JPH0672271B2 - 弾性率に優れたアルミニウム合金押出材の製造方法 - Google Patents

弾性率に優れたアルミニウム合金押出材の製造方法

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JPH0672271B2
JPH0672271B2 JP61061904A JP6190486A JPH0672271B2 JP H0672271 B2 JPH0672271 B2 JP H0672271B2 JP 61061904 A JP61061904 A JP 61061904A JP 6190486 A JP6190486 A JP 6190486A JP H0672271 B2 JPH0672271 B2 JP H0672271B2
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市三 佃
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昭和アルミニウム株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 この発明は、車輌その他の構造用材料、自動車部品、機
械部品等に使用されるアルミニウム合金押出材、特に弾
性率に優れたアルミニウム合金押出材に関する。
なお、この明細書において「%」はいずれも重量基準で
示すものである。またアルミニウム合金またはアルミニ
ウム基合金の用語は、必ずしもアルミニウムが合金成分
中の過半量以上を占める場合のみに限らず、単にそれが
主要成分として含有される合金を含む意味において用い
られる。
従来の技術と問題点 アルミニウム合金は、軽量でしかも適度の強度を有して
いることから、各種構造用材料として多く使用されてい
る。しかしながら、概して弾性率が小さいことから、材
料のたわみ量との関係で薄肉化の要請に充分に対応し得
なかった。このため、従来技術としてアルミニウムマト
リックス中に弾性率の高い異種材料、たとえばボロン、
炭素、SiC等の高弾性繊維を分散させた複合材が提供さ
れているが、繊維材料が高価であること、複合材自体の
製造法が複雑であること等により、結果的に高力アルミ
ニウム合金に較べて顕著に高価なものとなり、ひいては
コスト面から用途が制限される難点があった。
一方、アルミニウム合金は、これに弾性率の高い金属間
化合物を分散させることによって弾性率を向上しうるこ
とは良く知られているところである。しかしながら、弾
性率の高い金属間化合物は高融点金属からなり、アルミ
ニウム合金として考えた場合溶解温度が高くなることか
から、従来の連続鋳造法では製造が困難である。また金
型鋳造法では、金属間化合物が粗大化して機械的性質が
劣化するため、実際上高弾性金属間化合物を分散させて
弾性率を充分に向上したアルミニウム合金の工業的生産
は困難であるのが実情である。
この発明は、上記の困難性を克服して、高弾性な金属間
化合物を均一かつ微細に分散し、弾性率に優れたものと
なしうるアルミニウム合金の簡易な製造方法を提供する
ことを目的とする。
問題点を解決する為の手段 本発明者は、上記の目的において種々実験と研究の結
果、アルミニウムまたはその合金マトリックス中に含有
して高弾性な金属間化合物をつくる弾性率向上元素を多
量に含む溶融アルミニウム合金を、高圧下に凝固せしめ
る場合には凝固割れを生じることなく、しかも粗大な晶
出物を生成することなく押出加工に適した欠陥のないビ
レットを作製しうることを見出し、この発明を完成する
に至った。
而して、この発明の要旨とするところは、弾性率向上元
素として、 Si:40%を超え70%以下、Cu:20%を超え70%以下 Ni:20%を超え70%以下、Be:20%を超え70%以下 Fe:20%を超え70%以下、Ti:10%を超え70%以下 V:20%を超え50%以下、Mn:20%を超え70%以下 Cr:20%を超え70%以下、Zr:10%を超え80%以下 Nb:10〜50%、Mo:10〜50% Hf:10〜70%、Ta:10〜70% W:10〜50%、Nd:10〜70% のうちの1種または2種以上を総量において10〜80%の
範囲に含有したアルミニウム基合金を溶解し、その溶湯
を、300〜350℃に加熱した加圧凝固用金型に注湯して30
0kgf/cm2以上の高圧下に加圧凝固せしめることによりビ
レットに作製したのち、該ビレットを押出し加工するこ
とを特徴とする弾性率に優れたアルミニウム合金押出材
の製造方法である。
上記各弾性率向上元素及びその総量の含有量が下限値未
満である場合には、合金の弾性率の向上効果に不十分な
ものとなる。即ち、本発明が所期する9000kg/mm2をこえ
る高い弾性率を得ることが困難である。一方、上記含有
量がそれぞれ上限値をこえると、弾性率は向上するが押
出し加工が困難なものとなる。
弾性率向上元素を含むアルミニウム基合金は、既知の各
種の系のアルミニウム合金、特に高強度のものとして知
られる例えばAl−Cu系、Al−Si系、Al−Mg−Si系、Al−
Zn−Mg系合金をベースとして、弾性率向上元素の含有量
を規定範囲に調整したものである。従って、ベース合金
中にもともと所定量のSi、Cu等の弾性率向上元素を含む
場合には、その含有量を含めて新たな弾性率向上元素の
添加量を設定し、総量において上記規定範囲となるよう
に調整するものである。
次に、製造行程について説明する。上記のような比較的
高率に弾性率向上元素を含むアルミニウム基合金は、従
来の常法として行われているような連続鋳造法では、著
しい鋳造割れの発生のために製造が困難であるが、この
発明はこの問題点を加圧凝固法の採用によって克服して
いる。即ち、上記アルミニウム合金を溶解し、その溶湯
を加圧凝固用金型内に注湯して加圧凝固せしめることに
より、欠陥のない結晶粒の微細なビレットの作製を行う
ものである。加圧凝固用金型は、これに押出機のコンテ
ナを利用するものとしてもよい。即ち、アルミニウム合
金溶湯を直接該コンテナに注入し、ステムで加圧しつつ
凝固させるものとしても良い。もちろん、この場合、上
記コンテナの前面は盲目ダイスを付設して塞ぎ、加圧凝
固中の溶湯の吹き出しを防ぐものとすることが必要であ
る。
また、上記の注湯に際しては、前記金型を予め300〜350
℃程度に加熱しておくものとする。これによりビレット
に一層微細な組織を得ることを可能にする。即ち、300
℃程度未満であると、注湯後前記アルミニウムの凝固が
すぐに開始してしまい、加圧凝固による効果が充分に達
成され難い。一方350℃をこえる高温に加熱しておく
と、冷却速度が遅くなり、晶出物が成長して上記微細化
効果を充分に達成し難いものとなる傾向がみられる。
注湯後、すぐさま前記金型内の溶湯を加圧ピストンによ
り加圧し、凝固を進行せしめることによってビレットを
作製する。即ち、加圧凝固法によってビレットを作製す
る。この際の加圧力は少なくとも300kgf/cm2以上に設定
することが必要であり、好ましくは500〜1000kgf/cm2
度とするのが良い。このように、所定の加圧状態下にお
いてアルミニウム合金を凝固させることにより、鋳造割
れを生じさせることなく、かつ晶出物の小さなビレット
を作製しうる。従って、従来の鋳造法によってビレット
を作製する場合、組織の均一化と微細化をはかるために
必要とした爾後の加熱均質化処理を省略することが可能
となり、そのための熱エネルギー及び処理時間の節約を
達成しうる。上記加圧力の大小は、ビレットの品質にさ
して大きな影響を与えるものではない。しかしながら、
300kgf/cm2未満では、加圧凝固法による鋳造割れ防止及
び結晶粒の微細化効果に不充分であり、反面例えば1500
kgf/cm2をこえるような高圧を付加しても、それに要す
るエネルギーの増大に見合う効果の比例的向上を見るこ
とができないためむしろ無益である。なお、加圧凝固に
より、晶出物の微細化をはかりうる理由は、加圧により
金型と溶湯の間及び溶湯内の空隙が消滅し、冷却速度が
増大することが1つの要因になっているものと推測され
る。
上記の加圧凝固法により作製したビレットは、次にこれ
を押出加工して所期する弾性率に優れたアルミニウム合
金材とする。ここに、ビレットは一旦冷却された固相状
態のものを用いても良いが、好ましくは前記加圧凝固の
進行により、ビレットの温度が押出加工に適する温度、
例えば液相温度の約1/2程度にまで低下し半溶融状態と
なった時点で加圧凝固工程を終了し、すぐさまそのまま
押出機のコンテナに装填して押出しを開始するものとな
すことが推奨される。このような手順を採用することに
より、押出加工に際してのビレットの加熱工程を省くこ
とが可能となり、その加熱に要するエネルギー及び時間
を節約し、合金押出材の製造能率の向上及び製造コスト
の低減の利益を享受しうる。
この発明によって製造されるアルミニウム合金は、一般
的に熱処理型のものであり、上記によって得られた押出
材は更に所定の熱処理を施して実用に供されるものであ
ることはいうまでもない。ここに熱処理条件は常法に従
えば良く、一般的に溶体化処理条件として温度450〜550
℃、時間1〜3時間程度であり、その後の人工時効処理
条件として温度110〜200℃、時間7〜24時間程度であ
る。
発明の効果 この発明は上述のように、組成面において特に高含有率
に弾性率向上元素を含有するアルミニウム基合金からな
るものであり、かつ製造工程において先ず所定の条件下
での高圧凝固法によりビレットの作製を行い、然る後押
出加工を行うものとしたことにより、上記の如く弾性率
向上元素を多量に含有するにかかわらず、ビレットの作
製に鋳造割れを生じることなく、高弾性な金属間化合物
が均一かつ微細に分散したアルミニウム合金押出材を得
ることができる。従って、該合金押出し材は、極めて優
れた9000kg/mm2をこえる弾性率を有し、薄肉化の要請に
も好都合に対応しうるものとなると共に、製造工程が恵
単であることも相俟って安価に製作提供でき、従来の複
合材では価格面から実用化が阻まれていた用途にも好適
に使用しうるものとなしうる。
実施例 次にこの発明の実施例を比較例とともに示す。
実施例1〜29 第1表ないし第3表に示す各種化学組成の合金を液相温
度+100℃に溶解し、その溶湯を加熱した加圧凝固用金
型に注湯したのち、すぐさまこれを1000kgf/cm2に加圧
し、該加圧下に凝固させた。そして、およそ液相温度の
1/2程度の温度にまで冷却したとき、加圧凝固工程を恵
了し、得られたレット(直径75mm、長さ100mm)をすぐ
さま押出機のコンテナーに装入し、直径12mmの丸棒に押
出した。上記工程において、ビレットは鋳造割れのない
状態のものが得られ、かつその押出しも支障なく行い得
るものであった。
そこで次いで、この押出材を下記の条件で熱処理したの
ち、得られた各試料の弾性率を調べた。結果を各表の右
欄に示す。なお、弾性率は、上記試料から全長100mm、
標点間距離20mm、標点間の直径8mmの試験片を作製し、
引張試験による応力−ひずみ曲線の弾性範囲での傾きに
より求めた。
(熱処理条件) (1)Al−Cu系合金 溶体化処理 495℃×2hr→水冷 時 効 180℃×7hr (2)Al−Si系合金 溶体化処理 495℃×2hr→水冷 時 効 180℃×7hr (3)Al−Mg−Si系合金 溶体化処理 530℃×2hr→水冷 時 効 180℃×7hr (2)Al−Zn−Mg系合金 溶体化処理 460℃×2hr→水冷 時 効 120℃×24hr 比較例1〜4 下記の第4表に示す各種組成のアルミニウム合金を、従
来の常法に従って金型鋳造材に製造し、得られた試料に
つき、前記実施例の場合と同様にして弾性率を測定し、
その結果を第4表右欄に示した。
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C22C 16/00 19/03 C 21/00 N 22/00 25/00 27/00 27/02 103 27/06 38/00 302 Z

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】弾性率向上元素として、 Si:40%を超え70%以下、Cu:20%を超え70%以下 Ni:20%を超え70%以下、Be:20%を超え70%以下 Fe:20%を超え70%以下、Ti:10%を超え70%以下 V:20%を超え50%以下、Mn:20%を超え70%以下 Cr:20%を超え70%以下、Zr:10%を超え80%以下 Nb:10〜50%、Mo:10〜50% Hf:10〜70%、Ta:10〜70% W:10〜50%、Nd:10〜70% のうちの1種または2種以上を総量において10〜80%の
    範囲に含有したアルミニウム基合金を溶解し、その溶湯
    を、300〜350℃に加熱した加圧凝固用金型に注湯して30
    0kgf/cm2以上の高圧下に加圧凝固せしめることによりビ
    レットに作製したのち、該ビレットを押出し加工するこ
    とを特徴とする弾性率に優れたアルミニウム合金押出材
    の製造方法。
  2. 【請求項2】アルミニウム基合金は、Al−Cu系、Al−Si
    系、Al−Mg−Si系、Al−Zn−Mg系合金をベースとして、
    弾性率向上元素の含有量を前記規定範囲に調整したもの
    である特許請求の範囲第1項記載の弾性率に優れたアル
    ミニウム合金押出材の製造方法。
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