JPH0680852U - 内燃機関の燃料脈動減衰装置 - Google Patents
内燃機関の燃料脈動減衰装置Info
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- JPH0680852U JPH0680852U JP1900493U JP1900493U JPH0680852U JP H0680852 U JPH0680852 U JP H0680852U JP 1900493 U JP1900493 U JP 1900493U JP 1900493 U JP1900493 U JP 1900493U JP H0680852 U JPH0680852 U JP H0680852U
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 燃料の脈動を円滑に減衰するとともに隔壁の
耐久性を向上させる。 【構成】 カバー1の内周に空気室5を画成すると共
に、弾性を備えてほぼ半球状に形成された隔壁4を空気
室5の内部に収装する一方、隔壁4の内周にほぼ半球状
の油室6を画成し、隔壁4の外周に複数の突起部7を突
設するとともに、これら突起部7の外周を空気室5の内
周と接離可能に配設する。
耐久性を向上させる。 【構成】 カバー1の内周に空気室5を画成すると共
に、弾性を備えてほぼ半球状に形成された隔壁4を空気
室5の内部に収装する一方、隔壁4の内周にほぼ半球状
の油室6を画成し、隔壁4の外周に複数の突起部7を突
設するとともに、これら突起部7の外周を空気室5の内
周と接離可能に配設する。
Description
【0001】
本考案は、内燃機関の燃料供給装置が発生する騒音の低減に関する。
【0002】
ディーゼルエンジン等の液体燃料を圧送する燃料供給装置においては、燃料フ ィルタと燃料噴射ポンプとを連通する燃料パイプを内径の大きな薄肉の管路で形 成することにより燃料の供給流量を確保している。ところが、燃料噴射ポンプに 収装したプランジャなどの作動に伴って燃料パイプを通過する燃料に脈動が発生 し、燃料の脈動に基づく圧力波が薄肉の燃料パイプから騒音を発生する主因とな っていた。この脈動を緩和するために実開昭60−116402号公報に開示さ れるような燃料脈動減衰装置としてのアキュームレータが知られており、図3に 示すように、平板状の弾性部材で形成された隔壁54をカバー51とホルダ52 で挟持することで空気室55と油室56とを画成し、この油室56に通孔59を 介して図示しない燃料パイプと連通するものであり、油室56に導かれる燃料の 脈動に応じて隔壁54を変形させることで油室56を拡縮し、この油室56の拡 縮により燃料の脈動を緩和して燃料パイプが発生する騒音を低減している。
【0003】
しかしながら、上記従来の燃料脈動減衰装置では、隔壁54の外周部をカバー 51とホルダ52で挟持することで固定しており、隔壁54の中央部の弾性変形 に伴う応力が外周部に集中するため、隔壁54の外周部が劣化又は損傷しやすい という問題が発生した。
【0004】 そこで本考案は、燃料の脈動を円滑に減衰するとともに、耐久性の高い内燃機 関の燃料脈動減衰装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】 本考案は、容器の内周にガス室を画成すると共に、弾性を備えてほぼ半球状に 形成された隔壁を前記ガス室の内部に収装する一方、前記隔壁の内周にほぼ半球 状の油室を画成し、前記隔壁の外周に複数の厚肉部を突設するとともに、これら 厚肉部の外周を前記ガス室の内周と接離可能に配設する。
【0006】
正圧の脈動が油室に加わると、ほぼ半球状の油室の内圧が上昇し、油室を画成 する隔壁の外周のガスの圧力に抗して隔壁の外周に設けた複数の厚肉部をガス室 の内周に押圧しながら油室をほぼ半径方向に拡大することで正圧の脈動を減衰す る一方、負圧の脈動が油室に加わると、隔壁の弾性に抗してほぼ半径方向に油室 を収縮させることで負の脈動を緩和する。
【0007】
図1〜2に本考案の実施例を示す。
【0008】 図1〜2において、1はほぼ半球状に形成された容器としてのカバーで、この カバー1は金属等の剛性を備えた板状部材で形成されて、内周にはガス室として の空気室5を画成する。
【0009】 カバー1の端部外周にはほぼ水平方向に突出するフランジ部1aが形成され、 このフランジ部1aをホルダ2の円筒部2aの端部内周に結合することでカバー 1をホルダ2に固定する。
【0010】 ホルダ2の底部2bは中心部を貫通したドーナツ状の平板で形成され、この底 部2bには通孔9を備えた円筒状部材で形成されるジョイント3が結合する。ジ ョイント3の端部の外周にはネジ部8が形成され、このネジ部8を図示しない燃 料パイプに螺合することで通孔9と燃料パイプとを連通する。
【0011】 ホルダ2とカバー1との間にはカバー1の内周の空気室5と通孔9に連通する 油室6とを画成する隔壁4が介装される。
【0012】 隔壁4はほぼ半球状の弾性部材により形成され、内周には同じくほぼ半球状の 油室6を画成する一方、外周には厚肉部として所定の高さを備えた複数の突起部 7を隔壁4の半径方向に突出する。なお、本実施例において突起部7はほぼ半球 状に形成される。
【0013】 隔壁4の端部外周にはフランジ状のシール部4aが突出し、このシール部4a がカバー1のフランジ部1aとホルダ2の底部2bとの間に挟持され、隔壁4は 所定の容積の空気室5を隔壁4の外周とカバー1の内周との間に画成する一方、 隔壁4の内周には通孔9と連通するほぼ半球状の油室6を画成し、空気室5には 大気圧の空気が封入される。
【0014】 さらに、隔壁4の外周に設けた複数の突起部7は油室6の圧力が所定の圧力の ときにカバー1の内周と当接し、所定の圧力以外のときには油室6の圧力に応じ てカバー1の内周と接離可能な位置に配設される。
【0015】 以上のように構成され、次に作用について説明する。
【0016】 図示しない燃料パイプ等にジョイント3のネジ部8を螺合することで通孔9を 介して油室6を図示しない燃料フィルタと燃料噴射ポンプとを連通する燃料供給 回路に接続する。この燃料供給回路は燃料噴射ポンプのプランジャ等の吸入、吐 出行程の繰り返しに応じて油室6に満たされた燃料に脈動を加える。
【0017】 燃料供給回路の平均圧力を隔壁4が突起部7をカバー1の内周に当接する所定 の圧力とすると、この平均圧力を越えるものを正圧、平均圧力以下のものを負圧 とし、油室6には燃料の脈動としての正圧、負圧が交互に加えられる。
【0018】 油室6に正圧の脈動が加わる場合には、油室6の燃料の圧力が上昇し、隔壁4 はその弾性に抗して油室6の圧力の上昇に応じて放射状、すなわち、半球状の半 径方向に向かって膨張する。
【0019】 このとき、隔壁4の外周に設けた突起部7は油室6の圧力が所定値になると外 周頂部をカバー1に当接し、さらに圧力が上昇すると突起部7は隔壁4の膨張に 応じて頂部をカバー1の内周に押圧するとともに、空気室5はその容積を縮小さ れるため内部に封入した空気の圧力が上昇する。
【0020】 隔壁4は内周の油室6に加わる圧力の上昇に伴って膨張することで、図示しな い燃料供給回路の容積を増大して急激な圧力上昇を緩和し、燃料パイプより発生 する騒音を低減する。
【0021】 この隔壁4の膨張時には、カバー1の内周に当接又は押圧する複数の突起部7 及びカバー1に当接しない外周表面に加わる空気の圧力により隔壁4は半球状の 外周のほぼ全面で支持されるため、カバー1のフランジ部1aとホルダ2の底部 2aに挟持されたシール部4aへの応力の集中を緩和することができ、隔壁4の 耐久性を向上させることが可能となる。
【0022】 一方、油室6に負圧の脈動が加わる場合には、隔壁4がその弾性に抗してほぼ 半球状の油室6の中心に向かって収縮し、油室6を負圧に応じて縮小することに より図示しない燃料供給回路の容積を減少して急激な圧力減少を緩和し、燃料パ イプより発生する騒音を低減する。
【0023】 隔壁4が収縮する際には突起部7がカバー1の内周から離れるとともに、空気 室5が拡大されるため内部の空気圧は減圧されて大気圧未満の負圧を発生し、隔 壁4はその弾性及び空気室5の負圧により全周を支持されるため応力の集中を回 避して耐久性を向上させることが可能となる。
【0024】 なお、上記実施例における空気室5の容積は、接続する燃料供給回路の圧力変 動量に応じて設定すればよく、また、隔壁4の弾性、突起部7の形状及び突起部 7の数は同様に接続する燃料供給回路の圧力変動量又は周波数等に応じて適宜設 定することができる。
【0025】 また、厚肉部としての突起部7の形状も隔壁4の弾性などに応じて適宜変更す ることができ、図示はしないが、空気室5の内周に面接触する円周状などに形成 してもよい。
【0026】 また、上記実施例において空気室5に大気圧の空気を封入したが、隔壁4の弾 性や燃料の圧力変動量等に応じて加圧した気体を封入することができる。
【0027】
以上のように本考案は、油室に加わる脈動をほぼ半球状に形成された隔壁を半 径方向に拡縮することにより吸収するとともに、油室の圧力が所定値を越えると 隔壁の外周に設けた複数の厚肉部がガス室の内周に当接して隔壁のほぼ全体を支 持するため、隔壁の一部に応力が集中することを回避して耐久性を向上させるこ とが可能となり、油室に加わる脈動を緩和して燃料供給回路に発生する騒音を抑 制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の実施例を示す断面図である。
【図2】同じく隔壁を示す正面図である。
【図3】従来の例を示す部分断面図である。
1 カバー 4 隔壁 5 空気室 6 油室 7 突起部
Claims (1)
- 【請求項1】 容器の内周にガス室を画成すると共に、
弾性を備えてほぼ半球状に形成された隔壁を前記ガス室
の内部に収装する一方、前記隔壁の内周にほぼ半球状の
油室を画成し、前記隔壁の外周に複数の厚肉部を突設す
るとともに、これら厚肉部の外周を前記ガス室の内周と
接離可能に配設したことを特徴とする内燃機関の燃料脈
動減衰装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1900493U JP2581540Y2 (ja) | 1993-04-14 | 1993-04-14 | 内燃機関の燃料脈動減衰装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1900493U JP2581540Y2 (ja) | 1993-04-14 | 1993-04-14 | 内燃機関の燃料脈動減衰装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0680852U true JPH0680852U (ja) | 1994-11-15 |
JP2581540Y2 JP2581540Y2 (ja) | 1998-09-21 |
Family
ID=11987381
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1900493U Expired - Fee Related JP2581540Y2 (ja) | 1993-04-14 | 1993-04-14 | 内燃機関の燃料脈動減衰装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2581540Y2 (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH11304076A (ja) * | 1998-04-20 | 1999-11-05 | Aisin Seiki Co Ltd | 液圧制御ユニット |
JP2004244014A (ja) * | 2003-02-10 | 2004-09-02 | Robert Bosch Gmbh | 圧力脈動を減衰するための装置及び液圧ブロック |
JP2005530950A (ja) * | 2002-06-21 | 2005-10-13 | インターナショナル エンジン インテレクチュアル プロパティー カンパニー リミテッド ライアビリティ カンパニー | レールのための音波減衰器 |
JP2016035268A (ja) * | 2015-12-17 | 2016-03-17 | 株式会社デンソー | 高圧ポンプ |
JP2020020467A (ja) * | 2018-07-23 | 2020-02-06 | 株式会社アドヴィックス | 液圧ダンパ |
-
1993
- 1993-04-14 JP JP1900493U patent/JP2581540Y2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH11304076A (ja) * | 1998-04-20 | 1999-11-05 | Aisin Seiki Co Ltd | 液圧制御ユニット |
JP2005530950A (ja) * | 2002-06-21 | 2005-10-13 | インターナショナル エンジン インテレクチュアル プロパティー カンパニー リミテッド ライアビリティ カンパニー | レールのための音波減衰器 |
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JP4681239B2 (ja) * | 2003-02-10 | 2011-05-11 | ローベルト ボツシユ ゲゼルシヤフト ミツト ベシユレンクテル ハフツング | 圧力脈動を減衰するための装置及び液圧ブロック |
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JP2020020467A (ja) * | 2018-07-23 | 2020-02-06 | 株式会社アドヴィックス | 液圧ダンパ |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2581540Y2 (ja) | 1998-09-21 |
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