JPH0680846U - シール用リング溝の構造 - Google Patents

シール用リング溝の構造

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JPH0680846U
JPH0680846U JP2801693U JP2801693U JPH0680846U JP H0680846 U JPH0680846 U JP H0680846U JP 2801693 U JP2801693 U JP 2801693U JP 2801693 U JP2801693 U JP 2801693U JP H0680846 U JPH0680846 U JP H0680846U
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JP
Japan
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ring groove
sealing material
sealing
absorbent
groove
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JP2801693U
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祐弘 澤田
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Toyoda Gosei Co Ltd
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Toyoda Gosei Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 シール材の挿入荷重が小さく,かつ捩れ変形
を生じることがない,シール性能に優れた,シール用リ
ング溝の構造を提供すること。 【構成】 対向する相手部材との間にシール材を装着す
るためのシール用リング溝25において,該リング溝2
5はその底部にシール材が押圧されたとき,該シール材
の一部が逃げ込むための逃げ溝250を有すること。本
考案は,例えば自動車の蒸発燃料処理装置における,吸
収剤ケースのシール用リング溝に用いる。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は,例えば蒸発燃料処理装置に用いられるシール性能に優れた,シール 用リング溝の構造に関する。
【0002】
【従来技術】
自動車には,燃料タンクにおける蒸発燃料を吸収捕捉するために,キャニスタ のごとき蒸発燃料処理装置を設けることが提案されている(例えば,特開平1− 227861号公報)。 図4に示すごとく,上記蒸発燃料処理装置90は,燃料タンク82より燃料8 の一部が蒸発するため,その蒸発燃料80を大気に漏らさないようにするために 使用される。
【0003】 上記蒸発燃料処理装置90には,本考案に関係するシール用リング溝を有する ,高分子吸収剤3を収納した吸収剤ケース9が用いられている。 即ち,図4に示すごとく,この装置においては,活性炭4を充填した活性炭室 11の側面に隔壁201を介在させて,収納室202を設け,該収納室202の 中に上記吸収剤ケース9を収納している。
【0004】 吸収剤ケース9は,高分子吸収剤3を収納して高分子室を構成すると共に,そ の下部にほぼ水平方向に設けた内部パイプ95を有する。該内部パイプ95は, 燃料捕捉時において液体として捕捉された液体燃料は通さず,蒸発燃料80は通 すものである。 また,内部パイプ95は,上記活性炭室11の下方へ開口している。
【0005】 また,吸収剤ケース9は,その上方にキャップ部92を有する。キャップ部9 2の外周には,図4,図5に示すごとく,隔壁201及び外壁205との間に, シール材291が介設してある。 即ち,上記吸収剤ケース9は,図5に示すごとく,筒状本体91と,その上に 嵌合された上記キャップ部92とよりなる。上記筒状本体91は,内壁910を 有する。
【0006】 また,上記キャップ部92は,上方外周に設けた直角状のリング溝90と,筒 部925と,その外周に設けた固定用リブ923と,内壁920を有する。また ,キャップ部92の内部には,高分子吸収剤3が飛び出ることを防止するため, スクリーン924が設けてある。 一方,図4に示すごとく,活性炭室11は,収納タンク10内に形成されてい る。
【0007】 次に,上記蒸発燃料処理装置90の作用につき説明する。 まず,図4に示すごとく,燃料タンク82から蒸発した蒸発燃料80は,導入 パイプ15を経て,収納室202内に導入され,更にその上方に設けたキャップ 部92を通って高分子室としての吸収剤ケース9内に入る。そして,高分子吸収 剤3に吸収される。 一方,高分子吸収剤3に吸収されなかった蒸発燃料80は内部パイプ95を経 て,活性炭室11下方の下部空間室34に至る。
【0008】 そして,その蒸発燃料80は多孔隔壁190を通過して,活性炭室11に入り 活性炭4に吸着される。この状態を,図4に実線矢印により示す。
【0009】 次に,パージの際には,エンジン吸気管85における負圧により,図4に点線 矢印で示すごとく,大気パイプ17より空気6が吸入される。 次いで,空気6は活性炭室11,下部空間室34,内部パイプ95を経て吸収 剤ケース9内に入り,更に収納室202上部のパージパイプ16を経て,エンジ ン吸気管85に入る。
【0010】 この間に,空気は活性炭4,高分子吸収剤3に吸収されていた蒸発燃料80を 離脱させる。 そして,ここに重要なことは,上記の燃料捕捉時又はパージ時のいずれの場合 にも,蒸発燃料80又は空気6を必ず吸収剤ケース9内の高分子吸収剤3に接触 させることである。 何故ならば,これにより上記吸収,離脱を確実におこなわせるためである。そ のため,上記のシール材291によるシールには,優れた気密性が要求される。 なお,図4において,符号151,161はバルブ,81は気化器である。
【0011】
【解決しようとする課題】
しかしながら,上記従来技術には次の問題がある。 即ち,図5に示すごとく,上記シール材291は,吸収剤ケース9における上 記リング溝90に取付けられている。 そして,本来は,図5に示すごとく,シール材291はリング溝90の溝壁9 21と922の間に密接し,また相手部材である隔壁201,外壁205に若干 押圧変形された状態で密着している。
【0012】 しかしながら,上記隔壁201と外壁205との間の間隔,即ち壁の内径,吸 収剤ケース9のリング溝90の外径はその製作上のバラツキにより,一定してい ないことが多い。 そのため,図4,図5に示すごとく,吸収剤ケース9を隔壁201,外壁20 5の間に挿入するとき,シール材291に大きな挿入荷重がかかり,シール材2 91が捩れ変形を生じることがある。
【0013】 かかる捩れ変形は,シール材291とリング溝90との間,シール材291と 上記隔壁201,外壁205との間のシール性能を低下させるおそれがある。 また,捩れ変形を生じたまま放置すると,シール材が応力腐食を生じることも ある。 また,スペースの関係上,シール材の断面を大きくできない場合には,最大締 代が弾性限界を越えて,挿入荷重が大きくなり過ぎ,組付作業性が低下したり, 組付不良となる。
【0014】 また,上記挿入荷重が大きいと,挿入配置時は勿論のこと,吸収剤ケース9を 取り出す際にも多くの作業時間を必要とする。 本考案は,かかる従来の問題点に鑑みてなされたもので,シール材の挿入荷重 が小さく,かつ捩れ変形を生じることがない,シール性能に優れた,シール用リ ング溝の構造を提供しようとするものである。
【0015】
【課題の解決手段】
本考案は,対向する相手部材との間にシール材を装着するためのシール用リン グ溝において,該リング溝はその底部にシール材が押圧された時に,該シール材 の一部が逃げ込むための逃げ溝を有することを特徴とするシール用リング溝の構 造にある。
【0016】 上記リング溝は,容器,ノズル,パイプなど,シールを必要とする物体の外周 又は内周に設けられている。上記逃げ溝は,リング溝の底部において,角状,円 状などの凹状に形成する。 また,逃げ溝の幅及び深さは,シール材の大きさによって異なるが,気密シー ル性確保の点より,その幅はシール材の長径の20〜30%,深さはシール材の 長径の20〜30%とすることが好ましい。 上記長径とは,シール材の断面における最長径を言う。例えば,角状シール材 においては,対角線の長さ,円状シール材の場合はその直径である。
【0017】
【作用及び効果】
本考案のシール用リング溝においては,その底部に上記逃げ溝を有する。 そのため,リング溝内にシール材を配置した容器等を他の容器等に挿入し,シ ール材が押圧され,該シール材に大きな挿入荷重を生じたとき,シール材は上記 逃げ溝の方向に若干変形する。即ち,シール材は,上記逃げ溝に対向している部 分が一部変形し,逃げ溝の内部へ若干入り込んだ状態となる。
【0018】 そのため,シール材は,大きな挿入荷重が発生しても,捩れ変形を生ずること がなく,正位置のままリング溝及び相手部材に接触する。それ故,シール性にも 優れている。 また,上記挿入時には,上記のごとくシール材の一部が逃げ溝の内部へ入り込 むため,上記挿入荷重も小さい。 したがって,本考案によれば,シール材の挿入荷重が小さく,かつ捩れ変形を 生じることがない,シール性能に優れた,シール用リング溝の構造を提供するこ とができる。
【0019】
【実施例】
本考案の実施例にかかる,シール用リング溝の構造につき,図1〜図3を用い て説明する。 本例は,本考案を自動車用の蒸発燃料処理装置1における吸収剤ケース2に適 用したものである。
【0020】 上記蒸発燃料処理装置1は,図1〜図3に示すごとく,活性炭室11に隣接し て上記吸収剤ケース2を配置したものである。 即ち,図3に示すごとく,本例装置においては,活性炭室11の側面に隔壁2 01を介在させて,収納室202を設け,該収納室202の中に吸収剤ケース2 を挿入配置している。
【0021】 上記吸収剤ケース2は,図1〜図3に示すごとく,その全周囲に,対向する相 手部材としての隔壁201,外壁205との間に環状のシール材291を装着す るためのリング溝25を有する。 上記リング溝25は,その底部において,図1,図2に示すごとく,シール材 291の押圧時に該シール材291の一部が逃げ込むための逃げ溝250を,そ の全周囲に有する。 また,上記リング溝25は,それぞれ45度に傾斜した溝壁251,252を 有する。そのため,該リング溝25は90度に開口した角状リング溝を形成して いる。
【0022】 また,図2に示すごとく,シール材291は,断面4角形の環状体で,上記リ ング溝25内に嵌合されている。このシール材291は,ゴム,発泡樹脂成形品 等の弾性部材よりなる。 このシール材291の長径,即ち断面における対角線の長さは,約4mmであ り,一方上記逃げ溝の幅は約1mm,深さは約1mmである。
【0023】 また,吸収剤ケース2は,図3に示すごとく,高分子吸収剤3を収納すると共 に,その下部にほぼ水平方向に設けた内部パイプ21を有する。該下部パイプ2 1は,燃料捕捉時において液体として捕捉された液体燃料は通さず,蒸発燃料8 0は通す蒸気移行連通路210を有する。
【0024】 また,内部パイプ21は,吸収剤ケース2の直径方向に伸びており,その蒸気 排出口212は吸収剤ケース2の外部,即ち上記活性炭室11の下方の開口部2 03へ開口し,一方蒸気入口部211は吸収剤ケース2の奥方向に位置している 。蒸気入口部211の前方には空間室230を有する。
【0025】 また,吸収剤ケース2は,その上方に,多孔板29を有し,更に側面には収納 室202内に位置決めするためのガイドフィン292を有する。吸収剤ケース2 の上部のリング溝25には,上記のごとく,相手部材としての隔壁201及び外 壁205との間に,環状のシール材291が介設してある。
【0026】 また,多孔板29と収納室202の天井板206との間には,吸収剤ケース2 を安定保持するための,スプリングコイル207が介設してある。天井板206 には,パージパイプ16,導入パイプ15が連結されている。
【0027】 一方,活性炭室11は,収納タンク10内に活性炭4を充填することにより形 成されている。 また,吸収剤ケース2においては,パージ用空気が下部より均等に高分子吸収 剤3に通気されるように,空間室230を設けてある。
【0028】 また,高分子吸収剤3がこの空間室230に脱落しないように,及び空間室2 30に溜まった液体燃料を高分子吸収剤3の方向へ吸い上げるため,通気性を有 する不織布235を付設してある。 その他は,従来例と同様である。
【0029】 なお,前記高分子吸収剤としては,具体的には,例えばポリプロピレン,ポリ イソプレン,ポリブタジエン,ポリイソブチレン,ポリスチレン,ポリノルボル ネン,ポリジメチルシロキサン,エチレン−プロピレン−ジエン共重合体,スチ レン−ブタジエン共重合体,エチレン−プロピレン共重合体,イソブチレン−イ ソプレン共重合体,ブタジエン−アクリロニトリル共重合体があり,これらの1 種又は2種以上を用いる。
【0030】 上記高分子吸収剤には,未架橋高分子,架橋高分子(高分子ゲル)があるが, いずれも用いることができる。前者の未架橋高分子は,燃料に溶解或いは膨張す るタイプのもので,一般には疎水性高分子と呼ばれており,前記ポリイソプレン 等のホモポリマー,スチレン−ブタジエン共重合体等のコポリマーなどがある。
【0031】 次に,本例の作用効果につき説明する。 上記装置における蒸発燃料の吸収,離脱は従来例と同様である。 吸収剤ケース2を収納室202内に挿入配置するに当たっては,吸収剤ケース 2のシール用リング溝25の周囲にシール材291を嵌合する。次いで吸収剤ケ ース2を収納室202内に挿入し,シール材291の外周を相手部材としての隔 壁201,外壁201に当接させる。
【0032】 そして,本例のシール用リング溝25においては,その底部に上記逃げ溝25 0を有する。そのため,リング溝25内にシール材291を配置した吸収剤ケー ス2を,隔壁201,外壁205の間に挿入し,シール材291が押圧され,こ れに大きな挿入荷重を生じたとき,シール材291は上記逃げ溝250の方向へ 若干変形する。
【0033】 即ち,図2に示すごとく,シール材291は上記逃げ溝250に対向している 部分が一部変形し,逃げ溝250の内部へ若干入り込んだ状態となる。 そのため,シール材291は,大きな挿入荷重が発生しても,捩れ変形を生ず ることがなく,正位置のままリング溝25及び隔壁201等に接触する。それ故 ,シール性に優れている。 また,上記挿入時には,シール材291の一部が逃げ溝の内部へ若干入り込む ため,上記挿入荷重も小さい。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例にかかる,シール用リング溝を示す,吸
収剤ケースの断面図。
【図2】実施例にかかる,シール用リング溝内のシール
材の作用説明図。
【図3】実施例にかかる,蒸発燃料処理装置の全体説明
図。
【図4】従来の蒸発燃料処理装置における吸収剤ケース
の使用状態を示す全体説明図。
【図5】従来の吸収剤ケースの要部拡大図。
【符号の説明】
1...蒸発燃料処理装置, 2...吸収剤ケース, 25...リング溝, 250...逃げ溝, 291...シール材, 3...高分子吸収剤, 4...活性炭,

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 対向する相手部材との間にシール材を装
    着するためのシール用リング溝において,該リング溝は
    その底部にシール材が押圧された時に,該シール材の一
    部が逃げ込むための逃げ溝を有することを特徴とするシ
    ール用リング溝の構造。
  2. 【請求項2】 請求項1において,上記リング溝は角状
    を呈しており,その底部に上記逃げ溝を有することを特
    徴とするシール用リング溝の構造。
JP2801693U 1993-04-29 1993-04-29 シール用リング溝の構造 Pending JPH0680846U (ja)

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JP2801693U JPH0680846U (ja) 1993-04-29 1993-04-29 シール用リング溝の構造

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2022120492A (ja) * 2021-02-05 2022-08-18 フタバ産業株式会社 蒸発燃料処理装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2022120492A (ja) * 2021-02-05 2022-08-18 フタバ産業株式会社 蒸発燃料処理装置

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