JPH067733Y2 - ゴルフクラブ運搬具 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案はゴルフコースをプレーして回る際に、ゴルフク
ラブセットをプレーヤ自らが運搬するために使用するゴ
ルフクラブ運搬具に関するものである。

（従来の技術） ゴルフコースを回る際、キャデイを雇う経費及びキャデ
イ不足のために、カートを使用してプレーヤ自らが運搬
することが普通に行なわれている。しかし、ゴルフ場に
とって多数のカートを揃えることは、購入費はもとより
保管場所、管理面で大きな負担であった。

そこで、第４図に示す如く、手持ち式のゴルフクラブ運
搬具が提案されている（意匠登録第７２２４６７号）。

上記運搬具は、一対の略逆Ｖ字状枠(10)(10)を対向配備
して複数の横杆(11)で両枠(10)(10)を連結し、枠に受け
部材(2)を設けて構成され、両枠の受け部材(2)に跨がっ
てゴルフクラブを掛け渡し、上部の横杆(11)中央部に設
けたハンドル(12)を持ってクラブセットを運ぶのであ
る。

運搬具は、両枠(10)(10)の下端が支持脚となっており、
ゴルフコースの芝の上に４本脚で立てることができる。

上記運搬具は、杆部材の曲げ加工、溶接によってカート
に比べてコンパクトに且つ安価に製造でき、保管、管理
が容易である利点があった。

（考案が解決しようとする課題） 上記運搬具は、４本脚であるから、起伏に富んだゴルフ
コース上に安定して置くことができない。又、運搬具の
下部は上端のハンドル(12)よりも外拡がりであるため、
ハンドルを持って歩く際、下部のクラブ(5)が運搬者の
脚に当たって歩行の邪魔となる問題があり、実用されて
いない。

本考案は、クラブ受け部材を具えた枠体を平面状に形成
すると共に該枠体に地面への突刺し脚片を突設したこと
により、前記問題を解決できるゴルフクラブ運搬具を明
らかにするものである。

（課題を解決するの手段） 本考案のゴルフクラブ運搬具は、パイプを同一平面内に
て閉曲線に屈曲し或は複数本のパイプ部材を同一平面内
で組合せて形成した枠体(1)と、該枠体(1)上に設けた複
数のクラブ受け部材(2)と、枠体(1)に突設された突刺し
脚片(3)とで構成され、枠体(1)はハンドル(12)を設けた
横杆(11)の両端に下向きに縦杆(13)を形成しており、両
縦杆(13)の下部に１又は複数本の先細の突刺し脚片(3)
が突設され、両縦杆(13)にクラブ受け部材(2)が設けら
れている。

（作用及び効果） 枠体(1)は単純な平面状に形成されているため、軽量で
あり、パイプを屈曲して或は組合せて簡単に形成でき
る。又、ハンドル(12)と枠体(1)は同じ平面にあるた
め、上部のハンドルを持って、枠体(1)上のゴルフクラ
ブが運搬者の脚に当らぬ様に、自然な歩行姿勢で歩くこ
とができる。

ハンドル(12)を持ったまま、枠体(1)を振り下ろすこと
によって、芝生に脚片(3)を突刺して立てることがで
き、起伏に富んだ傾斜面であっても支障なく使用出来
る。

更に、芝生に突刺し脚片(3)を突刺すことによって、地
面に差し穴が明くが、従来より、芝生の養生のために特
別の道具を使用して地面に差し穴を明けることが行なわ
れているほどであり、本願の運搬具の使用によって生じ
る芝生への差し穴は、芝生の養生に効果的である。

（実施例） 運搬具は、枠体(1)と、該枠体(1)上に設けた複数のクラ
ブ受け部材(2)と、枠体(1)に突設された突刺し脚片(3)
とで構成される。

枠体(1)はアルミニューム等の軽量金属パイプを同一平
面で屈曲して形成され、中央部にハンドル(12)を形成し
た横杆(11)の両端に下向きに縦杆(13)を設け、両縦杆(1
3)の下端を互いに接近する方向に延長して更に前記ハン
ドル(12)の真下位置にて下向きに束ね、該束ね部(14)に
１本の突刺し脚片(3)を突設している。

突刺し脚片(3)は丸軸(31)の先端に尖がり部(32)、基端
に大径の受け部(33)を有しており、該受け部(33)に２つ
の丸穴(34)(34)が重ならぬ様に且つ両穴の一部が接する
様に開設されている。

前記枠体(1)の束ね部(14)のパイプ下端を上記突刺し脚
片(3)の穴(34)(34)に緊密に嵌合し、受け部(33)の周面
に抜止めビス(35)を螺合して枠体(1)に突刺し脚片(3)を
固定している。

枠体(1)の両縦杆(13)(13)には、枠体(1)の両面に略等間
隔に受け部材(2)が取り付けられている。

各受け部材(2)は、縦杆(13)に沿う曲面を呈し縦杆(13)
にビス止めされる取付け片(21)と、該取付け片に連続し
て上向きに丸く弯曲して縦杆(13)との間にゴルフクラブ
のシャフト(51)が嵌まる嵌り部(24)を形成する支持片(2
2)と、該支持片に連続して外拡がりに屈曲して縦杆(13)
との間に上拡がりの案内部(25)を形成する案内部(23)と
で構成されている。

両縦杆(13)の下端部に跨がって渡し棒(41)が設けられ、
該渡し棒に小物バッグ(4)が着脱可能に取り付けられて
おり、該バックにゴルフボール、ティ、マーカ等の小物
を必要に応じて収容する。

然して、枠体(1)の両縦枠(13)(13)の同じ高さの受け部
材(2)に跨がってゴルフクラブ(5)を保持せしめる。ゴル
フクラブを受け部材(2)の案内片(23)と縦杆(13)との間
に載せて下向きに力を加えれば、受け部材(2)が弾性変
形して嵌り部(24)へのシャフト(51)の侵入を許容し、嵌
り部(24)にシャフトが落ち込めば、受け部材(2)が弾性
復帰してシャフト(51)を縦杆(13)と受け部材(2)とで挟
み、シャフトの抜け出しを防止する。

必要な本数のクラブセットを枠体(1)に保持せしめ、プ
レーヤ自らが、ハンドル(12)を持って運搬具と一緒にク
ラブセットをボールの落下位置まで運び、所望のクラブ
と交換して、プレーを進める。

枠体(1)はパイプを閉曲線に屈曲して単純な平面状に形
成されているため軽量であり、又、ハンドル(12)と枠体
(1)は同じ平面にあるため、上部のハンドルを持って、
枠体(1)上のゴルフクラブが運搬者の脚に当らぬ様に、
自然な歩行姿勢で歩くことができる。

又、突刺し脚片(3)を地面に突刺して、枠体(1)及び枠体
(1)上のゴルフクラブを保持できるため、傾斜面であっ
て支障なく使用出来る。

第３図は、受け部材(2)の他の実施例を示しており、枠
体(1)の縦杆(13)に固定するブロック(26)に、中央部が
開口して上向きに弯曲した支え片(27)を突設すると共
に、該支え片の開口(28)に嵌まる押え片(29)をバネ(20)
によって下向き付勢して形成される。バネ(20)に抗して
押え片(29)を上に開き、支え片(27)上にゴルフクラブの
シャフトを(51)載せて、押え片(29)にてシャフトを上方
から押圧して該シャフトを支持する。

本考案の実施に際して、枠体(1)は上記実施例の様に１
本のパイプを屈曲して形成したものに限ることはなく、
複数本のパイプを同一平面内で組合わせて形成すること
も出来、又、突刺し片(3)は１本に限定されることはな
く、枠体(1)の下部両端に突設する等、枠体を振り下ろ
して芝生に突刺しできる範囲で数を増やことが出来る
等、実用新案登録請求の範囲に記載の範囲で種々の変形
が可能である。

【図面の簡単な説明】

第１図は運搬具の斜面図、第２図は第１図II−II線に沿
う断面図、第３図は掛り部の斜面図、第４図は従来例の
斜面図である。 (1)……枠体、(11)……横杆 (13)……縦杆、(2)……受け部材 (3)……突刺し脚片

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】パイプを同一平面内にて閉曲線に屈曲し或
   は複数本のパイプ部材を同一平面内にて組合せて形成し
   た枠体(1)と、該枠体(1)上に設けた複数のクラブ受け部
   材(2)と、枠体(1)に突設された突刺し脚片(3)とで構成
   され、枠体(1)はハンドル(12)を設けた横杆(11)の両端
   に下向きに縦杆(13)(13)を形成しており、両縦杆(13)(1
   3)の下部に１又は複数本の先細の突刺し脚片(3)が突設
   され、両縦杆(13)にクラブ受け部材(2)が設けられてい
   るゴルフクラブ運搬具。