JPH0678373B2 - α−オレフインの製造方法 - Google Patents

α−オレフインの製造方法

Info

Publication number
JPH0678373B2
JPH0678373B2 JP61088863A JP8886386A JPH0678373B2 JP H0678373 B2 JPH0678373 B2 JP H0678373B2 JP 61088863 A JP61088863 A JP 61088863A JP 8886386 A JP8886386 A JP 8886386A JP H0678373 B2 JPH0678373 B2 JP H0678373B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
producing
component
olefin
formula
catalyst
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP61088863A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS62243605A (ja
Inventor
安司 白木
伸一 河野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Idemitsu Petrochemical Co Ltd
Original Assignee
Idemitsu Petrochemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Idemitsu Petrochemical Co Ltd filed Critical Idemitsu Petrochemical Co Ltd
Priority to JP61088863A priority Critical patent/JPH0678373B2/ja
Priority to EP86117932A priority patent/EP0241596B1/en
Priority to DE8686117932T priority patent/DE3675385D1/de
Priority to US06/946,218 priority patent/US4783573A/en
Publication of JPS62243605A publication Critical patent/JPS62243605A/ja
Priority to AU45306/89A priority patent/AU624652B2/en
Publication of JPH0678373B2 publication Critical patent/JPH0678373B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/52Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts

Landscapes

  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
  • Transition And Organic Metals Composition Catalysts For Addition Polymerization (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は、線状α−オレフィンの製造方法に関し、さ
らに詳しく言うと、エチレンをオリゴマー化して線状α
−オレフィンを製造する方法において、高純度でα−オ
レフィンを製造することができると共に高温反応条件下
にあっても生成ワックス量が少なく、しかも長期連続運
転の可能なα−オレフィンの製造方法に関する。
[従来技術およびその問題点] 線状α−オレフィンは、ポリオレフィンの製造分野にお
ける改質用コモノマーとして、あるいは、アルコール化
することにより可塑剤や界面活性剤として有用である。
かかる線状α−オレフィンは、触媒の存在下でエチレン
をオリゴマー化することによって製造されることが一般
的である。このとき、使用する触媒としては、例えば、
四塩化チタンとエチルアルミニウムジクロライドとから
なる2成分系の触媒が知られている。また、この系に第
3成分を添加して、α−オレフィンの収率、選択率を向
上させる方法も知られている。
一方、近年になって、更に活性の高い触媒として、上記
チタン化合物に代えて、ジルコニウム(Zr)化合物を用
いた2成分系の触媒が提案されている。例えば、特開昭
58−109428号公報、特公昭50−30042号公報および特開
昭58−201729号公報にはそれぞれZr化合物とAl化合物と
の2成分系触媒が、また、特開昭58−113138号公報には
Zr化合物との2成分系触媒がそれぞれ開示されている。
しかしながら、上記のZr化合物を含む2成分系触媒を使
用してエチレンのオリゴマー化を行なう方法では、最終
生成物に含有されるワックス分が非常に多くなってしま
う。もしくは、炭素数の少ないオリゴマー、例えば炭素
数4程度のオリゴマーの収率が高くなってしまい、か
つ、得られたα−オレフィン自体の純度が極めて低いな
どの問題点を生じ、さらにワックス分が多く生成する等
の理由によって長期連続運転が困難である等の問題点が
あった。
[発明の目的] この発明は、前記事情に基いてなされたものである。
すなわち、この発明の目的は、従来のかかる問題点を解
消し、触媒の存在下で、エチレンをオリゴマー化して線
状α−オレフィンを製造する方法において、炭素数6〜
20程度の中間留分の収率が高く、かつ、得られたα−オ
レフィンの純度が高く、さらには、ワックス分の生成が
少なく長期連続運転に適したα−オレフィンの製造方法
を提供することにある。
この発明者らは、前記目的を達成すべく鋭意研究を重ね
た結果、Zr化合物、Al化合物にさらに後述する第3成分
を添加してなる新規な3成分系触媒を使用したときに優
れた効果が得られることを見出してこの発明を完成する
に至った。
[前記問題点を解決するための手段] 前記問題点を解決するためのこの発明の概要は、次式: ZrX4−a [1] (式中、XおよびAは同一であっても異なっていてもよ
く、それぞれ、Cl、Br、またはIを表わす。また、aは
0〜4の整数を表わす。) で示されるハロゲン化ジルコニウムと; 次式: AlR1.51.5 [2] (式中、Rは炭素数1〜20のアルキル基を表わし、Qは
Cl、Br、またはIを表わす。ただし、RおよびQはそれ
ぞれ同一のものであっても異なったものであってもよ
い。なお、前記第[2]式は、Al2R3Q3によって表わす
こともできる。)で表わされるアルキルアルミニウム化
合物または前記第[2]式で表わされるアルキルアルミ
ニウム化合物と次式: AlR′Q′3−b [3] (式中、R′およびQ′は、それぞれ前記Rおよび前記
Qと同様の意味を表わす。また、bは1〜3の整数を表
わす。ただし、R′およびQ′はそれぞれ同一のもので
あっても、異なったものであってもよい。)で表わされ
るアルキルアルミニウム化合物との混合物と; チオエーテル類、二硫化ジアルキル化合物、チオフェン
類、チオ尿素、ホスフィン類および有機アミン類よりな
る群から選択される一種または二種以上の化合物との混
合物の存在下で、エチレンを含有するガスを重合させる
ことを特徴とするα−オレフィンの製造方法である。
すなわち、この発明の方法は、第1図に示すように、前
記ハロゲン化ジルコニウム(以下、これを[A]成分と
よぶことがある。)と、前記アルキルアルミニウム化合
物(以下、これを[B]成分とよぶことがある。)と、
チオエーテル類、二硫化ジアルキル化合物、チオフェン
類、チオ尿素、ホスフィン類および有機アミン類よりな
る群から選択される一種または二種以上の化合物(以
下、これらの化合物を[C]成分とよぶことがある。)
とから構成されるいわゆる3成分系の新規な触媒を使用
することを特徴とするものである。
前記[A]成分として使用する前記ハロゲン化ジルコニ
ウムは、前記第[1]式に示した条件を満足するもので
あれば、特に制限されるものではなく、具体例として、
ZrCl4、ZrBr4、ZrI4、ZrBrCl3、ZrBr2Cl等を挙げること
ができる。これらの中でも、特にZrCl4が好ましい。な
お、これらは、1種単独で使用しても、2種以上を組み
合わせて使用してもよい。
前記[B]成分として使用する前記[2]式で示される
アルキルアルミニウム化合物(以下、これを[B−1]
成分とよぶことがある。)は、前記第[2]式中におい
て、RおよびQがそれぞれ前記の条件を満足するもので
あれば、特に制限はなく、具体例として、たとえば、Al
2(CH33Cl3、Al2(CH33Br3、Al2(C2H53Cl3、Al2
(C2H53Br3、Al2(C2H53I3、Al2(C2H53BrCl2、A
l2(C3H73Cl3、Al2(iso−C3H73Cl3、Al2(C4H9I)
3Cl3、Al2(iso−C4H93Cl3、Al2(C5H11、Al2(C
8H173Cl3、Al2(C2H5(CH3)Cl3等を挙げること
ができる。これらの中でも、Rとして、メチル基、エチ
ル基、プロピル基、ブチル基等が好ましく、特にエチル
基が好ましい。Qとしては、Clが好ましい。具体的に
は、エチルアルミニウムセスキクロライド[Al(C2H5
1.5Cl1.5、すなわち、Al2(C2H53Cl3]を好適なもの
として挙げることができる。なお、これらのアルキルア
ルミニウム化合物は、1種単独で使用しても、2種以上
を組み合わせて使用してもよい。
この発明の方法においては、前記[B]成分として、前
記[B−1]成分と前記第[3]式で示されるアルキル
アルミニウム化合物(以下、これを[B−2]成分とよ
ぶことがある。)とを組み合わせた混合物を使用するこ
とができる。この[B−2]成分は、前記[3]式中の
R′およびQ′が前記の条件を満足するものであれば特
に制限されるものではなく、具体例として、たとえば、
Al(CH3、Al(C2H5、Al(C3H7、Al(iso−
C3H7、Al(C4H9、Al(iso−C4H9、Al(C5H
11、Al(C6H13、Al(C8H17、Al(C2H52C
l、Al(C2H52Br、Al(C2H52I、Al(C2H5)Cl2、Al
(C2H5)Br2、Al(C2H5)I2等を挙げることができる。
もっとも。前記第[3]式で示される化合物の中でも、
bが3または2であるものが好ましい。第[3]式中、
R′としては、エチル基、プロピル基、ブチル基、イソ
ブチル基等が好ましく、特にエチル基が好ましい。Q′
としては、Clが好ましい。具体的には、たとえば、トリ
エチルアルミニウム、ジエチルアルミニウムクロライド
を好適なものとして挙げることができる。なお、これら
のアルキルアルミニウム化合物は、1種単独で、あるい
は2種以上を組み合わせて、[B−2]成分として使用
することができる。
この発明の方法において重要な点の1つは、前記[B]
成分中に、前記[B−1]成分を有することである。す
なわち、前記[B−1]成分と[B−2]成分との配合
割合は、通常、[B−2]成分が、50モル%(Al基準)
以下、好ましくは30モル%(Al基準)以下に設定するの
が望ましい。
前記[C]成分として使用する化合物としては、チオエ
ーテル類、二硫化ジアルキル化合物、チオフェン類、チ
オ尿素、ホスフィン類、有機アミン類であれば、特に制
限されるものではないが、通常、以下に示すものを好適
に使用することができる。
すなわち、前記チオエーテル類としては、硫化ジメチ
ル、硫化ジエチル、硫化ジプロピル、硫化ジヘキシル、
硫化ジシクロヘキシル、ジフェニルチオエーテル等、前
記二硫化ジアルキル化合物としては、二硫化ジメチル
[(CH32S2]、二硫化ジエチル、二硫化ジプロピル、
二硫化ジブチル、二硫化ジヘキシル、二硫化ジシクロヘ
キシル、二硫化エチルメチル等、前記チオフェン類とし
ては、チオフェン、2−メチルチオフェン、3−メチル
チオフェン、2,3−ジメチルチオフェン、2−エチルチ
オフェン、ベンゾチオフェン、テトラヒドロチオフェン
等をそれぞれ好適に使用することができる。
前記ホスフィン類としては、たとえば、トリフェニルホ
スフィン、トリエチルホスフィン、トリブチルホスフォ
ン、トリプロピルホスフィン、トリオクチルホスフィ
ン、トリシクロヘキシルホスフィン等を挙げることがで
きる。
前記有機アミン類としては、たとえば、メチルアミン、
エチルアミン、プロピルアミン、ブチルアミン、ペンチ
ルアミン、ヘキシルアミン、シクロヘキシルアミン、オ
クチルアミン、デシルアミン、アニリン、ベンジルアミ
ン、ナフチルアミン、ジメチルアミン、ジエチルアミ
ン、ジブチルアミン、ジフェニルアミン、メチルフェニ
ルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリ
ブチルアミン、トリフェニルアミン、ピリジン、ピコリ
ン等を挙げることができる。
これらの化合物は、1種単独で用いても、2種以上を組
み合わせて用いてもよい。
前記[C]成分の中でも、たとえば、二硫化ジメチル、
チオフェン、チオ尿素、トリフェニルホスフィン、トリ
ブチルホスフィン、トリオクチルホスフィン、アニリン
等から選ばれた1種または2種以上の化合物を特に好適
に使用することができる。
この発明の方法においては、前記[A]成分と前記
[B]成分と前記[C]成分とからなる触媒に、適当な
溶媒の存在下で、エチレンを含有するガスを接触させる
ことによってエチレンを重合(オリゴマー化)してα−
オレフィンを製造する。
前記溶媒としては、通常、不活性溶媒を使用することが
できる、そのような溶媒として、たとえば、ベンゼン、
トルエン、キシレン、クロロベンゼン、ブチルベンゼ
ン、ジクロロベンゼン、クロロトルエン等の芳香族炭化
水素またはそのハロゲン置換体;ペンタン、ヘキサン、
ヘプタン、オクタン、ノナン、デカン等の脂肪族パラフ
ィン類;シクロヘキサン、デカリンなどのナフテン系パ
ラフィン類;ジクロロエタン、ジクロロブタン等のハロ
アルカン類等を挙げることができる。中でも、ベンゼ
ン、トルエン、キシレン、クロロベンゼンが好ましく、
特にベンゼンが好ましい。
これらの溶媒は、1種単独でも、2種以上を組み合わせ
て用いることもできる。
この発明における、前記[A]成分、[B]成分、
[C]成分および前記溶媒の配合割合は、前記溶媒250m
l当り、通常、[A]成分を0.01〜5ミリモル、好まし
くは、0.03〜1ミリモル、[B]成分を通常、0.05〜15
ミリモル、好ましくは0.06〜3ミリモル、[C]成分を
通常、0.05〜20ミリモル、好ましくは[C]成分として
前記チオエーテル類、二硫化ジアルキル化合物、チオフ
ェン類、またはチオ尿素を用いる場合には、0.1〜10ミ
リモル、[C]成分として前記ホスフィン類または前記
アミン類を用いる場合には0.05〜5ミリモルである。ま
た、前記[A]成分と[B]成分との配合比に関して
は、Al/Zr(モル比)を1〜15の範囲に設定することに
よって、さらに好ましい結果を得ることができる。
前記[A]成分、[B]成分、[C]成分、および前記
溶媒との配合の順序、方法については特に制限はない
が、たとえば、[A]成分と[B]成分とを、それぞ
れ、あるいは同時に、適量の触媒調製用溶媒に溶解して
触媒調製溶液を調製しておき、重合に先だって、該触媒
調製溶液と[C]成分と前記溶媒とを混合し触媒溶液を
調製する方法等が好適に用いられる。この触媒調製溶媒
もしくは触媒溶液を調製する際に、適当な温度(通常、
たとえば、重合反応の温度より低い温度)で加熱して、
触媒の活性化処理を行なうことが望ましい。なお、前記
触媒調製用溶媒としては、通常、前記溶媒等の不活性溶
媒を好適に使用することができる。
重合に際して、該触媒溶液は、必要に応じてさらに前記
溶媒と混合し、濃度を調製して用いることができる。
このようにして調製した触媒もしくは触媒溶液とエチレ
ンを含有するガスとを前記溶媒の存在下で所定の反応温
度、反応圧力のもとに接触させることによって、エチレ
ンの重合(オリゴマー化)を効率よく行なうことができ
る。
使用するエチレンを含有するガスとしては、エチレンを
含有する不活性ガス、重合用精製エチレンガス、高純度
エチレン等の重合用エチレンガスを用いることができ、
高純度エチレンが好ましい。
重合に際しての反応温度は、通常、50〜200℃、好まし
くは、100〜150℃である。反応圧力には、通常、5Kg/cm
2(ゲージ圧)以上、好ましくは、25Kg/cm2(ゲージ
圧)以上である。反応時間は、通常、5分間〜2時間程
度、好ましくは、15分間〜1時間程度である。
なお、触媒の調製から重合反応を終了するまでのすべて
の操作は、空気、水分を避けて行なうことが望ましい。
触媒の調製は、たとえば、窒素、アルゴン等の不活性ガ
ス雰囲気下で行なうことが好適である。
また、触媒調製原料、溶媒、反応原料等は、十分に乾燥
しておくのが望ましい。ただし、微量の水分、空気の共
存によって、触媒活性、生成物の選択率が増加する場合
もある。
以下に、この発明の線状α−オレフィンの製造方法の例
を、より具体的に述べる。
すなわち、撹拌機付容器中において、アルゴン、窒素等
の不活性ガス、雰囲気下で、四塩化ジルコニウム等の前
記[A]成分とエチルアルミニウムセスキクロリド等の
前記[B]成分とをベンゼン等の前記溶媒に溶解した
後、撹拌しながら、60〜80℃で10〜120分間加熱して触
媒調製溶液を調製する。
この触媒調製溶液の1部を前記不活性ガス雰囲気下で、
別の撹拌機付容器に導入し、ベンゼン等の前記溶媒で稀
釈し、室温付近でチオフェン等の前記[C]成分を添加
し、撹拌し触媒溶液を調製する。このようにして触媒を
調製することによって、四塩化ジルコニウム等のハロゲ
ン化ジルコニウムとアルキルアルミニウム化合物との錯
体触媒が形成され、目的とする生成物の収率、線軸のα
−オレフィンの純度を向上させることができる。
次に不活性ガス雰囲気下で、前記触媒溶液を50〜60℃に
保った反応器中に圧輸送によって導入し、触媒溶液を撹
拌しながら、高純度エチレン等のエチレンを含有するガ
スを導入して前記反応条件でオリゴマー化させる。
所定の時間を経過した後、反応系に、たとえばアルカリ
水溶液、アルカリを含むメタノール水溶液等の通常の触
媒失活剤と加えて、反応を終了させることができる。
このような方法によって得られた反応生成液中には、炭
素数が6〜44程度、特にC6〜C20の範囲の線状α−オレ
フィンが高い分率で含まれる。一方、ワックス分の副生
は、著しく抑制される。
該反応生成液に、たとえば、水等による洗浄、抽出、濾
過等による分離、乾燥工程等の通常の後処理工程を施し
て、目的生成物である高純度の線状のα−オレフィンを
高い効率で回収することができる。
すなわち、この発明の方法によって、炭素数が6から20
程度の範囲の純度の高い線状α−オレフィンを高い収
率、高い選択率で、安定に得ることができる。なお、反
応条件、触媒組成、濃度等の選定によって、生成物の炭
素数分布をさらに狭い範囲に調製することも可能であ
る。
なお、この発明の方法において使用する触媒系で、エチ
レンを重合させると、100℃以上の高温で反応させて
も、ワックス分の副生が少ない。この理由は、現段階で
は明確ではないが、アルキルアルミニウム化合物とし
て、エチルアルミニウムセスキクロリド等のアルキルア
ルミニウムセスキハライドまたは、これを含有するアル
キルアルミニウム化合物を用いているので、これによ
り、四塩化ジルコニウム等のハロゲン化ジルコニウムの
還元度を下げ、高温でも、高分子量ポリマーの生成を抑
制するためと考えられる。また、高温で反応させること
により、生成したワックスを溶解させ、均一溶液の状態
で運転することができ、ワックスの反応器等へ付着がな
く、触媒活性の持続性が良好である等の理由によって、
長期連続運転を支障なく行なうことができる。
なお、回収された未反応エチレン、もしくは、これを含
有する低沸点留分は、そのまま、もしくは、精製後、リ
サイクルして反応原料の1部として、使用することもで
きる。
この発明の方法によって製造された線状α−オレフィン
は、種々の共重合体製造用のコモノマーとして、また、
可塑剤、界面活性剤原料等の種々の工業分野等に好適に
用いることができる。
[発明の効果] この発明によると、次の効果を奏することができる。
この発明の方法においては、四塩化ジルコニウム等のハ
ロゲン化ジルコニウムと、エチルアルミニウムセスキク
ロリド等のアルキルアルミニウムセスキクロリドもしく
は、これを含有するアルキルアルミニウム化合物と、特
定の窒素化合物、硫黄化合物、リン化合物である第3成
分とから構成される新規な触媒系を用いているので、エ
チレンを効率よくオリゴマー化することができる。エチ
レンのオリゴマー化の触媒活性が高く、C6〜C20程度の
中間留分の線状α−オレフィンの選択率、収率が高く、
高い純度の線状α−オレフィンを効率よく得ることがで
きる。
しかも、高温で反応させても、ワックス分の副生が少な
く、プロセスの操作性も著しく向上し、したがって、長
期連続運転が可能である。
すなわち、この発明によると、エチレンをオリゴマー化
して、中間留分の線状α−オレフィンを製造する方法に
おいて、従来法に比較して工業上著しく優位な方法を提
供することができる。
[実施例] (実施例1〜16) 触媒調製例(触媒溶液の調製) 1000mlの撹忰機付きフラスコにアルゴン雰囲気下で、50
ミリモルの無水四塩化ジルコニウムと乾燥したベンゼン
472mlを導入し、30分間撹拌した。これに、第1表に表
示のアルキルアルミニウム化合物を、四塩化ジルコニウ
ムに対してそれぞれ表示量から計算されるモル比となる
ように添加し(たとえば、実施例1〜4、6〜10に関し
ては、モル比(Al(C2H51.5/ZrCl4が5.0であるので、
エチルアルミニウムセスキクロリドを250ミリモル添加
した。)、60℃で30分間撹拌し、触媒調製溶液を調製し
た。
次に、500mlの三ツ口フラスコに、アルゴン雰囲気下で
乾燥したベンゼンと前記触媒調製溶液とを、それぞれ所
定量導入し、四塩化ジルコニウム、表示のエチルアルミ
ニウム化合物、ベンゼンの量がそれぞれ、表示の量にな
るように調製した。これに、表示のように、第3成分
(チオフェン、二硫化メチル、硫化ジエチル、アニリ
ン、チオ尿素、トリフェニルホスフィン、トリオクチル
ホスフィンのいずれか)を、表示量加えて、室温で10分
間撹拌し、触媒溶液を調製した。
α−オレフィンの製造例(エチレンのオリゴマー化) 1の撹拌機付きオートクレーブに乾燥したアルゴン雰
囲気下で、前記触媒調製例で調製した触媒溶液をアルゴ
ンで圧送することにより導入した。このとき、オートク
レーブの温度は、50〜60℃に保持しておいた。触媒溶液
の張り込みが終了した後、撹拌を開始し、オートクレー
ブ内に高純度のエチレンガスをその圧力が表示の反応圧
力になるまで急速に吹き込み、しかるのち、表示の反応
温度に昇温した。エチレンは、前記圧力を維持するのに
必要な量を導入し続けた。これらの反応条件を保った状
態で1時間反応を続けた後、オートクレーブ中に水酸化
ナトリウム水溶液を圧入することによって触媒を失活さ
せて、反応を終了した。後処理工程は次の通りである。
まず、反応生成物中に、ガスクロマトグラフィー内部標
準用のウンデカンを20g添加し、その後、濾紙を用いて
ワックス分を濾別した。濾紙上のワックス分をベンゼン
で十分に洗浄し、ワックス中の軽質分を濾液中に落し
た。濾液の反応生成物を、500mlの純水で2回洗浄し、
次いで、無水炭酸カリウムで乾燥させた。
このようにして得られた透明な反応生成物溶液をガスク
ロマトグラフィーにより分析した。生成物の収量は、内
部標準法により求めた。
一方、濾別されたワックス分は、風乾後、圧力20mmHgの
真空乾燥機中で乾燥した後、その重量を測定した。
なお、C4〜C8留分の収量は、操作上損失が避けられない
ので、シュルツ・フローリー分布から推算した。
結果は第1表にまとめて示した。
(比較例1〜5) 表示のように、四塩化ジルコニウム、エチルアルミニウ
ムセスキクロリド、前記第3成分のうちの少なくとも1
種を用いることなく、実施例と同様の方法で実施した。
ただし、各成分の使用量、反応条件等は、表示の通りで
ある。結果は第1表にまとめて示した。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明に係る触媒の調製方法を示す説明図で
ある。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】次式: ZrX4−a [1] (式中、XおよびAは同一であっても異なっていてもよ
    く、それぞれ、Cl、Br、またはIを表わす。また、aは
    0〜4の整数を表わす。)で示されるハロゲン化ジルコ
    ニウムと; 次式: AlR1.51.5 [2] (式中、Rは炭素数1〜20のアルキル基を表わし、Qは
    Cl、Br、またはIを表わす。ただし、RおよびQはそれ
    ぞれ同一のものであっても異なったものであってもよ
    い。なお、[2]式は、Al2R3Q3によって表わすことも
    できる。)で表わされるアルキルアルミニウム化合物ま
    たは前記第[2]式で表わされるアルキルアルミニウム
    化合物と次式: AlR′Q′3−b [3] (式中、R′およびQ′は、それぞれ前記Rおよび前記
    Qと同様の意味を表わす。また、bは1〜3の整数を表
    わす。ただし、R′およびQ′はそれぞれ同一のもので
    あっても、異なったものであってもよい。)で表わされ
    るアルキルアルミニウム化合物との混合物と; チオエーテル類、二硫化ジアルキル化合物、チオフェン
    類、チオ尿素、ホスフィン類および有機アミン類よりな
    る群から選択される一種または二種以上の化合物との混
    合物の存在下で、エチレンを含有するガスを重合させる
    ことを特徴とするα−オレフィンの製造方法。
  2. 【請求項2】前記ハロゲン化ジルコニウムが、四塩化ジ
    ルコニウムである前記特許請求の範囲第1項に記載のα
    −オレフィンの製造方法。
  3. 【請求項3】前記Rおよび/またはR′が、エチル基で
    ある前記特許請求の範囲第1項または第2項に記載のα
    −オレフィンの製造方法。
  4. 【請求項4】前記Qおよび/またはQ′がClである前記
    特許請求の範囲第1項から第3項までのいずれかに記載
    のα−オレフィンの製造方法。
  5. 【請求項5】前記第[2]式で示されるアルキルアルミ
    ニウム化合物が、エチルアルミニウムセスキクロライド
    である前記特許請求の範囲第1項から第4項までのいず
    れかに記載のα−オレフィンの製造方法。
  6. 【請求項6】前記第[3]式で表わされるアルキルアル
    ミニウム化合物が、ジエチルアルミニウムクロライドま
    たはトリエチルアルミニウムである前記特許請求の範囲
    第1項から第5項までのいずれかに記載のα−オレフィ
    ンの製造方法。
  7. 【請求項7】前記二硫化ジアルキル化合物が二硫化ジメ
    チルである前記特許請求の範囲第1項から第6項までの
    いずれかに記載のα−オレフィンの製造方法。
  8. 【請求項8】前記ホスフィン類が、トリフェニルホスフ
    ィン、トリブチルホスフィン、またはトリオクチルホス
    フィンである前記特許請求の範囲第1項から第7項まで
    のいずれかに記載のα−オレフィンの製造方法。
  9. 【請求項9】前記有機アミン類が、アニリンである前記
    特許請求の範囲第1項から第8項までのいずれかに記載
    のα−オレフィンの製造方法。
  10. 【請求項10】前記エチレンを含有するガスが、高純度
    エチレンである前記特許請求の範囲第1項から第9項ま
    でのいずれかに記載のα−オレフィンの製造方法。
JP61088863A 1986-04-17 1986-04-17 α−オレフインの製造方法 Expired - Lifetime JPH0678373B2 (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP61088863A JPH0678373B2 (ja) 1986-04-17 1986-04-17 α−オレフインの製造方法
EP86117932A EP0241596B1 (en) 1986-04-17 1986-12-23 A process for preparing linear alpha-olefins
DE8686117932T DE3675385D1 (de) 1986-04-17 1986-12-23 Verfahren zur herstellung von linearen alpha-olefinen.
US06/946,218 US4783573A (en) 1986-04-17 1986-12-24 Process for preparing linear α-olefins
AU45306/89A AU624652B2 (en) 1986-04-17 1989-11-17 A process for preparing linear alpha-olefins

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP61088863A JPH0678373B2 (ja) 1986-04-17 1986-04-17 α−オレフインの製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS62243605A JPS62243605A (ja) 1987-10-24
JPH0678373B2 true JPH0678373B2 (ja) 1994-10-05

Family

ID=13954838

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP61088863A Expired - Lifetime JPH0678373B2 (ja) 1986-04-17 1986-04-17 α−オレフインの製造方法

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JPH0678373B2 (ja)
AU (1) AU624652B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CA1287067C (en) * 1988-02-15 1991-07-30 Yasushi Shiraki PRODUCTION OF LINEAR .alpha.-OLEFINS
JP4870269B2 (ja) * 2001-02-23 2012-02-08 出光興産株式会社 α−オレフィン低重合体の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
AU4530689A (en) 1991-05-23
JPS62243605A (ja) 1987-10-24
AU624652B2 (en) 1992-06-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0241596B1 (en) A process for preparing linear alpha-olefins
KR100831513B1 (ko) 에틸렌 저중합체의 제조방법
US10421064B2 (en) Catalyst composition and process for oligomerization of ethylene to produce 1-hexene and/or 1-octene
JP5302329B2 (ja) 直鎖状アルファオレフィンを調製するための触媒組成物およびプロセス
JP2018508355A (ja) オレフィンオリゴマー化反応用触媒システムおよびこれを用いたオレフィンオリゴマー化方法
KR920005669B1 (ko) 선상 α-올레핀의 제조방법
KR100849299B1 (ko) α-올레핀 올리고머의 제조 방법
US3981941A (en) Process of making linear alpha-olefins by ethylene oligomerization
CA2036473C (en) Process of producing linear .alpha.-olefins
JPH0678373B2 (ja) α−オレフインの製造方法
JP2002256007A (ja) α−オレフィン低重合体の製造方法
JP2761544B2 (ja) 線状α―オレフィンの製造方法
JPH0853374A (ja) 線状α−オレフィンの製造方法
JP3936009B2 (ja) 線状α−オレフィンの製造方法
JPH0333133B2 (ja)
KR920004714B1 (ko) 선형상 α-올레핀의 제조방법
JP4916049B2 (ja) エチレン低重合体の製造方法
JPH0446929B2 (ja)
CA2285376A1 (en) Olefin oligomerization catalyst and process employing and preparing same
JP4681773B2 (ja) エチレン低重合体の製造方法
JPH06104627B2 (ja) 線状α−オレフィンの製造方法
CA1310985C (en) PROCESS FOR PREPARING LINEAR .alpha.-OLEFINS
US3709952A (en) Dimerization of olefines
JP2000264919A (ja) α−オレフィンの製造方法
JPH08259472A (ja) 線状α−オレフィンの製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

EXPY Cancellation because of completion of term