JPH0675978A - 複合情報合成型ｘ線荷物検査装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 荷物と荷物の持ち主とを適確に関連づけて管
理し得る複合情報合成型Ｘ線荷物検査装置を提供する。 【構成】 Ｘ線管１から荷物１０にＸ線を照射し、その
Ｘ線をＸ線ラインセンサ２で検出して、荷物１０の内容
物を検出するとともに、荷物の持ち主２０に関する情報
をＩＤカード読取機５およびＴＶカメラ４で収集し、荷
物１０の内容物と荷物の持ち主２０の情報とを対応させ
て中央制御装置６の外部記憶装置に記憶している。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、例えば航空機に搭乗す
る場合に預託する荷物と該荷物の持ち主との対応づけを
行い得るように荷物の内容物と持ち主に関する情報とを
対応させて記憶する複合情報合成型Ｘ線荷物検査装置に
関する。

【０００２】

【従来の技術】例えば航空機に搭乗する場合には、搭乗
者は荷物を預託し、該搭乗者である荷物の持ち主は荷物
と別に航空機に搭乗する。そして、航空機が目的地に到
着した場合には、持ち主は預託した自分の荷物を受け取
ることになっている。このような場合、持ち主が自分の
荷物を間違わずに受け取ればよいが、間違って受け取っ
てしまうこともある。このような間違いをなくすには、
荷物と荷物の持ち主および持ち主自身の情報とが適確に
整合されていることが必要である。

【０００３】従来は、例えば空港等において安全性等の
ために荷物を検査したり、または特殊目的等のために荷
物の持ち主等である人物の外観を撮像し、該人物の外観
情報を得たり、更には人物を識別するために該人物に関
する識別情報を得て検査する等のことは行われ得ないこ
とはないが、このような荷物の検査、人物の外観の撮像
および人物の識別情報の検査等は互いに関連なく、それ
ぞれ別々に行われ、このように検査した荷物の内容、人
物の外観情報および人物の識別情報等も互いに関連性も
なく管理されたりしている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】上述したように、従
来、例えば荷物を預託した場合に、荷物および荷物の持
ち主に関する情報を互いに関連させて管理することが行
われていないために、荷物と荷物の持ち主を整合するこ
とができず、預託された荷物が該荷物の持ち主に適確に
受け取られない等という問題がある。

【０００５】本発明は、上記に鑑みてなされたもので、
その目的とするところは、荷物と荷物の持ち主とを適確
に関連づけて管理し得る複合情報合成型Ｘ線荷物検査装
置を提供することにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の複合情報合成型Ｘ線荷物検査装置は、荷物
にＸ線を照射し、荷物からのＸ線を測定し、荷物の内容
物を検出する荷物検査手段と、荷物の持ち主に関する情
報を収集する情報収集手段と、前記荷物検査手段で検出
した荷物の内容物と前記情報収集手段で収集した荷物の
持ち主に関する情報とを対応させて記憶する記憶手段と
を有することを要旨とする。

【０００７】

【作用】本発明の複合情報合成型Ｘ線荷物検査装置で
は、荷物にＸ線を照射し、そのＸ線を測定して、荷物の
内容物を検出するとともに、荷物の持ち主に関する情報
を収集し、荷物の内容物と荷物の持ち主に関する情報と
を対応させて記憶している。

【０００８】

【実施例】以下、図面を用いて本発明の実施例を説明す
る。

【０００９】図１は、本発明の一実施例に係わる複合情
報合成型Ｘ線荷物検査装置の全体構成を示す図である。
同図に示す複合情報合成型Ｘ線荷物検査装置は、例えば
空港等に設けられ、航空機に搭乗する場合の預託荷物を
Ｘ線検査して、該荷物の内容物を検出するとともに、該
荷物の持ち主に関する情報も収集し、荷物の内容物と該
荷物の持ち主の情報とを関連させて記憶し、荷物と持ち
主との整合性を管理し、セキュリティを向上しようとす
るものである。

【００１０】すなわち、図１に示す複合情報合成型Ｘ線
荷物検査装置は、ベルトコンベア３上に載置されて移動
する預託荷物１０をＸ線管１から発生するＸ線で照射
し、この荷物１０を透過したＸ線をＸ線検出手段である
Ｘ線ラインセンサ２で検出し、これにより荷物１０の内
容物を識別するとともに、該荷物１０の持ち主２０の外
観を撮像手段であるＴＶカメラ４で撮像するようになっ
ている。なお、Ｘ線管１およびＸ線ラインセンサ２はベ
ルトコンベア３上の全域をカバーし、ベルトコンベア３
上に載置された荷物１０を適確に検査し得るように構成
されている。

【００１１】また、図１の複合情報合成型Ｘ線荷物検査
装置は、持ち主２０に関する識別情報として該持ち主２
０のＩＤカードを読み取るＩＤカード読取機５を有す
る。なお、このＩＤカード読取機５で読み取られるＩＤ
カードとしては、例えば空港の場合には航空券等を利用
することができる。

【００１２】前記Ｘ線ラインセンサ２で検出された荷物
１０の内容物の情報、ＴＶカメラ４で撮像した持ち主２
０の外観情報、およびＩＤカード読取機５で読み取った
ＩＤカード情報等の識別情報である持ち主２０に関する
情報は、中央制御装置６に供給され、図２で後述するよ
うに互いに関連付けられて外部記憶装置６４に記憶され
るようになっている。

【００１３】図２は、図１に示す複合情報合成型Ｘ線荷
物検査装置の回路構成を示すブロック図であり、特に中
央制御装置６の内部構成を詳細に示している。

【００１４】図２に示すように、中央制御装置６は前記
Ｘ線ラインセンサ２、ＴＶカメラ４およびＩＤカード読
取機５からの各情報、すなわち荷物１０の内容物情報、
持ち主２０の外観情報、および持ち主２０の識別情報を
収集するデータ収集装置６２を有し、該データ収集装置
６２で収集した各情報は、ＣＰＵ６１の制御のもとに互
いに関連付けられて、すなわち対応させられて、外部記
憶装置６４に記憶されるようになっている。また、前記
Ｘ線管１およびベルトコンベア３は制御装置６３によっ
て制御されるようになっている。

【００１５】そして、それぞれ対応されて外部記憶装置
６４に記憶された荷物１０の内容物情報、持ち主２０の
外観情報、および持ち主２０の識別情報は、ＣＰＵ６１
の制御のもとに図３に示すようにＣＲＴ６６に合成して
表示されるようになっている。すなわち、ＣＲＴ６６の
表示画面には、図３に示すように、荷物１０の内容物情
報が透視画像として内容物がわかるように表示されると
ともに、持ち主２０の外観情報として持ち主２０の顔が
表示され、その下側には持ち主２０の識別情報が文字情
報として表示されるようになっている。

【００１６】従って、このようにＣＲＴ６６に表示され
た画面を見ることにより、持ち主２０に対応して、持ち
主の識別情報や持ち主の荷物の内容物を明確に識別する
ことができるので、航空等の預託荷物を受け取る場合に
も、間違いの発生を防止することができるとともに、公
共交通機関等におけるセキュリティチェックを容易にす
ることができるし、またセキュリティに関する問題が生
じたときにその原因の特定と関係する人的情報を同時に
得ることができる。特に、預託荷物と乗客との対応は重
要なチェックポイントである空港等におけるセキュリテ
ィチェックを適確に行うことができる。

【００１７】更に、図２に示すように、中央制御装置６
にはＣＰＵ６１に接続されたデータ入出力ポート６５を
有するが、このデータ入出力ポート６５を上位の管理装
置に接続することにより、該管理装置とデータの入出力
が可能となり、管理装置で上述した各情報を集中的に管
理することができる。

【００１８】更に具体的には、図４に示すように、図
１，２に示した複合情報合成型Ｘ線荷物検査装置（図４
では、１００として示されている）で外部記憶装置６４
に記憶した荷物１０の内容物情報、持ち主２０の外観情
報、および持ち主２０の識別情報をＸ線荷物検査装置１
００のデータ入出力ポート６５から航空機等の公共交通
手段に設けた照合手段３０に通信手段を介して送信して
おくとともに、航空機に設けたＴＶカメラ４０で航空機
に搭乗する乗客の外観を撮像し、この撮像した乗客の外
観情報を照合手段３０に供給し、該照合手段３０で前記
荷物１０の内容物情報、持ち主２０の外観情報、および
持ち主２０の識別情報と照合することにより、荷物の持
ち主がすべて搭乗したか否かを適確に識別することがで
きる。

【００１９】なお、Ｘ線荷物検査装置１００のデータ入
出力ポート６５と航空機の照合手段３０との間を通信手
段を介する代わりに、例えば光ディスク、磁気ディスク
等を航空機の照合手段３０に送付して設定する等の方法
も可能である。

【００２０】図５は、前記照合手段３０における照合手
順を示すフローチャートである。

【００２１】図５に示すように、Ｘ線荷物検査装置１０
０で入手した荷物１０の内容物情報、持ち主２０の外観
情報、および持ち主２０の識別情報のうち、持ち主の外
観情報である持ち主の画像情報は比較データとして取り
出され（ステップ１１０）、図６（ａ）に示すような画
像から図６（ｂ）に示すように線画処理される（ステッ
プ１２０）。それから、通信手段を介して照合手段３０
に送信され、領域分割される（ステップ１３０）。

【００２２】一方、航空機側では、ＴＶカメラ４０で各
乗客の外観を撮像し（ステップ２１０）、この撮像した
原画は同様に図６（ａ）に示す画像から図６（ｂ）に示
すように線画処理される（ステップ２２０）。それか
ら、拡大または縮小されて、その画像寸法をＸ線荷物検
査装置１００側の比較データの大きさに合致するように
調整され（ステップ２３０）、更に領域分割される（ス
テップ２４０）。

【００２３】それから、線画処理され、領域分割された
両画像はサブトラクションされ（ステップ２５０）、類
似度を判定される（ステップ２６０）。そして、最も類
似度の良いものを一致したものとして識別し、類似度が
所定の値以下の場合には、識別不可能として出力する。

【００２４】前記実施例では、Ｘ線ラインセンサ２によ
って荷物を透過したＸ線を検出して、荷物の内容物を検
出しているが、散乱したＸ線を検出して、荷物の内容物
を検出するようにしてもよいことは勿論である。

【００２５】

【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
荷物にＸ線を照射し、そのＸ線を測定して、荷物の内容
物を検出するとともに、荷物の持ち主に関する情報を収
集し、荷物の内容物と荷物の持ち主に関する情報とを対
応させて記憶しているので、例えば航空等の預託荷物を
受け取る場合にも、間違いの発生を防止することができ
るとともに、公共交通機関等におけるセキュリティチェ
ックを容易にすることができるし、またセキュリティに
関する問題が生じたときに、荷物と持ち主との相関を容
易にチェックし、その原因の特定と関係する人的情報を
同時に得ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例に係わる複合情報合成型Ｘ線
荷物検査装置の全体構成を示す図である。

【図２】図１に示す複合情報合成型Ｘ線荷物検査装置の
回路構成を示すブロック図である。

【図３】図１に示す複合情報合成型Ｘ線荷物検査装置の
ＣＲＴに表示される情報を示す図である。

【図４】図１に示す複合情報合成型Ｘ線荷物検査装置を
航空機の乗客チェックに適用した応用例の構成を示す図
である。

【図５】図４の応用例に使用される照合手順を示すフロ
ーチャートである。

【図６】図５に示す照合手順における線画処理を示す説
明図である。

【符号の説明】

１ Ｘ線管 ２ Ｘ線ラインセンサ ３ ベルトコンベア ４ ＴＶカメラ ５ ＩＤカード読取機 ６ 中央制御装置 ６２ データ収集装置 ６４ 外部記憶装置 ６６ ＣＲＴ

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 荷物にＸ線を照射し、荷物からのＸ線を
   測定し、荷物の内容物を検出する荷物検査手段と、荷物
   の持ち主に関する情報を収集する情報収集手段と、前記
   荷物検査手段で検出した荷物の内容物と前記情報収集手
   段で収集した荷物の持ち主に関する情報とを対応させて
   記憶する記憶手段とを有することを特徴とする複合情報
   合成型Ｘ線荷物検査装置。
2. 【請求項２】 前記情報収集手段は、荷物の持ち主の外
   観情報を収集すべく該持ち主の外観を撮像する撮像手段
   を有し、前記記憶手段は前記撮像手段で撮像して収集し
   た持ち主の外観情報を前記荷物の内容物および持ち主に
   関する情報に対応させて記憶するようになっていること
   を特徴とする請求項１記載の複合情報合成型Ｘ線荷物検
   査装置。