JPH06784B2 - 2,6−エポキシ−3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−ナフタレノ〔1,2−b〕オキソシン−9,12−ジオン誘導体 - Google Patents

2,6−エポキシ−3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−ナフタレノ〔1,2−b〕オキソシン−9,12−ジオン誘導体

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JPH06784B2
JPH06784B2 JP60292242A JP29224285A JPH06784B2 JP H06784 B2 JPH06784 B2 JP H06784B2 JP 60292242 A JP60292242 A JP 60292242A JP 29224285 A JP29224285 A JP 29224285A JP H06784 B2 JPH06784 B2 JP H06784B2
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孜郎 寺島
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冬彦 松田
薫 山田
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  • Heterocyclic Carbon Compounds Containing A Hetero Ring Having Oxygen Or Sulfur (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は制癌活性を有する新規なノガラマイシン類縁体
に関する。
〔従来の技術〕
優れた制癌剤の開発には会社からの強力な要請があり、
アントラサイクリン誘導体は強力な制癌活性を有する化
合物群として医薬において重要な位置を占めている。従
来各種のアントラサイクリン系抗生物質が知られている
が、近年その一系統である下記式(II) のノガラマイシンに代表されるノガラマイシン誘導体
は、優れた制癌活性を示す化合物として注目されるとこ
ろとなっている〔P.F.Wiley,J.Nat.Prod.,42,569(1979)
参照〕。
一般に化合物の制癌活性はその化学構造に大きく依存す
ることから、既存のものと異なる構造を有するノガラマ
イシン類縁体の中から優れた制癌剤として実用に供せら
れるものが見出される可能性は極めて高い。
〔本発明が解決しようとする問題点〕
本発明の目的は制癌活性を有する新規なノガラマイシン
類縁体である2,6−エポキシ−3,4,5,6−テト
ラヒドロ−2H−ナフタレノ〔1,2−b〕オキソシン
−9,12−ジオン誘導体を提供することにある。
〔問題点を解決するための手段〕
(式中、R1は水素原子または水酸基の保護基であ
る。)で表わされる制癌活性を有する新規な2,6−エ
ポキシ−3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−ナフタ
レノ〔1,2−b〕オキソシン−9,12−ジオン誘導
体に関する。
前記一般式(I)で表わされる2,6−エポキシ−3,
4,5,6−テトラヒドロ−2H−ナフタレノ〔1,2
−b〕オキソシン−9,12−ジオン誘導体は以下の反
応式に従い製造することができる。
(式中、R1は水素原子または水酸基の保護基であり、
2は水酸基の保護基である。) 〔第1工程〕 本工程は前記式(III)で表わされるヘキサン−2−オン
誘導体に前記式(IV)で表わされる1,4,5,8−テト
ラメトキシナフタレンのリチウム塩を付加させ、前記式
(V)で表わされる2−ヘキサノール誘導体を製造するも
のである。
本工程の原料である6−t−ブチルジメチルシリルオキ
シ−4−(N−メトキシカルボニル−N−メチル)アミ
ノ−3,5−ジメトキシメチルオキシ−ヘキサン−2−
オン(III)は公知の方法により合成できる化合物である
〔M.Kawasaki,et all.,Tetrahedron Lett.,26,2693(198
5)〕。
本工程の付加反応を行なうには溶媒中で行なうことが望
ましく、例えばテトラヒドロフラン、ジエチルエーテ
ル、1,2−ジメトキシエタン、ジオキサン等のエーテ
ル系溶媒を用いることができる。
反応は−78℃〜50℃に円滑に進行する。
〔第2工程〕 本工程は前記第1工程で得られる前記式(V)で表わされ
る2−ヘキサノール誘導体のt−ブチルジメチルシリル
基を除去し、前記式(VI)で表わされる1,5−ヘキサン
ジオール誘導体を製造するものである。
本工程の保護基の除去にあたっては、脱シリル化剤とし
て、例えばテトラブチルアンモニウム=フロリド、フッ
化水素酸、酢酸等を使用することができる。
本工程を行なうには、溶媒中で行なうことが望ましく、
例えばジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,2
−ジメトキシエタン、ジオキサン等のエーテル系溶媒、
クロロホルム、ジクロロメタンなどのハロゲン化炭化水
素系溶媒を用いることができる。
反応温度は0℃〜100℃で円滑に進行する。
〔第3工程〕 本工程は前記第2工程で得られる前記式(VI)で表わされ
る1,5−ヘキサンジオール誘導体を酸化して、前記式
(VII)で表わされる6−(1,4,5,8−テトラメト
キシナフタレン−2−イル)−3,4,5,6−テトラ
ヒドロ−2−ピラノン誘導体を製造するものである。
本工程の酸化にあたっては酸化剤として、例えばジメチ
ルスルホキシド/オキザリルクロリド/トリエチルアミ
ン混合系酸化剤、ジメチルスルホキシド/無水トリフロ
ロ酢酸/トリエチルアミン混合系酸化剤、ピリジニウム
クロロクロメート等を用いることができる。
本工程を行なうには溶媒中で行なうことが望ましく、例
えばクロロホルム、ジクロロメタン、ジクロロエタン等
のハロゲン化炭化水素系溶媒を用いることができる。
反応温度は−60℃〜50℃で円滑に進行する。
〔第4工程〕 本工程は前記第3工程で得られる前記式(VII)で表わさ
れる6−(1,4,5,8−テトラメトキシナフタレン
−2−イル)−3,4,5,6−テトラヒドロ−2−ピ
ラノン誘導体を還元し前記式(VIII)で表わされる6−
(1,4,5,8−テトラメトキシナフタレン−2−イ
ル)−3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−ピラン誘
導体を製造するものである。
本工程の還元にあたっては還元剤として例えば、ジイソ
ブチルアルミニウムヒドリド、水素化トリ−t−ブトキ
シアルミニウムリチウム等を用いることができる。
本工程を行なうには溶媒中で行なうことが望ましく例え
ば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,2−
ジメトキシエタン等のエーテル系溶媒、トルエン、ヘキ
サン等の炭化水素系溶媒を用いることができる。
反応温度は−78℃〜0℃で円滑に進行する。
〔第5工程〕 本工程は前記第4工程で得られる前記式(VIII)で表わさ
れる6−(1,4,5,8−テトラメトキシナフタレン
−2−イル)−3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−
ピラン誘導体の2位水酸基に保護基を導入して前記一般
式(IX)で表わされる6−(1,4,5,8−テトラメト
キシナフタレン−2−イル)−3,4,5,6−テトラ
ヒドロ−2H−ピラン誘導体を製造するものである。水
酸基の保護基としては、メチル基、t−ブチル基、アリ
ル基、2,2,2−トリクロロエチル基、ベンジル基、
p−メトキシベンジル基等のアルキル基およびアリール
メチル基、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、
イソプロピルジメチルシリル基、t−ブチルジメチルシ
リル基、t−ブチルジフェニルシリル基等のトリアルキ
ルシリル基、メトキシメチル基、2−メトキシエトキシ
メチル基、ベンジルオキシメチル基、2−トリメチルシ
リルエトキシメチル基、2,2,2−トリクロロエトキ
シメチル基等のアルコキシメチル基、メチルチオメチル
基、フェニルチオメチル基などのアルキル及びアリール
チオメチル基等が例示できる。これらの保護基は当業者
間で公知の方法(C.B.Reese."Prctective Groups in Org
anic Chemistry",ed.by.J.F.W.Mc Omie,Plenum Press,L
ondon and New York,1973,pp95-144;T.W.Greene,"Prote
ctive Groups in Organic Chemistry",John Wiley & So
ns,New York,1981,pp10-86;大石武、有合化,36,715(19
78).)によって導入することができる。
前記一般式(VIII)に水酸基の保護基としてアルコキシメ
チル基を導入する場合には、ハロゲン化アルコキシメチ
ルをジイソプロピルエチルアミンの存在下(VIII)と反応
させることにより前記一般式(IX)で表わされる6−
(1,4,5,8−テトラメトキシナフタレン−2−イ
ル)−3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−ピラン誘
導体を製造することができる。アルコキシメチル化に用
いられるハロゲン化アルコキシメチルとしては、例え
ば、塩化メトキシメチル、臭化メトキシメチル、塩化2
−メトキシエトキシメチル、塩化ベンジルオキシメチ
ル、塩化2−トリメチルシリルエトキシメチル、塩化
2,2,2−トリクロロエトキシメチル等を例示するこ
とができる。本工程は無溶媒中で行なうこともできる
が、例えばジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、
1,2−ジメトキシエタン、ジオキサン等のエーテル系
溶媒を添加しても行なうことができる。
反応温度は室温〜80℃で円滑に進行する。
〔第6工程〕 本工程は前記第5工程で得られる前記式(IX)で表わされ
る6−(1,4,5,8−テトラメトキシナフタレン−
2−イル)−3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−ピ
ラン誘導体を還元し、前記式(X)で表わされる6−
(1,4,5,8−テトラメトキシナフタレン−2−イ
ル)−3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−ピラン誘
導体を製造するものである。
本工程の還元にあたっては還元剤として例えば、水素化
アルミニウムリチウム、水素化ホウ素リチウム等を用い
ることができる。
本工程を行なうには溶媒中で行なうことが望ましく例え
ばジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,2−ジ
メトキシエタン、ジオキサン等のエーテル系溶媒を用い
ることができる。
反応温度は0℃〜80℃で円滑に進行する。
〔第7工程〕 本工程は前記第6工程で得られる前記式(X)で表わされ
る6−(1,4,5,8−テトラメトキシナフタレン−
2−イル)−3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−ピ
ラン誘導体を酸化し、前記式(XI)で表わされる6−
(5,8−ジメトキシ−1,4−ジオキソナフタレン−
2−イル)−3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−ピ
ラン誘導体を製造するものである。酸化剤としては硝酸
セリウムアンモニウムを選択できる。
本工程は溶媒中で行なうことが望ましく、例えば、メタ
ノール、エタノール、プロパノール等のアルコール系溶
媒、アセトニトリル、ジメチルホルムアミド、ジメチル
アミド等の極性溶媒を用いることができる。
反応温度は−50℃〜50℃で円滑に進行する。
〔第8工程〕 本工程は前記第7工程で得られる前記式(XI)で表わされ
る6−(5,8−ジメトキシ−1,4−ジオキソナフタ
レン−2−イル)−3,4,5,6−テトラヒドロ−2
H−ピラン誘導体をナトリウムヒドロサルファイトで還
元し、得られた生成物を臭化トリメチルシリル、ヨウ化
トリメチルシリル等のハロゲン化トリアルキルシリルで
処理して閉環反応と3位および5位水酸基の保護基の除
去を行ない、更に3位および5位に生成する2個の水酸
基に再度保護基を導入し前記一般式(XII)で表わされる
9,12−ジメトキシ−2,6−エポキシ−3,4,
5,6−テトラヒドロ−2H−ナフタレノ〔1,2−
b〕オキソシン誘導体を製造するものである。
本工程の還元段階は有機層と水層の2層系で行なうこと
が望ましく、有機層としてはクロロホルム、ジクロロメ
タン、1,2−ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素
系溶媒が用いられる。
反応温度は0℃〜50℃で円滑に進行する。
本工程の閉環と3位および5位水酸基の保護基の除去の
段階は溶媒中で行なうことが望ましく、例えばクロロホ
ルム、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン等のハ
ロゲン化炭化水素系溶媒を用いることができる。
反応温度は30℃〜60℃で円滑に進行する。
本工程の3位および5位に導入される水酸基の保護基と
しては、メチル基、t−ブチル基、アリル基、2,2,
2−トリクロロエチル基、ベンジル基、p−ニトロベン
ジル基、p−メトキシベンジル基等のアルキル基および
アリールメチル基、トリメチルシリル基、トリエチルシ
リル基、イソプロピルジメチルシリル基、t−ブチルジ
メチルシリル基、t−ブチルジフェニルシリル基等のト
リアルキルシリル基、ホルミル基、アセチル基、トリク
ロロアセチル基、トリフルオロアセチル基、ベンゾイル
基、p−フェニルベンゾイル基、p−メトキシベンゾイ
ル基、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、
2,2,2−トリクロロエトキシカルボニル基、ベンジ
ルオキシカルボニル基、p−ニトロベンジルオキシカル
ボニル基、p−メトキシベンジルオキシカルボニル基、
N−フェニルカルバモイル基、N,N−ジメチルカルバ
モイル基などのアシル基、メトキシメチル基、2−メト
キシエトキシメチル基、ベンジルオキシメチル基、2−
トリメチルシリルエトキシメチル基、2,2,2−トリ
クロロエトキシメチル基等のアルコキシメチル基、メチ
ルチオメチル基、フェニルチオメチル基などのアルキル
及びアリールチオメチル基、メタンスルホニル基、ベン
ゼンスルホニル基、p−トルエンスルホニル基などのス
ルホニル基が例示できる。これらの保護基は当業者間で
公知の方法(C.B.Reese."Protective Groups in Orgnaic
Chemistry",ed.by.J.F.W.Mc Omie,Plenum Press,Londo
n and New York,1973,pp95-144;T.W.Greene,"Protectiv
e Groups in Organic Chemistry",John Wiley & Sons,N
ew York,1981,pp10-86;大石武、有合化,36,715(197
8).)によって導入することができる。
水酸基の保護基としてアセチル基を導入する場合には無
水酢酸アセチルクロリド等を酢酸カリウム、酢酸ナトリ
ウムなどの存在下、無溶媒またはメタノール、エタノー
ル、プロパノールなどのアルコール系溶媒中で行なうこ
とができる。
反応温度は−20℃〜50℃で円滑に進行する。
〔第9工程〕 本工程は前記第8工程で得られる前記一般式(XII)で表
わされる9,12−ジメトキシ−2,6−エポキシ−
3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−ナフタレノ
〔1,2−b〕オキソシン誘導体を三臭化ホウ素と反応
させた後トリエチルアミンで反応を終了させ得られた生
成物を硝酸セリウムアンモニウムで酸化して前記一般式
(I)で表わされる2,6−エポキシ−3,4,5,6−
テトラヒドロ−2H−ナフタレノ〔1,2−b〕オキソ
シン−9,12−ジオン誘導体を製造するものである。
本工程の三臭化ホウ素との反応は溶媒中で行なうことが
望ましく、例えば、クロロホルム、ジクロロメタン、
1,2−ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素系溶媒
を用いて行なうことができる。
反応温度は−20℃〜室温で円滑に進行する。
本工程の硝酸セリウムアンモニウムでの酸化反応は溶媒
中で行なうことが望ましく、例えばメタノール、エタノ
ール、プロパノール等のアルコール系溶媒を用いること
ができる。
反応温度は−78℃〜0℃で円滑に進行する。
以上の如くして得られる2,6−エポキシ−3,4,
5,6−テトラヒドロ−2H−ナフタレノ〔1,2−
b〕オキソシン−9,12−ジオン誘導体は悪性腫瘍細
胞増殖抑制試験を行なうことにより、制癌剤としての、
有用性を確認した。試験はマウスのリンパ性白血病細胞
(p388)を用い、常法に従って実施し、抑制率を求めた。
以下、参考例、実施例及び試験例により本発明を詳細に
説明する。
1,4,5,8−テトラメトキシナフタレン(m.p.
167−169℃)1.74g(7.0mmol)を無
水テトラヒドロフラン180mlに溶かし、0℃にて攪拌
しながらn−ブチルリチウムヘキサン溶液(1.27モ
ル濃度)5.51ml(7.0mmol)を加え、さらに
その温度で20分間攪拌を続けた。(−)−(3R,4
S,5S)−6−t−ブチルジメチルシリルオキシ−
3,5−ジメトキシメチルオキシ−4−(N−メトキシ
カルボニル−N−メチル)アミノ−2−ヘキサノン〔T
etrahedron Lett.,26,2693
(1985)の方法により合成〕2.13g(4.9m
mol)の無水テトラヒドロフラン溶液15mlを0℃に
て30秒間にわたって滴下した。さらにその温度で3分
間攪拌を続けた。続いて飽和塩化アンモニウム水溶液1
00mlを注加して反応を止めた。トルエン200mlを加
えて攪拌し有機層を分離後飽和塩化ナトリウム溶液で洗
浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後溶媒を留去した。
得られた残渣をシリカゲルカラム(n−ヘキサン/酢酸
エチル=3続いてクロロホルム/酢酸エチル=3)に通
し、(−)−(2R,3R,4S,5S)−6−t−ブ
チルジメチルシリルオキシ−3,5−ジメトキシメチル
オキシ−4−(N−メトキシカルボニル−N−メチル)
アミノ−2−(1,4,5,8−テトラメトキシナフタ
レン−2−イル)−2−ヘキサノール1.90g(57
%収率)を淡黄色のカラメルとして得た。
▲〔α〕20 D▼−35.5°(c=1.00 クロロホ
ルム)質量スペクトルm/e685(M+).NMR
(CDCl3)δ(ppm):0.03,0.05(6H,2s,Si(CH3)2),
0.86,0.90(9H,2s, SiC(CH3)3),1.76(3H,s,3H1),3.02(3H,s,NCH3),3.10,3.2
9,3.33,3.37,3.55,3.64,3.70,3.81,3.84,3.86,3.89(21
H,11s,7OCH3),2.9-5.0(10H,m,OH,OCH2×3,H3,H4,H5),6.
84(2H,s,ArH),7.00(1H,s,ArH). IR(neat):3450(OH), 1690(CO),1600(Ar)cm-1. 元素分析値:C33H55NO11Siとしての 計算値:C;57.79,H;8.08,N;2.04
%. 分析値:C;57.76,H;7.93,N;1.99
%. (−)−(2R,3R,4S,5S)−6−t−ブチル
ジメチルシリルオキシ−3,5−ジメトキシメチルオキ
シ−4−(N−メトキシカルボニル−N−メチル)アミ
ノ−2−(1,4,5,8−テトラメトキシナフタレン
−2−イル)−2−ヘキサノール1.50g(2.19
mmol)を無水テトラヒドロフラン50mlに溶かし、
15〜25℃で攪拌下テトラブチルアンモニウムニフロ
リドのテトラヒドロフラン溶液(1モル濃度)5.0ml
(5.0mmol)を加え、その温度で1時間攪拌を続
けた。溶媒を留去した後残渣をシリカゲルカラム(酢酸
エチル)通し(−)−(2S,3S,4R,5R)−3
−(N−メトキシカルボニル−N−メチル)アミノ−
2,4−ジメトキシメチルオキシ−5−(1,4,5,
8−テトラメトキシナフタレン−2−イル)−1,5−
ヘキサンジオール1.22g(98%収率)を無色カラ
メルとして得た。
▲〔α〕20 ▼−31.4(c=1.25 クロロホル
ム)質量スペクトルm/e571(M+). NMR(CDCl3)δ(ppm):1.73(3H,s,3H6),2.96
(3H,s,NCH3),3.2-4.1(28H,m,7CH3,2H1,H2,H3,H4,2OH),
4.4-5.0(4H,m,OCH2O×2),6.81(2H,s,ArH),7.05,7.22
(1H,2s,ArH). IR(neat):3450(OH), 1680(CO),1600(Ar)cm-1オキザリルクロリド0.38g(3.0mmol)を無
水ジクロロメタン25mlに溶かし、−60℃で攪拌しな
がら、ジメチルスルホキシド0.55g(7.0mmo
l)の無水ジクロロメタン溶液5mlを加え、その温度に
て2分間攪拌した。(−)−(2S,3S,4R,5
R)−3−(N−メトキシカルボニル−N−メチル)ア
ミノ−2,4−ジメトキシメチルオキシ−5−(1,
4,5,8−テトラメトキシナフタレン−2−イル)−
1,5−ヘキサンジオール0.90g(1.57mmo
l)の無水ジクロロメタン溶液5mlを加え、−60℃に
て20分間攪拌したのちこの温度にてトリエチルアミン
1.52g(15.0mmol)を滴下し、反応温度を
20分間かけて0℃まで上げた。飽和塩化アンモニウム
水溶液100mlと酢酸エチル100mlを加えて反応を止
めた。有機層を分離後飽和食塩水(20ml×2)で洗浄
したのち、無水硫酸マグネシウムで乾燥、溶媒を減圧下
留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
(酢酸エチル/ヘキサン=2)で精製し0.82g(9
1%収率)の(3S,4R,5R,6R)−4−(N−
メトキシカルボニル−N−メチル)アミノ−3,5−ジ
メトキシメチルオキシ−6−メチル−6−(1,4,
5,8−テトラメトキシナフタレン−2−イル)−3,
4,5,6−テトラヒドロー2−ピラノンを無色カラメ
ルとして得た。
質量スペクトル:m/e567(M+). NMR(CDCl3)δ(ppm):2.04(3H,s,6-CH3),2.9
7(3H,s,NCH3),3.20,3.36(6H,2s,OCH3×2),3.66,3.70,
3.86,3.90,3.92(15H,5s,ArOCH3×4,COCH),
4.56(2H,dd,J=7Hz,8Hz,OCH
O),4.92(2H,dd,J=36HZ,7HZ,O
CHO),6.84(2H,s,ArH),7.00
(1H,s,ArH). IR(neat):1740(CO), 1695(CO),1600(Ar),1025(−O
−)cm-1(3S,4R,5R,6R,)−4−(N−メトキシカ
ルボニル−N−メチル)アミノ−3,5−ジメトキシメ
チルオキシ−6−メチル−6−(1,4,5,8−テト
ラメトキシナフタレン−2−イル)−3,4,5,6−
テトラヒドロ−2−ピラノン435mg(0.77mmo
l)を無水トルエン30mlに溶かして−78℃で攪拌し
ながら、ジイソブチルアルミニウムピドリドのヘキサン
溶液(1.0モル濃度)0.92ml(0.92mmo
l)を滴下し、この温度にて20分間攪拌した。メタノ
ール0.5mlを注加して反応を止め更に飽和塩化アンモ
ニウム水溶液100mlを加え、酢酸エチル(30ml×
2)で抽出した。有機層を合わせ、飽和食塩水(20ml
×2)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後溶媒を
減圧留去した。残渣をメタノール30mlに溶かし無水炭
酸カリウム2.0gを加え、30分間加熱還流した後、
反応液を濾過し、濾液を減圧下濃縮した。このものをシ
リカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキ
サン=2)で精製し(+)−(3S,4R,5R,6
R)−2−ヒドロキシ−4−(N−メトキシカルボニル
−N−メチル)アミノ−3,5−ジメトキシメチルオキ
シ−6−メチル−6−(1,4,5,8−テトラメトキ
シナフタレン−2−イル)−3,4,5,6−テトラヒ
ドロ−2H−ピラン354mg(82%収率)を淡黄色カ
ラメルとして得た。
▲〔α〕20 ▼+12.1(c=1.05 クロロホル
ム)質量スペクトルm/e569(M+). NMR(CDCl3)δ(ppm):1.83,1.91(3H,2s,6-CH
3),2.96,2.99(3H,2s,NCH3),3.28(3H,s,OCH3),3.37(3H,
s,OCH3),3.4-4.3(19H,m,OCH3×4,CO2CH3,OH,H3,H4,
H5),4.4-4.9(5H,m,OCH3×2,H2),6.80(2H,s,ArH),7.72
(1H,s,ArH). IR(neat):3450(OH), 1690(CO),1600(Ar),1070,10
30(−O−)cm-1 (+)−(3S,4R,5R,6R)−2−ヒドロキシ
−4−(N−メトキシカルボニル−N−メチル)アミノ
−3,5−ジメトキシメチルオキシ−6−メチル−6−
(1,4,5,8−テトラメトキシナフタレン−2−イ
ル)−3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−ピラン3
50mg(0.62mmol)を無水テトラヒドロフラン
5.0mlに溶かし、ジイソプロピルエチルアミン4.4
4g(34mmol)クロロメチルメチルエーテル3.
18g(39mmol)を加えたのち3時間加熱還流し
た。続いて氷冷攪拌下トリエチルアミン2ml、メタノー
ル3mlを注加してこの温度で15分間おいたのち酢酸エ
チル80mlを加えた。有機層を冷3NHCl水、飽和重
曹水、飽和食塩水で順次洗浄し無水硫酸マグネシウムで
乾燥後溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラム
クロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン=2)で精
製し、(−)−(3S,4R,5R,6R)−4−(N
−メトキシカルボニル−N−メチル)アミノ−2,3,
5−トリメトキシメチルオキシ−6−メチル−6−
(1,4,5,8−テトラメトキシナフタレン−2−イ
ル)3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−ピラン34
3mg(91%収率)を無色結晶として得た。
m.p.115−116℃. ▲〔α〕20 ▼−16.2(c=1.10 クロロホル
ム)質量スペクトルm/e613(M+). NMR(CDCl3)δ(ppm):1.82,(3H,s,6-CH3),2.
96,3.00(3H,2s,NCH3),3.23,3.28,3.40(9H,3s,OCH3×
3),3.5-4.3(17H,m,OCH3×5,H3,H5),4.3-5.3(7H,m,
OCH2O×3,H2),6.82(2H,s,ArH),7.74(1H,s,ArH). IR(KBr):1700(CO),1600(A
r),1020(−O−)cm-1. 元素分析値:C2943NO13としての 計算値:C;56.76,H;7.06,N;2.28
%. 分析値:C;56.63,H;7.17,N;2.21
%. (−)−(3S,4R,5R,6R)−4−(N−メト
キシカルボニル−N−メチル)アミノ−2,3,5−ト
リメトキシメチルオキシ−6−メチル−6−(1,4,
5,8−テトラメトキシナフタレン−2−イル)−3,
4,5,6−テトラヒドロ−2H−ピラン730mg
(1.19mmol)を無水エーテル40mlに溶かし水
素化アルミニウムリチウム182mg(4.8mmol)
を加え、1時間加熱還流後メタノール1mlを注加して反
応を止めた。酢酸エチル100mlを加え、この有機層を
飽和食塩水(20ml×3)で洗浄し無水硫酸マグネシウ
ムで乾燥後溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン=2)で
精製し(−)−(3S,4R,5R,6R)−4−ジメ
チルアミノ−2,3,5−トリメトキシメチルオキシ−
6−メチル−6−(1,4,5,8−テトラメトキシナ
フタレン−2−イル)−3,4,5,6−テトラヒドロ
−2H−ピラン641mg(95%収率)を無色結晶とし
て得た。
m.p.109−110℃. ▲〔α〕20 ▼0(c=1.08 クロロホルム) ▲〔α〕20 ▼−10.3°(c=1.08 クロロホ
ルム)質量スペクトルm/e:569(M+). NMR(CDCl3)δ(ppm):1.84(3H,s,6-CH3),2.5
3(6H,s,N(CH3)2),3.02(1H,t,J=8.7HZ,H4),3.35(6H,s,OC
H3×2),3.38(3H,s,OCH3),3.71,3.84,3.90,3.92(12H,
4s,ArOCH3×4),3.5-4.2(2H,m,H3,H5),4.6-5.3(7H,m,
OCH2O×3,H2),6.80(2H,s,ArH),7.70(1H,s,ArH). IR(KBr):1600(Ar),1070,104
0,1020(−O−)cm-1. 元素分析値:C2843NO11として 計算値:C;59.04,H;7.61,N;2.46
%. 分析値:C;58.86,H;7.57,N;2.40
%. (−)−(3S,4R,5R,6R)−4−ジメチルア
ミノ−2,3,5−トリメトキシメチルオキシ−6−メ
チル−6−(1,4,5,8−テトラメトキシナフタレ
ン−2−イル)−3,4,5,6−テトラヒドロ−2H
−ピラン300mg(0.53mmol)をエタノール8
mlに溶かし−40℃で硝酸セリウムアンモニウム1.8
0g(3.28mmol)の3ml水溶液を加え、温度を
上げた。0℃で10分間攪拌後酢酸エチル20ml、水2
0mlを加え、激しく攪拌しながら飽和重曹水を滴下して
水層をpH=8とした。有機層を分離後飽和食塩水(10
ml)で洗浄したのち0.5NHCl水(20ml×2)で
逆抽出し、飽和重曹水でpH=8としたのち、再度酢酸エ
チル(20ml×2)で抽出した。有機層を無水硫酸マグ
ネシウムで乾燥後溶媒を減圧下留去し得られた残渣をシ
リカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル)で精
製し(+)−(3S,4R,5R,6R)−6−(5,
8−ジメトキシ−1,4−ジオキソナフタレン−2−イ
ル)−4−ジメチルアミノ−2,3,5−トリメトキシ
メチルオキシ−6−メチル−3,4,5,6−テトラヒ
ドロ−2H−ピラン205mg(72%収率)を黄色結晶
として得た。
m.p.151−152℃. ▲〔α〕20 ▼+14.3(c=0.28 クロロホル
ム)質量スペクトルm/e:539(M+). NMR(CDCl3)δ(ppm):1.82(3H,s,
6−CH),2.46(6H,s,N(C
),2.82(1H,t,J=6Hz,H
4),3.31(3H,s,OCH),3.39(6
H,s,OCH×2),3.78(1H,d,J=7Hz,H3),3.90,
3.94(6H,2s,ArOCH3×2),4.15(1Hd,J=6Hz,H),
4.5−5.1(7H,m,OCHO×3,H2),7.24
(3H,s,ArH). IR(KBr):1665(CO),1045,102
0(−O−)cm-1. 元素分析値:C2637NO11として 計算値:C;57.86,H;6.91,N;2.60
%. 分析値:C;57.46,H;7.09,N;2.50
%. (+)−(3S,4R,5R,6R)−6−(5,8−
ジメトキシ−1,4−ジオキソナフタレン−2−イル)
−4−ジメチルアミノ−2,3,5−トリメトキシメチ
ルオキシ−6−メチル−3,4,5,6−テトラヒドロ
−2H−ピラン100mg(0.19mmol)をクロロ
ホルム10mlに溶かしハイドロサルファイトナトリウム
250mg(1.44mmol)の水溶液20mlを加え、
室温にて激しく攪拌した。クロロホルム層が黄色から無
色となった時静置してクロロホルム層を分離し溶媒を減
圧下留去した。これに無水塩化メチレン5mlを加え加熱
還流下臭化トリメチルシリル1.0mlを加え、この温度
で10分間攪拌した。溶媒を減圧留去後−78℃でメタ
ノール1mlを注加し室温にてこれを減圧留去することを
2度繰り返した後得られた粗製の(2R,3S,4R,
5R,6R)−4−ジメチルアミノ−3,5,8−トリ
ヒドロキシ−9,12−ジメトキシ−6−メチル−2,
6−エポキシ−3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−
ナフタレノ〔1,2−b〕オキソシンの臭化水素酸塩を
メタノール3mlに溶かし酢酸カリウム300mg(3.1
mmol)、無水酢酸2.0ml(21mmol)を加え
て30℃で1時間攪拌後溶媒を減圧留去した。このもの
をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル)
で精製し(+)−(2R,3S,4R,5R,6R)−
3,5−ジアセトキシ−4−ジメチルアミノ−8−ヒド
ロキシ−9,12−ジメトキシ−6−メチル−2,6−
エポキシ−3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−ナフ
タレノ〔1,2−b〕オキソシン69mg(78%収率)
を無色結晶として得た。
m.p.182−183°. ▲〔α〕20 ▼+79.7℃(c=0.31 クロロホ
ルム)質量スペクトルm/e:475(M+). NMR(CDCl3)δ(ppm):1.57(3H,s,6-CH3),2.0
7,2.13(6H,2s,COCH3×2),2.26(6H,s,N(CH3)2),2.
76(1H,t,J=10.3Hz,H),3.86,
4.02(6H,2s,OCH×2),5.12(1H,d,J=
10.3Hz,H5),5.15(1H,dd,J=10.3Hz,4.4Hz,H3),5.85(1H,
d,J=4.4Hz,H2),6.61(1H,s,ArH),6.77(2H,s,ArH),9.35(1
H,s,OH). IR(KBr):3440(OH),1745(C
O),1250,1235,1220(CO2),10
40(C−O−C−O−C)cm-1. 元素分析値:C2429NO9として 計算値:C;60.62,H;6.15,N;2.95
%. 分析値:C;60.21,H;6.13,N;2.88
%. (+)−(2R,3S,4R,5R,6R)−3,5−
ジアセトキシ−4−ジメチルアミノ−9,12−ジメト
キシ−6−メチル−2,6−エポキシ−3,4,5,6
−テトラヒドロ−2H−ナフタレノ〔1,2−b〕オキ
ソシン45mg(0.095mmol)を無水ジクロロメ
タン4.5mlに溶かし、0℃で三臭化ホウ素の1.0モ
ルジクロロメタン溶液0.90ml(0.90mmol)
を滴下し、この温度にて30分間攪拌した。0℃で溶媒
と過剰の三臭化ホウ素を減圧留去後−78℃でトリエチ
ルアミン0.5ml、メタノール3mlを加えた後室温にて
これを減圧留去した。残渣をエタノール12mlに溶か
し、−78℃で、硝酸セリウムアンモニウム270mg
(0.49mmol)の水0.3ml+エタノール1.5
ml溶液を滴下し、この温度にて10分間攪拌後、トリエ
チルアミン0.27mlを滴下して反応を止めた。これに
水50mlを加えたのちクロロホルム(50ml×2)で抽
出した。クロロホルム層を合わせ、飽和食塩水、1NH
Cl水、飽和重曹水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫
酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧下留去した。残渣
をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/
ヘキサン=2)で精製し、(+)−(2R,3S,4
R,5R,6R)−3,5−ジアセトキシ−4−ジメチ
ルアミノ−8−ヒドロキシ−6−メチル−2,6−エポ
キシ−3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−ナフタレ
ノ〔1,2−b〕オキソシン−9,12−ジオン30mg
(71%収率)を赤橙色結晶として得た。
m.p.153−155℃. ▲〔α〕20 ▼+420°(c=0.050クロロホル
ム)質量スペクトル m/e:445(M+). NMR(CDCl3)δ(ppm):1.58(3H,s,6-CH3),2.1
2,2.15(6H,2s,COCH3×2),2.28(6H,s,N(CH3)2),2.
65(1H,t,J=10.8Hz,H),5.11
(1H,d,J=10.8Hz,H),5.19(1
H,dd,J=10.8Hz,4.0Hz,H),5.
85(1H,d,J=4.0Hz,H),6.89(2
H,s,ArH),7.04(1H,s,ArH),1
2.40(1H,s,OH). IR(KBr):3460(OH),1745(C
O),1640(CO),1220(CO2),104
0(C−O−C−O−C)cm-1. 元素分析値:C2223NO9+0.5H2Oとすると 計算値:C;58.15,H;5.32,N;3.08
%. 分析値:C;58.36,H;5.26,N;3.01
%. 試験例(癌細胞増殖阻害作用) マウスリンパ性白血病細胞(p388)を10%仔牛胎
児血清含有のRPMI−1640培養液に加え、培養細
胞数をWO5×104個/1mlに調製し、本発明の新規
2,6−エポキシ−3,4,5,6−テトラヒドロ−2
H−ナフタレノ〔1,2−b〕オキソシン−9,12−
ジオン誘導体(I)を所定の濃度になるように添加し、
37℃で2日間培養した。コールターカウンターを用
い、浮遊細胞数を計算して、対照区に対する増殖阻害率
から50%細胞増殖阻害濃度IC50を求めた結果を第1
表に示す。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 で表わされる2,6−エポキシ−3,4,5,6−テト
    ラヒドロ−2H−ナフタレノ〔1,2−b〕オキソシン
    −9,12−ジオン誘導体(式中、R1は水素原子また
    は水酸基の保護基である。)。
JP60292242A 1985-12-26 1985-12-26 2,6−エポキシ−3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−ナフタレノ〔1,2−b〕オキソシン−9,12−ジオン誘導体 Expired - Lifetime JPH06784B2 (ja)

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Application Number Priority Date Filing Date Title
JP60292242A JPH06784B2 (ja) 1985-12-26 1985-12-26 2,6−エポキシ−3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−ナフタレノ〔1,2−b〕オキソシン−9,12−ジオン誘導体

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102787677A (zh) * 2011-05-20 2012-11-21 青岛理工大学 工程结构抗震烈度预测方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN102787677A (zh) * 2011-05-20 2012-11-21 青岛理工大学 工程结构抗震烈度预测方法

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