JPH0671327A - 熱延鋼板の冷却装置 - Google Patents
熱延鋼板の冷却装置Info
- Publication number
- JPH0671327A JPH0671327A JP25374892A JP25374892A JPH0671327A JP H0671327 A JPH0671327 A JP H0671327A JP 25374892 A JP25374892 A JP 25374892A JP 25374892 A JP25374892 A JP 25374892A JP H0671327 A JPH0671327 A JP H0671327A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- header
- pipe
- steel sheet
- rolled steel
- water
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Landscapes
- Heat Treatment Of Strip Materials And Filament Materials (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 鋼板幅方向の水量分布の均一化と切り替え時
間の短縮化を図る。 【構成】 一端は熱延鋼板の上位に配設されたヘッダー
１の上部に接続され、他端はヘッダー１の側面に隣接す
る位置に垂下される如く取り付けられた逆Ｕ字状ノズル
５を、熱延鋼板の幅方向に多数並設した冷却装置におい
て、ヘッダー１を内管３と外管４からなる２重管構成す
る。内管３の両側部長手方向にわたって多数の給水孔３
ａを開設する。これら給水孔３ａに孔径以上の長さＬを
有する直管６を取り付ける。
間の短縮化を図る。 【構成】 一端は熱延鋼板の上位に配設されたヘッダー
１の上部に接続され、他端はヘッダー１の側面に隣接す
る位置に垂下される如く取り付けられた逆Ｕ字状ノズル
５を、熱延鋼板の幅方向に多数並設した冷却装置におい
て、ヘッダー１を内管３と外管４からなる２重管構成す
る。内管３の両側部長手方向にわたって多数の給水孔３
ａを開設する。これら給水孔３ａに孔径以上の長さＬを
有する直管６を取り付ける。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、特に熱延鋼板の上方に
配置され、その上方から熱延鋼板に向かって冷却水を噴
射する冷却装置に関するものである。
配置され、その上方から熱延鋼板に向かって冷却水を噴
射する冷却装置に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】この種の冷却装置として必要な機能は、
鋼板幅方向の水量分布（ノズル１本１本から噴出する
冷却水）が均一であること、ヘッダーからの通水、停
止が短時間で切り替わること、である。この機能が満足
できるものでないと、熱延鋼板を巻き取る時の鋼板温度
が長手方向、幅方向ともに不均一となり、均一な機械的
性質を有する熱延鋼板を製造することはできないからで
ある。
鋼板幅方向の水量分布（ノズル１本１本から噴出する
冷却水）が均一であること、ヘッダーからの通水、停
止が短時間で切り替わること、である。この機能が満足
できるものでないと、熱延鋼板を巻き取る時の鋼板温度
が長手方向、幅方向ともに不均一となり、均一な機械的
性質を有する熱延鋼板を製造することはできないからで
ある。
【０００３】ところで、前記した必要な機能の内、の
熱延鋼板の冷却制御面から考えると、従来は、図１０に
示すように、４〜５個のヘッダー１を１個の給水管２で
給水していたが、緻密な制御を行うためには、図１１に
示すように、１個の給水管２で１個または２個のヘッダ
ー１に給水することが必要である。しかし、このような
図１１に示すものでは、従来の図１０に示すような両側
からの給水は不可能であり、どうしても片側からの給水
となってしまって、ヘッダー幅方向の水量を均一にする
のはさらに難しい状況となる。
熱延鋼板の冷却制御面から考えると、従来は、図１０に
示すように、４〜５個のヘッダー１を１個の給水管２で
給水していたが、緻密な制御を行うためには、図１１に
示すように、１個の給水管２で１個または２個のヘッダ
ー１に給水することが必要である。しかし、このような
図１１に示すものでは、従来の図１０に示すような両側
からの給水は不可能であり、どうしても片側からの給水
となってしまって、ヘッダー幅方向の水量を均一にする
のはさらに難しい状況となる。
【０００４】そこで、ヘッダー幅方向の水量を均一にす
るための手段として、従来より種々のヘッダーが製作さ
れている。例えば図１２に示すものは、現在実際に使用
されている両側給水方式のヘッダー構造のものであり、
このヘッダーの考え方は、ヘッダー本管１ａ内におい
て、給水管２からヘッダー本管１ａの長手方向に吐出さ
れる冷却水の速度圧を下げるべく、ヘッダー１の直角方
向に給水管２から冷却水が吐出されるように給水管２に
開孔２ａを設けたものである。
るための手段として、従来より種々のヘッダーが製作さ
れている。例えば図１２に示すものは、現在実際に使用
されている両側給水方式のヘッダー構造のものであり、
このヘッダーの考え方は、ヘッダー本管１ａ内におい
て、給水管２からヘッダー本管１ａの長手方向に吐出さ
れる冷却水の速度圧を下げるべく、ヘッダー１の直角方
向に給水管２から冷却水が吐出されるように給水管２に
開孔２ａを設けたものである。
【０００５】また、図１３に示すものは、同様の片側給
水方式のヘッダー構造のものであり、ヘッダー本管１ａ
の内部を２重管構造として、ヘッダー１の両側から中央
部に向かって冷却水を供給することで図１２と同様の効
果を得ようとするものである。
水方式のヘッダー構造のものであり、ヘッダー本管１ａ
の内部を２重管構造として、ヘッダー１の両側から中央
部に向かって冷却水を供給することで図１２と同様の効
果を得ようとするものである。
【０００６】次に、の通水、停止時の切り替え時間短
縮の面から考えると、通水、停止時の切り替え時間のば
らつきは、熱延鋼板の長手方向の冷却温度不均一につな
がるので、このばらつきを最小に抑えるために、通水、
停止の切り替え時間を最短にする努力が行われている。
切り替え時間の長短には切り替え用自動弁の作動時間が
大きく影響するが、この作動時間の短縮にはバルブの特
性上限度がある。また、バルブの作動時間を最短にして
も、ヘッダーの特性上切り替え時間（特に通水から停止
への切り替え時間）は短くならない。
縮の面から考えると、通水、停止時の切り替え時間のば
らつきは、熱延鋼板の長手方向の冷却温度不均一につな
がるので、このばらつきを最小に抑えるために、通水、
停止の切り替え時間を最短にする努力が行われている。
切り替え時間の長短には切り替え用自動弁の作動時間が
大きく影響するが、この作動時間の短縮にはバルブの特
性上限度がある。また、バルブの作動時間を最短にして
も、ヘッダーの特性上切り替え時間（特に通水から停止
への切り替え時間）は短くならない。
【０００７】ヘッダーの構造からくる切り替え時間への
影響を図１４を用いて説明すると、先ず（ａ）図に示す
ヘッダー内、ノズル内ともに満水状態の場合から給水管
入口の自動弁を閉操作すると、ノズル内にはサイフォン
効果が働いて、（ｂ）図のように、ノズル内、ヘッダー
内の冷却水がノズルより排出される。この間３〜４秒を
要する。
影響を図１４を用いて説明すると、先ず（ａ）図に示す
ヘッダー内、ノズル内ともに満水状態の場合から給水管
入口の自動弁を閉操作すると、ノズル内にはサイフォン
効果が働いて、（ｂ）図のように、ノズル内、ヘッダー
内の冷却水がノズルより排出される。この間３〜４秒を
要する。
【０００７】そこで、本発明者の内の１名は、実開平１
−１３９９１３号でヘッダーの両端のノズルのみ、立ち
上がり高さを低くするとともにその下端噴出口位置を低
くして、サイフォン効果により、熱延鋼板に当たらない
両端ノズルより冷却水を排出し、中央部分からの冷却水
の排出を早く停止させようとするものを提案した。
−１３９９１３号でヘッダーの両端のノズルのみ、立ち
上がり高さを低くするとともにその下端噴出口位置を低
くして、サイフォン効果により、熱延鋼板に当たらない
両端ノズルより冷却水を排出し、中央部分からの冷却水
の排出を早く停止させようとするものを提案した。
【０００８】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図１２
及び図１３に示すヘッダー構造のものはともに均一な幅
方向水量を得るには不十分であり、また、実開平１−１
３９９１３号に開示したものは、従来のヘッダーと比較
してかなりの効果を得られるものの、まだ十分とはいえ
ない。
及び図１３に示すヘッダー構造のものはともに均一な幅
方向水量を得るには不十分であり、また、実開平１−１
３９９１３号に開示したものは、従来のヘッダーと比較
してかなりの効果を得られるものの、まだ十分とはいえ
ない。
【０００９】本発明は、上記した従来のヘッダーにあっ
た問題点に鑑みてなされたものであり、鋼板幅方向の水
量分布が均一で、しかも、ヘッダーからの通水、停止が
短時間で切り替えられる熱延鋼板の冷却装置を提供する
ことを目的としている。
た問題点に鑑みてなされたものであり、鋼板幅方向の水
量分布が均一で、しかも、ヘッダーからの通水、停止が
短時間で切り替えられる熱延鋼板の冷却装置を提供する
ことを目的としている。
【００１０】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ために、本発明の熱延鋼板の冷却装置は、一端は熱延鋼
板の上位に配設されたヘッダーの上部に接続され、他端
はヘッダーの側面に隣接する位置に垂下される如く取り
付けられた逆Ｕ字状ノズルを、前記熱延鋼板の幅方向に
多数並設した冷却装置において、前記ヘッダーを内外管
からなる２重管構成し、このうち内管の両側部長手方向
にわたって多数の給水孔を開設するとともに、これら給
水孔に孔径以上の長さを有する直管を取り付けた構成と
しているのであり、さらに必要に応じて、前記給水孔の
径を給水側から奥端に向かって順に小径となしているの
である。
ために、本発明の熱延鋼板の冷却装置は、一端は熱延鋼
板の上位に配設されたヘッダーの上部に接続され、他端
はヘッダーの側面に隣接する位置に垂下される如く取り
付けられた逆Ｕ字状ノズルを、前記熱延鋼板の幅方向に
多数並設した冷却装置において、前記ヘッダーを内外管
からなる２重管構成し、このうち内管の両側部長手方向
にわたって多数の給水孔を開設するとともに、これら給
水孔に孔径以上の長さを有する直管を取り付けた構成と
しているのであり、さらに必要に応じて、前記給水孔の
径を給水側から奥端に向かって順に小径となしているの
である。
【００１１】また、本発明の熱延鋼板の冷却装置は、上
記した構成の冷却装置の前記ヘッダー上部に、通水中の
ヘッダー内部圧力に相当する水柱以上の長さを有する垂
直エアー抜き配管を取り付けた構成となしているのであ
る。
記した構成の冷却装置の前記ヘッダー上部に、通水中の
ヘッダー内部圧力に相当する水柱以上の長さを有する垂
直エアー抜き配管を取り付けた構成となしているのであ
る。
【００１２】
【作用】本発明の熱延鋼板の冷却装置は、内管から供給
された冷却水は、給水孔から直管を通って外管の両側部
内壁に衝突したのち、長手方向にわたって均一な水量分
布でノズルからラミナーフロー流となって流出する。こ
の時、給水孔の径を給水側から奥端に向かって順に小径
となすことによって前記水量分布の均一性はさらに良好
となる。
された冷却水は、給水孔から直管を通って外管の両側部
内壁に衝突したのち、長手方向にわたって均一な水量分
布でノズルからラミナーフロー流となって流出する。こ
の時、給水孔の径を給水側から奥端に向かって順に小径
となすことによって前記水量分布の均一性はさらに良好
となる。
【００１３】また、ヘッダー上部に、垂直エアー抜き配
管を取り付けたものでは、通水、停止の切り替え時、ヘ
ッダー内の長手方向に略均一に空気が侵入するので、各
ノズルからの排水を同時にかつ短時間に停止させること
ができる。
管を取り付けたものでは、通水、停止の切り替え時、ヘ
ッダー内の長手方向に略均一に空気が侵入するので、各
ノズルからの排水を同時にかつ短時間に停止させること
ができる。
【００１４】
【実施例】以下、本発明を図１〜図５に示す実施例に基
づいて説明する。図１は本発明の第１実施例を示す図面
で、（ａ）は概略正面図、（ｂ）は（ａ）図のｂ−ｂ断
面図、図２は本発明の第２実施例を示す図１と同様の
図、図３はヘッダーを構成する内管の構造を示す断面
図、図４は内管に開設した給水孔の説明図、図５は内管
に取り付けた直管の効果を説明する図面で、（ａ）はノ
ズル入口の速度ベクトル図、（ｂ）はノズル入口の圧力
を示す図である。
づいて説明する。図１は本発明の第１実施例を示す図面
で、（ａ）は概略正面図、（ｂ）は（ａ）図のｂ−ｂ断
面図、図２は本発明の第２実施例を示す図１と同様の
図、図３はヘッダーを構成する内管の構造を示す断面
図、図４は内管に開設した給水孔の説明図、図５は内管
に取り付けた直管の効果を説明する図面で、（ａ）はノ
ズル入口の速度ベクトル図、（ｂ）はノズル入口の圧力
を示す図である。
【００１５】図１及び図２に示すように、本発明の熱延
鋼板の冷却装置は、ヘッダー１を内管３と外管４との２
重管構成し、このうちの外管４には従来の冷却装置と同
じように、逆Ｕ字状ノズル５がヘッダー１の長手方向に
多数並設されている。一方、内管３には、その両側部長
手方向にわたって多数の給水孔３ａを開設し、これら給
水孔３ａには、図３に示すように、その孔径以上の長さ
Ｌを有する直管６を取り付けている。
鋼板の冷却装置は、ヘッダー１を内管３と外管４との２
重管構成し、このうちの外管４には従来の冷却装置と同
じように、逆Ｕ字状ノズル５がヘッダー１の長手方向に
多数並設されている。一方、内管３には、その両側部長
手方向にわたって多数の給水孔３ａを開設し、これら給
水孔３ａには、図３に示すように、その孔径以上の長さ
Ｌを有する直管６を取り付けている。
【００１６】すなわち、前記給水孔３ａは直管６との相
乗効果によってヘッダー１の長手方向の水量分布を均一
にするものであり、この給水孔３ａの孔径は冷却水量に
よって決定される。しかし、直管６の長さが給水孔３ａ
の孔径未満であると反給水側の水量が給水側より多くな
り、ヘッダー１の長手方向にわたって均一な水量分布が
得られなくなる。
乗効果によってヘッダー１の長手方向の水量分布を均一
にするものであり、この給水孔３ａの孔径は冷却水量に
よって決定される。しかし、直管６の長さが給水孔３ａ
の孔径未満であると反給水側の水量が給水側より多くな
り、ヘッダー１の長手方向にわたって均一な水量分布が
得られなくなる。
【００１７】つまり、本発明では内管３に開設した給水
孔３ａに直管６を取り付けることにより、図５（ａ）に
示すように、各ノズル５の入口での速度ベクトルは白抜
き矢印に示すように各ノズル５側に向くことになり、外
管４の端面壁への衝突がなくなって、ノズル５の入口圧
力が、図５（ｂ）に示すように、ヘッダー１の長手方向
にわたって略均一となり、結果として水量分布が均一と
なるのである。
孔３ａに直管６を取り付けることにより、図５（ａ）に
示すように、各ノズル５の入口での速度ベクトルは白抜
き矢印に示すように各ノズル５側に向くことになり、外
管４の端面壁への衝突がなくなって、ノズル５の入口圧
力が、図５（ｂ）に示すように、ヘッダー１の長手方向
にわたって略均一となり、結果として水量分布が均一と
なるのである。
【００１８】なお、特開昭５０−５９８１０号公報に
は、上記した本願発明の実施例とよく似た２重管構造の
流体噴射装置が開示されているが、この装置を構成する
内管（分散管）では、本実施例における直管６の長さが
０（ゼロ）と同等である。従って、このように直管６の
長さが０と同等の場合には内管に開設した孔から流出す
る冷却水の速度ベクトルは、図６（ａ）に示すように、
外管の端面壁に向かうことになって、各ノズル入口での
速度ベクトルは白抜き矢印で示すように水平となり、端
面壁に冷却水が衝突することにより、ノズルの入口圧力
は、図６（ｂ）に示すように、ヘッダーの端面壁側の圧
力が給水側の圧力よりも大きくなり、その結果、各ノズ
ルから噴出する水の水量分布は均一とならない。
は、上記した本願発明の実施例とよく似た２重管構造の
流体噴射装置が開示されているが、この装置を構成する
内管（分散管）では、本実施例における直管６の長さが
０（ゼロ）と同等である。従って、このように直管６の
長さが０と同等の場合には内管に開設した孔から流出す
る冷却水の速度ベクトルは、図６（ａ）に示すように、
外管の端面壁に向かうことになって、各ノズル入口での
速度ベクトルは白抜き矢印で示すように水平となり、端
面壁に冷却水が衝突することにより、ノズルの入口圧力
は、図６（ｂ）に示すように、ヘッダーの端面壁側の圧
力が給水側の圧力よりも大きくなり、その結果、各ノズ
ルから噴出する水の水量分布は均一とならない。
【００１９】加えて、特開昭５０−５９８１０号公報に
記載の装置を実機に適用しようとすると、導入管から分
散管への支管を全幅方向に複数個設置する必要がある。
この支管を上方に設けた場合、ヘッダーと支管内の容積
分だけ冷却水ＯＮ−ＯＦＦの応答性が悪化するという欠
点がある。また、この支管を横方向に設ける場合には、
ヘッダー間の設置スペースの制約を受け、ヘッダーを密
に設置できなくなり、結果として全体の冷却能力を大き
くできないという問題を有する。
記載の装置を実機に適用しようとすると、導入管から分
散管への支管を全幅方向に複数個設置する必要がある。
この支管を上方に設けた場合、ヘッダーと支管内の容積
分だけ冷却水ＯＮ−ＯＦＦの応答性が悪化するという欠
点がある。また、この支管を横方向に設ける場合には、
ヘッダー間の設置スペースの制約を受け、ヘッダーを密
に設置できなくなり、結果として全体の冷却能力を大き
くできないという問題を有する。
【００２０】また、本実施例では、内管３に開設する給
水孔３ａの孔径（直管６の内径）を、図４に示すよう
に、給水側から奥端に向かって順に小径となし、ヘッダ
ー１の長手方向での水量分布を更に均一となしている。
なお、給水孔３ａの孔径（直管６の内径）は給水側から
奥端に向かって順に小径となすのが理想的であるが、本
発明者らの実験では、給水側から３個目以降は同じ径で
あっても十分均一な水量分布が得られた（図７参照）。
水孔３ａの孔径（直管６の内径）を、図４に示すよう
に、給水側から奥端に向かって順に小径となし、ヘッダ
ー１の長手方向での水量分布を更に均一となしている。
なお、給水孔３ａの孔径（直管６の内径）は給水側から
奥端に向かって順に小径となすのが理想的であるが、本
発明者らの実験では、給水側から３個目以降は同じ径で
あっても十分均一な水量分布が得られた（図７参照）。
【００２１】図２において、７は外管４の上部に例えば
５本取り付けた垂直エアー抜き配管であり、冷却水通水
中のヘッダー内部圧力に相当する水柱以上の長さを有し
ている。従って、この図２に示す実施例では、給水弁を
閉操作した時、ヘッダー１の長手方向において、略均一
にヘッダー１内に空気が侵入し、各ノズル５の排水を同
時に、かつ、短時間に停止させることができる。なお、
図１及び図２中の８は多孔板を示す。
５本取り付けた垂直エアー抜き配管であり、冷却水通水
中のヘッダー内部圧力に相当する水柱以上の長さを有し
ている。従って、この図２に示す実施例では、給水弁を
閉操作した時、ヘッダー１の長手方向において、略均一
にヘッダー１内に空気が侵入し、各ノズル５の排水を同
時に、かつ、短時間に停止させることができる。なお、
図１及び図２中の８は多孔板を示す。
【００２２】次に、本発明の効果を確認するために行っ
た実験結果について説明する。図７は図２に示す本発明
の実施例を適用したもの、図８は特開昭５０−５９８１
０号公報に記載の装置を適用したもの、図９は図１２に
示す装置を適用したものであり、それぞれ横軸はノズル
番号、縦軸は流量を平均流量で除した値である。
た実験結果について説明する。図７は図２に示す本発明
の実施例を適用したもの、図８は特開昭５０−５９８１
０号公報に記載の装置を適用したもの、図９は図１２に
示す装置を適用したものであり、それぞれ横軸はノズル
番号、縦軸は流量を平均流量で除した値である。
【００２３】図７〜図９より明らかなように、本発明の
冷却装置を使用した場合、従来装置と比較して、ヘッダ
ー長手方向の水量分布の変動量を１／６．５に減少させ
ることができた。また、図７と図８の装置を用いて、ヘ
ッダー通水状態より給水弁を閉操作した時点から全ての
ノズルからの排水が停止するまでの時間を比較したとこ
ろ、図８の装置では３．５秒かかったのに対して、図７
の本発明の実施例装置では２．１秒であった。
冷却装置を使用した場合、従来装置と比較して、ヘッダ
ー長手方向の水量分布の変動量を１／６．５に減少させ
ることができた。また、図７と図８の装置を用いて、ヘ
ッダー通水状態より給水弁を閉操作した時点から全ての
ノズルからの排水が停止するまでの時間を比較したとこ
ろ、図８の装置では３．５秒かかったのに対して、図７
の本発明の実施例装置では２．１秒であった。
【００２４】以上のように、本発明の実施例装置を使用
した場合、ヘッダー長手方向の水量分布の均一化と給水
弁を閉操作したのち、全てのノズルから排水が停止する
までの時間の短縮化が図れることが判明した。
した場合、ヘッダー長手方向の水量分布の均一化と給水
弁を閉操作したのち、全てのノズルから排水が停止する
までの時間の短縮化が図れることが判明した。
【００２５】
【発明の効果】以上説明したように、本発明装置を使用
すれば、鋼板幅方向の水量分布が均一で、しかも、ヘッ
ダーからの通水、停止が短時間で切り替えられるので、
熱延鋼板への長手及び幅方向の水量分布が均一となり、
均一な機械的性質を有する熱願鋼板の製造が可能とな
る。
すれば、鋼板幅方向の水量分布が均一で、しかも、ヘッ
ダーからの通水、停止が短時間で切り替えられるので、
熱延鋼板への長手及び幅方向の水量分布が均一となり、
均一な機械的性質を有する熱願鋼板の製造が可能とな
る。
【図１】本発明の第１実施例を示す図面で、（ａ）は概
略正面図、（ｂ）は（ａ）図のｂ−ｂ断面図である。
略正面図、（ｂ）は（ａ）図のｂ−ｂ断面図である。
【図２】本発明の第２実施例を示す図１と同様の図であ
る。
る。
【図３】ヘッダーを構成する内管の構造を示す断面図で
ある。
ある。
【図４】内管に開設した給水孔の説明図である。
【図５】内管に取り付けた直管の効果を説明する図面
で、（ａ）はノズル入口の速度ベクトル図、（ｂ）はノ
ズル入口の圧力を示す図である。
で、（ａ）はノズル入口の速度ベクトル図、（ｂ）はノ
ズル入口の圧力を示す図である。
【図６】特開昭５０−５９８１０号公報に記載の装置の
場合における、図５と同様の図面である。
場合における、図５と同様の図面である。
【図７】図２に示す本発明の実施例を適用した場合の実
験結果を示す図面で、横軸はノズル番号、縦軸は流量を
平均流量で除した値である。
験結果を示す図面で、横軸はノズル番号、縦軸は流量を
平均流量で除した値である。
【図８】特開昭５０−５９８１０号公報に記載の装置を
適用した場合の実験結果を示す図面で、横軸はノズル番
号、縦軸は流量を平均流量で除した値である。
適用した場合の実験結果を示す図面で、横軸はノズル番
号、縦軸は流量を平均流量で除した値である。
【図９】図１２に示す装置を適用した場合の実験結果を
示す図面で、横軸はノズル番号、縦軸は流量を平均流量
で除した値である。
示す図面で、横軸はノズル番号、縦軸は流量を平均流量
で除した値である。
【図１０】従来装置のヘッダー給水管の説明図である。
【図１１】本発明装置のヘッダー給水管の説明図であ
る。
る。
【図１２】従来の両側給水の場合のヘッダーの構造を示
す図面である。
す図面である。
【図１３】従来の片側給水の場合のヘッダーの構造を示
す図面である。
す図面である。
【図１４】ヘッダー構造からくる切り替え時間への影響
を示す図面である。
を示す図面である。
１ ヘッダー ３ 内管 ３ａ 給水孔 ４ 外管 ５ ノズル ６ 直管 ７ 垂直エアー抜き配管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 北村 努 和歌山県和歌山市湊1850番地 住友金属工 業株式会社和歌山製鉄所内 (72)発明者 宮本 仁人 和歌山県和歌山市湊1850番地 住金マネジ メント株式会社内
Claims (3)
- 【請求項１】 一端は熱延鋼板の上位に配設されたヘッ
ダーの上部に接続され、他端はヘッダーの側面に隣接す
る位置に垂下される如く取り付けられた逆Ｕ字状ノズル
を、前記熱延鋼板の幅方向に多数並設した冷却装置にお
いて、前記ヘッダーを内外管からなる２重管構成し、こ
のうち内管の両側部長手方向にわたって多数の給水孔を
開設するとともに、これら給水孔に孔径以上の長さを有
する直管を取り付けたことを特徴とする熱延鋼板の冷却
装置。 - 【請求項２】 前記給水孔の径を給水側から奥端に向か
って順に小径となるようにしたことを特徴とする請求項
１記載の熱延鋼板の冷却装置。 - 【請求項３】 前記ヘッダー上部に、通水中のヘッダー
内部圧力に相当する水柱以上の長さを有する垂直エアー
抜き配管を取り付けたことを特徴とする請求項１又は２
記載の熱延鋼板の冷却装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4253748A JP2528774B2 (ja) | 1992-08-27 | 1992-08-27 | 熱延鋼板の冷却装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4253748A JP2528774B2 (ja) | 1992-08-27 | 1992-08-27 | 熱延鋼板の冷却装置 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0671327A true JPH0671327A (ja) | 1994-03-15 |
| JP2528774B2 JP2528774B2 (ja) | 1996-08-28 |
Family
ID=17255595
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP4253748A Expired - Lifetime JP2528774B2 (ja) | 1992-08-27 | 1992-08-27 | 熱延鋼板の冷却装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2528774B2 (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH0890044A (ja) * | 1994-09-26 | 1996-04-09 | Hitachi Ltd | 圧延機用冷却装置 |
| JP2011183405A (ja) * | 2010-03-04 | 2011-09-22 | Jfe Steel Corp | 熱鋼板の冷却装置および冷却方法 |
| WO2018192968A1 (de) * | 2017-04-18 | 2018-10-25 | Sms Group Gmbh | Vorrichtung und verfahren zum kühlen von metallbändern oder -blechen |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN103266203B (zh) * | 2013-06-10 | 2014-12-31 | 鞍钢股份有限公司 | 一种钢板冷却装置及方法 |
-
1992
- 1992-08-27 JP JP4253748A patent/JP2528774B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH0890044A (ja) * | 1994-09-26 | 1996-04-09 | Hitachi Ltd | 圧延機用冷却装置 |
| JP2011183405A (ja) * | 2010-03-04 | 2011-09-22 | Jfe Steel Corp | 熱鋼板の冷却装置および冷却方法 |
| WO2018192968A1 (de) * | 2017-04-18 | 2018-10-25 | Sms Group Gmbh | Vorrichtung und verfahren zum kühlen von metallbändern oder -blechen |
| US11534809B2 (en) | 2017-04-18 | 2022-12-27 | Sms Group Gmbh | Device for cooling metal strips or sheets |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP2528774B2 (ja) | 1996-08-28 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| KR101945311B1 (ko) | 금속 스트랜드 냉각 방법, 및 냉각 매체의 체적 유동을 간헐적으로 허용 및 차단하는 스위칭 밸브 | |
| CN102834193B (zh) | 钢板的冷却装置和钢板的冷却方法 | |
| US7406850B2 (en) | Hot rolled strip cooling device with coolant header | |
| JP2528774B2 (ja) | 熱延鋼板の冷却装置 | |
| CA1134188A (en) | Stock supply system for paper machine | |
| US20090159233A1 (en) | Method for Manufacturing Molten Metal Plated Steel Strip | |
| CA2160754C (en) | Process for the production of a breast box for a paper or cartonmaking machine as well as an intermediate portion for carrying out the process | |
| JPS6314053B2 (ja) | ||
| HU209419B (en) | Fire-proof plate system for latch consists of three plates | |
| JP2002121616A (ja) | 高温被冷却板の水切り方法及び装置 | |
| WO2019206045A1 (zh) | 一种进水水流控制装置及洗衣机 | |
| CN106524793B (zh) | 一种换热器 | |
| JP4492092B2 (ja) | 流体噴射ノズル及びそれを用いた鋼材の冷却方法 | |
| JP3157635B2 (ja) | 高温金属板の下面冷却装置 | |
| JPH08155527A (ja) | 熱間圧延金属帯の冷却装置 | |
| JP2833474B2 (ja) | 鋼板の冷却方法および装置 | |
| JPH0515364Y2 (ja) | ||
| SU1253691A1 (ru) | Насадок дл охлаждающих устройств | |
| JP2006175802A (ja) | 印刷紙の乾燥装置における熱風吹き出し機構 | |
| JP2550308Y2 (ja) | 冷却ノズルヘッダー | |
| JPH06254617A (ja) | 鋼板上面冷却装置 | |
| US5873949A (en) | Device for pressurized water discharge pipe | |
| JPH0515365Y2 (ja) | ||
| JP3626565B2 (ja) | 冷却用スプレーノズル | |
| JPH0231163Y2 (ja) |