JPH0675396A - 電子写真感光体及びこの電子写真感光体を用いた電子写真装置 - Google Patents

電子写真感光体及びこの電子写真感光体を用いた電子写真装置

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JPH0675396A
JPH0675396A JP15530993A JP15530993A JPH0675396A JP H0675396 A JPH0675396 A JP H0675396A JP 15530993 A JP15530993 A JP 15530993A JP 15530993 A JP15530993 A JP 15530993A JP H0675396 A JPH0675396 A JP H0675396A
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JP
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photosensitive member
electrophotographic photosensitive
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JP15530993A
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Tatsuya Ikesue
龍哉 池末
Kazunari Nakamura
一成 中村
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 オゾンやNOX によって電子写真特性が劣化
するのを防ぐ。 【構成】 支持体上に感光層を有する電子写真感光体に
おいて、前記感光層に下記一般式(1)で示されるピラ
ジン誘導体を含有する。 一般式(1) 【外1】 上記式(1)中、R1 、R2 、R3 およびR4 は、水素
原子、水酸基、ハロゲン原子または有機基を示し、R
1 、R2 、R3 およびR4 のうち少なくとも1つはアル
キル基、アリル基、芳香族基、または複素環基を示す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電子写真感光体及びこの
電子写真感光体を用いた電子写真装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、電子写真感光体として、有機化合
物の光導電体を用いた有機感光体が広く用いられるよう
になってきている。従来の有機感光体は、低感度、低耐
久性などのため低速度の電子写真装置にしか用いられて
いなかったが、材料の開発により、上記欠点が克服され
てきた。しかし、有機感光体は、オゾン、NOX などに
暴露されると材料劣化を生じ、特性を維持できないとい
う難点がある。電子写真装置内では上記のオゾン、NO
X が形成されるため、従来の有機感光体を用いた電子写
真装置では帯電保持機能の低下、感度劣化、画像流れな
どの特性劣化を生じる場合があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】そこで感光層内にヒン
ダードフェノール系、ホスフィン系、イオウ系などの酸
化防止剤を添加し、オゾン、NOX などをトラップし、
電子写真特性を維持する方法が試みられているが、酸化
防止剤を添加することにより、耐オゾン、NOXは満足
されるが、初期感度の低下、残留電位の上昇などの不都
合を生じる場合があった。また、電子写真装置で連続紙
通しを行うとオゾン、NOX などをトラップした酸化防
止剤が逆に感光層内でのキャリアの発生または輸送を阻
害し、やはり感度劣化、帯電性劣化などを生じた。
【0004】本発明は、オゾンやNOX によって電子写
真特性が劣化することがなく、耐久性に優れた電子写真
感光体及びこの電子写真感光体を用いた電子写真装置を
提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の電子写真感光体
は、感光層あるいは保護層に下記一般式(1)で示され
るピラジン誘導体を含有するものである。 一般式(1)
【0006】
【外3】
【0007】上記式(1)中、R1 、R2 、R3 および
4 は、水素原子、水酸基、ハロゲン原子または有機基
を示し、R1 、R2 、R3 およびR4 のうち少なくとも
1つはアルキル基、アリル基、芳香族基、または複素環
基を示す。
【0008】また、本発明の電子写真装置は、上記の電
子写真感光体と、前記電子写真感光体を帯電させる帯電
手段と、帯電した前記電子写真感光体に対し像露光を行
ない静電潜像を形成する像露光手段と、静電潜像の形成
された前記電子写真感光体をトナーで現像する現像手段
とを有するものである。
【0009】本発明の電子写真感光体は、支持体上の感
光層あるいは保護層に、下記一般式(1)で示されるピ
ラジン誘導体を含有する。保護層は必要に応じて感光層
上に設けるものである。 一般式(1)
【0010】
【外4】
【0011】上記式(1)中、R1 、R2 、R3 および
4 は、水素原子、水酸基、ハロゲン原子または有機基
を示す。
【0012】有機基としては、例えばアミノ基、カルボ
キシル基、アルデヒド基、カルボニル基、アルコキシ
基、アミド基、エステル基、メルカプト基、アルキル
基、アリル基、芳香族基および複素環基などが挙げられ
る。
【0013】また、上記式(1)において、R1 、R
2 、R3 およびR4 のうち少なくとも1つはアルキル
基、アリル基、芳香族基または複素環基を示す。
【0014】アルキル基及びアリル基としては、例えば
炭素数1〜6個のものが好ましい。
【0015】芳香族基としては、例えばフェニル、ナフ
チル、アンスリル、ピレニン、ナフタセニル、ペリレニ
ン、フルオレリル、フェナンスリルなどが好ましい。
【0016】複素環基としては、例えば、ピリジル、チ
エニルフリル、キノリル、ピロリル、ピペリジル、イン
ドリル、ピリミジル、イミダジルなどが好ましい。
【0017】本発明で好ましく用いられるピラジン誘導
体の具体例としては、例えば2,3,5,6−テトラメ
チルピラジン、2,3−ジメチルピラジン、2,3−ジ
エチルピラジン、2,3−ビス(2−ピリジル)ピラジ
ン、2,2′−ビピラジン、4,4′−ビピラジン、
2,3,5−トリメチルピラジン、2,6−ジメチルピ
ラジン、2−エチルピラジン、2−ビニルピラジン、2
−メチル−3−エトキシピラジン、2−メチル−3−イ
ソプロポキシピラジン、2−メチル−3−メトキシピラ
ジン、5−メチルピラジン−2−カルボキシリックアシ
ッド、ピラジンアシド、2−(アミノメチル)−5−メ
チルピラジン、2−メチルメルカプト−3−メチルピラ
ジンなどが挙げられる。
【0018】本発明の電子写真感光体において、感光層
は単一層でもよいし、少なくとも電荷発生層及び電荷輸
送層で構成される積層構造でもよい。
【0019】感光層が単一層の場合、電荷発生材料、電
荷輸送材料及び一般式(1)のピラジン誘導体を同一層
に含有して、同一層内で光キャリアの生成および移動を
行う。
【0020】感光層が積層構造の場合、電荷発生材料を
含有する電荷発生層と電荷輸送材料を含有する電荷輸送
層との積層順は、支持体側から電荷発生層、電荷輸送層
の順でもよいし、その逆でもよい。一般式(1)のピラ
ジン誘導体は電荷発生層および電荷輸送層の両層に含有
してもよいし、どちらか一方の層に含有してもよい。
【0021】一般式(1)のピラジン誘導体の含有量
は、感光層に対して0.01〜30重量%、更には0.
5〜20重量%、特に0.5〜10重量%が好ましい。
【0022】電荷発生材料としては、例えばフタロシア
ニン顔料、多環キノン顔料、アゾ顔料、ペリレン顔料、
インジゴ顔料、キナクリドン顔料、アズレニウム塩顔
料、スクアリリウム染料、シアニン染料、ビリリウム染
料、チオビリリウム染料、キサンテン色素、キノンイム
ン色素、トリフェニルメタン色素、スチリル色素、セレ
ン、テルル、アモルファスシリコン、硫化カドミウムな
どが挙げられる。
【0023】電荷輸送材料としては、例えばビレン化合
物、N−アルキルカルバゾール化合物、ヒドラゾン化合
物、N,N−ジアルキルアニリン化合物、ジフェニルア
ミン化合物、トリフェニルアミン化合物、トリフェニル
メタン化合物、ビラゾリン化合物、スチリル化合物、ス
チルベン化合物、ポリニトロ化合物、ポリシアノ化合
物、さらに、これらの化合物をポリマー上に固定したペ
ンダントポリマーなどが挙げられる。
【0024】感光層が単一層の場合、感光層の厚みは1
0〜35μmが好ましく、更には15〜30μmが好ま
しい。単一層の感光層には、電荷発生材料及び電荷輸送
材料を各々の10〜70重量%、更には20〜70重量
%含有するのが好ましい。
【0025】感光層が積層構造の場合、電荷発生層の厚
みは0.001〜6μm、更には0.01〜2μmが好
ましく、電荷輸送層の厚みは10〜35μm、更には1
5〜30μmが好ましい。電荷発生層には、電荷発生材
料を10〜100重量%、更には50〜100重量%含
有するのが好ましい。電荷輸送層には、電荷輸送材料を
20〜80重量%、更には30〜70重量%含有するの
が好ましい。
【0026】本発明の電子写真感光体は、感光層に使用
する材料を真空蒸着あるいは適当なバインダーと組み合
わせて支持体上に成膜して得られる。
【0027】バインダーとしては、例えば、ポリエステ
ル、ポリウレタン、ポリアリレート、ポリエチレン、ポ
リスチレン、ポリブタジエン、ポリカーボネート、ポリ
アミド、ポリプロピレン、ポリイミド、ポリアミドイミ
ド、ポリサルホン、ポリアリールエーテル、ポリアセタ
ール、ナイロン、フェノール樹脂、アクリル樹脂、シリ
コーン樹脂、エポキシ樹脂、アリル樹脂、アルキッド樹
脂、ブチラール樹脂、これらの共重合体などが用いられ
る。
【0028】本発明の電子写真感光体においては、感光
層上に保護層を設けてもよい。保護層は主に樹脂で構成
される。保護層を構成する材料としては、例えば、ポリ
エステル、ポリウレタン、ポリアリレート、ポリエチレ
ン、ポリスチレン、ポリブタジエン、ポリカーボネー
ト、ポリアミド、ポリプロピレン、ポリイミド、ポリア
ミドイミド、ポリサルホン、ポリアリルエーテル、ポリ
アセタール、ナイロン、フェノール樹脂、アクリル樹
脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、ユリア樹脂、アリ
ル樹脂、アルキッド樹脂、ブチラール樹脂などが挙げら
れる。保護層の膜厚は0.05〜15μm、更には1〜
10μmが好ましい。
【0029】保護層に、一般式(1)のピラジン誘導体
を含有してもよい。保護層に含有する一般式(1)のピ
ラジン誘導体の含有量は、保護層に対して0〜40重量
%が好ましい。
【0030】また、保護層には保護層の電荷輸送性を保
持させるための電荷輸送材料、保護層の電気抵抗を制御
するための無機導電性粒子、保護層表面の摩擦抵抗を低
下させるためのフッ素含有樹脂微粒子などを添加しても
よい。具体的には、電荷輸送材料としては、前記電荷輸
送材料、導電性粒子としては例えばSnO2 、ITOな
どが挙げられる。フッ素含有樹脂微粒子としては例えば
ポリテトラフルオロエチレン、ポリクロロトリフルオロ
エチレン、ポリフッ化ビニリデン、ポリジクロロジフル
オロエチレン、テトラフルオロエチレン−パ−フルオロ
アルキルビニルエーテル共重合体、テトラフルオロエチ
レン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、テトラフル
オロエチレン−エチレン共重合体、テトラフルオロエチ
レン−ヘキサフルオリプロピレン−パ−フルオロアルキ
ルビニルエーテル共重合体などの1種または2種以上か
ら構成される微粒子が挙げられる。
【0031】支持体は導電性を有し、鉄、銅、ニッケ
ル、アルミニウム、チタン、錫、アンチモン、インジウ
ム、鉛、亜鉛、金、銀などの金属や合金、あるいはそれ
らの酸化物、更にはカーボン、導電性樹脂などの材料を
用いて製造することができる。
【0032】支持体の形状は円筒状、ベルト状やシート
状が好ましい。前記導電性材料を所望形状に成型加工し
て支持体としてもよいが、前記導電性材料を塗料として
別の支持体に塗布したり、蒸着して支持体としてもよ
い。
【0033】支持体と感光層との間に、下引き層を設け
てもよい。下引き層は界面での電荷注入制御や接着層と
して機能する。下引き層は主にバインダー樹脂からなる
が、導電性材料や界面活性剤などを含有してもよい。下
引き層を形成するバインダー樹脂としてはポリエステ
ル、ポリウレタン、ポリアリレート、ポリエチレン、ポ
リスチレン、ポリブタジエン、ポリカーボネート、ポリ
アミド、ポリプロピレン、ポリイミド、ポリアミドイミ
ド、ポリサルホン、ポリアリルエーテル、ポリアセター
ル、ナイロン、フェノール樹脂、アクリル樹脂、シリコ
ーン樹脂、エポキシ樹脂、ユリア樹脂、アリル樹脂、ア
ルキッド樹脂、ブチラール樹脂などが挙げられる。下引
き層の膜厚は0.05〜7μm、更には0.1〜2μm
が好ましい。
【0034】感光層及び保護層の塗布には、バーコータ
ー、ナイフコーター、ロールコーター、アトライター、
スプレー、浸漬塗布、静電塗布、粉体塗布などの手段が
用いられる。また、蒸着により感光層を形成してもよ
い。
【0035】次に、本発明の電子写真感光体を備えた電
子写真装置並びにファクシミリについて説明する。図1
に本発明のドラム型感光体を用いた一般的な転写式電子
写真装置の概略構成を示した。図において、1は本発明
のドラム型感光体であり、軸1aを中心に矢印方向に所
定の周速度で回転駆動する。該感光体1はその回転過程
で帯電手段2によりその周面に正または負の所定電位の
均一帯電を受け、次いで露光部3にて不図示の像露光手
段により光像露光L(スリット露光あるいはレーザービ
ーム走査露光など)を受ける。これにより感光体周面に
露光像に対応した静電潜像が順次形成されていく。その
静電潜像は、次いで現像手段4でトナー現像され、その
トナー現像像が転写手段5により不図示の給紙部から感
光体1と転写手段5との間に感光体1の回転と同期取り
されて給送された記録材Pの面に順次転写されていく。
像転写を受けた記録材Pは感光体面から分離されて像定
着手段8へ導入されて像定着を受けて複写物(コピー)
として機外へプリントアウトされる。像転写後の感光体
1の表面はクリーニング手段6にて転写残りトナーの除
去を受けて清浄面化され、前露光手段7により除電処理
がされて繰り返して像形成に使用される。感光体1の均
一帯電手段2としてはコロナ帯電装置が一般に広く使用
されている。また、転写装置5もコロナ転写手段が一般
に広く使用されている。電子写真装置として、上述の感
光体や現像手段、クリーニング手段などの構成要素のう
ち、複数のものを装置ユニットとして一体に結合して構
成し、このユニットを装置本体に対して着脱自在に構成
しても良い。例えば、感光体1とクリーニング手段6と
を一体化してひとつの装置ユニットとし、装置本体のレ
ールなどの案内手段を用いて着脱自在の構成にしてもよ
い。このとき、上記の装置ユニットのほうに帯電手段お
よび/または現像手段を伴って構成してもよい。また、
光像露光Lは、電子写真装置を複写機やプリンターとし
て使用する場合には、原稿からの反射光や透過光を用い
る、あるいは、原稿を読み取り信号化に従って、この信
号によりレーザービームの走査、発光ダイオードアレイ
の駆動、または液晶シャッターアレイの駆動などを行う
ことにより行われる。また、ファクシミリのプリンター
として使用する場合には、光像露光Lは受信データをプ
リントするための露光になる。
【0036】図2は、電子写真装置をプリンターとして
使用したファクシミリのブロック図である。コントロー
ラ10は画像読取部9とプリンター18を制御する。コ
ントローラ10の全体はCPU16により制御されてい
る。画像読取部9からの読取データは、送信回路12を
通して相手局に送信される。相手局から受けたデータは
受信回路11を通してプリンター18に送られる。画像
メモリ15には所定の画像データが記憶される。プリン
タコントローラ17はプリンター18を制御している。
13は電話である。回線14から受信された画像(回線
を介して接続されたリモート端末からの画像情報)は、
受信回路11で復調された後、CPU16は画像情報の
信号処理を行い順次画像メモリ15に格納される。そし
て少なくとも1ページの画像がメモリ15に格納される
と、そのページの画像記憶を行う。CPU16は、メモ
リ15より1ページの画像情報を読み出しプリンタコン
トローラ17に信号化された1ページの画像情報を送出
する。プリンタコントローラ17は、CPU16からの
1ページの画像情報を受け取るとそのページの画像情報
記録を行うべく、プリンター18を制御する。なお、C
PU16は、プリンター18による記録中に、次のペー
ジの受信を行っている。以上のように、画像の受信と記
録が行われる。
【0037】
【実施例】
実施例1 ナイロン(M−4000、東レ(株)製)10部(重量
部、以下同様)、メタノール100部およびイソプロパ
ノール90部を混合溶解し、その後この混合液を外径8
0mm、肉厚1.5mm、長さ363mmのアルミニウ
ムシリンダー上に浸漬塗布し、90℃で20分間乾燥し
て厚み2.0μmの下引き層を形成した。次に、下記ト
リスアゾ顔料10部と、
【0038】
【外5】 ポリカーボネート(ビスフェノールA型、数平均分子量
(Mn)2万)5部と、シクロヘキサノン600部とを
サンドミルにて分散して電荷発生層用塗料を調製した。
この塗料を前記下引き層上に浸漬塗布し、120℃で2
0分間乾燥して、膜厚0.15μmの電荷発生層を形成
した。
【0039】次に、下記スチリル系化合物50部と、
【0040】
【外6】 ポリカーボネート(ビスフェノールZ型、Mn2万5
千)50部と、下記のビラジン誘導体0.1部と、
【0041】
【外7】 クロロベンゼン800部とをボールミルにて分散して、
電荷輸送層用塗料を調製した。この塗料を前記電荷発生
層上に浸漬塗布し、130℃で90分間乾燥して、膜厚
18μmの電荷輸送層を形成し、本発明の電子写真感光
体を作成した。
【0042】更に、ピラジン誘導体の添加量を、表1に
示すように0.25部、0.5部、1.0部、2.0
部、4.0部、8.0部とかえ、その他は上記と同様に
して本発明の電子写真感光体を作成した。
【0043】こうして作成した電子写真感光体を、キヤ
ノン社製電子写真装置(商品名CLC−500)に装着
し、10000枚の連続複写を行なった。その結果を、
表1に示した。
【0044】
【表1】
【0045】実施例2 導電性支持体として縦250mm、横150mm、厚み
0.5mmのアルミニウムシートを用い、このアルミニ
ウムシート上に、バーコート塗工により実施例1と同様
の下引き層、電荷発生層及び電荷輸送層を形成して7種
類の本発明の電子写真感光体を作成した。
【0046】こうして作成した7種類の電子写真感光体
について、ペーパーアナライザー(商品名EPA−81
00、川口電機社製)を用いて温度25℃、湿度50%
の環境下で感度及び残留電位を測定した。測定結果を表
2に示した。
【0047】
【表2】
【0048】本発明において感度は、帯電した電子写真
感光体に光を照射して、帯電電位が初期の1/2になる
までに要する光のエネルギー量を単位面積当たりの量で
示したものである。初期の帯電電位は−600Vとし、
照射光の波長は790nmとした。
【0049】また、本発明において残留電位は、−60
0Vに帯電した電子写真感光体をハロゲンランプで除電
し、除電が終了してから0.5秒後の帯電電位で示し
た。
【0050】次に、上記のように作成した7種類のシー
ト状電子写真感光体について、ペーパーアナライザーを
用いて、温度30℃、湿度85%の高温高湿下で100
00枚の連続複写に相当する耐久試験を行なった。その
結果を表3に示した。
【0051】表3に示した測定結果は、各工程終了後の
電位を耐久試験前と耐久試験後とで比較したものであ
る。つまり、まず耐久試験前に各電子写真感光体に、帯
電工程、像露光工程及び除電工程を施して各工程終了後
の帯電電位を測定する。次に耐久試験を行ない、耐久試
験前と同じ条件で各電子写真感光体に帯電工程、像露光
工程及び除電工程を施すと共に、各工程終了後の電位を
測定する。こうして、耐久試験前と耐久試験後の電位の
変動を測定して表3に示した。
【0052】
【表3】
【0053】表3において、暗部電位変動ΔVdは帯電
工程終了後の電位変動を意味する。明部電位変動ΔVl
は像露光工程終了後の電位変動を意味する。残留電位変
動ΔVrは、除電工程終了後の電位変動を意味する。
【0054】実施例3 ポリテトラフルオロエチレン微粒子(ルブロン−L−
5、ダイキン工業(株)製)1部と、ポリカーボネート
(ビスフェノールZ型、Mn3万)6部と、下記スチリ
ル系化合物3部と、
【0055】
【外8】 下記ピラジン誘導体0.09部と、
【0056】
【外9】 ジクロロメタン500部とをサンドミルにて分散し、保
護層用塗料を調製した。
【0057】この塗料を、ピラジン誘導体を添加しない
以外は実施例1と同様にして作成した電子写真感光体上
に浸漬塗布し、130℃で30分間乾燥して膜厚3.0
μmの保護層を形成した。
【0058】更に、保護層中のピラジン誘導体の添加量
を、表4に示すように0.03部、0.15部、0.2
0部、0.30部とかえ、その他は上記と同様にして保
護層を有する本発明の電子写真感光体を作成した。
【0059】こうして作成した電子写真感光体を、キヤ
ノン社製電子写真装置(商品名CLC−500)に装着
し、10000枚の連続複写を行なった。その結果を、
表4に示した。
【0060】
【表4】
【0061】実施例4 導電性支持体として縦250mm、横150mm、厚み
0.5mmのアルミニウムシートを用い、このアルミニ
ウムシート上に、バーコート塗工により実施例3と同様
に下引き層、電荷発生層、電荷輸送層及び保護層を形成
して5種類の本発明の電子写真感光体を作成した。
【0062】こうして作成した5種類の電子写真感光体
について実施例2と同様にして感度及び残留電位を測定
した。測定結果を表5に示した。
【0063】
【表5】
【0064】次に、上記のように作成した5種類のシー
ト状電子写真感光体について、実施例2と同様にして耐
久試験を行なった。その結果を表6に示した。
【0065】
【表6】
【0066】実施例5 下記のピラジン誘導体の添加量を、表7に示したように
し、その他は実施例1と同様にして6種類の本発明の電
子写真感光体を作成した。
【0067】
【外10】
【0068】こうして作成した6種類の電子写真感光体
をキヤノン社製電子写真装置(商品名CLC−500)
に装着し、10000枚の連続複写を行なった。その結
果を、表7に示した。
【0069】
【表7】
【0070】実施例6 導電性支持体として縦250mm、横150mm、厚み
0.5mmのアルミニウムシートを用い、このアルミニ
ウムシート上に、バーコート塗工により実施例5と同様
に下引き層、電荷発生層及び電荷輸送層を形成して6種
類の本発明の電子写真感光体を作成した。
【0071】こうして作成した6種類の電子写真感光体
について実施例2と同様にして感度及び残留電位を測定
した。測定結果を表8に示した。
【0072】
【表8】
【0073】次に、上記のように作成した6種類のシー
ト状電子写真感光体について、実施例2と同様にして耐
久試験を行なった。その結果を表9に示した。
【0074】
【表9】
【0075】比較例1 ピラジン誘導体を含有しないこと以外は、実施例5と同
様にして電子写真感光体を作成した。
【0076】こうして作成した電子写真感光体を、キヤ
ノン社製電子写真装置(商品名CLC−500)に装着
し、10000枚の連続複写を行なった。その結果、記
録紙を横切って不要な黒い帯状態画像が発生した。
【0077】実施例7 下記のピラジン誘導体の添加量を、表10に示したよう
にし、その他は実施例1と同様にして6種類の本発明の
電子写真感光体を作成した。
【0078】
【外11】
【0079】こうして作成した6種類の電子写真感光体
を、キヤノン社製電子写真装置(商品名CLC−50
0)に装着し、10000枚の連続複写を行なった。そ
の結果を、表10に示した。
【0080】
【表10】
【0081】実施例8 導電性支持体として縦250mm、横150mm、厚み
0.5mmのアルミニウムシートを用い、このアルミニ
ウムシート上に、バーコート塗工により実施例7と同様
に下引き層、電荷発生層及び電荷輸送層を形成して6種
類の本発明の電子写真感光体を作成した。
【0082】こうして作成した6種類の電子写真感光体
について実施例2と同様にして感度及び残留電位を測定
した。測定結果を表11に示した。
【0083】
【表11】
【0084】比較例2 ピラジン誘導体を含有しないこと以外は、実施例7と同
様にして電子写真感光体を作成した。
【0085】こうして作成した電子写真感光体を、キヤ
ノン社製電子写真装置(商品名CLC−500)に装着
し、10000枚の連続複写を行なった。その結果、記
録紙を横切って不要な黒い帯状画像が発生した。
【0086】実施例9 実施例1と同様のアルミニウム製シリンダーに、実施例
1を同様に下引き層を設けた。
【0087】次に、実施例1で調整した電荷発生層用塗
料615部に、実施例1で用いた2,3,5,6−テト
ラメチルピラジンを0.1部加えサンドミルで分散し
た。この塗料を前記の下引き層上に浸漬塗布し、120
℃で20分間乾燥して0.15μの電荷発生層を得た。
【0088】この電荷発生層上に、ピラジン誘導体を含
有しないこと以外は実施例1と同様にして調整した電荷
輸送用塗料を浸漬塗布し、130℃で90分間乾燥して
厚み18μmの電荷輸送層を形成した。こうして本発明
の電子写真感光体を作成した。
【0089】更に、ピラジン誘導体の添加量を、表12
に示すように0.15部、0.30部、0.50部、
0.70部とかえ、その他は上記と同様にして本発明の
電子写真感光体を作成した。
【0090】こうして作成した電子写真感光体を、キヤ
ノン社製電子写真装置(商品名CLC−500)に装着
し、10000枚の連続複写を行なった。その結果を、
表12に示した。
【0091】
【表12】
【0092】実施例10 導電性支持体として縦250mm、横150mm、厚み
0.5mmのアルミニウムシートを用い、このアルミニ
ウムシート上に、バーコート塗工により実施例9と同様
に下引き層、電荷発生層及び電荷輸送層を形成して5種
類の本発明の電子写真感光体を作成した。
【0093】こうして作成した5種類の電子写真感光体
について実施例2と同様にして感度及び残留電位を測定
した。測定結果を表13に示した。
【0094】
【表13】
【0095】実施例11 実施例9で用いた2,3,5,6−テトラメチルピラジ
ン0.1部を、下記のピラジン誘導体0.7部にかえ、
その他は実施例9と同様にして本発明の電子写真感光体
を作成した。
【0096】
【外12】
【0097】こうして作成した電子写真感光体を、キヤ
ノン社製電子写真装置(商品名CLC−500)に装着
し、10000枚の連続複写を行なった。その結果、1
0000枚の連続複写後も鮮明な画像が得られた。
【0098】
【発明の効果】以上説明したように、本発明はオゾンや
NOX によって電子写真特性が劣化することがない、耐
久性に優れたものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電子写真感光体を用いた電子写真装置
の一例を示す側面図である。
【図2】本発明の電子写真装置をプリンターとして使用
したファクシミリの一例を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 感光体 2 帯電手段 4 現像手段 5 転写装置 6 クリーニング手段 7 前露光手段 8 定着手段

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に感光層を有する電子写真感光
    体において、前記感光層に下記一般式(1)で示される
    ピラジン誘導体を含有することを特徴とする電子写真感
    光体。 一般式(1) 【外1】 上記式(1)中、R1 、R2 、R3 およびR4 は、水素
    原子、水酸基、ハロゲン原子または有機基を示し、R
    1 、R2 、R3 およびR4 のうち少なくとも1つはアル
    キル基、アリル基、芳香族基、または複素環基を示す。
  2. 【請求項2】 前記感光層が単一層である請求項1記載
    の電子写真感光体。
  3. 【請求項3】 前記感光層が電荷発生層及び電荷輸送層
    で構成される積層構造である請求項1記載の電子写真感
    光体。
  4. 【請求項4】 前記電荷発生層に前記ピラジン誘導体を
    含有する請求項3記載の電子写真感光体。
  5. 【請求項5】 前記電荷輸送層に前記ピラジン誘導体を
    含有する請求項3記載の電子写真感光体。
  6. 【請求項6】 前記電荷発生層及び前記電荷輸送層の両
    層に前記ピラジン誘導体を含有する請求項3記載の電子
    写真感光体。
  7. 【請求項7】 支持体上に感光層および保護層を有する
    電子写真感光体において、少なくとも前記保護層に下記
    一般式(1)で示されるピラジン誘導体を含有すること
    を特徴とする電子写真感光体。 一般式(1) 【外2】 上記式(1)中、R1 、R2 、R3 およびR4 は、水素
    原子、水酸基、ハロゲン原子または有機基を示し、R
    1 、R2 、R3 およびR4 のうち少なくとも1つはアル
    キル基、アリル基、芳香族基、または複素環基を示す。
  8. 【請求項8】 前記感光層が単一層である請求項7記載
    の電子写真感光体。
  9. 【請求項9】 前記感光層が電荷発生層及び電荷輸送層
    で構成される積層構造である請求項7記載の電子写真感
    光体。
  10. 【請求項10】 請求項1または請求項7記載の電子写
    真感光体と、前記電子写真感光体を帯電させる帯電手段
    と、帯電した前記電子写真感光体に対し像露光を行ない
    静電潜像を形成する像露光手段と、静電潜像の形成され
    た前記電子写真感光体をトナーで現像する現像手段とを
    有することを特徴とする電子写真装置。
JP15530993A 1992-06-25 1993-06-25 電子写真感光体及びこの電子写真感光体を用いた電子写真装置 Pending JPH0675396A (ja)

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JP4-167733 1992-06-30
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JP17326192 1992-06-30
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09311483A (ja) * 1996-05-20 1997-12-02 Ricoh Co Ltd 画像形成法
KR20120027234A (ko) * 2009-05-11 2012-03-21 케미쉐 파브릭 부덴하임 카게 슬러지로부터 포스페이트 회수
JP2014178529A (ja) * 2013-03-15 2014-09-25 Ricoh Co Ltd 電子写真感光体、画像形成装置、及びプロセスカートリッジ

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