JPH0671459A - 抵抗溶接機における電極チップ抜け検出方法及び装置 - Google Patents
抵抗溶接機における電極チップ抜け検出方法及び装置Info
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- JPH0671459A JPH0671459A JP25230292A JP25230292A JPH0671459A JP H0671459 A JPH0671459 A JP H0671459A JP 25230292 A JP25230292 A JP 25230292A JP 25230292 A JP25230292 A JP 25230292A JP H0671459 A JPH0671459 A JP H0671459A
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Abstract
(57)【要約】
[目的]抵抗溶接機において電極チップがチップホルダ
抜けたときは直ちにそれを検出して早期の処置を可能と
する。 [構成]主冷却水供給管46が上部冷却水供給管30と
下部冷却水供給管32とに分岐し、上部排水管34と下
部排水管36とが合流して主排水管48に通じている。
冷却水供給管30,32は、アーム10,12、シャン
ク18,20およびチップホルダ22,24の内側を通
って電極チップ26,28の近くまで延びている。排水
管34,36は、アーム10,12の途中まで延びてい
て、その先から電極チップ26,28まではアーム1
0,12、シャンク18,20およびチップホルダ2
2,24の内側面と冷却水供給管30,32の外側面と
の間の環状の空間が排水路を形成している。主排水管4
8に水圧計50が設けられ、この水圧計50の出力端子
は判定回路52の入力端子に接続されている。
抜けたときは直ちにそれを検出して早期の処置を可能と
する。 [構成]主冷却水供給管46が上部冷却水供給管30と
下部冷却水供給管32とに分岐し、上部排水管34と下
部排水管36とが合流して主排水管48に通じている。
冷却水供給管30,32は、アーム10,12、シャン
ク18,20およびチップホルダ22,24の内側を通
って電極チップ26,28の近くまで延びている。排水
管34,36は、アーム10,12の途中まで延びてい
て、その先から電極チップ26,28まではアーム1
0,12、シャンク18,20およびチップホルダ2
2,24の内側面と冷却水供給管30,32の外側面と
の間の環状の空間が排水路を形成している。主排水管4
8に水圧計50が設けられ、この水圧計50の出力端子
は判定回路52の入力端子に接続されている。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、抵抗溶接機においてチ
ップホルダからの電極チップの抜けを検出する方法およ
び装置に関する。
ップホルダからの電極チップの抜けを検出する方法およ
び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】抵抗溶接機において、二次導体の先端部
(チップホルダ)に取付される電極チップは、溶接部に
直接圧接して、そこに電流を供給する部材であり、消耗
しやすい部品である。また、被溶接材の材質や板厚に応
じて電極チップは交換される必要がある。このように、
電極チップは、消耗品かつ交換部品であることから、容
易に取外しできるように、チップホルダにテーパ部で嵌
合するようにして取付される。また、電極チップは溶接
時に非常に高い温度になるため、これを水冷するのが通
例となっている。この水冷を行うため、電極チップをキ
ャップ状に形成するとともに、チップホルダを中空にし
てその中に冷却水供給管を通し、この冷却水供給管の先
端から冷却水を電極チップの内側面にかけて、電極チッ
プを冷やすようにしている。
(チップホルダ)に取付される電極チップは、溶接部に
直接圧接して、そこに電流を供給する部材であり、消耗
しやすい部品である。また、被溶接材の材質や板厚に応
じて電極チップは交換される必要がある。このように、
電極チップは、消耗品かつ交換部品であることから、容
易に取外しできるように、チップホルダにテーパ部で嵌
合するようにして取付される。また、電極チップは溶接
時に非常に高い温度になるため、これを水冷するのが通
例となっている。この水冷を行うため、電極チップをキ
ャップ状に形成するとともに、チップホルダを中空にし
てその中に冷却水供給管を通し、この冷却水供給管の先
端から冷却水を電極チップの内側面にかけて、電極チッ
プを冷やすようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、抵抗溶接時
には、溶接接合すべき被溶接材の間だけでなく、各被溶
接材と電極チップとの間にも大きな加圧力が加わり大き
な電流が流れる。このため、被溶接材がたとえば鉄板の
場合には、銅合金である電極チップとの間で金属接合が
形成され、溶接終了後に抵抗溶接機のアームが開いて
も、電極チップは被溶接材に接着したままでチップホル
ダから抜けることがあった。この場合、そこに作業員が
いれば、そのような電極チップ抜けの事態を発見するこ
とが可能であるが、自動化ライン等では発見できず、自
動式の抵抗溶接機(一般的には溶接ロボットに搭載され
た溶接ガン)がそのまま溶接作業を続行する結果、電極
チップの抜けたチップホルダが被溶接材に圧接してその
先端部が潰れたり、冷却水が付近にこぼれたりして二次
的な災害が発生する等の不具合があった。
には、溶接接合すべき被溶接材の間だけでなく、各被溶
接材と電極チップとの間にも大きな加圧力が加わり大き
な電流が流れる。このため、被溶接材がたとえば鉄板の
場合には、銅合金である電極チップとの間で金属接合が
形成され、溶接終了後に抵抗溶接機のアームが開いて
も、電極チップは被溶接材に接着したままでチップホル
ダから抜けることがあった。この場合、そこに作業員が
いれば、そのような電極チップ抜けの事態を発見するこ
とが可能であるが、自動化ライン等では発見できず、自
動式の抵抗溶接機(一般的には溶接ロボットに搭載され
た溶接ガン)がそのまま溶接作業を続行する結果、電極
チップの抜けたチップホルダが被溶接材に圧接してその
先端部が潰れたり、冷却水が付近にこぼれたりして二次
的な災害が発生する等の不具合があった。
【0004】本発明は、かかる問題点に鑑みてなされた
もので、抵抗溶接機において電極チップがチップホルダ
抜けたときは直ちにそれを検出して早期の処置を可能と
する電極チップ抜け検出方法および装置を提供すること
を目的とする。
もので、抵抗溶接機において電極チップがチップホルダ
抜けたときは直ちにそれを検出して早期の処置を可能と
する電極チップ抜け検出方法および装置を提供すること
を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明の電極チップ抜け検出方法は、チップホル
ダに嵌合された電極チップにチップホルダの内側から冷
却水を供給して前記電極チップを冷却するようにした抵
抗溶接機において、前記冷却水の供給路または排水路に
おける流量または水圧を検出し、その流量または水圧の
検出値に基づいて前記チップホルダより前記電極チップ
が抜けているか否かを判定する方法とした。
めに、本発明の電極チップ抜け検出方法は、チップホル
ダに嵌合された電極チップにチップホルダの内側から冷
却水を供給して前記電極チップを冷却するようにした抵
抗溶接機において、前記冷却水の供給路または排水路に
おける流量または水圧を検出し、その流量または水圧の
検出値に基づいて前記チップホルダより前記電極チップ
が抜けているか否かを判定する方法とした。
【0006】また、本発明の電極チップ抜け検出装置
は、チップホルダに嵌合された電極チップにチップホル
ダの内側から冷却水を供給して前記電極チップを冷却す
るようにした抵抗溶接機において、前記冷却水の供給路
または排水路に設けられた流量または水圧検出手段と、
この流量または水圧検出手段の出力信号に基づいて前記
チップホルダより前記電極チップが抜けているか否かを
判定する判定手段とを具備する構成とした。
は、チップホルダに嵌合された電極チップにチップホル
ダの内側から冷却水を供給して前記電極チップを冷却す
るようにした抵抗溶接機において、前記冷却水の供給路
または排水路に設けられた流量または水圧検出手段と、
この流量または水圧検出手段の出力信号に基づいて前記
チップホルダより前記電極チップが抜けているか否かを
判定する判定手段とを具備する構成とした。
【0007】
【作用】電極チップがチップホルダに装着されていると
きは、冷却水供給路より供給された冷却水はチップホル
ダの内側で電極チップに当たってから排水として排水路
に回収されるので、冷却水供給管および排水管には冷却
水および排水がそれぞれ正常な流量・水圧で流れる。し
かし、電極チップがチップホルダから抜けると、冷却水
供給管の噴水口より出た冷却水はチップホルダの外へ流
れ出て、排水として回収されなくなる。その結果、排水
管では排水の流量・水圧は急激に下がり、冷却水供給管
においても流量・水圧が幾らか変化する。そうすると、
冷却水の供給路または排水路に設けられた流量または水
圧検出手段の出力信号がそのような冷却水または排水の
流量または水圧の変化に応じて変化するので、その信号
の変化から電極チップの抜けを自動的に検出することが
できる。
きは、冷却水供給路より供給された冷却水はチップホル
ダの内側で電極チップに当たってから排水として排水路
に回収されるので、冷却水供給管および排水管には冷却
水および排水がそれぞれ正常な流量・水圧で流れる。し
かし、電極チップがチップホルダから抜けると、冷却水
供給管の噴水口より出た冷却水はチップホルダの外へ流
れ出て、排水として回収されなくなる。その結果、排水
管では排水の流量・水圧は急激に下がり、冷却水供給管
においても流量・水圧が幾らか変化する。そうすると、
冷却水の供給路または排水路に設けられた流量または水
圧検出手段の出力信号がそのような冷却水または排水の
流量または水圧の変化に応じて変化するので、その信号
の変化から電極チップの抜けを自動的に検出することが
できる。
【0008】
【実施例】以下、添付図を参照して本発明の実施例を説
明する。図1は、本発明の一実施例による電極チップ抜
け検出装置を適用した抵抗溶接機の要部の構成を示す。
この抵抗溶接機は、溶接ロボット(図示せず)に搭載さ
れる溶接ガンとして構成されている。溶接変圧器(図示
せず)の二次側コイルに接続された二次導体を構成する
一対のアーム10,12は、軸14を介して互いに軸着
され、両アーム間に取付されたエアシリンダ16の駆動
によって回転軸14を中心として矢印の方向に回動する
ようになっている。これらのアーム10,12の先端部
にはシャンク18,20を介してチップホルダ22,2
4が固着されており、これらのチップホルダ22,24
にキャップ形電極チップ26,28が着脱可能に取付さ
れる。なお、両アーム10,12は絶縁体(図示せず)
を介して互いに絶縁されている。
明する。図1は、本発明の一実施例による電極チップ抜
け検出装置を適用した抵抗溶接機の要部の構成を示す。
この抵抗溶接機は、溶接ロボット(図示せず)に搭載さ
れる溶接ガンとして構成されている。溶接変圧器(図示
せず)の二次側コイルに接続された二次導体を構成する
一対のアーム10,12は、軸14を介して互いに軸着
され、両アーム間に取付されたエアシリンダ16の駆動
によって回転軸14を中心として矢印の方向に回動する
ようになっている。これらのアーム10,12の先端部
にはシャンク18,20を介してチップホルダ22,2
4が固着されており、これらのチップホルダ22,24
にキャップ形電極チップ26,28が着脱可能に取付さ
れる。なお、両アーム10,12は絶縁体(図示せず)
を介して互いに絶縁されている。
【0009】アーム10,12、シャンク18,20お
よびチップホルダ22,24は中空になっており、その
内側に冷却水供給管30,32が引き込まれている。ア
ーム10,12の基端部には、外部の冷却水供給管3
0,32および排水管34,36の接続口38〜44が
設けられている。
よびチップホルダ22,24は中空になっており、その
内側に冷却水供給管30,32が引き込まれている。ア
ーム10,12の基端部には、外部の冷却水供給管3
0,32および排水管34,36の接続口38〜44が
設けられている。
【0010】図2の(A) に、下部チップホルダ24と下
部電極チップ28との結合(嵌合)状態を示す。上部電
極チップ26と上部チップホルダ22もそれぞれ同じ構
成を有し、同じように結合する。
部電極チップ28との結合(嵌合)状態を示す。上部電
極チップ26と上部チップホルダ22もそれぞれ同じ構
成を有し、同じように結合する。
【0011】図示のようにチップホルダ24はテーパ状
に先細りになっており、電極チップ28の内側はテーパ
状に奥まっている。これらのテーパ部が互いに嵌合する
ことによって、電極チップ28がチップホルダ24に着
脱可能に取付される。チップホルダ24の貫通孔内には
冷却水供給管32が入っていて、その噴水口32aはチ
ップホルダ24の先端部付近に位置している。溶接時、
冷却水供給管32の噴水口32aより噴出した冷却水
は、鎖線で示すように電極チップ28の底面28aに当
たってからチップホルダ24、シャンク20、アーム1
2の各管内および排水管36を通って外へ回収されるよ
うになっている。
に先細りになっており、電極チップ28の内側はテーパ
状に奥まっている。これらのテーパ部が互いに嵌合する
ことによって、電極チップ28がチップホルダ24に着
脱可能に取付される。チップホルダ24の貫通孔内には
冷却水供給管32が入っていて、その噴水口32aはチ
ップホルダ24の先端部付近に位置している。溶接時、
冷却水供給管32の噴水口32aより噴出した冷却水
は、鎖線で示すように電極チップ28の底面28aに当
たってからチップホルダ24、シャンク20、アーム1
2の各管内および排水管36を通って外へ回収されるよ
うになっている。
【0012】しかし、図2の(B) に示すように、電極チ
ップ28がチップホルダ24から抜けると、チップホル
ダ24の上端部が露出し、冷却水供給管32の噴水口3
2aより噴射された冷却水は点線で示すようにチップホ
ルダ24の外へ流れ出る。本実施例では、このように冷
却水が流出ないし漏出し始めると、以下に説明する電極
チップ抜け検出装置がこの事態を直ちに検出することに
よって、早期に安全処置がとられるようになっている。
ップ28がチップホルダ24から抜けると、チップホル
ダ24の上端部が露出し、冷却水供給管32の噴水口3
2aより噴射された冷却水は点線で示すようにチップホ
ルダ24の外へ流れ出る。本実施例では、このように冷
却水が流出ないし漏出し始めると、以下に説明する電極
チップ抜け検出装置がこの事態を直ちに検出することに
よって、早期に安全処置がとられるようになっている。
【0013】図3は、本実施例における電極チップ抜け
検出装置の一構成例を示す。この電極チップ抜け検出装
置は、電極チップ冷却機構の流路における冷却水または
排水の流れ具合を監視して、電極チップがチップホルダ
に装着されているか抜けているかを判定する機能を有し
ている。
検出装置の一構成例を示す。この電極チップ抜け検出装
置は、電極チップ冷却機構の流路における冷却水または
排水の流れ具合を監視して、電極チップがチップホルダ
に装着されているか抜けているかを判定する機能を有し
ている。
【0014】電極チップ冷却機構の流路は、上部電極チ
ップ26に対する流路と下部電極チップ28に対する流
路とが主流路に対して並列に接続されている。つまり、
主冷却水供給管46が上部冷却水供給管30と下部冷却
水供給管32とに分岐し、上部排水管34と下部排水管
36とが合流して主排水管48に通じている。冷却水供
給管30,32は、アーム10,12、シャンク18,
20およびチップホルダ22,24の内側を通って電極
チップ26,28の近くまで延びている。排水管34,
36は、アーム10,12の途中まで延びていて、その
先から電極チップ26,28まではアーム10,12、
シャンク18,20およびチップホルダ22,24の内
側面と冷却水供給管30,32の外側面との間の環状の
空間が排水路を形成している。
ップ26に対する流路と下部電極チップ28に対する流
路とが主流路に対して並列に接続されている。つまり、
主冷却水供給管46が上部冷却水供給管30と下部冷却
水供給管32とに分岐し、上部排水管34と下部排水管
36とが合流して主排水管48に通じている。冷却水供
給管30,32は、アーム10,12、シャンク18,
20およびチップホルダ22,24の内側を通って電極
チップ26,28の近くまで延びている。排水管34,
36は、アーム10,12の途中まで延びていて、その
先から電極チップ26,28まではアーム10,12、
シャンク18,20およびチップホルダ22,24の内
側面と冷却水供給管30,32の外側面との間の環状の
空間が排水路を形成している。
【0015】この電極チップ抜け検出装置では、主排水
管48の途中に水圧計50を設け、この水圧計50の出
力端子を判定回路52の入力端子に接続している。水圧
計50は、排水管48を流れる排水の水圧を検出し、そ
の測定値を表す電気信号WSを出力する。判定回路52
は、水圧計50からの水圧測定値信号WSを入力し、所
定の基準値と比較して判定を行う。
管48の途中に水圧計50を設け、この水圧計50の出
力端子を判定回路52の入力端子に接続している。水圧
計50は、排水管48を流れる排水の水圧を検出し、そ
の測定値を表す電気信号WSを出力する。判定回路52
は、水圧計50からの水圧測定値信号WSを入力し、所
定の基準値と比較して判定を行う。
【0016】電極チップ26,28がチップホルダ2
2,24にそれぞれ装着されているときは、冷却水供給
管30,32の噴水口30a,32aよりそれぞれ出た
冷却水は電極チップ26,28の底面または内側面に当
たってから排水としてチップホルダ22,24等の排水
路および排水管34,36内を流れて主排水管48に回
収されるので、主排水管48を定常な水圧で排水が流れ
る。したがって、水圧計50より得られる水圧測定値信
号WSのレベルは安全値の範囲内にあり、基準値を割る
ことはない。
2,24にそれぞれ装着されているときは、冷却水供給
管30,32の噴水口30a,32aよりそれぞれ出た
冷却水は電極チップ26,28の底面または内側面に当
たってから排水としてチップホルダ22,24等の排水
路および排水管34,36内を流れて主排水管48に回
収されるので、主排水管48を定常な水圧で排水が流れ
る。したがって、水圧計50より得られる水圧測定値信
号WSのレベルは安全値の範囲内にあり、基準値を割る
ことはない。
【0017】しかし、電極チップ26,28のいずれか
一方、たとえば下部電極チップ28が下部チップホルダ
24より抜けると、図2の(B) に示すように、冷却水供
給管32の噴水口32aより出た冷却水はチップホルダ
28の外へ流れ出て、排水として回収されなくなる。し
たがって、上部電極チップ26が上部チップホルダ22
に装着されたままであっても、主排水管48を流れる排
水の流量は半減して水圧が急激に降下し、この水圧の変
化に応じて水圧計50からの水圧測定値信号WSのレベ
ルも急激に低下して基準値を割る。下部電極チップ28
が下部チップホルダ24に装着されたままで、上部電極
チップ26だけが上部チップホルダ22から抜けた場合
でも水圧測定値信号WSのレベルが同様に低下し、両電
極チップ26,28が同時に抜けた場合は水圧測定値信
号WSのレベルは一層急激に低下することになる。
一方、たとえば下部電極チップ28が下部チップホルダ
24より抜けると、図2の(B) に示すように、冷却水供
給管32の噴水口32aより出た冷却水はチップホルダ
28の外へ流れ出て、排水として回収されなくなる。し
たがって、上部電極チップ26が上部チップホルダ22
に装着されたままであっても、主排水管48を流れる排
水の流量は半減して水圧が急激に降下し、この水圧の変
化に応じて水圧計50からの水圧測定値信号WSのレベ
ルも急激に低下して基準値を割る。下部電極チップ28
が下部チップホルダ24に装着されたままで、上部電極
チップ26だけが上部チップホルダ22から抜けた場合
でも水圧測定値信号WSのレベルが同様に低下し、両電
極チップ26,28が同時に抜けた場合は水圧測定値信
号WSのレベルは一層急激に低下することになる。
【0018】こうして水圧測定値信号WSのレベルが基
準値を割ると、判定回路52は、電極チップ26,28
の少なくとも一方がチップホルダ22,24から抜けた
ものと判定し、所定の警報信号ARを発生する。この警
報信号ARが発生されると、制御部(図示せず)から各
部へ制御信号が出され、冷却水供給管46に挿設されて
いる開閉弁(図示せず)が閉じて冷却水の供給が止めら
れたり、溶接電源装置(図示せず)や加圧装置(図示せ
ず)等の動作が止められる等の所要の安全処置がとられ
る。
準値を割ると、判定回路52は、電極チップ26,28
の少なくとも一方がチップホルダ22,24から抜けた
ものと判定し、所定の警報信号ARを発生する。この警
報信号ARが発生されると、制御部(図示せず)から各
部へ制御信号が出され、冷却水供給管46に挿設されて
いる開閉弁(図示せず)が閉じて冷却水の供給が止めら
れたり、溶接電源装置(図示せず)や加圧装置(図示せ
ず)等の動作が止められる等の所要の安全処置がとられ
る。
【0019】このように、電極チップが被溶接材に接着
してチップホルダから抜けたときは本実施例による電極
チップ抜け検出装置がこの異常事態を直ちに検出して早
期に安全処置をとらせるため、溶接不良を防止するとと
もに、冷却水の流出を最小限に食い止めて漏電事故等の
二次災害を防止することができる。したがって、電極チ
ップがチップホルダに装着されているか抜けているかを
監視するために、作業員を配置する必要はなくなる。
してチップホルダから抜けたときは本実施例による電極
チップ抜け検出装置がこの異常事態を直ちに検出して早
期に安全処置をとらせるため、溶接不良を防止するとと
もに、冷却水の流出を最小限に食い止めて漏電事故等の
二次災害を防止することができる。したがって、電極チ
ップがチップホルダに装着されているか抜けているかを
監視するために、作業員を配置する必要はなくなる。
【0020】図4は、本実施例における電極チップ抜け
検出装置の別の構成例を示す。図3のものと同一の構成
・機能を有する部分には同一の参照符号を付してある。
検出装置の別の構成例を示す。図3のものと同一の構成
・機能を有する部分には同一の参照符号を付してある。
【0021】この構成例は、主排水管48に水圧計50
を設けるだけでなく、主冷却水供給管46にも水圧計5
4を設け、両水圧計50,54の出力端子を差動増幅器
56の両入力端子に接続し、差動増幅器56の出力端子
を判定回路52の入力端子に接続したものである。上記
のように、水圧計50からは、主排水管48を流れる排
水の水圧を表す第1の水圧測定値信号WS1 が得られ
る。一方、水圧計54からは、主冷却水供給管46を流
れる冷却水の水圧を表す第2の水圧測定値信号WS2 が
得られる。
を設けるだけでなく、主冷却水供給管46にも水圧計5
4を設け、両水圧計50,54の出力端子を差動増幅器
56の両入力端子に接続し、差動増幅器56の出力端子
を判定回路52の入力端子に接続したものである。上記
のように、水圧計50からは、主排水管48を流れる排
水の水圧を表す第1の水圧測定値信号WS1 が得られ
る。一方、水圧計54からは、主冷却水供給管46を流
れる冷却水の水圧を表す第2の水圧測定値信号WS2 が
得られる。
【0022】電極チップ26,28がそれぞれチップホ
ルダ22,24に装着されているときは、主冷却水供給
管46を流れる冷却水と主排水管48を流れる排水は同
じ流量・水圧になっているので、両水圧計50,54か
らの第1および第2の水圧測定値信号WS1 ,WS2 は
ほぼ等しいレベルになっている。したがって、差動増幅
器56の出力端子には非常に小さな誤差電圧ERが得ら
れる。
ルダ22,24に装着されているときは、主冷却水供給
管46を流れる冷却水と主排水管48を流れる排水は同
じ流量・水圧になっているので、両水圧計50,54か
らの第1および第2の水圧測定値信号WS1 ,WS2 は
ほぼ等しいレベルになっている。したがって、差動増幅
器56の出力端子には非常に小さな誤差電圧ERが得ら
れる。
【0023】電極チップ26,28の一方または双方が
チップホルダ22,24から抜けると、主冷却水供給管
46を流れる冷却水の一部ないし全部が排水として回収
されなくなるため、主排水管48を流れる排水の流量・
水圧は急激に低下し、水圧計50からの第1の水圧測定
値信号WS1 のレベルが急激に低下する。その結果、差
動増幅器56の出力端子に大きな誤差電圧ERが得ら
れ、この誤差電圧ERに応動して判定回路52が異常の
判定信号ARを発生する。
チップホルダ22,24から抜けると、主冷却水供給管
46を流れる冷却水の一部ないし全部が排水として回収
されなくなるため、主排水管48を流れる排水の流量・
水圧は急激に低下し、水圧計50からの第1の水圧測定
値信号WS1 のレベルが急激に低下する。その結果、差
動増幅器56の出力端子に大きな誤差電圧ERが得ら
れ、この誤差電圧ERに応動して判定回路52が異常の
判定信号ARを発生する。
【0024】このように、この構成例においても、電極
チップが被溶接材に接着する等してチップホルダから抜
けたときは、その異常事態を直ちに検出して早期に安全
措置をとらせることができる。さらに、この構成例によ
れば、電極チップ26,28がチップホルダ22,24
から抜けていなくても、どこかで、たとえば電極チップ
とチップホルダとの隙間から冷却水または排水がわずか
でも漏れたときは、直ちにその水漏れを検出することも
可能である。そのような水漏れが発生すると、主冷却水
供給管46を流れる冷却水の流量・水圧に比して主排水
管48を流れる排水の流量・水圧が水漏れ量に応じた分
だけ低下するため、水圧計50からの第1の水圧測定値
信号WS1 のレベルが水圧計54からの第2の水圧測定
値信号WS2 のレベルよりも低下する。そうすると、両
測定値信号WS1 ,WS2 の間に生じた僅かな差が差動
増幅器56によって増幅されて正常時よりもずっと大き
な誤差信号ERが得られる。判定回路52は、この誤差
信号ERの変化を検出し、警報信号ARを発生すること
になる。
チップが被溶接材に接着する等してチップホルダから抜
けたときは、その異常事態を直ちに検出して早期に安全
措置をとらせることができる。さらに、この構成例によ
れば、電極チップ26,28がチップホルダ22,24
から抜けていなくても、どこかで、たとえば電極チップ
とチップホルダとの隙間から冷却水または排水がわずか
でも漏れたときは、直ちにその水漏れを検出することも
可能である。そのような水漏れが発生すると、主冷却水
供給管46を流れる冷却水の流量・水圧に比して主排水
管48を流れる排水の流量・水圧が水漏れ量に応じた分
だけ低下するため、水圧計50からの第1の水圧測定値
信号WS1 のレベルが水圧計54からの第2の水圧測定
値信号WS2 のレベルよりも低下する。そうすると、両
測定値信号WS1 ,WS2 の間に生じた僅かな差が差動
増幅器56によって増幅されて正常時よりもずっと大き
な誤差信号ERが得られる。判定回路52は、この誤差
信号ERの変化を検出し、警報信号ARを発生すること
になる。
【0025】以上、好適な実施例について説明したが、
本発明の技術的思想の範囲内で種々の変形・変更が可能
である。たとえば、上述した実施例では冷却水または排
水の流れ具合を検出する手段として水圧計を用いたが、
流量計を用いてもよい。また水圧計または流量計を主冷
却水供給管46側に設けることも可能である。この場合
でも、電極チップが抜けると、冷却水供給流路における
冷却水の流量・水圧が幾らか変化するので、その変化を
検出すればよい。また、水圧計または流量計を上部冷却
水供給管30または上部排水管34および下部冷却水供
給管32または下部排水管36の双方にそれぞれ設ける
ことによって、上部電極チップ26または下部電極チッ
プ28のどちらが抜けたかを判別するようにしてもよ
い。また、本発明は自動化ラインの溶接ガンやマルチス
ポット溶接機に適用して好適なものであるが、定置式の
抵抗溶接機にももちろん適用可能である。
本発明の技術的思想の範囲内で種々の変形・変更が可能
である。たとえば、上述した実施例では冷却水または排
水の流れ具合を検出する手段として水圧計を用いたが、
流量計を用いてもよい。また水圧計または流量計を主冷
却水供給管46側に設けることも可能である。この場合
でも、電極チップが抜けると、冷却水供給流路における
冷却水の流量・水圧が幾らか変化するので、その変化を
検出すればよい。また、水圧計または流量計を上部冷却
水供給管30または上部排水管34および下部冷却水供
給管32または下部排水管36の双方にそれぞれ設ける
ことによって、上部電極チップ26または下部電極チッ
プ28のどちらが抜けたかを判別するようにしてもよ
い。また、本発明は自動化ラインの溶接ガンやマルチス
ポット溶接機に適用して好適なものであるが、定置式の
抵抗溶接機にももちろん適用可能である。
【0026】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の電極チッ
プ抜け検出方法または装置によれば、電極チップを水冷
するための冷却水の供給路または排水路の流量または水
圧の変化に基づいて電極チップがチップホルダより抜け
ているか否かを検出するようにしたので、作業員による
監視を不要とし、電極チップが抜けた時は直ちに検出し
て早期に所要の安全処置をとらせ、溶接不良、冷却水漏
れ等を防止することができる。
プ抜け検出方法または装置によれば、電極チップを水冷
するための冷却水の供給路または排水路の流量または水
圧の変化に基づいて電極チップがチップホルダより抜け
ているか否かを検出するようにしたので、作業員による
監視を不要とし、電極チップが抜けた時は直ちに検出し
て早期に所要の安全処置をとらせ、溶接不良、冷却水漏
れ等を防止することができる。
【図1】本発明の一実施例による電極チップ抜け検出装
置を適用した抵抗溶接機の要部の構成を示す斜視図であ
る。
置を適用した抵抗溶接機の要部の構成を示す斜視図であ
る。
【図2】実施例における電極チップとチップホルダの結
合(嵌合)状態、および電極チップが抜けたときにチッ
プホルダから冷却水が流出する様子を示す図である。
合(嵌合)状態、および電極チップが抜けたときにチッ
プホルダから冷却水が流出する様子を示す図である。
【図3】実施例における電極チップ抜け検出装置の一構
成例を示す図である。
成例を示す図である。
【図4】実施例における電極チップ抜け検出装置の別の
構成例を示す図である。
構成例を示す図である。
10 上部アーム 12 下部アーム 22 上部チップホルダ 24 下部チップホルダ 26 上部電極チップ 28 下部電極チップ 30,32 冷却水供給管 34,36 排水管 46 主冷却水供給管 48 主排水管 50,54 水圧計 52 判定回路 54 差動増幅器
Claims (2)
- 【請求項1】 チップホルダに嵌合された電極チップに
チップホルダの内側から冷却水を供給して前記電極チッ
プを冷却するようにした抵抗溶接機において、 前記冷却水の供給路または排水路における流量または水
圧を検出し、その流量または水圧の検出値に基づいて前
記チップホルダより前記電極チップが抜けているか否か
を判定することを特徴とする電極チップ抜け検出方法。 - 【請求項2】 チップホルダに嵌合された電極チップに
チップホルダの内側から冷却水を供給して前記電極チッ
プを冷却するようにした抵抗溶接機において、 前記冷却水の供給路または排水路に設けられた流量また
は水圧検出手段と、この流量または水圧検出手段の出力
信号に基づいて前記チップホルダより前記電極チップが
抜けているか否かを判定する判定手段とを具備したこと
を特徴とする電極チップ抜け検出装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25230292A JPH0671459A (ja) | 1992-08-27 | 1992-08-27 | 抵抗溶接機における電極チップ抜け検出方法及び装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25230292A JPH0671459A (ja) | 1992-08-27 | 1992-08-27 | 抵抗溶接機における電極チップ抜け検出方法及び装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0671459A true JPH0671459A (ja) | 1994-03-15 |
Family
ID=17235362
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP25230292A Pending JPH0671459A (ja) | 1992-08-27 | 1992-08-27 | 抵抗溶接機における電極チップ抜け検出方法及び装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0671459A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE102017129409A1 (de) | 2016-12-12 | 2018-06-14 | Smc Corporation | Kühlwassermanagementvorrichtung und diese aufweisende kühlwassermanagementeinheit |
-
1992
- 1992-08-27 JP JP25230292A patent/JPH0671459A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE102017129409A1 (de) | 2016-12-12 | 2018-06-14 | Smc Corporation | Kühlwassermanagementvorrichtung und diese aufweisende kühlwassermanagementeinheit |
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