JPH0680981A - 内燃機関用潤滑油組成物 - Google Patents

内燃機関用潤滑油組成物

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JPH0680981A
JPH0680981A JP25578092A JP25578092A JPH0680981A JP H0680981 A JPH0680981 A JP H0680981A JP 25578092 A JP25578092 A JP 25578092A JP 25578092 A JP25578092 A JP 25578092A JP H0680981 A JPH0680981 A JP H0680981A
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JP
Japan
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alkyl
formula
carbon atoms
kinematic viscosity
base oil
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Application number
JP25578092A
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English (en)
Inventor
Masahiko Watanabe
正彦 渡辺
Sadao Wada
貞夫 和田
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Tonen General Sekiyu KK
Original Assignee
Tonen Corp
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Publication date
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02BINTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
    • F02B1/00Engines characterised by fuel-air mixture compression
    • F02B1/02Engines characterised by fuel-air mixture compression with positive ignition
    • F02B1/04Engines characterised by fuel-air mixture compression with positive ignition with fuel-air mixture admission into cylinder

Abstract

(57)【要約】 【目的】 基油の粘度を高くすることなく、高度の耐焼
付き性を有すると共に、摩擦特性及び耐摩耗性に優れた
内燃機関用潤滑油組成物を提供すること。 【構成】 (a)100℃での動粘度が5〜150mm
2/sのポリアルキレングリコール50〜85重量%
と、100℃での動粘度が2.5〜50mm2/sの有
機酸エステル15〜50重量%を含む混合基油に、
(b)硫化オキシモリブデンオルガノホスホロジチオエ
ート、硫化オキシモリブデンジチオカルバメート、及び
ソルビタンエステルからなる群より選ばれる少なくとも
1種の化合物を組成物全量基準で0.2〜4重量%、及
び(c)ジアルキルジチオりん酸亜鉛、トリ(アルキル
置換フェニル)ホスフェート、及びトリ(アルキル置換
フェニル)ホスホロチオエートからなる群より選ばれる
少なくとも1種の化合物を組成物全量基準で0.5〜3
重量%の割合で含有せしめてなる内燃機関用潤滑油組成
物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、内燃機関用潤滑油組成
物に関し、さらに詳しくは、競争自動車に使用されるガ
ソリンエンジンに好適な内燃機関用潤滑油組成物に関す
る。
【0002】
【従来の技術】内燃機関用潤滑油(エンジン油)は、主
としてピストンリング/シリンダライナ、クランクシャ
フト軸受、カムとバルブリフタなどの動弁系の潤滑のほ
か、エンジン内の冷却、燃焼生成物の清浄分散、中和作
用などの役割を果たす。エンジン油は、燃焼室からの異
物混入を考慮しなければならず、しかも機関の高性能
化、高出力化、運転条件の過酷化にともない、要求性能
がますます高度化している。従来、エンジン油として
は、これらの要求性能を満足させるために、鉱油や合成
油またはその混合油からなる基油に、粘度指数向上剤や
金属清浄剤、無灰清浄分散剤、摩擦調整剤、耐摩耗剤、
防錆剤、その他の添加剤を添加した潤滑油組成物が使用
されている。
【0003】ところで、レーシングカー、いわゆる競争
自動車に用いられる高性能のガソリンエンジンは、60
00〜14000回転という極めて高速で運転され、か
つ、急激な加減速運転が行われる。このような運転条件
下で、エンジンの回転部分は、高温・高負荷を受けるた
め、金属表面間での油膜の破断が起こり、摩耗や摩擦の
増大をもたらすと共に、焼付きが極めて起こり易くな
る。
【0004】従来、高温・高負荷時の機関の焼付きを防
止するために、潤滑油組成物の粘度とりわけ基油の粘度
を高くし、かつ、焼付き防止剤を配合している。エンジ
ン油には、あらゆる条件下で機関を円滑に作用させ、摩
耗・焼付きを防止する潤滑作用が求められるが、エンジ
ン油が潤滑作用を果たす上で、適正な粘度を有すること
は、非常に重要である。エンジン油は、高温になるほど
粘度が低下し、機関の焼付きや異常摩耗を起こす場合が
あり、使用条件下で十分な粘性を示すことが求められ
る。
【0005】したがって、高温・高負荷条件下での摩耗
・焼付き防止の観点からは、エンジン油の粘度は、高い
ほど望ましいが、特に、競争自動車用のエンジン油にお
いては、高粘度化により機械的摩擦力が増大し、エンジ
ン出力が低下することは望ましくないので、基油の高粘
度化による摩耗・焼付き防止には限界がある。
【0006】また、エンジン油が十分な潤滑作用を果た
すためには、良好な摩擦特性と摩耗防止性を有すること
が求められる。そのためには、摩擦調整剤や耐摩耗剤の
選択が重要である。しかしながら、従来、基油の粘度を
高くすることなく、高温・高負荷条件下でも耐焼付き性
に優れ、しかも低摩擦性及び耐摩耗性を保持したエンジ
ン油については提案されていない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、基油
の粘度を高くすることなく、高度の耐焼付き性を有する
と共に、摩擦特性及び耐摩耗性に優れた内燃機関用潤滑
油組成物を提供することにある。また、本発明の目的
は、摩擦損失が少なく、特に、競争自動車に使用される
ガソリンエンジンに好適な内燃機関用潤滑油組成物を提
供することにある。
【0008】本発明者らは、前記従来技術の問題点を克
服するために鋭意研究した結果、基油として、ポリアル
キレングリコールと有機酸エステルとを特定割合で混合
した100℃での動粘度が10〜40mm2/sの混合
基油を使用し、これに、特定の摩擦調整剤と耐摩耗剤を
配合することにより、耐焼付き性に優れ、しかも低摩擦
性及び耐摩耗性を保持した潤滑油組成物の得られること
を見いだした。本発明の潤滑油組成物は、競争自動車の
運転時にエンジンが被るような高温・高負荷条件でも十
分な潤滑作用を発揮することができるものである。本発
明は、これらの知見に基づいて完成するに至ったもので
ある。
【0009】
【課題を解決するための手段】かくして、本発明によれ
ば、(a)100℃での動粘度が5〜150mm2/s
のポリアルキレングリコール50〜85重量%と、10
0℃での動粘度が2.5〜50mm2/sの有機酸エス
テル15〜50重量%を含む混合基油に、(b)硫化オ
キシモリブデンオルガノホスホロジチオエート、硫化オ
キシモリブデンジチオカルバメート、及びソルビタンエ
ステルからなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物
を組成物全量基準で0.2〜4重量%、及び(c)一般
式〔1〕
【0010】
【化4】 (式中、R1〜R4は、炭素数3〜8の第1級アルキル基
または炭素数3〜6の第2級アルキル基であり、それぞ
れ同一または相異なっていてもよい。)で表されるジア
ルキルジチオりん酸亜鉛、一般式〔2〕
【0011】
【化5】 (式中、R1〜R3は、炭素数7〜14のアルキル置換フ
ェニル基であり、それぞれ同一または相異なっていても
よい。)で表されるトリ(アルキル置換フェニル)ホス
フェート、及び一般式〔3〕
【0012】
【化6】 (式中、R1〜R3は、炭素数7〜14のアルキル置換フ
ェニル基であり、それぞれ同一または相異なっていても
よい。)で表されるトリ(アルキル置換フェニル)ホス
ホロチオエートからなる群より選ばれる少なくとも1種
の化合物を組成物全量基準で0.5〜3重量%の割合で
含有せしめてなる内燃機関用潤滑油組成物が提供され
る。以下、本発明について詳述する。
【0013】(基 油)本発明では、エンジン油の基油
として、ポリアルキレングリコールと有機酸エステルと
を特定割合で混合した混合基油を使用する。この混合基
油を使用することにより、耐焼付き性に優れた潤滑油組
成物を得ることができる。また、この混合基油は、10
0℃での動粘度が10〜40mm2/sの範囲にあるこ
とが、機械的摩擦力が増大し、エンジン出力が低下する
ことを防ぐ上で好ましい。
【0014】ポリアルキレングリコール 本発明で使用するポリアルキレングリコールとは、一般
式〔4〕 HO−〔CH2CH(R)O−〕nH 〔4〕 (式中、Rは、低級アルキル基であり、nは、重合度を
示す。)で表され、具体的には、エチレンオキサイドや
プロピレンオキサイドなどのアルキレンオキサイドの重
合または共重合により得られる合成潤滑油である。
【0015】本発明で使用するポリアルキレングリコー
ルは、100℃での動粘度が5〜150mm2/s、好
ましくは10〜50mm2/sである。この動粘度が低
すぎると、混合基油の動粘度が低くなりすぎて、耐引火
性や耐揮発性、耐摩耗性、耐焼付き性が低下し、逆に、
高すぎると混合基油の低温での粘度が大きくなり、ま
た、摩擦損失が大きくなる。
【0016】有機酸エステル 本発明で使用する有機酸エステルは、ジエステル、
ポリオールエステル、及びコンプレックスエステルか
らなる群より選ばれる少なくとも1種の合成潤滑油であ
る。この有機酸エステルの100℃での動粘度は、2.
5〜50mm2/s、好ましくは3〜20mm2/sであ
る。この動粘度が低すぎると、混合基油の動粘度が低く
なりすぎて、耐引火性や耐揮発性、耐摩耗性、耐焼付き
性が低下し、逆に、高すぎると混合基油の低温での粘度
が大きくなり、また、摩擦損失が大きくなる。
【0017】ジエステル 本発明で使用されるジエステルの具体例としては、例え
ば、ジオクチルセバケート、ジ−2−エチルヘキシルセ
バケート、ジ−2,2,4−トリメチルベンジルセバケ
ート、ジイソノニルセバケート、ジイソデシルセバケー
ト、ジイソウンデシルセバケート、ジトリデシルセバケ
ート、ジイソテトラデシルセバケート、ジ[混合(2−
エチルヘキシル,イソノニル)]セバケート、ジ−2−
エチルヘキシルアゼレート、ジオクチルアゼレート、ジ
イソノニルアゼレート、ジイソデシルアゼレート、ジト
リデシルアゼレート、ジ[混合(2−エチルヘキシル、
イソノニル)]アゼレート、ジ[混合(2−エチルヘキ
シル,デシル)]アゼレート、ジ[混合(2−エチルヘ
キシル、イソデシル)]アゼレート、ジ[混合(2−エ
チルヘキシル、2−プロピルヘプチル)]アゼレート、
ジイソデシルアジペート、ジトリデシルアジペート、ジ
オクチルアジペート、ジ−2−エチルヘキシルグルタレ
ート、ジイソウンデシルグルタレート、ジイソテトラデ
シルグルタレートなどを挙げることができる。ジエステ
ルの100℃での動粘度は、通常2.5〜9mm2
s、好ましくは3〜7mm2/sである。
【0018】ポリオールエステル 本発明で使用するポリオールエステルの具体例として
は、ペンタエリトリトール、トリメチロールプロパン、
ネオペンチルグリコールを、油脂系または合成系脂肪酸
(C4〜C10)と反応させてエステル化したものを挙げ
ることができ、脂肪酸としては、カプロン酸、エナント
酸、カプリル酸、2−エチルヘキシル酸、イソオクチル
酸、ペラルゴン酸などを挙げることができる。ポリオー
ルエステルの100℃での動粘度は、通常2.5〜50
mm2/s、好ましくは3〜20mm2/sである。
【0019】コンプレックスエステル 本発明で使用するコンプレックスエステルは、ポリオー
ルと脂肪族二塩基酸からなる部分エステルと前記炭素数
4〜18の脂肪酸との縮合で得られるものである。本発
明で使用されるコンプレックスエステルの具体例として
は、ジ(ネオペンチルグリコールモノアルカノエート)
アジペート、ジ(トリメチルプロパンジアルカノエー
ト)アジペート、ジ(ペンタエリスリトールトリアルカ
ノエート)アジペート等を挙げることができる。
【0020】コンプレックスエステルの100℃での動
粘度は、通常5〜50mm2/s、好ましくは6〜20
mm2/sである。本発明で使用される混合基油は、前
記ポリアルキレングリコール50〜85重量%、好まし
くは70〜85重量%と、前記有機酸エステル15〜5
0重量%、好ましくは15〜30重量%とを含む。両者
の配合割合が上記範囲外であると、耐摩耗性、摩擦特
性、及び耐焼付き性が低下する。
【0021】本発明で使用される混合基油の100℃で
の動粘度は、好ましくは10〜40mm2/s、より好
ましくは10〜25mm2/sである。混合基油の動粘
度が低すぎると、耐引火性や耐揮発性、耐摩耗性、耐焼
付き性が低下し、逆に、高すぎると低温流動性が低下
し、また、機械的摩擦力が増大して、エンジン出力が低
下する。なお、本発明の目的を損なわない範囲内におい
て、前記混合基油に、少量の鉱油やその他の合成油を添
加してもよい。
【0022】(摩擦調整剤)本発明では、摩擦調整剤と
して、硫化オキシモリブデンオルガノホスホロジチオエ
ート、硫化オキシモリブデンジチオカルバメート、及び
ソルビタンエステルからなる群より選ばれる少なくとも
1種の化合物を使用する。硫化オキシモリブデンオルガ
ノホスホロジチオエート(以下、MoDTPと略記)及
び硫化オキシモリブデンジチオカルバメート(以下、M
oDTCと略記)は、それぞれ下記の一般式〔5〕及び
〔6〕で表される有機モリブデン化合物である。
【0023】
【化7】
【0024】
【化8】
【0025】一般式〔5〕及び〔6〕中、各記号の意味
は、次のとおりである。R1〜R4は、水素原子、炭素数
1〜20のアルキル基、炭素数6〜26のシクロアルキ
ル基、炭素数6〜26のアリール基、アルキルアリール
基またはアリールアルキル基、あるいはエステル結合、
エーテル結合、アルコール基またはカルボキシル基を含
む炭化水素基であり、それぞれ同一または相異なってい
てもよい。X1、X2、Y1、及びY2は、酸素原子または
硫黄原子であり、それぞれ同一または相異なっていても
よい。
【0026】一般式〔5〕及び〔6〕中、R1〜R4は、
好ましくは炭素数6〜18の飽和または不飽和のアルキ
ル基、炭素数12〜24のシクロアルキル基、または炭
素数12〜24のアルキルアリール基である。これらの
基の好ましい具体例としては、例えば、n−ヘキシル、
2−エチルヘキシル、n−オクチル、ノニル、デシル、
ラウリル、トリデシル、オレイル、リノレイルなどの炭
素数6〜18の飽和または不飽和のアルキル基、ノニル
フェニルなどの炭素数3〜18のアルキル基で置換され
たアルキルアリール基が挙げられる。
【0027】ソルビタンエステルとしては、ソルビタン
混合物の脂肪酸モノエステル、脂肪酸ジエステル、及び
これらの混合物を挙げることができ、脂肪酸としては、
例えば、ラウリン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オ
レイン酸などがある。これらの摩擦調整剤は、それぞれ
単独で、あるいは2種以上を組み合わせて、組成物全量
基準で0.2〜4重量%、好ましくは0.5〜2重量%
の割合で使用する。これらの使用割合が0.2重量%未
満であると、摩擦係数の低減効果が小さく、逆に、多す
ぎると、銅腐食性などの問題を生じ易い。
【0028】(耐摩耗剤)本発明では、耐摩耗剤とし
て、ジアルキルジチオりん酸亜鉛、トリ(アルキル置換
フェニル)ホスフェート、及びトリ(アルキル置換フェ
ニル)ホスホロチオエートからなる群より選ばれる少な
くとも1種の化合物を使用する。
【0029】ジアルキルジチオりん酸亜鉛 本発明で使用するジアルキルジチオりん酸亜鉛(以下、
ZnDTPと略記)は、下記一般式〔1〕で表される化
合物である。
【0030】
【化9】 式中、R1〜R4は、炭素数3〜8の第1級アルキル基ま
たは炭素数3〜6の第2級アルキル基であり、それぞれ
同一または相異なっていてもよい。
【0031】ZnDTPは、耐摩耗剤、極圧剤、酸化防
止剤、腐食防止剤等としての機能を有するものであり、
組成物全量基準で0.5〜3重量%、好ましくは1〜2
重量%の割合で使用する。この使用割合が少なすぎる
と、耐焼付き性が低下すると共に、耐摩耗性及び摩擦特
性も低下する。この使用割合が多すぎると、摩擦係数が
大きくなる。
【0032】トリ(アルキル置換フェニル)ホスフェー
本発明で使用するトリ(アルキル置換フェニル)ホスフ
ェートは、下記一般式〔2〕で表される化合物である。
【0033】
【化10】 式中、R1〜R3は、炭素数7〜14のアルキル置換フェ
ニル基であり、それぞれ同一または相異なっていてもよ
い。好ましい具体例としては、トリクレジルホスフェー
ト(TCP)を挙げることができる。
【0034】トリ(アルキル置換フェニル)ホスホロチ
オエート 本発明で使用するトリ(アルキル置換フェニル)ホスホ
ロチオエートは、下記一般式〔3〕で表される化合物で
ある。
【0035】
【化11】 式中、R1〜R3は、炭素数7〜14のアルキル置換フェ
ニル基であり、それぞれ同一または相異なっていてもよ
い。好ましい具体例としては、トリクレジルホスフォス
ホロチオエート(TCTP)を挙げることができる。
【0036】これらのトリ(アルキル置換フェニル)ホ
スフェートまたはトリ(アルキル置換フェニル)ホスホ
ロチオエートは、組成物全量基準で0.5〜3重量%、
好ましくは1〜3重量%の割合で使用する。これらの使
用割合が少なすぎると、耐焼付き性が低下すると共に、
耐摩耗性も低下し、逆に、多すぎると、摩擦係数が大き
くなる。
【0037】(その他の添加剤)本発明の内燃機関用潤
滑油組成物には、本発明の目的を損なわない範囲内にお
いて、粘度指数向上剤、金属清浄剤、無灰清浄分散剤、
金属不活性化剤、酸化防止剤、消泡剤、防錆剤などの汎
用の潤滑油用添加剤を配合することができる。
【0038】粘度指数向上剤としては、ポリメタクリレ
ート、エチレン・プロピレンコポリマー、ポリイソブチ
レン、スチレン−ブタジエン共重合体水添物などがあ
る。本発明の内燃機関用潤滑油組成物は、それ自体良好
な粘度特性を有するため、必ずしも粘度指数向上剤の添
加を必要としないが、所望により添加してもよい。ただ
し、競争自動車に使用されるガソリンエンジン用として
使用するためには、その添加割合は、通常の使用割合と
比較して、ごく少量、例えば、10重量%以下、好まし
くは7重量%以下、より好ましくは5重量%以下とす
る。このような少量の使用は、粘度指数向上剤に起因す
るコーキングの発生が抑制されるため、好ましい。
【0039】金属清浄剤としては、Caスルホネート、
Mgスルホネート、Baスルホネート、Caフェネー
ト、Baフェネートなどがある。10〜400の塩基価
を持つ塩基性または過塩基性の金属清浄剤も使用でき
る。金属清浄剤は、通常、0.1〜5重量%の割合で使
用される。無灰清浄分散剤としては、こはく酸イミド
系、こはく酸アミド系、ベンジルアミン系、これらのホ
ウ素誘導体などが挙げられる。無灰清浄分散剤は、通
常、0.05〜1重量%の割合で使用される。金属不活
性化剤は、油の酸化や熱劣化物による金属の腐蝕防止、
基油中への金属の溶出防止を目的として使用されるもの
で、例えば、チアジアゾール系、トリアゾール系などが
あり、通常0.01〜0.5重量%の割合で使用され
る。
【0040】酸化防止剤としては、アミン系酸化防止剤
やフェノール系酸化防止剤など慣用のものが使用でき
る。アミン系酸化防止剤としては、例えば、アルキル化
ジフェニルアミン、フェニル−α−ナフチルアミン、ア
ルキル化−α−ナフチルアミンなどがあり、フェノール
系酸化防止剤としては、例えば、2,6−ジ−t−ブチ
ルフェノール、4,4′−メチレンビス(2,6−t−
ブチルフェノール)などがあり、これらは、通常、0.
05〜1重量%の割合で使用される。消泡剤としては、
ジメチルポリシロキサン、ポリアクリレート等が挙げら
れ、適宜の割合で使用される。防錆剤としては、アルケ
ニルこはく酸またはその部分エステル等が挙げられ、適
宜の割合で使用される。
【0041】(内燃機関用潤滑油組成物)本発明の内燃
機関用潤滑油組成物は、前記混合基油に、特定の摩擦調
整剤と耐摩耗剤を、所望によりその他の各種添加剤と共
に、添加し、均一に混合したものである。本発明の内燃
機関用潤滑油組成物は、耐摩耗性及び摩擦特性が良好で
あると共に、基油の100℃での動粘度が10〜40m
2/sと比較的小さいため、摩擦損失によるエンジン
出力の低下を防ぐことができる。したがって、本発明の
内燃機関用潤滑油組成物は、特に、高温・高負荷条件下
で使用される競争自動車用のエンジン油として好適であ
る。
【0042】
【実施例】以下に実施例及び比較例を挙げて本発明につ
いてさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施
例のみに限定されるものではない。
【0043】[実施例1〜10、比較例1〜6]表1に
示した基油混合物に、各種添加剤成分を混合して潤滑油
組成物を調製した。基油成分の各配合割合は、重量%
(合計100重量%)で示されている。添加剤成分の使
用割合は、基油成分と添加剤成分との合計量を基準(組
成物全量基準)とした重量%で示されている。
【0044】表中の各成分は、次のとおりである。 (1)合成炭化水素:1−デカンのオリゴマー (2)ポリアルキレングリコール:ポリプロピレングリ
コールモノエステル、100℃での動粘度20mm2
s、40mm2/s、100mm2/sの混合油 (3)ポリオールエステル:、トリメチロールプロパン
トリC6〜C9アルカノエート、100℃での動粘度5.
2mm2/s (4)ジエステル:ジイソデシルアジペート、100℃
での動粘度3.6mm2/s (5)コンプレックスエステル:ジ(トリメチロールプ
ロパンジC5〜C10アルカノエート)アジペート、10
0℃での動粘度11.2mm2/s (6)MoDTP:C8〜C13の混合アルキル基の硫化
オキシモリブデンオルガノホスホロジチオエート (7)MoDTC:C8〜C13の混合アルキル基の硫化
オキシモリブデンジチオカルバメート (8)ZnDTP(1級):C3〜C5の第1級アルキル
基であるジアルキルジチオりん酸亜鉛 (9)ZnDTP(2級):C3〜C5の第2級アルキル
基であるジアルキルジチオりん酸亜鉛
【0045】<物性測定法> (1)動粘度(100℃):JIS K−2283 (2)耐摩耗性:ASTM D−4172(シェル四球
法)にしたがい、摩耗痕径(φmm)を測定した。 荷 重: 60kgf/cm2 回転数: 1800rpm 油 温: 120℃ 時 間: 30分 (3)摩擦係数:上記同様ASTM D−4172(シ
ェル四球法)による。 (4)ベアリング摩耗試験:コンロッドベアリング摩耗
試験 下記の運転条件で実用エンジン試験(直列4気筒、16
00cc)を行い、コンロッド軸受メタルの摩耗減量を
測定した。 スロット全開(rpm:6600〜7300) 運転時間:180時間 (5)耐焼付性:ASTM D−2783(シエル四球
法)にしたがい、焼付時の荷重を測定した。
【0046】 回転数: 1760rpm 油 温: 18〜35℃ 時 間: 10秒 結果を表1に示す。
【0047】
【表1】 (*1):市販の競争自動車用潤滑油組成物(基油組成
のみ表示)
【0048】
【発明の効果】本発明によれば、基油の粘度を高くする
ことなく、高度の耐焼付き性を有すると共に、摩擦特性
及び耐摩耗性に優れた内燃機関用潤滑油組成物が提供さ
れる。本発明の内燃機関用潤滑油組成物は、摩擦損失が
小さいため、特に、レーシングカーにおいて高速・急加
減速運転に使用されるガソリンエンジン用として好適で
ある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C10M 129:74 137:10 Z 9159−4H 137:04 137:10) A 9159−4H C10N 10:04 10:12 20:02 30:06 40:25

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)100℃での動粘度が5〜150
    mm2/sのポリアルキレングリコール50〜85重量
    %と、100℃での動粘度が2.5〜50mm2/sの
    有機酸エステル15〜50重量%を含む混合基油に、
    (b)硫化オキシモリブデンオルガノホスホロジチオエ
    ート、硫化オキシモリブデンジチオカルバメート、及び
    ソルビタンエステルからなる群より選ばれる少なくとも
    1種の化合物を組成物全量基準で0.2〜4重量%、及
    び(c)一般式〔1〕 【化1】 (式中、R1〜R4は、炭素数3〜8の第1級アルキル基
    または炭素数3〜6の第2級アルキル基であり、それぞ
    れ同一または相異なっていてもよい。)で表されるジア
    ルキルジチオりん酸亜鉛、一般式〔2〕 【化2】 (式中、R1〜R3は、炭素数7〜14のアルキル置換フ
    ェニル基であり、それぞれ同一または相異なっていても
    よい。)で表されるトリ(アルキル置換フェニル)ホス
    フェート、及び一般式〔3〕 【化3】 (式中、R1〜R3は、炭素数7〜14のアルキル置換フ
    ェニル基であり、それぞれ同一または相異なっていても
    よい。)で表されるトリ(アルキル置換フェニル)ホス
    ホロチオエートからなる群より選ばれる少なくとも1種
    の化合物を組成物全量基準で0.5〜3重量%の割合で
    含有せしめてなる内燃機関用潤滑油組成物。
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