JPH0674314B2 - 新規ポリウレタンの製造法 - Google Patents

新規ポリウレタンの製造法

Info

Publication number
JPH0674314B2
JPH0674314B2 JP62115152A JP11515287A JPH0674314B2 JP H0674314 B2 JPH0674314 B2 JP H0674314B2 JP 62115152 A JP62115152 A JP 62115152A JP 11515287 A JP11515287 A JP 11515287A JP H0674314 B2 JPH0674314 B2 JP H0674314B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
block
glycol
poly
added
diisocyanate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP62115152A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS63278925A (ja
Inventor
齊 三軒
賢一 佐々城
龍也 菅野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daicel Corp
Original Assignee
Daicel Chemical Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Daicel Chemical Industries Ltd filed Critical Daicel Chemical Industries Ltd
Priority to JP62115152A priority Critical patent/JPH0674314B2/ja
Publication of JPS63278925A publication Critical patent/JPS63278925A/ja
Publication of JPH0674314B2 publication Critical patent/JPH0674314B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Materials For Medical Uses (AREA)
  • Polyurethanes Or Polyureas (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 親水性のポリ(エチレン・オキサイド)ブロック鎖と相
対的に、疎水性のポリ(プロピレン・オキサイド)ブロ
ック鎖のようなポリ(アルキレン・オキサイド)ブロッ
ク鎖から成るABA型ブロック・コポリエーテルをソフト
・セグメントに持つポリエーテル・ポリウレタンのブロ
ック共重合体はエラストマーとして優れた物性を示すと
共に、血小板の粘着を抑制する機能を発現することが知
られており、血液適合性を持つ材料として有用である。
(従来技術) また、ハード・セグメントに高い凝集力を示すウレタン
ないしウレア結合ブロックを導入し、強靭な機械特性を
与えることにより分離膜としても優れた特性を示すミク
ロ相分離構造をもった材料としても有用である。
併しながら血小板粘着性を抑制する機能発現の要因とし
て、ハード・セグメントとソフト・セグメントを構成す
る化学組成は勿論、ソフト・セグメントを構成するABA
型ブロック・コポリエーテルの親水性ブロックと疎水性
ブロックの割合、更には親水性ブロックと疎水性ブロッ
クの長さが重要な要因である。これらの要因は上記機能
と密接に関連するいわゆるミクロ相分離構造を決定する
要因であるからである。即ちミクロ相分離機構によって
形成されるモルフォロジー及び相分離したミクロドメイ
ンの相対的な親水性,疎水性の程度が血小板粘着性を抑
制する機能発現に対し重要な因子になることは良く知ら
れている。
これらの間の定量的な関連については学術的にも逐次明
らかにされつつあるが、本発明は親水性ブロック部とし
てポリ(エチレン・オキサイド)ブロック鎖、疎水性ブ
ロック部としてポリ(オキシ‐2-メチル・トリメチレ
ン)ブロック鎖から成るABA型ブロック・コポリエーテ
ル・グリコールをソフト・セグメントとし、ウレタンな
いしはウレア結合ブロックをハード・セグメントとする
ポリウレタンないしはポリウレタン・ウレア・ブロック
・コポリマーを製造する方法に関係する。
本発明により血液適合性や分離機能性の発現の自由度を
高めた材料を得ることが可能になる。
(構成) すなわち本発明は、有機ジイソシアネートと分子内に2
個及び/又は2個以上の活性水素を含有する化合物を反
応させてポリウレタン重合体を製造するにあたり、活性
水素を含有する化合物として少なくともその成分の一部
に(1)式で表されるポリ(エチレン・グリコール)ブロ
ック(ブロックAと称する)とポリ(2-メチル・トリメ
チレン・グリコール)ブロック(ブロックBと称する)
から成る全数平均分子量が、300〜35,000のABA型ブロッ
ク・コポリエーテル・グリコールを反応させることを特
徴とする新規ポリウレタン重合体の製造法であり、 ここに(1)式におけるaとbは正の整数である。
次に本発明について詳細に説明する。
有機ジイソシアネートとしては特に限られるものではな
く、通常ポリウレタン重合体を得るに用いられる有機ジ
イソシアネートは何れでも用いることが出来る。即ち、
芳香族系のジイソシアネートとしては、2,6-トリレン・
ジイソシアネート,2,4-トリレン・ジイソシアネート,4,
4′‐ジフェニル・メタン・ジイソシアネート,1,5-ナフ
タレン・ジイソシアネート,m-キシリレン・ジイソシア
ネート,p-キシリレン・ジイソシアネート,m-フェニレン
・ジイソシアネート,p-フェニレン・ジイソシアネー
ト,トリジン・イソシアネート等が用いられる。また、
若干の架橋を必要とする場合はトリフェニル・メタン・
トリイソシアネート,トリス(イソシアネート・フェニ
ル)チオフォスフェート等を少量併用しても良い。脂肪
族ジイソシアネートとしては1,6-ヘキサメチレン・ジイ
ソシアネート,1,10-デカメチレン・ジイソシアネート,
イソフォロン・ジイソシアネート,ビス(イソシアネー
ト・メチル)・シクロヘキサン,ジシクロヘキシルメタ
ン・ジイソシアネート,トリメチル・ヘキサメチレン・
ジイソシアネート,リジン・ジイソシアネート等が用い
られる。
2個又は2個以上の活性水素を持つ化合物としては、2
官能性低分子化合物として水,エチレン・ジアミン,プ
ロピレン・ジアミン,フェニレン・ジアミン,ジフェニ
ルメタン・ジアミン,キシリレン・ジアミン等の脂肪族
或いは芳香族のジアミン、エチレン・グリコール,プロ
ピレン・グリコール,ブチレン・グリコール等のジオー
ル,その他エタノール・アミン,ヒドラジン等を用いる
ことが出来、通常これらの化合物は鎖延長剤として用い
られ、また若干の架橋を必要とする場合は、トリメチロ
ール・プロパン,グリセリンのような3官能性又はN,N,
N′,N′‐テトラキス(2-ヒドロキシプロピル)エチレ
ン・ジアミンのような4官能性化合物が架橋剤として少
量用いられる。
また、ソフト・セグメント成分としてのポリオキシ・ア
ルキレン・グリコールには公知のポリエチレン・グリコ
ール,ポリ(1,2-プロピレン)グリコール,ポリ(1,3-
プロピレン)グリコール,ポリオキシ・テトラメチレン
・グリコール,ポリオキシ・ヘキサメチレン・グリコー
ル,エチレン・オキサイドとプロピレン・オキサイドや
エチレン・オキサイドとテトラヒドロフランから得られ
るランダム共重合体又はブロック共重合体のグリコール
が用いられるが、これらのポリオキシ・アルキレン・グ
リコールはポリウレタン重合体の全重量に対し10〜70重
量%好ましくは30〜60重量%が用いられ、更にこのポリ
オキシ・アルキレン・グリコールの内少なくとも10重量
%以上好ましくは20重量%以上が前記(1)式で示したポ
リ(エチレン・グリコール)ブロックとポリ(2-メチル
・トリメチレン・グリコール)から成るABA型ブロック
・コポリエーテル・グリコールを用いることを特徴とし
ている。
全ポリオキシ・アルキレン・グリコール量がポリウレタ
ン重合体の10重量%以下になると、ソフト・セグメント
成分が少な過ぎるため低温特性、特に低温における柔軟
性が不十分になり、またソフト・セグメント成分が70重
量%以上になると物理的架橋機能を持つハード・ドメイ
ンの形成が少なくなりゴム弾性特に弾性回復性が低下
し、共にエラストマーとしての物性が著しく損なわれる
ため好ましくない。
また、全ポリオキシ・アルキレン・グリコール量の少な
くとも10重量%以上好ましくは20重量%以上がポリ(エ
チレン・グリコール)ブロックとポリ(2-メチル・トリ
メチレン・グリコール)から成るABA型ブロック・コポ
リエーテル・グリコールが用いられるが、全ポリオキシ
・アルキレン・グリコール中に占める割合は、その目的
用途に応じた疎水性,親水性のバランスによって定めら
れる。
本発明に用いられるABA型ブロック・コポリエーテル・
グリコールは、3-メチル・オキセタンの開環重合によっ
て得られるポリ(2-メチル・トリメチレン・グリコー
ル)とポリ(エチレン・グリコール)から合成される
が、ポリ(2-メチル・トリメチレン・グリコール)は3-
メチル・オキセタンのカチオン開環重合によって得られ
る。即ち、過塩素酸と無水酢酸又は過塩素酸と発煙硫酸
のような超強酸を重合開始剤として用いることにより得
られる反応生成物を鹸化処理を行って末端ジオールとし
て得られる。
このポリ(2-メチル・トリメチレン・グリコール)をB
ブロックとし、ポリ(エチレン・グリコール)をAブロ
ックとするABA型ブロック・コポリエーテル・グリコー
ルはポリ(2-メチル・トリメチレン・グリコール)の両
末端水酸基に常法によりエチレン・オキサイドを付加重
合させることによっても得られるが、本発明の目的とす
る血液適合性材料や膜分離材料に用いるポリウレタン重
合体を得るためには、制御されたミクロ相分離構造を持
つポリウレタン重合体を得ることが必要であり、そのた
め具体的には実施例で示されるように所定の数平均分子
量を持つポリ(2-メチル・トリメチレン・グリコール)
と所定の数平均分子量を持つポリ(エチレン・グリコー
ル)を直接結合することにより得ることが望ましい。
次にこのABA型ブロック・コポリエーテル・グリコール
及び他のポリ・アルキレン・グリコールからポリウレタ
ン重合体を得るウレタン化反応であるが、反応成分を一
度に反応させるいわゆるワンショット法又は本発明のAB
A型ブロック・コポリエーテル・グリコールないしは他
のポリアルキレン・グリコールとの混合物より先ずイソ
シアネート末端を持つプレポリマーを作り、鎖延長剤と
して低分子のジオールやジアミン等を反応させるいわゆ
るプレポリマー法を用いることが出来るし、これらの反
応にアニソール,クロル・ベンゼン,0-ジクロル・ベン
ゼン,4-メチル・ペンタノン‐2,ジメチル・ホルムアミ
ド,N,N-ジメチル・アセトアミド等の溶媒を用いて溶液
状態で反応させても良い。更にまた活性水素化合物とイ
ソシアネート基との反応を促進するために第3級アミン
例えばトリエチル・アミン,ジメチル・エタノール・ア
ミン,1,8-ジアザ・ビシクロ[5,4,0]7・ウンデセン,
モルホリン誘導体等或いはジブチル錫ジラウリレート,2
-エチル・カプロン酸第1錫,ジブチル錫‐ジ(2-エチ
ル・ヘキソエート)等の有機金属化合物を触媒として用
いることが出来る。
次に実施例により本発明の内容を具体的に説明する。
なお実施例に示している水酸基価は無水フタル酸‐ピリ
ジン法で測定した値であり、酸価は同じくピリジン溶液
の直接中和滴定法によって得られた値である。
引張強伸度特性は約1mm厚のプレスシートからJIS準拠の
ダンベル型試験片を打ち抜き、23℃,65%RH条件下で10
日以上調湿してからクロスヘッド速度50mm/minでテンシ
ロン万能引張試験機を用いて測定した。引張破断強度,
引張破断伸度,引張降伏強度,100%モジュラス,300%モ
ジュラスは得られた応力歪曲線から求めた値である。
また、瞬間弾性回復率及び遅延弾性回復率は、前記ダン
ベル型試験片に距離xの標線をつけ、これを200%延ば
して5分間この延伸状態に保ち、後応力を除いて自由状
態にしてから直ちに標線間距離yを測定、続いて応力除
去後10分が経過してから再度標線間距離cを測定して次
式から求めた。
実施例1 先ず本発明で用いられるABA型ブロック・コポリエーテ
ルグリコールの製造について述べる。
○ポリ(2-メチル・トリメチレン・グリコール)(以下
PMTGと略称する)の合成 新しく粒状苛性カリを加え一晩脱水乾燥を行った3-メチ
ル・オキセタンに金属ナトリウムを加え、還流脱水後常
圧蒸留して得た無水の3-メチル・オキセタン100mlに無
水酢酸6.8mlを加え、ドライアイス‐メタノールの寒剤
を用いて−70℃に冷却した。この系に70%過塩素酸2.8m
lを約20分にわたって激しい攪はん下に滴下した。滴下
終了後更に−70℃で約1時間攪はんを続けてから約1時
間にわたって徐々に昇温して室温にもたらした。この間
反応は吸湿を防ぐため大気との接触を避け、乾燥窒素雰
囲気下で行われた。後反応系を密封し室温で50時間放置
した。反応系は無色透明な粘ちょう液になった。
約100mlの純水を加えて反応を停止させ、攪はん下に約9
0℃に約1時間加温して未反応のモノマーを除去した。
水層を除去してから1/2N苛性カリウム・エタノール溶液
を200ml加え、約90℃で2時間加熱攪はんして鹸化を行
った。エタノールを留去しエーテルを加えエーテル溶液
にしてから活性炭及び活性白土を加え数時間放置した。
後固形分をろ別してエーテルを留去すると、無色透明な
粘ちょう液状としてPMTG約73g(収率86.6%)が得られ
た。Knauer社のVapor Pressure Osmometerで溶媒にテト
ラヒドラフランを用いて測定された数平均分子量は1,04
0であった。
○α‐トシル‐ω‐トシル・オキシポリ(2-メチル・ト
リメチレン・グリコール)(以下DTs-PMTGと略す)の合
成 PMTG(数平均分子量1,040)20g(1.92×10-2モル)をベ
ンゼンに溶解させて全量を200mlとした。窒素雰囲気に
保った反応系を約4℃に冷却し、攪はん下にブチル・リ
チウムのヘキサン溶液36.00ml(ブチル・リチウム5.76
×10-2モル)を速やかに加え、その後p-トルエン・スル
ホニル・クロライド11.0g(5.76×10-2モル)を約20ml
のベンゼンに溶解した溶液を滴下した。反応系は室温ま
で昇温した。更に約12時間室温で攪はんを続けた。反応
終了後、反応溶液をろ過し、ろ液からベンゼンを留去し
た。
生成物中には未反応のp-トルエン・スルホニル・クロラ
イド,未反応のPMTG,低分子のトシル化物が含まれるた
めカラム・クロマトグラフィによる精製を行った。
内径2.5cm,高さ80cmのガラス製カラムを使用し、担体に
はシリカゲルNo.II-A(半井化学薬品(株))250gを用
いた。溶離液の組成は、0〜1.5の範囲はn-ヘキサ
ン,酢酸エチル,塩化メチレン=700/250/70(vol),1.
5〜2.5の範囲はn-ヘキサン,酢酸エチル,塩化メチレ
ン,アセトン=700/250/70/50(vol),2.5〜3.0の範
囲はn-ヘキサン,酢酸エチル,アセトン=400/400/200
(vol),の混合溶離液を用いた。流速は約50ml/hrに調
節した。
目的物DTs-PMTGの分離は流出画分の薄層クロマトグラフ
ィにより確認して行った。
またDTs-PMTGのVapor Pressure Osmometerによる数平均
分子量(Mn)[溶媒としてテトラヒドロフラン使用]は
1,348である。この条件では溶離液溶出量が0.3〜1.5
の範囲でDTs-PMTGが分離される。
○ポリ(エチレン・グリコール)・ポリ(2-メチル・ト
リメチレン・グリコール)ABA型ブロック・コポリエー
テル・グリコール(以下PEMGと略す)の合成500mlの三
つ口フラスコに苛性ソーダ5.95gを細かく砕いて入れ、
中央の口にコック付きメスシリンダー,左右に還流冷却
管をそれぞれ取り付け、フラスコ内を乾燥窒素雰囲気に
した。ポリ(エチレン・グリコール)(数平均分子量40
0)の29.7gをテトラヒドロフラン250mlに溶かした溶液
をフラスコ中に加え、湯浴上で攪はんしながら加熱し、
還流温度に保った。一方、予め合成したDTs-PMTG(数平
均分子量1,348)10.0gをテトラヒドロフラン70mlに溶か
し、コック付きメスシリンダーから系内に滴下した。24
時間反応を続けた後室温まで冷却し、ろ過して沈殿を除
き、ろ液を1/2N塩酸で中和、分液漏斗を用いて水相を除
き、少量のベンゼン(5ml)を加えて攪はん,静置する
と、溶液は2層(ベンゼン+テトラヒドロフラン層と、
水+テトラヒドロフラン層)に分れた。ベンゼン+テト
ラヒドロフラン層を取り出して溶媒をエバポレーターで
留去し、更に残留物を水100mlに溶かしてからベンゼン5
mlを加えて攪はんした。溶液はベンゼン層とミセル層に
分離するのでミセル層を取り出し、溶媒をエバポレータ
ーで留去してPEMG10.9g(収率80%)を得た。
得られたPEMGのVapor Pressure Osmometer(Knauer社)
による数平均分子量(溶媒としてテトラヒドロフラン使
用)は1,836であり,ピクノメーターを用いて得られた1
5℃における比重は1.053であった。
○ポリウレタン・ブロック・コポリマーの合成 このPEMGを用いてポリウレタン化を試みた。即ちPEMG
(数平均分子量1,836)10.0g(0.00545モル)を300ml容
のフラスコにとり、先ず攪はん下に100℃に加熱、更に
約2mmHg迄減圧にして1時間脱水乾燥を行った。内容物
を乾燥窒素により常圧に戻し、温度が室温に下がってか
らN,N-ジメチル・アセト・アミド50mlを加え、攪はん溶
解した。この溶液にジフェニル・メタン・ジイソシアネ
ート2.73g(0.0105モル)をN,N-ジメチル・アセト・ア
ミド50mlに溶かした溶液(一部懸濁状)を加え、更に触
媒として1,8-ジアザビシクロ[5,4,0]‐7-ウンデセン
(以下DBUと略す)の4%N,N-ジメチル・アセト・アミ
ド溶液を0.01ml加え、室温で3時間攪はんを行った。こ
の溶液にエチレン・ジアミン0.33g(0.00545モル)をN,
N-ジメチル・アセト・アミド25mlに溶かした溶液を約20
分にわたって滴下し、更に室温で2時間反応を続行し
た。反応生成物を大量の純水中に加え、ポリマーを沈殿
させ、水とメタノールで交互に洗浄し、60℃の真空乾燥
機で約10時間乾燥することによりポリウレタンを得た。
このポリウレタンを再度N,N-ジメチル・アセト・アミド
に溶解し、10%濃度に調製してからシリコン離型剤を焼
き付けたガラス板状にキャスティングした。風乾,水
洗,乾燥後更にキャスティングを繰り返し所定の厚みの
フイルムを作成した。
比較例1として数平均分子量1,800のポリ(オキシ・テ
トラメチレン)グリコール10g(0.0056モル)ジフェニ
ル・メタン・ジイソシアネート2.8g(0.0112モル),エ
チレン・ジアミン0.34g(0.0056モル)から実施例1と
同様にしてポリウレタン・フイルムを作成した。
それぞれのフイルムを用いて測定された物性を第1表に
示す。
実施例2 数平均分子量800のPMTG(ブロックB)と数平均分子量5
00のポリ(エチレン・グリコール)(ブロックA)から
成る数平均分子量1,800のABA型ブロック・コポリエーテ
ルPEMGを実施例1に示したのと同様に合成した。このPE
MG10g(0.0056モル)と数平均分子量1,000のポリ(オキ
シテトラメチレン)グリコール5g(0.005モル)を実施
例1と同様に300ml容フラスコにとり約3mmHg,130℃で1
時間攪はんして脱水乾燥し、更に脱水N,N-ジメチル・ア
セト・アミド30mlを加えて溶液とした。
一方、ジフェニルメタン・ジイソシアネート5.3g(0.02
12モル)に脱水N,N-ジメチル・アセト・アミド40mlを加
えた溶液(一部懸濁)を反応系に加え、更にDBUの4%
N,N-ジメチル・アセト・アミド溶液0.05mlを触媒として
加え、室温で約3時間反応を行った。得られたプレポリ
マー溶液にp-キシリレン・ジアミン1.44g(0.0106モ
ル)を20mlの脱水N,N-ジメチル・アセト・アミドに溶解
した溶液を約20分間で室温攪はん下に滴下し、後更に3
時間反応を続行した。
この反応溶液を大量の純水に投入してポリマーを沈殿さ
せた。実施例1と同様、洗浄、乾燥して溶液キャスティ
ング法により1mm厚のシートを作成し、物性を評価し
た。その結果を第2表に示す。
(発明の効果) 本発明の新規ポリウレタンの製造法は親水性ブロック部
としてポリ(エチレン・オキサイド)ブロック鎖(Aブ
ロック)、疎水性ブロック部としてポリ(オキシ‐2-メ
チル・トリメチレン)ブロック鎖(Bブロック)から成
るABA型ブロック・コポリエーテル・グリコールをソフ
トセグメントとし、ウレタンないしはウレア結合ブロッ
クをハードセグメントとするポリウレタンないしはポリ
ウレタン・ウレア・ブロック・コポリマーの新規の製造
法であり、得られるポリウレタンは血小板の粘着を抑制
する機能を有するため、血液適合性を持つ医用材料とし
て有用であり、且つ優れた機械特性を与えるため分離膜
としても有用である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】有機ジイソシアネートと分子内に2個及び
    /又は2個以上の活性水素を含有する化合物を反応させ
    てポリウレタン重合体を製造するにあたり活性水素を含
    有する化合物として少なくともその成分の一部に(1)式
    で表されるポリ(エチレン・グリコール)・ブロック
    (ブロックA)とポリ(2−メチル・トリメチレン・グ
    リコール)ブロック(ブロックB)から成る全数平均分
    子量は300〜35,000のABA型ブロック・コポリエーテル・
    グリコールを反応させることを特徴とする新規ポリウレ
    タン重合体の製造法 但し、(1)式においてaとbは正の整数であって(1)式で
    示される。
JP62115152A 1987-05-12 1987-05-12 新規ポリウレタンの製造法 Expired - Lifetime JPH0674314B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP62115152A JPH0674314B2 (ja) 1987-05-12 1987-05-12 新規ポリウレタンの製造法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP62115152A JPH0674314B2 (ja) 1987-05-12 1987-05-12 新規ポリウレタンの製造法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS63278925A JPS63278925A (ja) 1988-11-16
JPH0674314B2 true JPH0674314B2 (ja) 1994-09-21

Family

ID=14655607

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP62115152A Expired - Lifetime JPH0674314B2 (ja) 1987-05-12 1987-05-12 新規ポリウレタンの製造法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0674314B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20040030095A1 (en) * 2002-08-09 2004-02-12 Sunkara Hari B. Poly(trimethylene-ethylene ether) glycols
JP2007077359A (ja) * 2005-09-16 2007-03-29 Tama Tlo Kk 主鎖にフッ素およびケイ素を含有するセグメント化ポリウレタン、該ポリウレタンを含む医療用器具、および、該ポリウレタンを含む生体適合性要素
US20080175875A1 (en) * 2006-09-25 2008-07-24 Hari Babu Sunkara Cosmetic compositions

Also Published As

Publication number Publication date
JPS63278925A (ja) 1988-11-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3859700B2 (ja) ランダムブロツクコポリマー
JPH07116276B2 (ja) ポリウレタン樹脂の製造方法
JPS587648B2 (ja) ポリエ−テルウレタンポリマ−の製造方法
CN104520345B (zh) 高强度聚氨异丁烯聚氨甲酸酯
JPS588700B2 (ja) 抗血栓性高弾性ポリウレタン化合物の製造方法
JPH02180920A (ja) 新規なシロキサンウレタン重合体及びそれからなるコンタクトレンズ
JPS61200114A (ja) 抗血栓性ポリウレタン化合物及びその製造方法
KR100325895B1 (ko) 압출가능한열가소성의탄성우레아연장된폴리우레탄
JP5260834B2 (ja) 熱可塑性ポリウレタン樹脂組成物及び透湿性フィルム
CN107383375B (zh) 一种用于tpu改性的有机硅改性聚酯的制备方法
JP2764431B2 (ja) ポリウレタン及びその製法
Ulubayram et al. Polyurethanes: effect of chemical composition on mechanical properties and oxygen permeability
JPH0674314B2 (ja) 新規ポリウレタンの製造法
JPS60238315A (ja) 抗血栓性ポリウレタン又はポリウレタンウレア及びその製造方法、ならびに血液接触医療器具
JPH0248008B2 (ja)
KR100273169B1 (ko) 기능성 폴리우레탄 하이드로겔의 제조방법
EP1778755B1 (en) Polyacylurethanes based on diisocyanates and polyesterpolyols
JP2678547B2 (ja) ポリウレタン樹脂
JPH0149408B2 (ja)
JPH0248009B2 (ja)
US20040249011A1 (en) Moisture permeable membrane and method of making
JPH0585190B2 (ja)
JP4058676B2 (ja) 機能性ポリウレタンおよび/又はポリウレタンウレアおよびその製造方法
WO2007088784A1 (ja) ポリウレタン誘導体、その製造方法およびこれからなる生体適合性材料
JP2004131566A (ja) 分岐ポリエチレンオキシド−合成高分子ブロック共重合体