JPH0673872B2 - 繊維強化プラスチックの製造方法 - Google Patents

繊維強化プラスチックの製造方法

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JPH0673872B2
JPH0673872B2 JP2075226A JP7522690A JPH0673872B2 JP H0673872 B2 JPH0673872 B2 JP H0673872B2 JP 2075226 A JP2075226 A JP 2075226A JP 7522690 A JP7522690 A JP 7522690A JP H0673872 B2 JPH0673872 B2 JP H0673872B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、繊維強化プラスチックの製造方法に関し、特
に、繊維含有率が高く比強度が優れ、各種板材、中実構
造物等に有用に用いられる繊維強化プラスチック、所
謂、FRPの製造方法に関するものである。
従来の技術 従来、この種の繊維強化プラスチックの製造方法とし
て、第8図に示すように金型A,B内に強化繊維Fを配置
して未反応原料液Lを注入し、金型内で強化繊維に原料
液を含浸させつつ反応をおこさせて固化して製造する方
法を用いた場合、下記の不具合があった。
即ち、上金型Aと下金型Bの型面により規定されるキャ
ビティの厚みTが一定であり、該厚さTに応じてキャビ
ティ内に仕込む繊維Fの量が決まってしまい、一定厚さ
Tに含まれる繊維含有率を任意に制御することが困難で
ある。そのため、一定厚さの製品の繊維含有量を多くし
て比強度の優れた繊維強化プラスチックを容易に製造出
来ない。
また、通常の金型を用いたリム法で複雑な形状の製品を
作る場合、繊維に十分な圧力をかけられない部位が生じ
る。例えば、第9図に示すように、上金型A′と下金型
B′とで断面U字状の製品を作る場合、上金型A′を矢
印方向に圧力をかけた場合、キャビティの下部C1には圧
力がかかるが、矢印方法と相違する方向の側部C2の部分
には圧力が十分にかけられない。よって、側部C2の繊維
Fの型面への沿いが悪くなり、繊維含有率も限界を生じ
ると共に、肉厚精度も悪くなる。
さらに、通常の上金型と下金型とからなるものでは、第
10図に示すような、アンダーカット形状の製品を作るこ
とは出来ない。そのため、アンダーカット形状の製品を
作る場合には、各金型を複数に分割して、これらを着脱
自在に結合する構造としなければならず、金型構造が極
めて複雑になる問題がある。
発明が解決しようとする課題 上記したように、従来の製造方法では、下記に列挙する
問題があった。
繊維含有率を制御することが困難である。
側面部等を有する複雑な形状の型面を有する場合、均
一に圧力をかけることが出来ない。
アンダーカット形状の製品を簡単につくることが出来
ない。
従って、本発明は上記、およびのいずれの問題も
解決しえる製造方法を提供することを目的としている。
課題を解決するための手段 上記目的を達成するため、本発明は、製品面を形成する
金型の型面の少なくとも一部に可撓性のあるシートを用
い、上記金型の型面内に予め強化繊維を配置した後、上
記可撓性シートを金型に固定して該シートと金型とによ
り囲繞したキャビティを形成し、ついで、上記シートを
外部より加圧して該シートを介してキャビティ内部に配
置している強化繊維を加圧し、該加圧状態で未反応原料
液をキャビティ内に注入して強化繊維に原料液を含浸さ
せつつ反応をおこさせることを特徴とする繊維強化プラ
スチックの製造方法を提供するものである。
特に、上記シートを介してキャビティ内部に付加する圧
力媒体として、圧縮空気等の気体あるいは液体等の等方
的な圧力媒体を用いており、かつ、該圧力を、原料液の
注入前および注入時に付加する一次圧力と、原料液注入
終了後で原料液の固化完了前に付加する二次圧力との二
段階にわけ、二次圧力を一次圧力および原料液注入圧よ
り大きく設定することが好ましい。かつ、上記キャビテ
ィ内に予め配置した強化繊維に対して未反応原料液の注
入前および注入時に加圧する1次圧力をP1、キャビティ
内に注入した原料液が固化前に負荷する上記2次圧力を
P2、未反応原料液を金型内に注入する圧力をQとする
と、 P1≦Q かつ 1.2×P1≦P2 かつ Q<P2 の関係に設定することが好ましい。
また、上記未反応原料液として、重合触媒と開始剤を含
む溶媒したω−ラクタム類を用い、これを加熱によりポ
リアミド樹脂とするモノマーキャスティング法を用いて
構造材料を形成することが好ましい。
さらに、上記強化繊維のうち、金型及び/又は上記シー
トに接する部分を、ガラス、カーボン、スチール、有機
繊維の不織布とすることが好ましい。
作用 上記したように、本発明に係わる製造方法では、キャビ
ティを規定する型面の一部を可撓性シートにより構成
し、該可撓性シートに外部より圧力を付加することによ
り、キャビティ内部の圧力を制御しているため、該キャ
ビティ内に配置する強化繊維の詰まり具合、即ち、強化
繊維含有率を任意に制御することが出来る。
また、キャビティ内部を気体、液体等の等方的な圧力媒
体で可撓性シートを介して加圧するため、キャビティ内
部には方向性を問わずに均一に圧力を付加することが出
来る。
さらに、型面の一部を可撓性シートで形成しているた
め、樹脂が固化して製品が成形した後に、シートを縮ま
せて容易に離型でき、よって、アンダーカット形状の製
品を簡単な金型構造で製造することが出来る。
実施例 以下、本発明を図面を参照して詳細に説明する。
まず、本発明に係わる製造方法で使用する装置について
説明すると、第1図に示すように、本装置は主として金
型1、可撓性ある薄肉のシート2、圧力保持容器3から
構成される。金型1は通常の上下一対の金型の内の一方
の金型、本実施例では固定の下金型からなり、上面を開
口して断面矩形状に凹設した型面1aを有し、かつ、型面
1aに囲まれたキャビティ4に連通した樹脂注入穴1bを有
している。該樹脂注入穴1bには着脱自在に閉塞栓5が取
り付けられる。シート2は上記金型1のキャビティ4内
に強化繊維Fを配置した後に、金型1の上面に固定し、
キャビティ4を密閉するものである。該シート2は可撓
性を有するものであれば良く、ナイロン、セロファン、
ゴム、ポリエステル、ポリエーテルケトン等が好適に用
いられる。圧力保持容器3は上記シート2に対して圧力
を付加するもので、図示のように金型1の上面にシート
2を固定した状態で設置して、シート2の上面に圧力作
用空間6を形成し、上壁に穿設した圧力導入口3aより圧
力媒体を導入するようにしている。該圧力媒体として
は、圧縮空気、水、オイル等の気体、液体からなる等方
的にシート2に圧力を付加するものが用いられる。
上記したように、本発明方法で用いる金型は成形する製
品の片面のみを規定する型面を備えれば足りる。よっ
て、金型は片面側のみで良いが、通常の金型のように両
面でも良く、この場合は一方の金型は上記圧力保持容器
の作用を為すこととなる。また、金型1へのシート2の
固定方法も限定されず、例えば、ネジ穴を穿設した固定
板を別個に設け、該固定板をシートを介して金型にネジ
止めする方法等も適宜に採用出来る。また、シート2が
金型1に固定される部分よりキャビティ側の領域内にお
いて、金型1の型面1aに近接したシート載置面に樹脂溜
り9を設けておいても良い。
次に、本発明に係わる繊維強化プラスチックの製造方法
について第2図を参照して説明する。
まず、第2図(I)に示すように、金型1のキャビティ
4内に強化繊維Fを配置する。該強化繊維Fはシート状
であっても塊状であっても良く、形状は任意である。繊
維含有率を高めたい場合には多数枚のシートを積層する
等の方法で、キャビティ4内に仕込む繊維量を増加して
いる。よって、例えば、金型1のキャビティ4の厚さを
T′とする場合、該厚さT′より厚く強化繊維Fを配置
し、金型開口より繊維が突出した状態となっている。
ついで、第2図(II)に示すように、シート2を金型1
の上面に対して、突出している強化繊維Fをキャビティ
4内に押し込めるようにしながらカバーし、キャビティ
4を金型1とカバー2とにより密閉する。この時、圧力
保持容器3によりシート2を固定する前に、シート2の
型面2aとなる部分の周縁を、図中、一点鎖線で示すよう
に固定板7を用いてネジ8により金型1に固定しても良
い。
ついで、第2図(III)に示すように、金型1の上面に
シート2を介して圧力保持容器3を固定する。該圧力保
持容器3の設置によりシート2の周縁を金型1に固定す
る。
ついで、第2図(IV)に示すように、圧力保持容器3の
圧力導入口3aより空間6内に圧縮空気を導入する。その
際、キャビティ4を真空源(図示せず)と連通してキャ
ビティ4の内部を真空吸引している。
圧力作用空間6内の圧縮空気はシート2に作用し、シー
ト2が可撓性を有するものであるため、シート2の型面
2aがキャビティ4内の強化繊維Fを圧縮しながら図示の
ように金型1の型面1aに沿って撓む。具体的には、金型
1の型面1aに沿ったシート型面2aの周縁部分は型面1aに
密着して沿うと共に、強化繊維Fの上面と接触する部位
は強化繊維Fと密着しながら全体として均一な圧力で強
化繊維Fを加圧する。よって、キャビティ4内に全体に
渡って強化繊維Fを均一に充填している場合には、金型
型面1aとシート型面2aとの間の厚さtは均一となる。
上記強化繊維Fを加圧する圧力を制御することにより、
強化繊維Fの詰まり具合を制御でき、繊維含有率を高く
する場合には圧力を大とすれば良い。この繊維含有率を
高くする方法として、製品の厚さを変化させないで含有
される繊維量を増加する方法と、含有する繊維量を変化
させないで製品の厚さを減少させる方法とがあるが、い
ずれの方法もシート2を介して強化繊維Fに作用する圧
力を制御することにより、簡単に為すことが出来る。
次に、樹脂注入口1bを、第2図(V)に示すように樹脂
原料液タンク(図示せず)と連通して、樹脂注入口1bよ
り真空状態のキャビティ4内に未反応原料液Lを注入す
る。該原料液Lの注入は上記圧縮空気による強化繊維に
対する加圧は継続しながら行い、未反応原料液Lの注入
圧は上記圧力以上に設定している。尚、樹脂注入完了後
にシートに2次圧力を付加する場合には、原料液注入時
における1次圧力を減少あるいは解除した状態としても
よい。
上記未反応原料液Lはキャビティ4内において予め配置
している強化繊維Fに含浸しながら反応を生じる。
ついで、第2図(VI)に示すように、所定量の原料液L
の供給が完了した時点で、かつ、キャビティ4内の原料
液Lの反応固化が完了する前に、圧力保持容器3へ供給
する圧縮圧力を増大する。この固化前に作用する2次圧
力は上記予め配置した強化繊維を加圧する1次圧力と比
較して大きく設定すると共に、原料液注入圧力よりも大
きく設定している。即ち、 上記1次圧力をP1、2次圧力をP2、未反応原料液の金型
内への注入圧力をQとすると、 P1≦Q かつ、 1.2×P1≦P2 かつ、 Q<P2 の関係に設定することが好ましい。
上記2次加圧により、キャビティ4の内部の強化繊維F
は樹脂注入圧に抗して加圧状態が保持され、強化繊維が
圧縮した状態のまま樹脂が固化されることとなる。樹脂
の固化が完了したのち、シートに付加している圧力を除
圧し、ついで、圧力保持容器3を取り外すと共にシート
2も取り外し、金型1も離型して製品を取り出す。
上記した方法により製造された繊維強化プラスチックの
製品は、繊維含有率が高く、比強度の点において優れて
いる。
上記製造方法に用いる樹脂は、未反応原料液が、重合触
媒と開始剤を含む溶融したω−ラクタム類であり、これ
を金型内に加熱して流入し、金型内で反応させて固化
し、ポリアミド樹脂とするモノマーキャスティング法を
用いて形成されるものが好ましい。
上記モノマーであるω−ラクタム類としては、α−ピロ
リドン、α−ピペリドン、ω−エナントラクタム、ε−
カプリロラクタム、ω−カプリロラクタム、ω−ペラル
ゴノラクタム、ω−デカノラクタム、ω−ウンデカノラ
クタム、ω−ラウロラクタム、あるいはこれらのc−ア
ルキル置換−ラクタム、並びにこれらの二種以上のω−
ラクタムの混合物があげられる。上記ω−ラクタム類と
して使用される市販の原料としては、宇部興産(株)会
社のUBEナイロン(UX-21)等がある。
上記重合触媒としては、水酸化ナトリウムが好ましい
が、ナトリウム、カリウム、水酸化リチウム等の公知の
ω−ラクタムの重合触媒を使用することが出来る。その
添加量はω−ラクタムに対して0.1〜0.5モル%の範囲が
好ましい。また、開始剤としては、N−アセチル−ε−
カプロラクタムが用いられるが、その他のトリアリルイ
ソシアヌレート、N−置換エチレンイミン誘導体、1.
1′−カルボニルビスアジリジン、オキサゾリン誘導
体、2−(N−フェニルベンズイミドイル)アセトアニ
リド、2−(N−フェニルベンズイミドイル)アセトア
ニリド、2−N−モリホリノ−シクロヘキセン−1.3−
ジカルボキサニリド等や公知のイソシアナート、カルボ
ジイミド等の化合物を用いることが出来る。これら開始
剤の添加量はω−ラクタムの量に対して0.05〜1.0モル
%の範囲内にあることが好ましい。
尚、本製造方法に用いる樹脂は、上記ポリアミド樹脂に
限定されず、例えば、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、シ
クロペンタジエン等も好適に用いられる。
上記金型内に予め配置する強化繊維は通常の繊維強化プ
ラスチックに用いられるいかなるものを用いてもよい。
代表的なものでは、アラミド繊維、カーボン繊維、ガラ
ス繊維、各種有機繊維が挙げられるが、最もカーボン繊
維が好ましい。繊維はどのような形状でもよく、編組し
ていてもいなくても良い。
上記強化繊維のうち、第3図に示すように、金型の型面
および・あるいはシートの型面に沿って、不織布10を配
置しておくことが、仕上が良好となる点等より好まし
い。該不織布としては、ガラス繊維ペーバー、カーボン
繊維ペーバー、ポリエステル不織布、ナイロン不織布な
どが用いられる。該不織布は繊維密度が1〜35Vol%,
好ましくは2〜20Vol%のものが特に原料液の流れ性を
良好とするために好ましい。
また、本発明方法は上記した実施例に限定されず、例え
ば、上記第2図に示す実施例においては、シートに対し
て1次加圧を付加した後、キャビティへの原料液の供給
完了後でかつ原料液の固化完了前に2次加圧を付加して
いるが、1次加圧を固化完了前まで継続しておいても良
い。
さらに、金型の型面形状を第4図から第7図に示すよう
に形成することにより、所要の形状の繊維強化プラスチ
ック製品を製造することが出来る。
即ち、第4図に示すように、金型1の型面1aを湾曲形状
とした場合、シート2によりカバーし、その下面を型面
2aとすることにより、シート2に付加する圧力および金
型1内に配置する強化繊維の量や配置構成で、半円形状
あるいは半筒形状の製品を製造することが出来る。か
つ、言うまでもなく、該製品の繊維含有率も適宜に制御
出来る。
また、第5図に示すように、金型1の型面1aを深く切り
込んだ断面凹形状とし、該型面1aに沿って強化繊維Fを
配置した場合、シート2に対して圧力を付加することに
より、上記凹形状に配置した強化繊維に沿ってシートが
撓み、断面凹形状の製品を製造出来る。その際、シート
2に付加する圧力媒体として、圧縮空気等の気体あるい
は液体を用いているため、等方的に圧力が作用し、よっ
て、側面部の強化繊維F-1に対して底面部の強化繊維F-2
と同等な圧力がかかる。そのため、強化繊維の型面1aへ
の沿いが良好となり、側面部および底面部を同等な肉厚
することが出来、肉厚精度を向上させるこおが出来る。
さらに、第6図および第7図に示すような、アンダーカ
ット形状の製品も金型を複雑な構成とすることなく、容
易に製造出来る。
第6図はシート2の型面2aの形状自体をアンダーカット
形状に予め形成しており、かつ、金型1のキャビティ内
に配置する強化繊維Fの図示のようにほぼアンダーカッ
ト形状に配置している。このように強化繊維Fおよびシ
ート2を設定しておくことにより、シート2に対して圧
力を付加した時、図示のように強化繊維Fをアンダーカ
ット形状に保持した状態で加圧できる。樹脂を注入して
反応固化後に離型する場合、シート2は可撓性を有する
ものであるため縮ませて簡単に取り外すことが出来る。
第7図は図示のようなアンダーカット形状の製品を製造
する場合においても、金型1を2分割して1′A、1′
Bとすることにより、容易に製造することが出来る。
《実験例1》 金型内に強化繊維として、30cm×15cmの大きさに裁断し
たカーボン繊維平織りクロス(東邦レーヨン社製W310
1)20層を予め配置した。上記強化繊維配置後に型面の
一部を構成するシートとして、厚み0.5mmのシリコンゴ
ムシート(タイガーポリマー社製)を取り付け、シート
と金型とによりキャビティを密閉した。ついで、金型温
度を150度Cに昇温したのち、シートに2.5kg/cm2のエア
ー圧をかけて、強化繊維を加圧した。次に、キャビティ
の強化繊維中に2.5kg/cm2の圧力でRIM−ナイロン(宇部
興産社製UX-21)を注入し、重合させて反応固化して、
板材からなる製品を製造した。
上記した実験例1は予め配置した強化繊維を加圧する1
次圧力を、樹脂の反応固化完了まで継続したものであ
り、1次圧力より大きな2次圧力は付加していない。
《実験例2》 上記実験例1と同じ強化繊維および樹脂(未反応原料
液)を用いているが、樹脂注入完了後で反応固化完了前
に、シートを介して加圧するエアー圧を2.5kg/cm2
ら、3.0kg/cm2に上昇させた。
上記第2実験例は2次圧力を付加している点だけが第1
実験例と相違し、他は第1実験例と同一である。
《実験例3》 2次圧力、即ち、樹脂注入完了後で反応固化完了前にエ
アー圧を2.5kg/cm2から4.0kg/cm2に上昇させた。この2
次圧力を付加した点だけが実験例1と相違し、他は同一
である。
《比較例》 30cm×15cmの大きさに裁断したカーボン繊維平織りクロ
ス(東邦レーヨン社製W3101)20層を金型内に予め配置
した。金型温度を150度Cに昇温したのち、繊維中に2.5
kg/cm2の圧力でRIM−ナイロン(宇部興産社製UX-21)を
注入し重合させた。
上記した実験例1、2、3および比較例は、いずれも、
離型後、所定の同一寸法に切断して、次頁の表に示す各
物性の試験をした。
上記表の試験結果に示すとおり、本発明の実験例は比較
例に対して、繊維含有率が高くなり、曲げ弾性率、曲げ
強度が向上した。
発明の効果 以上の説明より明らかなように、本発明に係わる製造方
法によれば、製品面を形成する金型面の少なくとも一部
を可撓性を有するシートで構成し、該シートに圧力を付
加することにより、該シートと金型の型面とにより囲繞
されるキャビティ内に予め配置している強化繊維を加圧
するため、強化繊維に対する圧力の調節が容易にでき
る。よって、繊維の詰まり具合の制御を容易に行うこと
が出来、繊維含有率を金型を変えることなく制御するこ
とが出来る。従って、従来の金型による製造では困難で
あった繊維含有率が高く比強度が優れた繊維強化プラス
チックの製品あるいは繊維含有率の相違した製品を容易
に製造することが出来る。
また、アンダーカット形状の製品で、通常の金型では離
型時に脱型できない製品形状の場合でも、可撓性あるシ
ートを型面の一部に用いているため、除圧後に簡単にシ
ートを取り除いて離型でき、金型構造が簡単になる。
さらに、圧縮空気等の気体、液体等の等方的に圧力を付
加する圧力媒体により、可撓性シートを介して強化繊維
を加圧しているため、強化繊維の配置方向に拘わらず、
いずれにも均等に圧力が付加され、よって、強化繊維の
型面への沿いがよくなり、製品の各部の肉厚精度が向上
する。
かつ、成形に必要な金型は片面だけであるため、装置の
製造コストが低下する等の利点も有するものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明方法に用いる装置の概略断面図、第2図
(I)乃至第2図(VI)は本発明方法を示す工程図、第
3図は他の実施例を示す要部拡大断面図、第4図、第5
図、第6図および第7図は本発明の他の実施例を示す断
面図、第8図、第9図および第10図は従来例を示す断面
図である。 1……金型、1a……型面、2……シート、2a……型面、
3……圧力保持容器、4……キャビティ、10……不織
布、F……強化繊維、L……樹脂。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】金型内に予め強化繊維を配置した後に、金
    型内へ未反応原料液を注入し、金型内で強化繊維に含浸
    させつつ反応をおこさせて、繊維強化プラスチック製品
    を製造する方法において、 製品面を形成する金型の型面の少なくとも一部に可撓性
    のあるシートを用いるようにし、上記金型の型面内に予
    め強化繊維を配置した後、上記シートを金型に固定して
    該シートと金型とにより囲繞したキャビティを形成し、
    ついで、上記シートを外部より加圧して該シートを介し
    てキャビティ内部に配置している強化繊維を加圧し、該
    加圧状態で未反応原料液をキャビティ内に注入して強化
    繊維に原料液を含浸させつつ反応をおこさせることを特
    徴とする繊維強化プラスチックの製造方法。
  2. 【請求項2】上記未反応原料液の注入が完了した後で且
    つ未反応原料液が反応固化する前に、強化繊維を加圧し
    ている圧力を増加する2次圧作用工程を含む請求項1記
    載の方法。
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