JPH068082A - 工作機械の送り軸熱変位補正装置 - Google Patents

工作機械の送り軸熱変位補正装置

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JPH068082A
JPH068082A JP19602792A JP19602792A JPH068082A JP H068082 A JPH068082 A JP H068082A JP 19602792 A JP19602792 A JP 19602792A JP 19602792 A JP19602792 A JP 19602792A JP H068082 A JPH068082 A JP H068082A
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JP
Japan
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feed screw
bed
feed
thermal expansion
thermal
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Pending
Application number
JP19602792A
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English (en)
Inventor
Yasuaki Okada
康明 岡田
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Murata Machinery Ltd
Original Assignee
Murata Machinery Ltd
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Publication of JPH068082A publication Critical patent/JPH068082A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ベッドの熱変位による送り位置の誤差を簡単
な構成で補正する。 【構成】 送りねじ9の主軸5側の端部を支持する送り
ねじサポート13aを、主軸5側へ移動可能に熱膨張補
正部材15を介してベッド3に取付ける。熱膨張補正部
材15の材質は基台3よりも線膨張係数が大きな材質と
する。送りねじ9は、刃物台等の送り台2を進退駆動す
るものである。熱膨張補正部材15の熱変位により、ベ
ッド3の長さL′の部分に対する熱変位が相殺され、送
り台2と主軸5との相対変位が補正される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、旋盤やマシニングセ
ンタなどの工作機械において、ベッドの熱変位を送りね
じのサポート位置の自然調整で補正する送り軸熱変位補
正装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、旋盤,マシニングセンタ等で
は、刃物台および主軸頭等の可動部の送りにボールねじ
を使用し、NC指令値に対して送り軸制御を行ってい
る。送り軸制御は、ボールねじの回転数をパルスコーダ
またはエンコーダで検出し、NC装置にフィードバック
するセミクローズドループが多い。
【0003】図3は従来のタレット旋盤の一例を示す。
タレット31は外周に多数の工具38を取付けたもので
あり、タレット31を搭載した送り台32は、ベッド3
3のレール34上に主軸35と直交する方向(X軸方
向)に進退自在に設置されている。送り台32の進退駆
動は、ボールナット36に螺合した送りねじ39を介し
てサーボモータ40により行われる。送りねじ39は、
ベッド33上に固定設置した一対の送りねじサポート4
3に両端を回転自在に支持してある。サーボモータ40
の駆動制御は、送りねじ39の回転数を例えばパルスコ
ーダ41で検出し、この検出値をNC装置42にフィー
ドバックするセミクローズドループによって行われる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、機械の稼働に
伴いベッド33の温度が上昇すると、主軸35と送り台
32との間に相対変位が生じ、この相対変位によって加
工精度が低下する。
【0005】これにつき説明する。主軸35から主軸側
の送りねじサポート43までの距離をLとすると、ベッ
ド33の温度上昇により距離LはL+ΔLとなる。ワー
クを加工する際に、送り台32を図3の任意の位置Xa
(ボールナット36の中心位置で示す)から距離Xだけ
送るとすると、送りねじ39の伸びによる送り台位置の
誤差は、移動後の位置Xbからサポート43までの送り
ねじ長さUに対する伸びΔUとなる。送り距離Xは、実
際にはこの距離Xに対する熱膨張分ΔXだけ伸びてX+
ΔXになるが、パルスコーダ41の回転角に変化はない
ため、NC指令値に対する誤差は生じない。
【0006】したがって、温度上昇による主軸35と送
り台32との間の相対熱変位量δXは、ベッド33の熱
変位ΔLと送りねじ39の一部の熱変位ΔUとの和(Δ
L+ΔU)となり、この相対変位δX が加工誤差につな
がる。この相対変位δX のうち、ΔLはΔUに比べて大
きくなる場合が多く、ベッド33の熱変位であるΔLを
小さくすることが特に望まれる。図4は、3時間の連続
運転と1時間の休止とを繰り返して1日に10時間の運
転を行った場合の実際の相対変位δX の発生結果例を示
す。図において、縦軸は温度およびその温度における変
位量(μm)を、横軸は稼働時間(H)をそれぞれ示
し、曲線Aが図3の構成の場合の変位である。この図か
ら、温度が60℃から90℃に上がると、30μmの大
きな熱変位誤差が生じることがわかる。
【0007】このような熱変位を補正する手段として、
電気的あるいはソフトウェア的に軸送り量を補正する手
段を設けたものが提案されているが、構成が複雑で高価
なものとなる。
【0008】この発明の目的は、ベッドの熱変位に対す
る送り位置の誤差補正が行える簡易な構成の工作機械の
送り軸熱変位補正装置を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明の送り軸熱変位
補正装置(19)は、送りねじ(9)の一端を回転自在
に支持する送りねじサポート(13a)を、前記一端の
延長位置側へ移動可能に熱膨張補正部材(15)を介し
てベッド(3)に設置したものである。熱膨張補正部材
(15)の材質はベッド(3)よりも線膨張係数が大き
な材質とする。送りねじ(9)は、送り台(2)を進退
駆動するものである。
【0010】
【作用】ベッド(3)の前記送りねじサポート(13
a)よりも送りねじ延長位置側に離れた所定の位置、例
えば旋盤では主軸(5)の軸心となる位置(O)を基準
に考える。この基準位置(O)から前記送りねじサポー
ト(13a)を設置した熱膨張補正部材(15)の取付
位置(P)までのベッドの長さ(L′)が、ベッド
(3)の熱膨張によって長くなると、この増加長さが、
送りねじ(9)に設置された送り台(2)と前記基準位
置(O)との相対変位の一部となる。しかし、温度上昇
に伴って熱膨張補正部材(15)がベッド(3)よりも
大きな線膨張係数で熱膨張し、その膨張分だけ送りねじ
サポート(13a)が前記基準位置側(O)へ移動す
る。このため、送り台(2)と前記基準位置(O)との
相対変位が、熱膨張補正部材(15)の膨張による送り
ねじサポート(13a)の移動分だけ相殺されることに
なり、前記相対変位による加工誤差が低減する。
【0011】
【実施例】この発明の一実施例を図1および図2に基づ
いて説明する。図1はこの実施例の送り軸熱変位補正装
置を装備したタレット旋盤の破断正面図、図2はその平
面図を示す。タレット1を搭載した送り台2は、ベッド
3のレール4上に、主軸5の軸方向(Z軸方向)と直交
する方向(X軸方向)に移動自在に設置されている。主
軸5はベッド3上の主軸台6に支持してある。
【0012】タレット1は、正面形状が多角形のドラム
状に形成され、各周面部分に工具8が装着されたもので
あり、送り台2上に割出し台7を介して前後(Z軸方
向)移動および割出回転が可能に設置されている。
【0013】送り台2のX軸方向への移動は、ベッド3
上に設置した送りねじ9、および送り台2に設けられた
ボールナット2aを介してX軸サーボモータ10により
行われる。X軸サーボモータ10の回転は、ベルト14
を介して送りねじ9に伝達される。X軸サーボモータ1
0の駆動制御は、送りねじ9の回転数を例えばパルスコ
ーダ11で検出し、この検出値をNC装置12にフィー
ドバックするセミクローズドループによって行われる。
【0014】前記送りねじ9の両端を回転自在に支持す
る送りねじサポート13a,13bのうち、主軸5と反
対側の送りねじサポート13bはベッド3にボルト等で
固定してある。主軸5寄りの送りねじサポート13a
は、熱膨張補正部材15を介してベッド3に設置されて
いる。すなわち、ベッド3に形成した凹部3aにブラケ
ット16を設け、このブラケット16にX軸方向に向け
て支軸17を掛け渡し、この支軸17に、熱膨張補正部
材15と、送りねじサポート13aと、皿ばね18とを
この順序で配列して装着してある。支軸17は、各部材
15,13a,18を貫通している。これにより、皿ば
ね18の付勢力で送りねじサポート13aが、熱膨張補
正部材15およびブラケット16を介してベッド3に押
し付けられている。これら熱膨張補正部材5,送りねじ
サポート13a,皿ばね18等で、送り軸熱変位補正装
置19が構成される。
【0015】熱膨張補正部材15の材質には、ベッド3
の材質よりも線膨張係数の大きい材質が用いられる。例
えば、ベッド3および送りねじサポート13a,13b
の材質として鋳鉄(線膨張係数α1 =12×10-6)が
用いられ、熱膨張補正部材15の材質として銅(線膨張
係数α2 =16×10-6)あるいはアルミニュウム(線
膨張係数α3 =24×10-6)が用いられる。送りねじ
9、ブラケット16、支軸17、および皿ばね18の材
質としては鋼(線膨張係数α4 =11×10-6)が用い
られる。
【0016】上記構成の作用を説明する。図1におい
て、図3の例で定めたと同様に、主軸5から送りねじサ
ポート13aまでの距離をLとし、送り台2を図1の任
意の位置Xa(ボールナット2aの中心位置で示す)か
ら距離Xだけ送った位置をXb、この位置Xbから送り
ねじサポート13aまでのボールねじ長さをUとする。
この場合に、送り軸熱変位補正装置19が無いときに
は、従来例で示したように送り台2と主軸5との相対変
位δX は、δX =ΔL+ΔUとなる。距離Xの増分ΔX
は前述のようにNC指令値に対して影響がない。
【0017】この相対変位δX に対して、この実施例で
は送り軸熱変位補正装置19の以下の作用により、増分
ΔLを小さくすることができる。すなわち、主軸5の軸
心位置Oからブラケット16の左端位置Pまでの距離を
L’、熱膨張補正部材15の長さ寸法をSとすると、ベ
ッド3の熱膨張により距離L’はL’+ΔL’となり、
熱膨張補正部材15の熱膨張によりその長さ寸法SはS
+ΔSとなる。この熱膨張補正部材15の増分ΔSは、
ベッド3の増分ΔL’に対して相殺方向に作用するた
め、主軸5と送りねじサポート13a間の距離Lの増分
ΔLは、ΔL=ΔL’−ΔSとなる。したがって送り台
2と主軸5間の相対変位δX は、 δX =ΔL+ΔU=(ΔL’−ΔS)+ΔU となる。なお、温度上昇をΔTとすると、距離L’の増
分ΔL’は、 ΔL’=α1 ×L’×ΔT であり、熱膨張補正部材15の長さ寸法Sの増分ΔS
は、 ΔS=α2 ×S×ΔT(材質が銅の場合) または、 ΔS=α3 ×S×ΔT(材質がアルミニュウムの場合) である。
【0018】以上の結果から明らかなように、距離L’
の増分ΔL’と長さ寸法Sの増分ΔSとが等しくなるよ
うにベッド3および熱膨張補正部材15の材質を選択す
ることで、ベッド3の熱変位を熱膨張補正部材15の熱
変位でほぼ相殺することができ、送り台2と主軸5間の
相対変位δX はΔUだけとなる。この送りねじ9の一部
の長さUに対する熱膨張分ΔUは、一般にベッド3の距
離Lに対する熱膨張分ΔLに対して充分小さく、前記の
ようにベッド3の熱膨張分ΔLを小さくすることで、主
軸5と送り台2との相対変位δX を充分に小さくするこ
とができる。これにより加工精度が向上する。
【0019】図4の曲線Bは、図1の旋盤を前述の従来
例で説明した場合と同様の条件で運転を行った場合の相
対変位δX の変化を示す。曲線Cは、そのときの熱膨張
補正部材15による補正量を示す。同図から、この実施
例の送り軸熱変位補正装置19の採用により温度変化に
よる相対変位δX の変動が低減されることがわかる。
【0020】この送り軸熱変位補正装置19によると、
このように熱膨張補正部材15で送りねじサポート13
aの位置を自然調整させて、熱変位補正を行うので、電
気系統およびソフトウェアのシステムが不要で、このた
め低コストで実現できる。しかも、機械的な調整である
ため、ソフトウェアによる制御(例えば1μmの単位で
行う。)と異なり、熱変位が連続的に補正される。さら
に、このように熱変位補正が行えるため、ベッド3等の
材質として線膨張係数の小さな特殊材料を使用する必要
がなく、安価に製造できる。さらに、機械運転条件や、
機械設置条件に関係なく、この送り軸熱変位補正装置1
9が機能する。
【0021】なお、前記実施例は旋盤に適用した場合に
つき説明したが、この発明は、マシニングセンタにおけ
る主軸頭の進退用の送りねじ等、工作機械の送りねじ一
般に適用することができる。
【0022】
【発明の効果】この発明の送り軸熱変位補正装置は、送
りねじの一端を支持する送りねじサポートを、前記一端
の延長位置側へ移動可能に熱膨張補正部材を介してベッ
ドに設置したため、熱膨張補正部材の熱膨張による送り
ねじサポート位置の変化により、ベッドの熱変位による
送り台とベッドの所定位置との相対変位が相殺される。
そのため、電気的あるいはソフトウェア的な送り量補正
をすることなく、熱膨張補正部材を設けただけの簡易な
構成で熱変位補正が行え、加工精度を向上させることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例が適用されるタレット旋盤
の一部を破断して示す正面図である。
【図2】そのタレット旋盤の平面図である。
【図3】従来のタレット旋盤の正面図である。
【図4】そのタレット旋盤の温度上昇に伴う加工精度の
変化を示すグラフである。
【符号の説明】
1…タレット、2…送り台、3…ベッド、5…主軸、6
…主軸台、7…割出し台、8…工具、9…送りねじ、1
0…X軸サーボモータ、13a,13b…送りねじサポ
ート、15…熱膨張補正部材、17…支軸、18…皿ば
ね、19…熱変位補正装置

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 送り台を送りねじで駆動する工作機械に
    おいて、送りねじの一端を回転自在に支持する送りねじ
    サポートを、前記一端の延長位置側へ移動可能に熱膨張
    補正部材を介してベッドに設置し、前記熱膨張補正部材
    の材質をベッドよりも線膨張係数が大きな材質とした工
    作機械の送り軸熱変位装補正装置。
JP19602792A 1992-06-29 1992-06-29 工作機械の送り軸熱変位補正装置 Pending JPH068082A (ja)

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JP19602792A JPH068082A (ja) 1992-06-29 1992-06-29 工作機械の送り軸熱変位補正装置

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JP19602792A JPH068082A (ja) 1992-06-29 1992-06-29 工作機械の送り軸熱変位補正装置

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JPH068082A true JPH068082A (ja) 1994-01-18

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ID=16351001

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JP19602792A Pending JPH068082A (ja) 1992-06-29 1992-06-29 工作機械の送り軸熱変位補正装置

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JP (1) JPH068082A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100697347B1 (ko) * 2005-08-31 2007-03-20 화천기공 주식회사 공작기계용 이송체 이송장치
US20200156441A1 (en) * 2018-11-16 2020-05-21 Ford Global Technologies, Llc Vehicle defogging and demisting system

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