JPH0676989A - 荷電粒子加速器のビームダクト - Google Patents

荷電粒子加速器のビームダクト

Info

Publication number
JPH0676989A
JPH0676989A JP23030992A JP23030992A JPH0676989A JP H0676989 A JPH0676989 A JP H0676989A JP 23030992 A JP23030992 A JP 23030992A JP 23030992 A JP23030992 A JP 23030992A JP H0676989 A JPH0676989 A JP H0676989A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cooling
wall surface
conduit
beam duct
charged particles
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP23030992A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshiaki Kobari
利明 小針
Manabu Matsumoto
学 松本
Nushito Takahashi
主人 高橋
Shunji Kakiuchi
俊二 垣内
Tsuneo Torii
恒夫 鳥居
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP23030992A priority Critical patent/JPH0676989A/ja
Publication of JPH0676989A publication Critical patent/JPH0676989A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Particle Accelerators (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 荷電粒子の放射光照射に基づく熱入力に対し
て、高性能な冷却を可能とし、これによって高真空性お
よび高信頼性を可能とする。 【構成】 ビームダクトの外壁面の一部に突起や凸凹を
形成するか、あるいは表面粗を粗く形成し、かつ、これ
ら突起や凸凹あるいは表面粗さを粗に形成した部分を覆
うように開口端部を上記ビームダクトの外壁面に固定さ
れた管路部材と、該管路部材内に、上記突起や凸凹ある
いは表面粗さおよび上記外壁によって形成された管路と
から構成された冷却手段を設け、上記ビームダクトの外
壁面に発生する荷電粒子の放射光照射による照射熱を、
上記管路内を通る冷却水によって冷却するものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、荷電粒子加速器のビー
ムダクトに係り、とくに、電子あるいは陽電子蓄積リン
グの蓄積電流の増大や電子あるいは陽電子ビームの寿命
の増大に好適な荷電粒子加速器のビームダクトに関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、電子あるいは陽電子蓄積リングの
ビームダクトは、たとえば高エネルギー物理学研究所レ
ポート,No.,81−2(1981年)72頁および
73頁に記載されているように、極めて細長い環状の容
器にて形成されたビームダクトは、その内部を超高真空
にて保持されるとともに、二極や四極あるいは六極マグ
ネットなどを設置している。電子あるいは陽電子は、ビ
ームダクト内部で加速あるいは蓄積されるが、マグネッ
ト部では、電子や陽電子が制動輻射を受け、放射光を発
生する。利用のために蓄積リングから取り出される放射
光以外の光は、ビームダクトの内壁を照射し、ビームダ
クトへ熱を入力することになる。このために、ビームダ
クトを冷却する必要がある。そこで、上記文献では、そ
の要部を図11に示すように、放射光の照射するビーム
ダクト1の外周壁の1部に該ビームダクト1にそうて管
路8を設け、かつ該管路8内に冷却水を通水し、これに
より、外ビームダクト1を形成する材料(上記文献では
アルミニウム合金が使用されている。)の熱伝導と、上
記材料、冷却水の間の熱伝達によって放射光の照射熱を
取り去る構成をしたものが紹介されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術では、冷
却水を通水する管路は、ビームダクトを押し出しすると
きに一体で押し出し成形するか、あるいはパイプをビー
ムダクトに溶接やロー付けで接合して構成され、かつそ
の内壁は、円形などの滑らかな均一断面に構成されてい
る。そのため、放射光の高エネルギー化や高輝度化にと
もなって、ビームダクトへの入射熱量や熱流束が増加す
ると、十分な冷却が行えず、つぎに説明するような問題
があった。
【0004】(1)ビームダクトの表面温度が上昇し、
該表面に吸着していたガス分子が脱離して多量のガス放
出を引き起こしたり、ビームダクトの温度上昇にともな
って、ビームダクト内部に含まれているガス分子の拡散
速度が増加し、ビームダクト内壁からのガス放出が増大
する。そのため、ビームダクト内の圧力上昇、すなわち
ガス分子密度の増加を引き起こし、ビームダクト内で加
速や蓄積されている電子や陽電子がガス分子に衝突して
散乱する確率を増大させる。この結果、加速器内部を飛
行している電子や陽電子ビームの減少が著しくなり、寿
命が短くなってしまうなどの問題があった。
【0005】(2)低冷却能力のために材料に対する熱
負荷が大きくなり、ビームダクトを形成する材料の強度
低下を招いたり、電子や陽電子の密度変化は熱負荷を変
化させるので、ビームダクトに対して繰返し熱入力が発
生し、熱サイクル疲労が原因となり、ビームダクトに発
生した微少クラックが真空リークを引き起こしたりする
問題があった。
【0006】本発明の目的は、放射光照射に基づく熱入
力に対して、高性能な冷却を可能とし、これによって高
真空性および高信頼性を可能とする荷電粒子加速器のビ
ームダクトを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、第1の発明は、内部に真空状態で荷電粒子を加速や
蓄積させる空間を有し、外壁面の一部に、別個に形成さ
れ、内部に冷却管路を有する少くとも1個以上の管路部
材を一体に固定し、上記冷却管路を通る冷却水にて内部
に発生する荷電粒子からの放射光による照射熱を冷却す
る冷却手段を有する荷電粒子加速器のビームダクトにお
いて、上記外壁面の一部に形成された突起もしくは凸凹
のいずれか一方と、該突起もしくは該凸凹のいずれか一
方を覆うように開口端部を上記外壁面に固定された上記
管路部材と、該管路部材内に上記外壁面の一部や、上記
突起もしくは凸凹のいずれか一方によって形成された冷
却管路とから構成された冷却手段を設けたものである。
【0008】上記目的を達成するために、第2の発明
は、内部に真空状態で荷電粒子を加速や蓄積させる空間
を有し、外壁面の一部に、別個に形成され、内部に冷却
管路を有する少くとも1個以上の管路部材を一体に固定
し、上記冷却管路を通る冷却水にて内部に発生する荷電
粒子からの放射光による照射熱を冷却する冷却手段を有
する粒子加速器のビームダクトにおいて、上記外壁面一
部の表面粗さをその他の外壁面の表面粗さよりも粗に形
成し、かつ上記外壁面一部の表面粗さの粗の部分を覆う
ように開口端部を上記外壁面に固定された上記管路部材
と、該管路部材内に、上記外壁面の一部および上記表面
粗さの粗の部分とによって形成された冷却管路とから構
成された冷却手段を設けたものである。
【0009】上記目的を達成するために、第3の発明
は、内部に真空状態で荷電粒子を加速や蓄積させる空間
を有し、外壁面の一部に、別個に形成され、内部に冷却
管路を有する少くとも1個以上の管路部材を一体に固定
し、上記冷却管路を通る冷却水にて内部に発生する荷電
粒子からの放射光による照射熱を冷却する冷却手段を有
する粒子加速器のビームダクトにおいて、上記空間内で
放出された上記荷電粒子の放射光が、照射される放射光
照射面に相当する外壁面一部に形成された突起もしくは
凸凹のいずれか一方と、該突起もしくは該凸凹のいずれ
か一方を覆うように開口端部を上記外壁面に固定された
管路部材と、該管路部材内に上記外壁面一部や上記突起
もしくは上記凸凹のいずれか一方とによって形成された
冷却管路とから構成された冷却手段を設けたものであ
る。
【0010】上記目的を達成するために、第4の発明
は、内部に真空状態で荷電粒子を加速や蓄積させる空間
を有し、外壁面の一部に、別個に形成され、内部に冷却
管路を有する少くとも1個以上の管路部材を一体に固定
し、上記冷却管路を通る冷却水にて内部に発生する荷電
粒子からの放射光による照射熱を冷却する冷却手段を有
する粒子加速器のビームダクトにおいて、上記空間内で
放出された上記荷電粒子の放射光が、照射される放射光
照射面に相当する外壁面一部の表面粗さをその他の外壁
面の表面粗さよりも粗に形成し、かつ、該表面粗さが粗
の部分を覆うように開口部材を上記外壁面に固定された
上記管路部材と、該管路部材内に、上記外壁面の一部お
よび上記表面粗さが粗の部分によって形成された上記冷
却管路とから構成された冷却手段を設けたものである。
【0011】上記目的を達成するために、第5の発明
は、内部に真空状態で荷電粒子を加速や蓄積させる空間
を有し、外壁面の一部に、別個に形成され、内部に冷却
管路を有する少くとも1個以上の管路部材を一体に固定
し、上記冷却管路を通る冷却水にて内部に発生する荷電
粒子からの放射光による照射熱を冷却する冷却手段を有
する粒子加速器のビームダクトにおいて、断面上の内部
を密閉し、上記外壁面に固定された上記管路部材と、該
管路部材内に内壁面によって形成された上記冷却管路
と、上記内壁面の一部に形成された突起もしくは凸凹の
いずれか一方とから構成された冷却手段を設けたもので
ある。
【0012】上記目的を達成するために、第6の発明
は、内部に真空状態で荷電粒子を加速や蓄積させる空間
を有し、外壁面の一部に、別個に形成され、内部に冷却
管路を有する少くとも1個以上の管路部材を一体に固定
し、上記冷却管路を通る冷却水にて内部に発生する荷電
粒子からの放射光による照射熱を冷却する冷却手段を有
する粒子加速器のビームダクトにおいて、断面上の内部
を密閉し、上記外壁面に固定された上記管路部材と、該
管路部材内に内壁面によって形成された上記冷却管路
と、上記内壁面の一部の表面粗さを他の内壁面の表面粗
さよりも粗に形成した冷却手段を設けたものである。
【0013】上記目的を達成するために、第7の発明
は、内部に真空状態で荷電粒子を加速や蓄積させる空間
を有し、外壁面の一部に、別個に形成され、内部に冷却
管路を有する少くとも1個以上の管路部材を一体に固定
し、上記冷却管路を通る冷却水にて内部に発生する荷電
粒子からの放射光による照射熱を冷却する冷却手段を有
する粒子加速器のビームダクトにおいて、上記外壁面の
一部に形成された突起もしくは凸凹のいずれか一方と、
該突起もしくは該凸凹のいずれか一方を覆うように開口
端部を上記外壁面に固定された上記管路部材と、該管路
部材内に上記外壁面の一部や、上記突起もしくは凸凹の
いずれか一方によって形成された冷却管路とからなる冷
却手段を設け、かつ該冷却手段を上記空間と同時に一体
に成形したものである。
【0014】上記目的を達成するために、第8の発明
は、内部に真空状態で荷電粒子を加速や蓄積させる空間
を有し、外壁面の一部に、別個に形成され、内部に冷却
管路を有する少くとも1個以上の管路部材を一体に固定
し、上記冷却管路を通る冷却水にて内部に発生する荷電
粒子からの放射光による照射熱を冷却する冷却手段を有
する粒子加速器のビームダクトにおいて、上記外壁面一
部の表面粗さをその他の外壁面の表面粗さよりも粗に形
成し、かつ、上記外壁面一部の表面粗さの粗の部分を覆
うように開口端部を上記外壁面に固定された上記管路部
材と、該管路部材内に、上記外壁面一部および上記表面
粗さの粗の部分によって形成された上記冷却管路とから
構成された冷却手段を設け、かつ該冷却手段を上記空間
と同時に一体に成形したものである。
【0015】上記表面粗さは、その最大高さRmax
と、冷却管路断面の代表長さDとの比Rmax/Dが
0.005以上に構成されたものである。
【0016】
【作用】第1の発明によれば、上記外壁面の一部に形成
された突起もしくは凸凹のいずれか一方と、該突起もし
くは凸凹のいずれか一方を覆うように開口端部を上記外
壁面に固定された管路部材と、該管路部材内に、上記外
壁面の一部や上記突起もしくは凸凹のいずれか一方によ
って形成された上記冷却管路とから構成された冷却手段
を設けたので、ビームダクトの外壁面に発生する荷電粒
子からの放射光による照射熱を、ビームダクトの外壁面
や該外壁面の一部に形成された突起もしくは凸凹いずれ
か一方の表面および管路部材の内周面と、冷却水との熱
交換によって冷却することができる。そのため、冷却水
と熱交換する表面積が拡大されるので、ビームダクトの
冷却性能が向上し、ビームダクトの表面温度の上昇が防
止できて、ビームダクト内壁に吸着していたガス分子の
脱離すなわち、ガス放出を大幅に減少したり、ビームダ
クトの温度上昇を抑制されるので、ビームダクト内部に
含まれるガス分子の拡散速度の増加を防止できるととも
に、ビームダクト内壁からのガス放出を減少することが
できる。この結果、ビームダクト内の圧力上昇、すなわ
ちガス分子密度の増加を防止できるので、ビームダクト
内の加速や蓄積されている電子や陽電子がガス分子に衝
突して散乱や散失する確率が減少することができ、これ
により、加速器内部を飛行している電子や陽電子の減少
を抑制することができ、加速器ビームダクト内を飛行す
る電子や陽電子の寿命を長くすることができる。さら
に、冷却性能の向上によって、ビームダクトの壁体に対
する熱負荷を減少させることができるので、壁体の強度
低下を防止したり、発生する熱応力の低減ができ、真空
容器としての構造強度の低下を防止することができる。
したがって、荷電粒子加速器の運転性能を大幅に向上さ
せることができるとともに、高真空性能、高信頼性を有
する荷電粒子加速器のビームダクトを得ることができ
る。
【0017】第2の発明によれば、外壁面の一部の表面
粗さをその他の外壁面の表面粗さよりも粗に形成し、か
つ、上記外壁面一部の表面粗さの部分を覆うように開口
端部を上記外壁面に固定された管路部材と、該管路部材
内に、上記外壁面の一部および上記表面粗さの粗の部分
とによって形成された冷却管路とから構成された冷却手
段を設けたので、空間内に発生する荷電粒子からの放射
光によるビームダクトの照射熱をビームダクトの外壁面
や表面粗さの粗の表面および管路部材の内壁面と、冷却
水との熱交換によって冷却することができる。そのた
め、放射光による照射熱容量が前記第1の発明の場合に
比較して小さい場合に適用すると、簡単な構成にて前記
第1の発明と同等の効果を得ることができる。
【0018】第3の発明によれば、空間内で放出された
荷電粒子からの放射光が、照射される放射光照射面に相
当する外壁面一部に形成された突起もしくは凸凹のいず
れか一方と、該突起もしくは凸凹のいずれか一方を覆う
ように開口端部を上記外壁面に固定された上記管路部材
と、該管路部材内に上記外壁面の一部や上記突起もしく
は凸凹のいずれか一方とから形成された上記冷却管路と
から構成された上記冷却手段を設けたので、上記放射光
照射照射面における温度上昇を抑制し、ビームダクトか
らのガスの放出を低減させて荷電粒子の減衰を大幅に減
少させたり、高熱負荷に基づくビームダクトの壁体の強
度低下を防止して荷電粒子加速器の運転性を大幅に向上
させることができる。
【0019】第4の発明によれば、前記第3の発明にお
ける突起もしくは凸凹の代わりにビームダクトの放射光
照射面に相当する外壁面一部の表面粗さをその他の外壁
面の表面粗さよりも粗に形成したので、上記放射光照射
面の熱量が前記第3の発明に比較して小さい場面に適用
すると、簡単な構成にて第3の発明と同等の効果を得る
ことができる。
【0020】第5の発明によれば、ビームダクトの外壁
面に固定された冷却管材の断面上内部を密閉して、その
内部内壁面によって冷却管路を形成するとともに、内壁
面の一部に突起もしくは凸凹のいずれかを形成したの
で、熱伝達特性を大幅に向上することができ、かつ熱交
換の高効率化を達成でき、これによってビームダクトを
たとえば熱伝導の悪いステンレス鋼にしても、冷却管路
における熱伝導の良い銅やアルミニウムで形成し、両者
をロー付けすることも可能であり、すべての部材をステ
ンレス鋼で形成したものよりも冷却効率を向上すること
ができる。
【0021】第6の発明によれば、前記第5の発明にお
ける突起もしくは凸凹の代りに内壁面の一部の表面粗さ
をその他の内壁面の表面粗さよりも粗に形成したので、
前記第5の発明に比較して熱容量の小さい場合に適用す
ると、簡単な構成にて前記第5の発明と同等の効果を有
する。
【0022】第7の発明によれば、前記第1の発明にお
ける冷却手段を、ビームダクトの押し出し成形をする場
合、同時に一体に成形して構成したので、ビームダクト
と、冷却手段とを容易に成形することができる。
【0023】第8の発明によれば、前記第2の発明にお
ける冷却手段を、ビームダクトの押し出し成形をする場
合、同時に一体に成形したので、ビームダクトと、冷却
手段とを容易に成形することができる。
【0024】第9の発明によれば、前記第2,4,6,
8の発明における表面粗さを、その一番深い谷から一番
高い山までの最大高さをRmax、冷却管路の一部とす
る代表長さをDとしたとき、その比Rmax/Dが0.
05以上に構成したので、ビームダクトの熱入力に対す
る冷却効率を大幅に向上することができる。
【0025】
【実施例】以下、本発明の第1実施例を示す図1および
図2について説明する。図1に示すように、ビームダク
ト1は、押し出し加工や溶接などにより、断面を矩形中
空状に形成され、内部を真空状態で、電子や陽電子を電
磁石(図示せず)によって形成された磁場や電場により
制御しながら内壁面に形成されたビーム軌道に通過(加
速)させるとともに、該通過(加速)を常時行なうこと
により蓄積された状態で存在させている。また、ビーム
ダクト1は、ビーム軌道4を内包する内壁3と、ビーム
ダクト1と外気側との境界をなす外壁2によって真空お
よび外気の気相空間を分離している。内壁3は、荷電粒
子がビームダクト1を通過するさいに、電磁誘導による
抵抗を少なくするため、滑らかな面に形成されている。
外壁2も内壁3と同様に滑らかな面に形成されている。
内壁3のビーム軌道4に対応する外周側壁には、電子な
どが軌道偏向などを受けたさいに放出された放射光が照
射される放射光照射面5に相当する部分に複数(図では
3個)の突起6が設けられている。そのため、該放射光
照射面5に相当するビームダクト1外壁表面の一部は、
他の外壁表面とは異なり凸凹状に形成されている。該突
起6は、図2に示すように、ビームダクト1と同時に押
し出し成形されるか、あるいはビームダクト1を板から
溶接構造でビームダクト1を成形する場合には、同時に
溶接によって一体に成形される。また、該突起6の周囲
には、断面図が★形状に形成され、その開口両端部がビ
ームダクト1の外壁2に固定された管路部材7によって
管路8が形成されるように内包されている。該管路部材
7は、ビームダクト1と同時に押し出し加工によって一
体に形成されるか、あるいは同時に溶接によって一体に
成形される。
【0026】つぎに、上記のように構成されたビームダ
クト1による冷却方法について説明する。ビームダクト
1内に加速,蓄積された電子や陽電子が制動軸射による
軌道偏向などを受けて放出した放射光は、蓄積電流に比
例し、荷電粒子の有するエネルギーの4乗に比例する。
また、放射光の輝度を高めるなどの目的のため、荷電粒
子の集まりを強く集束させる磁場設計が行われる。この
結果、とくに高エネルギー化,高輝度化を図るビームダ
クト1では、放射光照射面5に高いパワおよび高流束の
熱入力がある。該熱入力の一部は、ビームダクト1の壁
体内部を伝わって外気と接する外壁2に到達し、外気へ
放出される。しかるに、大部分の熱入力は、ビームダク
ト1の壁体内部を伝導し、管路8を形成する管路部材7
の内壁面に到達したのち、管路8内を流れる冷却水によ
って熱を奪われ運び去られる。しかも、管路8内に形成
されている突起6により、該管路8を形成するビームダ
クト1の外壁2面は熱伝達率が高くなる。この結果、ビ
ームダクト1への放射光による熱入力に対して冷却性能
を向上させることができるので、ビームダクト1の十分
な冷却が可能となり、ビームダクト1の表面温度が上昇
するのを防止することができ、ビームダクト1の表面に
吸着していたガス分子の脱離、すなわちガス放出を大幅
に減少させることができる。また、ビームダクト1の温
度上昇が抑制されるので、ビームダクト1の内部に含ま
れているガス分子の拡散速度が増加するのを防止され、
ビームダクト1の内壁からのガス放出を減少させること
ができる。この結果、ビームダクト1の内部圧力上昇、
すなわち、ガス分子密度の増加を抑制できるので、ビー
ムダクト1内で加速や蓄積されている電子や陽電子がガ
ス分子に衝突して散乱や散失する確立が大幅に減少す
る。そして、加速器内部を飛行している電子や陽電子の
寿命を延ばすことができる。さらに、冷却性能の向上に
よって、ビームダクト1の壁体の熱負荷を減少すること
ができるので、ビームダクト1の壁体強度低下を防止し
たり、発生する熱応力の低減ができ、真空容器としての
構造強度の低下を防止することができるとともに、真空
レール性や構造材料としての信頼性を大幅に向上するこ
とができる。
【0027】つぎに、本発明の第2実施例を示す図3に
ついて説明する。図3は、ビームダクト1と一体加に押
し出し加工された1個の突起6Aを有する場合で、まだ
管路部材7がビームダクト1に接合されていない状態を
示すが、前記図1に示すように、突起6Aの周囲を覆う
ように管路部材7の両端部をビームダクト1の外壁2に
固定することも可能である。本実施例では、前記図1に
示すように複数の突起6を設ける代りに該複数の突起6
の表面積に近い表面積を有する1個の突起6Aを設けて
いる。したがって、本実施例では、前記図1,2に示す
第1実施例と同等の冷却効果を有し、かつ製作が容易と
なる効果を有する。
【0028】つぎに、本発明の第3実施例を示す図4に
ついて説明する。図4に示す実施例は、ビームダクト1
の放射光照射面外壁面にそうて管路軸方向に対し、傾斜
して複数の突起6Bを設けている。したがって、本実施
例では、熱交換効率をさらに高めることができる。ま
た、本発明の第4実施例を示す図5のように、上記複数
の突起6Bにそうてその周囲を覆うように、管路部材7
Bをビームダクト1の外壁2に一体に固定し、該管路部
材7Bと突起6Bとの間に管路8Bを形成することによ
り、熱交換効率を一層高めることができる。
【0029】つぎに、本発明の第5実施例を示す図6に
ついて説明する。図6に示す実施例では、管路部材7C
内の冷却管路8Cを形成する内壁面の1部に複数(図で
は2個)の凹部11を形成している。この場合、管路部
材7Cは、図7に示すように、凹部11がビームダクト
1の外壁2側にくるように、ビームダクト1の外壁2に
一体に固定している。したがって、本実施例では、複数
の凹部11によってビームダクト1を冷却することがで
きるので、たとえば、ビームダクト1を熱伝導の悪いス
テンレス鋼にて形成し、管路部材7Cをアルミニウムで
形成し、両者を銀ロー付けても、たまビームダクト1お
よび管路部材7Cをステンレス鋼にて形成しても、冷却
効率を向上させることができる。
【0030】つぎに、本発明の第6実施例を示す図8に
ついて説明する。図8に示す実施例では、管路部材7D
内の冷却管路8Dを形成する内壁面を、2個の大きさを
異にする半円を曲面にて接続した形状にしている。した
がって、本実施例においても前記図7,8に示す実施例
と同一効果を有する。
【0031】つぎに、本発明の第7実施例を示す図9お
よび図10について説明する。図9に示す実施例は、前
記の実施例に比較してビームダクト1に発生する熱容量
が小さい場合に適用される。図9に示すように、ビーム
ダクトの外壁2の冷却管路となる表面の面粗さを粗にし
形成している。この場合、ビームダクト1の外壁2を冷
却管路の一部とする冷却管路断面の代表長さをDとす
る。該代表長さDは、管路断面が円形の場合にはその直
径とし、円形以外の断面の場合には等価円形断面の直径
とする。また、表面粗さは、基準長さLの範囲におい
て、表面のうねりの一番深い谷から一番高い山までの最
大高さをRmax、冷却管の熱伝達率をα、平滑面を内
壁面とする冷却管の熱伝達率をα0とすると、表面うね
りの最大高さRmaxに対する冷却管断面長さDの比と
冷却管の熱伝達率αに対する平滑面を内壁面とする冷却
管の熱伝達率α0の比との関係を示す図10から明らか
なように、熱伝達率α,α0はレイノルズ数Reなどの
パラメータで変化するが、Rmax/Dが0.005よ
り大きい表面粗さを有する場合、広いレイノルズ数の範
囲において、平滑面に比べて1,2倍以上の熱伝達率を
得ることができる。ビームダクト1の外壁2の冷却管路
8となる表面粗さや、冷却管路8内面の表面粗さを、上
記Rmax/Dの値より大きくすることによって、粒子
加速器のビームダクト1への熱入力に対する冷却効率
を、大幅に向上することができる。
【0032】以上、本発明の種々の実施例について説明
したが、突起の断面形状や突起の数についてはこれに限
定されるものでなく、どのような形状,数でも良いこと
は云う迄もない。
【0033】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ているので、以下に記載するような効果を奏する。
【0034】第1の発明によれば、上記外壁面の一部に
形成された突起もしくは凸凹のいずれか一方と、該突起
もしくは凸凹のいずれか一方を覆うように開口端部を上
記外壁面に固定された管路部材と、該管路部材内に、上
記外壁面の一部や上記突起もしくは凸凹のいずれか一方
によって形成された上記冷却管路とから構成された冷却
手段を設けたので、ビームダクトの外壁面に発生する荷
電粒子の放射光による照射熱を、ビームダクトの外壁面
や該外壁面の一部に形成された突起もしくは凸凹いずれ
か一方の表面および管路部材の内周面と、冷却水との熱
交換によって冷却することができる。そのため、冷却水
と熱交換する表面積が拡大されるので、ビームダクトの
冷却性能が向上し、ビームダクトの表面温度の上昇が防
止できて、ビームダクト内壁に吸着していたガス分子の
脱離すなわち、ガス放出を大幅に減少したり、ビームダ
クトの温度上昇を抑制されるので、ビームダクト内部に
含まれるガス分子の拡散速度の増加を防止できるととも
に、ビームダクト内壁からのガス放出を減少することが
できる。この結果、ビームダクト内の圧力上昇、すなわ
ちガス分子密度の増加を防止できるので、ビームダクト
内の加速や蓄積されている電子や陽電子がガス分子に衝
突して散乱や散失する確率が減少することができ、これ
により、加速器内部を飛行している電子や陽電子の減少
を抑制することができ、加速器ビームダクト内を飛行す
る電子や陽電子の寿命を長くすることができる。さら
に、冷却性能の向上によって、ビームダクトの壁体に対
する熱負荷を減少させることができるので、壁体の強度
低下を防止したり、発生する熱応力の低減ができ、真空
容器としての構造強度の低下を防止することができる。
したがって、荷電粒子加速器の運転性能を大幅に向上さ
せることができるとともに、高真空性能、高信頼性を有
する荷電粒子加速器のビームダクトを得ることができ
る。
【0035】第2の発明によれば、外壁面の一部の表面
粗さをその他の外壁面の表面粗さよりも粗に形成し、か
つ、上記外壁面一部の表面粗さの部分を覆うように開口
端部を上記外壁面に固定された管路部材と、該管路部内
に、上記外壁面の一部および上記表面粗さの粗の部分に
よって形成された冷却管路とから構成された冷却手段を
設けたので、空間内に発生する荷電粒子からの放射光に
よるビームダクトの外壁面の照射熱をビームダクトの外
壁面や表面粗さの粗の表面および管路部材の内壁面と、
冷却水との熱交換によって冷却することができる。その
ため、放射光による照射熱容量が前記第1の発明の場合
に比較して小さい場合に適用すると、簡単な構成にて前
記第1の発明と同等の効果を得ることができる。
【0036】第3の発明によれば、空間内で放出された
荷電粒子からの放射光が、照射される放射光照射面に相
当する外壁面位置に形成された突起もしくは凸凹のいず
れか一方と、該突起もしくは凸凹のいずれか一方を覆う
ように開口端部を上記外壁面に固定された上記管路部材
と、該管路部材内に上記外壁面の一部や上記突起もしく
は凸凹のいずれか一方とから形成された上記冷却管路と
から構成された上記冷却手段を設けたので、上記放射光
照射照射面における温度上昇を抑制し、ビームダクトか
らのガスの放出を低減させて荷電粒子の減衰を大幅に減
少させたり、高熱負荷に基づくビームダクトの壁体の強
度低下を防止して荷電粒子加速器の運転性を大幅に向上
させることができる。
【0037】第4の発明によれば、前記第3の発明にお
ける突起もしくは凸凹の代りにビームダクトの外壁の放
射光照射面その他の外壁面の表面粗さよりも粗に形成し
たので、上記放射光照射面の熱量が前記第3の発明に比
較して小さい場面に適用すると、簡単な構成にて第3の
発明と同等の効果を得ることができる。
【0038】第5の発明によれば、ビームダクトの外壁
面に固定された冷却管材の断面上内部を密閉して、その
内部内壁面によって冷却管路を形成するとともに、内壁
面の一部に突起もしくは凸凹のいずれかを形成したの
で、熱伝達特性を大幅に向上することができ、かつ熱交
換の高効率化を達成でき、これによってビームダクトを
たとえば熱伝導の悪いステンレス鋼にしても、冷却管路
における熱伝導の良い銅やアルミニウムで形成し、両者
をロー付けすることも可能であり、すべての部材をステ
ンレス鋼で形成したものよりも冷却効率を向上すること
ができる。
【0039】第6の発明によれば、前記第5の発明にお
ける突起もしくは凸凹の代りに内壁面の一部の表面粗さ
をその他の内壁面の表面粗さよりも粗に形成したので、
前記第5の発明に比較して熱容量の小さい場合に適用す
ると、簡単な構成にて前記第5の発明と同等の効果を有
する。
【0040】第7の発明によれば、前記第1の発明にお
ける冷却手段を、ビームダクトの押し出し成形をする場
合、同時に一体に成形して構成したので、ビームダクト
と、冷却手段とを容易に成形することができる。
【0041】第8の発明によれば、前記第2の発明にお
ける冷却手段を、ビームダクトの押し出し成形をする場
合、同時に一体に成形したので、ビームダクトと、冷却
手段とを容易に成形することができる。
【0042】第9の発明によれば、前記第2,4,6,
8の発明における表面粗さを、その一番深い谷から一番
高い山までの最大高さをRmax、冷却管路の一部とす
る代表長さをDとしたとき、その比Rmax/Dが0.
05以上に構成したので、ビームダクトの熱入力に対す
る冷却効率を大幅に向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例である粒子加速器のビーム
ダクトを示す断面図。
【図2】図1に示すビームダクトのみの断面図。
【図3】本発明の第2実施例であるビームダクトのみを
示す断面図。
【図4】本発明の第3実施例であるビームダクトのみを
示す断面図。
【図5】図3に示すビームダクトに管路部材を設けた場
合の断面図。
【図6】本発明の第5実施例である管路部材を示す断面
図。
【図7】図6に示す管路部材をビームダクトに設けた場
合の断面図。
【図8】本発明の第6実施例である管路部材を示す断面
図。
【図9】本発明の第7実施例である表面粗さを示す断面
図。
【図10】図9に示す表面粗さによる熱伝達の変化を示
す図。
【図11】従来のビームダクトを示す断面図。
【符号の説明】
1…ビームダクト,2…外壁,3…内壁,4…ビーム軌
道,5…放射光照射面,6…突起,7…管路部材,8…
管路。
フロントページの続き (72)発明者 垣内 俊二 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式会 社日立製作所日立工場内 (72)発明者 鳥居 恒夫 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式会 社日立製作所日立工場内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部に真空状態で荷電粒子を加速や蓄積
    させる空間を有し、外壁面の一部に、別個に形成され、
    内部に冷却管路を有する少くとも1個以上の管路部材を
    一体に固定し、上記冷却管路を通る冷却水にて上記内部
    に発生する上記荷電粒子からの放射光による照射熱を冷
    却する冷却手段を有する荷電粒子加速器のビームダクト
    において、上記外壁面の一部に構成された突起もしくは
    凸凹のいずれか一方と、該突起もしくは凸凹のいずれか
    一方を覆うように開口端部を上記外壁面に固定された上
    記管路部材と、該管路部材内に、上記外壁面の一部や、
    上記突起もしくは凸凹のいずれか一方によって形成され
    た上記管路とから構成された上記冷却手段を設けたこと
    を特徴とする荷電粒子加速器のビームダクト。
  2. 【請求項2】 内部に真空状態で荷電粒子を加速や蓄積
    させる空間を有し、外壁面の一部に、別個に形成され、
    内部に冷却管路を有する少くとも1個以上の管路部材を
    一体に固定し、上記冷却管路を通る冷却水にて上記内部
    に発生する上記荷電粒子からの放射光による照射熱を冷
    却する冷却手段を有する荷電粒子加速器のビームダクト
    において、上記外壁面の一部の表面粗さをその他の外壁
    面の表面粗さよりも粗に形成し、かつ上記外壁面一部の
    上記表面粗さの粗の部分を覆うように開口端部を上記外
    壁面に固定された上記管路部材と、該管路部材部内に、
    上記外壁面の一部および上記表面粗さの粗の部分によっ
    て形成された上記冷却管路とから構成された冷却手段を
    設けたことを特徴とする荷電粒子加速器のビームダク
    ト。
  3. 【請求項3】 内部に真空状態で荷電粒子を加速や蓄積
    させる空間を有し、外壁面の一部に、別個に形成され、
    内部に冷却管路を有する少くとも1個以上の管路部材を
    一体に固定し、上記冷却管路を通る冷却水にて上記内部
    に発生する上記荷電粒子からの放射光による照射熱を冷
    却する冷却手段を有する荷電粒子加速器のビームダクト
    において、上記空間内で放出された上記荷電粒子からの
    放射光が、照射される放射光照射面に相当する外壁面の
    一部に形成された突起もしくは凸凹のいずれか一方と、
    該突起もしくは凸凹のいずれか一方を覆うように開口端
    部を上記外壁面に固定された上記管路部材と、該管路部
    材内に、上記外壁面の一部や上記突起もしくは凸凹のい
    ずれか一方とから形成された上記冷却管路とから構成さ
    れた上記冷却手段を設けたことを特徴とする荷電粒子加
    速器のビームダクト。
  4. 【請求項4】 内部に真空状態で荷電粒子を加速や蓄積
    させる空間を有し、外壁面の一部に、別個に形成され、
    内部に冷却管路を有する少くとも1個以上の管路部材を
    一体に固定し、上記冷却管路を通る冷却水にて上記内部
    に発生する上記荷電粒子からの放射光による照射熱を冷
    却する冷却手段を有する荷電粒子加速器のビームダクト
    において、上記空間内で放出された上記荷電粒子からの
    放射光が、照射される放射光照射面に相当する外壁面の
    一部の表面粗さをその他の外壁面の表面粗さよりも粗に
    形成し、かつ、該放射光照射部分の表面粗さの粗の部分
    を覆うように開口端部を上記外壁面に固定された上記管
    路部材と、該管路部材内に、上記外壁面の一部および上
    記表面粗さの粗の部分によって形成された上記冷却管路
    とから構成された上記冷却手段を設けたことを特徴とす
    る荷電粒子加速器のビームダクト。
  5. 【請求項5】 内部に真空状態で荷電粒子を加速や蓄積
    させる空間を有し、外壁面の一部に、別個に形成され、
    内部に冷却管路を有する少くとも1個以上の管路部材を
    一体に固定し、上記冷却管路を通る冷却水にて上記内部
    に発生する上記荷電粒子からの放射光による照射熱を冷
    却する冷却手段を有する荷電粒子加速器のビームダクト
    において、断面上の内部を密閉し、上記外壁面に固定さ
    れた上記管路部材と、該管路部材の内部に内壁面によっ
    て形成された上記冷却管路と、上記内壁面の一部に形成
    された突起もしくは凸凹いずれか一方とから構成された
    上記冷却手段を設けたことを特徴とする荷電粒子加速器
    のビームダクト。
  6. 【請求項6】 内部に真空状態で荷電粒子を加速や蓄積
    させる空間を有し、外壁面の一部に、別個に形成され、
    内部に冷却管路を有する少くとも1個以上の管路部材を
    一体に固定し、上記冷却管路を通る冷却水にて上記内部
    に発生する上記荷電粒子からの放射光による照射熱を冷
    却する冷却手段を有する荷電粒子加速器のビームダクト
    において、断面上の内部を密閉し、上記外壁面に固定さ
    れた上記管路部材と、該管路部材内部に内壁面によって
    形成された上記冷却管路と、上記内壁面の一部の表面粗
    さをその他の内壁面の表面粗さよりも粗に形成した上記
    冷却手段を設けたことを特徴とする荷電粒子加速器のビ
    ームダクト。
  7. 【請求項7】 内部に真空状態で荷電粒子を加速や蓄積
    させる空間を有し、外壁面の一部に、別個に形成され、
    内部に冷却管路を有する少くとも1個以上の管路部材を
    一体に固定し、上記冷却管路を通る冷却水にて上記内部
    に発生する上記荷電粒子からの放射光による照射熱を冷
    却する冷却手段を有する荷電粒子加速器のビームダクト
    において、上記外壁面の一部に形成された突起もしくは
    凸凹のいずれか一方と、該突起もしくは凸凹のいずれか
    一方を覆うように開口端部を上記外壁面に固定された上
    記管路部材と、該管路部材内に上記外壁面の一部や上記
    突起もしくは凸凹のいずれか一方によって形成された冷
    却管路とから構成された上記冷却手段を設け、かつ上記
    冷却手段を上記空間と同時に一体に成形して構成された
    ことを特徴とする荷電粒子加速器のビームダクト。
  8. 【請求項8】 内部に真空状態で荷電粒子を加速や蓄積
    させる空間を有し、外壁面の一部に、別個に形成され、
    内部に冷却管路を有する少くとも1個以上の管路部材を
    一体に固定し、上記冷却管路を通る冷却水にて上記内部
    に発生する上記荷電粒子からの放射光による照射熱を冷
    却する冷却手段を有する荷電粒子加速器のビームダクト
    において、上記外壁面の一部の表面粗さをその他の外壁
    面の表面粗さよりも粗に形成し、かつ、上記外壁面一部
    の上記表面粗さの粗の部分を覆うように開口端部を上記
    外壁面に固定された上記管路部材と、該管路部材内に、
    上記外壁面一部および上記表面粗さの粗の部分によって
    形成された上記冷却管路とから構成された冷却手段を設
    け、かつ、上記冷却手段を上記空間と同時に一体に成形
    して構成されたことを特徴とする荷電粒子加速器のビー
    ムダクト。
  9. 【請求項9】 上記表面粗さは、その最大高さRmax
    と、冷却管路断面の代表長さDとの比Rmax/Dが
    0.005以上に構成されたことを特徴とする請求項
    2,4,6,8のいずれかに記載の荷電粒子加速器のビ
    ームダクト。
JP23030992A 1992-08-28 1992-08-28 荷電粒子加速器のビームダクト Pending JPH0676989A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP23030992A JPH0676989A (ja) 1992-08-28 1992-08-28 荷電粒子加速器のビームダクト

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP23030992A JPH0676989A (ja) 1992-08-28 1992-08-28 荷電粒子加速器のビームダクト

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0676989A true JPH0676989A (ja) 1994-03-18

Family

ID=16905819

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP23030992A Pending JPH0676989A (ja) 1992-08-28 1992-08-28 荷電粒子加速器のビームダクト

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0676989A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4161328B2 (ja) 複合ハウジングを有するx線発生装置
US5942834A (en) Thermionic electric converters
US10483077B2 (en) X-ray sources having reduced electron scattering
JPH11510955A (ja) 熱移動装置を有するx線発生装置
JP3857983B2 (ja) 表面積が大きいx線管遮蔽体構造体
US20050078796A1 (en) X-ray producing device
US7302044B2 (en) X-ray generator tube comprising an orientable target carrier system
KR101521942B1 (ko) 손실 열 방출 장치 및 상기 장치를 구비한 이온 가속기 배열
JPH0676989A (ja) 荷電粒子加速器のビームダクト
GB2089562A (en) Permanent magnet structure for linearbeam electron tubes
EP0831513B1 (en) Emissive heat radiator
JP2703612B2 (ja) コレクタ電位低下型マイクロ波管
CN212411993U (zh) 磁控管
JPH08190997A (ja) 高周波加速空胴
JPS624999Y2 (ja)
JP2661517B2 (ja) 進行波管
JPH0712000B2 (ja) シンクロトロン放射光発生装置、及びその製作方法
JP5183877B2 (ja) X線管
CZ32394U1 (cs) Inovovaný zdroj RTG záření s vysokým výkonem
JP3271046B2 (ja) 荷電粒子加速リングのアブソーバ
JPS62150802A (ja) 荷電粒子偏向用超電導電磁石
CN113903640A (zh) 磁控管
JP4261391B2 (ja) 電子ビーム冷却装置およびイオンリング
JP3599217B2 (ja) 粒子加速器用ビームチューブの製造方法
JP4854614B2 (ja) イオン注入方法