JPH067897Y2 - 電動ホッチキスの紙案内装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は電動ホッチキスのマガジンと綴り台との間に被
綴り用紙を入れ込む際に該被綴り用紙の端縁が綴り台の
クリンチ溝に引っ掛からないように案内する紙案内装置
に関するものである。

（従来技術とその問題点） 従来、マガジンのステープル打ち出し口から綴り用紙を
貫通させて綴り台のクリンチ溝に向けてステープルを打
ち出すホッチキスにおいては、綴り用紙を綴り台の上に
載置するにあたり、マガジンと綴り台との間に被綴り用
紙を差し込む際に、綴り用紙の先端（特に角部）が綴り
台のクリンチ溝に引っ掛かって折れ曲がることがあり、
そのままステープルを打ち出すと、綴りが不良となる。

（考案の目的） 本考案は上記欠点を解消し、特に綴り時に綴り用紙の先
端が綴り台のクリンチ溝に引っ掛からないように案内し
て綴りを良好に行なうことができる電動ホッチキスにお
ける紙案内装置を提案することをその目的とする。

（目的を達成するための手段） 前記目的を達成するため、本考案に係る電動ホッチキス
の紙案内装置は、マガジンのステープル打ち出し口から
綴り用紙を貫通させて綴り台のクリンチ溝に向けてステ
ープルを打ち出すホッチキスにおいて、上記綴り台の上
部に上記クリンチ溝の前方と両側方とをカバーする紙置
きテーブルを配設し、該紙置きテーブルを常時は綴り台
の上方に弾性的に保持し、ステープル打ち込み時には綴
り台に接近したマガジンに係合させて綴り台に当接させ
ることを特徴する。

（考案の作用、効果） 前記構成によれば、綴り用紙を綴り台上に置くとき、綴
り用紙の先端は綴り台の上方に弾性的に保持された紙置
きテーブルに案内されてクリンチ溝の上方を通過するの
で、綴り用紙がクリンチ溝に引っ掛かるのを確実に防止
することができる。そして、モータを駆動させると、マ
ガジンが下方に移動して綴り台に接近する。その途中で
マガジンの下面は紙置きテーブル上の綴り用紙の上面に
係合し、紙置きテーブルを圧下させるから、紙置きテー
ブルも下動して綴り台に当接する。マガジンはさらに下
方に移動して打ち出し口からステープルを打ち出して綴
り用紙を貫通させる。ステープルの脚の先端はクリンチ
溝で折曲げられ、綴りが終了する。

このように、本考案によれば、綴り用紙がクリンチ溝に
引っ掛かるのを確実に防止することができ、常に良好な
綴りを実現できる。

（実施例） 以下、図面によって本考案の実施例について説明する。

第１図は電動ホッチキスを示すもので、この電動ホッチ
キスは基台１の上にマガジン２を枢支させ、モータ３に
より回転するカム４により作動杆５とともに駆動リンク
２０を上下方向に作動させ、該駆動リンク２０に連係す
る上記マガジン２を上下動させてマガジン２のステープ
ル打ち出し口６から綴り用紙７を貫通させて綴り台８の
クリンチ溝９に向けてステープルを打ち出して綴り作動
するものである。

次に、綴り台８は基台１に可動クリンチャ１０を軸支す
る一対の対向支持板１１を固定し、さらにその上にコ字
状に折曲げられたクリンチプレート１２を固定してなる
もので、クリンチ溝９はクリンチプレート１２の上面部
に形成された開口部１３の内側に形成されている。

さらに、綴り台８の上部には紙置きテーブル１４が前傾
状態で配設されている。紙置きテーブル１４もコ字状に
折曲げられてクリンチプレート１２の上に、上記クリン
チ溝９の前方と両側方とをカバーするように配設されて
いる。紙置きテーブル１４が配設されている。紙置きテ
ーブル１４の側片部１４ａには上下に開口溝１５が形成
され、該開口溝１５からは可動クリンチャ１０の対向支
持板１１が突出し、また前記クリンチプレート１２の側
片部１６の中間に形成された係合突片１７が突出してい
る。そして、紙置きテーブル１４の側片部１４ａの下部
に形成された係合突片１８と前記クリンチプレート１２
の側片部１６の係合突片１７にはバネ１９が取付けら
れ、該バネ１９により紙置きテーブル１４は常時は綴り
台８の上方に浮き上がり状態で弾性的に保持されてい
る。紙置きテーブル１４は綴り時にマガジン２の下面に
係合するように配設され、下方に押されると、綴り台８
に当接するまで移動する。このとき、紙置きテーブル１
４の移動案内は、開口溝１５の側縁がクリンチプレート
１２の係合突片１６及び対向支持板１１に摺接すること
により行なわれる。

なお、特に第２図に示されているように、可動クリンチ
ャ１０は支持している支持板１１の上面は綴り台８より
も上方に突出し、紙置きテーブル１４の厚さはこの突出
量分だけあればよい。これにより、紙置きテーブル１４
と可動クリンチャ１０の上面は面一となり、良好な綴り
を得ることができ、使い勝手がよい。

前記構成において、第３図のように、綴りに先立って綴
り用紙７を綴り台８の上に載置するため、マガジン２と
綴り台８との間に差し込むと、綴り台８の上には紙置き
テーブル１４が配設されているから、綴り用紙７の先端
は前傾した紙置きテーブル１４の上に案内されて滑り込
む。このとき紙置きテーブル１４は綴り台８の上方に浮
き上がっているから、綴り用紙７がクリンチ溝９に引っ
掛かることなく、スムーズに所定の位置まで差し入れる
ことができる。

その後モータ３を駆動させると、マガジン２が下方に移
動して綴り台８に接近する。その途中でマガジン２の下
面は綴り用紙７の上面に係合し、紙置きテーブル１４を
圧下させるから、紙置きテーブル１４も下動して綴り台
８に当接する。マガジン２はさらに下方に移動して打ち
出し口６からステープル２１を打ち出して綴り用紙７を
貫通させる。ステープルの脚はクリンチ溝９で可動クリ
ンチャ１０により先端が折曲げられ、綴りが終了する。

上述のように、綴り用紙７を綴り台８上に置くとき、綴
り用紙７の先端は紙置きテーブル１４に案内されてクリ
ンチ溝９の上方を通過するので、綴り用紙７がクリンチ
溝９に引っ掛かるのを確実に防止することができ、常に
良好な綴りを実現できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る電動ホッチキスの要部の斜視図、
第２図は綴り台周辺の分解斜視図、第３図は紙案内装置
の作動態様説明図である。 符号２…マガジン、６…打ち出し口、８…綴り台、９…
クリンチ溝、１４…紙置きテーブル

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】マガジンのステープル打ち出し口から綴り
   用紙を貫通させて綴り台のクリンチ溝に向けてステープ
   ルを打ち出すホッチキスにおいて、 上記綴り台の上部に上記クリンチ溝の前方と両側方とを
   カバーする紙置きテーブルを配設し、該紙置きテーブル
   を常時は綴り台の上方に弾性的に保持し、ステープル打
   ち込み時には綴り台に接近したマガジンに係合させて綴
   り台に当接させることを特徴とする電動ホッチキスの紙
   案内装置。