JPH067747U - 気管切開チューブ - Google Patents

気管切開チューブ

Info

Publication number
JPH067747U
JPH067747U JP010174U JP1017492U JPH067747U JP H067747 U JPH067747 U JP H067747U JP 010174 U JP010174 U JP 010174U JP 1017492 U JP1017492 U JP 1017492U JP H067747 U JPH067747 U JP H067747U
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tube
valve
air
tracheostomy tube
attached
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP010174U
Other languages
English (en)
Inventor
晋一 河本
Original Assignee
日本メディコ株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 日本メディコ株式会社 filed Critical 日本メディコ株式会社
Priority to JP010174U priority Critical patent/JPH067747U/ja
Publication of JPH067747U publication Critical patent/JPH067747U/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Prostheses (AREA)
  • Surgical Instruments (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 吸入口が閉塞された場合でも患者が呼吸困難
に陥らない気管切開用チューブを提供する。 【構成】 チューブ80の一方端部にはコネクタ60を
介して弁ハウジング50が取付けられている。この弁ハ
ウジング50には、弁ハウジング50の端部8からチュ
ーブ80の端部82へ空気の移動が可能なように一方向
弁30が取付けられている。弁ハウジング50の端部8
には、複数の切欠き領域1が形成されている。このた
め、チューブ80の端部82が閉塞された場合でも、切
欠き領域1からチューブ80内へ空気が導入される。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は気管切開チューブに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
気管切開チューブは、呼吸機能の不十分な患者などに用いられる。取付方法は 、患者に気管切開術を施し、その切開部へ気管切開チューブを挿入することによ り行なわれる。この気管切開チューブによって、空気は、外部から気管を通じて 肺に送り込まれる。したがって、患者は喉,鼻に空気を通すことなく、呼吸をす ることが可能となる。
【0003】 以下、従来の気管切開チューブについて説明する。 図14は、従来の気管切開チューブ400の概略構成を示す斜視図である。図 14を参照して、チューブ80はくの字形状をなしている。このチューブ80の 一方端部82には、チューブ80の外周部を覆うようにカフ90が取付けられて いる。このカフ90は、人体にチューブ80を支持する役割をなす。また、チュ ーブ80の他方端部にはコネクタ部60が取付けられている。このコネクタ部6 0は、テーパ状、すなわち先の窄まった形状をなしている。コネクタ部60とチ ューブ80の接続部には、固定具70が取付けられている。この固定具70は、 左右両側へ延びたアーム部70aを有している。このアーム部70aの先端付近 には、各々孔71が形成されている。
【0004】 次に、上記構成を有する従来の気管切開チューブ400の人体への装着方法に ついて説明する。
【0005】 図15は、気管切開チューブ400を人体に装着した状態を概略的に示す断面 図である。図15を参照して、気管切開チューブ400は、人体の喉から気管6 01へ開けられた切開部に挿入される。また気管切開チューブ400は声帯60 2よりも肺側に挿入される。気管切開チューブ400は、チューブ80の一方端 部82が肺側を向くように設置される。コネクタ部60と固定具70は、人体の 外部に露出している。固定具70に設けられた孔71には、固定紐(図示せず) が取付けられる。この固定紐によって、気管切開チューブ400は人体の首に固 定される。カフ90は、気管601の内周面に軽く押圧されている。このカフ9 0によって、チューブ80は気管601内に支持され、かつ肺からはきだされた 空気は喉,鼻側へ抜けないようになっている。
【0006】 次に、上記の気管切開チューブ400を装着したときの人体の呼吸による空気 の移動経路について説明する。
【0007】 肺からはきだされた空気は、喉,鼻側へは抜けず、気管切開チューブ400に よって、コネクタ部60の開口61から人体の外側へ排気される。また、気管切 開チューブ400によって、人体の外部から肺へ空気を取入れることができる。 このように、人体の呼吸によって空気は移動する。
【0008】 なお、コネクタ部60は、空気の吸気,排気口としてだけでなく、必要に応じ て呼吸器,麻酔器に接続することもできる。
【0009】 一般に、気管切開チューブは、声帯よりも肺側へ取付けられる。また、気管切 開チューブは、人体の喉,鼻側へ空気を流さず、気管切開部を介して呼吸を可能 にするものである。このため、気管切開チューブを取付けた場合、肺からはきだ された空気は声帯へは流れない。よって、患者は発声することができない。発声 できないと、患者は医師との意思疎通を図ることができない。また、患者の精神 的消耗も大である。
【0010】 そこで、気管切開チューブを取付けた状態で発声できるように種々の方法が考 えられている。この発声方法としては、チューブへの孔の形成やカフの減圧など がある。
【0011】 チューブ80に孔を設ける場合、この孔はカフ90よりも頭部側(すなわち、 図15のP部等)に設けられる。これにより、肺からはきだされた空気は、チュ ーブ80に導入され、孔を通じて喉,鼻側へ流れ込む。よって、これまで空気の 流れが遮られていた声帯602へ空気が流れ込む。空気が声帯602を通過する ため、患者は発声可能となる。ただし、この場合でも、コネクタ部60の開口6 1が開いた状態にあると空気の大部分がこの開口61から抜けてしまい、声帯6 02を通過する空気の量が少なくなる。声帯602への空気の通過量を増やすに は、コネクタ部60の開口61を閉塞する必要がある。しかしながら、常にコネ クタ部60の開口61を閉塞していると、患者は常時発声可能となるが、気管切 開術を施した本来の目的が果たせなくなる。このため、開口61は一時的にしか 閉塞できない。よって、患者は一時的にしか発声できない。このように、チュー ブ80に孔を設けるのみでは、一時的にしか患者は発声することができない。
【0012】 また、これ以外の方法として、カフ90を減圧させる方法がある。この方法で は、カフ90を減圧することにより、気管601とカフ90の間に隙間が形成さ れる。この隙間を通じて、空気が肺から喉,鼻側へ流れ込み、患者は発声可能と なる。しかし、カフ90を常に減圧していると、チューブ80を気管に支持する ことができない。よって、この方法においても、患者は一時的にしか発声できな い。また、カフの加・減圧により気管を損傷する恐れもある。
【0013】 上記問題点を解消するものとして、気管に取付けた状態で常時発声可能とした 気管切開チューブが、国際公開公報WO86/05102号に開示されている。 以下、上記公報に開示された気管切開チューブについて説明する。
【0014】 図16は、上記公報に開示された気管切開チューブ500の概略構成を示す斜 視図である。図16を参照して、チューブ80の一方端部には、コネクタ部60 が取付けられている。コネクタ部60の開口61からチューブ80の他方端部8 2までは貫通された形状となっている。コネクタ部60には、弁機構部550が 取付けられている。なお、チューブ80の他方端部82には、カフは取り付けら れていない。
【0015】 次に、上記公報に開示された気管切開チューブ500の弁機構部550の構成 について説明する。
【0016】 図17は、弁機構部550の概略構成を示す平面図,図18は、図17のXV III−XVIII線に沿う断面図である。これらの図を参照して、弁機構部5 50は段付きの略円筒形状をなしている。弁機構部550の一方端部508は平 坦な形状である。この弁機構部550の内周面には、放射線状にのびるアーム5 03が形成されている。また、アーム503と内周面の間には、内周面に沿って 枠507が形成されている。このアーム503と枠507とによって、内周面は 複数の窓部505に区切られている。アーム503の中央部には、円形の台50 6が形成されている。この台506のコネクタ部60取付側には、弁取付突起5 04が設けられている。この弁取付突起504の首部504aには、弁530が 嵌められている。この弁530の直径は、弁機構部550の内径よりやや小さく 、かつ窓部505を覆う程度の大きさである。このため、弁機構部550に取り 付けられた状態で弁530の外周部は枠507に接している。
【0017】 次に、この弁機構部550の動作について説明する。 図17,図18を参照して、弁530は、患者の呼吸によって矢印C方向から 空気の圧力を受けると、点線に示すように矢印C方向に湾曲する。これによって 、弁530と枠507の間に隙間が生じる。この隙間から外部の空気が、コネク タ部60,チューブ80を通じて肺へ送られる。また、患者の呼吸によって矢印 D方向に空気の圧力を受けた場合、弁530はアーム503および枠507に押 しつけられる。これによって、窓部505は弁530によって完全に覆われる。 このため、矢印D方向から来た空気は弁530より外側に流れ出ない。このよう に、弁530は矢印C方向の空気は通すが、矢印D方向の空気は通さない一方向 弁の役割をなす。すなわち、患者が空気を肺へ吸い込む場合、空気は弁530を 通じて気管へ導入される。これに対して、患者が肺から空気を吐き出す場合、空 気は気管切開チューブ500から出ることはない。このため、肺から吐き出され た空気は患者の喉,鼻側から吐き出されることになる。したがって、肺から吐き 出される空気が声帯を通過するため、患者は常時発声可能となる。
【0018】
【考案が解決しようとする課題】
上記公報に開示された気管切開チューブ500により、患者は常時発声するこ とが可能となった。しかしながら、この気管切開チューブ500には、次のよう な問題がある。
【0019】 図18を参照して、気管切開チューブ500の弁機構部550の端部508は 平坦である。端部508は空気の吸入口であるため、周囲のシーツ,ビニール, 紙などを吸い寄せる可能性がある。端部508が平坦であると、吸い寄せられた シーツ,ビニール,紙などにより、容易に空気の吸入口が覆われ、かつ閉塞され てしまう。空気の吸入口が完全に覆われてしまうと、患者への空気の供給が遮断 されてしまう。これにより、患者が呼吸困難に陥るおそれがある。
【0020】 このように、患者が呼吸困難に陥るおそれのある装置は、使用上極めて危険で あり、患者の安全を図る医療器具として好ましくない。
【0021】 本考案は上記のような問題点を解決するためになされたもので、吸入口が閉塞 された場合でも、患者が呼吸困難に陥らない気管切開チューブを提供することを 目的とする。
【0022】
【課題を解決するための手段】
本考案に記載の気管切開チューブは、チューブと、一方向弁と、空気導入手段 とを備えている。チューブは第1の端部と第2の端部を含んでいる。一方向弁は チューブの第1の端部から第2の端部へ空気の移動が可能なように、チューブに 取付けられている。空気導入手段は、チューブの一方向弁が取付けられた部分か ら第1の端部までの領域に取り付けられ、かつ第1の端部が閉塞された場合に外 部からチューブ内へ空気を導入する。
【0023】
【作用】
本考案に記載の気管切開チューブによれば、チューブの一方向弁が取付けられ た部分から第1の端部までの領域に空気導入手段が備えられている。この空気導 入手段は、第1の端部が閉塞された場合でも外部からチューブ内へ空気を導入す ることができる。このため、第1の端部がシーツ,ビニール,紙などにより閉塞 された場合でも、患者は呼吸困難に陥らない。
【0024】
【実施例】
まず、本考案の第1の実施例による気管切開チューブの構成について説明する 。
【0025】 図1は、本考案の第1の実施例による気管切開チューブ100の概略構成を示 す斜視図である。図1を参照して、気管切開チューブ100は、チューブ80, カフ90,コネクタ部60,固定具70,弁機構部50等から構成されている。 チューブ80の一方端部には、その外周面にカフ90が取付けられている。また 、チューブ80の他方端部には、コネクタ部60が取付けられている。コネクタ 部60は、先の窄まった形状、すなわちテーパ形状をなしている。コネクタ部6 0とチューブ80の接合部に、固定具70が取付けられている。固定具70は、 左右に延びるアーム部70aを有している。このアーム部70aの先端付近には 、孔71が設けられている。チューブ80の屈曲部付近には、孔81が設けられ ている。コネクタ部60の開口部から、チューブ80の一方端部82までは貫通 した構成となっている。コネクタ部60には、弁機構部50が嵌められている。
【0026】 なお、このコネクタ部60先端の外径は、I.S.O(国際標準化機構)によ り規定されている。このため、弁機構部50の接合部の内径をI.S.Oの規格 に合わせることにより、I.S.Oの規格に沿う商品すべてに対応させることが 可能である。
【0027】 次に、上記の気管切開チューブ100の弁機構部50の構成について説明する 。
【0028】 図2は、本考案の一実施例による弁機構部の斜視図,図3は、図2のII−I I線に沿う断面図である。これらの図を参照して、弁機構部50は、弁取付部1 0と接合部20と弁30から構成されている。弁機構部50は、略円筒の形状を なしている。弁取付部10には、弁30が取付けられている。弁取付部10と接 合部20は固着されている。
【0029】 次に、上記の弁取付部10の構成について詳細に説明する。 図4は、弁取付部10の概略構成を示す平面図である。図3,図4を参照して 、弁取付部10は略円筒形状をなしている。一方の端部8には、空気導入手段と しての複数の切欠き領域1が形成されている。このため、一方の端部8は凹凸形 状をなしている。また、弁取付部10の他方の端部7には、十字型に交差するア ーム3が内周面に取付けられている。また、この弁取付部10の他方の端部7の 内周面には、内周側に延びるように複数の突起2が設けられている。弁取付部1 0の他方の端部7は、このアーム3と突起2により仕切られた略扇状の窓部5を 有している。この窓部5により、弁取付部10は一方の端部8から他方の端部7 へ貫通している。アーム3が十字型に交差する中心には、円形の台6が形成され ている。この円形の台6の接合部20取付側に弁取付突起4が設けられている。
【0030】 次に、上記の弁30の構成について詳細に説明する。 図5は、弁30の概略構成を示す平面図である。図3,図5を参照して、弁3 0は円形をなしている。この弁30の材質は、主にイソプレンゴムなどよりなっ ている。弁30の中心には、孔21が設けられている。この孔21に弁取付部1 0の弁取付突起4が嵌められ、その首部4aで弁30は支持されている。弁取付 部10に取付けられた状態で、弁30は弁取付部10の窓部5全体を覆っている 。
【0031】 次に、上記の弁30の動作について説明する。 図3を参照して、矢印A方向から空気の圧力を受ける場合、弁30は端部7に 押し付けられる。このとき、窓部5は弁30によって完全に覆われる。このため 、矢印A方向からの空気は、窓部5を通じて弁機構部50を貫通することはでき ない。矢印B方向から空気の圧力を受ける場合、弁30は点線で示すように、矢 印B方向へ湾曲する。このため、弁30と端部7の間に隙間が生じる。この隙間 を通じて矢印B方向からの空気は弁機構部50を貫通できる。
【0032】 このように、弁は一方向の空気のみ通す一方向弁の役割をなす。 次に、上記の接合部20の構成について詳細に説明する。
【0033】 図6は、接合部20の概略構成を示す平面図,図7は、正面図である。図3, 図6,図7を参照して、接合部20は段付の略円筒形状をなしている。弁取付部 10と接合される側の端部13の外径は弁取付部10の外径と同じである。接合 部20の他方の端部14の外径は一方の端部13の外径より幾分小さい。この端 部14から一方端部13へ向かうにつれて、接合部20の内径は小さくなってい る。すなわち、内周面12は、端部14側で広がった形状をなすテーパ状に加工 されている。また、接合部20の外周部には、取手11が設けられている。この 取手11には、孔11aが形成されている。
【0034】 次に、弁取付部10の内周面に設けられた突起2の働きについて説明する。 図8(a)〜(c)は、突起2を備えない場合の弁の挙動を概略的に示す断面 図である。まず図8(a)を参照して、この図は弁530に空気圧がかからない 状態を示す図である。この状態で弁530は、撓むことなくほぼ真っ直ぐである 。弁530が端部507に接触する円周方向の長さtは、患者の呼吸を考慮して 、小さい方が好ましい。弁530と端部507の接触長さtが小さいほど、吸気 時に弁530と端部507の間に隙間が生じやすい。すなわち、小さな吸気量で スムーズに外部の空気を肺へ送り込むことが可能となる。図7(b)を参照して 、この図は弁530に矢印A方向から空気の圧力が加わった状態を示す図である 。上述のごとく、弁530と端部507の接触長さtは小さいほど好ましい。し かし、矢印A方向に空気が吐き出される場合、弁530は矢印A方向に湾曲する 。矢印A方向の空気圧が大きい場合は、接触長さtが小さいと、図8(c)に示 すように、弁530は窓部505方向へ反り返った状態となってしまう。この状 態になってしまうと、弁530は元の状態に復帰し難くなる。また、弁530は 窓部505を完全に密閉した状態もしくは隙間を生じた状態で維持されたままと なる。このため、一方向弁としての役割を果たさなくなってしまう。
【0035】 上記のような弊害を除去するため、図7(d)に示すように、内周面に突起2 を設ける。突起2を設けた部分では、弁30と端部7との接触長さがtよりも大 きいt1 となる。このように、突起2を設けることにより、弁30と端部7との 接触長さを全体的には小さく維持したまま部分的に大きくすることができる。部 分的に接触長さがt1 と大きくなるため、弁30の矢印A方向への反り返りは防 止される。すなわち、一方向弁としての機能を損なうことは防止される。したが って、突起2は、弁30が一方向弁としての機能を維持する働きをなしている。
【0036】 次に、上記の気管切開チューブ100を人体に装着した状態について説明する 。
【0037】 図9は、本考案の第1の実施例による気管切開チューブ100を人体に装着し た状態を概略的に示す断面図である。図9を参照して、気管切開チューブ100 は、喉から気管に沿って切開された部分に装着されている。この気管切開チュー ブ100は、固定ひも(図示せず)によって人体の首に固定される。この固定ひ もは、固定部70の孔71と取手11の孔11aに通されている。これにより、 弁機構部50はコネクタ部60からはずれないよう保持されている。また、チュ ーブ80の端部82が肺側を向くように、気管切開チューブ100は取付けられ ている。カフ90は、気管601の内周面を軽く押圧している。このカフ90に よって、チューブ80は支持され、かつ肺から吐き出された空気は喉、鼻側へ抜 けないようになっている。すなわち、肺から吐き出された空気は、チューブ80 の端部82からチューブ80内へ流れ込むことになる。チューブ80内へ流れ込 んだ空気は、弁機構部50の一方向弁の作用によって外部へは流れ出さない。す なわち、弁機構部50の窓部5から空気が流れ出すことはない。よって、肺から 吐き出された空気は、チューブ80に設けられた孔81から人体の鼻,喉側へ流 れ込む。このときに、声帯602を空気が大量に通過するため患者は発声可能と なる。また、肺に空気を送り込む場合には、弁機構部50の一方向弁の働きによ って、弁機構部50の窓部5からチューブ80内へ外部の空気が流れ込む。チュ ーブ80内に流れ込んだ空気は、端部82から流れ出して肺へ供給される。
【0038】 また、患者の呼吸により、弁機構部50の端部8がシーツなどによって覆われ ても、空気導入手段としての切欠き領域1からチューブ80内へ空気が導入され る。このため、患者が呼吸困難に陥るおそれはない。
【0039】 上記のように、本考案の第1の実施例による気管切開チューブは人体に装着さ れ、かつ呼吸に寄与する。
【0040】 次に、本考案の第2の実施例における気管切開チューブの弁機構部の構成につ いて説明する。
【0041】 図10は、本考案の第2の実施例における気管切開チューブの弁機構部の概略 構成を示す正面図である。図10を参照して、弁機構部150を構成する弁取付 部110の外周面には、空気導入手段として複数個の孔101が設けられている 。これ以外の構成については第1の実施例における弁機構部の構成とほぼ同様な のでその説明は省略する。
【0042】 上記のように、弁機構部150に複数個の孔101が設けられている。この孔 101が空気導入手段としての役割を果たすため、患者の呼吸により弁機構部1 50の端部108がシーツなどによって覆われた場合でも、孔101から空気が 人体へ導入される。よって、患者が呼吸困難に陥るおそれはない。
【0043】 次に、本考案の第3の実施例における気管切開チューブの弁機構部の構成につ いて説明する。
【0044】 図11は、本考案の第3の実施例における気管切開チューブの弁機構部の概略 構成を示す正面図である。図11を参照して、弁機構部250を構成する弁取付 部210の端部201は、波状をなしている。この波状の端部201が空気導入 手段としての役割を果たしている。これ以外の構成については第1の実施例にお ける弁機構部と同様の構成なのでその説明は省略する。
【0045】 上記のように、弁機構部250の端部201は波状をなしている。このため、 端部201はシーツなどによって閉塞され難い。すなわち、波状の端部201は 空気導入手段としての役割を果たす。よって、患者は呼吸困難に陥るおそれはな い。
【0046】 尚、以下のような構成を有する気管切開チューブ200においても、上記の気 管切開チューブと同様の効果が得られる。
【0047】 図12は、本考案の第4の実施例による気管切開チューブ200の概略構成を 示す斜視図である。図12を参照して、チューブ80の一方端部には、コネクタ 部60が接合されている。コネクタ部60とチューブ80の接合部には、固定具 70が取付けられている。固定具70は、左右方向に延びるアーム部70aを有 している。このアーム部70aの先端付近には、孔71が設けられている。コネ クタ部60の開口からチューブ80の一方端部82までは、貫通した構成となっ ている。コネクタ部60には、図2、3で示す弁機構部50が取付けられている 。
【0048】 次に、上記の気管切開チューブ200を人体に装着した状態について説明する 。
【0049】 図13は、本考案の第2の実施例による気管切開チューブ200を人体に装着 した状態を概略的に示す断面図である。図13を参照して、気管切開チューブ2 00は、喉から気管に切開された部分に装着されている。肺に酸素を送り込む場 合は、弁機構部50の一方向弁の働きによって、外部の空気がチューブ80に流 れ込む。チューブ80に流れ込んだ空気は、端部82から気管601に流れ込む 。これによって、空気が肺へ供給される。また、肺が空気を吐き出す場合、その 空気は、気管を通って喉,鼻方向へ流れ込む空気と端部82からチューブ内へ入 る空気とに分かれる。チューブ80内に流れ込んだ空気は、弁機構部50に取付 けられた一方向弁の働きによって人体の外部へ流れ出ることはない。このため、 ほとんどの空気は気管601を通って鼻,喉側から吐き出される。このときに、 大量の空気が声帯602を通過するため、患者は発声可能となる。
【0050】 また、患者の呼吸により、弁機構部50の端部8がシーツなどによって覆われ ても、空気導入手段としての切欠き領域1からチューブ80内へ空気が導入され る。このため、患者が呼吸困難に陥るおそれはない。
【0051】 上記のように、本考案の第4の実施例による気管切開チューブは人体に装着さ れ、かつ呼吸に寄与する。
【0052】
【考案の効果】
本考案に記載の気管切開チューブによれば、チューブの一方向弁が取付けられ た部分から第1の端部までの領域に、空気導入手段が備えられている。この空気 導入手段は第1の端部が閉塞された場合でも、外部からチューブ内へ空気を導入 することができる。このため、第1の端部に、シーツ,ビニール,紙などが吸い 寄せられても空気導入手段によりチューブ内へ空気を導入することが可能である 。したがって、第1の端部が閉塞された場合でも、患者が呼吸困難に陥ることは ない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の第1の実施例による気管切開チューブ
の概略構成を示す斜視図である。
【図2】本考案の第1の実施例による気管切開チューブ
の弁機構部の概略構成を示す斜視図である。
【図3】図2のII−II線に沿う断面図である。
【図4】本考案の第1の実施例による気管切開チューブ
の弁機構部を構成する弁取付部の概略構成を示す平面図
である。
【図5】本考案の第1の実施例による気管切開チューブ
の弁機構部を構成する弁の概略構成を示す平面図であ
る。
【図6】本考案の第1の実施例による気管切開チューブ
の弁機構部を構成する接合部の概略構成を示す平面図で
ある。
【図7】本考案の第1の実施例による気管切開チューブ
の弁機構部を構成する接合部の概略構成を示す正面図で
ある。
【図8】従来の突起を有しない弁取付部と弁との関係を
示す図(a)〜(c),突起を設けた場合の弁取付部と
弁との関係を示す図(d)である。
【図9】本考案の第1の実施例による気管切開チューブ
を人体へ装着した状態を示す断面図である。
【図10】本考案の第2の実施例における気管切開チュ
ーブの弁機構部の概略構成を示す正面図である。
【図11】本考案の第3の実施例における気管切開チュ
ーブの弁機構部の概略構成を示す正面図である。
【図12】本考案の第4の実施例における気管切開チュ
ーブの概略構成を示す斜視図である。
【図13】本考案の第4の実施例における気管切開チュ
ーブを人体に装着した状態を示す断面図である。
【図14】従来の気管切開チューブの概略構成を示す斜
視図である。
【図15】従来の気管切開チューブを人体に装着した状
態を示す断面図である。
【図16】公報に開示された気管切開チューブの概略構
成を示す斜視図である。
【図17】公報に開示された弁機構部の概略構成を示す
平面図である。
【図18】図17のXVIII−XVIII線に沿う断
面図である。
【符号の説明】
1 切欠き領域 101 孔 201 端部 8,108 端部 10 弁取付部 50,150,250 弁機構部 60 コネクタ部 80 チューブ 100,200 気管切開チューブ

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の端部と第2の端部とを有するチュ
    ーブと、 前記チューブの第1の端部から第2の端部へ空気の移動
    が可能なように、前記チューブに取付けられた一方向弁
    と、 前記チューブの前記一方向弁が取付けられた部分から前
    記第1の端部までの領域に設けられ、かつ、前記第1の
    端部が閉塞された場合に外部から前記チューブ内へ空気
    を導入する空気導入手段とを備えた、気管切開チュー
    ブ。
JP010174U 1992-03-02 1992-03-02 気管切開チューブ Pending JPH067747U (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP010174U JPH067747U (ja) 1992-03-02 1992-03-02 気管切開チューブ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP010174U JPH067747U (ja) 1992-03-02 1992-03-02 気管切開チューブ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH067747U true JPH067747U (ja) 1994-02-01

Family

ID=11742925

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP010174U Pending JPH067747U (ja) 1992-03-02 1992-03-02 気管切開チューブ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH067747U (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002345961A (ja) * 2001-05-29 2002-12-03 Senko Medical Instr Mfg Co Ltd 気管切開チューブ
KR101409236B1 (ko) * 2012-09-20 2014-06-18 재단법인 아산사회복지재단 기관절개술 튜브용 폐색구
JP2014217634A (ja) * 2013-05-09 2014-11-20 泉工医科工業株式会社 スピーチバルブ用酸素供給アダプタ
JP2016039912A (ja) * 2007-07-30 2016-03-24 パッシィ−ミューア,インコーポレイテッド 気管切開バルブ及び関連方法

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS59135065A (ja) * 1982-12-22 1984-08-03 ランゴ−ニ,マルコ 外部弁を備えた気管插入用カニユ−レ

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS59135065A (ja) * 1982-12-22 1984-08-03 ランゴ−ニ,マルコ 外部弁を備えた気管插入用カニユ−レ

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002345961A (ja) * 2001-05-29 2002-12-03 Senko Medical Instr Mfg Co Ltd 気管切開チューブ
JP4690581B2 (ja) * 2001-05-29 2011-06-01 泉工医科工業株式会社 気管切開チューブ
JP2016039912A (ja) * 2007-07-30 2016-03-24 パッシィ−ミューア,インコーポレイテッド 気管切開バルブ及び関連方法
KR101409236B1 (ko) * 2012-09-20 2014-06-18 재단법인 아산사회복지재단 기관절개술 튜브용 폐색구
JP2014217634A (ja) * 2013-05-09 2014-11-20 泉工医科工業株式会社 スピーチバルブ用酸素供給アダプタ

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6994089B2 (en) Nasal ventilation interface
US10376669B2 (en) Ventless mask CPAP system
US6792947B1 (en) Flow control valve for manual resuscitator devices
CA2364183C (en) Nasal ventilation interface
EP0768095B1 (en) Tracheal tube and device for ventilator systems
US7047974B2 (en) Nasal cannula
US20040084048A1 (en) High FIO2 oxygen mask with a sequential dilution feature and filter
JPH0126310B2 (ja)
JP2000225191A (ja) 治療用ガス投入用呼吸マスク
AU778777B2 (en) Breathing assistance apparatus
CA2214887C (en) Cpr device having structure for increasing the duration and magnitude of negative intra-thoracic pressure
US20210252236A1 (en) Respiratory therapy devices and assemblies
JPH067747U (ja) 気管切開チューブ
JP4152010B2 (ja) 間歇的陽圧式呼吸補助装置
CN211132586U (zh) 一种双向呼吸阀及呼吸机
CN218391831U (zh) 一种应用于呼吸机上的单向气溶胶治疗仪
CN215386782U (zh) 一种用于肾穿刺控制呼吸专用面罩
JP2000051359A (ja) 陽圧式人工呼吸補助装置
JP3067516U (ja) 携帯用緊急人工呼吸器
JP2005318975A (ja) 携帯用人工呼吸器
JP2005515840A (ja) 振動換気人工呼吸器におけるバイアスフローを低減する装置及び方法
JP2004504117A (ja) 呼吸マスク用の遠隔通気
JP4690581B2 (ja) 気管切開チューブ
CN111528547A (zh) 一种保持防护装置内侧呼吸顺畅的方法及防护装置
KR20220000638U (ko) 바람 가리개가 구비된 기관 절개용 인공호흡기

Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 19940802