JPH0671707B2 - フェノール樹脂多孔質弾性砥石の製造方法 - Google Patents

フェノール樹脂多孔質弾性砥石の製造方法

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JPH0671707B2
JPH0671707B2 JP61047364A JP4736486A JPH0671707B2 JP H0671707 B2 JPH0671707 B2 JP H0671707B2 JP 61047364 A JP61047364 A JP 61047364A JP 4736486 A JP4736486 A JP 4736486A JP H0671707 B2 JPH0671707 B2 JP H0671707B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、金属、ガラス、合成樹脂、皮革などの研削及
び研磨に用いられる多孔質弾性砥石の製造方法、特に切
屑による仕上面の損傷や目詰りが無く、切削、研磨時の
摩擦熱の容易な逸散による過熱防止効果にすぐれ、且つ
曲面研磨も可能なフェノール樹脂多孔質弾性砥石の製造
方法に関するものである。
〔従来の技術〕
従来の多孔質弾性砥石は、ポリビニルホルマールまたは
エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物などを結合剤と
して用い、砥粒を均一に混合した後加熱成型して作られ
ていた。しかし、いずれも、反応工程や成型に長時間を
要し、また得られた砥石は耐湿性、耐水性が不充分であ
ったり、気孔率の調整が困難であったり、砥粒の固着性
が不充分な為摩耗形崩れし易いなどの欠点があった。こ
の欠点を改良すべく、フェノール樹脂を始め各種の熱硬
化性樹脂を使用する試みも多く提案されているが、均一
な混合、反応が難しく、依然、望ましい多孔質弾性砥石
を得るに至っていない。
〔発明が解決しようとする問題点〕 本発明者らは、従来の多孔質弾性砥石に存在する前記種
々の問題点を解決すべく鋭意研究した結果、複雑で長時
間を要する工程上の問題点、均一な気孔が作り難く、気
孔率に於いても自由な調整が困難であるなどの気孔形成
に関する問題点、或いは生成した砥石の耐湿性、耐水性
が不充分な為砥粒保持力の不足や変形を生ずる等の問題
点が特定のレゾール型フェノール樹脂を結合剤として用
いる事により解決できることを見出し、本発明に到達し
た。
従来より、レゾール型フェノール樹脂に発泡剤、整泡剤
を加えた強酸を作用させて発泡体を製造することは公知
の事実であった。しかし、これに多硬質弾性砥石として
の必要量の砥粒を配合した場合、良好な発泡体を得るこ
とは出来なかった。
この理由として、1)縮合反応熱が配合された砥粒に奪
われ逸散し、発泡硬化に必要なエネルギーが不足するた
めに発泡不良、2)砥粒の沈降による均一な砥石が得ら
れないことなどが考えられるが、本発明は特定のレゾー
ル型フェノール樹脂を用いることによりこの問題点を解
決した。
〔問題点を解決するための手段〕
即ち、本発明のフェノール形樹脂多孔質弾性砥石の製造
方法は、フェノール類とアルデヒド類反応させた後、pH
を6.0〜8.0に調節し、次いで減圧脱水して得られる、重
量平均分子量が300〜800、含有水分が15重量%以下及び
粘度が1,000〜8,000センチポイズ/25℃であるレゾール
型フェノール樹脂、易揮発性有機液体発泡剤、整泡剤、
酸硬化剤及び砥粒を混合した後、発泡硬化させて得られ
ることを特徴とするものである。
〔作 用〕
本発明において用いられるレゾール型フェノール樹脂
は、フェノール類1モルに対しアルデヒド類1.5〜3.0モ
ルを、アルカリ金属又はアルカリ土類金属触媒の存在
下、60〜100℃好ましくは70〜90℃で、1〜7時間好ま
しくは2〜5時間反応させた後、無機又は有機の酸によ
りpH6.0〜8.0に中和させるか又は中和させることなく、
減圧脱水することにより得られる。その重量平均分子量
は約300〜800、粘度は1,000〜8,000センチポイズ/25
℃、含有水分は15重量%以下である。
フェノール類に対するアルデヒド類のモル比が1.5モル
より小さい場合には発泡硬化が不充分となり、また3.0
モルより大きい場合には樹脂中の残留ホルムアルデヒド
が多くなり発泡不良を起こすので好ましくない。また、
粘度が1,000センチポイズより小さいときは、硬化する
前に均一に分散した砥粒が沈降する難点があり、8,000
センチポイズより大きくなると砥粒を配合したときの粘
度が高すぎて、均一な混合状態を得ることが困難とな
る。さらに、過剰の水分の存在もやはり硬化不良の原因
となるので好ましくない。
本発明のレゾール型フェノール樹脂の製造に使用される
フェノール類としては、フェノール、クレゾール、キシ
レール等の一般にフェノール樹脂製造に用いられている
1価のフェノール類が挙げられるが、その中でフェノー
ル、m−クレゾールが特に好ましい。これらは単独もし
くは併用してもよく、更にo−クレゾール、p−クレゾ
ールおよびビスフェノール等を少量配合して使用するこ
ともできる。
フェノール類との反応に使用されるアルデヒド類として
は、ホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド、トリオ
キサン、ポリオキシメチレン等が好適である。
本発明で用いられる発泡剤の例としては、ペンタン、塩
化メチレン、トリクロロフルオロメタン、テトラフルオ
ロメタン、1,1,2−トリクロロ−1,2,2−トリフルオロエ
タンなどの易揮発性有機液体が挙げられる。勿論、これ
らは混合物として用いることも出来る。その使用量はフ
ェノール樹脂100重量部に対し5乃至20重量部の範囲で
使用するのが好ましい。
本発明で用いられる整泡剤としては、シリコーンエチレ
ンオキシド・プロピレンオキシド共重合体、アルコキシ
シラン、ポリシリルホスホネート等のシリコン系界面活
性剤、ソルビタン、アルキルフェノール、ヒマシ油など
のポリオキシアルキレン付加物等の界面活性剤が挙げら
れる。これらは混合して使用することもできる。その使
用量は、フェノール樹脂100重量部に対し1乃至10重量
部の範囲が好ましい。
本発明で用いられる酸硬化剤としては、硫酸、りん酸等
の無機酸、パラトルエンスルホン酸、キシレンスルホン
酸、ノボラック型フェノール樹脂の硫酸化物等の有機酸
あるいはこれらの混合物が挙げられる。これらはフェノ
ール樹脂100重量部に対し5乃至20重量部の範囲で好適
に使用される。
本発明で使用される砥粒としては、一般に使用されてい
る砥粒であれば何でもよいが、例えばアルミナ、炭化硅
素、酸化クロム、ダイヤモンド、金剛砂、水晶、エメリ
ー、ザクロ石、炭化硼素、金属粉、金属酸化物、ガラス
粉などが挙げられる。その配合量はフェノール樹脂100
重量部に対し30乃至200重量部の範囲が好ましい。
本発明方法によって得られるフェノール樹脂多孔質弾性
砥石は、前記のレゾール型フェノール樹脂、発泡剤、整
泡剤、酸硬化剤及び砥粒を混合した後、発泡硬化して製
造される。混合は高速撹拌機等を用い30〜60秒間程度の
撹拌を行えば充分である。発泡硬化は型枠中で室温〜10
0℃程度の温度で実施される。その後、通常、100〜150
℃で1〜10時間程度加熱乾燥される。
〔実施例〕
以下、本発明のフェノール樹脂多孔質弾性砥石の製造方
法を実施例によって具体的に説明する。文中の%は特に
断りのない限り、すべて重量基準である。
実施例1 四つ口フラスコに、フェノール2kg、37%ホルマリン2.9
3kg(モル比1.7)及び触媒として20%カ性ソーダ60gを
仕込み、80℃で3.5時間反応し、その後15%硫酸でpH7.0
に中和した後、減圧脱水により樹脂中の水分を5%にし
た。
得られたフェノール樹脂は、樹脂固形分80%粘度2,500
センチポイズ/25℃、重量平均分子量450であった。
この樹脂1,500gに対し、1,000メッシュの炭化珪素1,500
g、発泡剤として1,1,2−トリクロロ−1,1,2−トリフル
オロエタン150g、整泡剤としてポリオキシエレンソルビ
タンモノパルミテート(TWeen #40)45g及び硬化剤と
して63%フェノールスルホン酸を加え、高速撹拌機で30
秒間混合した後、幅50cm長さ25cm高さ8cmの鉄枠中に流
し込み、これを80℃オーブン中に30分間放置して発泡硬
化を完了した。更に、150℃で5時間乾燥を行って多孔
質弾性砥石を得た。
得られた多孔質弾性砥石は、嵩密度420kg/m3で100%連
続気泡であった。また、電気炉で800℃で焼成して砥粒
分布を調べた所、上部が49.0%、中部及び下部が何れも
49.1%であり、均一に砥粒が分布していた。
実施例2 整泡剤として実施例1のTween#40に代えて、エトキシ
化ヒマシ油・エチレンオキシド付加物を使用した以外、
実施例1同様に実施した。
得られた多孔質弾性砥石は、嵩密度460kg/m3で、独立気
泡率75%であった。また、それは所による砥粒分布のバ
ラツキの無い非常にキメの細かい多孔質のものであっ
た。
実施例3 四ツ口フラスコに、フェノール1.5kg、オルソクレゾー
ル0.5kg、37%ホルマリン3.0kg(モル比1.8)及び触媒
として20%カ性ソーダ50gを仕込み、80℃で4時間反応
し、その後1.5%硫酸にてpH7.5に中和したる後、減圧脱
水により樹脂中の水分を8%まで脱水した。
これにより、樹脂固形物72%、重量平均分子量550、粘
度4,500センチポイズ/25℃のフェノール樹脂が得られ
た。
この樹脂を用いて、実施例1と同じ方法で多孔質弾性砥
石を製造した所、連続気泡率50%、嵩比重は550kg/m3
あり、砥粒分布は49.5%及び下部49.2%であった。
実施例4 発泡剤として塩化メチレンの75gを使用した以外、実施
例3と同じ方法で砥石を製造した。
得られた多孔質弾性砥石は、連続気泡率100%、嵩比重5
00kg/m3で、砥粒分布のバラツキの無いものであった。
以上、実施例1〜4で多孔質弾性砥石は、いずれも従来
のポリビニルホルマール系砥石などと比較し、水を研磨
時の冷媒に使用しても、強度劣化、変形を生ずる事もな
く、良好な研磨効率を示した。また、被研磨体が耐熱性
を有する場合は、フエノール樹脂の充分な耐熱性のため
に乾式研磨の適用も可能であった。
比較例1 実施例1で得たフェノール樹脂に水を樹脂1kgに対し、
0.1kgの割合で加え、混合し、粘度700センチポイズ/25
℃の樹脂を得た。
この樹脂を用い、実施例1と同じ条件で多孔質弾性砥石
を製造した所、嵩比重は490kg/m3であり、砥粒分布は上
部35%、中部45%、下部60%であり、不均一であった。
比較例2 実施例1と同様の方法で、フェノール2kg、37%ホルマ
リン3.8kg(モル比2.2)、反応温度90℃及び反応時間3
時間で、樹脂固形物81%及び粘度10,000センチポイズ/2
5℃の樹脂を得た。
この樹脂を用い、実施例1と同じ方法で、多孔質弾性砥
石の製造を試みたが、配合物の粘度が高過ぎ、均一混合
が出来ず、得られた多孔質弾性砥石は不均一であった。
この多孔質弾性砥石から5cmの試験片をランダムに計10
個切り出し、電気炉で800℃焼成して調べた結果、砥粒
分布は30〜60%にバラついていた。
〔発明の効果〕
本発明方法によって得られる多孔質弾性砥石は、均一な
砥粒分布を有すると共に耐湿性、耐水性及び耐熱性にお
いて、従来の多孔質弾性砥石では望めない優れた性質を
有しており、また発泡特性において、フェノール樹脂を
使用しているためバラエテイに富んだ樹脂設計が可能で
ある上、発泡剤、整泡剤、硬化剤の種類や量の変化を組
み合せると、嵩密度、気孔サイズ、連続又は独立気孔の
作り分けが任意に出来るなど、従来の素材による多孔質
弾性砥石では困難であった事が容易に可能となった。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】フェノール類とアルデヒド類とを組成比が
    1:1.5〜3.0(モル比)で反応させた後、pHを6.0〜8.0に
    調節し、次いで減圧脱水して得られる、重量平均分子量
    が300〜800、含有水分が15重量%以下及び粘度が1,000
    〜8,000センチポイズ/25℃であるレゾール型フェノール
    樹脂、易揮発性有機液体発泡剤、整泡剤、酸硬化剤及び
    砥粒を混合した後、発泡硬化させてなるフェノール樹脂
    多孔質弾性砥石の製造方法。
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