JPH0679525U - 折 箱 - Google Patents

折 箱

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JPH0679525U
JPH0679525U JP026223U JP2622393U JPH0679525U JP H0679525 U JPH0679525 U JP H0679525U JP 026223 U JP026223 U JP 026223U JP 2622393 U JP2622393 U JP 2622393U JP H0679525 U JPH0679525 U JP H0679525U
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JP026223U
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秀博 堀川
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技研化成株式会社
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 折箱としての高級感を損なうことなく、従来
の折箱における構造上、高級品としての意匠上、製造上
の問題、非スタッキング性による製品輸送時、在庫保管
時の問題等、従来の折箱が抱える数々の問題点を解決し
うる新規な折箱を提供すること。 【構成】 上方に開口して開口周縁部に外向き鍔部6を
形成した合成樹脂シート製内容器2に、内面上部に前記
鍔部6を受け入れる嵌合溝7を形成した帯状外枠3を巻
回状に取り付けて帯状外枠3の端部8’、8’同士を接
合して接着シート4で固着してなる折箱1。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、食品包装用容器としての折箱に関するものであり、更に詳しくは、 本考案に係る折箱は、簡単に製造することができ、製造工程の合理化、製造コス トの低減を可能とするとともに、最終使用段階で組み立てることもでき、製造段 階、輸送段階、および使用段階の各段階における、保管、輸送の合理化やコスト の低減をも達成しうるものである。
【0002】
【従来の技術】
食品包装用の容器としては、この折箱の他、トレー、カップ等、種々のものが ある。これらの食品包装用容器の中でも、折箱は寿司、高級料理、あるいは弁当 等、一般的に高級な食品包装用容器として位置づけられている。この折箱の特徴 は、箱の周囲が垂直面となっている点にあり、この点が合成樹脂等の一体成形で 皿状に成形されるトレーやカップ類等との間で一線を画して、折箱が高級品とし て取り扱われる所以である。そして、このように箱の周囲が垂直面であることと 、高級品としての意匠性等の点から、折箱の場合には、トレーのように一体成形 することはできず、折箱に特有の構造、製造方法が採用されている。この従来か らある折箱としては、例えば図14、図15に示す貼り底タイプ、あるいは図16、図 17に示す入れ底タイプといわれるものが、現在使用されている折箱全体の内で約 8割程度を占める代表的なものである。この他、図18、図19に示す融着タイプと いわれる折箱等がある。
【0003】 前記図14、図15に示した貼り底タイプの折箱Aは、紙、発泡合成樹脂等にて平 面視で略ロ字形に形成した外枠101 の底面に、接着剤102 または熱融着により底 板103 を貼着してなるものである。また、図16、図17に示した入れ底タイプとい われる折箱Bは、発泡合成樹脂等を帯状に形成した外枠111 の内面下部に、その 全長にわたって嵌合溝112 を形成し、この外枠111 を底板113 の形状に応じて形 成したVカット114 部分で折曲して前記嵌合溝112 へ底板113 の周端縁を嵌合し た状態で該底板113 に外枠111 を巻回状に取り付けるとともに、該外枠111 の端 部115 、115 同士をホットメルト接着剤等にて互いに接着してなるものである。 更に、図18、図19に示した融着タイプの折箱Cは、底板131 の周囲に外枠132 ・ ・を連設して展開状に形成した発泡合成樹脂製の型板を、前記外枠132 を底板13 1 の周囲を取り囲むように垂直に折曲するとともに、互いに隣接する外枠132 、 132 の端面133 、133 同士を熱融着して箱状に形成してなるものである。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のような従来の折箱は、いずれのタイプにおいても、その 構造上の問題や、構造に起因する製造上の問題が数多く存在する。
【0005】 例えば、図14、図15に示した外枠101 の下面に底板103 を貼着した最も一般的 な貼り底タイプの折箱Aの場合、接着剤102 の量が少ないと、内部に食品を収納 したときに食品の重みによって底板103 が脱落したり、接着部分の隙間から液漏 れしたりするおそれがある。また、反対に接着剤102 を付けすぎると、接着剤10 2 が箱の側面にはみ出し、接着剤102 が完全に乾燥硬化していない状態では、は み出した接着剤102 によって複数の製品同士が互いにブロッキングを起こす、と いった問題がある。更に、このように接着剤102 を用いて製造する場合には、接 着剤102 が完全硬化するまで長時間の養生を必要とし、また、工場内に養生のた めの設備や広い場所を確保する必要がある。この場合、接着剤102 としてホット メルト接着剤を用いれば、前記のような養生の必要はなくなるが、この貼り底タ イプの折箱Aの場合には、食品を詰める底板103 の全周にわたって接着する必要 があるので食品衛生上ホットメルト接着剤の使用には問題があるだけでなく、外 枠101 と底板103 とを貼着した場合に、これらの外枠101 や底板103 の形状に歪 みが発生しやすいことから、ホットメルト接着剤のように接着後直ちに固化して しまう接着剤を用いた場合には、形状の歪みを補正できず、不良品が多発するお それがある。また、底板103 を熱融着するものにおいては、底板103 の全周にわ たって確実に熱融着する必要があり、しかも、この貼り底タイプの折箱Aの場合 、外枠101 と底板103 との位置合わせが面倒で、製造コストも高くつく。
【0006】 また、図16、図17に示した入れ底タイプの折箱Bにおいては、底板113 の周縁 部を外枠111 内面の嵌合溝112 内に嵌合しているが、この場合も底板113 が外枠 111 の嵌合溝112 に確実に取り付けられていないと、食品の重みによって底板11 3 が脱落したり、あるいは底板113 と外枠111 との嵌合部の隙間から液漏れした りするおそれがある。このため、外枠111 と底板113 とを接着剤等にて密接に固 着する必要があるし、また同様に帯状外枠111 の両端部115 、115 同士の間も、 確実に固着されていないと食品の重みや、折箱Bを手にとった場合等に外枠111 が端部115 、115 同士の接合部で破損したり、また接合部から液漏れしたりする おそれがある。そしてこの場合にも、前記のように接着剤を用いて製造している ので、前記の貼り底タイプの折箱Aと同様に製品同士のブロッキングの問題、養 生時間、場所等の確保といった多くの問題があるだけでなく、底板113 と外枠11 1 との嵌め合わせ、接着、養生といった工程が必要で、製造コストも高くつく。
【0007】 更に、図18、図19に示した融着タイプの折箱Cの場合は接着剤を用いておらず 、前記のような接着剤のはみ出しによるブロッキングの問題や、接着剤を乾燥硬 化するための養生にともなう問題はないものの、外枠132 の端部133 、133 同士 を箱Cの周囲4箇所で熱融着する必要があり、そのための特別な装置が必要で設 備費も高くつき、ひいては製造コストの増大という結果を招く。また、この融着 タイプの折箱Cの場合には、底板131 と外枠132 とが同一素材にて連続して成形 されているために、底板131 から外枠132 の内面にかけての意匠に変化がなく、 折箱としての高級感に欠けるといった難点もある。
【0008】 また、前記のように従来の折箱A〜Cは、いずれも接着箇所や融着箇所が多く 、かつこの接着や融着が不完全であると食品を詰めた場合に折箱が破損したり、 液漏れしたりするおそれもあることから、製造時に予め箱状に組み立てておく必 要があり、従来の折箱は完成品の状態で使用者の元に出荷されていた。しかしな がら、前記のようにこの折箱は、その周囲が垂直に形成されているという特徴を 有することから、簡易な食品包装用容器である皿状トレーのように複数の折箱を 互いに嵌め合い状態にスタッキングすることができない。このため、折箱を製造 元から使用者の元へ輸送する場合の製品容積が大きくなり、輸送コストが高くつ くという問題がある。そのうえ、製造元での製品在庫の保管にも大きな空間を必 要とし、また、使用者である食品製造業者や食品販売店等においても大きな保管 場所を必要とし、特に店内のバックスペースの限られているテイクアウト専門の 食品販売店等では、この保管場所の問題は重要である。
【0009】 また、このような折箱には、透明な上蓋をする場合が多いが、従来はこの上蓋 を付けるには、例えば図15に想像線で示すように折箱Aの外枠101 の上から上蓋 104 を覆い被せるように取り付けていた。しかしながら、このように折箱Aの上 面に上蓋104 を覆い被せた場合、上蓋104 の端が外枠101 からはみ出しているた め外れ易いという問題があるだけでなく、外枠101 から上蓋104 がはみ出した状 態は、折箱の外観上好ましいものではなかった。
【0010】 以上のように、従来の各種タイプの折箱は、それぞれのタイプ毎に、その構造 上の問題、高級品としての意匠上の問題、更には、製造上の問題等の数々の問題 を抱えているだけでなく、高級感を要求される折箱の本質的な構造に起因する非 スタッキング性による製品輸送時、在庫保管時の問題等もあった。
【0011】 そこで、本考案では、折箱としての高級感を損なうことなく、上記のような従 来の折箱が抱える数々の問題点を解決しうる、全く新規な折箱を提供せんとする ものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するための本考案の第1は、上方に開口して該開口周縁部に 外向きの鍔部を形成してなる合成樹脂シート製の内容器と、内面上部に前記内容 器の鍔部を受け入れる嵌合溝を形成してなる帯状外枠と、よりなり、前記帯状外 枠の嵌合溝に内容器の鍔部を嵌合して該内容器の周囲に帯状外枠を巻回状に取り 付け、該帯状外枠の端部同士を互いに接合して固着してなる折箱である。
【0013】 また本考案の第2は、前記第1の要件に加えて、帯状外枠の接合した両端部に わたって接着シートを貼付してなることを要件とする折箱である。
【0014】 そして本考案の第3は、前記第1、第2の要件に加えて、周縁部に鍔部を形成 した合成樹脂シート製の上蓋を、帯状外枠の嵌合溝に前記鍔部を嵌合して内容器 の周囲の帯状外枠内に取り付けてなることを要件とする折箱である。
【0015】 更に、本考案の第4は、前記第3の要件に加えて、内容器と帯状外枠との間に 下方に開口した隙間空間を形成するとともに、帯状外枠内に取り付けた上蓋の上 面に前記帯状外枠の上端面から上方に突出する部分が前記隙間空間に内嵌しうる 形状とした凸部を形成してなることを要件とする折箱である。
【0016】
【作用】
上記のように構成してなる本考案に係る折箱は、内容器と帯状外枠とが別々に 製造された後、帯状外枠の嵌合溝に内容器の鍔部を嵌合して該内容器の周囲に帯 状外枠を巻回状に取り付け、該帯状外枠の端部同士を互いに接合することで組み 立られる。この折箱の組み立てに際しては、これを製造時に組み立てて出荷する 場合には、接合した帯状外枠の端部同士を接着剤あるいはホットメルト接着剤あ るいは熱融着にて強固に固着し、完成品として出荷される。一方、帯状外枠と内 容器とが互いに組み立てられることなく独立した部材のままで製造元から適宜流 通過程を経て使用者である食品製造業者、あるいはテイクアウト食品販売店等に 出荷される場合には、出荷時のままの状態でこれらの食品製造業者や食品販売店 等で使用時まで保管され、折箱に食品を詰める段階で、前記帯状外枠の嵌合溝に 内容器の鍔部を嵌合して帯状外枠を内容器の周囲に巻回状に取り付けたうえで、 帯状外枠の端部同士を接合して両端部を接着シートにより固定することで、簡単 に箱状に組み立てられ、帯状外枠内の内容器に食品を詰めて販売に供する。尚、 先に述べた工場内で組み立てて完成品の状態で出荷される場合であっても、接合 した帯状外枠の端部同士を接着シートで固定してもよいことはもちろんである。
【0017】 また、上蓋を取り付けるものでは、前記のようにして組み立てた折箱の上方か ら帯状外枠の内側に上蓋を嵌め、この上蓋の周縁部に形成した鍔部を帯状外枠の 嵌合溝に嵌合することで帯状外枠内に取り付ける。
【0018】 更に、内容器と帯状外枠との間に下方に開口した隙間空間を形成するとともに 、上蓋の上面に前記隙間空間に内嵌する凸部を形成してなる折箱の場合には、蓋 をした複数の折箱を、下位の折箱の上蓋の凸部が上位の折箱下面の前記隙間空間 に嵌合した状態で上下に積み重ねることができる。
【0019】
【実施例】
以下、図面に示した実施例にもとづき本考案を更に詳細に説明する。
【0020】 図1に示すものは、本考案に係る折箱1の代表的な実施例を示すものである。 この折箱1は、図中符号2で示す内容器、3で示す帯状外枠、および4で示す接 着シートからなり、更にこの折箱1には、5で示す上蓋が付いている。この折箱 1は、前記帯状外枠3を長手方向の複数箇所に形成したV字カット部分8で内容 器2の形状に応じて折曲して、内容器2の開口周縁部に形成した鍔部6を前記帯 状外枠3の内面上部に形成した嵌合溝7に嵌合した状態で内容器2の外周に帯状 外枠3を巻回状に取り付け、該帯状外枠3両端部の端面8’、8’同士を内容器 2の一隅部で互いに接合し、図2に示すようにその両端部にわたって接着シート 4を貼付することで箱状に組み立てられる。そして、このように組み立てられた 折箱1の上方から帯状外枠3内に前記上蓋5を嵌め込み、該上蓋5の周縁部に形 成した鍔部9を前記帯状外枠3内面の嵌合溝7内に嵌合した状態で取り付けられ る。
【0021】 前記のような折箱1を構成する内容器2、帯状外枠3、接着シート4、更には 上蓋5は、それぞれ別々に製造され、図3に示すように合成樹脂シート製の立体 的な内容器2や上蓋5は互いに嵌め合い状にスタッキングされ、また平面的な帯 状外枠3や接着シート4も多数を重ね合わせた状態で製造元から流通過程に乗せ られ、かつ、食品製造業者や食品販売店等の使用者の元でそのまま使用時まで保 管され、必要に応じてその都度組み立てて使用されるものである。
【0022】 上記のような本考案にかかる折箱1は、内容器2の周縁部に帯状外枠3を巻回 状に取り付けており、内容器2内に食品を詰めるようになっていることから、従 来の貼り底タイプや入れ底タイプの折箱のように底板が外れて食品がこぼれたり 、液漏れしたりといったような底板の接着強度等が問題となるようなことは全く なく、帯状外枠3の端面8’、8’同士の接合部の強度についても、従来の貼り 底タイプや融着タイプのような強固で隙間のない完全な接着は必要とせず、単に 接着シートを貼付して両端部を連結するだけでも食品包装用容器として必要とさ れる機能を十分発揮しうるのである。したがって、この折箱1は使用者の元でも 簡単に組み立てることができるのである。また、このように組み立て時に接着剤 を必要としないので、接着剤の乾燥、硬化のための養生時間やはみ出した接着剤 によるブロッキングといった問題も皆無である。
【0023】 この場合、前記の帯状外枠3の両端部間に接着する接着シート4は特別なもの ではなく、粘着シールやワッペン、あるいは単なる市販の粘着テープ等で止める ようにしてもよい。また、このような食品包装用容器としての折箱の場合には、 製造年月日や製造者名、賞味期限等を記載したり、更には製造者印を押したりし た製品シールが貼付されるのが一般的であることから、この製品シールを帯状外 枠3の両端部間にわたって貼付すれば、折箱1の組み立てと同時に製品シールの 貼付作業も完了し、作業の一層の合理化が図れるわけである。
【0024】 尚、実施例では帯状外枠3の端面8’、8’同士を斜めにカットして互いに接 合しているが、両者を凹凸嵌合状に接合することで、接合強度を高めることもで きる。また、図例のものは1本の帯状外枠3で内容器2の全周を取り囲むように しているが、内容器2の形状、構造等の理由により、2本以上の帯状外枠3を適 宜連結するようにしてもよい。更に、帯状外枠3の端部同士の接合位置も、必ず しも内容器2の隅角部でなくてもよい。
【0025】 この種の折箱の場合、製造元から使用者の元へ輸送するために要する費用がそ の製品価格の約2割を占めるというのが常識であって、また、製品在庫の保管の ための費用も製品価格のうちの重要な要素である。そして、この場合の輸送費用 や保管費用は、折箱の容積に略比例する。この点、本考案の折箱1の場合であれ ば、折箱1を構成する各部材毎に分離され、各部材毎にスタッキング状態で使用 者の元に届けられ、必要に応じて簡単に組み立てることができるので、製品在庫 の保管時や輸送時における容積は予め組み立てられていた従来の折箱の場合に比 べて約5分の1程度にまで縮小することが可能となる。したがって、保管のため の場所や費用、および輸送に関する費用等もその程度にまで縮小することが可能 となるのである。とりわけ、テイクアウト専門の食品販売のチェーン店等の場合 であれば、店内のバックスペースは極めて限られており、従来のように組み立て 済の折箱では、保管場所を確保するために貴重な店内空間が犠牲になっていたが 、本考案の折箱1のように、部材毎に保管しておき必要に応じて組み立てること ができれば保管のための場所も少なくてすみ、店内空間を有効に利用することが 可能となり、多大なメリットがある。
【0026】 本考案に係る折箱1は上記のとおりであるが、この折箱1を構成する各部材に ついて、以下に更に詳細に説明する。
【0027】 先ず、前記内容器2は、通常、シート状の合成樹脂素材を用いて真空成形によ り肉薄の容器状に成形される。図例の内容器2は平面視四角形であるが、この内 容器2の形状は特に限定されるものではなく、三角形、五角形、その他の多角形 状や、円形あるいは楕円形等であってもよい。そして、この内容器2は、前記の ように合成樹脂シートの真空成形で肉薄に成形されるとともに、容器の下方にゆ くにしたがって縮径したテーパー状に成形することで、図3のように互いに嵌め 合い状態で多数の内容器2を上下にスタッキング可能となっている。
【0028】 また、この内容器2の開口周縁部には、その全周にわたって連続する鍔部6を 形成しているが、帯状外枠3との嵌合状態を維持しうる範囲で断続的に鍔部6形 成するようにしてもよい。この鍔部6の具体的形状は、図5、図6に示すように 、内容器2の上部開口縁から側方へ略水平に突設するとともに、その水平方向の 中間位置に該鍔部6の全長にわって段部10を形成してなり、この段部10部分を帯 状外枠3内面の嵌合溝7の下縁部分に係止するように取り付けている。このよう に、鍔部6の途中に段部10を形成して帯状外枠3内面に係止するように設けるこ とで、内容器2と帯状外枠3とを正確に位置合わせして帯状外枠3内の内容器2 を前後、左右にバランスよく、かつガタツキなく取り付けることができるだけで なく、この段部10が鍔部6の長手方向に連続する補強用リブとなって鍔部6の長 手方向におけるヘタリを防止し、内容器2と帯状外枠3との取付強度を増大させ ることができる。尚、この段部10は、必ずしも鍔部6の全長に設ける必要はなく 、鍔部6の長手方向の適所に複数の段部10を設けるようにしてもよい。また、こ の段部10は、必ずしも設ける必要はないのである。
【0029】 更に、この内容器2は図5で示すようにその側壁11部分が下方にゆくにしたが って縮径したテーパー状に形成されており、帯状外枠3内面との間に下方に開口 した隙間空間12が形成されている。
【0030】 次に、前記内容器2の周囲に巻回状に取り付けられる帯状外枠3は、例えば発 泡ポリスチレン製の板材、またはポリスチレンペーパーを板状に加工した材料等 、比較的肉厚の合成樹脂材料にて作成されており、通常、その表裏両面には同じ く合成樹脂製の化粧フイルムがラミネートされている。そして、この帯状外枠3 は、前記のような板状の合成樹脂材料に、嵌合溝7と内容器2の形状に応じて折 曲するためのVカット部分8とが縦横に穿設された後、所定の幅寸法でスライス して多数の帯状外枠3が同時に製造される。尚、この帯状外枠3の材料として、 木質材料、早生木材その他の天然素材が用いられる場合もある。
【0031】 前記帯状外枠3の表裏にラミネートされる化粧フイルムは、折箱1を組み立て 際にその表裏の意匠としてあらわれるものであって、折箱1に高級感を与えるた めに各種の意匠を施した化粧フイムルが用いられる。そして、前記のように帯状 外枠3の製造過程では、板状の合成樹脂素材をスライスして複数の帯状外枠3を 同時に製造していることから、折箱1を組み立てた状態では、前記帯状外枠3表 裏の化粧フイルムの意匠に加えてスライス面の素材自体の色、材質が帯状外枠3 の上端面にあらわれる。このため、このスライス面の色等と、表裏の化粧フイル ムの意匠との調和を図ることで、折箱1としての高級感をより向上させるように 工夫することができる。更に、本考案の折箱1においては、前記折箱1の内部に 内容器2が取り付けられることから、前記の帯状外枠3の意匠に加えて、この内 容器2の意匠性が付加されることから、帯状外枠3の表裏の意匠、その上端面に あらわれるスライス面の素材、更には、帯状外枠3内部の内容器2の意匠といっ た、多くの意匠要素を各種組み合わせることで、折箱として要求される高級感を 十分に満足しうる多数のデザインの折箱を構成することが可能となるのである。
【0032】 前記の帯状外枠3内面に形成される嵌合溝7の位置は、内容器2の容量や形状 に応じて適宜設定すればよく、特に限定されるものではないが、実施例に示した ものは前記内容器2の開口周縁に形成した鍔部6と同じ高さに形成されており、 折箱1を台等の上においた場合に帯状外枠3の内側に取り付けた内容器2の底面 が帯状外枠3の下端面と同時に台の表面に接するようになっており、内容器2内 に食品を詰めた場合に食品の重みで内容器2が帯状外枠3から外れたりすること もなく、好ましい実施例の一つである。
【0033】 また、この実施例における嵌合溝7の断面形状は、図6に示すように、溝7の 下面7aが内容器2の鍔部6下面を支持するように略水平状に形成され、一方、溝 7の上面7bは帯状外枠3の内面側に向かって上向きテーパー状に形成されるとと もに、溝7の内奥部から更に外側に向かって水平なスリット部分7cが形成されて いる。このように、嵌合溝7の上面7bを帯状外枠3の内面側に開いたテーパー状 に形成することで内容器2の鍔部6の嵌合が容易となり、また上蓋5を取り付け る際にも該上蓋5の鍔部9を容易に嵌合溝7内に嵌合させることができる。しか も、内奥部に形成したスリット部分7cが、内容器2の鍔部6先端を略密嵌状態に 受け入れることで内容器2と帯状外枠3との取付状態を確実なものとすることが できるのである。
【0034】 尚、この帯状外枠3の嵌合溝7の形状は、前記実施例のものに限定されるもの ではなく、例えば図7に示すように、単なる水平なスリット状に形成してもよい 。この場合には、内容器2の鍔部6と、上蓋5の鍔部9とをともに嵌合溝7内に 略密嵌状態で確実に取り付けることができる。また、図8に示すように帯状外枠 3の内面側に開いたテーパー状の嵌合溝7であってもよく、この場合には内容器 2の鍔部6や上蓋5の鍔部9の嵌合溝7への嵌合が容易となる。
【0035】 また、前記内容器2の開口周縁部に形成される鍔部6の形状も上記の実施例の ものに限定されるものではない。例えば図9に示すものは、鍔部6の途中に帯状 外枠3内面に当接する段部10が形成されるとともに、テーパー状の嵌合溝7内に 嵌合される部分は、該嵌合溝7の形状に合わせた上向きの山型凸条14が鍔部6の 全長にわたって形成されており、更に前記凸条14の先端には嵌合溝7の内奥部に 形成されたスリット部分7c内に嵌合される水平片15が形成されている。このよう に、嵌合溝7への嵌合部分に凸条14を形成することで嵌合溝7と鍔部6との嵌合 状態をより密とし、かつ嵌合溝7と凸条14との間で上蓋5の鍔部9を挟持するこ とで上蓋5を確実に取り付けることができる。尚、この場合、図10に示すように 鍔部6の段部10を省略して凸条14のみ形成しておくこともできる。
【0036】 更に、図11に示したものは、前記鍔部6部分に形成した山型の凸条14の頂面に 平坦部16を形成したものであって、この平坦部16の上に上蓋5の鍔部6がのるよ うに構成されたものである。こうすることで上蓋5の取り付けが容易となる。ま た、この場合にも、図12に示すように段部10は省略してもよい。
【0037】 尚、上記の各実施例においては、内容器2の鍔部6と、上蓋5の鍔部9とを、 ともに帯状外枠3に形成した同じ嵌合溝7に取り付けるようにしているが、図13 に示すように、帯状外枠3の内面上下に2条の嵌合溝7、17を設けておき、その それぞれに内容器2の鍔部6と上蓋5の鍔部9とを別々に嵌合するようにするこ ともできる。
【0038】 また、この折箱1の上蓋5は、通常の場合、透明な合成樹脂シートを用いて真 空成形により製造される。このように、上蓋5は合成樹脂シートの真空成形で製 造されているので、図3のように互いに嵌め合い状態で多数の上蓋5を上下にス タッキングすることができる。この上蓋5は、図5、図6に示すように、その周 縁部に帯状外枠3内面の嵌合溝7内に嵌合する鍔部9が形成されるとともに、そ の周囲には折箱1に取り付けたときに、帯状外枠3から上方に突出する凸条13が 上向きに突設されており、その四隅には蓋を外すときの便宜のために取り口18が 設けられている。そして、前記のように帯状外枠3の上方に突出した凸条13部分 は、折箱1下面の内容器2と折箱1内面との間で形成される下方に開口した隙間 空間12に嵌合しうる形状に形成されている。したがって、図4に示すように、こ の上蓋5を取り付けた複数の折箱1・・を上下に積み重ねた場合には、下位の折 箱1の上面に突出した上蓋5の凸条13部分が上位の折箱1の下面の隙間空間12内 に嵌合されることで上下の折箱1、1が互いに嵌め合い状態となり、多数の折箱 1・・を上下に積み重ねても、崩れたりするおそれは全くないのである。
【0039】 以上、本考案に係る折箱1を添付図面の実施例に基づいて説明したが、本考案 は上記の実施例に限定されるものではない。特に、この実施例は内容器2と帯状 外枠3とが部材のままで出荷されて、使用時にこれらを組み立てて帯状外枠3の 両端部を接着シート4で固定して折箱1とする場合について説明したが、予め工 場内で組み立てて折箱1を完成させた状態で出荷することも勿論可能である。そ して、この工場内で組み立てる場合には、帯状外枠3の両端部は上記のように接 着シート4で固着してもよいが、ホットメルト接着剤や熱融着といった手段を用 いることも可能であり、この場合の帯状外枠3の両端部の固着手段は特に限定さ れるものではない。
【0040】 更に、貼り底タイプ、入れ底タイプ、または融着タイプといった従来の折箱で は、底板部分に仕切りを設けることが困難で、別途作成した仕切りを入れるか、 あるいは底板に一体に仕切りを設ける場合であっても、極く低い仕切りしか設け ることはできず、箱内を確実に区画することはできなかったが、本考案の折箱1 では、内容器2を合成樹脂シートの真空成形で作成してなるので、この内容器2 合に仕切りを形成して内容器2内を複数の区画に区分けすることも簡単にできる のである。
【0041】
【考案の効果】
以上のように、本考案に係る折箱によれば、帯状外枠の嵌合溝に内容器の鍔部 を嵌合して該内容器の周囲に帯状外枠を巻回状に取り付け、該帯状外枠の端部同 士を互いに接合するだけで簡単に組み立てることができ、また、貼り底タイプ、 入れ底タイプ、融着タイプといった従来の折箱のように広い部分の接着や多くの 接着箇所を必要とせず帯状外枠の接合した両端同士のみを固着すればよく、接着 剤の塗布、接着剤を乾燥硬化させるための養生時間やそのための設備、場所を必 要とせず、接着剤のはみ出しによるブロッキング、更には接着不要等の問題がな い。
【0042】 また、本考案の折箱の場合、製造段階では折箱を構成する内容器と帯状外枠と を部材毎に製造して、そのまま出荷することもでき、この場合には工場内での組 み立て作業を必要とせず製造工程が簡略化され、製造コストも低減することがで きる。更にこの場合には、製品の在庫や輸送に際しては、各部材毎にスタッキン グした状態で取り扱われることから、予め組み立てて出荷する場合比べてその容 積が大幅に縮小され、在庫の保管や輸送のコストを低減することができ、また、 この折箱の使用者である食品製造業者や食品販売店等においても、折箱の使用時 までは前記のように部材毎に保管しておき、場所をとらずに保管することができ る。したがって、とりわけ店内空間の限られているテイクアウト専門の食品販売 店等におけるメリットには多大なものがある。しかも、この使用時には、内容器 に帯状外枠を巻き付けて接着シートで固定するだけの極めて簡単な作業で手間を かけずに組み立てることができ、また、このように帯状外枠の両端部同士を接着 シートで固定するだけであっても、折箱内に詰めた食品がこぼれたり、液漏れし たりするおそれは全くないのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本考案に係る折箱の1実施例を示す分解斜視
図。
【図2】 前記折箱の組み立て後の状態を示す斜視図。
【図3】 前記折箱の使用前の状態を示す斜視図。
【図4】 複数の折箱を積み重ねる状態を示す側断面
図。
【図5】 前記折箱における内容器、帯状外枠および上
蓋の取り付け状態を示す要部の側断面図。
【図6】 前記折箱の内容器の鍔部、上蓋の鍔部および
帯状外枠の嵌合溝の構造を示す要部の拡大側断面図。
【図7】 前記折箱の内容器の鍔部、上蓋の鍔部および
帯状外枠の嵌合溝の構造の他実施例を示す要部の拡大側
断面図。
【図8】 前記折箱の内容器の鍔部、上蓋の鍔部および
帯状外枠の嵌合溝の構造の他実施例を示す要部の拡大側
断面図。
【図9】 前記折箱の内容器の鍔部、上蓋の鍔部および
帯状外枠の嵌合溝の構造の他実施例を示す要部の拡大側
断面図。
【図10】 前記折箱の内容器の鍔部、上蓋の鍔部および
帯状外枠の嵌合溝の構造の他実施例を示す要部の拡大側
断面図。
【図11】 前記折箱の内容器の鍔部、上蓋の鍔部および
帯状外枠の嵌合溝の構造の他実施例を示す要部の拡大側
断面図。
【図12】 前記折箱の内容器の鍔部、上蓋の鍔部および
帯状外枠の嵌合溝の構造の他実施例を示す要部の拡大側
断面図。
【図13】 前記折箱の内容器の鍔部、上蓋の鍔部および
帯状外枠の嵌合溝の構造の他実施例を示す要部の拡大側
断面図。
【図14】 従来の貼り底タイプの折箱の分解斜視図。
【図15】 前記貼り底タイプの折箱の側断面図。
【図16】 従来の入れ底タイプの折箱の他例を示す分解
斜視図。
【図17】 前記入れ底タイプの折箱の側断面図。
【図18】 従来の融着タイプの折箱の分解斜視図。
【図19】 前記融着タイプの折箱の側断面図。
【符号の説明】
1 折箱 2 内容器 3 帯状外枠 4 接着シート 5 上蓋 6 鍔部 7 嵌合溝 8 V字カット部分 8’ 端面 9 鍔部 10 段部 11 側壁 12 隙間空間 13 凸条 14 凸条 15 水平片 16 平坦部 17 嵌合溝

Claims (4)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上方に開口して該開口周縁部に外向きの
    鍔部を形成してなる合成樹脂シート製の内容器と、内面
    上部に前記内容器の鍔部を受け入れる嵌合溝を形成して
    なる帯状外枠と、よりなり、前記帯状外枠の嵌合溝に内
    容器の鍔部を嵌合して該内容器の周囲に帯状外枠を巻回
    状に取り付け、該帯状外枠の端部同士を互いに接合して
    固着してなる折箱。
  2. 【請求項2】 帯状外枠の接合した両端部にわたって接
    着シートを貼付してなることを特徴とする請求項1記載
    の折箱。
  3. 【請求項3】 周縁部に鍔部を形成した合成樹脂シート
    製の上蓋を、帯状外枠の嵌合溝に前記鍔部を嵌合して内
    容器周囲の帯状外枠内に取り付けてなることを特徴とす
    る請求項1または請求項2記載の折箱。
  4. 【請求項4】 内容器と帯状外枠との間に下方に開口し
    た隙間空間を形成するとともに、帯状外枠内に取り付け
    た上蓋の上面に前記帯状外枠の上端面から上方に突出す
    る部分を前記隙間空間に内嵌しうる形状とした凸部を形
    成してなることを特徴とする請求項3記載の折箱。
JP026223U 1993-04-20 1993-04-20 折 箱 Pending JPH0679525U (ja)

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