JPH0678348U - 連続紙処理装置における平衡式スタッキング機構 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 連続紙を定形のシートに裁断し、裁断された
シートを順次積み重ねるようになした連続紙処理装置に
装備され、大量のシートを蓄えることができ、構造が簡
単で製造コストが低いスタッキング機構を提供する。 【構成】 連続紙処理装置１に、連続紙２を載せて上下
方向に移動できるように案内されている第１の移動台４
と、シート２ａを載せて上下方向に移動できるように案
内されている第２の移動台５と、連続紙処理装置１に揺
動可能に軸支され、一端が第１の移動台４に回動可能に
連結され、他端が第２の移動台５に回動可能に連結さ
れ、第１の移動台４上の連続紙２の重量と第２の移動台
５上のシート２ａの重量に応じて第１の移動台４と第２
の移動台５をそれぞれ上下方向に移動変位させる揺動ア
ーム部材６とを設け、シート２ａを第２の移動台５上に
順次積み重ね状態で載置するようにしたことを特徴とす
る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、ＯＡ機器等に使用される連続紙を定形のシートに裁断し、裁断さ れたシートを順次積み重ねるようになした連続紙処理装置に装備され、積み重ね られたシートを載せ、シートの量に応じて自動的に上下方向に移動変位するスタ ッキング機構に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

周知のように、ＯＡ機器等に使用される帯状の連続紙を定形のシートに裁断し 、裁断されたシートを順次積み重ねるようになした連続紙処理装置が使用されて いる。この連続紙処理装置は、積み重ねられたシートを蓄えるためのスタッキン グ機構を備えており、スタッキング機構は種々の形態のものがある。最もシンプ ルな構造のものは、シートの排出口の下に設けられた固定台であるが、この機構 はあまり多くのシートを蓄えることができないため、大量のシートを処理する場 合やシートを高速で処理する場合に適さなかった。この欠点を解消するために、 排出されたシートをコンベヤによって送り、シートがコンベヤの終端に設けたバ ーに当たって止まり、蓄積されるようにしたスタッキング機構や、積み重ねられ たシートの量に応じて自動的に上下方向に移動変位する台を備えたスタッキング 機構が提案されている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、前者のスタッキング機構はコンベヤを必要とし、後者のスタッ キング機構はモータによって上下方向に移動する台と、台に積み重ねられたシー トの量を検出するセンサと、センサからの信号を受け取り、台を上下方向に移動 させる制御装置とを必要とするため、いずれの場合も、構造が複雑で製造コスト が高かった。したがって、低価格の連続紙処理装置には装備することができなか った。 そこで、本考案は、大量のシートを蓄えることができ、構造が簡単で、製造コ ストが低いスタッキング機構を提供することを課題とする。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

上記の課題を達成するために、本考案は、連続紙を裁断部に送り、該裁断部に おいて前記連続紙を定形のシートに裁断し、該シートを順次積み重ねるようにな した連続紙処理装置において、 前記裁断部の一方の側に設けられ、前記裁断部に送られる連続紙を載せて上下 方向に移動できるように案内されている第１の移動台と、 前記裁断部の他方の側に設けられ、順次積み重ねられた前記シートを載せて上 下方向に移動できるように案内されている第２の移動台と、 前記第１の移動台と前記第２の移動台の間の位置において前記連続紙処理装置 に揺動可能に軸支され、一端が前記第１の移動台に回動可能に連結され、他端が 前記第２の移動台に回動可能に連結され、前記第１の移動台上の連続紙の重量と 前記第２の移動台上のシートの重量に応じて前記第１の移動台と前記第２の移動 台をそれぞれ上下方向に移動変位させる揺動アーム部材とを設け、 前記裁断部において裁断されたシートを前記第２の移動台上に順次積み重ね状 態で載置するようにしたことを特徴とするものである。

【０００５】

【作用】

第１の移動台上の連続紙が裁断され、第２の移動台上に載置されると、第１の 移動台上の連続紙の重量が減少するとともに第２の移動台上のシートの重量が増 加するので、平衡を保つために揺動アーム部材が軸のまわりに回動し、第１の移 動台が上昇し、第２の移動台が下降する。

【０００６】

【実施例】

以下、本考案の実施例について説明する。 図１は本考案の平衡式スタッキング機構を備えた連続紙処理装置１の側面図、 図２は連続紙処理装置１の正面図、図３は連続紙処理装置１の平面図である。 連続紙２は帯状の形状を有し、両側縁に沿って送り孔列が設けられ、長さ方向 に一定の間隔をおいて幅方向にのびるミシン線が設けられ、ミシン線に沿って折 り曲げられ、積み重ねられている。 連続紙処理装置１は、連続紙２を送り機構によって裁断部３に送り、裁断部３ において連続紙２をミシン線に沿って定形のシート２ａに裁断し、シート２ａを 積み重ねるようにしたものである。 そして、本考案の平衡式スタッキング機構は、図１に示すように、裁断部３に 送られる連続紙２を載せる第１の移動台４と、積み重ねられたシート２ａを載せ る第２の移動台５と、第１の移動台４と第２の移動台５を連結する一対の揺動ア ーム部材６とからなっている。

【０００７】 図１、２に示すように、第１の移動台４は、下面に設けられた一対の突出部７ と、各突出部７から連続紙２の送り方向に実質上直角にのびている第１の水平軸 ８とを備えており、連続紙処理装置１に取り付けられた一対のレール１０によっ て上下方向に移動できるように案内されている。

【０００８】 第２の移動台５は、下面に設けられた一対の突出部１１と、各突出部１１から 連続紙２の送り方向に実質上直角にのびている第２の水平軸１２とを備えており 、連続紙処理装置１に取り付けられた一対のレール１３によって上下方向に移動 できるように案内されている。

【０００９】 揺動アーム部材６は細長い板状の部材であって、第１の移動台４と第２の移動 台５の間の位置において軸１４によって連続紙処理装置１に揺動可能に軸支され ている。また、揺動アーム部材６は一端に長さ方向にのびる第１の長孔１５を備 え、他端に長さ方向にのびる第２の長孔１６を備えている。第１の長孔１５は、 幅が第１の移動台４の第１の水平軸８の直径よりわずかに大きく、第１の水平軸 ８に回動可能に係合している。また、第２の長孔１６は、幅が第２の水平軸１２ の直径よりわずかに大きく、第２の水平軸１２に回動可能に係合している。

【００１０】 上記のような構成の連続紙処理装置１において、第１の移動台４に連続紙２を 載せると、第１の移動台４がレール１０に沿って下降し、第１の水平軸８が第１ の長孔１５を下方に押し、揺動アーム部材６が軸１４のまわりに回動し、第２の 長孔１６が水平軸１２を上向きに押し、第２の移動台５がレール１３に沿って上 昇する。そして、第１の移動台４および第２の移動台５が停止し、揺動アーム部 材６が傾斜した状態で平衡が保たれる。図１はその状態を示す。次に、第１の移 動台４上の連続紙２の先端を送り機構に取り付け、連続紙処理装置１を駆動する と、連続紙２が裁断部３に向かって送られ、裁断部３において連続紙２がミシン 線に沿って定形のシート２ａに裁断され、裁断されたシート２ａが第２の移動台 ５上に順次積み重ね状態で載置される。連続紙２が処理されると第１の移動台４ 上の連続紙２の重量が減少するとともに第２の移動台５上のシート２ａの重量が 増加するので、平衡を保つために揺動アーム部材６が軸１４のまわりに回動し、 第１の移動台４が上昇し、第２の移動台５が下降する。したがって、第２の移動 台５上に大量のシート２ａを積み重ねることができる。第１の移動台４上の連続 紙２の重量と第２の移動台５上のシート２ａの重量が等しくなると、図４に示す ように、揺動アーム部材６が水平な状態になり、第１の移動台４上の連続紙２を 処理し終わると、図５に示すような状態になる。

【００１１】

【考案の効果】

以上説明したように、本考案の平衡式スタッキング機構は、非常に簡単な構造 であるにもかかわらず、シートを載せる台がシートの量に応じて自動的に上下方 向に移動変位するようになっているため、コンベヤ式のスタッキング機構や、シ ートを載せる台がモータによって上下方向に移動変位するスタッキング機構と同 様に大量のシートを蓄えることができる。また、本考案の平衡式スタッキング機 構は、部品点数が少なく、センサやモータ等の高価な部品を使用せず、電気的な 制御を必要としないため、製造コストが低い。したがって、低価格の連続紙処理 装置にも装備することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の平衡式スタッキング機構を備えた連続
紙処理装置１の側面図である。

【図２】連続紙処理装置１の正面図である。

【図３】連続紙処理装置１の平面図である。

【図４】連続紙処理装置１の側面図である。

【図５】連続紙処理装置１の側面図である。

【符号の説明】

１ 連続紙処理装置 ２ 連続紙 ３ 処理部 ４ 第１の移動台 ５ 第２の移動台 ６ 揺動アーム部材

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 連続紙を裁断部に送り、該裁断部におい
   て前記連続紙を定形のシートに裁断し、該シートを順次
   積み重ねるようになした連続紙処理装置において、 前記裁断部の一方の側に設けられ、前記裁断部に送られ
   る連続紙を載せて上下方向に移動できるように案内され
   ている第１の移動台と、 前記裁断部の他方の側に設けられ、順次積み重ねられた
   前記シートを載せて上下方向に移動できるように案内さ
   れている第２の移動台と、 前記第１の移動台と前記第２の移動台の間の位置におい
   て前記連続紙処理装置に揺動可能に軸支され、一端が前
   記第１の移動台に回動可能に連結され、他端が前記第２
   の移動台に回動可能に連結され、前記第１の移動台上の
   連続紙の重量と前記第２の移動台上のシートの重量に応
   じて前記第１の移動台と前記第２の移動台をそれぞれ上
   下方向に移動変位させる揺動アーム部材とを設け、 前記裁断部において裁断されたシートを前記第２の移動
   台上に順次積み重ね状態で載置するようにしたことを特
   徴とする連続紙処理装置における平衡式スタッキング機
   構。