JPH0676715A - 電磁開閉装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】電磁開閉装置に取り付けた増設接点装置を不用
意に分離できないようにする。 【構成】電磁開閉装置１の上部フレーム５と増設接点装
置１３のフレーム１４との間に鎖錠片２３を挟み込み、
増設接点装置１３を開閉装置本体１から取り外そうとす
る動きを鎖錠片２３でロックする。これにより、増設接
点装置１３の開閉装置本体１からの不用意な分離が防止
される。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、必要により増設接点
装置を追加して取り付けられるようにした電磁接触器や
電磁継電器などの電磁開閉装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】この種の電磁開閉装置は増設接点装置な
しでも当然使用可能なものであるが、必要に応じて予め
組み合わせ可能として用意された種々の接点構成の増設
接点装置を取り付けて使用する。ところが、この増設接
点装置には標準的に用意されたもの以外に特殊仕様の要
求があり、その場合には増設接点装置を取り外して開閉
装置本体のみで使用したり、他の増設接点装置と組合せ
て使用したりすることはできない。そこで、このような
場合に、従来はその旨を記載した銘板を貼り付けたり、
増設接点装置と開閉装置本体との境目に封印シールを貼
り付けたりして分離を禁止していた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、銘板や
封印シールでは誤って増設接点装置と開閉装置本体とを
分離させてしまうことが避けられず、本体をそのまま、
あるいは他の組合せで使用して動作不能などの異常を起
こすという問題があった。そこで、この発明は、増設接
点装置を取り付けたら簡単には取り外せないようにし
て、誤りによる増設接点装置の開閉装置本体からの分離
を防止した電磁開閉装置を提供することを目的とするも
のである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、この発明は、増設接点装置と電磁開閉装置のフレー
ムの間に、この電磁開閉装置から前記増設接点装置を取
り外そうとする動きをロックする鎖錠片を挟み込むもの
とする。

【０００５】

【作用】増設接点装置の取り外し方向の動きを鎖錠片が
ロックするため、不用意に増設接点装置を開閉装置本体
から分離してしまうことがない。

【０００６】

【実施例】以下、図１〜図４に基づいて、電磁接触器に
おけるこの発明の実施例について説明する。ここで、図
１は増設接点装置を取り付けた電磁接触器の縦断面図、
図２は図１における鎖錠片の斜視図、図３は図１の分解
斜視図、図４は電磁接触器本体に増設接点装置を取り付
ける方法を説明する側面図である。まず、図１におい
て、電磁接触器１の固定鉄心２は下部フレーム３に固定
され、これに対向する可動鉄心４には上部フレーム５に
スライド自在に案内された接点支え６が連結されてい
る。固定鉄心２に装着された電磁コイル７と可動鉄心４
との間には、バックスプリング８が介挿されている。接
点支え６には可動接点９が挿入され、接触スプリング１
０により保持されている。可動接点９に対向して固定接
点１１が上部フレーム５に固定され、可動接点９と固定
接点１１とは接点カバー１２で覆われている。

【０００７】一方、増設接点装置１３のフレーム１４に
スライド自在に案内された滑動枠１５に可動接点１６が
挿入され、接触スプリング１７で保持されている。可動
接点１６に対向して、固定接点１８がフレーム１４に固
定されている。図２により後で説明するように、増設接
点装置１３はフレーム１４が上部フレーム５に嵌め込ま
れて電磁接触器１の頭部に図示の通り取り付けられ、滑
動枠１５は接点支え６に一体に連結されている。このよ
うな構成の下で、電磁コイル７が励磁されて可動鉄心４
が固定鉄心２に吸着されると、接点支え６と滑動枠１５
とはこれに連動して図の右に移動し、可動接点９及び１
６は固定接点１１及び１８にそれぞれ接触する。電磁コ
イル７の励磁が解かれると、可動鉄心４はバックスプリ
ング８の力により図示状態に復帰する。なお、図１の電
磁接触器１及び増設接点装置１３は共に１ａ接点（常開
接点１個）であるが、ｂ接点（常閉接点）を追加するな
ど種々の接点構成が採用できることは勿論である。

【０００８】次に、図３により電磁接触器１と増設接点
装置１３との連結部の構成について説明する。図３にお
いて、電磁接触器１の上部フレーム３からは接点支え６
の頭部が突出しており、この頭部には凸形の連結溝６ａ
が設けられている。また、上部フレーム３には連結溝６
ａを囲むように、４個の逆Ｌ形のフック１９が一体に設
けられている。これらのフック１９の内、図３の上側の
２個のフック１９は接点支え６に近い側が閉塞され、ス
トッパ面１９ａが形成されている。更に、上部フレーム
５には抜け止め用の角形の凹部５ａが設けられている。
一方、増設接点装置１３の滑動枠１５の下端部には連結
溝６ａに嵌合する連結突部１５ａが一体に設けられ、ま
たこれを囲むようにフレーム１４にはフック１９と噛み
合う４個のフック２０が一体に設けられている。フレー
ム１４の図３の下側の壁にはフック１９を逃げる切欠２
２が設けられている。更に、フレーム１４には、凹部５
ａに係合する爪２１ａを有するアーム２１が一体に設け
られている。

【０００９】このような連結部の構成において、増設接
点装置１３を電磁接触器１に取り付けるには、増設接点
装置１３の図２の下側のフック２０が電磁接触器１の接
点支え６の頭部の両側に位置するように、増設接点装置
１３を電磁接触器１に押し当て（図４の破線位置）、図
３及び図４の矢印Ａ方向にスライドさせる。これによ
り、滑動枠１５の連結突部１５ａが接点支え６の連結溝
６ａに嵌入し、同時にフック１９と２０とが噛み合って
図１の取付状態となる。その際、図３の上側のフック２
０の端面２０ａがフック１９のストッパ面１９ａに突き
当たって位置決めが行われ、また爪２１ａが弾性的に凹
部５ａに係合して矢印Ｂ方向への抜け止めが行われる。
このままの状態から増設接点装置１３を取り外すには、
連結アーム２１を弾性的に引き上げて爪２１ａを凹部５
ａから外し、増設接点装置１３を矢印Ｂ方向に抜き出
す。

【００１０】ここで、図１においては、上に述べた増設
接点装置１３の取り外しができないように、鎖錠片２３
が設けられている。鎖錠片２３は可撓性のある熱可塑性
樹脂から構成され、図２に示すように角柱状の本体２３
ａの前面に左右一対の舌状の弾性突起２３ｂが張り出し
た構造となっている。弾性突起２３ｂの周囲及び裏側に
は本体２３ａとの連結部を除いて隙間が設けられ、弾性
突起２１ｂは自由端を押されると本体２３ａの前面と同
一面まで弾性的に後退するようになっている。また、鎖
錠片２３はフレーム１４の切欠２２（図３）にぴったり
と嵌合する輪郭となっている。

【００１１】そこで、増設接点装置１３を取り付けた電
磁接触器１に鎖錠片２３を装着するには、弾性突起２３
ｂを後退させながら鎖錠片２３をフレーム１４の切欠２
２に図２の矢印Ｃ方向から押し込む。この鎖錠片２３は
上部フレーム５の下側のフック１９の端面１９ｂに突き
当たったところで弾性突起２３ｂがフレーム１４の壁を
乗り越えて復元し、図１に示すように上部フレーム５と
フレーム１４との間に挟み込まれた状態となる。

【００１２】このように鎖錠片２３が挟み込まれた状態
では、増設接点装置１３を電磁接触器１から取り外そう
とする矢印Ｂ方向の動きが鎖錠片２３でロックされる。
また、この状態で鎖錠片２３は切欠２２に隙間なく嵌合
しているので、鎖錠片２３自体もそのままでは取り除け
ない。したがって、増設接点装置１３は不用意に電磁接
触器１から分離されることがなくなる。なお、接点の交
換などにより増設接点装置１３をどうしても取り外さな
ければならない場合には、図１において鎖錠片２３側の
固定接点１８を取り外し、ドライバの先端などで弾性突
起２３ｂを内側から変形させれば、鎖錠片２３を取り除
くことが可能である。ただし、これは特別な作業であ
り、不用意な増設接点装置１３の分離の防止を損なうも
のではない。

【００１３】

【発明の効果】以上述べたとおり、この発明によれば、
増設接点装置と電磁開閉装置のフレームの間に鎖錠片を
挟み込むという簡単な構成により、増設接点装置の電磁
開閉装置本体からの不用意な分離を確実に防止すること
ができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の実施例を示す電磁開閉装置の縦断面
図である。

【図２】図１における鎖錠片の斜視図である。

【図３】図１の分解斜視図である。

【図４】電磁接触器本体に増設接点装置を取り付ける方
法を説明する側面図である。

【符号の説明】

１ 電磁開閉装置 ５ 上部フレーム １３ 増設接点装置 １４ フレーム ２３ 鎖錠片 ２３ａ 弾性突起

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】増設接点装置が嵌め込みにより取り付けら
   れた電磁開閉装置において、 増設接点装置と電磁開閉装置のフレームの間に、この電
   磁開閉装置から前記増設接点装置を取り外そうとする動
   きをロックする鎖錠片を挟み込んだことを特徴とする電
   磁開閉装置。