JPH0679756B2 - 連続鋳造用モールドパウダー - Google Patents

連続鋳造用モールドパウダー

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JPH0679756B2
JPH0679756B2 JP19450290A JP19450290A JPH0679756B2 JP H0679756 B2 JPH0679756 B2 JP H0679756B2 JP 19450290 A JP19450290 A JP 19450290A JP 19450290 A JP19450290 A JP 19450290A JP H0679756 B2 JPH0679756 B2 JP H0679756B2
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正幸 川本
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は、鋼の連続鋳造に用いるモールドパウダーに
係り、特にパウダーから鋼への浸炭が少なく、極低炭素
鋼の鋳造に使用することのできるモールドパウダーに関
する。
(従来の技術) 鋼の連続鋳造においては、鋳型内の溶鋼の表面に粉末状
あるいは顆粒状のフラックス、いわゆるモールドパウダ
ー(以下、単にパウダーと記す)を投入して溶鋼表面を
被覆するパウダー鋳造が一般に行われている。
このパウダーの役割は、溶鋼表面を被覆して溶融し、
溶融層とその上の未溶融のパウダー層とによって大気と
遮断し溶鋼の空気酸化を防止すること、前記パウダー
の溶融層と未溶融層により熱放散を防止し溶融表面を保
温すること、浮上分離した溶鋼中の非金属介在物を吸
収し溶鋼を清浄化すること、前記パウダーの溶融層が
溶鋼表面を覆いながら鋳型と鋳片との間に流入して潤滑
剤となり鋳片の表面形状を改善すること、等である。こ
れらの機能を果たすためには、パウダーの溶融挙動が適
切であることが最も重要である。
パウダーは、弗化物、炭酸化物、酸化物の粉末の混合物
(便宜的に母材という)に炭素粉が配合されたものであ
る。この炭素粉は、第1図に示すように、母材の粒子を
被覆し、その溶融速度を調整する作用をもつ。
通常、炭素粉としてはカーボンブラックのような微粒の
ものやコークス粉のような比較的粗いものを条件に応じ
て使い分けたり、混合して用いている。その添加量は、
モールドと鋳片間に流入するパウダーの量と釣り合うだ
けの融解量が得られるように選定するのであるが、少な
い場合でも2重量%程度、多いものになると10重量%以
上になる。パウダー中の炭素粉の量が多いと、融解して
いく粒子どうしの接触が抑制され、モールド内浴面にお
いて粉末状態が安定に持続され、溶鋼の保温が十分に行
われるという利点がある。一方、パウダー中の炭素分
は、鋳造する鋼の炭素含有量に影響を及ぼす。即ち、炭
素含有量が低い鋼の連続鋳造の場合には、パウダーから
溶鋼への浸炭の問題がある。そこでパウダー中の炭素の
含有量を低下させるべく、母材粒子と炭素粒子の直径の
比率を調整する(特開昭52-57029号公報)、あるいは炭
素の代替品として窒化硼素を使用する(特開昭52-57028
号公報)という提案がなされている。
(発明が解決しようとする課題) 炭素量が、例えば50ppm以下のような極低炭素鋼の連続
鋳造においては、パウダーからの浸炭が問題となる。こ
のため、前記のようにパウダーへの炭素粉の添加量を少
なくして浸炭を防止する対策が種々提案されている。し
かし、炭素の含有量を低下させるとパウダーの溶解速度
の制御が困難となって鋳造に支障をきたしたり、溶鋼表
面の保温が不十分となる等の問題が生じる。
本発明は、上記のように相反する要求を同時に満足する
パウダーを提供することを目的とし、炭素粉の含有量が
溶鋼浸炭を殆どおこさない程度に少なく、しかも溶融挙
動等の基本特性において従来の粉末に劣らないパウダー
を提供するものである。
(課題を解決するための手段) 溶鋼への浸炭の問題がなくなるパウダー中の炭素含有量
としては、理論的な裏付けはないものの、実験的に1重
量%以下であれば鋳造条件が変化しても問題がないとさ
れている。1重量%を超えると相当量の炭素が溶鋼へ移
行し、特に低炭素鋼の鋳造では製品に要求される炭素含
有量の規定を満たさない、いわゆる成分はずれが出る。
従って、本発明においては、まず炭素粉の含有量を1重
量%以下に抑えることを基本条件とし、その上でパウダ
ーの溶融特性を従来と同等以上に維持する条件を探究し
た。
パウダー中における炭素粉の機能としては、前記のとお
りパウダー母材の粒子の回りに均一に付着し、粒子どう
しの直接の接触を防止することがある。したがって、炭
素粉の量が少なくても、これが母材粒子を均一に被覆す
るのであればパウダーの融解速度の適切な制御が可能と
なるはずである。このような視点から、本発明者らは、
パウダーに添加する炭素粉の物理化学的性質と、パウダ
ー中での炭素粉の機能について詳しく調査を行い、次の
知見を得た。即ち、炭素粉の性能を表す物理化学的パラ
メーターとしては平均粒子径とストラクチャー(粒子の
つながり、鎖状構造)があり、共にJIS-K 6221で規定さ
れている。これらのパラメーターで表される炭素粉末の
特性が或る特定の範囲にあれば、従来の使用料より少量
の炭素粉でも、第1図(b)に示すように、粒子表面を
十分に覆うことが可能となり、滓化制御が極めて安定に
行われる。
本発明は、上記の知見に基づくもので、その要旨は「平
均粒子径が0.025μm以下で、かつJIS-K 6221で規定さ
れる吸油量が100ml/100g以上で150ml/100g未満の炭素粉
を0.1〜1重量%含有することを特徴とする連続鋳造用
モールドパウダー」にある。
(作用) 本発明のパウダーにおいて、炭素粉の含有量を1重量%
以下とするのは、前記のとおり溶鋼への浸炭を抑えるた
めである。後述する実施例に示すように、炭素粉の含有
量が1重量%を超えると、スラブ表層部の炭素量が第4
図のように上昇し、スラブ表面を研削除去しなければな
らなくなる。近年、炭素含有量が20ppm以下というよう
な鋼種も要求されており、このような極低炭素鋼を製造
する場合、精錬での脱炭能力が10ppm程度までであるこ
とを考慮すると、鋳造の際の浸炭は数ppmに抑えなけれ
ばならない。
前記のように、含有量を0.1〜1重量%にするという前
提で、パウダーの十分な融解速度制御を可能とする炭素
粉として、本発明では平均粒子径が0.025μm以下の炭
素粉を使用する。
平均粒子径が0.025μmを超える炭素粉では、その量が
1重量%以下である場合、母材粒子の被覆が不完全にな
って、第5図に示すように溶解速度を抑えることができ
なくなり、溶鋼上でパウダー中の低融点材料が焼結し、
融解挙動が不均一となる。粒子径が0.025μm以下であ
れば、微細である程望ましい。従って、粒子径の下限値
には特に制限はない。
本発明において使用する炭素粉のもう一つの特徴は、そ
のストラクチャーである。このストラクチャーというの
は、前記のとおり炭素粉のつながり状態をいう用語で、
ストラクチャーが大きいというのは粒子のつながりが大
きいということである。従って、ストラクチャーが大き
過ぎると平均粒子径が大きくなったのと同様の影響をパ
ウダーに及ぼす。
炭素粉のストラクチャーは、JIS-K 6221で規定される吸
油量で判定できるのであるが、その大きさは、第6図に
示すように滓化速度を制御するために、吸油量にして15
0ml/100g以上であってはならない。また、ストラクチャ
ーが小さ過ぎるとストラクチャーどうしの付着凝集が生
じ、凝集した炭素粉がパウダー中で全く機能しなくなる
ため、その下限は吸油量にして100ml/100g以上が好まし
い。
上記のように特定性状の炭素粉を添加することが本発明
パウダーの特徴であるが、他の成分(母材成分)は従来
のままでよい。その配合は鋳造諸条件によって決定され
る。
(実施例) 湾曲半径10mの1点矯正連続鋳造機において、スラブサ
イズ1800mm×150mmのモールドで第1表に示す鋼を鋳込
み温度1560℃、鋳造速度2m/分で鋳込んだ。その際、第
2表に示す化学組成のパウダーに、第3表に示す炭素粉
を添加して第4表に示す5種類のパウダーを作製し、鋳
造を行い、鋳片の浸炭量と表面欠陥発生率とを調査し
た。
第2図に鋳片浸炭量、第3図に表面欠陥発生率を示す。
なお表面欠陥発生率とは、下記の式で表されるものをい
う。
第4表のA、B、C、D、Eのどのパウダーを用いた場
合でもブレークアウト事故は発生しなかった。しかし、
パウダーB、D、Eでは、溶鋼表面に皮張りが生じ、表
面欠陥が多発した。浸炭量は、第2図に示すようにパウ
ダーAの場合、炭素粉の含有量が多いために、スラブ表
面から5mmの深さにおいて20ppm程度であるのに対し、
B、C、D、Eについてはほとんど有意差はなかった。
(実施例2) 実施例1と同じ条件で、パウダーに添加する炭素粉の
量、平均粒子径および吸油量の影響を調べた。
第4図は、炭素量が1.0、1.5および3.0重量%のパウダ
ーを使用した場合のスラブの浸炭の状態を示すもの図で
ある。炭素粉が1.0重量%であれば、スラブの炭素含有
量〔C〕の増加は、表面でも数ppmにとどまっている。
第5図は、炭素粉の平均粒子径とパウダーの溶融速度と
の関係を示す図である。溶融速度が適正範囲(2〜3mm/
分)になるのは、平均粒子径が0.025μm以下のもので
ある。第6図は、炭素粉の吸油量とパウダーの溶融速度
との関係を示す図である。吸油量の適正範囲は100ml/10
0g以上、150ml/100g未満であると言える。なお、第5図
および第6図の試験では、炭素粉の添加量を1.0重量%
の一定とした。
(発明の効果) 本発明のパウダーは、パウダー中の炭素粉の含有量が少
ないために溶鋼浸炭の弊害がない。しかも炭素粉として
特定のものを使用しているためにパウダーにおける炭素
の役割も十分に発揮させることができる。本発明のパウ
ダーは、特に極低炭素鋼の連続鋳造に使用するのに好適
である。
【図面の簡単な説明】
第1図は、パウダー中の炭素粉の役割を説明する図で、
(a)は炭素粉が粗粒の場合、(b)は微粒の場合であ
る。 第2図は、鋼の連続鋳造における使用するパウダーの種
類ごとの鋳片浸炭量を示す図である。 第3図は、同じく鋳片の表面欠陥発生率を示す図であ
る。 第3図は、パウダーの種類と鋳片の表面欠陥発生率との
関係を示す図である。 第4図は、パウダーの炭素含有量と鋳片の浸炭との関係
を示す図である。 第5図は、パウダーに添加する炭素粉の平均粒子径とパ
ウダーの溶融速度との関係を示す図である。 第6図は、パウダーに添加する炭素粉の吸油量とパウダ
ーの溶融速度との関係を示す図である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】平均粒子径が0.025μm以下で、かつJIS-K
    6221で規定される吸油量が100ml/100g以上で150ml/100
    g未満の炭素粉を0.1〜1重量%含有することを特徴とす
    る連続鋳造用モールドパウダー。
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