JPH0678640B2 - 法面保護構造物の施工法 - Google Patents
法面保護構造物の施工法Info
- Publication number
- JPH0678640B2 JPH0678640B2 JP35359091A JP35359091A JPH0678640B2 JP H0678640 B2 JPH0678640 B2 JP H0678640B2 JP 35359091 A JP35359091 A JP 35359091A JP 35359091 A JP35359091 A JP 35359091A JP H0678640 B2 JPH0678640 B2 JP H0678640B2
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- JP
- Japan
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- steel
- slope protection
- anchor
- protection structure
- mold
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- Expired - Lifetime
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- Pit Excavations, Shoring, Fill Or Stabilisation Of Slopes (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は法面を保護するための
構造物の施工法に関するものであり、特に緊急を要する
工事にも対応できる法面保護構造物の施工法に関するも
のである。
構造物の施工法に関するものであり、特に緊急を要する
工事にも対応できる法面保護構造物の施工法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】法面上に内側に鉄筋を配筋した型枠を組
み、この型枠にコンクリートなどのセメント系硬化材を
打設して構造物を構築する施工法が採用されている。こ
の構造物を地山に打設したアンカーに固定してプレスト
レス力を与え、法面の崩壊を防ぐものである。
み、この型枠にコンクリートなどのセメント系硬化材を
打設して構造物を構築する施工法が採用されている。こ
の構造物を地山に打設したアンカーに固定してプレスト
レス力を与え、法面の崩壊を防ぐものである。
【0003】
【この発明が解決すべき課題】このような施工法で最も
大きな課題となるのは、硬化材が硬化した後でしかプレ
ストレス力を導入できないことである。すなわち型枠組
みから硬化材打設・硬化完了までは最低数週間の日数が
必要であり、このことはつまり、今にも崩壊の危険があ
る現場で、迅速に法面の崩壊を防止しようとする場合に
は余りにも施工期間が長くかかるということである。ま
たセメント系硬化材の硬化後にプレストレス力を与える
ということは、構造物完成後に大きな圧縮力を与えるこ
とであり、この圧縮力によって構造物にクラックが発生
して雨水などの浸入を招き、鉄筋を錆び付かせるなどの
課題がある。また前述のような鉄筋の配筋には多大な労
力を要し、熟練した多くの鉄筋工が必要であるという課
題もある。
大きな課題となるのは、硬化材が硬化した後でしかプレ
ストレス力を導入できないことである。すなわち型枠組
みから硬化材打設・硬化完了までは最低数週間の日数が
必要であり、このことはつまり、今にも崩壊の危険があ
る現場で、迅速に法面の崩壊を防止しようとする場合に
は余りにも施工期間が長くかかるということである。ま
たセメント系硬化材の硬化後にプレストレス力を与える
ということは、構造物完成後に大きな圧縮力を与えるこ
とであり、この圧縮力によって構造物にクラックが発生
して雨水などの浸入を招き、鉄筋を錆び付かせるなどの
課題がある。また前述のような鉄筋の配筋には多大な労
力を要し、熟練した多くの鉄筋工が必要であるという課
題もある。
【0004】この発明は以上のような課題を解決するた
めになされたものであり、緊急を要する現場でも迅速に
法面の崩壊を防止できるとともに、構造物に損傷が発生
しない、施工の容易な法面保護構造物の施工法を提供す
ることを目的とする。
めになされたものであり、緊急を要する現場でも迅速に
法面の崩壊を防止できるとともに、構造物に損傷が発生
しない、施工の容易な法面保護構造物の施工法を提供す
ることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】この発明では鉄筋の代わ
りに型鋼を使用するものである。型鋼とはH型鋼やI型
鋼などの部材を言い、これを地山に置く。型鋼は一本に
限らず、複数本を並べて使用することもできる。この型
鋼を地山に打設したアンカーに連結する。型枠として多
孔性堰板を使用し、これを型鋼の左右両側に平行に配置
する。多孔性堰板とは多数の孔が開いているということ
であり、クリンプ金網やエキスパンドメタルの網状材が
使用できる。堰板はアンカーピンによって地山に固定す
る。例えば堰板の下端に地山面に沿わす固定部を形成し
ておき、これにアンカーピンを通して固定してもよい。
左右の堰板の上端部は間隔保持材によって保持する。こ
のようにして組んだ型枠内にコンクリートなどのセメン
ト系硬化材を打設して施工を完了する。
りに型鋼を使用するものである。型鋼とはH型鋼やI型
鋼などの部材を言い、これを地山に置く。型鋼は一本に
限らず、複数本を並べて使用することもできる。この型
鋼を地山に打設したアンカーに連結する。型枠として多
孔性堰板を使用し、これを型鋼の左右両側に平行に配置
する。多孔性堰板とは多数の孔が開いているということ
であり、クリンプ金網やエキスパンドメタルの網状材が
使用できる。堰板はアンカーピンによって地山に固定す
る。例えば堰板の下端に地山面に沿わす固定部を形成し
ておき、これにアンカーピンを通して固定してもよい。
左右の堰板の上端部は間隔保持材によって保持する。こ
のようにして組んだ型枠内にコンクリートなどのセメン
ト系硬化材を打設して施工を完了する。
【0006】型鋼は、連結したアンカーにプレストレス
力を与えて固定するのであるが、型鋼をアンカーに連結
した時点ですぐプレストレス力を与えたもよいが、型枠
を組み終わったのちにプレストレスを導入してもよい。
力を与えて固定するのであるが、型鋼をアンカーに連結
した時点ですぐプレストレス力を与えたもよいが、型枠
を組み終わったのちにプレストレスを導入してもよい。
【0007】このように型鋼を置いた時点で、硬化材の
硬化を待たずにプレストレス力を導入することができ
る。またプレストレス力を与えた後に硬化材を打設する
ものであり、硬化材には圧縮力が作用しない。
硬化を待たずにプレストレス力を導入することができ
る。またプレストレス力を与えた後に硬化材を打設する
ものであり、硬化材には圧縮力が作用しない。
【0008】
【実施例】以下、図に示す一実施例に基づきこの発明を
詳細に説明する。図1において1型鋼である。型鋼1と
してI型鋼を使用して、これを二本左右に置いて、型枠
1の長さ方向に沿って配置する。その他型鋼2として
は、H型鋼や断面方形の型鋼など広く採用できる。型鋼
1の長さを足したい場合には、型鋼1を添接板などによ
って繋げればよい。この型鋼1・1を予め地山に打設し
ておいたアンカー4に連結する。アンカー4の地山から
の突出部分を型鋼1・1の上に載せた支圧板5に通し、
アンカー4の引張材を緊張して固定する。この状態でア
ンカー4にプレストレス力を与えて地山を押える。この
ように硬化材の打設以前にプレストレス力を与え、型鋼
1・1により地山を押えて地山の崩壊を防止することが
できる。アンカー4としてはロックボルトのようなアン
カーでもよい。
詳細に説明する。図1において1型鋼である。型鋼1と
してI型鋼を使用して、これを二本左右に置いて、型枠
1の長さ方向に沿って配置する。その他型鋼2として
は、H型鋼や断面方形の型鋼など広く採用できる。型鋼
1の長さを足したい場合には、型鋼1を添接板などによ
って繋げればよい。この型鋼1・1を予め地山に打設し
ておいたアンカー4に連結する。アンカー4の地山から
の突出部分を型鋼1・1の上に載せた支圧板5に通し、
アンカー4の引張材を緊張して固定する。この状態でア
ンカー4にプレストレス力を与えて地山を押える。この
ように硬化材の打設以前にプレストレス力を与え、型鋼
1・1により地山を押えて地山の崩壊を防止することが
できる。アンカー4としてはロックボルトのようなアン
カーでもよい。
【0009】以上のようなI型鋼1・1の左右両側に多
孔性堰板2・2を平行に配置する。実施例では堰板2・
2としてエキスパンドメタルを使用している。堰板2・
2の下端には、地山面に沿わす固定部3が屈曲して形成
されている。この固定部3にアンカーピン7・7を通し
て、堰板2・2を地山に固定するものである。左右の堰
板2・2の上部は、両端を屈曲したスペーサー8を掛け
渡して間隔を保持してある。このようにして組んだ型枠
内にセメント系硬化材であるコンクリート6を打設して
硬化させる。プレストレス力はコンクリート6に作用し
ないので、コンクリート6の損傷は一切生じない。
孔性堰板2・2を平行に配置する。実施例では堰板2・
2としてエキスパンドメタルを使用している。堰板2・
2の下端には、地山面に沿わす固定部3が屈曲して形成
されている。この固定部3にアンカーピン7・7を通し
て、堰板2・2を地山に固定するものである。左右の堰
板2・2の上部は、両端を屈曲したスペーサー8を掛け
渡して間隔を保持してある。このようにして組んだ型枠
内にセメント系硬化材であるコンクリート6を打設して
硬化させる。プレストレス力はコンクリート6に作用し
ないので、コンクリート6の損傷は一切生じない。
【0010】以上のようにして構造物を構築するのであ
るが、図4に示すのはこのような構造物を法面に適宜間
隔づつ離して平行に構築して縦梁9とし、この左右の縦
梁9・9間に交差する方向に横梁10も構築して、全体
として格子状に連続する法面保護構造物を構築した場合
である。横梁10を構築する場合にも鉄筋の代わりに型
鋼1を使用してもよいが、図に示すように鉄筋11を使
用して溶接によって縦梁9の型鋼1に連結してもよい。
るが、図4に示すのはこのような構造物を法面に適宜間
隔づつ離して平行に構築して縦梁9とし、この左右の縦
梁9・9間に交差する方向に横梁10も構築して、全体
として格子状に連続する法面保護構造物を構築した場合
である。横梁10を構築する場合にも鉄筋の代わりに型
鋼1を使用してもよいが、図に示すように鉄筋11を使
用して溶接によって縦梁9の型鋼1に連結してもよい。
【0011】以上の実施例では、型鋼1を置いた時点で
すぐプレストレスを導入したが、堰板2を設置して型枠
を組んだ後にプレストレスを導入してもよい。
すぐプレストレスを導入したが、堰板2を設置して型枠
を組んだ後にプレストレスを導入してもよい。
【0012】
【発明の効果】この発明は以上のような構成を有し、鉄
筋の代わりに型鋼を使用して硬化材打設以前にプレスト
レス力を導入して法面を押えることができ、崩壊の危険
がある緊急な施工に対応できることになる。プレストレ
ス力を与えた後に硬化材を打設して硬化させるため、硬
化材にプレストレス力が作用せず、構造物の損傷の心配
が一切ない。鉄筋の代わりに型鋼を使用するため、小さ
な労力で容易に施工できるとともに、熟練工も必要とし
ない。
筋の代わりに型鋼を使用して硬化材打設以前にプレスト
レス力を導入して法面を押えることができ、崩壊の危険
がある緊急な施工に対応できることになる。プレストレ
ス力を与えた後に硬化材を打設して硬化させるため、硬
化材にプレストレス力が作用せず、構造物の損傷の心配
が一切ない。鉄筋の代わりに型鋼を使用するため、小さ
な労力で容易に施工できるとともに、熟練工も必要とし
ない。
【図1】この発明にかかる法面保護構造物の施工法の一
実施例の斜視図である。
実施例の斜視図である。
【図2】その断面図である。
【図3】法面保護構造物の全体斜視図である。
1 型鋼 2 堰板 3 固定部 4 アンカー 5 支圧板 6 コンクリート 7 アンカーピン 8 スペーサー 9 縦梁 10 横梁 11 鉄筋
Claims (5)
- 【請求項1】 地山上に型鋼を置いて地山に打設したア
ンカーをこの型鋼に連結し、アンカーにプレストレス力
を与えて型鋼によって地山を押え、多孔性堰板をこの型
鋼の左右両側に長さ方向に沿って平行に配置してアンカ
ーピンによって下端を地山に固定し、左右の多孔性堰板
の上端部間を間隔保持材によって保持して型枠を組み、
セメント系硬化材を型枠内に打設して構造物を構築する
法面保護構造物の施工法。 - 【請求項2】 多孔性堰板は下端に地山面に沿わす固定
部を有しており、この固定部にアンカーピンを通して地
山に固定することを特徴とする請求項1記載の法面保護
構造物の施工法。 - 【請求項3】 多孔性堰板としてクリンプ金網を使用し
たことを特徴とする請求項1または2記載の法面保護構
造物の施工法。 - 【請求項4】 多孔性堰板としてエキスパンドメタルを
使用したことを特徴とする請求項1または2記載の法面
保護構造物の施工法。 - 【請求項5】 型鋼としてI型鋼を使用し、型枠の中に
左右に二本を平行に並べたことを特徴とする請求項1記
載の法面保護構造物の施工法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35359091A JPH0678640B2 (ja) | 1991-12-18 | 1991-12-18 | 法面保護構造物の施工法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35359091A JPH0678640B2 (ja) | 1991-12-18 | 1991-12-18 | 法面保護構造物の施工法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05163732A JPH05163732A (ja) | 1993-06-29 |
JPH0678640B2 true JPH0678640B2 (ja) | 1994-10-05 |
Family
ID=18431869
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP35359091A Expired - Lifetime JPH0678640B2 (ja) | 1991-12-18 | 1991-12-18 | 法面保護構造物の施工法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0678640B2 (ja) |
-
1991
- 1991-12-18 JP JP35359091A patent/JPH0678640B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH05163732A (ja) | 1993-06-29 |
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