JPH0681729B2 - 血液洗浄装置 - Google Patents

血液洗浄装置

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JPH0681729B2
JPH0681729B2 JP63029552A JP2955288A JPH0681729B2 JP H0681729 B2 JPH0681729 B2 JP H0681729B2 JP 63029552 A JP63029552 A JP 63029552A JP 2955288 A JP2955288 A JP 2955288A JP H0681729 B2 JPH0681729 B2 JP H0681729B2
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blood
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virus
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Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は、血液洗浄装置、血漿洗浄装置および血漿の洗
浄方法に関する。さらに詳しくは、本発明は、ウイルス
を含有または含有しているかもしれない赤血球濃厚液お
よび血漿を、それぞれ血漿分離器および血漿分画器に供
給して別々に洗浄し、ウイルスを含まない赤血球濃厚液
と血漿を1つの血液容器に回収する血液洗浄装置に関
し、またウイルスを含有または含有しているかもしれな
い血漿を血漿分画器に供給して洗浄し、ウイルスを含ま
ない血漿を回収する血漿洗浄装置およびその方法に関す
る。
尚、本明細書において、「ウイルスを含む血漿」とは、
「実質的にウイルスを含んでいる、または含んでいるか
もしれない血漿」を意味し、ウイルスを含む血漿が輸血
された場合、感染する可能性があるのに対し、「ウイル
スを含まない血漿」とは、「ウイルスを含む血漿を洗浄
後の血漿」を意味し、80%以上のウイルスが除去され
る。
〈従来の技術〉 輸血を行う場合、全血を輸血するのが一般的であるが、
最近、血液の効率的利用および保存の点から、成分輸血
といって、治療に必要な血液成分のみを、たとえば赤血
球や血小板、血漿など全血から分画された血液成分のみ
を輸血、または一担保存しておき必要に応じて輸血する
ことが多くなってきている。
採血後そのまま、または分画して保存される血液は血液
製剤と呼称されており、全血にACD液やCPD液などの血液
保存液を加えた全血製剤、赤血球濃厚液や凍結赤血球濃
厚液、赤血球浮遊液、凍結赤血球浮遊液、白血球除去赤
血球などの赤血球製剤、血小板製剤(濃縮血小板血
漿)、新鮮凍結血漿や新鮮液状血漿、クリオプレシピテ
ート、アルブミン、イムノグロブリンGなどの血漿製剤
などがある。
これらの血液製剤は、凍結して保存する凍結赤血球濃厚
液や凍結赤血球浮遊液、新鮮凍結人血漿、クリアプレシ
ピテートなど、乾燥して保存するアルブミンやイムノグ
ロブリンGなどを除いては有効期間が短く、保存血液CP
Dや赤血球濃厚液で採血後21日、その他のものは殆んど
が採血後または製造後24時間以内の有効期間となってい
る。そしてこの期間が過ぎた場合には廃棄されてしまう
ため、輸血に用いる血液(血液製剤を含む)は、その旺
盛な需要からして慢性的に不足する傾向にある。従って
非常に稀少な血液型たとえばRh-などの血液(一般に稀
血と呼称されている)の場合には、例えば赤血球濃厚液
にグリセリン溶液を加え、急速凍結して製造された凍結
赤血球濃厚液など保存の利く形で保存されている。
さて、最近、輸血によってエイズ(AIDS)や肝炎などに
感染するという事故が頻発しているが、血液または血液
製剤中に含まれているエイズや肝炎のウイルスを除去せ
ずに輸血を行った結果であり、これらエイズや肝炎に感
染するのを防ぐためには、これらのウイルスを除去した
上で輸血を行う必要がある。
交通事故や外科手術などで多量の血液を失った患者の場
合には、緊急に全血の輸血を行う必要があるが、この場
合、供血者の血液中にエイズや肝炎のウイルスが含まれ
ているかどうかの検査を行うのでは、時間がかかりすぎ
て問題であり、また非A非B肝炎のウイルスについては
まだ同定方法が確立されていないので、検査によってウ
イルスを見付けることができない。また、特に患者の血
液型が稀少なものである場合には、稀血の輸血を必要と
するため、ウイルス含有血液といえども、これを利用し
なければならないことがある。
赤血球濃厚液中のウイルスを除く方法としては、従来、
遠心分離装置を用いて洗浄する方法と、白血球除去フィ
ルタを通す方法とが行われているが、ウイルス除去効率
は十分ではなく、また遠心分離による方法は赤血球の回
収率が悪いという欠点を有する。
〈発明が解決しようとする課題〉 本発明は上記の事情に鑑みてなされたもので、その目的
とするところは、輸血によって、患者がエイズや肝炎な
どのウイルスに感染することのない、ウイルスを除去し
た清浄な血液または血液製剤を提供することにある。
〈課題を解決するための手段〉 本発明は上記課題を解決するために、赤血球濃厚液中の
ウイルスを除去するための赤血球洗浄部と、血漿中のウ
イルスを除去するための血漿洗浄部からなり、さらに前
記赤血球洗浄部は、赤血球濃厚液の稀釈および装置のプ
ライミングや洗浄を行うための生理食塩液を供給する生
食ラインと、赤血球濃厚液を血液ポンプを用いて白血球
除去フィルタおよび血漿分離器に通し洗浄を行う血液ラ
インと、前記血漿分離器で分離されたウイルスを含有す
る液を排液する第1の排液ライン、からなり、また前
記血漿洗浄部は、血漿を重力を利用した自然流下によっ
て血漿分画器に供給し洗浄を行う血漿ラインと、前記血
漿分画器で分画されたウイルスを含有する液を排液す
る第2の排液ライン、からなり、前記赤血球洗浄部の血
液ラインと血漿洗浄部の血漿ラインとが接続されて、血
液ラインで洗浄された赤血球濃厚液と血漿ラインで洗浄
された血漿とが1つの容器に回収されるようにした構成
を採用している。
そしてさらに、本発明は上記構成に加え、その血液ライ
ンおよび、生食ライン、血漿ライン、第1および第2の
排液ラインの好ましい構成として、血液ラインについて
は、赤血球濃厚液を収容する血液容器と、この血液容器
の下流に配置され、赤血球濃厚液から白血球を除去する
白血球除去フィルタと、このフィルタの下流に配置さ
れ、生理食塩液または生理食塩液で稀釈された赤血球濃
厚液を流通させる血液ポンプと、この血液ポンプの下流
に配置され、生理食塩液で稀釈された赤血球濃厚液から
血漿および生理食塩液を過分離する、平均ポアサイズ
150〜800nmの中空糸の過膜を有する血漿分離器と、こ
の分離器の下流に配置され、分離器で濃縮された赤血球
濃厚液を貯留する循環容器とを含んでなり、かつ前記血
液ポンプの上流側で前記循環容器と血液ポンプとが接続
されて、循環容器、血液ポンプ、血漿分離器と循環する
循環回路が形成された構成を採用しており、 生食ラインについては、生理食塩液を収容する生食容器
と、この生食容器を血液ラインに接続するチューブから
なり、前記生食容器が、その底部が前記血液容器より高
い位置になるように配置された構成を、 血漿ラインについては、血漿を収容する血漿容器と、こ
の血漿容器の下流かつ血漿容器より低い位置に配置さ
れ、この血漿容器から重力により流下する血漿をウイル
スを含む血漿とウイルスを含まない血漿に分画する、平
均ポアサイズ20〜80nmの中空糸の過膜を有する血漿分
画器、およびこの分画器より低い位置に配置され、分画
器で分画されたウイルスを含まない血漿を収容する洗浄
血液回収容器を含んでなる構成を、 第1の排液ラインについては、血漿分離器で分離された
血漿等を収容する第1の排液容器と、この排液容器を血
漿分離器の血漿等の出口に接続するチューブからなる構
成を、 そして第2の排液ラインについては、血漿分画器より低
い位置に配置され、分画器で分画されたウイルスを含ん
だ血漿を収容する第2の排液容器と、この排液容器を血
漿分画器のウイルス含有血漿の出口に接続するチュー
ブ、およびこのチューブに設けられた流量制御手段から
なる構成を採用している。
また本考案は、血漿を収容する血漿容器と、この血漿容
器の下流かつ血漿容器より低い位置に配置され、血漿容
器から重力によって流下する血漿をウイルスを含む血漿
とウイルスを含まない血漿に分画する、平均ポアサイズ
20〜80nmの中空糸の過膜を有する血漿分画器と、この
分画器より低い位置に配置され、分画器で分画されたウ
イルスを含まない血漿を収容する洗浄血漿回収容器、お
よび前記血漿分画器より低い位置に配置され、分離器で
分画されたウイルス含有血漿を収容する排液容器を含ん
でなり、かつ前記血漿分画器と排液容器を結ぶ流路に流
量制御手段を設けたことを特徴とする、血液ポンプを使
用しない血漿洗浄装置に関する。
さらにまた本発明は、重力による自然流下を利用して血
漿を血漿分画器に供給し、ウイルスを含まない血漿とウ
イルスを含む血漿に分画することを特徴とする血漿の洗
浄方法に関する。
〈発明の作用〉 本発明の血液洗浄装置は上記のように構成されているの
で、血球洗浄部では、生理食塩液で稀釈された赤血球濃
厚液は、白血球除去フィルタに供給され、ここで白血球
を除去されるので、まず白血球にウイルスが取り込まれ
ていた場合、そのウイルスが除去される。そしてさらに
血漿分離器に供給され、ここで生理食塩液で稀釈された
血漿の一部が過されるが、血液中に含まれているかも
しれないウイルスの直径は、非A非B肝炎のウイルスが
30〜60nm、エイズのウイルスが80〜100nmなど、ほとん
どが150nm未満であるので、血漿分離器の過膜である
平均ポアサイズ150〜800nmの中空糸を透過することがで
き、従って血漿中にウイルスが含まれていた場合、その
ウイルスも血漿と共に一部過膜を透過することがで
き、従って血漿中に含まれているウイルスは血漿と共に
一部除去される。そしてさらに、血漿分離器でウイルス
を含有する血漿が除去された後、循環容器に貯えられた
赤血球濃厚液は、必要に応じて生理食塩液を加えられて
稀釈されながら循環回路内を循環されるので、8〜9回
程度循環させると(1回につき約30%程度のウイルスが
除去されるので、8回血漿分離器を通すと90%以上のウ
イルスが除去できる)、実質的にウイルスを含まない清
浄な赤血球濃厚液を得ることができる。
また血漿洗浄部では、血漿は重力による自然落下によっ
て血漿分画器に供給されるが、血漿分画器の過膜は、
平均ポアサイズ20〜80nmの中空糸であり、たとえば血漿
を血漿分画器の中空糸膜の内側を流れるようにした場
合、この流路に比して膜のポアサイズが極めて小さく、
また、膜にかかる圧力、すなわち血漿が流下する時の流
路の抵抗と血漿の重さによって決まる膜圧も小さいもの
であり、血漿中に含まれているかも知れないウイルスの
直径はほとんどが20nm以上であることから、中空糸の内
側の血漿流路の抵抗を過大にしない限り(流量を制限し
過ぎない限り)、血漿は過膜を透過してもウイルスは
殆んど過膜を透過することがない。従って、排液ライ
ンに連通する流路側に血漿を流して、排液ラインの流量
を適当に制御すれば血漿分画器で過されたウイルスを
含まない血漿を効率良く得ることができる。
〈実施例〉 次に本発明の実施例について図面に基づいて説明する。
第1図は本発明の一実施例に係る血液洗浄装置の説明図
であり、第2図は第1図の血液洗浄装置の赤血球洗浄部
の動作説明図である。
また第3図は本発明の一実施例に係る血漿洗浄装置の説
明図である。
本発明の血球洗浄装置は、第1図に示すように、赤血球
濃厚液を供給して、その中にウイルスが含まれていた場
合、そのウイルスを除去して実質的にウイルスを含有し
ない赤血球濃厚液を得るための赤血球洗浄部(R)と、
血漿を供給して、その中にウイルスが含まれていた場
合、そのウイルスを除去して実質的にウイルスを含有し
ない血漿を得るための血漿洗浄部(P)からなってい
る。そして赤血球洗浄部(R)は、供給される赤血球濃
厚液の稀釈を行い、装置のプライミングや洗浄に行うた
めの生理食塩液を供給する生食ライン(SL)と、生理食
塩液で稀釈された赤血球濃厚液を血液ポンプ(7)を利
用して白血球除去フィルタ(3)および血漿分離器
(9)に通して洗浄を行う血液ライン(BL)と、血漿分
離器(9)で過分離されたウイルスを含んだ液を排
液する第1の排液ライン(DL1)からなり、また血漿洗
浄部(P)は、血漿を重力を利用した自然流下によって
血漿分画器(13)に供給し、ここでウイルスを含まない
血漿部分(液に相当)を過によって得ることにより
血漿を洗浄する血漿ライン(PL)と、血漿分画器(13)
で分画されたウイルスを含む血漿を排液する第2の排液
ライン(DL2)からなり、赤血球洗浄部(R)の血液ラ
イン(BL)と血漿洗浄部(P)の血漿ライン(PL)とが
接続されて、血液ライン(BL)で洗浄された赤血球濃厚
液と血漿ライン(PL)で洗浄された血漿とが1つの容
器、すなわち洗浄血液回収容器(16)に回収されるよう
に構成されている。
以下、本発明の血液洗浄装置について詳しく説明する。
血液ライン(BL)は血液容器(1)と液切れセンサ
(2)、白血球除去フィルタ(3)、第1バルブ
(V1)、血液チャンバ(6)、血液ポンプ(7)、圧力
計(8)、血漿分離器(9)、第3バルブ(V3)、循環
容器(10)、容量センサ(11)および第4バルブ(V4
からなり、赤血球濃厚液を循環させることができるよう
血液ポンプ(7)と血漿分離器(9)、循環容器(10)
とは循環回路を構成している。
血液容器(1)は赤血球濃厚液を収容する容器であり、
一般に塩化ビニル樹脂やポリエチレン、ポリプロピレン
などの合成樹脂で袋状または槽状に形成される。血液容
器(1)に収容される赤血球濃厚液としては、主として
赤血球濃厚液および解凍赤血球濃厚液が用いられるが、
全血から遠心分離によって血漿の大部分を除去したもの
である赤血球濃厚液が一般的である。
解凍赤血球濃厚液は、赤血球濃厚液にグリセリン溶液を
加え、急速凍結したもの(凍結赤血球濃厚液)を、温浴
中で解凍したものである。
液切れセンサ(2)は、血液容器(1)の赤血球濃厚液
が無くなったときに、これを検知するものであり、液切
れにより血漿分離器(9)に空気が入って、気泡による
過膜の目詰まりが生じ、過効率が低下するというこ
とが起るが、これにより気泡による過効率の低下を防
ぐことができる。
尚血液チャンバ(6)に圧力計を付けた場合には液切れ
センサ(2)は不要であるが、精度的には液切れセンサ
の方が優れている。
白血球除去フィルタ(3)は生理食塩液で稀釈された赤
血球濃厚液中の白血球を除去することにより、白血球中
に含まれるウイルスを除去するもので、市販の白血球除
去フィルタを使用することができる。
血液チャンバ(6)は誤って気泡が血漿分離器(9)に
入るのを防ぐものであり、また循環回路および循環容器
(10)内の血液を回収することができるようにするため
の部分であるが、液切れセンサ(2)を設けた場合には
必ずしも必要なものではない。また血液ポンプ(7)と
血漿分離器(9)の間の圧力計(8)は血漿分離器
(9)に供給される赤血球濃厚液の圧力を一定に保つた
めのものである。
血漿分離器(9)は、その上流側に配置された血液ポン
プ(7)により、圧力計(8)によって一定圧に維持さ
れた赤血球濃厚液を供給されて、これを過分離してウ
イルスを含む血漿を除去するもので、平均ポアサイズ、
すなわち膜面に形成された細孔の径の平均値、が150〜8
00nmである中空糸の過膜を用いたものが使用される。
中空糸の過膜の形成材料としては、セルロースアセテ
ートやセルローストリアセテート、多孔質ガラス、ポリ
プロピレン、ポリエチレン、ポリカーボネート、ポリメ
チルメタクリレート、ポリアクリロニトリル、ポリビニ
ルアルコール、ポリサルホンなどが使用可能である。
尚、血漿分離器としては、中空糸の過膜を用いた血漿
分離器の代わりに、ポアサイズ150〜800nmの平らな薄膜
(平膜という)を円筒に貼り付けた内筒と血液を収容す
る外筒とからなり、内筒または外筒を高速回転させて薄
膜面から血漿を過する、いわゆる膜遠心による血漿分
離器も使用可能である(特開昭59-155758号公報、特願
昭61-248156号明細書)。平膜の形成材料としては多孔
質ガラスやポリメチルメタクリート、セルロースアセテ
ートなどが使用できる。
ここで血漿分離器の満たすべき条件は、赤血球を通過さ
せないが、ウイルスおよび遊離ヘモグロビンを通過させ
ることである。一方赤血球は円盤形状をしており、長径
8×103nmの大きさであり、一方ウイルスはさまざまな
形状および大きさを有しているが、臨床輸血上は30nm以
上のウイルスが除去できれば良く、また遊離ヘモグロビ
ンは5×6×7nmの大きさである。血漿分離器の過膜
のポアサイズとしてはウイルスの大きさより十分大き
く、赤血球の大きさより十分小さいものであれば良いこ
とが推量される。
循環容器(10)は分離器(9)の下流に配置され、分離
器(9)で血漿を分離された赤血球濃厚液を貯留するも
ので、形成材料および形状については血液容器(1)の
場合に準ずる。
容量センサ(11)は循環容器(10)中に収容される赤血
球濃厚液の量を検知するためのもので、循環容器(10)
が固いものである場合には重量センサを用いても液面セ
ンサ(第1図では液面センサを示す)を用いても良い
が、血液バッグのように柔いものの場合には重量センサ
が用いられる。
V1、V3、V4はそれぞれ生食ライン(SL)と血液ライン
(BL)とを結ぶ回路の上流側、血液ライン(BL)と血漿
ライン(PL)の接続部分の下流かつ循環容器(10)の上
流側、循環容器(10)と血液ライン(BL)とを結ぶ回路
に開けられた開閉弁であり、好ましくはコンピュータ制
御により自動的な開閉が行えるよう電磁弁が使用され
る。
V1は血液容器(1)に生食ライン(SL)から生理食塩液
を供給して赤血球濃厚液を稀釈する時と、血液容器
(1)に収納された赤血球濃厚液を白血球除去フィルタ
(3)および血漿分離器(9)に通す時に開かれ、V3
赤血球濃厚液を血漿分離器(9)に通して過洗浄を行
う時と、循環容器(10)内の洗浄赤血球濃厚液を生食ラ
イン(SL)からの生理食塩液で稀釈する時に開かれ、ま
たV4は循環容器(10)の洗浄赤血球濃厚液を血漿分離器
(9)に通して過洗浄を行う時と、洗浄赤血球濃厚液
を洗浄血液回収容器(16)に回収する時に開かれる。
生食ライン(SL)は容量センサ(5)と生食容器(4)
および第2バルブ(V2)からなり、生食ライン(SL)と
血液ライン(BL)とは、血液ポンプ(7)の上流側で接
続されており、好ましくは血液ポンプ(7)と白血球除
去フィルタ(3)の間で接続される。生食ライン(SL)
と血液ライン(BL)の接続を白血球除去フィルタ(3)
の下流側で行うのは、稀釈された赤血球濃厚液をフィル
タ(3)に通して白血球を吸着させた後、このフィルタ
(3)にさらに生理食塩液を通した場合、フィルタ
(3)に吸着された白血球が一部離れてしまうからであ
る。
容量センサ(5)は第1図では重量センサが示されてい
るが、生食容器(4)が固いものであれば液面センサを
用いることも可能である。
生食容器(4)は第1図で示すように、その底部が血液
容器(1)よりも高い位置になるように配置するのが好
ましい。生食容器(4)が低い位置にある場合は、生理
食塩液を血液容器(1)に送るためのポンプ手段を生食
ライン(SL)に設ける必要がある。生食容器(4)の形
状は一般にボトル状または袋状であり、その形成材料と
しては一般にポリエチレンやポリプロピレン、ポリ塩化
ビニル、ポリエステルなどの合成樹脂が使用される。V2
は生食ライン(SL)の下流に配置されており、生理食塩
液を血液容器(1)または血液ラインに供給する時に開
かれ開閉弁であり、たとえば電磁弁が使用される。
第1の排液ライン(DL1)は、第6バルブ(V6)と排液
容器(15)からなり、血漿分離器(9)の液の出口と
接続されている。排液容器(15)は、第1図では血漿洗
浄部(P)の排液容器と共通になっており、従って第1
の排液ライン(DL1)と第2の排液ライン(DL2)とは、
排液容器(15)の上流側で接続されている。
排液容器(15)の材質としては、特に限定するものでは
ないが、一般に合成樹脂が用いられ、形状については袋
状または槽状が一般的である。
血漿ライン(PL)は、血漿容器(12)と血漿分画器(1
3)、洗浄血液回収容器(16)からなり、血漿が重力に
より自然流下して血漿分画器(13)で過された血漿が
回収容器(16)に回収されるようになっている。そして
血漿ライン(PL)の下流は赤血球洗浄部(R)の血液ラ
イン(BL)と接続されて、循環容器(10)の洗浄赤血球
濃厚液を回収容器(16)に移すことができるようになっ
ており、血漿ライン(PL)と血液ライン(BL)を結ぶ流
路には、洗浄赤血球濃厚液回収時にのみ開く開閉弁の第
5バルブ(V5)が設けられている。
血漿容器(12)は、血漿を収容する容器であり、その形
状および材質については生食容器(4)に準ずる。血漿
容器(12)に収容される血漿としては、主として新鮮凍
結人血漿と新鮮液状血漿が用いられるが、採血後4時間
以内の血液を分離して血漿を各種凝固因子ができるだけ
そこなわれない状態で6時間以内に凍結したものである
新鮮凍結人血漿が一般的である。
血漿分画器(13)は、血漿容器(12)の下流かつこの容
器(12)より低い位置に配置されており、重力により血
漿容器(12)から流下してきた血漿をウイルスを含む血
漿とウイルスを含まない血漿に分画するためのもので、
平均ポアサイズ20〜80nmの中空糸の過膜を用いたもの
が使用される。中空糸の過膜の形成材料としては、セ
ルロースアセテートやセルローストリアセテート、多孔
質ガラス、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリカーボ
ネート、ポリメチルメタクリレート、ポリアクリロニト
リル、ポリビニルアルコール、ポリサルホンなどが使用
可能である。
洗浄血液回収容器(16)は、血漿分画器(13)で分画さ
れたウイルスを含まない血漿を回収する容器であるが、
第1図では赤血球洗浄部(R)で洗浄された赤血球濃厚
液を回収する容器を兼ねるように構成している。従って
赤血球洗浄部(R)の循環容器(10)と血漿ライン(P
L)の下流とはチューブで接続されており、血液ポンプ
(7)の下流の血液ライン(BL)を介して接続されるの
が好ましく、なかんずく血漿分離器(9)と循環容器
(10)の間で接続されるのが好ましい。ポンプ(7)の
力でスムーズに洗浄血液回収容器(16)に赤血球濃厚液
を回収することができるからである。
V5は赤血球洗浄部(R)で洗浄された赤血球濃厚液を循
環容器(10)から洗浄血液回収容器(16)に移す時にの
み開かれる流路開閉手段であり、自動的に開閉できるよ
うに電磁弁を用いても良いが、コッフェルなど手動の開
閉手段を用いても不都合はない。
第2の排液ライン(DL2)は流量制御手段としてのネジ
クランプ(14)と排液容器(15)からなっており、血漿
分画器(13)に流入した血漿の流路側と接続している。
すなわち血漿を血漿分画器(13)の中空糸膜の内側に流
した時には中空糸膜の内側と連通する血漿出口と接続さ
れ、血漿を中空糸膜の外側に流した時には中空糸膜の外
側と連通する血漿出口と接続している。
ネジクランプ(14)は血漿容器(12)から自然流下する
血漿の第2の排液ライン(DL2)側の流量を制限するも
ので、ウイルスを含まない血漿(液に相当)をできる
だけ多く回収できるように排液側の流量と液側の流量
とは好ましくは1:9〜1:4に制御される。DL2の流量を制
御しすぎると液に含まれるウイルスが多くなり、流量
の制限が少ないと血漿の回収量が少なくなる。
尚、流量制御手段としては、ネジクランプ(14)に限定
するものではなく、たとえばローラクランプなどの他の
絞り手段も使用可能である。
排液容器(15)は血漿分画器(13)を通ったウイルスを
含む血漿を収容するための容器であり、材質等について
は先に赤血球洗浄部(R)のところで説明済なので、詳
しい説明は省略する。
尚、WLは洗浄ラインであり、血漿分離器(9)の内側、
すなわち中空糸の過膜の内側を洗浄する時にのみ使用
するもので、第7バルブ(V7)を開いて、生理食塩液を
中空糸膜の内側に流して洗浄する。
次に本発明の血漿洗浄装置についてであるが、第3図に
おいて、血漿容器(21)、血漿分画器(22)、ネジクラ
ンプ(23)、排液容器(24)、洗浄血漿回収容器(25)
は、それぞれ第1図の(12)、(13)、(14)、(1
5)、(16)に相当し、第3図の血漿洗浄装置を第1図
の血漿洗浄部と同じものなので説明を省略する。
次に本発明の血液洗浄装置の作動について説明する。
まず電源スイッチを入れる(S1)。すると全ての電磁弁
(V1〜V7)が開く(S2)。次に回路をセットした後、回
路のセット/リセットスイッチを押す(S3)。今度は全
ての電磁弁(V1〜V7)が閉じる(S4)ので、それから回
路に血液容器(1)、生食容器(4)、循環容器(1
0)、血漿容器(12)、排液容器(15)、および洗浄血
液回収容器(16)を接続する。
各容器の回路への接続が終了したら次には運転スイッチ
を押して運転を開始する(S5)。すると、赤血球洗浄部
(R)側においては、まず電磁弁V2とV7が開き、血液ポ
ンプ(7)が稼動して血漿分離器(9)の内側、すなわ
ち過膜の内側の洗浄が行われる(S6)。そして洗浄時
間が一定時間(T1)経過すると(S7)、今度は電磁弁V7
が閉じ、V3が開いて血漿分離器(9)の外側の洗浄が行
われる(S8)。そして洗浄時間が一定時間(T2)経過す
ると(S9)、電磁弁V3が閉じ、V1が開いて血液ポンプ
(7)が停止し、生食容器(4)から血液容器(1)に
生理食塩液が注入される(S10)。生理食塩液の供給量
が設定量V1に達すると(S11)、電磁弁V2が閉じ、V3とV
6が開くと共に、血液ポンプ(7)が稼動して、生理食
塩液が稀釈された赤血球濃厚液が血漿分離器(9)に供
給され、血漿および生理食塩液が過分離されると共
に、血漿等が過され濃縮された赤血球濃厚液は、循環
容器に貯留される(S12)。そして血液容器(1)が空
になると(S13)、今度は電磁弁V1が閉じV4が開いて赤
血球濃厚液は循環容器(10)→血漿分離器(9)→循環
容器(10)というように循環回路内を循環して血漿等を
分離され、さらに濃縮される(S14)。
循環容器(10)に貯留される赤血球濃厚液が設定量V2
で減少すると(S15)、電磁弁V4とV6がが閉じ、V2が開
いて生食容器(4)から循環容器(10)に生理食塩液が
供給され(S16)、設定量V3の生理食塩液が供給される
と(S17)、今度は電磁弁V2が閉じ、V4とV6が開いて、
再び赤血球濃厚液の濃縮が繰り返される(S18)。
以下S19〜S22、S23〜S26というように、S15〜S18と同じ
動作が繰り返され、最後に貯留赤血球濃厚液が設定量V2
まで減少した時に(S27)、電磁弁V3とV6が閉じV5が開
いて、循環容器(10)に貯留された洗浄赤血球濃厚液が
洗浄血液回収容器(16)に回収される(S28)。そして
循環容器(10)が空になると(S29)、終了ブザーが鳴
り、回収が終了する(S30)。
そして機械による自動的回収作業が終了したら次には回
路および容器内の血液を回収する必要があるが、この作
業は手動で行う。すなわち、血液ポンプ(7)に取り付
けた回路のチューブを外し、電磁弁V3を開き、気圧計
(8)を大気開放にして、落差を利用して循環容器(1
0)側に残留する洗浄赤血球濃厚液を回収する。この操
作が終ったら第3バルブ(V3)の近くをコッヘルでクラ
ンプし、今度は血漿分離器(9)側に残留する洗浄赤血
球濃厚液を回収する。
一方血漿洗浄部(P)側においては、血漿容器(12)か
ら重力により自然落下する血漿は20〜30ml/minの流量で
血漿分画器(13)を通過され、液すなわちウイルスを
含まない血漿は洗浄血液回収容器(16)に回収される。
尚、S7およびS9の設定時間T1、T2はタイマーで制御する
が、重量センサなどを用いても良い。またS11、S15、S
17、S19、S21、S23、S25、S27およびS29は重量センサ
(硬い容器の場合は液面センサも使用可能)で制御し、
S13は気泡センサ(2)でチェックするようになってい
る。
それから最後に、生食容器(4)および洗浄血液回収容
器(16)を回路から取り外し、回路セット/リセットス
イッチを押すと(S31)、全ての電磁弁が開き(S32)、
回路を取り外すことができる。最後に電源スイッチを切
れば操作終了である(S33)。
〈実施例1〉 赤血球濃厚液(CRC)2単位(280ml)に生理食塩液400m
lを加えたもの(ヘマトクリット値:Ht=26%)を流量10
0ml/min、で白血球除去フイルタに通し、赤血球および
白血球(WBC)の回収率を求めた。測定結果は第1表の
とおりである。約98%の白血球が除去されたことが分か
る。
〈実施例2〉 実施例1で得られた血液を血液流量100ml/minで血漿分
離器(セルローストリアセテートの中空糸膜の平均ポア
サイズ200nm)に搬送し、血漿分離器の中空糸内圧と分
離液側圧の差圧により、血液量が約300mlになるまで濃
縮分離を行った。
それから、生理食塩液を400ml加え、血液量が約300mlに
なるまで濃縮する操作を3回繰り返し、これを血液容器
に貯血したものについて各種成分の除去率を求めた。測
定結果は第2表のとおりである。血漿分離器における各
種成分のふるい係数(SC)は第3表に示す。
尚、測定された各種成分のうちα−リポプロティンとフ
ィブリノーゲンはウイルスを模擬したもので、α−リポ
プロティン(分子量約200,000;6×30nm)を30nmのウイ
ルスの指標として用い、フィブリノーゲン(分子量341,
000;4×70nm)を70nmのウイルスの指標として用いてい
る。
α−リポプロティンもフィブリノーゲンも100%除去さ
れており、30nm以上の大きさのウイルスはほぼ完全に除
去しうることが予測される。
〈実施例3〉 血漿2単位(約160ml)を血漿出口側を絞った血漿分画
器に落差により通過させ、液を血液容器に貯留したも
のについて各種成分の除去率を求めた。測定結果は第4
〜6表のとおりである。血漿分画器における各種成分の
ふるい係数は第7表に示す。
但し、血漿出口側の流量制御は、血漿流入量の75%以上
が液側に流れるようにした。このときの血漿流入量は
20〜30ml/minであった。
また血漿分画器は、平均ポアサイズがそれぞれ20nm、50
nm、100nmのセルローストリアセテートの中空糸を用い
た3種類のものを使用した。
平均ポアサイズ20nmの場合は100%のα−リポプロティ
ンが除去されるのに対し、50nmでは89%、100nmでは23
%のα−リポプロティンが除去されており、20〜80nmの
平均ポアサイズであれば、30nm以上のウイルスの大部分
を除去しうることが予測される。
〈実施例4〉 実施例2で得られた血液と実施例3で得られた血漿(
液に相当)を混合し、各種成分の除去率を求めた。結果
を第8表に示す。平均ポアサイズ20nmと50nmではα−リ
ポプロティンの除去率がそれぞれ100%および93%とな
っており、実施例1ないし実施例3の組合せである本発
明の血液洗浄装置は十分にウイルス除去機能を果たすも
のであることが分かる。
〈発明の効果〉 以上説明してきたことから明らかなように、本発明の血
液洗浄装置を用いることにより、輸血によりエイズや肝
炎(とくに非A非B肝炎)に感染する危険性を大幅に減
少させることができる。
また、血液検査によりウイルスの存在を確認する手間が
省けるので緊急に輸血を必要とする場合に便利である。
さらにまた、ウイルスが含まれていた場合、せっかく採
取した血液を廃棄する必要がないので、特に稀血などの
場合、貴重な血液を無駄にしないで済む。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例に係る血液洗浄装置の説明図
であり、第2図は第1図の血液洗浄装置の赤血球洗浄部
の動作説明図である。 また第3図は本発明の一実施例に係る血漿洗浄装置の説
明図である。 〈主な符号の説明〉 R:赤血球洗浄部、P:血漿洗浄部 1:血液容器、3:白血球除去フィルタ 4:生食容器、7:血液ポンプ 9:血漿分離器、10:循環容器 12:血漿容器、13:血漿分画器 14:ネジクランプ、15:排液容器 16:洗浄血液回収容器 SL:生食ライン、BL:血液ライン DL1:第1の排液ライン、PL:血漿ライン DL2:第2の排液ライン、V5:第5バルブ 21:血漿容器、22:血漿分画器 23:ネジクランプ、24:排液容器 25:洗浄血漿回収容器

Claims (30)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】赤血球濃厚液や血漿からウイルスが含まれ
    ていない血液を得るための装置であって、 赤血球濃厚液中のウイルスを除去するための赤血球洗浄
    部と、血漿中のウイルスを除去するための血漿洗浄部か
    らなり、 前記赤血球洗浄部は、赤血球濃厚液を収容する血液容器
    と、赤血球濃厚液の稀釈および装置のプライミングや洗
    浄を行うための生理食塩液を収容する生食容器、前記血
    液容器の下流に配置され、赤血球濃厚液から白血球を除
    去する白血球除去フィルタ、該フィルタの下流に配置さ
    れ、前記生理食塩液または該食塩液で稀釈された赤血球
    濃厚液を流通させる血液ポンプ、該血液ポンプの下流に
    配置され、前記稀釈された赤血球濃厚液から血漿および
    生理食塩液を瀘過分離する、平均ポアサイズ150〜800nm
    の中空糸の瀘過膜を有する血漿分離器、該分離器の下流
    に配置され、該分離器で濃縮された赤血球濃厚液を貯留
    する循環容器、および前記血漿分離器で分離された血漿
    等を収容する第1の排液容器、とを含んでなり、かつ前
    記血液ポンプの上流側で前記循環容器と血液ポンプとが
    接続されて、循環容器、血液ポンプ、血漿分離器と循環
    する循環回路が形成されており、 前記血漿洗浄部は血漿を収容する血漿容器と、該血漿容
    器の下流かつ血漿容器より低い位置に配置され、該血漿
    容器から重力によって流下する血漿をウイルスを含む血
    漿とウイルスを含まない血漿に分画する、平均ポアサイ
    ズ20〜80nmの中空糸の瀘過膜を有する血漿分画器、該分
    画器より低い位置に配置され、該分画器で分画されたウ
    イルスを含まない血漿を収容する洗浄血液回収容器、お
    よび前記血漿分画器より低い位置に配置され、該分画器
    で分画されたウイルス含有血漿を収容する第2の排液容
    器、とを含んでなり、かつ前記血漿分画器と第2の排液
    容器を結ぶ流路に流量制御手段が設けられており、 前記赤血球洗浄部の循環容器と血漿洗浄部の洗浄血液回
    収容器とがチューブで接続され、かつ該接続チューブ
    に、循環容器に収容された赤血球濃厚液を洗浄血液回収
    容器に移す時にのみ開かれる流路開閉手段が設けられた
    ことを特徴とする血液洗浄装置。
  2. 【請求項2】血漿分画器を構成する中空糸の平均ポアサ
    イズが30〜60nmである請求項1記載の血液洗浄装置。
  3. 【請求項3】血漿分画器を構成する中空糸の形成材料が
    セルローストリアセテートである請求項2記載の血液洗
    浄装置。
  4. 【請求項4】第1の排液容器が第2の排液容器を兼ねる
    ものであり、赤血球洗浄部の排液の流路と血漿洗浄部の
    排液の流路とが該共通の排液容器の上流で接続されてい
    ることを特徴とする請求項1記載の血液洗浄装置。
  5. 【請求項5】循環容器と洗浄血液回収容器との接続が血
    液ポンプの下流の回路を介して行われることを特徴とす
    る請求項1または4記載の血液洗浄装置。
  6. 【請求項6】血液容器と白血球除去フィルタの間に液切
    れセンサを設けたことを特徴とする請求項1、4、5い
    ずれかに記載の血液洗浄装置。
  7. 【請求項7】血液ポンプの上流かつ循環容器の下流の循
    環回路部分に血液チャンバを設けたことを特徴とする請
    求項1、4、5のいずれかに記載の血液洗浄装置。
  8. 【請求項8】生食容器が、その底部が血液容器より高い
    位置になるように配置されたことを特徴とする請求項
    1、4、5、6、7のいずれかに記載の血液洗浄装置。
  9. 【請求項9】生食容器と、血液容器から血漿分離器に至
    る流路、との接続位置が、血液容器と血液ポンプの間で
    ある請求項1、4、5、8のいずれかに記載の血液洗浄
    装置。
  10. 【請求項10】生食容器と、血液容器から血漿分離器に
    至る流路、との接続位置が、白血球除去フィルタと血液
    ポンプの間である請求項9記載の血液洗浄装置。
  11. 【請求項11】赤血球濃厚液と血漿からウイルスが含ま
    れていない血液を得るための装置であって、赤血球濃厚
    液中のウイルスを除去するための赤血球洗浄部と、血漿
    中のウイルスを除去するための血漿洗浄部からなり、 さらに前記赤血球洗浄部は、赤血球濃厚液の稀釈および
    装置のプライミングや洗浄を行うための生理食塩液を供
    給する生食ラインと、赤血球濃厚液を血液ポンプを用い
    て白血球除去フィルタと血漿分離器に通し洗浄を行う血
    液ラインと、前記血漿分離器で分離されたウイルスを含
    有する瀘液を排液する第1の排液ライン、からなり、 また前記血漿洗浄部は、血漿を重力を利用した自然流下
    によって血漿分画器に供給し洗浄を行う血漿ラインと、
    前記血漿分画器で分画されたウイルスを含有する血漿を
    排液を第2の排液ライン、からなり、 前記赤血球洗浄部の血液ラインと血漿洗浄部の血漿ライ
    ンとが接続されて、血液ラインで洗浄された赤血球濃厚
    液と血漿ラインで洗浄された血漿とが一つの容器に回収
    されるように構成されたことを特徴とする血液洗浄装
    置。
  12. 【請求項12】血液ラインが、赤血球濃厚液を収容する
    血液容器と、該血液容器の下流に配置され、赤血球濃厚
    液から白血球を除去する白血球除去フィルタ、該フィル
    タの下流に配置され、生理食塩液または該食塩液で稀釈
    された赤血球濃厚液を流通させる血液ポンプ、該血液ポ
    ンプの下流に配置され、前記稀釈された赤血球濃厚液か
    ら血漿および生理食塩液を瀘過分離する、平均ポアサイ
    ズ150〜800nmの中空糸の瀘過膜を有する血漿分離器、お
    よび該分離器の下流に配置され、該分離器で濃縮された
    赤血球濃厚液を貯留する循環容器を含んでなり、かつ前
    記血液ポンプの上流側で前記循環容器と血液ポンプとが
    接続されて、循環容器、血液ポンプ、血漿分離器と循環
    する循環回路が形成されていることを特徴とする請求項
    11記載の血液洗浄装置。
  13. 【請求項13】生食ラインが、生理食塩液を収容する生
    食容器と、該生食容器を血液ラインに接続するチューブ
    からなり、前記生食容器が、その底部が前記血液容器よ
    り高い位置になるように配置されたことを特徴とする請
    求項12記載の血液洗浄装置。
  14. 【請求項14】生食ラインと血液ラインの接続位置が、
    血液容器と血液ポンプの間である請求項13記載の血液洗
    浄装置。
  15. 【請求項15】生食ラインと血液ラインの接続位置が、
    白血球除去フィルタと血液ポンプの間である請求項14記
    載の血液洗浄装置。
  16. 【請求項16】第1の排液ラインが、血漿分離器で分離
    された血漿等を収容する第1の排液容器と、該排液容器
    を血漿分離器の血漿等の出口に接続するチューブからな
    る請求項12ないし15のいずれかに記載の血液洗浄装置。
  17. 【請求項17】血液ポンプの上流かつ循環容器の下流の
    循環回路部分に血液チャンバを設けたことを特徴とする
    請求項12ないし16のいずれかに記載の血液洗浄装置。
  18. 【請求項18】血漿ラインが血漿を収容する血漿容器
    と、該血漿容器の下流かつ血漿容器より低い位置に配置
    され、該血漿容器から重力により流下する血漿をウイル
    スを含む血漿とウイルスを含まない血漿に分画する、平
    均ポアサイズ20〜80nmの中空糸の瀘過膜を有する血漿分
    画器、および該分画器より低い位置に配置され、該分画
    器で分画されたウイルスを含まない血漿を収容する洗浄
    血液回収容器を含んでなることを特徴とする請求項11な
    いし17のいずれかに記載の血液洗浄装置。
  19. 【請求項19】血漿分画器を構成する中空糸の平均ポア
    サイズが30〜60nmである請求項18記載の血液洗浄装置。
  20. 【請求項20】血漿分離器を構成する中空糸の形成材料
    がセルローストリアセテートである請求項19記載の血液
    洗浄装置。
  21. 【請求項21】第2の排液ラインが、血漿分画器より低
    い位置に配置され、該分画器で分画されたウイルス含有
    血漿を収容する第2の排液容器と、該排液容器を血漿分
    画器のウイルス含有血漿の出口に接続するチューブ、お
    よび該チューブに設けられた流量制御手段からなること
    を特徴とする請求項18ないし20のいずれかに記載の血液
    洗浄装置。
  22. 【請求項22】第1の排液容器が第2の排液容器を兼ね
    るものであり、第1の排液ラインと第2の排液ラインと
    が、該共通の排液容器の上流で接続されていることを特
    徴とする請求項21記載の血液洗浄装置。
  23. 【請求項23】循環容器と洗浄血液回収容器とが血液ポ
    ンプの下流の回路を介して接続されたことを特徴とする
    請求項18ないし22のいずれかに記載の血液洗浄装置。
  24. 【請求項24】血漿を収容する血漿容器と、該血漿容器
    の下流かつ血漿容器より低い位置に配置され、該血漿容
    器から重力により流下する血漿をウイルスを含む血漿と
    ウイルスを含まない血漿に分画する、平均ポアサイズ20
    〜80nmの中空糸の瀘過膜を有する血漿分画器、該分画器
    より低い位置に配置され、該分画器で分画されたウイル
    スを含まない血漿を収容する洗浄血漿回収容器、および
    前記血漿分画器より低い位置に配置され、該分画器で分
    画されたウイルス含有血漿を収容する排液容器を含んで
    なり、かつ前記血漿分画器と排液容器を結ぶ流路に流量
    制御手段を設けたことを特徴とする、血液ポンプを使用
    しない血漿洗浄装置。
  25. 【請求項25】中空糸の平均ポアサイズが30〜60nmであ
    る請求項24記載の血漿洗浄装置。
  26. 【請求項26】中空糸の形成材料がセルローストリアセ
    テートである請求項25記載の血漿洗浄装置。
  27. 【請求項27】重力による自然流下を利用して血漿を血
    漿分離器に供給し、ウイルスを含まない血漿とウイルス
    を含む血漿に分画することを特徴とする血漿の洗浄方
    法。
  28. 【請求項28】血漿分画器の瀘過膜の平均ポアサイズが
    20〜80nmである請求項27記載の血漿の洗浄方法。
  29. 【請求項29】血漿分画器の瀘過膜の平均ポアサイズが
    30〜60nmである請求項28記載の血漿の洗浄方法。
  30. 【請求項30】血漿分画器で分画されたウイルスを含む
    血漿の流れを制限したことを特徴とする請求項27ないし
    29のいずれかに記載の血漿の洗浄方法。
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