JPH0679994B2 - 金属化面を有する窒化アルミニウム焼結体 - Google Patents

金属化面を有する窒化アルミニウム焼結体

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JPH0679994B2
JPH0679994B2 JP60283653A JP28365385A JPH0679994B2 JP H0679994 B2 JPH0679994 B2 JP H0679994B2 JP 60283653 A JP60283653 A JP 60283653A JP 28365385 A JP28365385 A JP 28365385A JP H0679994 B2 JPH0679994 B2 JP H0679994B2
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    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B41/00After-treatment of mortars, concrete, artificial stone or ceramics; Treatment of natural stone
    • C04B41/45Coating or impregnating, e.g. injection in masonry, partial coating of green or fired ceramics, organic coating compositions for adhering together two concrete elements
    • C04B41/52Multiple coating or impregnating multiple coating or impregnating with the same composition or with compositions only differing in the concentration of the constituents, is classified as single coating or impregnation

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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は窒化アルミニウム焼結体に関し、更に詳しくい
えば表面に信頼性の高い実用的な接合強度を備えた金属
化面を有する窒化アルミニウム焼結体に関するものであ
る。
従来の技術 一般に、半導体装置あるいはこれらを利用する装置、機
器は、各種の能動・受動素子を含んでいるが、これらは
発熱の問題を内包している。従って、これ等素子等を安
定かつ信頼性良く動作させるためには、実装の際に最良
の熱設計を行うことが必要であり、これは半導体装置等
の設計、製作において極めて重要である。
更に、近年半導体装置の高速動作化、高集積化等の大き
な動向がみられ、特にLSIなどでは集積度の向上が著し
い。これに伴ってパッケージ当たりの発熱量も著しく増
大する。このため基板材料の放熱性が重要視されるよう
になってきた。
一方、IC基板用セラミックスとしては従来アルミナが用
いられてきたが、従来のアルミナ焼結体の熱伝導率では
放熱性が不十分であり、ICチップの発熱量の増大に十分
対応できなくなりつつある。そこで、このようなアルミ
ナ基板に代わるものとして高熱伝導率を有する窒化アル
ミニウムを用いた基板あるいはヒートシンクなどが注目
され、その実用化のために多数の研究がなされている。
この窒化アルミニウムは、本来材質的に高熱伝導性並び
に高絶縁性を有し、またベリリアとは違って毒性がない
ために、半導体工業において、特に絶縁材料やパッケー
ジ材料として有望視されている。
窒化アルミニウム(AlN)焼結体は熱伝導率が高いの
で、上記のように集積回路(IC)用基板として、あるい
はヒートシンクなどとして注目されている。しかしなが
ら、このような興味ある特性を有する一方で、AlN焼結
体は金属あるいはガラス質等との接合強度に問題があ
る。ところでこの焼結体はその表面に直接、市販されて
いるメタライズペーストを塗布する厚膜法もしくは活性
金属または金属の薄膜を蒸着などの手法で形成する薄膜
法などを利用して、金属化層を付与した状態で使用する
ことが一般的である。しかしながら、このような方法に
よっては実用に十分耐え得る接合強度を得ることはでき
ず、実際には金属化前または金属化操作中に何等からの
手法で表面を改質し、他の例えば金属等との接合性を改
善する必要がある。
このようなAlN焼結体の表面改質のための従来法として
は、AlN焼結体表面に酸化処理等を施して酸化物層を形
成する方法が知られている。即ち、例えばAlN焼結体表
面にSiO2,Al2O3、ムライト、Fe2O3、CuO等の酸化物層を
形成する方法である。しかしながら、上記の例示のよう
な酸化物層はガラス層、アルミナ層などに対しては良好
な親和性を有し、強固な結合を生ずるが、AlN焼結体自
体とは親和性が小さく、信頼性に問題があるものと考え
られる。
発明が解決しようとする問題点 以上述べたように、電気絶縁性かつ熱伝導率が極めて良
好であることから、良好な放熱性が要求されるIC絶縁基
板やヒートシンク材料として期待されるAlN焼結体は、
その表面を金属化して使用することが多いが、これらに
対する接合強度の点で問題があった。そこで、上記のよ
うな各種方法が考えられたが、いずれも不十分であり、
実用性充分な金属化面を有するAlN焼結体はいまのとこ
ろ得られていない。
即ち、従来のAlN焼結体とメタライズペースト(例え
ば、市販のフリット、ケミカルボンドタイプのもの)を
塗布する厚膜法では良好な接合強度を得ることができな
かった。これは該導体ペーストが元来Al2O3用であり、A
lN層とは反応性が良くないためである。
また、酸化物層を形成させながら、もしくは形成後、金
属化を施す方法が知られているAlN焼結体表面の酸化物
処理が知られている。しかしながら、上記SiO2,Al2O3
ムライト、Fe2O3、CuO等の酸化物層はAlNとの反応性に
乏しい。また、たとえ反応層が形成されたとしても、該
反応層は本質的に酸化物層と類似しているためにAlN表
面との反応性は殆ど改善されず、従ってAlN焼結体との
接合強度も改善されない。更に、この酸化物処理は緻密
性、膜の接合強度の点でも問題がある。即ち、AlN表面
の酸化物処理は、例えば以下のような式で表わされ: 該反応に伴って窒素ガスが発生する場合があり、得られ
る酸化膜は著しく多孔質の膜となる。
また、活性金属を用いた厚膜法、薄膜法によっても、十
分な接合強度を期待することは難しい。即ち、これは窒
化物と反応性が高い活性金属を用いた場合でも、AlNが
著しく化学的に安定であるために、これらの間の十分な
接合強度が得られず、結合が困難であることによるもの
と思われる。
以上の如く、AlN焼結体と金属化層を実用性十分な接合
強度とするための各種試みはいずれも失敗であった。従
って、金属層もしくは金属酸化物等並びにAlN焼結体両
者に対して親和性を有する元素もしくは化合物を開発し
て、これらの間の結合を保証し、金属化層とAlN焼結体
の接合強度を改善し得るあらたな技術の開発が切に望ま
れている。
そこで、本発明の目的は絶縁性並びに放熱性に優れた金
属化層とAlN焼結体の接合強度を改善することにある。
即ち、接合強度が優れ、信頼性の高い金属化面を有する
AlN焼結体を提供することにある。
問題点を解決するための手段 本発明者等は金属化層とAlN焼結体との間の接合強度改
善における上記の如き従来法の現状に鑑みて、新しい技
術を開発すべく種々検討・研究した結果、AlN焼結体と
金属化層との間に特定物質の介在層を設けるか、あるい
は該金属化層中に特定の物質を予め混入させておくこと
が有効であることを見出し、かかる新規知見に基づき本
発明を完成した。
即ち、本発明の金属化面を有するAlN焼結体は、その一
つの態様に従えば、AlN焼結体と、その上の金属化層
と、これらの間の硼素(B)またはその化合物を含む介
在層とを具備することを特徴とする。
また、本発明の別の態様によれば、本発明の金属化層を
有するAlN焼結体はAlN焼結体と、その上に設けられたB
またはその化合物を添加・混入した金属化層と、これら
の間に形成されたBまたはその化合物を含む介在層とで
構成されることを特徴とする。
上記本発明の第1の態様において、金属化層材料として
は金(Au)、金(Au)−白金(Pt)、白金(Pt)、銀
(Ag)またはAg−パラジウム(Pd)の厚膜ペースト(第
1群)、あるいはまた銅(Cu)、タングステン(W)ま
たはモリブデン(Mo)、モリブデン(Mo)−マンガン
(Mn)の厚膜ペースト(第2群)などを好ましい例とし
て挙げることができる。これら材料は、まず第1群につ
いては大気雰囲気下、酸素気流中、あるいは窒素雰囲気
下で該厚膜ペーストを塗布し、次いで焼成することによ
り金属化層とすることができ、第2群では非酸化性雰囲
気下、弱還元性雰囲気下あるいは加湿雰囲気下(湿度10
%以下)で同様に厚膜ペーストを塗布し、焼成すること
により金属化層とすることができる。
この場合、形成される介在層は、焼成操作のためにBも
しくはその化合物と金属化層形成材料および/またはAl
N基板との反応層および/または拡散層および/または
混合層として存在するか、もしくは製造の際のBもしく
は混合物単独の層が存在する場合もある。
更に、上記金属化層はBまたはその化合物をAlN焼結体
表面に形成した後、Bと親和性の高い活性金属としての
チタン(Ti)ジルコニウム(Zr)またはハフニウム(H
f)など(周期律表の第IVa族元素)を最内層とし、次い
でMo、ニッケル(Ni)の順、あるいはTiまたはZr、次い
でPt、Auの順に薄膜形成法によって堆積することによっ
ても得ることができる。この場合、薄膜形成法としては
特に制限はなく、真空蒸着法化学気相蒸着法(CVD
法)、プラズマCVD法、スパッタリング法、イオンプレ
ーティング法、イオン蒸着薄膜形成法(IVD)などか
ら、材質、種類等に応じて適宜選択することができる。
以上説明した第1の態様においてBまたはその化合物の
AlN焼結体表面上への形成法は、厚膜法あるいは薄膜法
によって行うことができる。更に詳しくいえば、B単体
あるいはその化合物をスプレー法、スクリーン印刷法、
真空蒸着法、化学蒸着法、物理蒸着法、イオン注入法な
どで実施することができ、その厚さは特に制限はない。
また、B化合物の例としては酸化硼素、硼化アルミニウ
ム、窒化硼素、硼酸アルミニウム、硼化チタンまたは硼
化ジルコニウムなどを好ましいものとして挙げることが
できる。これらは混合物として使用でき、当然単体との
組合せとしても利用できる。
また、本発明のもう一つの態様によれば、金属化層材料
としてはAu、Au−Pt、Pt、AgまたはAg−Pd厚膜ペースト
およびCu、W、MoまたはMo−Mn厚膜ペーストなどを好ま
しい例として挙げることができる。これら材料は、Bま
たはその化合物を含有しており、その量はペースト中の
全金属重量の0.01〜10重量%であることが好ましい。こ
のBまたはその化合物を含有する上記厚膜ペーストは直
接AlN焼結体表面上に塗布され、次いで焼成することに
より二層構造として形成される。
しかしながら、実際には厚膜ペーストの焼成の際にBま
たはその化合物が拡散し、反応することによりBまたは
その化合物を含む拡散層および/または反応層として介
在層が形成され、実際には三層構造となる。更に、この
態様でも予め第1の態様におけるようにBまたはその化
合物をAlN表面に適用しておき、その上にこれを含有す
るペーストを適用して焼成することも勿論可能である。
以上述べた本発明の金属化面を有するAlN焼結体は、夫
々添付第1図(a)および(b)に示したような構造と
なる。第1図(a)は本発明の第1の態様、即ち3層構
造を有する例を模式的に断面図で示したものであり、Al
N焼結体1と、金属化層2と、これらの間に介在するB
単体もしくはBの化合物層と金属化層および/またはAl
N基板との反応層および/または拡散層および/または
混合層で構成される中間介在層3とで形成される。一
方、本発明の第2の態様によれば、第1図(b)に示す
ように、BまたはB化合物中のBがこれを含有する金属
化層用ペーストからAlN層に拡散し、また反応してAlN焼
結体1および金属化層2′とは異る第3の層3′(界面
層)を形成し、これらの間の密着性、緻密性を保証し、
AlN焼結体の強度を保証する。
また、本発明において有用な基板としてのAlN焼結体は
従来公知の任意の方法で作製できるが、このAlNはその
粉末自体が極めて焼結性に劣るために、粉末成形後焼結
して得られるAlN焼結体は多くの場合多量の気孔を有
し、熱伝導性の悪いものとなってしまう。これは、AlN
焼結体の如き絶縁性セラミックの熱伝導機構が、このAl
Nがイオン結合、共有結合からなっているために、主と
して格子振動間の非調和相互作用によるフォノン伝導を
主体としているので、多量の気孔、不純物等の欠陥を有
する場合には、フォノン散乱が著しく、低熱伝導度のも
のしか得られないことによるものである。
そこで、本発明者等の開発した緻密質かつ良好な熱伝導
率を有するAlN焼結体の製造方法により得られたものを
使用することが好ましい。この方法は1.8重量%以下の
酸素含有率のAlN粉末にイットリウム(Y)およびセリ
ウム(Ce)のアルコキシドからなる群から選ばれた少な
くとも1種の溶液をYまたはCe換算で0.1〜10重量%添
加し、混合・分解した後成形し、1700〜2200℃の範囲内
の温度で非酸化性雰囲気下で常圧焼結することからなる
(特願昭60-184635号明細書参照)。しかし、この例に
限らず、緻密質かつ良好な熱伝導率を有するものであれ
ば特に制限はない。
作用 AlN焼結体は絶縁性並びに熱伝導性に優れていることか
ら、半導体装置、特に高集積のICチップ、高速動作、高
周波動作性の高発熱量素子の絶縁基板あるいはヒートシ
ンクなどの半導体パッケージング材料として有望視され
ていた。しかしながら、このAlN焼結体はその接合強度
の点で不十分であり、従来からこの点を改良すべく種々
研究されていたにも拘らず、十分に満足でき、実用に耐
え得るものは今のところ得られていない。
ところで、このAlN焼結体の接合強度の問題は、該AlN焼
結体のメタライズの際に本発明におけるように工夫する
ことにより有利に解決することができる。
一般に、金属は酸素に対して高い親和性を有するが、Al
Nは明らかに窒化物であるから、その上に金属化層を設
ける場合、これらの界面に金属/金属酸化物および窒素
と親和性のある元素の単体あるいはその化合物を介在さ
せることによりこれら両者を強固に結合させることがで
きるものと考えられる。本発明者等はこのような技術的
立脚点からBもしくはその化合物が有効であるとの見解
に達し、本発明を完成した。
即ち、AlN表面の公知の介在層は殆どの場合酸化物であ
り、本研究で金属/金属酸化物および窒化物の両者に対
して化学親和性の高いものの中で、特にB単体もしくは
その化合物が有効であり、B原子またはそのイオンは殆
どの原子およびイオンに比して小さく、容易に金属化層
およびAlN基板中に拡散、注入され、更には基板材料、
金属化層材料と反応してこれらの間の十分な接合強度を
保証するものと思われる。
このBまたはB化合物のAlN焼結体および金属化層界面
に形成する方法としては主として2通りの方法が考えら
れ、その一つはまずAlN焼結体表面に厚膜法、薄膜法で
B元素またはその化合物の層を形成し、これを介して金
属化層を適用することによって強固な接合を達成するも
のである。もう一つの方法は予めB元素またはその化合
物を金属化層形成用ペースト中に添加混合しておき、こ
れをAlN焼結体に直接塗布し、焼成することにより実現
できる、いずれの場合においても、B元素またはその化
合物中のBがAlNおよび/または金属化層中に拡散し、
場合によっては反応して拡散層および/または反応層を
形成する。これによってAlN焼結体と金属化層との接合
は強固なものとなり、十分に実用化に耐える金属化面を
有するAlN焼結体基板等が得られることになる。
特に、BまたはB化合物含有メタライズペーストを用い
る厚膜ペースト法においては、大気雰囲気下で焼成する
場合にはペースト材料としてAg、Pt、Au−Pt、Au、Ag−
Pdペーストを用いることが好ましく、加湿水素雰囲気下
での焼成に対してはW、Mo、Mnを、また窒素雰囲気下で
はCuペーストを用いることが好ましい。この場合、Bま
たはその化合物のペーストへの添加量は、上記の如くペ
ースト中に存在する全金属重量の0.01〜10重量%である
ことが好ましい。というのはBまたはその化合物の量が
全金属重量の10重量%を越える場合、AlN焼結体と金属
化層との接着強度の点では何等問題ないが、ワイヤボン
ド性など他の点で問題が生じ、せっかくの高絶縁性かつ
高熱伝導性という興味ある特性を生かせなくなってしま
うからである。一方、下限の0.01重量%に満たない場合
には目的とする十分な接合強度が得られないからであ
る。
かくして、本発明におけるようにB単体もしくはその化
合物をAlN焼結体および金属化層の間に介在させたこと
に基き各種の利点を得ることができる。即ち、まずこれ
らは上記両者の間に均一かつ緻密で強固な結合を与え
る。これは金属、酸化物、ガラス等と同様にAlNに対し
てもBまたはB化合物が良好な濡れ性を与え、その結果
高い接着強度が得られることによる。
従って、本発明の金属化面を有するAlN焼結体は、高い
放熱性と高絶縁性とを併せもつ材質の使用が必要とされ
るあらゆる分野において適用可能であり、特にICなどに
対する絶縁基板、ヒートシンクなどに有利に使用でき
る。
実施例 以下、実施例により本考案の金属化層を有するAlN焼結
体を更に具体的に説明すると共に、その有用性を立証す
るが、本発明の焼結体は以下の例により何等制限されな
い。
実施例1 AlN基板表面に、厚さ1.5μmのB2O3を粉体スプレー法で
塗布した後、800℃にて30分間、大気雰囲気中で焼成し
た。次いで、該表面に約25μmの厚さにAu、Ag−Pd、Ag
導体ペーストをスクリーン印刷法で塗布した後、920℃
にて10分間、酸素気流中で焼成した。かくして得た金属
化面を有するAlN焼結体に半田付けによりワイヤー(銅
線1mmφ)を溶接し、その際の引張強度を測定した。結
果は以下の通りであった。
Auペースト 2.2Kg/mm2 Ag−Pdペースト 2.4Kg/mm2 Agペースト 2.0Kg/mm2 尚、比較のためにAlN基板上に上記の如く、直接ペース
トを塗布し、焼成したところ、引張強度は夫々Auペース
ト:0.4Kg/mm2、Ag−Pdペースト:0.5Kg/mm2、Agペース
ト:0.2Kg/mm2であった。
実施例2 住友金属鉱山株式会社製Ag−Pdペースト(#C−4160)
に、その重量の1%に当たるB金属または3%に相当す
るB2O3を添加し、十分に混合した。かくして得たB含有
ペーストをAlN焼結体基板上に厚さ約15μmで塗布した
後、930℃で10分間酸素気流中で焼成し、本発明の金属
化面を有するAlN焼結体を得た。実施例1と同様にして
測定した引張強度は以下の如くであった。
1%B含有ペースト 2.1Kg/mm2 3%B2O3含有ペースト 2.4Kg/mm2 一方、AlN基板上にBまたはその化合物を含まない上記A
g−Pdペーストを直接塗布し、焼成して得た製品の引張
強度は0.6Kg/mm2であった。
実施例3 AlN基板表面に、イオンプレーティング法でB,Ti、Moお
よびNiをこの順序で夫々0.5、1.1、0.8および1.9μm程
度の膜厚にコーティングした。かくして得た金属化面を
有するAlN焼結体につき同様に引張強度を測定したとこ
ろ4.8Kg/mm2であった。更に、同様にして以下のような
製品を作製し、引張強度を測定した。
B/Ti/Pt/Au0.5、1.1、0.7および1.8μm(4.9Kg/mm2) B/Zr/Mo/Ni0.4、1.3、0.8および1.9μm(4.2Kg/mm2) B/Hf/Mo/Ni0.4、1.2、0.8および1.7μm(2.9Kg/mm2) B/Hf/Pt/Au0.4、1.1、0.7および1.8μm(2.5Kg/mm2) 一方、同様にB、Zr、PtおよびAuをこの順序で夫々0.
4、1.3、1.0および2.1μmの膜厚でコーティングを行
い、得られた製品の引張強度を測定したところ3.9kg/mm
2と良好な強度を有することがわかった。尚、比較のた
めに以下のような構成のコーティングを行い、同様に引
張強度を測定した。
Ti/Mo/Ni各々1.1、0.8、1.9μm(1.1Kg/mm2) Zr/Pt/Au各々1.2、0.8、1.9μm(0.9Kg/mm2) Ti/Pt/Au1.1、0.7、および1.8μm(0.7Kg/mm2) Zr/Mo/Ni1.2、0.8、および1.9μm(0.6Kg/mm2) Hf/Mo/Ni1.2、0.8、および1.9μm(0.4Kg/mm2) Hf/Pt/Au1.1、0.7、および1.8μm(0.3Kg/mm2) 実施例4 AlN基板に厚さ1.8μmのB金属を塗布した後、950℃に
て10分間窒素雰囲気中で焼付けした。次いでその表面
に、実施例1と同様に5種(Au、Ag−Pd、Pt、Au−Ptお
よびAg)の導体ペーストを塗布し、800℃にて30分間焼
成した。夫々をワイヤーボンド(金線φ30μm)法で測
定した。9.8、11.1、10.6、9.7、11.4gであった。ま
た、比較例としてB金属の適用をせず、直接上記ペース
トを塗布、焼成して得た製品についても同様な測定を行
ったところ、以下のような結果となった。
比較例:Au=3.1g、Ag−Pd=2.9g、Pt=3.4g、 Au−Pt=2.6g、Ag=2.1g、 尚、この値は一般に6g以上であることが実用上必要とさ
れている。
実施例5 実施例1と同様にしてAlB2を塗布したAlN基板表面に、
W、Mo−MnおよびCuの各ペーストをスクリーン印刷法で
約18μmの厚さに塗布した。次いで、これら試料を加湿
水素気流中で夫々1640、1430および820℃にて30分間焼
成した。得られた製品の引張強度は夫々1.4、1.8および
2.3kg/mm2であった。比較のためにAlB2を使用せずに各
ペーストを直接塗布し、焼成した。引張強度は以下の通
りであった。
比較例:W=0.3kg/mm2、Mo−Mn=0.6kg/mm2、Cu=0.4kg/
mm2 実施例6 株式会社アサヒ化学研究所製Wペースト(#WA−1200)
に、その重量の1.2%に相当するBを添加し、十分に混
合してB含有Wペーストを得た。このペーストをスクリ
ーン印刷法で約32μmの厚さに、AlNグリーンシート表
面に塗布した後、窒素雰囲気下で同時焼成を行った。密
着強度(引張強度)は2.4kg/mm2であった。一方、Bを
使用しない例についても実施したが、結果は以下の通り
であった。
比較例:密着強度0.7kg/mm2
実施例7 Bを0.9μmの厚みに蒸着したAlN基板表面に、イオン注
入法でN+を1×1016ions/cm2注入した後、Ti、Moおよび
Niをこの順序で、夫々1.4、0.8および1.9μmの厚みで
蒸着した。また、イオン注入した表面に、Ag−Pdペース
トをスクリーン印刷法で24μmの厚みで塗布したもの
を、酸素気流中で、910℃にて10分間焼成した。得られ
た各サンプルの引張強度は各々6.1、2.8kg/mm2であっ
た。また、Bを用いずに同様に処理して比較サンプルを
得、引張強度を求めたところ以下の如くであった。
比較例: AlN/Ti/Mo/Ni1.4、0.8、1.2μm(1.1kg/mm2) AlN/Ag−Pd(24μm)(0.4kg/mm2) 実施例8 Au粉末100重量部に対してB、BN、B2O3、Al2O3−B2O3
AlB2、AlB12、TiB2あるいはZrB2粉末を0.001〜20重量部
添加し、それらの金属混合物の100重量部に対し、有機
結合材としてエチルセルローズを濃度5%で含むテルピ
ネオール溶液を20重量部の割合で添加後混練したスラリ
ー状のAuペーストをスクリーン印刷法でAlN基板に厚み
約25μmに塗布して大気雰囲気中で855℃にて、10分焼
成した金属化面との接合強度はワイヤボンド法(Au線30
mmφ)によって、また金属化面のワイヤボンド性につい
ては、Au線を金属化面にワイヤボンドを試みた個数に対
してワイヤボンドが行なえた個数を百分率で表わして、
以下の第1表に示すように3段階で評価した。
実施例9 Cuペーストに,Cu金属粉末に対して0.8Wt%のB、B2O3
しくはAl2O3・B2O3を添加混合した後、このペーストを
スクリーン印刷法で、AlN基板上に厚み約14μm位に塗
布して、窒素雰囲気中615℃にて10分間焼成した。焼成
した金属化面にAuメッキを厚み約1μm程度に施し、実
施例8と同様にワイヤボンド法(Au線30mmφ)によって
接合強度を求めた。
また、比較例として、Cuペーストに何も添加せずに同様
に操作し、メタライズを施して、ワイヤボンド値を求め
た。
発明の効果 かくして、本発明の金属化面を有するAlN焼結体によれ
ば、接合強度が不十分であることから、興味ある高熱伝
導性並びに高絶縁性を有するにも拘らず、高放熱性の絶
縁基板としてあるいはヒートシンクとして集積度の高い
IC用、あるいは高周波動作性、高速動作性の各種素子の
絶縁材料として実用化するには不十分であったAlN焼結
体をほぼ実用化し得るまでにその接合強度の改善を図る
ことが可能となった。これは金属化層とAlN焼結体との
間にBあるいはその化合物を介在させた後、あるいはこ
れらをペースト中に添加・混合した後、厚膜法あるいは
薄膜法で金属化層を適用することにより、AlNおよび/
または金属化層とBまたはその化合物層とが拡散層およ
び/または反応層を形成することによって強固に結合す
ることに基くものである。
また、本発明による窒化アルミニウム焼結体の金属化面
は、ワイヤボンディング強度に優れているので、半導体
装置用基板等して該装置の組立実装部品として極めて適
したものとなる。
【図面の簡単な説明】
第1図(a)および(b)は夫々本発明の金属化面を有
する窒化アルミニウム焼結体の好ましい2つの態様を説
明するための模式的断面図である。 (主な参照番号) 1……AlN基板、 2、2′……金属化層、 3、3′……介在層

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】窒化アルミニウム焼結体と、その上の金属
    化層と、これらの間に形成されたWおよびMoの化合物を
    除く硼素化合物または硼素単体を含む介在層とで構成さ
    れることを特徴とする金属化面を有する窒化アルミニウ
    ム焼結体。
  2. 【請求項2】上記金属化層が大気中、酸素雰囲気中また
    は窒素雰囲気中で金、金−白金、白金、銀または銀−パ
    ラジウムの厚膜ペーストを焼成することにより形成され
    るものであることを特徴とする特許請求の範囲第1項記
    載の金属化面を有する窒化アルミニウム焼結体。
  3. 【請求項3】上記金属化層が非酸化性雰囲気、弱還元性
    雰囲気あるいは加湿雰囲気中で、銅、タングステン、モ
    リブデンまたはモリブデン−マンガンの圧膜ペーストを
    焼成することにより形成されたものであることを特徴と
    する特許請求の範囲第1項記載の金属化面を有する窒化
    アルミニウム焼結体。
  4. 【請求項4】上記金属化層が周期律表の第IVa族元素を
    最内層とし、次いでモリブデン、ニッケルの順、あるい
    はプラチナ、金の順に薄膜法によって形成されたもので
    あることを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の金属
    化面を有する窒化アルミニウム焼結体。
  5. 【請求項5】上記第IVa族元素がTiまたはZrであること
    を特徴とする特許請求の範囲第4項に記載の金属化面を
    有する窒化アルミニウム焼結体。
  6. 【請求項6】上記硼素またはその化合物はスプレー法、
    スクリーン印刷法、真空蒸着法、化学蒸着法、物理蒸着
    法またはイオン注入法により窒化アルミニウム焼結体表
    面に形成されることを特徴とする特許請求の範囲第1〜
    5項のいずれか1項に記載の金属化面を有する窒化アル
    ミニウム焼結体。
  7. 【請求項7】上記硼素化合物が酸化硼素、硼酸アルミニ
    ウム、硼化アルミニウム、窒化硼素、硼化チタン、硼化
    ジルコウムまたはこれらの混合物であることを特徴とす
    る特許請求の範囲第1〜6項のいずれか1項に記載の金
    属化面を有する窒化アルミニウム焼結体。
  8. 【請求項8】金属化層を有する窒化アルミニウム焼結体
    であって、 該金属化層に、WおよびMoの化合物を除く硼素化合物ま
    たは硼素単体を含み、上記金属化層と焼結体との間に形
    成されたWおよびMoの化合物を除く硼素化合物または硼
    素単体を含む介在層を有することを特徴とする上記金属
    化面を有する窒化アルミニウム焼結体。
  9. 【請求項9】上記金属化層が、硼素またはその化合物を
    存在する全金属重量の0.01〜10重量%含有することを特
    徴とする特許請求の範囲第8項記載の金属化面を有する
    窒化アルミニウム焼結体。
  10. 【請求項10】上記金属化層が、硼素またはその化合物
    を含む金、金−白金、白金、銀または銀−パラジウム厚
    膜ペーストを上記窒化アルミニウム焼結体の表面に塗布
    し、大気中、酸素雰囲気中または窒素雰囲気中で焼成し
    て得られたものであることを特徴とする特許請求の範囲
    第9項記載の金属化面を有する窒化アルミニウム焼結
    体。
  11. 【請求項11】上記金属化層が、硼素またはその化合物
    を含有する銅、タングステン、モリブデンまたはモリブ
    デン−マンガン厚膜ペーストを上記窒化アルミニウム焼
    結体表面に塗布し、非酸化性雰囲気、弱還元性雰囲気あ
    るいは加湿雰囲気中で焼成して得られたものであること
    を特徴とする特許請求の範囲第8項または第9項に記載
    の金属化面を有する窒化アルミニウム焼結体。
  12. 【請求項12】上記硼素化合物が酸化硼素、硼酸アルミ
    ニウム、硼化アルミニウム、窒化硼素、硼化チタン、硼
    化ジルコニウムまたはこれらの混合物であることを特徴
    とする特許請求の範囲第8〜11項のいずれか1項に記載
    の金属化面を有する窒化アルミニウム焼結体。
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