JPH0679397U - 汚物収納装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 投入口開閉蓋の閉止タイミングを人体感知信
号が発生した直後からカウントする。 【構成】 容器本体１に形成した汚物投入口４，４の内
側にソレノイドを駆動源とする駆動装置９によって開閉
動作する投入口開閉蓋７を構成し、該駆動装置９をセン
サー１０，１０が発する人体感知信号によって制御駆動
して投入口開閉蓋７を開放すると共に、該人体感知信号
の発生後所定時間を経過した後に閉止するように構成し
た。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、並設した複数のトイレ室間の仕切壁となるパーテーション等の壁面 に設置して使用する構造の汚物収納装置に係り、特に投入口開閉蓋を人体感知用 のセンサーが発する人体感知信号によって開閉駆動する構造になる汚物収納装置 に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来から、トイレ室内に設置する汚物入れとして、収納容器を壁内部に設置す ると共に、汚物投入口の開閉を自動的に行わせる構造の汚物収納装置が提案され ている。このような汚物収納装置として、例えば実公平４−２１５１８号には室 内側から出入自在になる汚物入容器を設けると共に、該汚物入容器の上方に設け られた投入口の開閉蓋を人体感知用のセンサーの人体感知信号によって自動的に 開閉させるように構成し、前使用者が汚れた手で触れた可能性のある汚物入容器 の開閉蓋を素手で掴むことによる不潔感を解消する構造が開示されている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかし、上記従来の汚物収納装置にあっては、投入口開閉蓋が人体感知信号が 停止した後所定時間を経過した後に閉止するように構成したものであるため、い たずら等によって汚物投入口内に手指等人体の一部や、他の被検知物体が挿入さ れた状態が継続したり、またセンサーの故障等によって投入口開閉蓋が常時開放 された状態になる等の問題を有するものであった。

【０００４】 本考案は、上記問題に鑑みて創案されたものであり、投入口開閉蓋の閉止タイ ミングを人体感知信号が発生した直後から所定時間経過後に設定することにより 人による汚物投入動作のみによって投入口開閉蓋の開閉動作をさせることができ るようにした汚物収納装置を提供することを目的とするものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するために、本考案に係る汚物収納装置は、容器本体の上部に 汚物投入口、下部に汚物入容器の収容部を形成し、上記汚物入容器を容器本体の 収容部前面に開閉自在に構成した容器出入口を介して脱着自在に収容すると共に 、上記汚物投入口の内側にソレノイドを駆動源とする駆動装置によって自在に開 閉動作する投入口開閉蓋を構成し、該投入口開閉蓋をセンサーの人体感知信号に よって開放すると共に、該人体感知信号の発生後所定時間を経過した後に閉止す るように構成したことを要旨とするものである。

【０００６】 上記投入口開閉蓋は、該投入口開閉蓋が開放している間に再度センサーの人体 感知信号が発生した場合には、先に発生した人体感知信号による制御信号をキャ ンセルすると共に、後に発生した人体感知信号によって改めて投入口開閉蓋の開 放時間をカウントするための制御信号を入力するように構成することもできる。

【０００７】

【作用】

上記構成によれば、使用者の汚物投入動作のみによって投入口開閉蓋を動作さ せることができ、開口後所定時間が経過すれば駆動装置に構成した復帰ばねの力 で自動的に投入口開閉蓋が閉止するため、該投入口開閉蓋が開放された状態のま ま放置されることがない。

【０００８】

【実施例】

以下、本考案に係る汚物収納装置の構造に関する好適な一実施例を図面に従っ て説明する。 図１乃至図４は本考案に係る汚物収納装置の構造を示すものであり、符号１は 隣接するトイレ室を区画して個室化するパーテーション等の壁体Ｐの表面に装着 固定する容器本体である。この容器本体１は、背面側を開口させた２個の筐体１ ａ，１ａを該背面側開口縁部において相互に嵌合固着して一体化してなるもので あり、本実施例においては、該嵌合部１ｂに上記壁体Ｐを挟持して該壁体Ｐの表 面に装着固定する構造になっている。即ち、各筐体１ａの背面側開口縁部にはそ の背面方向へ短小となる段差部１ｃが形成してあり、壁体Ｐに穿設した取付孔Ｈ に対してその表裏面側から各筐体１ａの段差部１ｃを嵌合し、取付孔Ｈの周縁を 挟持するようにして各筐体１ａ，１ａの段差部１ｃ，１ｃを相互に嵌合固定した ものである。また、符号２は各筐体１ａ，１ａを壁体Ｐの表面に固定する取付フ ランジであり、複数の小螺子３，３によって壁体Ｐに締結固定する構造になって いる。

【０００９】 符号４は、容器本体１の上部に各トイレ室側からも使用することができるよう に、背中合わせになる各筐体１ａ，１ａの表面に構成した汚物投入口、５は容器 本体１の下部に構成した汚物入容器６の収容部である。本実施例において、背中 合わせに構成される上記２箇所の汚物投入口４，４は、容器本体１の正面視又は 背面視において相互に左右方向へ開口位置をずらせて筐体１ａの表面側から内側 へ凹陥形成したものであり、各汚物投入口４の内奥上縁から投入口開閉蓋７を回 動自在に軸着垂下させ、該投入口開閉蓋７の側縁及び下縁を汚物投入口４の開口 縁に対して離接させることによって該汚物投入口４の開閉をするように構成して ある。本実施例において、投入口開閉蓋７はその上縁から下縁方向へ汚物投入口 ４の開口側面形状に対応して曲折した形状に形成してあり、常時は周縁部分を汚 物投入口４の開口縁に当接させて該汚物投入口４を閉止すると共に、汚物投入時 には投入口開閉蓋７をその上縁において回動自在に支持する回動軸８回りに容器 本体１の内側（矢印Ｘ方向）へ回動させて汚物投入口４を開口するようになって いる。この汚物投入口４の上部には投入口開閉蓋７を開閉駆動するソレノイドを 駆動源とする駆動装置９が配設してある。

【００１０】 符号１０，１０は、汚物投入口４の左右内壁に対向配置した光電式の人体感知 用のセンサーである。本実施例において、該センサー１０，１０は、図４に示す ように、表裏配置になる各汚物投入口４，４にそれぞれ構成したものであり、各 汚物投入口４内に使用者が手指等の人体の一部を挿入することによって人体感知 信号を生ずるように構成してある。即ち、図５のタイミングチャートに示すよう に、汚物投入口４内に人体の一部が挿入されて該センサー１０，１０からの受光 信号が所定時間Ｔ１以上遮断された場合に制御装置１１に人体感知信号を入力し 、該人体感知信号に基づく制御信号によって駆動装置９の動作を開始させるもの であり、該駆動装置９のソレノイドＡ，Ｂを所定時間Ｔ２励磁して投入口開閉蓋 ７を開放方向へ動作させると共に、ソレノイドＡ，Ｂの励磁作用が消滅（Ｔ２時 間経過後）した場合には駆動装置９に内蔵した復帰ばね（図示していない）のば ね力によって投入口開閉蓋７を閉止方向へ移動させるようになっている。容器本 体１の表裏に構成した各投入口開閉蓋７，７を制御駆動するセンサー１０，１０ が同時に人体感知信号を生じた場合（図６参照）にも、上記と同様に所定時間Ｔ ２経過後にソレノイドＡ，Ｂの励磁が消滅し、投入口開閉蓋７，７をそれぞれの 駆動装置９に構成した復帰ばねのばね力によって閉止するようになっている。従 って、投入口開閉蓋７は、汚物投入動作がない場合には常時復帰ばねの機械的閉 止動作によって弾力的に汚物投入口４を閉止しており、停電時等においても汚物 収納装置の使用をすることができ、また汚物投入口４が開放されたままの状態が 発生することもない。尚、本考案に係る汚物収納装置には、所望により脱臭装置 １２を付設し、例えば上記センサーＡ，Ｂの何れかが人体感知信号を出力した場 合、又は投入口開閉蓋７が何れも閉止している場合等に脱臭駆動させるように構 成することも可能である。

【００１１】 尚、上記実施例の説明において、投入口開閉蓋７をセンサー１０，１０の人体 感知信号に基づく制御信号によって開放すると共に、該人体感知信号の発生後所 定時間Ｔ２を経過した後に駆動装置９の復帰ばねのばね力によって閉止するよう に構成した例を説明しているが、該投入口開閉蓋７が開放している間に再度セン サー１０，１０に人体感知信号が発生した場合には、先に発生した人体感知信号 に基づく制御信号をキャンセルし、後に発生した人体感知信号に基づく制御信号 によって改めて投入口開閉蓋７の開放時間Ｔ２をカウントするように構成するこ ともできる。このように新しく発生した人体感知信号によって投入口開閉蓋７を 開閉駆動する制御信号を更新することによって、使用中に投入口開閉蓋７によっ て手指を挟まれるかもしれないという使用者の心理的な抵抗感を解消し、汚物収 容装置の使用上の信頼性を高めることができる。

【００１２】 尚、符号１３は容器本体１の下部に構成した汚物入容器６の収容部５を開閉被 蓋する収容部開閉蓋である。この汚物入容器６は、上記収容部開閉蓋１３を構成 する筐体１ａの開口部１ｂを介して容器本体１の収容部５内に装置し、また該収 容部５から取り外すことができるようになっている。

【００１３】

【考案の効果】

本考案に係る汚物収納装置は、以上のように構成したから、公衆トイレ等簡単 なパーテーションで仕切って個室化したトイレ室においても特別な装置を構成す ることなく汚物収納装置の設置をすることができると共に、該汚物収納装置の投 入口開閉蓋を使用者の汚物投入動作のみによって開閉動作させることができ、開 口後所定時間が経過すれば駆動装置に構成した復帰ばねの力で自動的に投入口開 閉蓋が閉止するため、いたずらやセンサーの故障等によって投入口開閉蓋が開放 された状態のまま放置されることがない等、本考案の実施により得られる効果は 極めて大きい。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係る汚物収納装置の一実施例を示す一
部切欠いた正断面図である。

【図２】同じく側断面図である。

【図３】同じく要部拡大断面図である。

【図４】投入口開閉蓋の開閉動作を示すブロック図であ
る。

【図５】同じく投入口開閉蓋の動作例を示すタイミング
チャートである。

【図６】同じく投入口開閉蓋の動作例を示すタイミング
チャートである。

【符号の説明】

１ 容器本体 １ａ 筐体 ４ 汚物投入口 ５ 収容部 ６ 汚物入容器 ７ 投入口開閉蓋 ９ 駆動装置 １０ センサー １１ 制御装置

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 笹原 史朗 神奈川県横浜市戸塚区前田町100番地 小 糸工業株式会社内 (72)考案者 福田 芳道 福岡県北九州市小倉北区中島２丁目１番１ 号 東陶機器株式会社内 (72)考案者 澤登 尚子 福岡県北九州市小倉北区中島２丁目１番１ 号 東陶機器株式会社内

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 容器本体の上部に汚物投入口、下部に汚
   物入容器の収容部を形成し、上記汚物入容器を容器本体
   の収容部前面に開閉自在に構成した容器出入口を介して
   脱着自在に収容すると共に、上記汚物投入口の内側にソ
   レノイドを駆動源とする駆動装置によって自在に開閉す
   る投入口開閉蓋を構成し、該投入口開閉蓋をセンサーの
   人体感知信号によって開放すると共に、該人体感知信号
   の発生後所定時間を経過した後に自動的に閉止するよう
   に構成したことを特徴とする汚物収納容器。
2. 【請求項２】 前記投入口開閉蓋が開放している間に再
   度センサーの人体感知信号が発生した場合、先に発生し
   た人体感知信号による投入口開閉蓋の制御信号をキャン
   セルすると共に、後に発生した人体感知信号によって改
   めて投入口開閉蓋の開放時間をカウントする制御信号を
   入力するように構成したことを特徴とする請求項１の汚
   物収納装置。