部３と、該電源部３に隣接して点灯回路基板４を収 容固定する制御部５を形成すると共に、上記点灯回路基板４に固定したプッシュ ＯＮ／ＯＦＦ式（矢印Ａ方向）のスイッチ６の操作端６ａをケース１の上方に開 設した操作孔１ａから上方へ突出させる構造になっている。

【０００８】 上記スイッチ６の操作端６ａは、その外側に保護カバー７を被せ、上記操作孔 １ａからケース１の内部に雨水や塵埃が侵入することを防止する構造になってい る。この保護カバー７は、スイッチ６の操作端６ａの上端側を囲み、ケース１に 開設した操作孔１ａの内縁に固定するために略吊鐘状に形成すると共に、その下 端側外周には上記操作孔１ａ内縁を挟持してケース１の上下方向への脱落を防止 する２条の固定縁７ａ，７ｂが形成してある。これら２条の固定縁７ａ，７ｂの 内、下側に形成した固定縁７ｂは、上側に形成した固定縁７ａよりもやや肉厚に 形成してあり、その下端面の一部がケース１の内側に形成し、保護カバー７の左 右下端部に一側に位置するようになる仕切り用のリブ８、及びスイッチ６を挟ん で該リブ８の反対側に位置するように配置固定した上記点灯回路基板４の上端に 当接するように構成してある。この保護カバー７の下端面には、適宜膨出部７ｃ を突設し、上記リブ８や点灯回路基板４の上端部の形成高さの位置ずれを補正す ることができるように構成することもできる。尚、保護カバー７の上記当接構造 は、必ずしもリブ８の上端と点灯回路基板４の上端の両方に当接する必要はなく 、何れか一方でもよいことは勿論である。 即ち、保護カバー７をこのような形状に構成することによって、該保護カバー ７を介してスイッチ６の操作端６ａを頻繁にＯＮ／ＯＦＦ操作しても、該保護カ バー７がケース１の操作孔１ａの内縁から脱落して該孔の内側へ押し込まれてし まうような故障の発生を防止することができる。

【０００９】 符号９は、上記ケース１の電源部３の一側（図中上部側）に構成した金属端子 である。本実施例において、この金属端子９は、電源部３内に収容する２個の電 池２，２を直列に接続すべくケース１の上壁内面にそれぞれ固設する構造になっ ており、図３に示すように、１枚の金属板を山型に折り曲げ、ケース１側に固定 される基部９ａ側から曲成連続した折り返し部９ｂの外端面にケース１の電源部 ３内に収容した各電池２，２の電極を当接させて電気的導通を得る構造になるも のである。

【００１０】 符号１０は、上記金属端子９の折り返し部９ｂの内側に介装した軟質樹脂材料 等で成型したクッション材である。本実施例において、該クッション材１０は、 ２個の電池の各電極に対応して構成配置した２個の金属端子９，９が共用するこ とができる長さに形成すると共に、各金属端子９，９の折り返し部９ｂの内側面 に対応する山型形状に形成したものであり、押圧方向（矢印Ｂ方向）に対抗して 反発する宜強度の弾性力を生ずるように構成したものである。金属端子９，９の 折り返し部９ｂ，９ｂの内側にこのようなクッション材１０を介装することによ って、ケース１の電源部３内に対して電池２を頻繁に出し入れしても、金属端子 ９，９の折り返し部９ｂ，９ｂにへたりが生じ、該折り返し部９ｂ，９ｂの弾力 性が失われて電池２，２の電極に対する接触不良を生じたり、該折り返し部９ｂ ，９ｂ自体が破損したりする等の故障の発生を防止することができる。本実施例 において、ケース１の電源部３内に対する電池２の出し入れは、ケース１の下面 に開設した出入孔１１から行う構造になっている。この出入孔１１は、常時は取 り外し自在になる蓋１２によって開閉するように構成すると共に、この蓋１２の 内面には電源部３内に収容した電池２，２の他側電極に導通する金属端子１３を 構成してある。

【００１１】 本考案に係る電源ボックスは、例えば図４乃至図６に示すような安全表示装置 １４の電源ボックスとして構成することができる。即ち、本実施例においては、 安全表示装置１４を形成する表布地１５を、所定の厚みを有する電源ボックスの ケース１の表面形状と左右側面形状に沿って折り曲げ、該ケース１を表布地１５ の裏面側に両面接着テープ等の接着部材によって接着固定すると共に、ケース１ の裏面側と安全表示装置１４の裏面側とが略面一になるように構成し、かつケー ス１の左右両側に位置する安全表示装置１４の裏面側を形成する裏布地１６を張 設したものである。本実施例に係る電源ボックスは、ケース１の表面及び裏面形 状が人体等の被装着部の形状に対応して、横断面形状が表面側において凸型円弧 状（Ｃ矢示部参照）に、また裏面側において凹型円弧状（Ｄ矢示部参照）になる ように形成してあり、使用時に安全表示装置１４の表面側に自然な装着形状が現 れるように構成したものである。また裏布地１６に接着するケース１の端面には 凹部１７が形成してあり、該裏布地１６を介して安全表示装置１４側から導出し た電源コード１８の弛み部分１８ａを収容して裏布地１６に対する安全表示装置 １４の接着面を均一に構成することができるようになっている。尚、図示例にお いては、ケース１に対する電源コード１８の引き込み部にブッシュ１９を介装す る構造になっているが、ケース１の端面に穿設した孔２０から直接ケース１内に 配線する構造であってもよいことは勿論である。また、本実施例において、裏布 地１６はその上下部分のみが表布地１５に対して縫合固定される構造になってお り、安全表示装置１４の左右長手方向側に対しては、表布地１５と裏布地１６と の間に隙間を開け、該隙間に身体固定用のベルト２１を挿通することができるよ うに構成してある。

【００１２】 本考案に係る電源ボックスは、例えば、図７に示すような児童用にランドセル ２２の側面部２２ａや肩ベルト２２ｂに固定装着して使用する安全表示装置１４ の電源装置として、また図８に示すようなウエストバック２３に構成する安全表 示装置１４等各種の電気装置の電源装置として利用することができる。

【００１３】

【考案の効果】

本考案に係る電源ボックスは、以上のように構成したから、ケースの電源部に 構成した金属端子のへたりや破損の発生を防止して、電源部に収容した電池の電 極に対する接触力を向上すると共に、ケースからの保護カバーの脱落を防止し耐 久性に優れた電源装置を提供することができるものであり、本考案の実施により 得られる効果は極めて大きい。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係る電源ボックスの実施例を示す分解
斜視図である。

【図２】同じく保護カバーの取付部の構造を示す要部拡
大縦断面図である。

【図３】同じく金属端子とクッション材の構造を示す斜
視図である。

【図４】本考案に係る電源ボックスを装着した安全表示
装置の実施例を示す正面側斜視図である。

【図５】同じく背面側斜視図である。

【図６】安全表示装置の他の実施例を示す正面図であ
る。

【図７】安全表示装置をランドセルに装着した状態を示
す斜視図である。

【図８】同じく安全表示装置をウエストバッグに装着し
た状態を示す斜視図である。

【符号の説明】

１ ケース １ａ 操作孔 ２ 電池 ３ 電源部 ４ 点灯回路基板 ５ 制御部 ７ 保護カバー ７ａ，７ｂ 固定縁 ７ｃ 膨出部 ８ リブ ９ 金属端子 ９ａ 基部 ９ｂ 折り返し部 １０ クッション材 １２ 蓋 １３ 金属端子 １４ 安全表示装置

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 金属板を折り曲げて基部側から連続する
   折り返し部を形成すると共に、該折り返し部にケース内
   に収容する電池の電極方向へ付勢する弾性接触力を生ず
   るように構成した金属端子において、該折り返し部の内
   側に軟質樹脂材料等で成型したクッション材を介装した
   ことを特徴とする電源ボックス。