JPH0682331A - 可視化画像のトレーサ追跡方法 - Google Patents

可視化画像のトレーサ追跡方法

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JPH0682331A
JPH0682331A JP25572892A JP25572892A JPH0682331A JP H0682331 A JPH0682331 A JP H0682331A JP 25572892 A JP25572892 A JP 25572892A JP 25572892 A JP25572892 A JP 25572892A JP H0682331 A JPH0682331 A JP H0682331A
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宜久 津田
Tsutomu Namieno
勉 波江野
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 流速が非常に速い場合にも流れ場の物理量を
精度よく定量的に求めることができるようにする。 【構成】 先ず、2つのフィールド画像のうち、第1フ
ィールドのトレーサ位置を全て始点トレーサ粒子とする
とともに、第1フィールドから任意のトレーサ粒子を時
刻1のトレーサ粒子として選択し、それを中心とする所
定の領域内を第1の探索領域B1として設定し、ここに
第2フィールドの画像が存在するか否かを判断し、次い
で、所定の条件を基にしてトレーサ粒子の移動位置を推
定し、上記推定した移動位置S1,S2を中心とする所
定範囲に第2および第3の探索領域B2,B3を設定
し、これらの探索領域B2,B3内にトレーサ粒子が存
在するか否かを判断することで、トレーサ粒子の追跡を
行うようにして、トレーサ粒子が高速に移動した場合で
も容易に、かつ確実に追跡できるようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、画像処理による流れの
可視化方法に関し、さらに詳しくは流れの可視化方法に
より定量的に流れ場の物理量を求めることを可能にした
画像処理による流れの可視化方法に関する。
【0002】
【従来の技術】周知の通り、流れ場の可視化方法により
流れを把握する試みは古くからあり、壁面トレース法、
タフト法、直接注入法等がよく知られている。
【0003】これらの方法のうち、壁面トレース法は物
体表面に油等を塗布し、流れによって現れる筋模様から
流れの状態、方向、速度等を求めるものである。また、
タフト法は多数の糸を物体表面に張り、そのなびき具合
から流れを測定するものである。更に、直接注入法は流
れ内に染料を入れ、その染料の流跡を可視化するもので
ある。
【0004】従来より知られている上記可視化方法は、
以下に述べるような問題があった。すなわち、壁面トレ
ース法では物体の表面から離れた空間での流れの測定が
困難である。また、タフト法では任意の断面での測定が
困難であるという問題があった。更に、上記直接注入法
では、染料の流跡上での速度は把握できるが、流れ領域
全体を一度に可視化することはできないという問題があ
った。
【0005】ところで、近年、流れ領域全体を一度に可
視化し、流速、流れ関数等の物理量を算出することや、
流れ領域全体の物理量の時間的変化を算出することに関
する関心は著しく強い。また、流れ領域内の任意の断面
を可視化することや、例えば水だけの速度ではなく、水
中の気泡の速度等の可視化に関しての関心も著しく強く
なっている。
【0006】このような可視化を可能にする試みとし
て、論文「日本機械学会論文集(B編)第55巻、50
9号(1989−1)、107〜114頁に記載される
ような方法が提案されている。この方法は、流れ場にト
レーサ粒子を混入し、このトレーサ粒子に連続光または
ストロボ光を当てて、その流跡を画像処理するものであ
る。
【0007】画像処理は、例えばテレビジョンカメラか
ら画像を入力し、そのフレーム情報をフィールド情報に
変換し、連続する4時刻分のフィールド情報をそれぞれ
画像処理して(偶数または奇数フィールドの一方の
み)、個々の粒子の軌跡を追跡する。そして、個々のト
レーサ粒子の軌跡から流れ場を可視化して、各種物理量
を求めるものである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記論文に記載された
方法では、流体の流速が速い場合、カメラと被写体との
距離を大きくする必要がある。その結果、画像処理時に
粒子の重心算出に誤差が生じるなどの問題があった。
【0009】また、複雑な流れをする流跡を追いかける
試みを行った場合、連続した3/60秒の間、流体が複
雑な挙動をしないことが前提となっていた。しかしなが
ら、例えば障害物が存在する場合等において、上記流体
が複雑な挙動を行うことがある。
【0010】このような場合でも、流速が遅い場合には
流跡を追いかけることが可能であるが、流速が速くなる
と流れ場の物理量を精度よく定量的に求めることができ
なくなってしまう問題があった。本発明は上述の問題点
にかんがみ、流速が非常に速い場合にも流れ場の物理量
を精度よく定量的に求めることを可能にした可視化画像
のトレーサ追跡方法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の可視化画像のト
レーサ追跡方法は、所定の粒子径を有するトレーサ粒子
を流体中に混入するとともに、シート状に広げたレーザ
光をテレビカメラ信号における同一フレームの前フィー
ルドに1つと、後フィールドに2つ以上で6つ以下を上
記流体中に向けて間欠的に照射する第1の処理と、上記
レーザ光の照射によるトレーサ粒子の散乱光または蛍光
をフレーム蓄積方式のテレビカメラで撮像する第2の処
理と、上記テレビカメラの出力のうち、前フレームの前
フィールドの出力と前フレームの後フィールドの出力と
を録画上の前フレームの前フィールドの画像情報とする
とともに、上記前フレームの後フィールドの出力と後フ
レームの前フィールドの出力とを録画上の前フレームの
後フィールドの画像情報とするような光のフレーム蓄積
を行って録画媒体に録画する第3の処理と、上記録画媒
体から同一フレーム内の片フィールド情報のみを取り出
し、この取り出したフィールド情報を上記テレビカメラ
の水平および垂直方向の画素と1対1に対応する記憶領
域を有するフレームメモリに記憶する第4の処理と、画
像データが無いフィールドの上記フレームメモリの各画
素について、その上下および左右斜め上下の画素値の平
均値で補間してフレーム情報を生成し、上記補間して得
たフレーム情報から個々の粒子画像の最大画素値の1/
4以上のしきい値で2値化し、この2値化した粒子画像
の重心位置をモーメント計算で求めるようにして2枚の
フィールド画像に分離する第5の処理と、上記2つのフ
ィールド画像のうち、第1フィールドのトレーサ位置を
全て始点トレーサ粒子とするとともに、第1フィールド
から任意のトレーサ粒子を選択する第6の処理と、上記
選択されたトレーサ粒子を中心とする所定の領域内を第
1の探索領域として設定し、上記第1の探索領域内に第
2フィールドの画像が存在するか否かを判断する第7の
処理と、上記第7の処理による判断の結果、上記第2フ
ィールドの画像が存在すると判定したら上記選択したト
レーサ粒子を始点トレーサの候補から外すとともに、上
記第2フィールドの画像が存在しないと判定したときに
は、時刻2のトレーサ粒子を第1フィールドの画像で上
記第1の探索領域内から任意に決める第7の処理と、上
記第1フィールドおよび第2フィールドのトレーサ粒子
位置と、上記レーザ光の照射間隔とに基づいて時刻3に
おけるトレーサ粒子の移動位置を推定する第8の処理
と、上記第8の処理によって推定されたトレーサ粒子の
移動位置の周りの予め決められた領域内に第2の探索領
域を設定し、上記第2の探索領域内にトレーサ粒子が存
在するか否かを判断する第9の処理と、上記第9の処理
の結果、トレーサ粒子が存在していれば上記時刻2、3
のトレーサ位置と上記レーザ光の照射間隔に基づいて時
刻4のトレーサ位置を推定する第10の処理と、上記第
10の処理によって推定した時刻4のトレーサ位置を中
心として第3の探索領域を設定し、上記第3の探索領域
内にトレーサ粒子が存在すれば予め定めた所定の判断を
行い、上記所定の判断条件が満足された場合には同一ト
レーサ粒子と判断し、時刻1と時刻4とがなす距離と時
間とに基づいてトレーサ粒子の移動速度を決定する第1
1の処理とからなっている。
【0012】
【作用】第1フィールドのトレーサ位置を全て始点トレ
ーサ粒子とするとともに、第1フィールドから任意のト
レーサ粒子を選択し、上記選択されたトレーサ粒子を中
心とする所定の領域内を第1の探索領域として設定し
て、上記第1の探索領域内において時刻2におけるトレ
ーサ粒子の位置を決定する。以後は、予め分かっている
条件を基にしてトレーサ粒子の移動位置を推定するとと
もに、上記推定移動位置を中心とする探索領域を設定
し、上記探索領域内においてトレーサ粒子の移動位置を
求めるようにすることにより、トレーサ粒子の探索を容
易に行うことができるようになり、高速に移動するトレ
ーサ粒子を確実に追跡することが可能となる。
【0013】
【実施例】以下、本発明の可視化画像のトレーサ追跡方
法の一実施例を図面を参照して説明する。図1は、本発
明の実施例によるパルスレーザの発信方法、テレビカメ
ラでの光の積分タイミング、カメラ出力の関係等を示し
たタイミングチャートである。
【0014】図1から明らかなように、本実施例におい
てはレーザシートを図1のレーザ光パルス〜に示す
ように、前フレームの前フィールドに1度、前フレーム
の後フィールドの前半に2度以上6度以下(図では3
度)、流体中に間欠的に照射する。図1においては、レ
ーザー光パルス〜の照射タイミングをT1〜T5と
して示している。なお、液体および気体等の単相流の測
定においては、蛍光若しくは散乱可能な粒子径2mm以
下10μm以上(実施例では300μm)のトレーサ粒
子を入れるものとする。
【0015】次に、このレーザシートの照射光内での粒
子の散乱光、または蛍光をCCDカメラ(図示せず)を
通じて記録媒体に録画する。この録画においては、先
ず、各フィールドのカメラ出力a、b、c、dから前フ
レームの前フィールドの出力aと後フィールドの出力b
の光を積分して光の積分aとなし、これを録画上の前フ
レームの前フィールドの画像情報とする。
【0016】また、前フレームの後フィールドの出力b
と後フレームの前フィールドの出力cの光を積分して光
の積分bと成し、これを録画上の前フレームの後フィー
ルドの画像情報としてそれぞれ録画媒体に録画する。
【0017】上記のようにして録画された流れの画像情
報から、録画上の同一フレームの前後2つのフィールド
情報をフレームメモリに記録し、画像処理により粒子の
重心を算出する。更に、算出された2時刻の粒子の重心
から粒子の流跡を追跡するようにしている。
【0018】図2は、このようにして可視化することに
より得られるトレーサ粒子画像を示す図であり、(a)
はフレーム画像である。また、図2の(b)および
(c)は、図2の(a)のフレーム画像を分離したもの
であり、(b)は第1フィールド画像、(c)は第2フ
ィールド画像をそれぞれ示している。
【0019】これらの図から明らかなように、図2の
(a)のフレーム画像には、時刻〜のトレーサ粒子
像が検出されている。この場合、レーザライトを間欠照
射し、かつテレビカメラのフレーム蓄積を行ったため
に、時刻のトレーサ粒子像は、間が間欠である。それ
に対し、時刻〜のトレーサ粒子像は、全てが撮像さ
れている。
【0020】図3は、実際の可視化で得られたトレーサ
粒子像の画像処理結果を示している。図3の(a)は、
前フレームの前フィールドの出力aの画像処理結果を示
し、(b)は前フレームの後フィールドの出力bの画像
処理結果を示している。
【0021】図中の黒丸は間欠的に照射されたレーザー
光により散乱した粒子の重心を示したものである。
(a)にはレーザー光のパルスにより散乱した
粒子が示されている。また、(b)にはレーザー光のパ
ルスにより散乱した粒子が示されている。
【0022】図4は、本実施例の可視化画像のトレーサ
追跡方法において、重心位置を求める手順を示す図であ
る。図4に示したように、先ず最初にフレーム画像を録
画媒体に入力する。そして、上記録画媒体から同一フレ
ーム内の片フィールド情報のみを取り出す。そして、こ
の取り出したフィールド情報をテレビカメラの水平およ
び垂直方向の画素と1対1に対応する記憶領域を有する
フレームメモリに記憶する。
【0023】次に、画像データが無いフィールドの上記
フレームメモリの各画素について、その上下および左右
斜め上下の画素値の平均値で補間してフレーム情報を生
成し、第1フィールド画像および第2フィールド画像に
分離する。その後、画像の画質改善やノイズ処理等のよ
うな必要な処理を行う。
【0024】これらの処理が終了したら、次に、第1フ
ィールド画像および第2フィールド画像について2値化
処理を行う。この2値化処理は、上記補間して得たフレ
ーム情報から個々の粒子画像の最大画素値の1/4以上
のしきい値で2値化し、この2値化した粒子画像の重心
位置をモーメント計算で求めるようにして行う。これら
の処理が終了したら、次にトレーサ粒子のラベルを表示
するとともに、各トレーサ粒子の重心位置を格納する。
【0025】次に、図5のフローチャートに従ってトレ
ーサ粒子追跡のアルゴリズムについて説明する。先ず、
処理がスタートすると、ステップP1において第1フィ
ールドのトレーサ位置を全て始点トレーサ粒子とする処
理を行う。
【0026】次に、ステップP2に進み、第1フィール
ドから任意のトレーサ粒子を選択する。このトレーサ粒
子を選択する処理が終了したら、次に、ステップP3に
おいて上記選択されたトレーサ粒子を中心とする所定の
領域内を第1の探索領域として設定する処理を行う。
【0027】これらの処理の内容を図6に模式的に示
す。先ず、時刻1におけるトレーサ粒子を選択する。こ
の選択されたトレーサ粒子を図6において、A1で示し
ている。また、第1の探索領域をB1として示してい
る。この第1の探索領域B1は、選択されたトレーサ粒
子A1を中心としてLength1の範囲内で設定され
る。このLength1は、例えば画像空間で1〜15
画素の範囲とするのが好ましい。
【0028】上記のようにして、ステップP3で第1の
探索領域B1を設定したら、次に、第1の探索領域B1
の中に第2フィールドの画像が存在するか否かをステッ
プP4で判断する。そして、存在しないと判定したらス
テップP5に進み、時刻2のトレーサ粒子位置を第1フ
ィールドの画像から任意に決める。この時刻2のトレー
サ粒子を、図6においてA2で示している。この場合、
時刻2のトレーサ粒子A2は、時刻1のトレーサ粒子A
1から距離lだけ離れている。
【0029】ステップP4の判断の結果、存在すると判
定したらステップP6に進み、選択したトレーサ粒子を
始点トレーサ粒子の候補から外す処理を行い、その後、
ステップP1に戻る。
【0030】次いで、ステップP7において時刻3にお
けるトレーサ粒子の位置を推定する。この移動位置の推
定は、上記第1フィールドのトレーサ粒子位置A1およ
び第2フィールドのトレーサ粒子位置A2との関係、お
よびレーザ光の照射間隔とに基づいて行う。このように
して推定した位置を、図6においてS1として示してい
る。
【0031】次に、ステップP8に進み、推定位置S1
を中心としてLength2内の領域内を第2の探索領
域B2として設定し、上記第2の探索領域B2内にトレ
ーサ粒子が存在するか否かの判断をステップP9にて行
う。上記ステップP9の判断の結果、トレーサ粒子A3
が存在していればステップP10に進み、上記時刻2、
3のトレーサ位置と上記レーザ光の照射間隔に基づいて
時刻4のトレーサ位置S2を推定する。また、ステップ
P9の判断の結果、第2の探索領域B2内にトレーサ粒
子A3が存在していないと判定した場合には、ステップ
P1に戻る。
【0032】上記ステップP10の処理によって推定し
た時刻4のトレーサ位置S2を中心として第3の探索領
域B3を設定し、上記第3の探索領域B3内にトレーサ
粒子が存在するか否かの判断を行う(ステップP1
2)。この判断の結果、第3の探索領域B3内にトレー
サ粒子が存在すると判定した場合には、ステップP13
に進む。また、トレーサ粒子が存在しないと判定した場
合には、ステップP1に戻る。
【0033】ステップP13においては、予め設定され
ている所定の判断条件が満足されるか否かの判断を行
う。この判断条件は、種々考慮されるが、本実施例にお
いては上記トレーサ粒子が移動したと推定する位置に向
けて引いた仮想線(図6中、点線で示している。)と、
上記探索領域B2、B3内に位置するトレーサ粒子に向
けて引いた移動線(図中、実線で示している。)とによ
り形成される角度θが20°以下であるときに、上記所
定の判断条件を満たしていると判定するようにしてい
る。
【0034】ステップP13の判断の結果、角度θが2
0°以上であると判定したらステップP1に戻る。ま
た、角度θが20°以下であると判定したらステップP
14に進んで同一トレーサ粒子であると決定する。
【0035】次に、ステップP15に進み、時刻1と時
刻4とがなす距離と時間とに基づいてトレーサ粒子の移
動速度を決定する。このようにして移動速度を決定した
ら、ステップP16に進み、第1フィールドの別のトレ
ーサ粒子を始点の候補として選択した後、ステップP3
に戻り、上述した動作を繰り返し行い、任意の断面の多
点同時計測を行うようにする。
【0036】なお、Length2およびLength
3の大きさは予め決められており、例えば、時刻1のト
レーサ粒子A1から時刻2のトレーサ粒子A2までの距
離lの1/3以下の大きさに決められている。
【0037】図7は、本実施例の可視化画像のトレーサ
追跡方法を実施するためのシステムの一例を示してい
る。テレビカメラで撮像することにより得られたビデオ
信号は、一旦光ディスク1に選択的に録画される。次
に、光ディスク1のビデオ信号はフレーム単位でフレー
ムメモリ2に入力され、512×480画素、8ビット
の入力画像にA/D変換される。なお、テレビカメラの
出力は直接画像処理素のフレームメモリ2に取り込むこ
とも可能である。
【0038】この画像処理システムは、32ビットのマ
イクロコンピュータをベースに構成されており、NTS
C規格に準ずるビデオ画像を取り込むためのフレームメ
モリ2、演算処理を行う数値演算プロセッサ3、および
トランスピュータボード4、処理結果をフルカラーで表
示するためのフルカラーボード5、計算結果を保存する
ための外部磁気ディスク装置6等が取り付けられてい
る。
【0039】また、処理結果や種々のデータを一時的に
記憶するRAMボード7、パソコンモニタ8、テレビモ
ニタ9、およびフルカラーボード5から与えられる信号
をNTSCの信号に変換する信号変換器10等を備えて
いる。
【0040】次に、本実施例で行ったレーザの照射間隔
を表1に示す。
【0041】
【表1】
【0042】表1において、1Hは63.56μ秒であ
る。また、dtはレーザー光の照射時間を示している。
【0043】表1に示したようなレーザの照射間隔で流
体中にレーザー光を照射して可視化し、トレーサ追跡を
行った一例を、図8に示す。なお、図8中の矢印は、流
体の向きと速度の大きさを示している。
【0044】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
による可視化画像のトレーサ追跡方法によれば、レーザ
ー光をシート状に広げて間欠的に照射することによっ
て、非常に高速な流れの可視化が可能である。また、レ
ーザー光の照射場所を変えることによって、測定領域内
の任意の断面の測定が可能であるとともに、測定領域内
を一度に可視化することができる。
【0045】また、最初のフィールドと後のフィールド
間に走査線のずれがあっても画像の重心を精度よく算出
することができるとともに、カメラからの撮像出力の画
像全体の明暗レベルに影響されないで、粒子の画像を2
値化することができ、粒子の構成画素に基づく重心計算
をより高精度に行うことができる。
【0046】特に、本発明においては、所定の条件を基
にしてトレーサ粒子の移動位置を推定するとともに、上
記推定位置を中心とする所定範囲に探索領域を設定し、
上記探索領域内にトレーサ粒子が存在するか否かを判断
することで、トレーサ粒子の追跡を行うようにしたの
で、トレーサ粒子が高速に移動した場合でも容易に、か
つ確実に追跡することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例によるパルスレーザの発信方
法、テレビカメラでの光の積分タイミング、カメラ出力
の関係等を示したタイミングチャートである。
【図2】可視化することにより得られるトレーサ粒子画
像の一例を示す図である。
【図3】(a)は図1の前フィールドの情報を画像処理
し、粒子の重心をプロットした図、(b)は後フィール
ドの情報を画像処理し、粒子の重心をプロットした図で
ある。
【図4】粒子の重心を求める手順を示す図である。
【図5】トレーサ粒子追跡のアルゴリズムを示すフロー
チャートである。
【図6】トレーサ粒子追跡のアルゴリズムを模式的に示
した図である。
【図7】本実施例の可視化画像のトレーサ追跡方法を実
施するためのシステムの一例を示す図である。
【図8】本発明の方法を用いてトレーサ追跡を行った一
例を示す図である。
【符号の説明】
1 光ディスク 2 フレームメモリ 3 数値演算プロセッサ 4 トランスビュータボード 5 フルカラーボード 6 外部メモリ 7 RAMボード A1 時刻1のトレーサ粒子 A2 時刻2のトレーサ粒子 A3 時刻3のトレーサ粒子 A4 時刻4のトレーサ粒子 S1 時刻3のトレーサ粒子の推定位置 S2 時刻4のトレーサ粒子の推定位置 B1 第1の探索領域 B2 第2の探索領域 B3 第3の探索領域

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の粒子径を有するトレーサ粒子を流
    体中に混入するとともに、シート状に広げたレーザ光を
    テレビカメラ信号における同一フレームの前フィールド
    に1つと、後フィールドに2つ以上で6つ以下を上記流
    体中に向けて間欠的に照射する第1の処理と、 上記レーザ光の照射によるトレーサ粒子の散乱光または
    蛍光をフレーム蓄積方式のテレビカメラで撮像する第2
    の処理と、 上記テレビカメラの出力のうち、前フレームの前フィー
    ルドの出力と前フレームの後フィールドの出力とを録画
    上の前フレームの前フィールドの画像情報とするととも
    に、上記前フレームの後フィールドの出力と後フレーム
    の前フィールドの出力とを録画上の前フレームの後フィ
    ールドの画像情報とするような光のフレーム蓄積を行っ
    て録画媒体に録画する第3の処理と、 上記録画媒体から同一フレーム内の片フィールド情報の
    みを取り出し、この取り出したフィールド情報を上記テ
    レビカメラの水平および垂直方向の画素と1対1に対応
    する記憶領域を有するフレームメモリに記憶する第4の
    処理と、 画像データが無いフィールドの上記フレームメモリの各
    画素について、その上下および左右斜め上下の画素値の
    平均値で補間してフレーム情報を生成し、上記補間して
    得たフレーム情報から個々の粒子画像の最大画素値の1
    /4以上のしきい値で2値化し、この2値化した粒子画
    像の重心位置をモーメント計算で求めるようにして2枚
    のフィールド画像に分離する第5の処理と、 上記2つのフィールド画像のうち、第1フィールドのト
    レーサ位置を全て始点トレーサ粒子とするとともに、第
    1フィールドから任意のトレーサ粒子を選択する第6の
    処理と、 上記選択されたトレーサ粒子を中心とする所定の領域内
    を第1の探索領域として設定し、上記第1の探索領域内
    に第2フィールドの画像が存在するか否かを判断する第
    7の処理と、 上記第7の処理による判断の結果、上記第2フィールド
    の画像が存在すると判定したら上記選択したトレーサ粒
    子を始点トレーサの候補から外すとともに、上記第2フ
    ィールドの画像が存在しないと判定したときには、時刻
    2のトレーサ粒子を第1フィールドの画像で上記第1の
    探索領域内から任意に決める第7の処理と、 上記第1フィールドおよび第2フィールドのトレーサ粒
    子位置と、上記レーザ光の照射間隔とに基づいて時刻3
    におけるトレーサ粒子の移動位置を推定する第8の処理
    と、 上記第8の処理によって推定されたトレーサ粒子の移動
    位置の周りの予め決められた領域内に第2の探索領域を
    設定し、上記第2の探索領域内にトレーサ粒子が存在す
    るか否かを判断する第9の処理と、 上記第9の処理の結果、トレーサ粒子が存在していれば
    上記時刻2、3のトレーサ位置と上記レーザ光の照射間
    隔に基づいて時刻4のトレーサ位置を推定する第10の
    処理と、 上記第10の処理によって推定した時刻4のトレーサ位
    置を中心として第3の探索領域を設定し、上記第3の探
    索領域内にトレーサ粒子が存在すれば予め定めた所定の
    判断を行い、上記所定の判断条件が満足された場合には
    同一トレーサ粒子と判断し、時刻1と時刻4とがなす距
    離と時間とに基づいてトレーサ粒子の移動速度を決定す
    る第11の処理とからなることを特徴とする可視化画像
    のトレーサ追跡方法。
  2. 【請求項2】 上記トレーサ粒子が移動したと推定する
    位置に向けて引いた仮想線と、上記探索領域内に位置す
    るトレーサ粒子に向けて引いた移動線とにより形成され
    る角度が20°以下であるときに、上記所定の判断条件
    を満たしていると判定するようにしたことを特徴とする
    請求項1記載の可視化画像のトレーサ追跡方法。
JP25572892A 1992-08-31 1992-08-31 可視化画像のトレーサ追跡方法 Expired - Fee Related JP2879501B2 (ja)

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