JPH0680931A - 有機アミン及び有機エポキサイドのシリル化誘導体を含む被覆組成物 - Google Patents

有機アミン及び有機エポキサイドのシリル化誘導体を含む被覆組成物

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JPH0680931A
JPH0680931A JP10914493A JP10914493A JPH0680931A JP H0680931 A JPH0680931 A JP H0680931A JP 10914493 A JP10914493 A JP 10914493A JP 10914493 A JP10914493 A JP 10914493A JP H0680931 A JPH0680931 A JP H0680931A
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amine
coupling agent
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silane coupling
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JP10914493A
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English (en)
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Martin Eric Cifuentes
エリック シフェンテス マーティン
David Brian Selley
ブライアン シェリー デビッド
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Dow Silicones Corp
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Dow Corning Corp
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    • C09D183/00Coating compositions based on macromolecular compounds obtained by reactions forming in the main chain of the macromolecule a linkage containing silicon, with or without sulfur, nitrogen, oxygen, or carbon only; Coating compositions based on derivatives of such polymers
    • C09D183/14Coating compositions based on macromolecular compounds obtained by reactions forming in the main chain of the macromolecule a linkage containing silicon, with or without sulfur, nitrogen, oxygen, or carbon only; Coating compositions based on derivatives of such polymers in which at least two but not all the silicon atoms are connected by linkages other than oxygen atoms
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
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    • C08G77/48Macromolecular compounds obtained by reactions forming a linkage containing silicon with or without sulfur, nitrogen, oxygen or carbon in the main chain of the macromolecule in which at least two but not all the silicon atoms are connected by linkages other than oxygen atoms
    • C08G77/54Nitrogen-containing linkages

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 固くて、耐擦傷性で、脆くなく、耐磨耗性の
障壁及び腐食に対する防護物を形成しうる組成物を提供
する。 【構成】 (i) 式X3 Si(CH2)n Y(ここにnは0
〜3の値を取り、Xはケイ素上の加水分解性基であり、
Yは反応性有機官能基である)で示されるシランカップ
リング剤、及び(ii)脂環式アミン、例えばアミノアルキ
ルシクロヘキシルアミン類、アミノアラルキルシクロヘ
キシルアミン類もしくはこれらの混合物、又は脂環式エ
ポキサイドの反応生成物を含む被覆組成物。随意にこの
被覆組成物は揮発性溶媒、例えば炭素原子数1〜6の一
価アルコールを含みうる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、有機ケイ素化合物並び
にある種の脂環式及びポリ脂環式のアミン及びエポキサ
イドの反応により形成されるフィルム形成材料を含む被
覆組成物に関する。この組成物は固くて、耐擦傷性で、
脆くなく、耐磨耗性の障壁及び腐食に対する防護物を形
成しうる。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】表面皮
膜は化学産業の大きな部分を代表する。一般には、その
ような皮膜は、フィルム形成物質、顔料及び揮発性溶媒
を含む粘稠な液体の形をしている。透明な皮膜が望まれ
るときは、顔料は省略される。刷毛塗り、ローラー掛
け、浸漬及びスプレー法により保護しようとする表面に
被覆組成物を塗るのを可能にするために揮発性溶媒は充
分な粘度を与える。揮発性溶媒は通常は最終フィルムの
一部となることはない。液体被覆組成物を保護しようと
する表面に塗ると、揮発性溶媒は蒸発して残留保護フィ
ルムとしてフィルム形成物質及び顔料を残す。
【0003】腐食、酸化性のエージング、ウェザリング
(weathering)に対する、又、保護しようとする表面に沿
っての固い粒子及び突起の運動によって引き起こされる
機械的損傷又は摩擦に対する防護を提供するために、皮
膜は全ての種類の表面に適用される。先行技術はいずれ
の形態にせよシランを含む被覆組成物で充満している。
被覆材の例は、例えば、耐摩擦性被覆材に関する米国特
許No.4,587,169(1986年5月6日発
行);腐食を防止するための組成物に関する米国特許N
o.4,642,011及び4,832,746(それぞ
れ1987年2月10日及び1989年5月23日発
行)に記載されている。しかしながら、先行技術は、上
記フィルム形成材料を含む本発明の被覆組成物を教える
ものではないと考えられる。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、脂環式又はポ
リ脂環式のアミン又はエポキサイドのシリル化誘導体を
含み、磨耗と腐食に対する保護を提供する被覆組成物に
関する。この新規なシリル化誘導体の使用に付随する利
点の1つは、このシリル化誘導体のフィルムは室温で硬
化することにより保護障壁を形成することである。即
ち、ポリ脂環式化合物及びシランカップリング剤を化合
させて形成されるオリゴマーは、湿った空気中で加水分
解縮合して、高水準の硬さと磨耗及び腐食に対する耐性
を有する保護障壁を生ずる。
【0005】本発明の追加の利点は、芳香族類似物に較
べて優れた耐侯性を示す皮膜を生じ得るということに存
する。
【0006】本発明の被覆組成物は、その成分として、
脂環式のアミン又はエポキサイドとシランカップリング
剤との反応生成物であるシリル化した有機アミン又は有
機エポキサイド、及び随意に揮発性溶媒を含む。
【0007】この被覆組成物は、随意に液体シラン成分
を含むことができ、これは皮膜の提供する腐食に対する
保護のような皮膜の性質を増強する。適当な液体シラン
はR’−Si(OR”)3 で示され、ここにR’は炭素
原子数2〜6のアルキル基又はフェニル基であり、R”
は炭素原子数1又は2のアルキル基である。好ましいシ
ラン増強剤は、メチルトリメトキシシラン、エチルトリ
メトキシシラン、プロピルトリメトキシシラン、プロピ
ルトリエトキシシラン、トリフルオロプロピルトリメト
キシシラン、フェニルトリメトキシシラン及びフェニル
トリエトキシシランである。最も好ましい増強剤はフェ
ニルトリメトキシシランである。
【0008】この揮発性溶媒混合物は、アルコール、好
ましくは炭素原子数約12迄の、好ましくは6迄の一価
アルコールを含む。使用しうる適当な一価アルコールは
メチルアルコール、エチルアルコール、イソブチルアル
コール、sec−ブチルアルコール、tert−ブチル
アルコール、ペンチルアルコール及びヘキシルアルコー
ルを含む。本発明における好ましい溶媒はブチルアルコ
ールである。
【0009】本発明の被覆組成物は、アルミニウム、鉄
の基体、クロムでメッキした鉄の基体及び自動車のトッ
プコートのようなペンキで塗った自動車の上塗りででき
た表面に適用するとき、特に有用である。
【0010】本発明による被覆組成物は、1つの改善と
して、有機アミン、好ましくは脂環式アミンの誘導体を
含む。好ましいフィルム形成材としては、アミノアルキ
ルシクロヘキシルアミン及びアミノアラルキルシクロヘ
キシルアミンのモノシリル化及びジシリル化誘導体を含
むある種のポリ脂環式アミンのシリル化誘導体を含む。
ポリ脂環式アミンは公知であり、Air Products and Che
micals, Inc., Allentown Pennsylvania, USA の商品で
ある。本発明に従った好ましいポリ脂環式アミン化合物
を以下に示す:
【0011】
【化2】
【0012】上に列挙したポリ脂環式アミンの内で最も
好ましいのは第1及び第2の化合物で、これらはそれぞ
れ4.4’−メチレンビスシクロヘキシルアミン及びア
ミノベンジルシクロヘキシルアミンである。尤も、他に
列挙したアミンも本発明の目的にとって適当である。
【0013】ポリ脂環式アミンは、このアミンをシラン
又はシロキサンであり得る有機ケイ素化合物と反応させ
ることによりシリル化しうる。アルコキシシランが好ま
しいシリル化剤である。本発明に従って用いられる特別
のアルコキシシランは、文献に「シランカップリング
剤」として記載されてきた。
【0014】シランカップリング剤は、例えば米国特許
No.4,689,085(1987年8月25日発行)
に証明されているように接着促進剤として当技術分野で
公知である。典型的には、これらの材料は親水性鉱物表
面、例えばガラス及びシリカ並びに有機樹脂の間の、こ
れら非類似の表面を結合するための境界層として用いら
れる。
【0015】シランカップリング剤は、一般構造がX3
Si(CH2)n Yであり、ここにnは0〜3の値を取
り、Xはケイ素上の加水分解性基であり、Yは反応性有
機官能基、例えばメタクリロキシ、エポキシ、クロロア
ルキル、ビニル又はアミノである。水溶液から適用され
ると、この加水分解性基は中間シラノールを生じ、これ
は親水性表面に移行し、ここでそれらは表面の水酸基と
縮合してその表面と「シロキサン」結合(−SiOSi
−)を形成する。樹脂とシランカップリング剤の反応性
有機官能基Yとの間の相溶性の故に有機樹脂とのカップ
リングが起こっていると考えられる。
【0016】市販されているシランカップリング剤の例
を幾つか挙げれば、N−(2−アミノエチル)−3−ア
ミノプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシ
プロピルトリメトキシシラン、アミノプロピルトリメト
キシシラン、N−〔2−(ビニルベンジルアミノ)エチ
ル〕−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−グリシ
ドキシプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリアセト
キシシラン、3−クロロプロピルトリメトキシシラン、
2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)−エチルトリ
メトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシ
シラン、2−メルカプトエチルトリメトキシシラン及び
アミノプロピルトリエトキシシランがある。
【0017】前記シリル化ポリ脂環式アミンは、次の反
応式に示すようにアミンとシランカップリング剤の反応
により本発明に従って調製される:
【0018】
【化3】
【0019】上記式において、反応生成物(III) は本発
明に従うシリル化ポリ脂環式アミンであり、4,4’−
メチレンビスシクロヘキシルアミンであるアミン(I) 及
び3−グリシドキシプロピルトリメトキシシランである
シランカップリング剤(II)を結合することにより形成さ
れる。本発明において用いるのに最も好ましいシランカ
ップリング剤は3−メタクリロキシプロピルトリメトキ
シシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラ
ン及び3−クロロプロピルトリメトキシシランである。
【0020】
【実施例】本発明をより詳細に説明するために以下に実
施例を示す。
【0021】(例1)50gの4,4’−メチレンビス
シクロヘキシルアミンを含む8オンス(236.8c
c)のジャーに約112.4gのグリシドキシプロピル
トリメトキシシランを加え、室温(約25℃)で一夜連
続的に攪拌した。
【0022】(例2)例1に述べた約2gの液体をアル
ミニウムの皿に注いだ。6時間以内にこの液体は架橋し
て、無色透明で不粘着性の弾性フィルムを形成した。室
温下24時間後に、このフィルムは架橋して硬い透明な
皮膜を生じた。
【0023】(例3)30gの4,4’−メチレンビス
シクロヘキシルアミンを含む8オンス(236.8c
c)のジャーに約67.4gのグリシドキシプロピルト
リメトキシシランを加え、室温で一夜連続的に攪拌し
た。24時間以内に28.3gのフェニルトリメトキシ
シランを前記反応器に加え、内容物を追加の期間攪拌し
た。
【0024】(例4)例3に述べられた液体の一部をn
−ブタノール中に活性成分50%となるように希釈し
た。その表面を被覆液を塗る前にイソプロピルアルコー
ルで清浄化したアルミニウムパネル上にこの均質な溶液
をスプレーした。1時間以内に、この皮膜は硬化して透
明で、平滑で、不粘着性のフィルムとなり、このフィル
ムは指の爪で引っ掻いたとき高度の耐擦傷性を示した。
【0025】(例5)例4に従って皮膜のサンプルを調
製した。用いたシランカップリング剤は、3−グリシド
キシプロピルトリメトキシシランであり、以後及び以下
の表でこれを「GPTMS」と記述する。上に列挙した
式に示した7つのポリ脂環式アミンのシリル化誘導体を
用いて被覆材のサンプルを調製した。各被覆材のサンプ
ルは、n−ブタノール中に活性成分50%に希釈したシ
リル化誘導体の1つ又は2つ以上を含んでいた。
【0026】被覆サンプル「A」は、7つの式の第1に
示したポリ脂環式アミンのシリル化誘導体を含んでい
た。このポリ脂環式アミンは4,4’−メチレンビスシ
クロヘキシルアミンであり、以後及び以下の表でこれを
「MBCHA」と記述する。被覆サンプル「B」は、7
つの式の第2に示したポリ脂環式アミンのシリル化誘導
体を含んでいた。このポリ脂環式アミンはアミノベンジ
ルシクロヘキシルアミンであり、以後及び以下の表でこ
れを「ABCHA」と記述する。被覆サンプル「C」
は、上記式に示した7つのポリ脂環式アミンの全てを含
む混合物のシリル化誘導体を含んでいた。このポリ脂環
式アミンの混合物はアミン濃度9.0meq/gであ
り、以後及び以下の表でこれを「MPCA」と記述す
る。
【0027】被覆サンプル「D」、「E」及び「F」
は、直鎖状脂肪族アミンで、それぞれエチレンジアミ
ン、ブチレンジアミン及びヘキシレンジアミンのシリル
化誘導体を含むサンプルを表す。全ての被覆剤はブタノ
ール中に活性成分50%を含む溶液からキャストし、室
温で16時間を越えて放置した。
【0028】被覆サンプルを2つの標準工業試験に従っ
てフィルム硬さについて試験した。第1の試験は鉛筆硬
度試験であった。第2の試験はスオードロッカー試験(S
WARDROCKER TEST) であった。各試験を以下に簡単に述
べる。これらの試験による本発明の被覆サンプルの評価
結果を第1表に示す。
【0029】鉛筆硬度試験は、皮膜の耐引っ掻き性を測
定する定性的試験である。被覆パネルをしっかりした水
平な表面上に置く。鉛筆を45°の角度で被覆フィルム
にしっかりと押さえる。鉛筆の先を作業者から遠い方向
に向けて、この鉛筆を作業者から遠い方向に1+1/4
インチ(6.4mm)の行程、押しやる。この試験は、最
も硬い鉛鉛筆から始めて鉛筆硬度の尺度に従って軟らか
い鉛筆を用い、鉛筆が被覆フィルムを切り込んだり彫っ
たりしないところ迄続ける。Berol Corporation, Brent
wood, Tennessee によって確立された尺度に従って、少
なくとも1/8インチ(3.2mm)の距離について、フ
ィルムを切り通して下に横たわる表面に達することのな
い最も硬い鉛筆を報告する。鉛筆硬度の尺度を下に示
す:
【0030】 6B 5B 4B 3B 2B B HB F H 2H 3H 4H 5H 6H 7H 8H 9H
【0031】最も軟らかい鉛筆は6Bであり、最も硬い
鉛筆は9Hである。
【0032】スオードロッカー試験(SWARD ROCKER TES
T) においては、1インチ(2.54cm)の間隔を置い
た2つの平たい4インチ(10.2cm)のクロムメッキ
したブロンズのリングからなるロッカーを用いる。振動
の振幅はロッカーの下半にある2つの管状水準器により
示される。このロッカーを、試験すべき被覆フィルムを
有する水準パネル上に置き、このロッカーを動かし始
め、前後に振動させる。被覆フィルム上でのロッカーの
振動した数を2倍し、この数値をスオードロッカー硬度
の値として報告する。この試験は有機皮膜の硬度の測定
としてASTMで標準化されていないが、硬度を評価す
るために皮膜工業において広く受け入れられており用い
られている。第1表において、スオードロッカー試験の
値は各例において実施された2つの連続的試験の合計で
ある。スオードロッカー値が高い程、皮膜は硬い。
【0033】 第1表 選択されたシリル化アミンのフィルム硬度 被覆 鉛筆 スオード GPTMS の 有機 アミンの PhSi(OMe)3 サンプル 試験 試験 モル数 アミン モル数 のモル数 A 4H 98 1.47 MBCHA 0.732 − A 2H 100 1.47 MBCHA 0.732 1.47 B 6H 106 2.46 ABCHA 1.22 − B 4H 111 1.48 MPCA 0.734 1.48 C HB 46 2.88 MPCA 2.88 − C H 68 1.80 MPCA 1.80 1.80 D 5H 48 1.99 エチル 0.998 − E 4H 46 1.82 ブチル 0.912 − F 4H 59 1.72 ヘキシル 0.861 −
【0034】(例6)追加の被覆サンプルを調製し、第
3の標準工業試験に従って試験した。ASTM D 1
654−79Aは、ペンキを塗った又は被覆した試料を
腐食性雰囲気中に曝したものの標準評価方法である。こ
の試験は、本発明の被覆組成物によって提供される腐食
に対する保護性を示す。この試験によれば、フィルムで
被覆した金属パネルを罫書き具で切り、この道具がフィ
ルムを通って金属に達する様にする。このテストパネル
を塩水噴霧暴露キャビネット中に置き、周期的に取り出
して、罫書いた所からの錆のクリープ現象を時間の関数
として測定する。クリープがゼロmmのとき等級数を10
と指定する。クリープが0〜0.5mm(1/64イン
チ)のとき等級数を9と指定する。クリープが0.5〜
1.0mm(1/64〜1/32インチ)のとき等級数を
8と指定する。このスケールは等級数がゼロ(クリープ
が16mm(5/8インチ)以上である)になる迄進む。
従って、等級数が高い程被覆フィルムの腐食に対する抵
抗性が大きい。
【0035】被覆サンプルを例5に従って調製し、アル
ミニウムパネル上にキャストした。6つのサンプルを試
験し、各サンプルを2つの別々の実験に供した。各サン
プルは、フィルム形成剤としてポリ脂環式アミンのシリ
ル化誘導体を含んでおり、このシリル化誘導体は、シラ
ンカップリング剤、3−グリシドキシプロピルトリメト
キシシラン(「GPTMS」と記述する)と、(i) ポリ
脂環式アミン、4,4’−メチレンビスシクロヘキシル
アミン(「MBCHA」と記述する);(ii)ポリ脂環式
アミン、アミノベンジルシクロヘキシルアミン(「AB
CHA」と記述する);及び(iii) ポリ脂環式アミンの
混合物(「MPCA」と記述する)のいずれかとの反応
生成物であった。各サンプルにおいてフィルム形成剤と
して用いた特定の反応生成物を以下の第2表に示す。被
覆サンプルA〜Fにおける反応生成物は上記例1、3及
び5に述べた方法で形成した。
【0036】 第2表 被覆サ GPTMS アミンの PhSi(OMe)3 n−ブタノーンプル のg数 有機アミン g数 のg数 ルのg数 A 58.15 ABCHA 25.00 − 83.15 B 34.90 ABCHA 15.00 29.30 79.14 C 34.63 MBCHA 15.40 − 50.00 D 34.62 MBCHA 15.40 29.06 79.00 E 68.06 MPCA 32.01 − 100.00 F 42.54 MPCA 20.01 35.61 98.15
【0037】第2表に示した被覆サンプルA〜Fを上記
塩水試験に従って評価し、その結果を以下の第3〜5表
に示す。この塩水試験において、アルミニウムパネルを
諸テストサンプルで被覆した。第3〜5表を考慮して、
試験した被覆したアルミニウムパネルは失格無しに20
00時間をしのいだことが明らかである。被覆サンプル
中にシラン化合物、フェニルトリメトキシシランPhS
iO(OMe)3 が存在するとこのシラン物質を含む被
覆サンプルによって提供される保護障壁の腐食防止性を
増強するという予期せざる発見を、これらの試験は更に
確認する。この有益な効果は、第3及び4表に明らかで
あるが、混合ポリ脂環式アミンMPCAを用いた第5表
に特に明示されている。
【0038】 第3表 塩水噴霧評価 暴 露 時 間 後 の 等 級 被覆サンプル 127 461 659 851 1162 1544 A 10 10 10 10 10 9 A 10 10 10 10 10 9 B 10 10 10 10 10 9 B 10 10 10 10 10 9
【0039】 第4表 塩水噴霧評価 被覆サ 暴 露 時 間 後 の 等 級 ンプル 170 344 591 925 1123 1315 1626 2008 C 10 10 10 9 9 8 7 7 C 10 9 8 8 − 9 8 8 D 10 10 10 10 10 10 10 9 D 10 10 10 10 10 10 10 9
【0040】 第5表 塩水噴霧評価 暴 露 時 間 後 の 等 級 被覆サンプル 390 701 1422 E 5 5 4 E 4 4 4 F 10 10 9 F 10 10 9
【0041】(例7)一組のひどく錆びた、クロムメッ
キした「ベビームーン(baby moon) 」ハブキャップを以
下の方法で修復した。商業的に入手可能な研磨材含有艶
出し剤を用いて腐食した表面から錆を落とした。n−ブ
タノール中活性剤約50%の被覆溶液を、清浄な綿布を
用いてこの清浄にした表面に、手で塗布した。この被覆
溶液中の活性成分は、フェニルトリメトキシシランとア
ルコキシシリル化脂環式アミンとの混合物であった。こ
の処理物を室温で乾燥させ、このハブキャップを自動車
に再装備した。約4か月使用した後この処理されたハブ
キャップを調べた。処理の前にひどく窪んでいた領域に
おいてさえ腐食の兆候は全く見られなかった。略1年の
使用後に被覆した表面を再検査したところ、先に窪んで
いた領域の幾つかに小さな腐食の点が見られた。先に損
傷していなかった領域には、腐食の形跡は全く見られな
かった。
【0042】本発明のフィルム形成剤は、シランカップ
リング剤を脂環式エポキサイド又はポリ脂環式エポキサ
イドと反応させても作ることができる。これらの化合物
は公知であり、ユニオンカーバイトケミカルズアンドプ
ラスチックスカンパニーインコーポレイテッド,Dan
bury,Conneticutから商業的に入手可能
である。代表的な脂環式の及びポリ脂環式のエポキサイ
ドはビニルシクロヘキセンジオキサイド、2−〔3,4
−エポキシシクロヘキシル−5,5−スピロ−3,4−
エポキシ〕シクロヘキサン−メタジオキサン、ビス−
〔3,4−エポキシシクロヘキシル〕アジペート、1,
2−エポキシ−p−ビニルシクロヘキセン及び3,4−
エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシ−シ
クロヘキサン−カルボキシレートである。
【0043】本発明の被覆組成物は、以下の量の種々の
成分を組み合わせることによって調製される。脂環式ア
ミンの場合は、脂環式アミンの反応性NH官能基1モル
当たり0.1〜4.0モルのシランカップリング剤を用
いる。好ましくは、脂環式アミンの反応性NH官能基1
モル当たり0.25〜2.0モルのシランカップリング
剤を用いる。最も好ましくは、脂環式アミンの反応性N
H官能基1モル当たり0.4〜1.0モルのシランカッ
プリング剤を用いる。
【0044】被覆性を増強する機能を有する随意の液体
シラン成分は、脂環式アミンの反応したNH官能基1モ
ル当たり0.0〜10.0モルの量の随意の液体シラン
増強剤を用いる。好ましくは、脂環式アミンの反応した
NH官能基1モル当たり0.5〜4.0モルの量の随意
の液体シラン増強剤を用いる。最も好ましくは、脂環式
アミンの反応したNH官能基1モル当たり0.8〜2.
0モルの量の随意の液体シラン増強剤を用いる。
【0045】溶媒に関しては、脂環式アミンの反応した
NH官能基1モル当たり0.001〜10.0モルの溶
媒を用いる。好ましくは、脂環式アミンの反応したNH
官能基1モル当たり0.5〜4.0モルの溶媒を用い
る。最も好ましくは、脂環式アミンの反応したNH官能
基1モル当たり0.8〜2.0モルの溶媒を用いる。
【0046】フィルム形成剤がシランカップリング剤と
脂環式エポキサイドとの反応生成物であるときは、本発
明の被覆組成物は、脂環式エポキサイドの反応性オキシ
ラン官能基1モル当たり0.01〜10.0モルのシラ
ンカップリング剤を化合させることにより調製される。
好ましくは、脂環式エポキサイドの反応性オキシラン官
能基1モル当たり0.10〜3.5モルのシランカップ
リング剤を用いる。最も好ましくは、脂環式エポキサイ
ドの反応性オキシラン官能基1モル当たり0.5〜1.
5モルのシランカップリング剤を用いる。
【0047】被覆性を増強する機能を有する随意の液体
シラン成分は、脂環式エポキサイドの反応したオキシラ
ン官能基1モル当たり0.0〜10.0モルの量の随意
の液体シラン増強剤を用いる。好ましくは、脂環式エポ
キサイドの反応したオキシラン官能基1モル当たり0.
1〜4.0モルの量の随意の液体シラン増強剤を用い
る。最も好ましくは、脂環式エポキサイドの反応したオ
キシラン官能基1モル当たり0.5〜2.0モルの量の
随意の液体シラン増強剤を用いる。
【0048】溶媒に関しては、脂環式エポキサイドの反
応したオキシラン官能基1モル当たり0.001〜1
0.0モルの溶媒を用いる。好ましくは、脂環式エポキ
サイドの反応したオキシラン官能基1モル当たり0.5
〜4.0モルの溶媒を用いる。最も好ましくは、脂環式
エポキサイドの反応したオキシラン官能基1モル当たり
0.8〜2.0モルの溶媒を用いる。
【0049】上述のことから、本発明の本質的な態様及
び概念から実質的に離れることなくここに記載した化合
物、組成物、構造及び方法において、多数の他の変形を
しうることは明らかであろう。従って、ここに記載され
た発明の形式は、単なる例であって、特許請求の範囲に
定義された本発明の範囲を限定しようとするものではな
いことが理解さるべきである。
【0050】
【発明の効果】本発明によれば、固くて、耐擦傷性で、
脆くなく、耐磨耗性の障壁及び腐食に対する防護物を形
成しうる組成物が提供される。

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (i) 式X3 Si(CH2)n Y(ここにn
    は0〜3の値を取り、Xはケイ素上の加水分解性基であ
    り、Yは反応性有機官能基である)で示されるシランカ
    ップリング剤、並びに(ii)アミノアルキルシクロヘキシ
    ルアミン類、アミノアラルキルシクロヘキシルアミン類
    並びにアミノアルキルシクロヘキシルアミン類及びアミ
    ノアラルキルシクロヘキシルアミン類の混合物から選ば
    れる脂環式アミンの反応生成物を含む被覆組成物。
  2. 【請求項2】 前記シランカップリング剤が、N−(2
    −アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシ
    ラン、N−〔2−(ビニルベンジルアミノ)エチル〕−
    3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−グリシド
    キシプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリアセトキ
    シシラン及び2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)
    −エチルトリメトキシシランからなる群れから選ばれる
    請求項1の組成物。
  3. 【請求項3】 前記反応生成物が、シランカップリング
    剤と脂環式アミンとのモノシリル化誘導体及びジシリル
    化誘導体から選ばれる請求項1又は2の組成物。
  4. 【請求項4】 前記アミンが次式を有するポリ脂環式ア
    ミンである請求項1、2又は3の組成物。 【化1】
  5. 【請求項5】 前記ポリ脂環式アミンが、4,4’−メ
    チレンビスシクロヘキシルアミンである請求項4の組成
    物。
  6. 【請求項6】 前記ポリ脂環式アミンが、アミノベンジ
    ルシクロヘキシルアミンである請求項4の組成物。
  7. 【請求項7】 前記ポリ脂環式アミンが、4,4’−メ
    チレンビスシクロヘキシルアミン及びアミノベンジルシ
    クロヘキシルアミンを含む混合物である請求項4の組成
    物。
  8. 【請求項8】 (i) 式X3 Si(CH2)n Y(ここにn
    は0〜3の値を取り、Xはケイ素上の加水分解性基であ
    り、Yは反応性有機官能基である)で示されるシランカ
    ップリング剤及び(ii)脂環式エポキサイドの反応生成物
    を含む被覆組成物。
  9. 【請求項9】 前記シランカップリング剤が、N−(2
    −アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシ
    ラン、N−〔2−(ビニルベンジルアミノ)エチル〕−
    3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−グリシド
    キシプロピルトリメトキシシラン、アミノプロピルトリ
    メトキシシラン及びアミノプロピルトリエトキシシラン
    からなる群れから選ばれる請求項8の組成物。
  10. 【請求項10】 更に液体シラン成分を含み、この液体
    シラン成分はR’−Si(OR”)3 で示され、ここに
    R’は炭素原子数2〜6のアルキル基又はフェニル基で
    あり、R”は炭素原子数1又は2のアルキル基である、
    請求項1又は8の組成物。
  11. 【請求項11】 前記液体シランがメチルトリメトキシ
    シラン、エチルトリメトキシシラン、プロピルトリメト
    キシシラン、プロピルトリエトキシシラン、フェニルト
    リメトキシシラン及びフェニルトリエトキシシランから
    選ばれる請求項10の組成物。
  12. 【請求項12】 前記液体シランがフェニルトリメトキ
    シシランである請求項11の組成物。
  13. 【請求項13】 前記シランカップリング剤が3−グリ
    シドキシプロピルトリメトキシシランである請求項2又
    は9の組成物。
  14. 【請求項14】 前記被覆組成物が脂環式アミンの反応
    性NH官能基1モル当たり0.1〜4.0モルのシラン
    カップリング剤、脂環式アミンの反応したNH官能基1
    モル当たり0.5〜10.0モルの液体シラン及び脂環
    式アミンの反応したNH官能基1モル当たり0.001
    〜10.0モルの溶媒を含む請求項2の組成物。
  15. 【請求項15】 前記被覆組成物が脂環式エポキサイド
    の反応性オキシラン官能基1モル当たり0.1〜10.
    0モルのシランカップリング剤、脂環式エポキサイドの
    反応したオキシラン官能基1モル当たり0.1〜10.
    0モルの液体シラン及び脂環式エポキサイドの反応した
    オキシラン官能基1モル当たり0.001〜10.0モ
    ルの溶媒を含む請求項9の組成物。
  16. 【請求項16】 前記脂環式エポキサイドが、ビニルシ
    クロヘキサンジオキサイド、2−〔3,4−エポキシシ
    クロヘキシル−5,5−スピロ−3,4−エポキシ〕シ
    クロヘキサン−メタジオキサン、ビス−〔3,4−エポ
    キシシクロヘキシル〕アジペート、1,2−エポキシ−
    p−ビニルシクロヘキセン及び3,4−エポキシシクロ
    ヘキシルメチル−3,4−エポキシ−シクロヘキサン−
    カルボキシレートからなる群れから選ばれた化合物であ
    る請求項15の組成物。
  17. 【請求項17】 随意に揮発性溶媒を含み、前記溶媒は
    炭素原子数1〜12の一価アルコールである請求項1又
    は8の組成物。
  18. 【請求項18】 基体がアルミニウム表面、鉄の基体、
    クロムでメッキした鉄の基体及びペンキを塗った自動車
    の上塗りから選ばれる請求項1又は8の製造品。
  19. 【請求項19】 その上に耐磨耗性耐腐食性フィルムを
    塗った基体を有し、前記フィルムが請求項1又は8の反
    応生成物である製造品。
JP10914493A 1992-05-11 1993-05-11 有機アミン及び有機エポキサイドのシリル化誘導体を含む被覆組成物 Withdrawn JPH0680931A (ja)

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