JPH0682455A - 結合マトリックスの製造方法、試料溶液中の被検体の測定方法、再生可能な層および新規化合物 - Google Patents

結合マトリックスの製造方法、試料溶液中の被検体の測定方法、再生可能な層および新規化合物

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JPH0682455A
JPH0682455A JP5140627A JP14062793A JPH0682455A JP H0682455 A JPH0682455 A JP H0682455A JP 5140627 A JP5140627 A JP 5140627A JP 14062793 A JP14062793 A JP 14062793A JP H0682455 A JPH0682455 A JP H0682455A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 担体物質およびそれに固定基を介して吸着さ
れた固相反応物を含有し、固相反応物が担体物質の表面
上に希薄で主として横に均一な結合層を形成する結合マ
トリックスを、妨害有機溶剤および洗剤を使用せずに製
造する。 【構成】 担体物質を、短鎖スペーサ分子を介して固定
基と結合した固相反応物および少なくとも1つの親水性
希釈分子を含有する水性反応溶液と共にインキュベート
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、担体物質およびそれに
固定基を介して吸着された、少なくとも1つの遊離反応
成分と結合しうる固相反応物を含有し、この固相反応物
が担体材料の表面上に希薄結合層を形成する結合マトリ
ックスを製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】分子の認識反応とは共有原子結合を形成
することなしに起きる2つの分子の強固かつ特異的結合
である。実際の操作には、殊に固体担体物質と流体環境
との間の境界面において進行するような反応が重要であ
る。このためには固体担体物質の表面に、固相反応物を
含有する固定層が塗布される。この固定層において本来
の認識反応が進行する。
【0003】かかる固定層の1例は重合アルブミンに結
合したストレプトアビジンであり、これがプラスチック
表面に良好に吸着結合する。この固相は、ビオチンない
しはビオチニル化反応物を用い多数の免疫試験に使用す
ることができる。ストレプトアビジン/ポリアルブミン
に基づくこの結合マトリックスは、“大きい”プラスチ
ック表面に対し極めて好適である。しかし、被覆される
表面が小さくなると、試験の精度が減少する。新しい試
験系(たとえば古典的ELISA)または光学的または
電気化学的センサによる測定においては、ミニアチュア
化の必要性が増加している。
【0004】ブランケンブルグ(Blankenbur
g)等(Biochemistry28(1989
年)、第8214頁)およびアーレリス(Ahler
s)等(Thin Solid Films,第180
巻(1989年)第93頁〜第99頁)の研究には、ラ
ングミュア・ブロジェット(LB)膜に基づくストレプ
トアビジン単分子層が記載される。このためには、差当
りビオチンリピド単分子層をフィルムバランスの複雑な
技術を用いて製造し、引き続き該単分子層をストレプト
アビジン溶液と共に約2時間インキュベートしなければ
ならない。さらに、このLB膜の欠点は、殊にその乾燥
に対する安定性が制限されていることである。
【0005】担体物質上に固定層をつくるもう1つの方
法は、いわゆる“自己集合性単分子層(Self−as
sembled monolayer)”(SAM)で
ある。それで、ヌッツオ(Nuzzo)およびアレーラ
(Allara)(J.Am.Chem.Soc.,第
105巻(1983年)、第4481頁〜第4483
頁)は最密充填の単分子層を生じる、金への有機二硫化
物の吸着を記載している。かかる単分子層の自然組織化
(Spontane Organisation、従っ
て記号SOM)は、担体物質と吸着質との間の強い特異
的相互作用に基づく。ベイン(Bain)およびホワイ
トサイズ(Whitesides)(Angew.Ch
em.,第101巻(1989年)、第522頁〜第5
28頁)は、金表面に長鎖チオールの吸着によって生成
するSAMを記載している。それで、金表面を希薄有機
溶液(たとえば1mモル/l)からの式:
【0006】
【化1】
【0007】で示されるチオールと共にインキュベート
することによって最密充填の単分子層が得られる。この
単分子層は、乾燥状態で、水またはエタノール中で室温
で数ケ月にわたって安定である。70℃以上の温度に加
熱すると、脱着が起きる。単分子層の安定性は、チオー
ルの脂肪族連鎖の長さと共に増加する。希酸(たとえば
1N HCl)または希アルカリ(たとえば1N Na
OH)に対しても、この単分子層は特定期間(1〜7
日)にわたって安定である。
【0008】ヨーロッパ公開特許第339821号は、
適当な固相反応物、たとえばビオチンを結合し、次いで
それにストレプトアビジンを結合するために、固体担体
物質に対する結合媒体としてチオール基およびアミノ基
を含有する、金属表面を被覆するためのポリマーを開示
している。しかし、これらのチオール基含有ポリマー
は、同様にそのポリマー特性に基づき厳密に均一な被覆
を達成できない。
【0009】エバーソール(Ebersole)等
(J.Am.Chem.Soc.,第122巻(199
0年)、第3239頁〜第3241頁)は、金および銀
の表面でのこれらタンパク質の直接吸着によるアビジン
およびストレプトアビジンの機能活性吸着を開示してい
る。その際、ビオチニル化結合成分との20分の比較的
長いインキュベーション時間にも拘らず、この結合成分
による非常に不十分な被覆しか生じない最密充填のスト
レプトアビジン結合相が生じる。
【0010】要するに、先行技術については、そこに記
載された単分子層を基礎とする結合相は、緩慢にまたは
僅かな被覆で、遊離反応物を結合しうるにすぎないこと
が確認される。従って、先行技術のこれらの欠点を少な
くとも部分的に除去する大きな必要性が存在した。殊
に、できるだけ短時間にできるだけ大量の細かい反応物
を結合することのできる、できるだけ微視的に均一な普
遍結合相を提供すべきである。
【0011】このために、ドイツ国特許第403967
7号には、担体物質およびそれに固定基を介して吸着さ
れた、少なくとも1つの遊離反応成分と結合しうる固相
反応物を含有する結合マトリックスが提案されており、
その際固相反応物は担体物質の表面上に、希薄で主とし
て横に均一な結合層を形成する。固相反応物は、スペー
サ分子を介して固定基と結合していてもよく、その際さ
らにスペーサ分子と固相反応物との間には親水性のリン
カー基、たとえばジアミノジオキソオクタン(DADO
O)が存在しうる。
【0012】結合マトリックスの製造は従来、適当な有
機溶剤、たとえばクロロホルム、アルコールまたは双方
からなる混合物中のチオールの溶液を製造し、担体物
質、とくに金の表面を適当な条件下に該溶液で濡らすよ
うにして行なわれた。しかし、有機溶剤の使用は、大工
業的生産においては欠点を伴なっていた。さらに、これ
らの溶剤は固相反応物および結合成分の生物学的性質に
影響を及ぼしうる。
【0013】ドイツ国特許第4039677号の実施形
においては、固相反応物と結合しているスペーサ分子の
ほかになお、固定基を備えているが、固相反応物と結合
していないスペーサ分子を含有する結合マトリックスが
開示されている。こうして、遊離反応成分を固定するた
めの固相反応物の最適充填層、それと共に非充填結合マ
トリックスを得ることができる。固相反応物なしの適当
なスペーサ分子(希釈剤または希釈分子と呼ばれる)の
1例は、メルカプトウンデカノール、つまり長鎖の親油
性物質である。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】意外にも、固相反応物
と結合した短鎖のスペーサ分子は、親水性希釈剤と組合
せて水溶液から自己集合性プロセスで、普遍性結合マト
リックスとしてなお有利な性質を有する単分子層を形成
することが確認された。このような親油性成分の使用
は、担体物質の被覆を水または水性反応溶液から行なう
ことができ、これによって固相反応物が強い親水性を有
する場合、結合マトリックスの構成による溶解度の問題
が生じないという利点を有する。水性溶媒使用のもう1
つの利点は、付加的溶解助剤(たとえば洗剤)が存在す
る必要がないことである。即ち、このような溶解助剤
は、結合マトリックスの均一な構成ならびに固相反応物
および結合成分の生物学的性質を妨げうる。
【0015】
【課題を解決するための手段】従って、本発明の対象
は、担体物質およびそれに固定基を介して吸着された、
少なくとも1つの遊離反応成分と結合しうる固相反応物
を含有し、その際固相反応物は希薄で主として横に均一
な結合層を形成する結合マトリックスの製造方法であ
り、担体物質を、短鎖のスペーサ分子を介して固定基と
結合した固相反応物および少なくとも1つの親水性希釈
分子を含有する水性反応溶液とインキュベートすること
を特徴とする。
【0016】水性反応溶液は、とくに20%(v/v)
よりも少ない、とくに望ましくは1%(v/v)よりも
少ない有機溶剤を含有する水または水性緩衝液系であ
る。水性緩衝剤系は最も望ましくは、有機溶剤または洗
剤のような付加的溶解助剤を含有していない。
【0017】本発明による結合マトリックスの担体物質
は、金属または金属酸化物の表面を有することができ
る。とくに、担体物質は金属表面、とくに望ましくは貴
金属表面を有する。金表面を有する担体物質の製造は、
たとえば付着助剤としてクロムを用いて金を蒸着するこ
とによって行なわれ、その際約0.1〜10nmの厚さ
の層が生じる。このクロム層に引き続き金を蒸着し、そ
の際本発明による結合マトリックスの担体物質の表面を
形成する金層が生じる。この金層は、結合マトリックス
を表面プラズモン共鳴の範囲内で使用する場合には、有
利に約10〜100nmの厚さである。他の適用の場
合、たとえば電気化学的センサとして使用する場合に
は、結合マトリックスはより厚く選択することもでき
る。
【0018】担体物質の表面への固相反応物の吸着は、
固定基によって媒介される。固定基の種類は、担体物質
のそのつどの表面に依存する。金属表面を有する担体物
質の固定基としては、チオール基、ジルスフィド基また
はホスフィン基が適当である。それで、たとえばチオー
ル基またはジルスフィド基は金または銀表面の固定基と
してかつホスフィン基はパラジウム表面の固定基として
とくに適当である。担体物質が金属酸化物(たとえばA
23)表面を有する場合、固定基としてはカルボキシ
レート基またはスルホネート基が適当である。
【0019】固相に対する吸着のための固定基は直接に
固相反応物自体に取付けられていないで、短鎖のスペー
サ分子、とくに可変スペーサ分子を介して固相反応物と
結合している。短鎖のスペーサ分子としては、本発明の
範囲内では式:(CH2n(ここでnは1〜6、とくに
1〜4、殊に望ましくは1〜3の自然数である)で示さ
れるアルキレン基が妥当である。スペーサ分子はその一
方の側に、担体物質の表面への吸着に適当な固定基(た
とえばチオール基またはジスルフィド基)を含有する。
スペーサ分子は、その他方の側(つまり担体物質から離
反する側)に、固相反応物またはその1成分がスペーサ
分子と結合している1つまたは幾つかの結合基を含有す
る。これらの結合基は、たとえば固相反応物のカルボキ
シル官能基とエステル基またはアミド基の形成下に結合
しているアミノ−またはヒドロキシル官能基であっても
よい。しかし、スペーサ分子は結合基として、同様に固
相反応物の反応性アミノ−またはヒドロキシル官能基と
結合しているカルボキシル官能基を含有しうる。スペー
サ分子の選択の場合には短い鎖長が重要である。それと
いうのも疎水性基が大きすぎると、固相反応物およびス
ペーサからなる錯体はもはや十分に水溶性ではないから
である。
【0020】差当り、水溶液から製造できない固相反応
物の本発明によらない最密充填の単分子層を記載する。
かかる層は、ベイン(Bain)およびホワイトサイズ
(Whitesides)(Angew.Chem.,
第101巻(1989年)、第522頁〜第528頁)
の研究により、ヒドロキシル−またはアミノ末端基を有
する脂質を活性化ビオチン誘導体と反応させると得ら
れ、その際出発物質として11−ヒドロキシ−ウンデカ
ン−1−チオールの使用下に次式で示されるビオチニル
化アルカンチオールが生成する:
【0021】
【化2】
【0022】金表面を有する担体物質にこのアルカンチ
オールを飽和するまで吸着する場合、厚さの測定によれ
ばビオチンに関して100%の被覆を有する最密充填の
単分子層が生成する。こうして、そのものとしては本発
明によらずかつ遊離反応成分(この場合にはストレプト
アビジン)に対し僅かな結合力しか有しない剛体の結合
マトリックスが得られる。
【0023】これとは異なり、本発明による結合マトリ
ックスの製造は、固相反応物の2以上の分子、とくに2
分子と同時に結合しているスペーサ分子の使用によって
可能である。かかるスペーサ分子の1例はシスタミンで
あり、このものは固定基として1つのジスルフィド基お
よび結合基として2つのアミノ官能基を含有し、従って
活性化ビオチンの2分子と結合することができ、その際
次式で示されるビオチニル化化合物が生成する:
【0024】
【化3】
【0025】このビオチニル化化合物は、金表面に吸着
する際、ビオチンに関して30%の被覆度を有する本発
明による結合マトリックスを構成し、該マトリックスは
高い親和力を有する遊離反応成分(ストレプトアビジ
ン)を最密充填膜に結合することができる。
【0026】とくに、スペーサ分子と固相反応物の間に
は親水性のリンカー基が存在する。このリンカーは、殊
に4〜15原子の鎖長を有する直鎖状分子であり、その
際リンカーの連鎖はとくにC原子とヘテロ原子(とくに
N原子およびO原子)から構成されている。この場合、
1つまたは幾つか、とくに1〜5個の親水性エチレンオ
キシド単位を含有するリンカー基がとくに望ましい。と
くに望ましくは、親水性リンカー基はアミン−またはヒ
ドロキシル成端ポリエチレンオキシドによって形成され
る。
【0027】親水性リンカーと固相反応物の間には、と
くに、式:(CH2n(ここでnは2〜12、とくに2
〜8の自然数である)で示されるアルキレン基および結
合基からなるもう1つのスペーサ分子を組み込むことが
できる。
【0028】固相反応物のとくに適当なリンカーとして
は、1,8−ジアミノ−3,6−ジオキサオクタンが判
明した。それで、C3−チオールスペーサ分子とビオチ
ンスペーサ分子の間に1,8−ジアミノ−3,6−ジオ
キサオクタンを組込むことによって次式で示されるビオ
チニル化化合物が生成する:
【0029】
【化4】
【0030】結合マトリックスを製造するための水性反
応溶液は、上記の固相反応物のほかにもう1つの親水性
希釈分子、つまり固定基を備え、固相反応物が結合して
いない分子を含有する。適当な希釈分子は固定基および
スペーサ成分ならびに場合により1つのリンカー基を含
有し、その際スペーサ分子のC原子数はとくに1〜6、
とくに望ましくは1〜4、最も望ましくは1〜3であ
る。この場合でも、スペーサ分子の選択の際には、短か
い鎖長が望ましい。それというのも疎水性基が大きすぎ
ると希釈分子はもはや十分に水溶性でないからである。
【0031】固相反応物の代りに、とくに希釈分子の固
定基から離れた末端に、親水性官能基、たとえばヒドロ
キシル基、カルボン酸基、カルボン酸エチルエステル基
またはメチルエステル基、カルボン酸アミド基、1個ま
たは2個のメチル基またはエチル基で置換されたカルボ
ン酸アミド基、スルホン酸基またはスルホンアミド基が
存在する。同様に、希釈分子の固定基から離れた末端に
親水性リンカー(上記定義による)または親水性リンカ
ーの一部を結合するのが望ましい。従って、望ましい希
釈分子は、スペーサ分子の一方の側に、担体物質と反応
性の固定基を含有し、他方の側に親水性末端基を含有す
る。
【0032】希釈分子の全特性は、水または水性緩衝液
に可溶である程度に親水性でなければならない。さら
に、結合分子は担体物質に自然に付加できなければなら
ない。意外にも、希釈分子は、固相反応物と結合してい
るスペーサ/リンカーよりも著しく短かい鎖長を有する
必要のあることが判明した。たとえば、固相反応物に結
合したスペーサ/リンカーの鎖長の50%よりも小さい
希釈分子は、むしろ、固相反応物におけるスペーサ/リ
ンカーの鎖長に一致する鎖長を有する希釈分子よりもな
お良好な結果を生じる。
【0033】従って、希釈分子は、とくに一般式: X1−S−S−X2 または HS−X3 [式中X1,X2およびX3はそれぞれ−(CH2n−C
O−NH−L−Yを表わし、ここでnは1〜6の自然数
を表わし、Lは4〜15原子の鎖長を有する親水性のリ
ンカー基であり、Yは親水性末端基、とくに−NH2
−OH、−COOHまたは−SO3Hである]で示され
る新規化合物である。
【0034】本発明による結合マトリックスの構成のた
めには、上記化合物の数種からなる混合物を使用するこ
ともできる。
【0035】短かい親水性希釈分子のとくに望ましい1
つの例は、2−メルカプトプロピオン酸−[2−(2−
ヒドロキシエトキシ)]−エチルアミドである。
【0036】
【化5】
【0037】本発明のもう1つの実施形においては、固
相反応物を有するスペーサと固相反応物を有しないスペ
ーサが共有結合によって結合されていてもよい。金また
は銀表面を使用する場合には、この結合はとくにジスル
フィド架橋を介して行なわれる。
【0038】希釈分子(固相反応物なしのスペーサ分
子)および固相反応物を有するスペーサ分子からなるか
かる混合単分子層においては固相反応物を有するスペー
サ分子の割合は有利には0.1〜90モル%、とくに
0.5〜70モル%、とくに望ましくは1〜40モル%
である。
【0039】固相反応物は、とくにビオチンまたはビオ
チン類似分子、たとえばデスチオビオチン、イミノビオ
チンまたはHABA(4−ヒドロキシ−フェニルーアゾ
安息香酸)であり、これらは同様にストレプトアビジ
ン、アビジンまたはその誘導体と反応する。
【0040】本発明による結合膜の1つの特別な態様
は、固相反応物として、デスビオチンのようにストレプ
トアビジンに対し著しく小さい結合力を有するビオチン
誘導体を使用する方法である。これらの固相反応物を使
用する場合、結合されたストレプトアビジンを、通常の
ビオチンを含有する溶液の添加によって置換することが
可能であるので、普遍結合膜はこうして再使用可能にな
る。
【0041】しかし、適当な固相反応物のもう1つの例
は、抗体と結合しうる抗原またはハプテンである。この
場合には、固相反応物はとくに100〜1200の分子
量を有するハプテンである。適当なのは、たとえばステ
ロイド(たとえばジゴキシン、ジゴキシゲニン、コルチ
ゾール、エストリオール、エストラジオール、チオフィ
リン、ジフェニルヒダントイン、テストステロン、胆汁
酸、プロゲステロンおよびアルドステロン);短鎖ペプ
チド(たとえばアルギプレシン、オキシトシンおよびブ
ラジキニン);フルオレセインおよびその誘導体;
3、T4、アフラトキシン、アトラジン、植物ホルモ
ン、たとえばジベレリン;およびアルカロイド(たとえ
ばレセルピンおよびアジマリシン)である。
【0042】とくに望ましくは、ハプテンとしてビオチ
ンおよびビオチン誘導体、ジゴキシン、ジゴキシゲニ
ン、フルオレセインおよび誘導体ならびにテオフィリン
が使用される。
【0043】他面において、固相反応物は幾つかの成分
からなっていてもよい。これは殊に、固相反応物の内側
成分がスペーサ分子と共有結合で結合され、固相反応物
の外側成分には共有結合で結合されていないことを表わ
す。その際、固相反応物の外側成分は、遊離の反応成分
を結合することができる。たとえば、内側成分がビオチ
ンであり、外側成分がストレプトアビジンであってもよ
い。かかる結合マトリックスは同様に、ビオチニル化反
応成分(たとえばビオチニル化抗体)を溶液から結合す
ることができる。それというのもストレプトアビジンは
ビオチンに対し4つの結合部位を有し、そのうちの少な
くとも2つはなおあいているからである。
【0044】2成分からなる固相反応物を含有する結合
層は、固相反応物の外側、つまり遊離反応成分と結合し
うる成分(即ち特殊な場合にはストレプトアビジン)が
結合マトリックスの表面に希薄層を形成するときには、
本発明による結合マトリックスである。
【0045】希薄な結合性固相反応物のこの本発明によ
る原理は、ビオチン・ストレプトアビジンの結合から他
の結合組、たとえば抗体・抗原等に拡張することができ
る。
【0046】結合マトリックスの表面における固相反応
物の被覆度は、結合層の厚さの測定によって決めること
ができる。その際、測定される層厚は結合層の被覆度に
つれて減少する。
【0047】本発明による結合マトリックスの異なる種
類に基づき、製造方法も細部が異なる。この製造方法の
1つの望ましい別法は実施例に示されている。一般に、
本発明による方法は担体物質と、本発明による結合マト
リックスの結合層を形成する分子が存在する水性反応溶
液とのインキュベーションを内容としている。これらの
分子は、相対する側に固定基および固相反応物を含有
し、その際、上述したように、結合層のすべての分子が
固相反応物と結合してはいない。とくに、固相反応物は
1つのスペーサ分子を介して固定基と結合している。本
発明による結合マトリックスの形成下に溶液から担体物
質への固定基の付加は自発工程である。
【0048】第1結合層製造のための担体物質と反応溶
液とのインキュベーションは、とくに保護ガス下、水ま
たは水性緩衝液中で、有機溶剤および洗剤のような妨害
物質の添加なしに行なわれる。
【0049】場合により、殊に固相反応物が幾つかの非
共有結合で互いに結合している成分からなる場合、第2
工程で第2の反応溶液と共にインキュベートすることに
より、別の物質を付加することができる。第2の、場合
により別の層を設けるための反応条件は臨界的ではない
ので、保護ガスなしで作業することができる。
【0050】従って、本発明のもう1つの対象は、担体
物質への固定基を備える固相反応物の吸着後、得られる
結合マトリックスを、非共有結合で結合している幾つか
の成分からなる固相反応物をつくるために、結合マトリ
ックスと結合しうる1つまたは幾つかの別の物質と共に
インキュベートする方法である。
【0051】本発明方法により製造した横の結合層は、
たとえば表面プラズモン鏡検法によって立証可能である
ように、微視的に均一である(B.Rothenhae
uslerおよびW.Knoll,“Surface
Plasmon Microscopy”,Natur
e,第332巻,6165号,第615頁〜第617頁
(1988年);W.Hickel,B.Rothen
haeuslerおよびW.Knoll,“Surfa
ce Plasmon Microscopic Ch
aracterisation of externa
l surfaces”,J.Appl.Phys.,
(1989年),第4832頁〜第4836頁;W.H
ickel,W.Knoll,“Surface Pl
asmon Optical Characteris
ation of liquidmonolayers
at 5 μm lateral resoluti
on”,J.Appl.Phys.,第67巻(199
0年),第3572頁以降)。5μmの解像の場合、厚
さの相違は測定できない。
【0052】さらに、本発明は、少なくとも2つの生物
親和性反応物(bioaffinen Reaktan
den)(そのうちの1つは固相に結合して存在し、他
方の成分は遊離である)の間の特異的結合反応により試
料溶液中の被検体を定量するため、本発明による結合マ
トリックスの成分である固相反応物を使用する方法に関
する。
【0053】このような方法では、固相反応物における
遊離反応成分の結合の検出は、遊離反応成分が標識基を
有することによって可能にすることができる。殊に、酵
素または蛍光成分または発光成分による標識付けが慣用
である。これにより可能となる、結合の間接的光学的観
察は、正確な定量的検出が可能である。
【0054】原則的に、結合は光学的、電気化学的に、
実熱量変化または質量形成によって測定することができ
る。電気化学的技術には殊に、たとえば“バイオセンサ
ーズ(Biosensors)”(Turner,Ka
rube,Wilson(編集)、Oxford Pr
ess出版(1987年)またはベルグフェルド(Be
rgveld)著“バイオセンサーズ・アンド・バイオ
エレクトロニクス(Biosensors & Bio
electronics)”第6巻,第55頁〜第72
頁(1991年)に記載されているような電位差測定お
よび電流滴定(Amperometrie)法が挙げら
れる。導電率または容量変化による測定も、電気化学的
技術として同様に可能である。
【0055】しかし、とくに結合の検出は光学的、殊に
反射光学的技術により行なわれ、この技術では担体固定
の反応物を有する極めて薄い層の層厚は遊離結合成分の
結合によって観察することができる。これらの技術の観
察はサドフスキー(Sadowski):“レビュー・
オブ・オプティカル・メソーズ・イン・インムノセンシ
ング(Review of optical meth
ods in immunosensing)”,SP
IE,第954巻,Optical testing
and Metrology II(1988年),第
413頁〜第419頁に記載されている。
【0056】とくに望ましい反射光学的方法は表面プラ
ズモン共鳴(Oberflaechenplasmon
enresonanz)による結合の検出である。この
方法では、分析素子は、透明な誘電材料上に極めて小さ
い層厚で、固相反応物を有する金属導電層を設けてな
る。この分析素子はしばしば光学的免疫センサーとも呼
ばれる。かかる光学的免疫センサーの例は、ヨーロッパ
公開特許(EP−A)第276142号、同第2761
42号および同第254575号に記載されている。し
かし、固相における結合の定量的検出にとくに望ましい
のは、ドイツ国特許(DE)第4024476号に詳細
に開示されている免疫センサーである。
【0057】上記に記載したように、遊離の反応成分に
比べて比較的小さい結合力を有する固相反応物を使用す
ることができる。この場合には、固相に結合した反応成
分を、大きい結合力を有する別の遊離反応物の添加によ
って分離し、それと共に結合マトリックスを再生するこ
とが可能である。
【0058】とくに望ましくは、再生可能な結合マトリ
ックスに対し、たとえばテスチオビオチンおよびイミノ
ビオチンのようなビオチン誘導体を、ストレプトアビジ
ンに対し、固相反応物としてのビオチンよりも小さい結
合親和力に基づき、使用することができる。(デスチオ
ビオチン/ストレプトアビジンの結合定数は1012であ
り、ビオチン/ストレプトアビジンの結合定数は1015
である)。従って、小さい親和力を有する固相反応物を
使用する場合、結合したストレプトアビジンを、高親和
性反応物(たとえばビオチン)を含有する溶液の添加に
よって除去することが可能であるので、こうして普遍結
合膜を繰返し使用することができる。
【0059】再生可能のデスチオビオチン−またはイミ
ノビオチン結合相の使用下に免疫検定の実施には、デス
チオビオチニル化またはイミノビオチニル化抗体または
抗体フラグメントまたはデスチオビオチニル化またはイ
ミノビオチニル化(ポリ−)ハプテンを使用するのが有
利である。
【0060】本発明のもう1つの対象は、被検体測定実
施後に結合マトリックスを、固相反応物に結合した遊離
の反応成分を別の遊離反応物の添加によって結合マトリ
ックスから分離することにより再生することを特徴とす
る方法である。その際、別の遊離反応物は固相反応物と
しての反応成分よりも高い親和力を有するのが有利であ
る。固相反応物と遊離反応物からなる適当な組の例は、
たとえばデスチオビオチンとビオチン、または相応に、
化学的に極めて僅かに相違し、従って抗体に対して若干
異なる結合力を有する2つのハプテンである。
【0061】従って、本発明により製造された結合マト
リックスは再生可能な層として使用することもできる。
【0062】さらに、本発明を図1〜3と結合して次の
実施例により明らかにする。
【0063】
【実施例】
例1 ビスビオチノイルシスタミンの合成
【0064】
【化6】
【0065】ビオチン−N−ヒドロキシスクシンイミド
エステルを、ジメチルホルムアミド(DMF)中のシス
タミニウムジクロリドおよびトリエチルアミンの溶液に
加えた。反応混合物を夜どおし室温で撹拌した。反応終
了後、生じた沈殿物を濾取し、油ポンプで乾燥し、アセ
トンから再結晶した。自然化合物は40%の収率で得ら
れた。
【0066】例2: 本発明による単分子層の層厚の測定 図1は、固相への遊離反応成分の結合を反射光学的に測
定するための測定装置を略示する。
【0067】修正クレッチュマン(Kretschma
nn)装置(図1)中に取付けて、被覆した試料を空気
ならびに水性媒体に対して調べることができる。
【0068】この反射光学的測定装置はレーザー10を
含有する。レーザーから発する一次光線は、試験部分2
0の表面の法線に対し角度θで入射する。反射光は、集
光レンズ12により像面内に配置されたダイオード13
上に結像される。
【0069】この測定装置は、さらにクレッチュマン装
置のプリズム16および試験溶液の入口および出口15
を有する流動クベット14を含有する。
【0070】試験部分20は、クレッチュマン装置のプ
リズム16、光学的に透明な誘電担体層22および担体
層22上に蒸着されている薄い金属層23a,23bか
らなる。指標液21の薄層は、プリズム16を光学的屈
折なしに光学的に透明な担体層22と結合する。それと
いうのも該薄層はこれら双方の部品と同じ屈折率を有す
るからである。本例の場合、23aは上述したクロム層
であり、23bは蒸着した金層である。25は固定基を
介して金表面への固相反応物26の結合を媒介するスペ
ーサ分子である。27は、固相反応物と結合可能であっ
て固相28中に存在する遊離反応成分である。
【0071】フレネルの式を用いて界面における反射を
計算し、PSP分光にデータを適合することができ、そ
の際各層の“光学的厚さ(optischen Dic
ke)”(=n×d,n=屈折率、d=厚さ)が得られ
る。
【0072】例3 1−tert.ブチルオキシカルボニル−1,8−ジア
ミノ−ジオキサオクタン(mono−BOC−DADO
O)の合成 ジオキサン/水(1/1 v/v)900ml中の1,
8−ジアミノ−3,6−ジオキサオクタン(DADO
O)142g(1モル)の溶液に、撹拌下徐々に、ジオ
キサン450ml中のジ−tert.ブチルカーボネー
ト109g(0.5モル)の溶液を加える。添加後、混
合物をなお1.5h、20℃で撹拌し、引き続き溶媒を
留去し、残留物を酢酸エチル/水(1/1 v/v)1
lにとる。水相を分離した後、有機相を0.1N HC
l 100ml宛で2回抽出する。水相を合し、pH値
を希カセイソーダでpH9〜10に調節し、溶液をパー
ホレーター中で液・液抽出する。酢酸エチル750ml
で8時間抽出した後、溶剤を除去し、残留物を高度真空
で乾燥する。
【0073】収率:32g(26%) DC:Kieselgel 60 溶離剤:酢酸ブチル/水/水酸化アンモニウム=30/
15/15 Rf=0.45 例4 1−(ビオチン−アミノカプロン酸)−(1,8−ジア
ミノ−4,6−ジオキサオクタン)−アミド,(ビオチ
ン−X−DADOO)の合成 ジオキサン10mlおよびリン酸カリウム緩衝液0.1
モル/l(pH8.5)10ml中のD−ビオチノイル
−アミノカプロン酸−N−ヒドロキシスクシンイミドエ
ステル(Boehringer Mannheim,B
est Nr.1003933)0.9g(2mモル)
およびmono−BOC−DADOO0.5g(2mモ
ル)の溶液を、20℃で約2時間撹拌する。反応終了後
(DC制御:Kieselgel 60,溶離剤 酢酸
エチル/メタノール=3/7,RF=0.6)、溶剤を
真空で蒸発し去り、残留物にトリフルオロ酢酸1mlを
加える。BOC基が完全に脱離するまで約30分撹拌す
る。引き続き、トリフルオロ酢酸を真空中で蒸発した
り、残留物に酢酸エチル5mlを加え、不溶物を濾去
し、濾液を蒸発乾凅する。
【0074】収率:0.96g(98%) DC:Kieselgel 60,溶離剤 酢酸エチル
/メタノール=2:8,Rf=0.2 例5 S−アセチル−メルカプトプロピオン酸の合成 メルカプトプロピオン酸10.6g(100mモル)
に、20℃で徐々に、塩化アセチル8.6g(110m
モル)を滴加する。添加終了後、10分間100℃に加
熱する。反応混合物を真空蒸留にかけ、生成物は0.4
バール、105℃で純粋に得られる。
【0075】収率:5.8g(36%) 1H−NMR(CDCl3):δ(ppm)=2.3
(s,3H),2.7(t,2H),3.1(t,2
H) 例6 N−スクシンイミド−S−アセチルチオプロピオネー
ト,(SATP)の合成 S−アセチル−メルカプトプロピオン酸16.2g
(0.1mモル)、N−ヒドロキシスクシンイミド1
2.7g(0.11モル)およびジシクロヘキシルカル
ボジイミド22.7g(0.11モル)を、無水酢酸エ
チル0.4l中で20℃で16時間撹拌する。析出した
沈殿物を濾別し、濾液を真空中で蒸発濃縮する。油状残
留物を少量の酢酸エチルにとり、冷却する。その際、さ
らに沈殿物が析出し、これを捨てる。この工程を2回繰
返す。最後の濾液から、蒸発濃縮した後にSATP13
g(50%)が得られる。
【0076】1H−NMR(CDCl3):δ(pp
m)=2.3(s,3H),2.8(s,4H),2.
9(m,2H),3.1(m,2H) 例7 ビオチン−アミノカプロン酸−アミドジオキサオクチル
−メルカプトプロピオン酸アミド(化合物1)
【0077】
【化7】
【0078】ビオチン−X−DADOO(例4から)
0.96g(2mモル)およびSATP(例6から)
0.5g(2mモル)からなる溶液を、ジオキサン20
mlおよびリン酸カリウム緩衝液0.1モル/l(pH
8.5)20ml中で20℃で2時間撹拌する。引き続
き、溶液を蒸発乾凅し、残留物をトリフルオロ酢酸2m
lにとり、不活性ガス下20℃で0.5時間撹拌する。
精製はシリカゲルでのフラッシュクロマトグラフィー
(溶離剤:酢酸エチル/メタノール=3:7)によって
行なう。
【0079】収率:150mg(13%) DC:Kieselgel 60,酢酸エチル/メタノ
ール=3/7 Rf=0.35 例8 ビオチンアミド−3,6−ジオキサオクチル−S−アセ
チル−メルカプトプロピオン酸アミド,(ビオチン−D
ADOO−SATP)の合成 リン酸カリウム緩衝液0.1モル/l(pH7.0)4
0mlに溶かしたビオチン−DADOO 1g(2.7
mモル)に、ジオキサン40ml中のSATP(例6か
ら)1.4g(5.35mモル)からなる溶液を徐々に
加える。添加の間、pH値は、リン酸カリウム緩衝液
0.1モル/lで連続的にpH7.0に調整しなければ
ならない。添加終了後、なお10分撹拌し、引き続き蒸
発乾凅する。粗生成物はさらに精製せずに次の工程にお
いて使用することができる。
【0080】DC:Kieselgel 60,溶離剤
酢酸エチル/メタノール=3.5/7.5 Rf=0.35 例9 ビス−(ビオチンアミド−3,6−ジオキサアセチル)
−メルカプトプロピオン酸アミドジスルフィド(化合物
2)の合成
【0081】
【化8】
【0082】例8からの粗生成物1.6gを窒素飽和の
リン酸カリウム緩衝液0.5モル/l(pH7.5)1
00mlに溶かし、メタノール性ヒドロキシルアミン溶
液1モル/l 5.4mlを加える。20℃で2時間撹
拌し、引き続き真空中で蒸発乾凅し、シリカゲルでのフ
ラッシュクロマトグラフィー(酢酸エチル/メタノール
=3/7)により精製する。
【0083】収率:150mg(6%) DC:Kieselgel 60,溶離剤 酢酸エチル
/メタノール=3/7 Rf=0.35 例10 ビオチンアミド−3,6−ジオキサオクチル−S−アセ
チルメルカプト酢酸アミド,(ビオチン−DADOO−
SATA)の合成 製造は、N−スクシンイミジル−S−アセチル−チオア
セテート(SATA)(Boehringer,Bes
t Nr.1081765)187mg(0.8mモ
ル)およびビオチンDADOO 300mg(0.8m
モル)から例8類似に行なう。
【0084】収率:109mg(49%) DC:Kieselgel 60,溶離剤 酢酸エチル
/メタノール=6.5/3.5 Rf=0.35 例11 ビス−(ビオチンアミド−3,6−ジオキサアセチル)
−メルカプト酢酸アミド−ジスルフィド(化合物3)の
合成
【0085】
【化9】
【0086】製造はビオチン−DADOO−SATA
100mg(0.2mモル)およびメタノール性ヒドロ
キシルアミン溶液1モル/l 0.25mlから、例9
類似に行なう。
【0087】収率:55mg(60%) DC:Kieselgel 60,溶離剤 酢酸エチル
/メタノール=3/7 Rf=0.35 例12 a) 2−(S−アセチル)メルカプトプロピオン酸−
[2−(2−ヒドロキシエトキシ)]−エチルアミド THF25ml中の2−(2−アミノエトキシ)−エタ
ノール2.14g(20mモル)からなる溶液に、15
分内に、THF50ml中のN−スクシンイミジル−S
−アセチルチオプロピオネート(SATP,例2c)5
g(20mモル)からなる溶液を滴加し、20℃で2時
間撹拌する。反応終結後(DC制御)、反応混合物を真
空中で蒸発濃縮し、シリカゲルでのクロマトグラフィー
にかける(Kieselgel 60,溶離剤 酢酸エ
チル/メタノール=7/3+1%酢酸) DC:(Kieselgel 60,溶離剤 酢酸エチ
ル/メタノール=7/3+1%酢酸) Rf=0.67 収率:2.7g MS(pos FAB):MH+=236 b) 2−メルカプトプロピオン酸−[2−(2−ヒド
ロキシエトキシ)]−エチルアミド(化合物4)
【0088】
【化10】
【0089】化合物a)2.7g(8.7mモル)に、
メタノール中のヒドロキシルアミン溶液1モル/l 6
00mlを加え、20℃で1時間撹拌した。引き続き、
溶剤を真空中で留去し、残留物をジクロルメタンで3回
抽出した。油状粗生成物1.5gが得られ、これをシリ
カゲルでのフラッシュクロマトグラフィーにより精製し
た(Kieselgel 60,溶離剤 ジクロロメタ
ン/メタノール=9.3/0.7) DC:(Kieselgel 60,溶離剤 ジクロロ
メタン/メタノール=9/1) Rf=0.45 収率:0.86(無色油状物) MS(pos FAB):MH+=194 例13 a) 試料調製:金基板は、LASFN9からなる載せ
ガラス(Berliner GlasKG)にAu(9
9.99%)約5nmを蒸着することによって製造し
た。
【0090】蒸着は、Balzers社の蒸着装置BA
E250中で行ない、圧力≦5×10~6mバールで実施
した。
【0091】b) 単分子層形成:金基板を、蒸着装置
を開けた直後、アルゴン保護ガス下に、水(Milli
Q)中の化合物の0.5mモル溶液中に入れた。6hの
吸着時間後に、基板を水300mlで洗浄し、窒素気流
中で乾燥した。
【0092】c) 特性決定:単分子層の特性決定は、
表面プラズモン分光分析および接触角測定法を用いて行
なった。
【0093】表面プラズモン分光分析は、表面および薄
膜の特性決定するための高い感度を有する光学的方法で
あって、特殊な分子標識(たとえば蛍光標識)も必要と
しない(W.Knoll,MRS Bulletin,
第16巻,No.7(1991年)第29頁〜第39
頁)。
【0094】自己集合性単分子層(SAM)の層厚の測
定のために、空気および水性媒体に対する測定を実施し
た。
【0095】接触角測定は、界面を分析するためしばし
ば利用される方法である。その際、基板、被膜の種類お
よび組成および膜上の秩序に関する情報を得ることがで
きる(A.Ullmann,“Introductio
n to ultrathin organic fi
lms”,Academic Press,Inc.1
991年)。接触角の測定のためには、接触角顕微鏡G
1(Kruess/Hamburg)を使用した。第1
表および第2表からのすべての記載値は、担体上の異な
る個所での少なくとも6つの測定からの平均値である。
その際、誤差は±2°である。
【0096】次の実験においては、それぞれの膜上で
の、限外濾過(Milli Q)によって精製した水の
湿潤性を測定した。
【0097】
【表1】
【0098】測定された厚さは、理論的に計算した値と
良く一致する。これは、それぞれ整列し、密に充填され
た単分子層であることを指示する。その際、分子はホワ
イトサイズ(Whitesides)等(C.D.Ba
in,G.M.Whitesides,Science
240(1988年)第62頁;K.L.Prim
e,G.M.Whitesides,Science
252(1991年)第1164頁)により発表された
データと類似に、長鎖アルカンチオールに関しては同様
に表面の法線に対して約30°傾斜していてもよい。
【0099】接触角も、多結晶性Au上のOHないしは
ビオチン成端アルカンチオールから得られた値と良く一
致する(H.Wolf,Diplomarbeit U
niversitaet Mainz 1991年)。
接触角は、整列され、密に充填された単分子層のイメー
ジを支持する。
【0100】これら新規の化合物類のストレプトアビジ
ン(SA)の結合力を調べるために、純化合物1のほか
に化合物4との混合物も調べた。同様に、さらにタンパ
ク質層を、HCGに対するモノクローナル抗体のビオチ
ニル化Fabフラグメント(Fab<HCG>)および
HCGの吸着によって累積した。
【0101】ストレプトアビジンおよびFabは5×1
0~7モル/l溶液として添加し、HCG(ヒトコリオゴ
ナドトロピン)はNaCl 0.5モル/l中の25μ
g/ml溶液として添加した。
【0102】
【表2】
【0103】チオール単分子層の厚さd(SAM)の増
加は、第1表からの値で修正する。
【0104】化合物4により金表面における化合物1を
希釈することによって、ストレプトアビジン結合力の最
適化が達成される。
【0105】ストレプトアビジンによる表面の被覆が完
全な場合には測定された厚さは40Åであり、従って理
論的に期待される値と良く一致する(R.C.Eber
sole,M.D.Word,J.A.Miller,
J.R.Moran,J.Am.Chem.Soc.,
第112巻(1990年)第3239頁〜第3241
頁;P.C.Weber,D.H.Ohlendor
f,J.J.Wendoloski,F.R.Sale
mme,Science,第242巻(1989年),
第85頁)。
【0106】この最適化ストレプトアビジン層はB−F
ab<HCG>に対する最適結合相として働き、該層は
同様にHCG検出のために使用することができる。
【0107】例14 再生される結合マトリックスの製造 例7に記載したと類似に、デスチオビオチンおよびイミ
ノビオチンをデスチオビオチン−X−DADOOおよび
イミノビオチン−X−DADOOとしてSATPに結合
することができる。
【0108】これらの化合物は、結合相が再生可能であ
るべき場合に、結合マトリックスとして使用することが
できる。
【0109】再生のためには、固相を室温で10分間、
NaCl 0.5モル/l中のビオチン2×10~4モル
/lの溶液と共にインキュベートする。引き続き、Na
Cl0.5モル/lで2回洗浄する。
【0110】結合相の再生は90%以上(表面プラズモ
ン共鳴により測定)行なわれる。
【図面の簡単な説明】
【図1】固相への遊離反応成分の結合を測定することの
できる測定装置の略示断面図。
【図2】固相反応物を有する成分と希釈分子の組合せに
より製造された結合マトリックスの厚さならびにそれに
結合したストレプトアビジン(例12)の厚さ/モル分
率線図。
【符号の説明】
10 レーザー 11 一次光線 12 集光レンズ 13 ダイオード 14 流動クベット 15 入口および出口 16 プリズム 17 平面の法線 20 試験部分 21 指標液 22 担体層 23a,23b 薄い金属層 25 スペーサ分子 26 固相反応物 27 遊離反応成分 28 試験相 曲線1:ビオチン単分子層の厚さ 曲線2:ビオチンのモル分率Xに依存するストレプトア
ビジンによる厚さ増加
【数1】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 クリスティアン クライン ドイツ連邦共和国 ヴァイルハイム ブリ ューテンシュトラーセ 16 (72)発明者 マーサ ライリー イギリス国 ロンドン ロンスデイル ロ ード 49 ビー (72)発明者 ユルゲン シュピンケ ドイツ連邦共和国 ケルクハイム−ミュン スター フランクフルター シュトラーセ 167 (72)発明者 ヴォルフガング クノル ドイツ連邦共和国 マインツ エルザ−ブ ラントシュトレーム−シュトラーセ 18デ ー

Claims (37)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 担体物質およびそれに固定基を介して吸
    着された、少なくとも1つの遊離反応成分と結合しうる
    固相反応物を含有し、その際固相反応物は、担体物質の
    表面上に、主として横に均一な希薄な結合層を形成す
    る、結合マトリックスの製造方法において、担体物質
    を、短鎖のスペーサ分子を介して固定基と結合した固相
    反応物および少なくとも1つの親水性希釈分子を含有す
    る水性反応溶液と共にインキュベートすることを特徴と
    する結合マトリックスの製造方法。
  2. 【請求項2】 担体物質の表面上の固相反応物の被覆
    が、固相反応物および希釈分子からなる全被覆の0.1
    〜90%であることを特徴とする請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 担体物質の表面上の固相反応物の被覆が
    全被覆の0.5〜70%であることを特徴とする請求項
    2記載の方法。
  4. 【請求項4】 担体物質の表面上の固相反応物の被覆が
    全被覆の1〜40%であることを特徴とする請求項3記
    載の方法。
  5. 【請求項5】 担体物質が金属表面または金属酸化物表
    面を有することを特徴とする請求項1から4までのいず
    れか1項記載の方法。
  6. 【請求項6】 担体物質が金−、銀−またはパラジウム
    表面を有し、固定基がチオール基、ジスルフィド基また
    はホスフィン基であることを特徴とする請求項5記載の
    方法。
  7. 【請求項7】 可変スペーサ分子を介して固定基と結合
    している固相反応物を使用することを特徴とする請求項
    1から6までのいずれか1項記載の方法。
  8. 【請求項8】 有機溶剤および洗剤を有しない水性反応
    溶液を使用することを特徴とする請求項1から7までの
    いずれか1項記載の方法。
  9. 【請求項9】 スペーサ分子と固相反応物の間に親水性
    リンカー基が存在することを特徴とする請求項1から8
    までのいずれか1項記載の方法。
  10. 【請求項10】 親水性リンカー基が1以上のオキシエ
    チレン基を含有することを特徴とする請求項9記載の方
    法。
  11. 【請求項11】 親水性リンカー基をアミン−またはヒ
    ドロキシル成端ポリエチレンオキシドによって形成する
    ことを特徴とする請求項10記載の方法。
  12. 【請求項12】 親水性リンカー基が、1,8−ジアミ
    ノ−3,6−ジオキサオクタンから形成されていること
    を特徴とする請求項11記載の方法。
  13. 【請求項13】 親水性リンカー基と固相反応物の間に
    もう1つのスペーサ分子が存在することを特徴とする請
    求項1から12までのいずれか1項記載の方法。
  14. 【請求項14】 親水性希釈分子が1個の固定基および
    1個のスペーサ成分を含有することを特徴とする請求項
    1から13までのいずれか1項記載の方法。
  15. 【請求項15】 親水性希釈分子が付加的に1つの親水
    性リンカー基を含有することを特徴とする請求項14記
    載の方法。
  16. 【請求項16】 希釈分子として一般式: X1−S−S−X2 または HS−X3 [式中X1,X2およびX3はそれぞれ−(CH2n−C
    O−NH−L−Yを表わし、nは1〜6の自然数を表わ
    し、Lは原子数4〜15の鎖長を有する親水性リンカー
    基であり、Yは親水性末端基である]で示される化合物
    を使用することを特徴とする請求項14または15記載
    の方法。
  17. 【請求項17】 親水性末端基が−NH2、−OH、−
    COOHまたは−SO3Hであることを特徴とする請求
    項16記載の方法。
  18. 【請求項18】 親水性リンカー基が1以上のオキシエ
    チレン基を含有することを特徴とする請求項15から1
    7までのいずれか1項記載の方法。
  19. 【請求項19】 2−メルカプトプロピオン酸[2−
    (2−ヒドロキシエトキシ)]−エチルアミドを希釈分
    子として使用することを特徴とする請求項1から18ま
    でのいずれか1項記載の方法。
  20. 【請求項20】 固相反応物が抗体と結合しうる抗原ま
    たはハプテンであることを特徴とする請求項1から19
    までのいずれか1項記載の方法。
  21. 【請求項21】 固相反応物がビオチンまたはビオチン
    誘導体であることを特徴とする請求項1から19までの
    いずれか1項記載の方法。
  22. 【請求項22】 固相反応物がビオチンに比べて小さ
    い、ストレプトアビジンへの結合親和力を有するビオチ
    ン誘導体であることを特徴とする請求項21記載の方
    法。
  23. 【請求項23】 固相反応物と結合しうる遊離反応成分
    がストレプトアビジン、アビジンまたはその誘導体であ
    ることを特徴とする請求項21または22記載の方法。
  24. 【請求項24】 担体物質への固定基を備える固相反応
    物の吸着後、得られる結合マトリックスを、非共有結合
    で結合した幾つかの成分からなる固相反応物をつくるた
    めに、結合マトリックスと結合しうる他の1種または数
    種の物質と共にインキュベートすることを特徴とする請
    求項1から23までのいずれか1項記載の方法。
  25. 【請求項25】 少なくとも2つの生物親和性反応物
    (そのうちの1つは固相に結合して存在し、他方の反応
    成分は遊離である)の間の特異的結合反応を用いて試料
    溶液中の被検体を測定する方法において、成分が、請求
    項1から24までのいずれか1つにより製造された結合
    マトリックスであることを特徴とする試料溶液中の被検
    体の測定方法。
  26. 【請求項26】 特異的結合反応を光学的、電子的に実
    熱量または質量収支により測定することを特徴とする請
    求項25記載の方法。
  27. 【請求項27】 特異的結合反応を反射光学的技術によ
    って測定することを特徴とする請求項25記載の方法。
  28. 【請求項28】 特異的結合反応をプラズモン分光分析
    で測定することを特徴とする請求項27記載の方法。
  29. 【請求項29】 特異的結合反応を電位差測定または電
    流滴定で測定することを特徴とする請求項25記載の方
    法。
  30. 【請求項30】 特異的結合反応を導電率または容量変
    化により測定することを特徴とする請求項25記載の方
    法。
  31. 【請求項31】 結合マトリックスを分析測定の実施
    後、固相反応物に結合している遊離反応成分を別の遊離
    反応物の添加によって結合マトリックスから分離するこ
    とを特徴とする請求項25から30までのいずれか1項
    記載の方法。
  32. 【請求項32】 別の遊離反応物が、反応成分に対し、
    固相反応成分よりも高い親和力を有することを特徴とす
    る請求項31記載の方法。
  33. 【請求項33】 請求項1から24までのいずれか1項
    により製造した結合マトリックスを使用する再生可能な
    層。
  34. 【請求項34】 一般式: X1−S−S−X2 または HS−X3 [式中X1,X2およびX3はそれぞれ−(CH2n−C
    O−NH−L−Yを表わし、ここでnは1〜6の自然数
    を表わし、Lは原子数4〜15の鎖長を有する親水性リ
    ンカー基であり、Yは親水性末端基である]で示される
    化合物。
  35. 【請求項35】 親水性末端基が−NH2、−OH、−
    COOHまたは−SO3Hであることを特徴とする請求
    項34記載の化合物。
  36. 【請求項36】 親水性リンカー基が1以上のオキシエ
    チレン基を含有することを特徴とする請求項34または
    35記載の化合物。
  37. 【請求項37】 2−メルカプトプロピオン酸[2−
    (2−ヒドロキシエトキシ)]−エチルアミド。
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