JPH0675355B2 - 信号再生装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、フレーム基準信号を有する信号再生手段を用
いて、これとは異なるフレーム周期の、記録時のフレー
ム周期のタイムコードを再生するための、例えば回転ヘ
ッド方式デジタルオーディオテープレコーダ（以下、Ｒ
−DATと記す。）を信号再生手段に用いて、これに例え
ばVTRのタイムコードであるSMPTE/EBUタイムコードを再
生するための信号再生装置に関するものである。

従来の技術 近年、デジタル技術は音響、映像等多くの分野に応用さ
れ、CDプレーヤ,R−DAT,デジタルVTRの技術が確立され
てきた。その中でPCM信号の記録再生技術とともにPCM信
号に対応したタイムコードを記録再生し、このタイムコ
ードによって記録や再生の頭出しを行ったり、複数の記
録再生装置を接続して、同期記録，同期再生，同期編集
を行うタイムコード記録再生技術が重要になってきた。

従来、VTR等の放送業務用機器ではタイムコードとしてS
MPTE/EBUタイムコードが広く用いられてきた。このSMPT
E/EBUタイムコードは、通常１フレーム80ビットからな
るビット列で構成されており、これをバイフェーズ変調
した信号によって機器間の接続等に使用されている。従
来機器との接続を可能にする目的で、Ｒ−DATのようなS
MPTE/EBUタイムコードとフレーム周波数が異なる信号記
録再生装置を用いて回転ヘッドによってSMPTE/EBUタイ
ムコードの記録再生を行うためには、タイムコードと共
にタイムコードのフレームと信号記録再生装置のフレー
ムとの時間関係を表わす情報を記録再生する必要があっ
た。例えば、特開昭63−29391号公報に公開されている
ような回転ヘッド型の記録再生装置があった。

以下に、従来の信号記録再生装置の一例について説明す
る。

第４図は、この従来の信号記録再生装置のブロック図を
示すものである。点線で囲んだ部分は信号記録装置と信
号再生装置とをそれぞれ示している。まず、信号記録装
置を説明する。第４図において、41は信号記録再生部、
例えばＲ−DAT、42は例えばSMPTEタイムコードを読み取
るタイムコード読み取り部、43は位相情報検出部であ
る。

以上のように構成された信号記録装置について、以下そ
の動作を説明する。

タイムコード読み取り部42では第１のフレーム周期を持
つ入力タイムコードを読み取り、記録タイムコード値を
出力するとともに、第１のフレーム周期を持つ入力タイ
ムコードのフレーム基準信号である入力タイムコードフ
レーム基準信号を出力する。位相情報検出部43では、タ
イムコード読み取り部42から出力される入力タイムコー
ドフレーム基準信号と信号記録再生部41のフレーム基準
信号である記録再生フレーム基準信号とから記録位相情
報を出力する。ここで位相情報とは、信号記録再生部の
フレームの先頭に対応する記録再生フレーム基準信号か
ら、これに先行するタイムコードのフレーム先頭に対応
する入力タイムコードフレーム基準信号までの時間を表
すものである。第５図のＡ〜Ｅは位相情報検出部43の動
作を示す波形図であり、Ａは入力タイムコードフレー
ム、Ｂは入力タイムコードフレーム基準信号、Ｃは位相
情報検出部43のカウンタのカウント、Ｄは記録再生フレ
ーム基準信号、Ｅは記録フレームである。第５図に示す
ように、位相情報検出部43内のカウンタは、Ｃに示すよ
うに第１のフレーム同期信号Ｂの立ち上がりでリセット
され０からカウントを開始し、記録再生フレーム基準信
号Ｄの立ち上がりでカウンタの値が読み出される。この
カウンタは例えば入力タイムコードフレーム周期でちょ
うど1000カウントとなるようなカウンタであり、この図
の例では記録位相情報として２が出力される。信号記録
再生部41では記録タイムコード値と記録位相情報と記録
信号とを記録再生フレーム周期で記録する。

第４図の信号再生装置として点線で囲まれた部分は、従
来の信号再生装置のブロック図を示すものである。第４
図において、41は信号記録再生部、例えばＲ−DAT、44
は例えばSMPTEタイムコードを出力するタイムコード生
成部、45はタイムコードフレーム基準信号生成部、46は
タイムコードクロック発生部である。

以上のように構成された信号再生装置について、以下そ
の動作を説明する。

信号記録再生部41ではタイムコード値と位相情報と再生
信号とを再生する。タイムコードフレーム基準信号生成
部45では信号記録装置の所で説明した位相情報検出部43
と逆の動作を行う。即ち、入力タイムコード信号と同じ
フレーム周期で最大値となるカウンタに第２のフレーム
基準信号の立ち上がりで再生位相情報をセットする。こ
のカウンタはカウンタの最大値から０になる瞬間にパル
スを出力する。このようにして記録時の入力タイムコー
ドフレーム基準信号と記録再生フレーム基準信号との位
相関係と同じ状態の出力タイムコードフレーム基準信号
を発生する。タイムコード生成部44ではタイムコードク
ロック発生部46で発生したタイムコード基準クロックを
基準として信号記録再生部41から再生されたタイムコー
ド値を持つ出力タイムコード信号を発生する。また、タ
イムコード生成部44とタイムコードクロック発生部46と
を出力タイムコードフレーム基準信号で毎フレームの頭
でリセットし、フレーム先頭を合わせることによって記
録時の入力タイムコード信号と記録信号との時間関係と
同じ時間関係を持つ再生信号と出力タイムコード信号と
を出力する。

第６図は出力タイムコードのリセットを説明したタイミ
ングチャートでは、Ｆは出力タイムコードフレーム基準
信号、Ｇはタイムコード基準クロック、Ｈは出力タイム
コード信号である。図に示すように出力タイムコード信
号Ｈとタイムコード基準クロックＧは、出力タイムコー
ドフレーム基準信号Ｆによって毎フレームの先頭でリセ
ットされて出力される。

発明が解決しようとする課題 しかしながら上記従来の信号再生装置では、固定ヘッド
でテープの長手方向に記録されたタイムコードのように
ジッタのあるタイムコードを記録し再生した場合、タイ
ムコードフレーム信号によって任意の位置でフレームの
リセットがかかるため、タイムコードのクロックの周期
より大きなジッタを持つようなタイムコードを出力しよ
うとした場合、タイムコードのバイフェーズパターンの
規則性を乱し、正しいタイムコード信号を出力できない
という問題点を有していた。

第７図はそれを説明するための波形図であり、Ｉはある
１つのフレームに注目した場合の出力タイムコードフレ
ーム基準信号の３種類のタイミング例a,b,cを示してい
る。これらa,b,cは、いま注目しているフレーム先頭の
パルスに対する次のフレーム先頭のパルスの３つの例を
示している。ａはタイムコード基準クロックでつくられ
る出力タイムコード信号のちょうど１フレーム分の時間
に相当するタイミングであり、ｂはジッタ等のためにい
ま注目しているフレーム長が短く記録されたものを再生
した例で、ｃは逆に長く記録された例である。Ｊはａの
タイミング例での出力タイムコード、Ｋはｂのタイミン
グ例での出力タイムコード、Ｌはｃのタイミング例での
出力タイムコードを示している。

ａで出力タイムコードフレーム基準信号が出力された場
合、Ｊに示すように、パルスの出力間隔がタイムコード
基準クロックで作られる出力タイムコード１フレーム分
に一致しているため、出力タイムコードフレーム信号に
よってフレーム先頭でリセットをしてもしない場合と同
様の正しい出力タイムコード信号が出力される。ｂの場
合、Ｋに示すようにリセットをすることでフレーム最後
のデータ‘1'が欠落し、異常に長い‘H'レベルの部分が
生じている。ｃの場合もやはり、Ｌに示すようにフレー
ム先頭のデータ‘0'が異常に長くなって正しいバイフェ
ーズパターンではなくなっている。

このＫやＬのような出力タイムコード信号では、他の機
器によって正しいタイムコード値を読み取ることができ
ない。

本発明は上記従来の問題点を解決するもので、固定ヘッ
ドでテープの長手方向に記録されたタイムコードのよう
にジッタのあるタイムコードを記録し、これを再生した
場合に、タイムコードのフレームジッタによってタイム
コード信号のバイフェーズの規則が乱れず、正しいタイ
ムコード信号を出力することのできる信号再生装置を提
供することを目的とするものである。

課題を解決するための手段 この目的を達成するために本発明の信号再生装置は、タ
イムコード値と位相情報と再生フレーム基準信号とを出
力する信号再生手段と、再生フレーム基準信号と位相情
報とから第１の出力タイムコードフレーム基準信号を出
力するタイムコードフレーム基準信号生成手段と、出力
タイムコード信号を生成するためのタイムコード基準ク
ロック信号を発生するタイムコードクロック発生手段
と、タイムコード基準クロック信号と第２の出力タイム
コードフレーム基準信号とから、次のタイムコードフレ
ームの先頭を予測したフレーム予測信号を作成するフレ
ーム予測手段と、フレーム予測信号に基づいて、第１の
出力タイムコードフレーム基準信号を所定時間範囲内に
制限した第２の出力タイムコードフレーム基準信号を出
力するフレーム基準信号制限手段と、第２の出力タイム
コードフレーム基準信号とタイムコード基準クロック信
号とからタイムコード値の出力タイムコード信号を生成
するタイムコード生成手段とを有している。

作 用 本発明の信号記録装置は上記した構成により、フレーム
予測手段で作成したフレーム予測信号に基づいて第１の
出力タイムコードフレーム基準信号を所定時間範囲内に
制限して第２の出力タイムコードフレーム基準信号を作
成し、この信号を基準にして出力タイムコード信号を生
成する構成としたため、タイムコードのフレームジッタ
によってタイムコード信号のバイフェーズの規則が乱れ
ず、正しいタイムコード信号を出力することができる。

実施例 以下本発明の一実施例について、図面を参照しながら説
明する。

第１図は、本発明の一実施例における信号再生装置のブ
ロック図を示すものである。第１図において、１は例え
ばＲ−DATのような信号再生部、２はタイムコードフレ
ーム基準信号生成部、３はタイムコードクロック発生
部、４はフレーム予測部、５はフレーム基準信号制限
部、６はタイムコード生成部である。

以上のように構成された本実施例の信号再生装置につい
て、以下その動作を説明する。

信号記録媒体には、従来例で説明したような信号記録装
置によってタイムコード値と位相情報と記録信号とが記
録してあるものとする。

信号再生部１は、タイムコード値と位相情報と再生信号
とを再生フレーム基準信号の周期で出力する。タイムコ
ードフレーム基準信号生成部２は、従来の信号再生装置
と同様にして、信号再生部１から出力される再生フレー
ム基準信号と位相情報とから第１の出力タイムコードフ
レーム基準信号を出力する。タイムコードクロック発生
部３は、タイムコードを発生するためのタイムコード基
準クロック信号を発生する。フレーム予測部４は、タイ
ムコード基準クロック信号を基に、次のタイムコードフ
レームの先頭を予測する。フレーム基準信号制限部５
は、フレーム予測手段で発生したフレーム予測信号によ
って、第１の出力タイムコードフレーム基準信号をフレ
ーム基準信号予測部で予測した時刻に対して所定の時間
範囲内に制限した第２の出力タイムコードフレーム基準
信号を出力する。タイムコード生成部６は、フレーム基
準信号制限部５で、ある所定の範囲に制限された第２の
出力タイムコードフレーム基準信号とタイムコード基準
クロック信号とからタイムコード値のタイムコード信号
を出力する。

第２図は、本実施例の詳細なブロックである。第２図に
おいて、第１図のブロック番号と同じ番号については第
１図のそれと対応している。なお、立ち上がりエッジ検
出部21と立ち下がりエッジ検出部22とタイミング判定部
23はフレーム基準信号制限部５を、タイムコードパター
ン生成部24とバイフェーズ変調部25はタイムコード生成
部６を構成している。

信号再生部１は再生信号とタイムコード値と位相情報と
を再生する。タイムコードフレーム基準信号生成部２は
従来例で示した動作と全く同様に、位相情報と再生フレ
ーム基準信号とから第１の出力タイムコードフレーム基
準信号を発生する。タイムコードクロック発生部３は出
力タイムコード信号のフレーム周期を例えば160等分す
る周期を持つタイムコード基準クロックを発生する。フ
レーム予測部４はタイムコード基準クロックを基に、フ
レーム予測番号として、予測フレーム先頭を中心として
タイムコード基準クロック１クロック分の時間だけ‘H'
となる信号を発生する。立ち上がりエッジ検出部21はフ
レーム予測信号の立ち上がりエッジで立ち上がりエッジ
信号を出力し、立ち下がり検出部22はフレーム予測信号
の立ち下がりエッジで立ち下がりエッジ信号を出力す
る。タイミング判定部は、第１の出力タイムコードフレ
ーム基準信号が立ち上がった時が立ち上がりエッジ信号
より前であるときは第２の出力タイムコードフレーム基
準信号として立ち上がりエッジ信号を出力する。また、
第１の出力タイムコード基準信号の立ち上がりでフレー
ム予測信号が‘H'の期間内であれば第１の出力タイムコ
ード基準信号をそのまま第２の出力タイムコード基準信
号として出力する。また、第１の出力タイムコードフレ
ーム基準信号が立ち上がる前に立ち下がりエッジ信号が
入力された場合、第２のタイムコードフレーム基準信号
として立ち下がりエッジ信号を出力する。第２の出力タ
イムコードフレーム基準信号はフレーム予測部とタイム
コードパターン生成部に入力され、リセットされる。ま
た、タイムコードパターン生成部24は第２のタイムコー
ドフレーム基準信号に従って、出力タイムコードのタイ
ムコードパターンを生成する。バイフェーズ変調部25
で、タイムコードパターンをタイムコード基準クロック
でバイフェーズ変調した再生タイムコード値の出力タイ
ムコード信号を第２の出力タイムコードフレーム基準信
号に同期して出力する。

第３図は、その動作を説明するためのタイミングチャー
トである。Ｍは第１の出力タイムコードフレーム基準信
号、Ｎはタイムコード基準クロック信号、Ｏはフレーム
予測信号、Ｐは第２の出力タイムコードフレーム基準信
号、Ｑは出力タイムコード信号を示している。

図中には３つのフレーム先頭が示されているが、それぞ
れ左から第７図のa,b,cのタイミング例に相当してい
る。ａでは、フレーム予測信号Ｏの‘H'の期間内に第１
の出力タイムコードフレーム基準信号が出力されている
ため、第２の出力タイムコードフレーム基準信号として
はそのまま第１の出力タイムコードフレーム基準信号が
出力される。ｂでは、フレーム予測信号Ｏの立ち上がり
エッジより前に第１の出力タイムコードフレーム基準信
号がきているため、第２の出力タイムコードフレーム基
準信号はフレーム予測信号Ｏの立ち上がりエッジ部分に
制限される。ｃでは、反対にフレーム予測信号Ｏの立ち
下がりエッジ後に第１の出力タイムコードフレーム基準
信号Ｍがきているため、立ち下がりエッジ部分で第２の
出力タイムコードフレーム信号Ｐ出力される。このよう
に制限された第２の出力タイムコードフレーム基準信号
Ｐを基準として出力タイムコードのリセットを行うこと
でＱに示すように、正しいバイフェーズ規則のタイムコ
ード信号が出力できる。

以上のように本実施例によれば、タイミング判定部を設
けることにより、ある時間窓内のみに制限された出力タ
イムコードフレーム基準信号によってフレームコード生
成部６の同期を取ることで、タイムコードパターの途中
でリセットがかからないようにでき、正しい出力タイム
コード信号を出力できる。

発明の効果 以上のように本発明の信号再生装置では、タイムコード
フレーム予測手段とタイムコード基準信号制限手段とを
設けることにより、出力タイムコード信号の次フレーム
のフレーム先頭を予測し、予測したフレーム先頭を中心
とした所定の時間範囲内に出力タイムコードフレーム基
準信号を制限することによって、正しいバイフェーズ規
則のタイムコード信号を出力することができ、タイムコ
ードの読み取りエラーをなくし、タイムコードによる音
声と映像の同期運転や、編集をする際の誤りを低減する
ことが出来る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例における信号再生装置のブロ
ック図、第２図は同実施例における信号再生装置の詳細
なブロック図、第３図は同実施例の動作を表すタイミン
グチャート、第４図は従来の信号記録再生装置のブロッ
ク図、第５図は同従来例の位相計測部の動作を表すタイ
ミングチャート、第６図は従来の信号再生装置の動作を
表すタイミングチャート、第７図は同従来例の動作上の
問題点を説明するためのタイミングチャートである。 １……信号再生部、２……タイムコードフレーム基準信
号生成部、３……タイムコードクロック発生部、４……
フレーム予測部、５……フレーム基準信号制限部、６…
…タイムコード生成部。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】タイムコード値と位相情報と再生フレーム
   基準信号とを出力する信号再生手段と、 前記再生フレーム基準信号と前記位相情報とから第１の
   出力タイムコードフレーム基準信号を出力するタイムコ
   ードフレーム基準信号生成手段と、 出力タイムコード信号を生成するためのタイムコード基
   準クロック信号を発生するタイムコードクロック発生手
   段と、 前記タイムコード基準クロック信号と第２の出力タイム
   コードフレーム基準信号とから、次のタイムコードフレ
   ームの先頭を予測したフレーム予測信号を作成するフレ
   ーム予測手段と、 前記フレーム予測信号に基づいて、前記第１の出力タイ
   ムコードフレーム基準信号を所定時間範囲内に制限した
   第２の出力タイムコードフレーム基準信号を出力するフ
   レーム基準信号制御手段と、 前記第２の出力タイムコードフレーム基準信号と前記タ
   イムコード基準クロック信号とから前記タイムコード値
   の出力タイムコード信号を生成するタイムコード生成手
   段とを備えたことを特徴とする信号再生装置。