JPH0672207B2 - 剥離紙用シリコーン組成物 - Google Patents

剥離紙用シリコーン組成物

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JPH0672207B2
JPH0672207B2 JP1254042A JP25404289A JPH0672207B2 JP H0672207 B2 JPH0672207 B2 JP H0672207B2 JP 1254042 A JP1254042 A JP 1254042A JP 25404289 A JP25404289 A JP 25404289A JP H0672207 B2 JPH0672207 B2 JP H0672207B2
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    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09DCOATING COMPOSITIONS, e.g. PAINTS, VARNISHES OR LACQUERS; FILLING PASTES; CHEMICAL PAINT OR INK REMOVERS; INKS; CORRECTING FLUIDS; WOODSTAINS; PASTES OR SOLIDS FOR COLOURING OR PRINTING; USE OF MATERIALS THEREFOR
    • C09D183/00Coating compositions based on macromolecular compounds obtained by reactions forming in the main chain of the macromolecule a linkage containing silicon, with or without sulfur, nitrogen, oxygen, or carbon only; Coating compositions based on derivatives of such polymers
    • C09D183/04Polysiloxanes

Description

【発明の詳細な説明】 《産業上の利用分野》 本発明は剥離紙用シリコーン組成物に関し、特に、中〜
重剥離力を有する剥離紙用シリコーン組成物に関する。
《従来の技術》 従来、一般の紙、加工紙、あるいはプラスチックフイル
ム等の基材表面に熱硬化性オルガノポリシロキサン組成
物からなる硬化皮膜を形成せしめることにより、これら
基材と粘着性物質との剥離を容易にしたり、基材同志の
密着を防止することができることは公知である。この場
合に使用するオルガノポリシロキサン組成物としては、
その硬化反応機構から付加反応型のものと縮合反応型の
ものが知られている。
現在知られている剥離性組成物の大半は、感圧粘着ラベ
ルあるいはテープ、壁紙、移し絵等のように、剥離力が
比較的小さくてもその目的を達成することができる用途
に対しては好適に応用することができる。
《発明が解決しようとする課題》 しかしながら、粘着性の有る合成樹脂等の工程紙やアス
ファルト包装紙、あるいは両面接着テープの各面に異差
剥離力を付与するために重剥離力が要求されるもの、延
伸ポリプロピレンテープで比較的重剥離力を要求される
もの等、大きな剥離力を必要とする分野においてはその
使用に著しい制約を受けるので、従来から知られている
剥離性組成物をそれらに応用することは殆ど困難である
とされている。
そこで、上記したような問題点を解決するために、シロ
キサンに可溶な樹脂状物質(R3SiO1 単位とSiO2単位
よりなるMQレジン)を加えた縮合反応型オルガノポリシ
ロキサン組成物(特開昭49−8527号)、アルキッド樹脂
あるいはメラミン樹脂等でシリコーンを変性した縮合反
応型オルガノポリシロキサン組成物(特公昭61−13507
号)等が提案されているが、これらの組成物は硬化性に
劣る他、得られる皮膜の残留接着性あるいは耐ブロッキ
ング性が劣るという欠点を有している。
又、付加反応型オルガノポリシロキサン組成物について
はR1 3SiO1 単位(ここにR1は一価炭化水素基)とSiO
2単位とからなるトルエン溶解性共重合体を添加配合し
てなるもの(特開昭55−139452号、同56−155257号)、
R1SiO1 単位、SiO2単位及びR1SiO単位あるいはR1SiO
3 とからなるトルエン溶解性共重合体を添加配合し
てなるもの(特公昭57−5418号)、シリカ粉を添加配合
してなるもの(特公昭59−11628号、特開昭59−126475
号)等が提案されている。しかしながら、これらの添加
剤は、中〜重剥離力にコントロールする場合には比較的
多量に使用しなければ効果がないにもかかわらず、その
ために必要なベース(ビニルシロキサンやハイドロジェ
ンシロキサン等)との相溶性が十分でないために硬化速
度を大幅に遅らせるという欠点があった。更に、このよ
うにして得られる皮膜は、感圧粘着剤の粘着力を低下さ
せたり、経時における接着力の安定性を大幅に変化させ
るので、初期にコントロールした剥離力を安定に保つ事
が難しい。
又、前記した共重合体は一般に粘稠な液体もしくは固体
であり、無溶剤では多量に使用することが困難であるの
でその使用にあたって溶剤を使用することになるが、そ
の場合の溶液の粘度が溶剤希釈率や温度に対して敏感に
変化するので使用しづらい上、前記共重合体の分子量が
比較的小さいために、基材に塗工した場合に“はじき現
象”が見られる傾向があり、従って基材に均一に塗工す
ることが難しいという欠点がある。
本発明者等は、上記の如き欠点を鋭意検討する内、シリ
コン組成物中に少量の長鎖アルキルのカルボン酸プロピ
ル基を含有するオイルを添加することにより、容易に、
中〜重剥離力の剥離紙に好適なシリコーン組成物とする
ことができることを見出し本発明に到達した。
従って本発明の目的は、中〜重剥離力を有する剥離紙用
シリコーン組成物を提供することにある。
《課題を解決するための手段》 本発明の上記の目的は、 (イ)1分子中にケイ素原子に結合したビニル基を少な
くとも2個有し、25℃における粘度が50cs以上である、
実質的に直鎖状のオルガノポリシロキサン:100重量部、 (ロ)1分子中にケイ素原子に結合した水素原子を少な
くとも2個有し、一般式XαYβSiO(4−α−β)/2
(但し、X及びYは、それぞれ水素原子、メチル基、フ
ェニル基、ジメチルシロキシ基、又は水酸基であり、α
は1〜3の正数、βは0又は1であり、1≦α+β≦3
である)で表される、直鎖状、分岐状、又は環状のオル
ガノハイドロジエンポリシロキサン:0.1〜30重量部、 (ハ)下記一般式〔I〕で表され、1分子中に少なくと
も1個のCLH2L+1COOCH2CH2CH2−基を含有するオルガノ
ポリシロキサン:0.1〜10重量部 及び(ニ)白金系化合物:前記(イ)成分に対して白金
として10ppm以上 とを含有してなる剥離紙用シリコーン組成物によって達
成された。
以下本発明のシリコーン組成物について詳細に説明す
る。
(イ)成分のオルガノポリシロキサンは1分子中にケイ
素原子に結合したビニル基を少なくとも2個有するが、
ビニル基以外の一価炭化水素基としては、メチル基、エ
チル基、プロピル基あるいはブチル基等のアルキル基、
シクロペンチル基あるいはシクロヘキシル基等のシクロ
アルキル基、フエニル基又はナフチル基等のアリール基
等、何れであっても良い。本発明においては、特に、ケ
イ素原子に結合する一価炭化水素基の60モル%以上がメ
チル基であることが好ましく、又25℃において50cs以上
の粘度を有することが好ましい。分子構造的には、直鎖
状のものが望ましい。
尚、上記ビニル基含有オルガノポリシロキサンの分子鎖
末端はメチル基、ビニル基、フエニル基、水酸基あるい
はアルコキシ基のいずれで封鎖されていても良い。
次に、一般式XαYβSiO(4−α−β)/2で表され
る、(ロ)成分のオルガノハイドロジエンポリシロキサ
ンは、1分子中にケイ素原子に結合した水素原子を少な
くとも2個有することが必須である他は特に限定される
ものではない。但し、上式中のX及びYは、それぞれ水
素原子、メチル基、フェニル基、ジメチルシロキシ基、
又は水酸基であり、αは1〜3の正数、βは0又は1で
あり、1≦α+β≦3である。分子構造的には直鎖状、
分岐鎖状あるいは環状のいずれであっても良く、又粘度
も数csから数十万csの広い範囲のものを使用することが
可能である。このようなオルガノハイドロジエンポリシ
ロキサンとしては従来から知られている種々のものを挙
げることができ、具体的には、下記に示すようなシロキ
サンを例示することができる。
但し、a:2以上の整数、b:0又は正の整数 但し、c:正の整数 但し、d:正の整数 但し、e及びf:0又は正の整数 但し、g:2以上の整数、h:0又は正の整数且つg+h=3
〜8 (7)平均組成式 (CH3SiO3 )i(CH3HSi)j((CH33SiO1
k 但し、i、j及びk:正の整数 で示される共加水分解縮合物。
上記(ロ)成分の使用量は、前記(イ)成分100重量部
に対して0.1〜20重量部の範囲で十分である。
(ロ)成分の使用量が0.1重量部未満では、良好な硬化
皮膜を得ることができない。又、20重量部以上使用して
も特に効果の向上が認められないばかりか剥離力の経時
安定性に欠ける原因ともなり易く、且つ経時的にも不利
となるが30重量部程度迄増加させた方が良い場合もあ
る。
次に、本発明において使用される(ハ)成分のオルガノ
ポリシロキサンは長鎖アルキルカルボン酸プロピル基を
1分子中に少なくとも一個含有するものであり、一般式
〔I〕式中、R1は炭素数1〜3のアルキル基又はフェニ
ル基、R2はR1又はR3より選ばれた基であり、R3はCLH
2L+1COOCH2CH2CH2−基を表し、lは16〜20の整数好まし
くは14〜20の整数、mは50〜200の整数、nは0〜20の
整数である。これらの中でも、特にR1及びR2がメチル基
であり、R3がC17H35COOCH2CH2CH2−であるオルガノポリ
シロキサンが好ましい。
上記(ハ)成分の使用量は、前記(イ)成分100重量部
に対して0.1〜10重量部の範囲であり、その使用量によ
って望みの剥離性能を得ることができる。この(ハ)成
分の使用量が0.1重量部未満では剥離力の制御効果は認
められず、又10重量部以外使用した場合には、皮膜の硬
化性など他の特性を損なう原因となる。好ましくは0.5
〜5重量部である。
(ハ)成分は公知の方法によって容易に製造することが
でき、例えば(ロ)成分の例として挙げた(1)或いは
(5)式で表されるオルガノハイドロジェンポリシロキ
サンと長鎖カルボン酸のアリルエステルとを、白金化合
物などを触媒としてヒドロシリル化反応する方法を採用
しても良い。
本発明において使用される(ニ)成分としては、例え
ば、白金黒、塩化白金酸、塩化白金酸−オレフィン錯
体、塩化白金酸−アルコール配位化合物、ロジウム、ロ
ジウム−オレフィン錯体等が例示される。これらの使用
量は(イ)、(ロ)、(ハ)各成分の反応性及び、所望
の硬化速度により適宜増減することができるが通常、
(イ)成分、(ロ)成分、及び(ハ)成分の合計量に対
し白金又はロジウムの重量で10ppm以上使用する。
本発明の組成物は(イ)〜(ニ)成分の所定量を均一に
混合することにより得られるが、必要に応じて更に反応
制御剤、シリカ等の無機質充填剤或いは顔料等を添加配
合しても良い。
特に、本発明の好ましい態様においては、成分(イ)の
オルガノポリシロキサンが (CH2=CH)(CH32SiO[(CH32SiOa (CH3)(CH2=CH)SiO]bSi(CH3(CH=CH2) (但し、a+bは25℃における粘度が50cs以上となる値
を有する)、成分(ロ)が Y(CH32SiO[(CH32SiO]p (CH3YSiO)qSi(CH32Y (但し、Yは水素原子又はメチル基を有し、分子当たり
の平均で、少くとも2個のYが水素原子であり、p及び
qは0以上の整数、p+qは、25℃における粘度が3cs
以上となる値)で表される化合物の中から選択される。
本発明の組成物を使用するにあたっては、例えば上記の
ようにして調製した組成物をそのまま、或いは適当な有
機溶剤で希釈した後、ロールコーター、リバースコータ
ー、或いはグラビアコーター等を用いて基材に塗布す
る。本発明の組成物は、有機溶剤で高希釈しても“ばじ
き現象”が見られず均一に塗布することができる。次い
で100〜180℃で5〜60秒間加熱することによって所望の
剥離力、残留接着力等を有する硬化皮膜が得られる。
又、UVランプ80w/cmで0.1秒以上当てる事により硬化皮
膜を得ることもでき、熱及びUVランプ併用によって硬化
させても良いことは当然である。尚、本発明の組成物の
基材への塗布量は、シロキサン換算で約0.1〜2.0g/m2
すれば十分である。
《発明の効果》 本発明の剥離性シリコーン組成物は、少量の添加剤を添
加することにより軽剥離力であった組成物を中〜重剥離
力の組成物に転換することにより容易に得ることができ
る。又、多量の添加剤を使用する必要がないので硬化性
に優れる上、溶剤による希釈率が高い場合でも塗工ムラ
が生じ難い。更に粘着剤に対して、残留接着率を低下さ
せる等の悪影響を及ぼすことがないので経時した後も剥
離力が安定するのみならず、低速度域〜高速度域の剥離
に対して、剥離時の発生音が小さいので剥離紙用として
極めて好適である。
《実施例》 次に本発明を実施例によって更に詳述するが、本発明は
これによって限定されるものではない。
尚、実施例中、部とあるのは全て重量部であり、粘度は
全て25℃における値を示したものである。又、各実施例
中における剥離力、残留接着率及び密着性は、各実施例
で調製した組成物の所定量を各種基材に塗布した後これ
を加熱処理して硬化皮膜を形成させ、この皮膜につき下
記のように処理した後夫々測定した結果である。
1.剥離力: 1−1初期剥離力; 硬化皮膜を形成させた基材を25℃の室内に24時間放置し
た後、この硬化皮膜面にオリバインBBS−8170(商品
名:東洋インキ製造(株)製アクリル系溶剤型粘着剤)
をアプリケーターを使用してウェット厚で130μmにな
るように均一に塗布し、次いで100℃で3分間加熱処理
を行った。次に、上記のような処理を行った粘着剤面に
表面紙として64g/m2の上質紙を貼着し、これを25℃の室
内に24時間放置した後、引張り試験機を使用して上記表
面紙を引張り速度0.3m/分及び30m/分、引張り角度180゜
の条件で引張り、剥離に要する力を測定しこれを初期剥
離力とした。
1−2シリコーン剥離紙エージング剥離力; 硬化皮膜を形成させた基材を50℃の恒温槽内に24時間放
置してエージングさせた後、皮膜面に前記1−1と同じ
粘着剤を塗布し、次いで前記1−1と同様に処理を行い
剥離に要する力を測定し、これをシリコーン剥離紙エー
ジング剥離力とした。
2.残留接着率: 硬化皮膜を形成させた基材を25℃の室内に24時間放置し
た後、前記皮膜面にニット−ポリエステルテープNo.31B
(商品名:日東電工(株)製)を貼着した。次いで70℃
の雰囲気中で該テープに20g/cm2の荷重をかけ、20時間
エージングした後テープを剥離し、該テープをステンレ
ス板に貼って重さ2kgのテープローラーを1往復させ
た。これを25℃の室内に30分間放置し、このものについ
て前記1−1と同様にして剥離に要する力を測定した。
一方テフロン板にニット−ポリエステルテープNo.31Bを
貼着した他は上記と同様に処理を行い剥離に要する力を
測定し、これをブランク値とし、これに対するステンレ
ス板からの剥離に要した力の割合を百分率をもって表わ
しこれを残留接着率とした。
3.硬化性及び密着性: 各実施例で調製した組成物の所定量をポリエチレンラミ
ネート上質紙に塗布した後、これを100℃にして所定時
間(秒)、加熱処理して硬化皮膜の状態を観察し、脱
落、くもりのない場合を○、脱落はないがくもりのある
場合を△、脱落する場合を×として密着性を評価した。
4.剥離時の音の大きさ: 初期剥離力、エージング剥離力について30m/分での剥離
力測定時の音を耳で聞き、剥離時の音が小さいものを
○、通常の音が有るものを△、音が大きいものを×と判
定した。
実施例1. 粘度10,000,000csのメチルビニルポリシロキサン(ビニ
ル基含有量1.5モル%)100部、粘度20csのメチルハイド
ロジェンポリシロキサン2部(SiH/SiViのモル比は1.
3)及び3−メチル−1−ブチル−3−オール2部をト
ルエン1896部に均一に溶解したものを試料Aとした。
この試料A100部にステアリン酸プロピル基を5モル%含
有する、重合度100のメチルポリシロキサン: (平均式) R:C17H35COOCH2CH2CH2− をそれぞれ0部、0.05部及び0.15部加え、試料I〜III
とした。同様にしてステアリン酸プロピル基を10モル%
含有する重合度100のメチルポリシロキサン: (平均式) R:C17H35COOCH2CH2CH2− をそれぞれ0.05部及び0.15部加えて、それぞれ試料IV及
びVとした。
これらの試料I〜Vそれぞれに、塩化白金酸−オレフィ
ン錯体を白金量として前記メチルビニルポリシロキサン
に対し100ppm添加して均一に混合したものを、ポリエチ
レンラミネート加工した上質紙に0.8g/m2(固形分)と
なるように塗布し、140℃で30秒間加熱処理して硬化被
膜を形成させた。該被膜について転写法により粘着剤を
塗工し前記した測定方法に基づき諸物性を調べたとこ
ろ、下記第1表に示すような結果が得られた。
比較例1. 〔(CH33SiO1 〕x〔SiO2〕yから成るトルエン溶
解性ポリシロキサン〔X:Y=0.7:1(モル比)〕の5%ト
ルエン溶液20部を、実施例1で調製した試料〔I〕80部
に対して加え、均一に混合したものを試料VIとした。得
られた比較試料VIに塩化白金酸−オレフィン錯体を、実
施例1と同様にメチルビニルポリシロキサンに対し白金
量として100ppm添加して均一になるまで撹拌混合し、実
施例1と同様の条件下で塗布して形成させた硬化皮膜に
ついて諸物性を調べた結果を第1表に併記した。
第1表に示す如く、試料II〜Vは剥離力が重くなってお
り、エージング後でもその低下が少なく、十分に重剥離
力を有している上、残留接着率、硬化性、密着性も良好
であり、更に剥離時の音も予想外に小さい。
実施例2. 粘度1,000,000csのフェニルメチルビニルシロキサン
〔フェニル基含有量1.0モル%且つビニル基含有量0.5モ
ル%〕100部、粘度20csのメチルハイドロジェンポリシ
ロキサン2.5部(SiH/SiViのモル比は2.0)、3−メチル
−1−ブチン−3−オール6.5部及び光増感剤(ダロキ
ュア−1116:メルクジャパン社製商品名)3.0部をトルエ
ン888部に溶解し試料Bとした。
この試料B100部に対し、ステアリン酸プロピル基を8モ
ル%含有し、下記平均式で表される重合度50のメチルポ
リシロキサン 平均式 R:C17H35COOCH2CH2CH2− をそれぞれ0部、0.1部及び0.3部加えて試料VII〜IXと
した。これらの試料VII〜IXにそれぞれ塩化白金酸−オ
レフィン錯体を白金量として前記フェニルメチルビニル
シロキサンに対し80ppm添加し均一に混合したものを、
ポリエチレンラミネート加工した上質紙に0.5g/m2(固
形分)となるように塗布し、100℃で5秒間溶剤を乾燥
した後、80W/cm×2灯のUVランプ装置を用いて1秒間UV
を照射し硬化皮膜を形成させた。該皮膜について実施例
1と同様にして諸物性を調べた結果を第2表に示した。
比較例2〜7 実施例2で使用したステアリン酸プロピル基を8モル%
含有する重合度50のメチルポリシロキサンを0.1部加え
る代わりに、 RがC10H21COOCH2CH2CH2−、 C17H35CH2CH2CH2−、 −CH2CH2CH2O(C2H4O)C3H6O5H、 −C13H27 であるものを0.1部加えた試料をそれぞれX、XI、XII及
びXIIIとし、実施例2と同様にして諸物性を調べた。結
果は第2表に示した通りである。
実施例3. 分子鎖両末端がジメチルビニルシリル基で封鎖され、粘
度が400cpのジメチルポリシロキサン100部と、分子鎖両
末端がトリメチルシリル基で封鎖され、次式 で示される粘度20cpのメチルハイドロジェンポリシロキ
サン3.0部との混合物103.0部(SiH/SiViのモル比は2.
5)に、 式 で示されるフマロニトリル1部を添加し、均一に混合し
たものを試料Cとした。
この試料C100部にステアリン酸プロピル基を5モル%含
有し、次の平均式で示される重合度100のメチルポリシ
ロキサン 平均式 R:C17H35COOCH2CH2CH2− をそれぞれ0部、1.5部及び3部加えた試料をVIV、XV及
びXVIとした。
これらの試料XIV〜XVIにそれぞれ塩化白金酸−オレフィ
ン錯体を白金量として80ppm添加し均一に混合したもの
を、40μm厚さの延伸ポリプロピレンフィルム(コロナ
処理品)に0.5g/m2となるように塗布し、100℃で40秒間
加熱処理して、硬化皮膜を形成させた。該皮膜について
前記した測定方法に基づき特性を調べた。結果を第3表
に示す。
以上の実施例及び比較令の結果は、本発明組成物の
(ハ)成分が、剥離力の制御剤として極めて有効である
こと、及び、この成分の添加によって得られる本発明の
剥離性シリコーン組成物が中〜重剥離力を実現すること
ができることを実証するものである。
フロントページの続き (72)発明者 山崎 朋裕 群馬県安中市磯部2―13―1 信越化学工 業株式会社シリコーン電子材料技術研究所 内 (56)参考文献 特開 昭55−99953(JP,A)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(イ)1分子中にケイ素原子に結合したビ
    ニル基を少なくとも2個有し、25℃における粘度が50cs
    以上である、実質的に直鎖状のオルガノポリシロキサ
    ン:100重量部、 (ロ)1分子中にケイ素原子に結合した水素原子を少な
    くとも2個有し、一般式XαYβSiO(4−α−β)/2
    (但し、X及びYは、それぞれ水素原子、メチル基、フ
    ェニル基、ジメチルシロキシ基、又は水酸基であり、α
    は1〜3の正数、βは0又は1であり、1≦α+β≦3
    である)で表される、直鎖状、分岐状、又は環状のオル
    ガノハイドロジエンポリシロキサン:0.1〜30重量部、 (ハ)下記一般式〔I〕で表され、1分子中に少なくと
    も1個のR3を含有するオルガノポリシロキサン:0.1〜10
    重量部 (式中R1は炭素数1〜3のアルキル基又はフエニル基、
    R2はR1又はR3より選ばれた基、R3はCLH2L+1COOCH2CH2CH
    2−基を表し、lは14〜20の整数、mは50〜200の整数、
    nは0〜20の整数を表す)、及び(ニ)白金系化合物:
    前記(イ)成分に対して白金として10ppm以上とを含有
    してなる剥離紙用シリコーン組成物。
JP1254042A 1989-09-29 1989-09-29 剥離紙用シリコーン組成物 Expired - Fee Related JPH0672207B2 (ja)

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