JPH0675093A - 放射線遮蔽容器及びその製造方法 - Google Patents

放射線遮蔽容器及びその製造方法

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JPH0675093A
JPH0675093A JP3231771A JP23177191A JPH0675093A JP H0675093 A JPH0675093 A JP H0675093A JP 3231771 A JP3231771 A JP 3231771A JP 23177191 A JP23177191 A JP 23177191A JP H0675093 A JPH0675093 A JP H0675093A
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JP
Japan
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lead
layer
radiation shielding
solder
shielding container
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Pending
Application number
JP3231771A
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English (en)
Inventor
Kiyousuke Fujisawa
匡介 藤沢
Tadashi Iba
正 伊葉
Hirokazu Nakada
広和 仲田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kobe Steel Ltd
Tokuden Co Ltd Hyogo
Original Assignee
Kobe Steel Ltd
Tokushu Denkyoku Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 炭素鋼等の外筒およびステンレス鋼等の内筒
の中間に鉛鋳込み層を有する放射線遮蔽容器において、
内外各筒と鉛層との境界に錫:20〜80%を含むハンダ層
を設けたことを特徴とする放射線遮蔽容器、及び、上記
内外各筒の表面に錫:20〜80%を含むハンダ層を鑞接肉
盛りした後、鉛を鋳込んで一体化する放射線遮蔽容器の
製造方法。 【効果】 内外各筒と鉛層との境界の密着性が確実に達
成され、しかも製造作業時間が短く、外部への放射線漏
れ防止機能を有する放射線遮蔽鉛容器を経済的に製造す
ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、放射線遮蔽容器に関
し、詳しくは、核燃料輸送容器等のごとく放射性物質を
収納すると共に、外部への放射線漏れを防止する放射線
遮蔽機能を有する放射線遮蔽容器に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、放射線、特にγ線を遮蔽する
金属としては、比重の大きい鉛を用いるのが非常に有効
とされている。ところが、鉛を容器として使用する際に
は、内外筒の主材料であるステンレス鋼又は炭素鋼との
境界部に、鉛を鋳造した際の隙間が存在する。この隙間
が存在すると、内部に発熱性の物質を収納する際に隙間
が断熱層となって、内部温度が非常に高くなり、安全上
好ましくない。
【0003】これを防ぐために、従来色々な方法が採ら
れていたが、その中の一つの方法が鉛ホモゲン処理と呼
ばれるものである。ホモゲン処理とは、鋼と鉛の密着性
を改善するため、鋼の表面を 200〜300 ℃程度に予熱し
た後、ホモゲン溶液(錫、亜鉛の塩化物水溶液)を塗布
し、その上に鉛を肉盛り溶接する表面処理をいう。この
ホモゲン処理を内外筒に施した後に鉛を鋳込むと、内外
筒と鉛部分の間に隙間が発生しない。
【0004】又、内筒の外表面に所定寸法よりやや大き
い鉛層を形成したのち、所定寸法に機械加工し、外筒を
焼きばめする放射線遮蔽容器の製造法(特公平1−4775
7 号公報)や、内外筒と鉛遮蔽材との境界面を凹凸状に
した放射線遮蔽容器(特願平2−336307号)なども提案
されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら前記した
ホモゲン処理は、すべて手作業で行なわれると共に局部
的に作業をしていく必要があるため、非効率的であり、
作業時間が標準的な場合で1m2 当たり3〜4時間程度
かかり、容器一基あたりでは、延べ 200時間も必要であ
るばかりでなく作業には熟練を要する。又、特公平1−
47757 号公報等に記載されている鉛を機械加工する手段
や、内外筒を凹凸状に加工する手段は、ホモゲン処理に
比較すると作業時間は短かいが、鉛と鋼との間に微細な
隙間は存在するため、ホモゲン処理の場合に比して密着
性に劣り、伝熱性も劣っている。
【0006】本発明は、かかる事情に着目してなされた
ものであって、前記従来の問題点を解消し、ホモゲン処
理の場合に比して製造作業時間が短く、ホモゲン処理の
場合と同程度に密着性に優れ、外部への放射線漏れ防止
機能を有する放射線遮蔽容器とその製造方法を提供する
ことを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明者は鋭意研究を重ねた結果、放射線遮蔽容器
の内外筒間の対向面上に、鉛鋳込みの前処理としてハン
ダ層を設けることが効果的であることを知見し、本発明
を完成するに至った。
【0008】即ち、本発明に係る請求項1記載の放射線
遮蔽容器は、炭素鋼等の外筒およびステンレス鋼等の内
筒の中間に鉛鋳込み層を有する放射線遮蔽容器におい
て、内外各筒と鉛層との境界に錫:20〜80%を含むハン
ダ層を形成したことを特徴とする放射線遮蔽容器であ
る。請求項2記載の放射線遮蔽容器は、前記ハンダ層と
鉛層との境界に鉛肉盛り層を設けた請求項1記載の放射
線遮蔽容器である。
【0009】請求項3記載の放射線遮蔽容器の製造方法
は、炭素鋼等の外筒およびステンレス鋼等の内筒の中間
に鉛鋳込み層を有する放射線遮蔽容器を製造するにあた
り、鉛が鋳込まれる内外各筒の表面に、錫:20〜80%を
含むハンダ層を鑞接肉盛りし、その後鉛を鋳込んで一体
化することを特徴とする放射線遮蔽容器の製造方法であ
る。請求項4記載の製造方法は、前記ハンダ層鑞接肉盛
後、鉛鋳込み前に、ハンダ鑞接肉盛り層上に更に鉛肉盛
り層を形成する請求項3記載の放射線遮蔽容器の製造方
法である。請求項5記載の製造方法は、前記ハンダ層が
メッキにより形成される請求項3又は4記載の放射線遮
蔽容器の製造方法である。
【0010】
【作用】本発明の構成と作用を説明する。本発明におい
て放射線遮蔽容器の内外各筒と鉛鋳込み層との密着性を
確保するため、境界に媒体層としてハンダ層の形成が必
要である。
【0011】使用するハンダは錫:20〜80%を含有す
る。錫が20%未満では凝固温度が急激に上昇し、筒材料
との馴染み性(溶着性)が悪化すると共に、延性、強度
共に著しく低下するためハンダの鑞接肉盛りが困難とな
る。一方、錫が80%を超えると、本来50〜70%であるハ
ンダの伸びが数%に低下し、凝固温度も上昇して鑞接が
困難となり、鉛鋳込み後に肉盛媒体層(ハンダ鑞接肉盛
層)が剥離し易くなる。従って使用するハンダは錫を20
〜80%含有するものとした。
【0012】更に前記ハンダ層上(前記ハンダ層と鉛層
との境界)に、鉛肉盛り層を形成する(設ける)と、筒
材料と鉛鋳込み層との密着性を高めることができる。
【0013】次に、図面により本発明の作用を説明す
る。図4(a) は一般的な放射線遮蔽鉛容器を示す斜視図
であって、この図において1は鋼枠、2は鋳込み鉛層を
示すものである。図4(b) 〜(d) は、鋼枠1と鉛層2と
の境界及びその近傍の状況を示すものであり、図4(b)
は媒体層無しの際の隙間が発生している状態を示し、図
4(c) に於いてはハンダ鑞接肉盛り層3を有することに
より密着した境界が得られる。図4(d) においてはハン
ダ鑞接肉盛り層3の上に更に4の鉛溶接肉盛り層を形成
したことにより、一層、密着性能が良好な境界が得られ
る。
【0014】筒材と鉛鋳込み層との接着面積は、従来の
ホモゲン処理の場合、本発明で鉛溶接肉盛り層を形成し
た場合、いづれも略 100%であり、鉛溶接肉盛り層なし
の場合でも90%以上を確保することができた。未処理の
場合は0%であった。
【0015】本発明は、作業工程も単純であり、特別熟
練度も必要としない。作業時間も1m2 当たり数分程度
であり、容器1基当たりでも5時間程度で終了する。
又、鉛溶接肉盛り層を配する場合でも、通常の金属溶接
と同様に実施でき、自動溶接も可能であるためホモゲン
処理に比べると作業時間ははるかに短い。
【0016】
【実施例】本発明の実施例を説明する。 (実施例1)図1、図2に示す内筒(ステンレス鋼)外
筒(炭素鋼)で構成される2重容器の間に鉛を鋳込む前
に、本発明のハンダ鑞接肉盛り層を施した。詳しくは、
内外筒を 150℃に余熱した後、ハンダ(50%鉛、50%
錫)鑞接肉盛りを、厚さ 0.5〜1mmで施した。
【0017】次に、鉛鋳込みを行った。このようにして
得られた放射線遮蔽容器の要部側断面図を図3に拡大し
て示す。鉛鋳込み後、完成した放射線遮蔽鉛容器をUT
検査により鉛と鋼の密着性を調べたが、略90%が密着し
ていることが確認された。
【0018】(実施例2)前記実施例1のハンダ鑞接肉
盛り層の上に、更に厚さ2〜3mmの鉛溶接肉盛り層を形
成したのち、実施例1と同様に鉛の鋳込みを行なった。
このようにして製作された放射線遮蔽鉛容器について、
UT検査により、鉛と鋼の密着性を調べたところ、略 1
00%密着していることが確認された。
【0019】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ているから、放射線遮蔽容器において内外各筒と鉛層と
の境界の密着性が確実に達成され、しかもホモゲン処理
の場合に比して製造作業時間が短く、外部への放射線漏
れ防止機能を有する放射線遮蔽鉛容器を経済的に製造す
ることができ、産業上益するところ極めて大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る放射線遮蔽鉛容器の概要
を示す側断面図である。
【図2】本発明の実施例に係る放射線遮蔽鉛容器の概要
を示す水平断面図である。
【図3】本発明の実施例に係る放射線遮蔽鉛容器の要部
の拡大側断面図である。
【図4】放射線遮蔽鉛容器壁の接合部の説明図で、(a)
は一般的容器、(b) は媒体層なし、(c) はハンダ鑞接肉
盛り層を形成した場合、(d) はハンダ鑞接肉盛り層の上
に、更に鉛溶接肉盛り層を形成した場合のものである。
【符号の説明】
1--鋼枠、2--鋳込み鉛層、3--ハンダ鑞接肉盛り層、
4--鉛溶接肉盛り層。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炭素鋼等の外筒およびステンレス鋼等の
    内筒の中間に鉛鋳込み層を有する放射線遮蔽容器におい
    て、内外各筒と鉛層との境界に錫:20〜80%を含むハン
    ダ層を形成したことを特徴とする放射線遮蔽容器。
  2. 【請求項2】 前記ハンダ層と鉛層との境界に鉛肉盛り
    層を設けた請求項1記載の放射線遮蔽容器。
  3. 【請求項3】 炭素鋼等の外筒およびステンレス鋼等の
    内筒の中間に鉛鋳込み層を有する放射線遮蔽容器を製造
    するにあたり、鉛が鋳込まれる内外各筒の表面に、錫:
    20〜80%を含むハンダ層を鑞接肉盛りし、その後鉛を鋳
    込んで一体化することを特徴とする放射線遮蔽容器の製
    造方法。
  4. 【請求項4】 前記ハンダ層鑞接肉盛後、鉛鋳込み前
    に、ハンダ鑞接肉盛り層上に更に鉛肉盛り層を形成する
    請求項3記載の放射線遮蔽容器の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記ハンダ層がメッキにより形成される
    請求項3又は4記載の放射線遮蔽容器の製造方法。
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