JPH0515722A - 蒸発燃料処理装置 - Google Patents

蒸発燃料処理装置

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JPH0515722A
JPH0515722A JP3197071A JP19707191A JPH0515722A JP H0515722 A JPH0515722 A JP H0515722A JP 3197071 A JP3197071 A JP 3197071A JP 19707191 A JP19707191 A JP 19707191A JP H0515722 A JPH0515722 A JP H0515722A
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JP
Japan
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chamber
activated carbon
space
space chamber
pipe
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JP3197071A
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English (en)
Inventor
Hisao Hanabusa
久雄 英
Tamiyoshi Ohashi
民佳 大橋
Masami Mizuno
正美 水野
Tomohide Aoki
智英 青木
Takashi Ota
隆 太田
Norio Sato
紀夫 佐藤
Akane Okada
茜 岡田
Masao Yasukawa
雅夫 安川
Takaaki Ito
隆晟 伊藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Toyoda Gosei Co Ltd
Toyota Central R&D Labs Inc
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Toyoda Gosei Co Ltd
Toyota Central R&D Labs Inc
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Publication date
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  • Gas Separation By Absorption (AREA)
  • Supplying Secondary Fuel Or The Like To Fuel, Air Or Fuel-Air Mixtures (AREA)
  • Separation Of Gases By Adsorption (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 有機高分子吸収剤5を充填した高分子室12
の下方に,活性炭4を充填した活性炭室11を設ける。
そして,高分子室12の上方に設けた第1空間室31に
蒸発燃料導入用の導入パイプ15とパージパイプ16を
接続する。活性炭室11の上方には大気吸入用の第3空
間室33を設け,かつ大気パイプ17を接続する。ま
た,第2空間室32と活性炭室11下方の第4空間室3
5の間には連通管36を接続する。 【効果】 蒸発燃料のうち,液体は高分子室内の有機高
分子吸収剤5に吸収され,気体のみが活性炭4に吸着さ
れる。そのため,活性炭の液体分吸着に伴う蒸発燃料捕
捉能力の低下がなく,蒸発燃料処理装置が小型化され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は,自動車の燃料タンクに
付設する蒸発燃料処理装置に関する。
【0002】
【従来技術】自動車の燃料タンク内に,給油ガンにより
燃料を供給する際には,比較的多くの燃料が蒸発する。
また,自動車の走行時,停止時いずれにおいても,燃料
タンク,気化器フロート室内の燃料が一部気化する。そ
こで,これら蒸発燃料を大気中に漏らさないようにする
ため,これら燃料タンク等に,吸収剤を充填した蒸発燃
料処理装置が連結されている。この吸収剤は,蒸発燃料
を捕捉するためのものである。そして,蒸発燃料処理装
置に用いる吸収剤としては,従来,主として活性炭が用
いられている。
【0003】
【解決しようとする課題】しかしながら,上記活性炭を
用いた蒸発燃料処理装置では,しばしば,蒸発燃料を吸
着しきれず,蒸発燃料が大気に放出されることが起こ
る。この主な原因は,活性炭が液状のガソリンと接触
し,活性炭のガソリン蒸気吸着能が著しく低下するため
である。更に,活性炭が液状のガソリンと接触する原因
は,蒸発燃料処理装置につながっている配管及び蒸発燃
料処理装置上部の活性炭が存在しない空間の内表面に凝
縮した液状のガソリンが,活性炭に触れるためである。
【0004】また,活性炭の蒸気捕捉能(ワーキングキ
ャパシティ)低下のもう1つの要因は,活性炭に吸着さ
れた蒸発燃料分子のうち,炭素原子数が5又は6以下の
小さな分子は蒸発燃料処理装置のパージ(脱着)工程中
に容易に離脱するのに反し,それより大きな分子は離脱
し難いという点である。そのため,蒸発燃料処理装置の
使用時間が増加するにつれて蒸気捕捉能が減少する。な
お,前記のようなガソリン蒸気の凝縮は,特に燃料タン
ク,或いは気化器における雰囲気温度が高いときガソリ
ンの蒸気圧が非常に高くなり,その周辺の配管及び蒸発
燃料処理装置上部の空間で起こる。
【0005】また,上記問題に対応するため,活性炭と
共に有機高分子吸収剤を用いることが提案されている
(特開平1−227861号公報)。しかし,この場合
も上記問題点を充分に解決していない。本発明は,活性
炭が液状燃料と接触しないような蒸発燃料処理装置を鋭
意検討した結果なされたもので,蒸発燃料捕捉能力に優
れた蒸発燃料処理装置を提供しようとするものである。
【0006】
【課題の解決手段】本発明は,収納タンク内において,
有機高分子吸収剤を充填した高分子室と,該高分子室よ
りも下方に設けられ活性炭を充填した活性炭室と,上記
高分子室の上方に配設した第1空間室と,高分子室の下
方に隣接配置した第2空間室と,活性炭室の上方又は下
方のいずれかに設けた第3空間室と,活性炭室を挟んで
上記第3空間室とは反対側に配した第4空間室とを設け
てなると共に,上記第1空間室には蒸発燃料を導入する
導入パイプ及び蒸発燃料をエンジン吸気側へ導出するパ
ージパイプを接続し,また第3空間室には大気を吸入す
るための大気パイプを接続してなり,また,上記第2空
間室と第4空間室との間は無孔の仕切り板により隔離す
ると共に,この仕切り板を貫通する連通管により接続さ
せ,該連通管の上端は上記第2空間室の底面よりも上方
に設けてあることを特徴とする蒸発燃料処理装置にあ
る。
【0007】本発明において最も注目すべきことは,第
1空間室の下に高分子室を配置し,また高分子室の下に
は第2空間室を隣設配置し,また活性炭室の上下の一方
には第3空間室を他方には第4空間室を設けたこと,そ
して第1空間室には導入パイプ及びパージパイプを,第
3空間室には大気パイプをそれぞれ開口させ,更に第2
空間室と第4空間室との間は連通管により連通させ,か
つ該連通管の上端は第2空間室の底面より突出している
ことにある。
【0008】上記第1空間室と高分子室の間,高分子室
と第2空間室の間,第3空間室と活性炭室の間,活性炭
室と第4空間室の間は,蒸発燃料及びパージ時の空気が
流通し易いように,金網,多孔板などの多孔隔壁により
区画する。そして,収納タンク内はこれらの多孔隔壁,
或いは無孔の仕切り板等によって上記各室に区画され
る。また,導入パイプの基端は,例えば燃料タンクの空
間部(蒸気充満部)に接続する。パージパイプの基端
は,気化器(キャブレター),混合気又は空気吸入パイ
プ等のエンジン吸気側に接続する。また,大気パイプの
基端は大気に開口している。また,これら各パイプに
は,収納タンクの外側において開閉バルブを設けておく
ことが好ましい。
【0009】また,第2空間室と第4空間室とは連通管
により連通させるが,連通管の上端は第2空間室の底面
よりも突出させておく。これは,万一高分子室において
吸収できなかった液体燃料が第2空間室に洩れ出ても,
この液体燃料が第2空間室の底部に貯溜されるようにす
るためである。
【0010】また,高分子室の下に活性炭室を配置し,
第2空間室と第4空間室を連通管で連通したのは,高分
子吸収剤に一旦吸収された液体燃料が車両の駐・停車時
に蒸発し,それが活性炭室へ移行するのを防止するため
である。また,高分子室と第1空間室とは1つの函体で
構成し,第4空間室に対して着脱可能に設けることもで
きる(図4)。これにより,有機高分子吸収剤の吸収能
力が低下した場合などは,高分子室を容易に取り替えで
きる。本発明において,蒸発燃料(漏洩した燃料液も含
む)を捕捉させる蒸発燃料吸収剤としては,燃料に溶解
又は燃料によって膨潤する性質を有する有機高分子吸収
剤と,活性炭との2種類を用いる。そして,有機高分子
吸収剤は高分子室に,活性炭は活性炭室にそれぞれ充填
する。
【0011】前記有機高分子吸収剤としては,具体的に
は,ポリプロピレン,ポリイソプレン,ポリブタジエ
ン,ポリイソブチレン,ポリスチレン,ポリノルボルネ
ン等のシリコーン系重合体,ポリジメチルシロキサン,
エチレン−プロピレンジエン共重合体,スチレン−ブタ
ジエン共重合体,エチレン−プロピレン共重合体,イソ
ブチレン−イソプレン共重合体,ブタジエン−アクリロ
ニトリル共重合体の1種又は2種以上を用いる。
【0012】しかして,上記有機高分子吸収剤には,未
架橋高分子、架橋高分子(高分子ゲル)があるが,いず
れも用いることができる。前者の未架橋高分子は,燃料
に溶解或いは膨潤するタイプのもので,一般には疎水性
高分子と呼ばれており,前記ポリイソプレン等のホモポ
リマー,スチレン−ブタジエン共重合体等のコポリマー
などがある。また,後者の高分子ゲルとは,上記疎水性
高分子が架橋されたものであり,この架橋により高分子
ゲルは燃料に不溶となるが膨潤可能である。ここに,架
橋とは,特に架橋剤を用いて導入された化学的架橋に限
らず,化学的な自己架橋や物理的架橋をも含むものであ
る。
【0013】下記有機高分子吸収剤の形状は粉末,粒
子,フィルム,糸状,ハニカム状,板状等特に問うもの
ではないが,余り大きい塊を用いると表面だけが膨潤し
て,中の方まで吸収が進まず,吸収能力が低下するおそ
れがある。したがって,該吸収剤は直径或いは厚みを5
mm以下としておくことが好ましい。また,特に繊維に
高分子ゲルを付着させた糸状の吸収剤は吸収性,パージ
性に優れている。次に,前記活性炭としては,従来の蒸
発燃料処理装置に用いられていた,水蒸気賦活・粒状活
性炭などの活性炭を用いる。
【0014】
【作用及び効果】本発明においては,導入パイプにより
導入された蒸発燃料は,一旦第1空間室に入り後述する
ごとく有機高分子吸収剤と活性炭とに吸収又は吸着され
る。一方,パージの際には,大気が第3空間室から活性
炭室,第4空間室,第2空間室,高分子室を順次通過
し,活性炭及び有機高分子吸収剤に吸着又は吸収されて
いた蒸発燃料を離脱させる。そして,該蒸発燃料を伴っ
て第1空間室,パージパイプを経てエンジン吸気側へ導
出される。なお,有機高分子吸収剤が燃料に溶解する性
質を有する場合でも,吸収燃料は適宜パージされるた
め,吸収剤が実際に溶解に至ることはない。
【0015】そして,本発明においては,第1空間室の
下に高分子室を,また高分子室の下側に活性炭室を配置
し,該第1空間室内に導入パイプを接続している。その
ため,導入パイプを通じて第1空間室内に導入された蒸
発燃料は全て高分子室内に入る。そして,有機高分子吸
収剤に吸収される。また,ここで吸収されなかった蒸発
燃料は,一旦第2空間室に入り,次いで連通管及び第4
空間室を経て,活性炭室内の活性炭に吸着される。
【0016】上記において特に重要なことは,第1空間
室に入った蒸発燃料は,まず有機高分子吸収剤に吸収さ
れ,ここで吸収されなかった蒸発燃料のみが活性炭に吸
着されることである。そのため,蒸発燃料の中の液体部
分は有機高分子吸収剤に吸収される。そして,万一有機
高分子吸収剤の吸収能力を越えるために液体部分が第2
空間室に洩れ出たとしても,該液体部分は一旦第2空間
室の底部に貯溜される。また,第2空間室と第4空間室
とを連通する連通管は,その上端が第2空間室の底面よ
り突出しているので,貯溜された上記液体部分が活性炭
室に入ることもない。
【0017】この貯溜した液体部分は,気化して連通管
を通り,第4空間室より活性炭室に入る。そのため,活
性炭には,液状の蒸発燃料が直接接触することがなく,
活性炭の蒸発燃料捕捉能を劣化させることがない。ま
た,活性炭の蒸気捕捉能を100%利用できるために,
いたずらに活性炭の量を多くする必要がなく,蒸発燃料
処理装置を小型化することができる。
【0018】また,液状の蒸発燃料,気化し難い炭素数
の多い蒸発燃料(例えば炭素原子数7以上)は,高分子
室内の有機高分子吸収剤に吸収される。そのため,活性
炭の蒸気捕捉能に低下をもたらす大きな分子は,有機高
分子吸収剤に吸着される。それ故,この点でも活性炭の
蒸気捕捉能低下を防止することもできる。また,有機高
分子吸収剤は蒸発燃料に対して高い吸収能力を有してい
る。この高い吸収能力は,この有機高分子吸収剤がガソ
リン等の燃料中に溶解したり,膨潤しようとする力に基
づくものである。これは,上記有機高分子吸収剤と蒸発
燃料との親和力が大きいためである。
【0019】それ故,自動車のオンボード用の蒸発燃料
処理装置についても,活性炭のみの使用の場合のごとき
大容量を必要とすることなく,小型で大吸収容量の蒸発
燃料処理装置を装着することができる。なお,蒸発燃料
を吸収することにより膨潤した有機高分子吸収剤は,蒸
発燃料処理装置内をパージする通常の工程で,脱膨潤さ
れ,その蒸発燃料吸収能力が復活し,継続して使用する
ことができる。或いは,長期間の使用により劣化した場
合には,有機高分子吸収剤を取り替える。このように,
本発明によれば蒸発燃料捕捉能力に優れた蒸発燃料処理
装置を提供することができる。なお,本発明の装置は,
気化器方式の自動車にも,燃料噴射方式の自動車にも適
用できる。
【0020】
【実施例】
実施例1 本発明の実施例にかかる蒸発燃料処理装置を,図1〜図
3により説明する。本例の装置は,自動車用蒸発燃料処
理装置に関するものである。この蒸発燃料処理装置1は
図1に示すごとく,活性炭4及び有機高分子吸収剤5を
収容する容器である収納タンク10内において,有機高
分子吸収剤5を充填した高分子室12と,該高分子室1
2よりも下方に設けられ活性炭4を充填した活性炭室1
1と,上記高分子室12の上方に設けた第1空間室31
とを有する。また,上記高分子室12の下方に隣接配置
した第2空間室32と,活性炭室11の上方に設けた第
3空間室33とを有する。また,活性炭室11の下には
第4空間室35を有する。
【0021】また,上記第1空間室31には蒸発燃料を
導入する導入パイプ15と,吸収された蒸発燃料をエン
ジン吸気側へ導出するパージパイプ16を接続する。ま
た,活性炭室の上方の第3空間室33には,第1空間室
31,高分子室12,第2空間室32を貫通して,大気
を吸入するための大気パイプ17を接続する。また,上
記第2空間室32と第4空間室35との間は,連通管3
6により連通する。そして,連通管36の上端361
は,上記第2空間室32の底面よりも突出して設けてあ
る。
【0022】上記,第1空間室31と高分子室12の間
は多孔隔壁191により,また高分子室12と第2空間
室32の間は多孔隔壁192により区画してある。更
に,第3空間室33と活性炭室11との間は,多孔隔壁
193により区画してある。また,活性炭室11と第4
空間室35との間は多孔隔壁190により区画してあ
る。そして,第2空間室32と第3空間室33との間
は,無孔の仕切り板198で区切ってある。
【0023】また,導入パイプ15の基端は,バルブ1
51を介して,燃料タンク82の上方に連通させてあ
る。また,パージパイプ16の基端は,バルブ161を
介して,エンジン吸気側の吸気管85に連通させてあ
る。該吸気管85は,フロート室81に接続されてい
る。また,活性炭室11の底板をなす多孔隔壁190
は,スプリングバネ355により支承されている。また
収納タンク10は,図2,図3に示すごとく,円筒状で
ある。なお,図1中符号8は,ガソリン燃料である。
【0024】次に作用効果につき説明する。まず,燃料
タンク82内の蒸発燃料は,接続管821を経て導入パ
イプ15に入り,その下端より第1空間室31内に入
る。そして,該蒸発燃料は多孔隔壁191より高分子室
12内に入り,有機高分子吸収剤5に吸収される。そし
て,有機高分子吸収剤5に吸収されなかった蒸発燃料
は,第2空間室32に入り,連通管36を経て第4空間
室35に入る。そして,更に多孔隔壁190より活性炭
室11内に入り,活性炭4に吸着される。この経路を図
1に実線矢印で示す。
【0025】また,上記吸収操作の際には,導入パイプ
15のバルブ151は開放してある。また,パージパイ
プ16のバルブ161はエンジンの燃料コントロール装
置からの信号により,ON,OFFされる。次に,パー
ジ操作の際には,バルブ161を開放する。これによ
り,吸気管85における負圧により,大気パイプ17よ
り空気が第3空間室33内に吸入される。そして,この
空気は,第3空間室33から多孔隔壁193を通じて活
性炭室11内に入り,活性炭4に吸着されている蒸発燃
料を離脱させる。
【0026】更に,該空気は多孔隔壁190,第4空間
室35,連通管36,第2空間室32,多孔隔壁192
を経て高分子室12に入り,有機高分子吸収剤5に吸収
されている蒸発燃料を離脱させる。そして,離脱蒸発燃
料を伴った空気は第1空間室31に入り,パージパイプ
16を経て吸気管85に入り,エンジンへ送られる。こ
れらの経路を図1に点線矢印で示した。
【0027】以上のごとく,本例によれば,第1空間室
31に導入された蒸発燃料は,その全てが高分子室12
に入る。そのため,蒸発燃料中の液体部分は有機高分子
吸収剤5に吸収され,活性炭4には気体状の蒸発燃料の
みが吸着される。また,万一,有機高分子吸収剤の吸収
能力を越えたために,蒸発燃料の液体部分が高分子室1
2から洩れ出たとしても,該液体部分は第2空間室32
の底面に貯溜される。そして,連通管36の上端361
は,第2空間室32の底面より突出しているので,上記
貯溜液体は直ちに連通管36内に入らず,気化した蒸発
燃料のみが連通管36より第4空間室35を経て活性炭
室11に入る。
【0028】そのため,活性炭4の蒸発燃料捕捉能を劣
化させることがない。また,活性炭の蒸気捕捉能を10
0%利用できるため,活性炭4の量が少なくて済み,蒸
発燃料処理装置を小型化できる。また,液状の蒸発燃
料,気化し難い炭素数の多い蒸発燃料は,高分子室12
内の有機高分子吸収剤に吸収される。そのため,蒸発燃
料を確実に吸収できる。なお,蒸発燃料を吸収すること
により膨潤した有機高分子吸収剤は,上記パージにより
脱膨潤され,その蒸発燃料吸収能力が復活し,継続使用
できる。
【0029】また,本例においては,導入パイプ15の
下端159,パージパイプ16の下端169は,収納タ
ンク10の天井板105よりも下方へ突出させてある。
そのため,両パイプを流下する蒸発燃料の液体部分が,
天井板105の内側に付着して,大きな液滴となること
がない。また,連通管36の下端369も,多孔隔壁1
90の下面よりも下方へ突出させてある。そのため,も
しも連通管36より蒸発燃料の液体部分が流下してきて
も,多孔隔壁190を伝って液体が活性炭室11に入る
ことがない。
【0030】実施例2 本例は,図4に示すごとく,収納タンク10の上方のケ
ース102内に高分子室12と第2空間室32とを設
け,下方のケース101内に活性炭室11を設け,ケー
ス102をケース101に対して着脱可能に設けたもの
である。また,大気パイプ17は,ケース101の底部
に連結する。即ち,ケース102内には,中央に高分子
室12を,その上下には第1空間室31,第2空間室3
2を設ける。そして,第1空間室31の天井板105に
は,導入パイプ15,パージパイプ16を,その下端1
59,169を突出させて,接続する。また,ケース1
02の底板107には,上端361を突出させて,連通
管36を接続する。
【0031】一方,ケース101内には,中央に活性炭
室11を,その上方に第4空間室35,下方に第3空間
室33を設ける。そして,天井板108には,上記連通
管36に連結する連結パイプ359を設ける。また,ケ
ース101の底板109には,大気パイプ17を,その
上端175を突出させて配置する。また,第3空間室3
3には,多孔隔壁193を支承するためのスプリングバ
ネ335を設ける。そして,上記ケース101の天井板
108の上に,ケース102の底板107を重ね,連通
管36と連結パイプ359とを連通させる。また,ケー
ス101と102とは,ボルトにて固定する(図示
略)。その他は,実施例1と同様である。
【0032】本例においては,導入パイプ15より導入
された蒸発燃料は,第1空間室31に入り,高分子室1
2に入って有機高分子吸収剤5に吸収される。そして,
ここで吸収されなかった蒸発燃料は,第2空間室32,
連通管36,連結パイプ359を経て第4空間室35に
入る。そして,蒸発燃料は更に活性炭室11に入って,
活性炭4に吸収される。一方,パージの際には,大気パ
イプ17より入った空気は,第3空間室33,活性炭室
11に入って吸収されていた蒸発燃料を離脱させる。そ
して,該空気は,更に第4空間室35,連通管36,第
2空間室32より高分子室12に入り,吸収されている
蒸発燃料を離脱させて,第1空間室31,パージパイプ
16を経て,エンジンへ導出される。
【0033】また,上記において,有機高分子吸収剤5
の吸収能力を越えた蒸発燃料の液体部分があるときに
は,該液体部分は第2空間室32の底面に貯溜される。
また,本例においては,高分子室12がケース102内
に設けられ,ケース102はケース101に対して着脱
可能である。それ故,有機高分子吸収剤5が劣化した場
合には,高分子室12を第2空間室32と共にケース1
02ごと取り外し,他の新しい有機高分子吸収剤を充填
した高分子室12と,容易に取り替えることができる。
また,蒸発燃料を吸収した有機高分子吸収剤5を,例え
ばガソリンスタンド等のパージ施設でパージさせる場
合,高分子室12のみを容易にパージ施設へ運ぶことが
できる。また,本例によれば,実施例1と同様の作用効
果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1における蒸発燃料処理装置の断面図。
【図2】図1のA−A矢視断面図。
【図3】図1のB−B矢視断面図。
【図4】実施例2の蒸発燃料処理装置の断面図。
【符号の説明】
1...蒸発燃料処理装置, 10...収納タンク, 11...活性炭室, 12...高分子室, 15...導入パイプ, 16...パージパイプ, 17...大気パイプ, 31...第1空間室, 32...第2空間室, 33...第3空間室, 35...第4空間室, 36...連通管, 4...活性炭, 5...有機高分子吸収剤, 8...ガソリン燃料,
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 英 久雄 愛知県西春日井郡春日町大字落合字長畑1 番地 豊田合成株式会社内 (72)発明者 大橋 民佳 愛知県西春日井郡春日町大字落合字長畑1 番地 豊田合成株式会社内 (72)発明者 水野 正美 愛知県西春日井郡春日町大字落合字長畑1 番地 豊田合成株式会社内 (72)発明者 青木 智英 愛知県西春日井郡春日町大字落合字長畑1 番地 豊田合成株式会社内 (72)発明者 太田 隆 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41番 地の1株式会社豊田中央研究所内 (72)発明者 佐藤 紀夫 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41番 地の1株式会社豊田中央研究所内 (72)発明者 岡田 茜 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41番 地の1株式会社豊田中央研究所内 (72)発明者 安川 雅夫 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 伊藤 隆晟 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 収納タンク内において,有機高分子吸収
    剤を充填した高分子室と,該高分子室よりも下方に設け
    られ活性炭を充填した活性炭室と,上記高分子室の上方
    に配設した第1空間室と,高分子室の下方に隣接配置し
    た第2空間室と,活性炭室の上方又は下方のいずれかに
    設けた第3空間室と,活性炭室を挟んで上記第3空間室
    とは反対側に配した第4空間室とを設けてなると共に,
    上記第1空間室には蒸発燃料を導入する導入パイプ及び
    蒸発燃料をエンジン吸気側へ導出するパージパイプを接
    続し,また第3空間室には大気を吸入するための大気パ
    イプを接続してなり,また,上記第2空間室と第4空間
    室との間は無孔の仕切り板により隔離すると共に,この
    仕切り板を貫通する連通管により接続させ,該連通管の
    上端は上記第2空間室の底面よりも上方に設けてあるこ
    とを特徴とする蒸発燃料処理装置。
JP3197071A 1991-07-11 1991-07-11 蒸発燃料処理装置 Pending JPH0515722A (ja)

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