JPH0678936U - モータ駆動式シャッタ付カメラ - Google Patents

モータ駆動式シャッタ付カメラ

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JPH0678936U
JPH0678936U JP1897393U JP1897393U JPH0678936U JP H0678936 U JPH0678936 U JP H0678936U JP 1897393 U JP1897393 U JP 1897393U JP 1897393 U JP1897393 U JP 1897393U JP H0678936 U JPH0678936 U JP H0678936U
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camera
shutter
motor
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JP1897393U
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俊昭 平井
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株式会社精工舎
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 カメラの故障によるフィルムのカブリを防止
し、また故障の原因が除かれた場合に自動的に正常な状
態に復帰することを目的としたものである。 【構成】 前記再チェック動作においても異常と判断さ
れた場合に、その回数を記憶する第1の記憶手段とを含
み、前記第1記憶手段のカウント値が所定数を超えた場
合にのみ、シャッタ動作を作動不能状態に保持する制御
回路を有する。またカメラが正常に動作した回数をカウ
ントする第2の記憶手段をも有し、所定値を超えたら第
1、第2のカウント値をリセットするようにするととも
に、前記記憶手段を不揮発性の記憶素子(EEPRO
M)で構成する。 【効果】 以上の構成によれば、シャッタのセクタが所
定回数以上正常に閉じなければ、警告または作動不能と
なるので、撮影者はカメラの故障を知ることができる。
また、低温などの一時的な異常の場合は異常の原因がな
くなればカメラは再び正常な状態に復帰するので、故障
と区別することができる。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、モータ駆動シャッタ付カメラに関する。
【0002】
【従来の技術】
シャッタ羽根の開閉動作をステップモータにより行なわせるカメラ用シャッタ は、レリーズ操作により一定の周期を持った駆動パルスをステップモータに入力 してモータを正転させてセクタを徐々に開き、露光量に相当するステップ回動し た時点で駆動パルスの位相を切り換え、ステップモータを逆転させてセクタを閉 じて所定の露光を得るように構成されている。
【0003】 ところで、このようなステップモータによりセクタの開閉動作が行われるシャ ッタは、シャッタ機構本体の負荷トルクの変動によりロータの回転位相と駆動パ ルスの同期が外れロータの回転に滑りが生じたり、カメラ携帯中の振動によりロ ータが回転してシャッタが開放状態に放置されるという問題があった。
【0004】 また、このような異常が生じた場合に、セクタを規定の位置へ強制的に戻すこ とを本出願人はすでに提案している(特開昭60−235125号公報)。
【0005】 さらに本出願人は、特開平2−42427号公報において、カメラに重大な欠 陥が生じて規定位置へ戻れない状態にある時は、シャッタ機構の作動を停止させ る構成を提案している。その他、レリーズを許容するカメラもある。
【0006】
【考案が解決しようとする課題】
上記構成によると、シャッタ機構の作動を停止させる構成の場合は、周囲の気 温が低いあるいはレンズを手で押さえつけていたというように、カメラの欠陥が たとえ一時的なものであったとしても以後の撮影ができなくなるので不便である 。反対にレリーズを許容するカメラの場合は、カメラの欠陥が一時的なものであ れば、その原因がなくなればまた通常の撮影ができるようになる。しかしカメラ の欠陥が復帰できないほど重大である場合には、失敗の写真を撮りつづけたり、 またシャッタの復帰作動音がするため撮影がなされたと思っても撮影されていな いという不具合が生じる。
【0007】 そこで本考案では、シャッタが異常動作をした際に、一時的な異常の場合は異 常を引き起こした原因が除かれ次第、以後の撮影を可能とし、重大な欠陥であり 回復できない異常の場合はレリーズをロックして以後の撮影を禁止し、フィルム の浪費を防ぐことを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
以上の課題を解決するために、本発明のモータ駆動式シャッタ付カメラでは、 正逆回転可能なモータに連動してレンズ開口を開閉するセクタと、前記セクタが 所定位置にあるか否かを検出する位置検出器を含むシャッタ機構と、前記セクタ に対向して装填されるフィルムの巻き戻し動作を行う巻き戻し機構と、写真撮影 動作中に所定のタイミングで前記位置検出器のチェックを行なって前記セクタの 作動を監視し動作異常と判断された場合に処理動作を行う制御回路と、前記セク タの動作異常の回数を記憶する第1の記憶手段とを備えている。
【0009】
【作用】
前記再チェック動作においても異常と判断された場合に、その回数を記憶する 第1の記憶手段とを含み、前記第1記憶手段のカウント値が所定数を超えた場合 にのみ、シャッタ動作を作動不能状態に保持する制御回路を有する。またカメラ が正常に動作した回数をカウントする第2の記憶手段をも有し、所定値を超えた ら第1、第2のカウント値をリセットするようにするとともに、前記記憶手段を 不揮発性の記憶素子(EEPROM)で構成する。
【0010】
【実施例】
以下に本考案の一実施例について説明する。
【0011】 図1は本考案に係るモータ駆動式シャッタ付カメラの概略を示したブロック図 である。カメラの動作の制御を行う装置を含む制御回路(以下「CPU」という )3に、電池42、電源スイッチ41、レリーズスイッチ44、記憶手段(EE PROM)4、セクタ1およびステップモータ2を含むシャッタ機構5、オート フォーカス機構6、測光手段7、巻き戻し機構8および巻き戻しスイッチ9が接 続されている。そして、電源スイッチ41のオン状態でレリーズスイッチ44が オンされると、オートフォーカス機構6が作動してカメラから被写体までの距離 を測定しそれに応じて合焦動作を行い、それとともに測光手段7が被写体の輝度 を検出する。この輝度に基づいてCPUが適正なシャッタ速度や絞りを決定しそ れに従ってシャッタ機構5のセクタ1が開閉されて写真撮影が行われる。1本の フィルム(図示せず)の撮影が完了すると、使用者が巻き戻しスイッチ9をオン することにより巻き戻し機構8が作動してフィルムを巻き戻して取り出し可能な 状態にする。
【0012】 上記動作はシャッタ機構5が正常に作動した場合の例であるが、本考案におい ては、撮影作動中に位置検出器24(図3参照)のオン・オフをチェックして、 その結果シャッタ機構5の動作異常が検出され、しかも数回の処理動作によって も復旧不可能と判断されると、その回数をカウントし、第1の記憶手段へ記憶す る。記憶手段4は複数の記憶手段からなる複合メモリであり、前記第1〜第3の 記憶手段は同一のEEPROMであることが望ましい。そして第1の記憶手段( 以下メモリという)のカウント値が所定値を超えるとシャッタ動作を作動不能状 態にする。
【0013】 以上のような本考案に係るカメラの詳細な構成および動作について、以下に説 明する。
【0014】 図2は、本考案が適用されるシャッタ機構の一例を示すものであって、図中符 号11は、レンズ(図示せず)を位置決めする地板12が取付けられた台版で、 地板12との間にセクタ室13が形成され、ここに対称的に回動してレンズ開口 を決定する2枚のセクタ1、1がピン15により回動可能に設けられている。1 6は、セクタ駆動レバーで、台板11に植設した軸17により回動可能に支持さ れ、一端に形成した溝部16aを介して、軸17に回動可能に設けられた後述す るセクタ駆動車19のピン19aに係合するとともに、台板側に植設したセクタ ピン20によりセクタ1、1に係合している。19は、前述のセクタ駆動車で、 外周に形成したストッパー19b,19bと左旋性を付与する位置規制バネ18 によって静止時に基準位置に規制するように軸17により回動可能に支持され、 一端に形成された歯部19cにより輪列を介して後述するステップモータ2の駆 動軸23aに連結している。
【0015】 24は位置検出器で、図3に示すように導電性板の一反が上方に折り曲げられ て導電片が形成され、セクタ1が規定の停止位置(初期位置)に復帰したとき位 置規制ばね18に対向接触するようにネジ24aにより台板11に取付けられ、 多端に後述する端子板25のリード線25aに接触する接点24bが設けられ、 セクタ1、1が規定の位置に達したとき、位置規制バネ18と導電路を形成する ように構成されている。25は、前述の端子板で、先端を大きく形成した2本の 導電パターン25a、25bが絶縁性基盤の表面にプリント技術により形成され たもので、一方のリード線25aが位置規制バネ18に、他方のリード線25b が導電片の接点24bに導電的に接触した状態で台板11に固定されている。な お、図中符号21は、セクタ駆動車19のストッパー19b、19bと係合して 回転範囲を規制するピンを示している。
【0016】 図4は、前述したステップモータ2の一実施例を示すものであって、図中符号 26は、永久磁石からなる4極ロータで、ロータ軸26aに一端が突出して上板 27と下板28に回動可能に取付けられ、軸26aに取付けられたピニオン29 によりシャッタ機構のセクタ駆動車19を駆動するように構成されている。30 、31は、それぞれ2本の脚部を形成したU字状の磁性体からなるステータで、 それぞれ一方の脚部に励磁コイルL1、L2が巻回され、各ステータの先端にロ ータ26に対して90°となる位置に磁極部30a、30b、31a、31bが 形成されている。これらステータ30、31は、それぞれの一方の磁極部30b 、31bがロータ26に対して45°の位置を取るようガイドピン32、32に より位置決めされて「ハ」字状に配設され、1ステップ90度としてロータ26 を正方向、および逆方向に回転できるように構成されている。
【0017】 図5は、制御回路(CPU)3の一実施例の要部、すなわち写真撮影動作を制 御する部分を示したものである。図中符号40は、制御回路の中心部をなすマイ クロコンピュータで、電源スイッチ41により電池42から作動電圧VDDの供給 を受けてトランジスタ43によりパワーホールドされプログラムに基づいて一連 の動作を開始し、またレリーズスイッチ44のオン後、所定時間が経過した時点 で作動電圧の供給を断たれて動作を停止するもので、入力ポートには、被写体輝 度が√2倍となるとN倍の幅をもってアペックス演算に適した信号を出力する測 光手段(輝度検出回路)7、およびセクタが所定位置にあるか否かを検出する位 置検出器24が、また出力ポートφ0〜φ2にはステップモータ駆動回路46を 介してセクタ1を駆動するステップモータ2が接続されている。なお、図中符号 A0〜A2は、各種の警告を行なう表示灯を、47は、処理装置の基準タイミン グ信号を発生するための水晶振動子をそれぞれ示している。また、フィルム感度 はスイッチD1、D2、D3、D4により設定される。
【0018】 図6は、モータ駆動信号の生成部の一実施例を示すブロック図で、図中符号5 1は、データバス52を介して入力するデータによりアクセスを受けるデータR OMで、ステップモータのステップ回転数Nsをデータとし、露光量Eをアドレ スとして格納し、演算により求められた露光量Exをもってアクセスすることに よりステップモータの回動量データを得ることができるように構成されている。 カウンター54は、セクタ開口以前にステップ回転数Nsをプリセットされてパ ルス発生回路53からのパルスによりダウンカウントされて零になった時点で再 びステップ回転数Nsがプリセットされるように構成されている。55はシフト レジスタで、パルス発生器53からのパルスに基づいて2相パルスを発生し同時 にカウンター54からのカウントアップ信号、およびデータバス52からの信号 により出力パルスの位相を反転するように構成されている。なお図中符号56は 、露光動作中はハイレベルφ0を出力するラッチ回路を示している。
【0019】 図7は、前述したモータ駆動回路46の一実施例を示すもので、ステップモー タの駆動コイルL1、L2のそれぞれにゲートG1〜G4、G5〜G8からなる 交互切り換え回路を介してトランジスタTr1〜Tr4、Tr5〜Tr8を接続 し、シフトレジスタ55からの信号φ2、φ1に応じてステップモータを正逆方 向に駆動するように構成されている。
【0020】 つぎに、このように構成した装置の動作を図8に示したフローチャートに基づ いて説明する。
【0021】 まずシャッタ機構5が正常に作動した場合について説明する。電源スイッチ4 1をオンにすると(F1)、ホールド素子がHレベルにされ(F2)、電池42 から制御回路(信号処理回路)40に作動電圧VDDが供給されるとともに、一定 時間経過後にリセット端子Rに信号が印加されて装置のリセットが解除され、電 源スイッチ41のオン・オフにかかわりなく、装置に作動電圧VDDが供給され カウンターがリセットされる(F3)。
【0022】 この時点で位置検出器24がオンになったか否かを調べ(F4)、位置検出器 24がオンの場合にはカウンター54をチェックし(F5)、カウンター54が 0である場合は異常処理動作が1回も行なわれておらず完全に正常な状態である とみなされる。このようにしてセクタ1が規定位置にあることが確認されると、 測光手段7により測光を行うとともにオートフォーカス機構6により合焦動作を 行なう(F6)。
【0023】 以上F2〜6のステップが、電源スイッチ41のオン(F1)により自動かつ 連続的に行なわれる。そこで、レリーズスイッチ44がオンされると(F7)、 露出行程(F8)に入る。この露出行程の詳細について以下に説明する。
【0024】 まず、前述の測光行程(F6)により求められた露光量によりデータROM5 1のアドレスEにアクセスを掛け、露光量に対応するステップ回転数データNs をカウンタ54にプリセットする。続いて、ステップモータの信号φ0をハイレ ベルにしてステップモータを励磁し、この状態を10ミリ秒間保持して以後のス テップモータを安定して動作させるための処理を行なう(図9参照)。
【0025】 ロータが静止した時点で、パルスがカウンター54に入力し、モータ駆動回路 46を介して、ステップモータを1ステップずつ正方向に回動してセクタ1、1 を開き始める。これにより位置検出器24がオフとなり、またカウンタ54が1 ずつ減算されていく。このようにしてカウンタ54にプリセットされた個数のス テップ駆動パルスが入力すると、データROM51からステップ回転数Nsが再 びプリセットされ、同時に駆動回路46の出力パルスの位相が切換えられる。こ れによりパルスモータが逆転してセクタ1、1が閉じ始め、カウンタ54が零と なった時点で、ステップ駆動パルスが停止する。これによりセクタ1、1が規定 の位置に戻って位置規制バネ18が導電片に接触して電路を閉成し、位置検出器 24がオンとなり、同時に光路が閉じる。セクタが閉じると、ステップモータの 信号φ0が一定時間、例えば10ミリ秒間だけ出力してモータを強制的に静止さ せて再露光を防止する。
【0026】 なお、ステップF7においてレリーズスイッチ44がオンされない場合は、ホ ールド端子をLレベルに下げて(F18)、待機状態となる。
【0027】 以上のようにして、露出(F8)が終了したら、位置検出器24がオンになっ ているか否かを調べ(F9)、これがオンの場合にはフィルム送り信号を出力し てフィルムを巻き上げ(F10)、ホールド端子をLレベルに下げて(F11) 作動電圧供給を停止して、全動作を終了し次の撮影に備える。
【0028】 以上のようにして、露出(F8)が終了したら、位置検出器24がオンになっ ているか否かを調べ(F9)、これがオンの場合にはフィルム送り信号を出力し てフィルムを巻き上げ(F10)、ホールド端子をLレベルに下げて(F11) 作動電圧供給を停止して、全動作を終了し次の撮影に備える。繰り返し撮影をす る場合は電源スイッチはオンのままなので、レリーズスイッチの半押しでパワー ホールドをHレベル(F2)にすればよい。
【0029】 ステップF4において位置検出器24がオフの場合には、セクタ1が規定位置 にないため、モータ駆動回路46の出力位相を反転し、ステップモータ2に逆転 パルスを出力する(F12)。これにより、ステップモータ2は逆転駆動されて セクタ1を規定位置に強制的に復帰させようとする。ここで、逆転パルスの供給 個数をカウンター54によりカウントし(F13)、所定の個数M以下の逆転パ ルスを供給した時点で位置検出器24がオンと判断されると(F14、F4)、 セクタ位置は正常に復帰したとみなされる。そこでカウンター54が0でないこ とを確認し(F5)、ステップF6と同様の測光および合焦動作を行なう(F1 5)。そして、カウンター54により記録されている逆転パルスの供給個数が第 2の所定数N以下である場合(ただしN<M)、軽微な異常であり、セクタ1は 規定位置になかったがフィルムを感光させる程の光漏れはなかったとみなされる (F16)。そこで、カメラ使用者に軽微な異常があったことを警告表示して( F17)、待機状態になる。ここで、レリーズスイッチ44がオンされると(F 7)、前述の行程と同様に露出(F8)、位置検出器24の確認(F9)、フィ ルム送り(F10)を経て、ホールド端子をLレベルにし(F11)、動作を終 了する。(F26)〜(F28)の作用は後に説明する。
【0030】 一方、ステップF16において、カウンター54に記憶されている逆転パルス 数がN以上であった場合には、フィルム面へ光が漏れカブリを生じているため、 異常撮影を防ぎ、次回の正常な撮影に備えてシャッタ作動(ステップF7〜9) や警告表示(ステップF17)を飛ばしてフィルム送り信号を出力し(F10) 、カブリを生じたコマを巻上げ、パワーホールドをLにして動作を終了する。な おこの場合、撮影が行われずフィルムが送られたことを表示するようにしてもよ い。
【0031】 上記パルス数Nは、装填されるフィルム感度および外界輝度に基づいて適宜に 設定される。また前回の撮影終了からの経過時間によっても異なるので、日付討 ちし込みのための時計を内蔵したカメラでは、この時計から経過時間をも入力し てパルス数Nを設定してもよい。
【0032】 ステップF4において位置検出器24がオフであることが検出された場合、セ クタ1が何かの不都合により完全に閉じていないので、ステップモータを逆転駆 動しセクタ1を強制的に復帰させるための逆転パルスをモータ駆動回路46から 出力する(復帰動作:F12)。この復帰動作F12を繰り返しても、その都度 位置検出器24の再チェック(F4)により依然としてオフ状態を継続している ことが検出されるばあい、逆転パルス個数が所定数Mに到達すると(F13〜F 14)、シャッタ機構5に復旧不可能な故障を生じた恐れがある。ここでF23 においてメモリ1に1を加算する。メモリ1の値がP以下であればまだ復旧が不 可能とは断定せず(F24)、その旨の表示を行なって(F25)、パワーホー ルドをLにして動作を終了する。後に温度や外乱(手でレンズを押さえていた場 合やゴミの影響)などの原因が改善された場合は復旧して通常の撮影を続けられ る。
【0033】 反対に復旧できないほど重大な故障や、原因が改善されない場合には、レリー ズスイッチを再びオンしても前記の動作を繰り返すのみである。復旧のための逆 転パルスを送ると(F12、F21)音がするので、撮影者は撮影がなされたも のと勘違いしてカメラが故障していることに気付かない恐れがある。この時メモ リ1はレリーズごとに1ずつ加算されており、メモリ1の値が所定値P以上にな ると、これ以上の撮影を禁止するためにその旨の表示をし(F19)、シャッタ 作動を禁止する。具体的には、CPU3がレリーズスイッチ44からの信号を無 視するように設定される。それと同時に、CPU3がレリーズスイッチ44を作 動不能状態に保持することを、データとして記憶手段(EEPROM)4内のメ モリー3に記憶させる。そして、ホールド端子をLレベルに下げて(F11)シ ャッタの動作をすべて終了し、電池の無用な消耗を避ける。
【0034】 なお上記の説明では、ステップF11においてホールド端子をLレベルに下げ て電池42からCPU3に電力をまったく供給しないように説明したが、実際に は図1に示すように、 スイッチ41がオフされていてもCPU3に微小電流を 供給するように構成しており、これによって記憶手段4に巻き戻し不能のデータ を保持可能にしている。従って、その後、再び電源スイッチ41がオンされても 、記憶手段4に記憶されているデータに基づいて巻き戻し機構8は作動不能状態 のまま保持される。なお、EEPROMであれば電源供給が断たれてもデータの 保持は可能である。
【0035】 ステップF8において露出行程が終了した後、ステップF9において位置検出 器24がオフ状態であることが確認されると、セクタ1が閉じていないので、逆 転パルスをモータ駆動回路46から出力してセクタを規定位置側に駆動する(復 帰動作:F21)。そして、この逆転パルスの供給数を確認しながら(F22) 、位置検出器24がオンとなったか否かを検出する(再チェック動作:F9)。 このようにして、一時的な接触による故障を修復できた場合は、フィルムを送り (F10)、ホールド端子をLレベルに落とし(F11)、動作を終了する。後 に温度や外乱(手でレンズを押さえていた場合やゴミの影響)などの原因が改善 された場合はメモリ1のカウント値はリセットしておくことが望ましい。そこで フィルム送りが行なわれた後であればシャッタ動作は正常に終了したとみなすこ とができる。フィルムが送られた(F10)後にメモリ2に1を加算し(F26 )、メモリ2の値がQ以上になるとメモリ1、2の値を0にリセットする(F2 7〜F28)。Qの値は1〜2回では信頼性が低いので、それ以上の適当な値に 設定することが望ましい。
【0036】 以上のようにステップF14またはF22で復帰動作がM回繰り返されたこと が確認された場合、メモリ1のカウント値に応じて作動ロックするので、F25 の表示などに気付かなくても失敗写真を撮りつづけたり、撮影されたと勘違いし ながらレリーズを続けることを防止できる。従って撮影者はF19の警告表示と 合わせて故障であることに気付き、修理に出すなどの措置をとることができる。 さらにはメモリ1のカウント値がPより小さい場合にはレリーズを可能としてい るので、F25における表示に気付いた撮影者がレンズを押さえつけている手を どけたり、適当な温度の場所に移動するなどして、カメラを復帰させることがで きる。CPU3はカメラが故障の状態から復帰した場合に、復帰してからのシャ ッタの作動の回数をメモリでカウントし、Q回作動した場合はメモリ1および2 をリセットするので、より正確に故障からの復帰を識別できる。
【0037】
【考案の効果】
以上の構成によれば、シャッタのセクタが所定回数以上正常に閉じなければ、 警告または作動不能となるので、撮影者はカメラの故障を知ることができる。ま た、低温などの一時的な異常の場合は異常の原因がなくなればカメラは再び正常 な状態に復帰するので、故障と区別することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案に係るモータ駆動式シャッタ付カメラの
概略を示したブロック図である。
【図2】本考案の実施例のシャッタ機構を示すものであ
る。
【図3】本考案に使用される位置検出器を示す図であ
る。
【図4】本考案の実施例に使用されるステップモータの
構成を示す図である。
【図5】本考案の実施例の制御回路(CPU)3の主要
部分を示す回路図である。
【図6】本考案の実施例のモータ駆動信号の生成部の構
成を示すブロック図である。
【図7】本考案の実施例のモータ駆動回路の回路図であ
る。
【図8】本考案の実施例の動作を示すフローチャートで
ある。
【図9】本考案の実施例におけるシャッタの駆動シーケ
ンスを示す図である。
【符号の説明】

Claims (3)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 正逆回転可能なモータに連動してレンズ
    開口を開閉するセクタと、前記セクタが所定位置にある
    か否かを検出する位置検出器を含むシャッタ機構と、前
    記セクタに対向して装填されるフィルムの巻き戻し動作
    を行う巻き戻し機構と、写真撮影動作中に所定のタイミ
    ングで前記位置検出器のチェックを行なって前記セクタ
    の作動を監視し動作異常と判断された場合に処理動作を
    行う制御回路と、前記セクタの動作異常の回数を記憶す
    る第1の記憶手段とを備えており、前記セクタを前記所
    定位置へ復帰させる復帰動作と、前記復帰動作の後前記
    位置検出器のチェックを行ない異常判断を行う再チェッ
    ク動作と、前記第1の記憶手段のカウント値が所定数を
    超えた場合にのみシャッタ作動を不能状態に保持する動
    作とを処理するものであることを特徴とするモータ駆動
    式シャッタ付カメラ。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のモータ駆動式シャッタ
    付カメラにおいて、カメラが正常に動作した回数をカウ
    ントして記憶する第2の記憶手段を有し、所定値を超え
    たら前記第1、第2のカウント値をリセットするリセッ
    ト機構を備えたことを特徴とするモータ駆動式シャッタ
    付カメラ。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載のモータ
    駆動式シャッタ付カメラにおいて、前記第1、第2の記
    憶手段は不揮発性の記憶素子であることを特徴とするモ
    ータ駆動式シャッタ付カメラ。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001147474A (ja) * 1999-11-22 2001-05-29 Olympus Optical Co Ltd カメラ

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JP2001147474A (ja) * 1999-11-22 2001-05-29 Olympus Optical Co Ltd カメラ

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