JPH0672337A - ステアリング装置 - Google Patents

ステアリング装置

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Publication number
JPH0672337A
JPH0672337A JP24855692A JP24855692A JPH0672337A JP H0672337 A JPH0672337 A JP H0672337A JP 24855692 A JP24855692 A JP 24855692A JP 24855692 A JP24855692 A JP 24855692A JP H0672337 A JPH0672337 A JP H0672337A
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JP
Japan
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input shaft
steering
rotation
shaft
sleeve
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Application number
JP24855692A
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English (en)
Inventor
Kazuhiro Asayama
和博 浅山
Akisato Katou
章里 加藤
Koichi Ikeda
幸一 池田
Sadahito Kita
禎人 喜多
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 操舵角で操舵車輪のかじ取り角を割った転舵
比を操舵角に応じて変え得るステアリング装置を提供す
る。 【構成】 入力軸12の回転に伴って第三かさ歯車62
が回転し、第三かさ歯車62に固定の偏心軸とハウジン
グ10に固定の内歯車68とにより外歯車66が自転お
よび公転させられる。それにより、外歯車66に固定の
係合ピン70が入力軸12の軸方向に平行な方向に移動
し、スリーブ24を共に移動させる。このスリーブ24
の移動は、ねじれスプライン22によりスリーブ24の
回転に変換される。スリーブ24は入力軸12の回転に
よっても直接回転させられ、この回転から上記回転が減
じられる。スリーブ24の回転は平行スプライン36に
よりそのまま出力軸34に伝達される。操舵角とスリー
ブ24の移動との関係は非線形であり、ステアリングホ
イール18の操舵角の増大につれて転舵比が増大する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はステアリング装置に関す
るものであり、特に、ステアリングホイールの回転操作
角(以下、操舵角と称する)で操舵車輪のかじ取り角を
割った値(以下、転舵比と称する)を操舵角に応じて変
えることが可能なステアリング装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】ステアリング装置によって操舵車輪の向
きを変える場合、操舵角に応じて転舵比を変えることが
必要な場合がある。例えば、ステアリング装置において
は、ステアリングホイールの回転が減速され、操舵トル
クが増大させられて操舵車輪に伝達されるのが普通であ
るが、減速比が一定であれば、操舵角が大きくなるほど
操舵力が大きくなる。ナックルアームの回動により操舵
車輪が回動させられるとき、ナックルアームの有効長さ
(タイロッドやドラッグリンクの軸方向と直角な方向の
長さ)は、操舵車輪のかじ取り角に対して余弦的に短く
なるため、かじ取り角が大きくなるほど、かじ取りに要
する力が増大するからである。
【0003】そのため、従来、ステアリング装置におい
て操舵角に応じて転舵比を変えることが行われている。
そして、この種のステアリング装置の一種に、(a)ス
テアリングホイールと、(b)そのステアリングホイー
ルの回転操作により回転させられる入力軸と、(c)そ
の入力軸と平行に設けられて入力軸に対して相対回転可
能な出力軸と、(d)それら入力軸および出力軸と平行
に設けられ、入力軸および出力軸と軸方向に相対移動可
能に係合するとともに、その相対移動により入力軸と出
力軸とに相対回転を生じさせる中継部材と、(e)入力
軸の回転の少なくとも一部を中継部材の軸方向移動に変
換する運動変換装置と、(f)出力軸の回転を操舵車輪
に伝達する伝達装置とを含むものがある。
【0004】特公昭61−25579号公報に記載のス
テアリング装置はその一例である。このステアリング装
置においては、入力軸と一体的にはすば外歯車が設けら
れ、中継部材としてのスリーブに設けられたはすば内歯
車に噛み合わされるとともに、スリーブと出力軸とが相
対回転不能かつ軸方向に相対移動可能に連結され、スリ
ーブの回転が出力軸から伝達装置を介して操舵車輪に伝
達されるようになっている。また、スリーブには回転方
向に延びるカム溝が形成されるとともに、入力軸に直角
に取り付けられたピンが係合させられており、これらカ
ム溝およびピンが運動変換装置を構成している。
【0005】入力軸が回転させられるとき、はすば外歯
車とはすば内歯車との歯数の違いにより、入力軸とスリ
ーブ、延いては出力軸との間で減速が行われ、出力軸が
回転させられて操舵車輪が回動させられる。また、入力
軸の回転に伴ってピンがカム溝内を移動し、カム溝の傾
斜部分に係合して移動するときスリーブを軸方向に移動
させ、はすば内歯車とはすば外歯車とが歯すじ方向に沿
って移動し、相対回転が生ずる。この相対回転は出力軸
の回転が入力軸の回転に対して遅れる方向に生ずるよう
にされており、ステアリングホイールの回転が減速され
たのに等しいこととなる。カム溝は操舵角が大きい領域
でスリーブを軸方向に移動させるように形成されてお
り、ステアリングホイールを大きく回転させる場合に大
きく減速されて、前記ナックルアームの有効長さの短縮
が打ち消される。
【0006】以上、ナックルアームの有効長さの変化を
打ち消す目的で転舵比が変えられる場合について説明し
たが、これとは別の目的で転舵比を変えることが必要に
なる場合もある。操舵角が小さい領域では転舵比を小さ
くして車両の直進性を良くする一方、操舵角が大きい領
域では転舵比を大きくして最大操舵角が小さくて済むよ
うにしたいという要求がその一例である。この場合には
転舵比の変化を上記の場合と逆の傾向にすることが必要
となる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、種々の目的
で操舵角に応じて転舵比を変えることが要求された場合
に、上記公報に記載の構成とは異なる構成でその要求を
満たし得るステアリング装置を提供することを課題とし
て為されたものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明に係るステアリン
グ装置は、上記の課題を解決するために、前記(a)ス
テアリングホイール,(b)入力軸,(c)出力軸,
(d)中継部材,(e)運動変換装置および(f)伝達
装置を含むステアリング装置の運動変換装置を、(ア)
入力軸の軸線と直角な軸線のまわりに回転可能な回転体
と、(イ)その回転体に入力軸の回転を伝達する回転伝
達機構と、(ウ)回転体の軸線から偏心した位置に設け
られて回転体と共に回転する偏心軸と、(エ)回転体と
同軸にかつその回転体と偏心軸との偏心量の2倍のピッ
チ円半径を備えて回転不能に設けられた内歯車と、
(オ)回転体と偏心軸との偏心量と同じピッチ円半径を
有し、偏心軸の軸心まわりに回転可能で、内歯車と噛み
合う外歯車と、(カ)その外歯車のピッチ円上において
その外歯車の軸線と平行に延び、その外歯車と共に回転
するとともに、中継部材に軸方向の相対移動不能に係合
させられた係合部材とを含み、ステアリングホイールが
中立位置にある状態で、係合部材が回転体と同軸となる
ように構成される。
【0009】
【作用】以上のように構成されたステアリング装置にお
いては、ステアリングホイールが操作され、入力軸が回
転させられれば、回転体が回転させられるとともに外歯
車が内歯車との噛み合い位置を変えつつ移動する。外歯
車のピッチ円半径は内歯車のピッチ円半径の半分であ
り、内歯車が回転体と同軸であるため、外歯車が移動す
るとき、係合部材は内歯車の、中継部材の移動方向に平
行な直径上を直線移動し、それにより中継部材が入力軸
および出力軸に平行な方向に移動させられて入力軸と出
力軸とに相対回転が生じ、転舵比が変えられる。この
際、入力軸と出力軸との相対回転を入力軸の回転方向に
対していずれの方向に生じさせるかにより、転舵比を小
さくあるいは大きくすることができる。また、ステアリ
ングホイールが中立位置にある状態で係合部材は回転体
と同軸になるため、ステアリングホイールが正方向に回
転させられる場合と逆方向に回転させられる場合とでは
係合部材の移動方向が逆になり、正,逆いずれの方向の
回転時にも入力軸の回転に対して出力軸が多く回転する
か少なく回転するかが同じになって転舵比の変化が同じ
になる。
【0010】
【発明の効果】このように、本発明によれば、従来公知
のステアリング装置とは全く異なる構成で転舵比を変え
ることができる運動変換装置を備えたステアリング装置
を得ることができる。
【0011】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細
に説明する。図1において10はハウジングであり、図
示しない車体に固定されている。ハウジング10には入
力軸12が軸受14を介して回転可能に支持されてお
り、入力軸12の一端部には、シャフト16によりステ
アリングホイール18が連結されている。
【0012】入力軸12の他端部には、ねじれスプライ
ン22が同心状に設けられ、中継部材としてのスリーブ
24の内周面に設けられたねじれスプライン穴26に嵌
合されている。スリーブ24はハウジング10により、
軸受30を介して入力軸12の軸心まわりに回転可能か
つ軸方向に移動可能に支持されている。スリーブ24の
ねじれスプライン穴26が設けられた部分に対して入力
軸12とは反対側の部分の内周面には、スリーブ24の
軸線に平行な平行スプライン穴32が設けられ、出力軸
34の一端部に設けられた平行スプライン36と嵌合さ
れている。
【0013】出力軸34は、ハウジング10により軸受
38,40を介して入力軸12と同軸にかつ回転可能に
支持されている。同軸は平行の特殊な場合なのである。
この出力軸34にはピニオン42が一体的に設けられ、
ラック44に噛み合わされている。ラック44はタイロ
ッド46およびナックルアーム48により操舵車輪50
に連結されており、出力軸34の回転は、ピニオン42
およびラック44によって直線運動に変換され、タイロ
ッド46およびナックルアーム48により操舵車輪50
の回動に変換される。ピニオン42,ラック44,タイ
ロッド46およびナックルアーム48が伝達装置を構成
しているのである。
【0014】前記入力軸12には、第一かさ歯車54が
相対回転不能に取り付けられるとともに、ハウジング1
0により軸受56を介して入力軸12の軸心と平行な軸
線まわりに回転可能に支持された第二かさ歯車58に噛
み合わされている。また、第二かさ歯車58は、ハウジ
ング10に軸受60を介して入力軸12の軸心と直角な
軸線まわりに回転可能に支持された回転体としての第三
かさ歯車62に噛み合わされており、入力軸12の回転
は第一,第二かさ歯車54,58により第三かさ歯車6
2に伝達される。第一,第二かさ歯車54,58が回転
伝達機構を構成しているのであり、これら第一,第三か
さ歯車54,62はモジュールおよび外径寸法が同じと
されており、入力軸12と第三かさ歯車62とは1対1
に対応して回転する。
【0015】第三かさ歯車62の入力軸12側の端面に
は、図2に示すように、第三かさ歯車62の軸線から偏
心した位置に偏心軸64が立設されており、偏心軸64
には、第三かさ歯車62と偏心軸64との偏心量と同じ
ピッチ円半径を有する外歯車66が回転可能に嵌合され
ている。この外歯車66は、ハウジング10に固定され
た内歯車68に噛み合わされている。内歯車68は、第
三かさ歯車62と偏心軸64との偏心量の2倍のピッチ
円半径を備え、第三かさ歯車62と同軸に固定されてい
る。
【0016】また、外歯車66のピッチ円上には、外歯
車66の軸線と平行に延びる係合部材としての係合ピン
70が突設され、前記スリーブ24の上端部に軸受74
を介して回転可能に嵌合されたリング76の係合穴78
に軸受80を介して嵌合されている。第三かさ歯車62
の回転により外歯車66が自転しつつ公転するとき、係
合ピン70は図5に示すように内歯車68の直径上を直
線移動するのであるが、外歯車66は、ステアリングホ
イール18が中立位置にある状態で、係合ピン70が第
三かさ歯車62と同軸となり、かつ、ステアリングホイ
ール18が図1において中立位置から左方向に回転操作
されるとき、係合ピン70がスリーブ24の軸方向に平
行な方向において下方へ移動し、中立位置から右方向に
回転操作されるとき上方へ移動し、それに伴ってスリー
ブ24が軸方向に移動するように噛み合わされている。
【0017】また、前記ねじれスプライン22およびね
じれスプライン穴26のねじれの方向は、ステアリング
ホイール18が中立位置から回転操作され、係合ピン7
0の移動によってスリーブ24が移動させられるとき、
スリーブ24,延いては出力軸34の回転が入力軸12
の回転に対して遅れる向きに設定されている。
【0018】以上のように構成されたステアリング装置
において操舵車輪50を回動させる必要が生じた場合に
はステアリングホイール18が右あるいは左に回転操作
される。それにより入力軸12が回転させられ、ねじれ
スプライン22,ねじれスプライン穴26,スリーブ2
4,平行スプライン穴32および平行スプライン36を
経て出力軸34に回転が伝達され、ピニオン42が回転
させられるとともにラック44が移動させられ、操舵車
輪50がステアリングホイール18の操作方向と同じ方
向に回動させられる。
【0019】また、入力軸12の回転は、第一,第二か
さ歯車54,58により第三かさ歯車62に伝達され、
第三かさ歯車62の回転に伴って外歯車66が自転しつ
つ公転し、係合ピン70が移動させられ、スリーブ24
が図3あるいは図4に示すように入力軸12および出力
軸34に対して軸方向に相対移動させられるとともに、
ねじれスプライン22およびねじれスプライン穴26の
ねじれにより、入力軸12との間に相対回転が生ずる。
【0020】例えば、ステアリングホイール18が図1
において左方向に回転操作されたとすれば、係合ピン7
0と共にスリーブ24は下方へ移動を開始する。係合ピ
ン70は、図5に示すように、外歯車66が角度θ公転
するとき、第三かさ歯車62の回転軸線と、外歯車66
の回転軸線とを結ぶ直線から2θ回動した位置へ移動す
るため、外歯車66が90度公転すれば移動端に達する
こととなる。本ステアリング装置においては、入力軸1
2の回転が1対1で第三かさ歯車62に伝達されるた
め、入力軸12が0から90度回転させられるとき、係
合ピン70およびスリーブ24がが下降端へ移動し、こ
の間、スリーブ24、延いては出力軸34の入力軸12
に対する回転に遅れが生じ、その遅れが徐々に増大す
る。転舵比が小さくなるのである。
【0021】そして、入力軸12が90度〜180度回
転させられるときには、係合ピン70が下降端から第三
かさ歯車62と同軸となる位置へ戻るため、出力軸34
の入力軸12に対する回転遅れが減少する。転舵比が大
きくなるのであり、入力軸が180度回転させられたと
き転舵比が最大となる。
【0022】もし、入力軸12がさらに180度から2
70度回転させられれば、係合ピン70およびスリーブ
24が図1において上方へ移動し、出力軸34は入力軸
12より進んで回転する状態となって転舵比が減少に転
じ、入力軸12が270度回転させられたとき、係合ピ
ン70およびスリーブ24は上方への移動端に達し、入
力軸12がさらに270度から360度回転させられる
とき、移動端から第三かさ歯車62と同軸となる位置へ
戻って転舵比が当初の値に戻ることになる。しかし、本
実施例装置においては、図示しないストッパによりステ
アリングホイール18が左,右各方向にそれぞれ180
度以上操舵されないように規制されている。
【0023】ステアリングホイール18の操舵角θとラ
ック44の移動量Sとの関係を図7のグラフに示す。こ
の関係は、式S=r(θ−2sin θ)で表される。ステ
アリングホイール18が操舵されるとき、入力軸12と
第三かさ歯車62とは1対1に対応して回転するように
されているため、操舵角をθ,外歯車66の第三かさ歯
車62に対する偏心量をRとすれば、スリーブ24の移
動量は2Rsin θとなる。そして、本実施例において
は、このスリーブ24の移動に起因するラック44の移
動量も2Rsin θとなるようにされている。ピニオン4
2のピッチ円半径,ねじれスプライン22のピッチ円半
径およびねじれ角を適宜に設定することによってスリー
ブ24の移動量とラック44の移動量とが等しくされて
いるのである。したがって、入力軸12の回転がねじれ
スプライン22からスリーブ24を経て出力軸34に伝
達されてピニオン42が回転させられるときのラック4
4の移動量rθ(rはピニオン42のピッチ円半径)か
ら2Rsin θを引くことによりステアリングホイール1
8の操舵角θに対するラック44の移動量を求めること
ができる。その上、本実施例においては、ピニオン42
のピッチ円半径rと外歯車66の偏心量Rとが等しくさ
れているため、ラック44の移動距離はr(θ−2sin
θ)で表されるのであり、ステアリングホイールの操舵
角が小さい状態では転舵比が小さく、操舵角θがπラジ
アン(半回転)に達するまでは操舵角θが大きくなるに
従って転舵比が大きくなることがわかる。
【0024】その上、伝達装置を構成するナックルアー
ム48の有効長さa´と操舵車輪50のかじ取り角ψと
の間には、図6に示すようにa´=a・cos (ψ+α)
(a はナックルアーム48の実際の長さ,αはかじ取り
角ψが0のとき、ナックルアーム48がタイロッド46
の軸方向に直角な方向に対してなす角度)の関係があ
り、操舵車輪50のかじ取り角ψが大きいほど、ナック
ルアーム48の有効長さが小さくなる。かじ取り角ψが
大きくなるほど、すなわちステアリングホイール18の
操舵角θが大きくなるほど、転舵比が大きくなるのであ
る。
【0025】このように本実施例においては、スリーブ
24の移動に伴う転舵比の変化と、ナックルアーム48
の有効長さの変化に起因する転舵比の変化とが同方向
に、すなわちステアリングホイール18の操舵角が大き
くなるほど転舵比が大きくなる方向に生ずるのである。
したがって、本実施例のステアリング装置においては、
操舵角が小さいときには転舵比が小さく、ステアリング
ホイール18が多少ふらついても操舵車輪50は殆どふ
らつかず、高速走行時に安定して操舵を行うことができ
る一方、操舵角が大きいほど転舵比が大きくなり、小さ
い最大操作角で大きい最大かじ取り角が得られ、ステア
リングホイール18の所要操作量を低減することができ
る。
【0026】なお、偏心軸64の偏心量,内歯車68お
よび外歯車66のピッチ円半径を変えれば、係合ピン7
0の移動量を変えることができ、それにより出力軸34
の入力軸12に対する位相差を調節し、転舵比を変える
ことができる。
【0027】また、上記実施例においては、操舵角が大
きいほど転舵比が大きくなるようにされていたが、逆に
転舵比が殆ど変化しないようにすることも可能である。
例えば、スリーブの移動方向あるいはねじれスプライン
のねじれ方向を上記実施例とは逆にして、スリーブ24
の移動に起因する転舵比の変化が、操舵角が大きくなる
ほど転舵比が小さくなる方向に生じ、ナックルアーム4
8の有効長さの変化に起因する転舵比の増大を打ち消す
ようにするのである。
【0028】ナックルアーム48の有効長さの変化に起
因する転舵比の変化を、スリーブ24の移動に基づく転
舵比の変化でできる限り正確に打ち消させるためには、
外歯車66の最大公転角を適正値に決定することが必要
である。上記実施例においては、入力軸12と第三かさ
歯車62との回転角度が等しくされているため、外歯車
66の最大公転角が決まればステアリングホイールの最
大操舵角も決まってしまう。この最大操舵角が望ましい
値でない場合には、入力軸12と第三かさ歯車62との
間の減速比を変えればよい。例えば、最大公転角が90
度の場合に減速比を1/8にすれば、ステアリングホイ
ール18の最大操舵角は720度(2回転)となるので
ある。
【0029】上記のように、操舵角が大きくなるほど転
舵比が大きくなり、あるいは殆ど変化しないようにする
他、操舵角が大きくなるほど小さくなるようにすること
も可能である。この場合には、操舵角が大きいほど軽く
操舵を行うことができる。
【0030】また、上記実施例において、入力軸12と
スリーブ24とはねじれスプラインにより嵌合されてい
たが、入力軸に直径方向に貫通するピンを取り付け、ス
リーブ24の内周面に開口する溝に係合させるのみでも
よい。この溝はスリーブ24の軸心に対して傾斜させら
れ、スリーブ24の軸方向の移動により出力軸34に入
力軸12に対する相対回転を生じさせるものとされる。
【0031】さらに、上記実施例においては、偏心軸6
4が第三かさ歯車62に固定され、外歯車66が偏心軸
64に回転可能に嵌合されていたが、外歯車66を偏心
軸に固定し、第三かさ歯車62に偏心軸を回転可能に保
持させてもよい。
【0032】また、上記実施例においては、入力軸12
と出力軸34とが同軸とされるとともに、入力軸12お
よび出力軸34とスリーブ24とも同軸とされていた
が、軸方向とは直角な方向においてずれた位置において
平行に設けてもよい。この場合、並列に並べてもよく、
軸方向にずらして設けてもよい。
【0033】その他、特許請求の範囲を逸脱することな
く、当業者の知識に基づいて種々の変形,改良を施した
態様で本発明を実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例であるステアリング装置を示
す正面断面図である。
【図2】上記ステアリング装置に設けられた外歯車およ
び内歯車を示す正面図である。
【図3】上記ステアリング装置のステアリングホイール
操作時におけるスリーブの移動を示す図である。
【図4】上記ステアリング装置の図3の場合とは逆方向
へのステアリングホイール操作時におけるスリーブの移
動を示す図である。
【図5】上記ステアリング装置の外歯車に設けられた係
合ピンの移動を説明する図である。
【図6】上記ステアリング装置による操舵車輪回動時の
操舵車輪の回動角度とナックルアームの移動ストローク
との関係を説明する図である。
【図7】上記ステアリング装置における操舵角とラック
の移動量との関係を示すグラフである。
【符号の説明】
12 入力軸 18 ステアリングホイール 24 スリーブ 34 出力軸 42 ピニオン 44 ラック 46 タイロッド 48 ナックルアーム 50 操舵車輪 54 第一かさ歯車 58 第二かさ歯車 62 第三かさ歯車 64 偏心軸 66 外歯車 68 内歯車 70 係合ピン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 喜多 禎人 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ステアリングホイールと、 そのステアリングホイールの回転操作により回転させら
    れる入力軸と、 その入力軸と平行に設けられて入力軸に対して相対回転
    可能な出力軸と、 それら入力軸および出力軸と平行に設けられ、入力軸お
    よび出力軸と軸方向に相対移動可能に係合するととも
    に、その相対移動により入力軸と出力軸とに相対回転を
    生じさせる中継部材と、 前記入力軸の回転の少なくとも一部を前記中継部材の軸
    方向移動に変換する運動変換装置と、 前記出力軸の回転を操舵車輪に伝達する伝達装置とを含
    むステアリング装置において、 前記運動変換装置を、 前記入力軸の軸線と直角な軸線のまわりに回転可能な回
    転体と、 その回転体に入力軸の回転を伝達する回転伝達機構と、 前記回転体の軸線から偏心した位置に設けられて回転体
    と共に回転する偏心軸と、 前記回転体と同軸にかつその回転体と前記偏心軸との偏
    心量の2倍のピッチ円半径を備えて回転不能に設けられ
    た内歯車と、 前記回転体と偏心軸との偏心量と同じピッチ円半径を有
    し、偏心軸の軸心まわりに回転可能で、前記内歯車と噛
    み合う外歯車と、 その外歯車のピッチ円上においてその外歯車の軸線と平
    行に延び、その外歯車と共に回転するとともに、前記中
    継部材に軸方向の相対移動不能に係合させられた係合部
    材とを含み、前記ステアリングホイールが中立位置にあ
    る状態で、前記係合部材が前記回転体と同軸となること
    を特徴とするステアリング装置。
JP24855692A 1992-08-25 1992-08-25 ステアリング装置 Pending JPH0672337A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP24855692A JPH0672337A (ja) 1992-08-25 1992-08-25 ステアリング装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN113607444A (zh) * 2021-07-26 2021-11-05 燕山大学 高速重载列车轮轨型面摩擦磨损及滚动触疲劳试验装置

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CN113607444B (zh) * 2021-07-26 2022-04-19 燕山大学 高速重载列车轮轨型面摩擦磨损及滚动触疲劳试验装置

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