JPH0680710U - 上下可動物体の任意位置停止機構及びそれを用いた可動吊り棚装置 - Google Patents
上下可動物体の任意位置停止機構及びそれを用いた可動吊り棚装置Info
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- JPH0680710U JPH0680710U JP2693093U JP2693093U JPH0680710U JP H0680710 U JPH0680710 U JP H0680710U JP 2693093 U JP2693093 U JP 2693093U JP 2693093 U JP2693093 U JP 2693093U JP H0680710 U JPH0680710 U JP H0680710U
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【目的】 物体を手で引き下げたり、押し上げて任意の
位置に移動させるだけで、その位置で物体を自動的に停
止させることが可能な上下可動物体の任意位置停止機構
を提供し、更にその機構を用いた可動吊り棚装置を提供
する。 【構成】 立設したガイドレール1に、物体2の重心か
ら偏心した位置に設けた支持具3を上下摺動可能に係合
するとともに、該物体2をガイドレール1に近接して設
置した定荷重ばね4で吊支し、物体2が停止した状態で
ガイドレール1に沿って間隔を隔てた二箇所で前記支持
具3が接触し且つ以下の関係式を満足し、物体2をガイ
ドレール1に沿った任意位置で停止させ得るものであ
る。 |W−WS |≦P 但し、Wは物体2の重量、WS は定荷重ばね4の一定引
張り力、Pはガイドレール1と支持具3の静止摩擦抵抗
によって物体2に作用する摩擦抵抗力である。
位置に移動させるだけで、その位置で物体を自動的に停
止させることが可能な上下可動物体の任意位置停止機構
を提供し、更にその機構を用いた可動吊り棚装置を提供
する。 【構成】 立設したガイドレール1に、物体2の重心か
ら偏心した位置に設けた支持具3を上下摺動可能に係合
するとともに、該物体2をガイドレール1に近接して設
置した定荷重ばね4で吊支し、物体2が停止した状態で
ガイドレール1に沿って間隔を隔てた二箇所で前記支持
具3が接触し且つ以下の関係式を満足し、物体2をガイ
ドレール1に沿った任意位置で停止させ得るものであ
る。 |W−WS |≦P 但し、Wは物体2の重量、WS は定荷重ばね4の一定引
張り力、Pはガイドレール1と支持具3の静止摩擦抵抗
によって物体2に作用する摩擦抵抗力である。
Description
【0001】
本考案は、上下可動物体の任意位置停止機構及びそれを用いた可動吊り棚装置 に係わり、更に詳しくは物体を任意の高さ位置で停止させ得る機構とその機構を 利用した可動吊り棚装置に関する。
【0002】
従来、立設した円柱状支柱に、摺動側面の一部に開口を有するスライド環体を 上下摺動可能に外嵌し、該スライド環体に回動可能に取付けたブラケットの回動 基端に突設したカム部を前記開口内に位置させ、ブラケットを立起した状態でカ ム部が支柱側面から離れてスライド環体と共に上下方向に自由に移動可能となり 、ブラケットを略水平若しくは下方へ傾斜した状態で前記カム部が支柱側面を押 圧してその位置で停止させる昇降停止機構は公知であり、ブラケットとして衣服 のハンガー機能を備えた製品は既に提供されている。
【0003】 また、索条がドラムに巻き取られ、該索条の繰り出しストロークにおいてその 引張り力が一定である引張り用定荷重ばね又は回転トルクが一定である回転用定 荷重ばねは公知であり、市販されている。
【0004】 しかし、前述の従来の昇降停止機構では、物体を停止させるために偏心カム等 のストッパーを必要とし、それを作動させるにはブラケットを回動変位させる等 の操作が必要であった。この偏心カムによる昇降停止機構は、物体を停止させた 状態の支持強度が高いという利点があるが、停止させるための操作に手間がかか るとともに、頻繁に昇降操作する場合にはカム部のヘタリ等の耐久性において問 題があった。
【0005】
本考案が前述の状況に鑑み、解決しようとするところは、従来のような偏心カ ムを用いることなく、物体を手で引き下げたり、押し上げて任意の位置に移動さ せるだけで、その位置で物体を自動的に停止させることが可能な上下可動物体の 任意位置停止機構を提供し、更にその機構を用いた可動吊り棚装置を提供する点 にある。
【0006】
本考案は、前述の課題解決のために、立設したガイドレールに、物体の重心か ら偏心した位置に設けた支持具を上下摺動可能に係合するとともに、該物体をガ イドレールに近接して設置した定荷重ばねで吊支し、物体が停止した状態でガイ ドレールに沿って間隔を隔てた二箇所で前記支持具が接触し且つ以下の関係式を 満足し、物体をガイドレールに沿った任意位置で停止させ得ることを特徴とする 上下可動物体の任意位置停止機構を構成した。 |P|≧|W−WS | 但し、Wは物体の重量、WS は定荷重ばねの一定引張り力、Pはガイドレール と支持具の静止摩擦抵抗によって物体に作用する鉛直方向の摩擦抵抗力である。
【0007】 ここで、円柱状のガイドレールに、円環状の摺動部を有する支持具を摺動可能 に外嵌してなることが好ましく、ガイドレールに沿って上下間隔を隔てた位置に 二つの支持具を摺動可能に係合してなることがより好ましい。また、円柱状のガ イドレールに、直径よりも十分に長い軸長さを有する円環状の摺動部を有する一 つの支持具を摺動可能に係合してなることも可能である。
【0008】 そして、前述の機構を利用して、棚本体をガイドレールに沿って上下移動可能 な可動吊り棚装置であって、平行に立設した少なくとも2本のガイドレールに、 棚本体の重心から偏心した背面両側に設けた少なくとも一対の支持具をそれぞれ 上下摺動可能に係合するとともに、該棚本体の背面上端を定荷重ばねで吊支し、 棚本体が停止した状態でガイドレールに沿って間隔を隔てた二箇所で前記支持具 が接触し且つ以下の関係式を満足し、棚本体をガイドレールに沿った任意位置で 停止させ得ることを特徴とする可動吊り棚装置を構成した。 |P|≧|W−WS | 但し、Wは棚本体の重量、WS は定荷重ばねの一定引張り力、Pはガイドレー ルと支持具の静止摩擦抵抗によって棚本体に作用する鉛直方向の摩擦抵抗力であ る。
【0009】 ここで、前記同様に、円柱状のガイドレールに、円環状の摺動部を有する支持 具を摺動可能に外嵌してなることが好ましく、ガイドレールに沿って上下間隔を 隔てた位置に二つの支持具を摺動可能に係合してなることがより好ましい。また 、円柱状のガイドレールに、直径よりも十分に長い軸長さを有する円環状の摺動 部を有する一つの支持具を摺動可能に係合してなることも可能である。
【0010】
以上の如き内容からなる本考案の上下可動物体の任意位置停止機構を図1に基 づいて単純化した解析モデルを用いて説明する。ガイドレールが鉛直に立設され 、ガイドレールの軸心から重量Wの物体の重心Gまでの距離をDとすると、ガイ ドレールは常に曲げモーメントMを受ける。但し、ガイドレールがn本の場合に は、ガイドレール1本当たりはM/nであるが、n=1として一般性を失わない ので以下の式ではガイドレールも定荷重ばねも1つとして合計の値で示す。 M=WD−WS DS ここで、WS は定荷重ばねの引張り力、DS はガイドレールと定荷重ばねの引 張り力作用点との水平距離である。 そして、物体をガイドレールに支持する上下一対の支持具の有効間隔をd(1 本のガイドレールに一つの支持具を装着した場合には支持具の摺動部の有効長さ をd)とすれば、一つの支持具が受けるガイドレールと垂直方向の反力Rは、 R=M/d となる。今、支持具とガイドレールとの静摩擦係数をμとすると、物体が受ける 鉛直方向の摩擦抵抗力Pは、 P=2μR =2μM/d =2μ(WD−WS DS )/d (1) となる。そこで、物体が停止する条件は、物体の重量Wと定荷重ばねの引張り力 をWS の差が摩擦抵抗力Pと等しいか若しくはそれより小さいことが要求される 。従って、以下の関係式 |P|≧|W−WS | (2) を満たすことが必要である。 (2)式に(1)式を入れれば、 |2μ(WD−WS DS )/d|≧|W−WS | (3) となる。特別な場合として、DS =Dの場合、(3)式は、 2μD/d≧1 となり、定荷重ばねの有無は停止条件と関係がなくなる。しかし、μ=0.05 程度が普通であるので、 D/d≧10 が停止条件となり、一対の支持具間隔が小さいことが要求される。支持具間隔が 小さいと、摺動部分のガタやガイドレールの撓みにより、物体は上下にガタや揺 れが大となり、棚のような軽便な構造物の取付けには実用的でない堅牢な支持構 造が必要となり、実際的でない。 ここで考える機構は、WとWS との差に応じて(3)式が成立するD/d及び DS の最適な組み合わせを提供するものである。
【0011】 次に、Wが、WS から1.2WS まで変動する場合を例にとってこれを示す。 今、DS =0.2Dとして、停止条件は、W=1.2WS を(3)式に代入して 得られ、 2μD/d≧0.2 となり、μ=0.05とすると、 D/d≧2 となって、dを大きくとることができる。 次に、D/dを2とした時、この物体を上げるのに必要な力を計算する。 今、この物体の手前側、ガイドレールよりの水平距離が1.8Dの位置を上向 きに、Pu =αWS の力で押した時、物体が上がるものとする。ガイドレールに 加わる曲げモーメントと摩擦抵抗力Pは、 M=1.2WS D−0.2DWS −1.8DαWS =(1−1.8α)WS D P=2μM/d =2μ(1−1.8α)WS D/d となり、ここでμ=0.05を入れると、 P=0.2(1−1.8α)WS (4) となる。この系の鉛直方向の力学的平衡の条件より、この摩擦力が外力と等しい として、 P=−1.2WS +WS +αWS =(α−0.2)WS (5) (4),(5)両式より直ちに、 α=0.294 が求められる。物体の重量と定荷重ばねの引張り力との差が0.2WS よりやや 上回るだけの力で物体を上げ得ることが分かる。また、(3)式の平衡が破れる と、容易に下げ得るのである。 実際には、種々の検討の結果、DS =0〜0.3D程度、D/d=1.5〜4 程度の構造が最も適切であることを見出している。
【0012】 また、請求項5に記載された第二考案において、棚本体をガイドレールに沿っ た任意の位置に停止させる機構、原理は前記同様である。
【0013】
次に添付図面に示した実施例に基づき更に本考案の詳細を説明する。図1及び 図2は本考案の代表的実施例を示し、図中1はガイドレール、2は物体(棚本体 )、3は支持具、4は定荷重ばねをそれぞれ示している。そして、本考案の上下 可動物体の任意位置停止機構は、立設したガイドレール1に、物体2の重心から 偏心した位置に設けた支持具3を上下摺動可能に係合するとともに、該物体をガ イドレール1に近接して設置した定荷重ばね4で吊支し、物体2が停止した状態 でガイドレール1に沿って間隔を隔てた二箇所で前記支持具3,3が接触し且つ 前述の関係式(1)を満足するように諸元を設定して構成し、物体2をガイドレ ール1に沿った任意位置で停止させ得るものである。
【0014】 そして、前述の任意位置停止機構を利用した可動吊り棚装置Aは、以下に説明 される如く構成されている。本実施例では壁面5等の適所に、中実又は中空の円 柱状の部材からなる左右一対のガイドレール1,1を、その上下端を固定具6, 6にて平行且つ鉛直に立設し、該ガイドレール1のそれぞれに円環状の摺動部7 を有する二つの支持具3,3を摺動可能に外嵌し、該支持具3,3を上下に所定 の間隔dを隔てた状態で前記物体としての棚本体2aの背面側に固定している。 そして、前記ガイドレール1,1の中間であって上部には、それぞれのガイドレ ール1に寄せて定荷重ばね4,4を壁面5等に固定し、該定荷重ばね4の索条8 の先端を前記棚本体2aの背面上端部に固定している。また、棚本体2aの背面 側底面には把手9を下設している。本実施例の棚本体2aは、前面側が開放した 箱状のものを例示したが、棚本体2aの形状は図2に示したものに特に限定され ない。
【0015】 本実施例では、前記固定具6,…を水平固定部材10に固定し、該水平固定部 材10を前記壁面5等に固定してガイドレール1を立設するとともに、上方の水 平固定部材10に前記定荷重ばね4,4を固定したが、固定具6及び定荷重ばね 4を直接壁面5に固定してもよいのである。また、水平固定部材10を左右分離 し、それぞれに固定具6と定荷重ばね4を固定してユニット化したものを、壁面 5等に適宜間隔で固定し、取付態様の自由度を多くしてもよいのである。
【0016】 ここで、前記定荷重ばね4は、ステンレス製リボン状の索条8がドラムに巻か れ、この索条8を繰り出した場合にその繰り出しストロークにおいて一定の引張 り力WS を有するものであり、例えば三光発条株式会社製のコンストン(商品名 )を使用している。本実施例では、一対のガイドレール1,1間に、二つの定荷 重ばね4,4を設けているが、この定荷重ばね4の個数は、その引張り力WS の 選定と棚本体2aの重量W及びガイドレール1と支持具3との摩擦抵抗力Pとの 兼ね合いで適宜設定され、一つでも勿論可能である。
【0017】 そして、前記棚本体2aを上へ上げるときは、棚本体2aの手前側下面を押し 上げることにより、棚本体2aはガイドレール1に沿って上昇する。ここで、棚 本体2aの重量Wがガイドレール1に対して偏心してかかるために発生する摩擦 抵抗力Pは、押し上げ力が生む逆向きのモーメントのため減殺されるので、棚本 体2aの重量Wと定荷重ばね4の引張り力WS との差程度の力で押し上げること ができる。 また、棚本体2aを下へ下げるときは、前記把手9を持って引き下げると、棚 本体2aの重量Wと定荷重ばね4の引張り力WS との差と摩擦抵抗力Pとの平衡 が破れて容易に下降させることができる。ここで、把手9は棚本体2aに余分な モーメントが加わらないように、即ち摩擦抵抗力を増加させないように、ガイド レール1に近い位置に設けることが好ましい。
【0018】 前記棚本体2aを任意の位置に上昇又は下降させて該棚本体2aから手を離せ ば、前述の関係式(2)が満足され、即ち棚本体2aの重量Wと定荷重ばね4の 引張り力WS との差の絶対値より摩擦抵抗力Pが大きいので、該棚本体2aはそ の位置で停止するのである。
【0019】 ここで、本実施例では、前記ガイドレール1は鉛直に立設した例を示したが、 鉛直に対して若干傾斜していても原理的に何ら差し支えないのである。また、ガ イドレール1は2本用いているが、1本でもまた3本以上でも原理的に可能であ る。更に、それぞれのガイドレール1に装着する支持具3も二つに限定されるも のではなく、一つでも可能である。この場合には、支持具3の摺動部7の有効長 さ、即ちガイドレール1に沿った有効長さが前述の間隔dとなるので、適宜な摺 動部7の長さを確保する必要がある。
【0020】 次に、具体的な数値に基づいて大雑把に説明すれば、ガイドレール1の軸心か ら棚本体2aの重心Gまでの距離Dと、上下の支持具3,3の間隔dと、静摩擦 抵抗率μとを、 D=20cm d=5cm μ=0.05 とすれば、 P=0.2W となり、棚本体2aの重量が4kg、定荷重ばね4の引張り力が4kgとすると 、棚本体2aに入れる物品の重量が1kgのとき、 P=0.2×(4+1)kg =1.0kg となるので、1kg以内の重量の物品を棚本体2aに入れても、棚本体2aは自 重により下がることはない。 そして、前記Dやd及び棚本体2aの重量と定荷重ばね4の引張り力の組み合 わせを変えることにより、用途に合わせた可動吊り棚装置を造ることができる。
【0021】 尚、前述の棚本体2aと定荷重ばね4の組み合わせにおいて、 D=30cm d=3cm μ=0.1 とすれば、 P=1.0W となり、定荷重ばね4がなくても摩擦抵抗力のみで、収納する物品の荷重の大き さに関係なく棚本体2aが下がることがない。しかし、この場合には棚本体2a を上げ下げするのに大きな力が要るとともに、ガイドレール1に大きな曲げモー メントが作用するので、それに応じてガイドレール1の剛性を高める必要があり 、実用的とは言えないのである。従って、定荷重ばね4によって棚本体2aの自 重を打ち消す程度に設定し、中に収納する物品の重量から、μ、d及びDの組み 合わせを選択することが実際的である。また、こういった特性から、比較的軽い 物品の収納用として利用することができる。換言すれば、物体2の重量の変化が 少ない場合に適し、例えば神棚のようなものが好適である。
【0022】 図3は本考案に係る複数対の可動吊り棚装置A,…をシステムキッチン11に 組み込んだ例を示し、シンク12の上方に棚本体2aを配し、鍋等の台所用品を 出し入れする場合に、棚本体2aを引き下げて使用し、その他の場合には邪魔に ならないように高い位置に停止させておくものである。
【0023】 図4は、前記物体2として天板2bを採用し、該天板2bをテーブルとして利 用できるようにしたものである。勿論、この天板2bの上に物品を載置すること も可能である。この場合には、天板2bの手前側で作業する関係から、重量物を 載せても該天板2bが下降する恐れが少なく、しかも不用な時には天井近くに上 げておけるので、スペースの貴重な場所ではね上げ式等のテーブルを設置するこ とが不都合な場合に好適である。
【0024】 また、図5に示したものは、可動吊り棚装置Aの他の実施例を示し、二つの棚 本体2a,2aを上下に配し、それぞれ上昇、下降させ、任意の位置で停止させ ることを可能となしたものである。即ち、本実施例では左右に2本ずつガイドレ ール1を立設し、内方の一対のガイドレール1,1に上方の棚本体2aを前記同 様に支持具3,…にて摺動可能に装着し、外方の一対のガイドレール1,1に下 方の棚本体2aを同様に装着し、それぞれの棚本体2aを定荷重ばね4,…で吊 支した構造のものである。
【0025】 以上説明した実施例においては、ガイドレール1と定荷重ばね4とを別々に水 平固定部材10を介して又は直接壁面5等に固定したが、図6及び図7に示すよ うにガイドレール1と定荷重ばね4及び固定具6、更に支持具3を一体化して基 本ユニットを構成し、これらを適数並設することによって前述の可動吊り棚装置 Aを構成しようとするものである。即ち、中空のC型パイプからなるガイドレー ル1の上端に中空の固定具6をそれぞれの内部空間が連通するように固定し、定 荷重ばね4を固定具6に内装するとともに、その索条8をガイドレール1内の中 空部に通し、そしてガイドレール1の中空部に支持具3の摺動部7を摺動可能に 内嵌し且つガイドレール1の開口13を通して前方へ突出した支持具3の取付部 14に棚本体2a等を固定し、前記索条8の先端を上方に位置する支持具3の摺 動部7上面に形成した突片15に連結した構造のものである。尚、ガイドレール 1の下端は、適宜な固定具6が取付けられている。このように、機構部分をユニ ット化し、その支持具3に取付ける物体2を選択可能とすれば、更に豊富な使用 態様を実現できるのである。
【0026】
以上にしてなる本考案の上下可動物体の任意位置停止機構及びそれを用いた可 動吊り棚装置によれば、ガイドレールに沿って上下可動物体としての棚本体を任 意位置に上昇又は下降させて、その位置で停止させることができ、台所用の食器 棚、玄関の下駄箱等の住宅用の他、商店や倉庫の収納棚、事務所の雑品収納棚等 の広い範囲に適用することができる。しかも、棚本体の引き下げ又は押し上げに 要する力は、棚本体の全重量と定荷重ばねの引張り力の差程度の力、例えば棚本 体の重量を定荷重ばねの引張り力で相殺した場合には棚本体に収納する物品の重 量程度の力で済むので、その操作が非常に軽くなる。
【図1】本考案の上下可動物体の任意位置停止機構の動
作を説明するための簡略側面図である。
作を説明するための簡略側面図である。
【図2】前記機構を利用して構成した可動吊り棚装置の
実施例を示す斜視図である。
実施例を示す斜視図である。
【図3】可動吊り棚装置を複数組み合わせた使用例を示
す簡略斜視図である。
す簡略斜視図である。
【図4】テーブルを構成した実施例を示す簡略側面図で
ある。
ある。
【図5】上下二段の可動吊り棚装置の実施例を示す簡略
正面図である。
正面図である。
【図6】機構部分をユニット化した実施例を示す要部の
縦断面図である。
縦断面図である。
【図7】同じく要部の横断面図である。
A 可動吊り棚装置 1 ガイドレール 2 物体 2a 棚本体 2b 天板 3 支持具 4 定荷重ばね 5 壁面 6 固定具 7 摺動部 8 索条 9 把手 10 水平固定部材 11 システムキッチン 12 シンク 13 開口 14 取付部 15 突片
Claims (8)
- 【請求項1】 立設したガイドレールに、物体の重心か
ら偏心した位置に設けた支持具を上下摺動可能に係合す
るとともに、該物体をガイドレールに近接して設置した
定荷重ばねで吊支し、物体が停止した状態でガイドレー
ルに沿って間隔を隔てた二箇所で前記支持具が接触し且
つ以下の関係式を満足し、物体をガイドレールに沿った
任意位置で停止させ得ることを特徴とする上下可動物体
の任意位置停止機構。 |P|≧|W−WS | 但し、Wは物体の重量、WS は定荷重ばねの一定引張り
力、Pはガイドレールと支持具の静止摩擦抵抗によって
物体に作用する鉛直方向の摩擦抵抗力である。 - 【請求項2】 円柱状のガイドレールに、円環状の摺動
部を有する支持具を摺動可能に外嵌してなる請求項1記
載の上下可動物体の任意位置停止機構。 - 【請求項3】 ガイドレールに沿って上下間隔を隔てた
位置に二つの支持具を摺動可能に係合してなる請求項1
又は2記載の上下可動物体の任意位置停止機構。 - 【請求項4】 円柱状のガイドレールに、直径よりも十
分に長い軸長さを有する円環状の摺動部を有する一つの
支持具を摺動可能に係合してなる請求項1記載の上下可
動物体の任意位置停止機構。 - 【請求項5】 棚本体をガイドレールに沿って上下移動
可能な可動吊り棚装置であって、平行に立設した少なく
とも2本のガイドレールに、棚本体の重心から偏心した
背面両側に設けた少なくとも一対の支持具をそれぞれ上
下摺動可能に係合するとともに、該棚本体の背面上端を
定荷重ばねで吊支し、棚本体が停止した状態でガイドレ
ールに沿って間隔を隔てた二箇所で前記支持具が接触し
且つ以下の関係式を満足し、棚本体をガイドレールに沿
った任意位置で停止させ得ることを特徴とする可動吊り
棚装置。 |P|≧|W−WS | 但し、Wは棚本体の重量、WS は定荷重ばねの一定引張
り力、Pはガイドレールと支持具の静止摩擦抵抗によっ
て棚本体に作用する鉛直方向の摩擦抵抗力である。 - 【請求項6】 円柱状のガイドレールに、円環状の摺動
部を有する支持具を摺動可能に外嵌してなる請求項5記
載の可動吊り棚装置。 - 【請求項7】 ガイドレールに沿って上下間隔を隔てた
位置に二つの支持具を摺動可能に係合してなる請求項5
又は6記載の可動吊り棚装置。 - 【請求項8】 円柱状のガイドレールに、直径よりも十
分に長い軸長さを有する円環状の摺動部を有する一つの
支持具を摺動可能に係合してなる請求項5記載の可動吊
り棚装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1993026930U JP2600806Y2 (ja) | 1993-04-22 | 1993-04-22 | 上下可動物体の任意位置停止機構及びそれを用いた可動吊り棚装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1993026930U JP2600806Y2 (ja) | 1993-04-22 | 1993-04-22 | 上下可動物体の任意位置停止機構及びそれを用いた可動吊り棚装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0680710U true JPH0680710U (ja) | 1994-11-15 |
JP2600806Y2 JP2600806Y2 (ja) | 1999-10-25 |
Family
ID=12206887
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1993026930U Expired - Lifetime JP2600806Y2 (ja) | 1993-04-22 | 1993-04-22 | 上下可動物体の任意位置停止機構及びそれを用いた可動吊り棚装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2600806Y2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008169005A (ja) * | 2007-01-12 | 2008-07-24 | Murata Mach Ltd | 天井走行車システム |
JP2021526876A (ja) * | 2018-06-05 | 2021-10-11 | ポール ヘティッヒ ゲーエムベーハー ウント ツェーオー. カーゲー | 壁取付け形の家具を壁に固定するための取付具及び壁取付け形家具 |
-
1993
- 1993-04-22 JP JP1993026930U patent/JP2600806Y2/ja not_active Expired - Lifetime
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US7735424B2 (en) | 2007-01-12 | 2010-06-15 | Murata Machinery, Ltd. | Overhead traveling vehicle system and method of transporting processing equipment into, or out of position around the overhead traveling vehicle system |
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Also Published As
Publication number | Publication date |
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JP2600806Y2 (ja) | 1999-10-25 |
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