JPH067083B2 - 内燃機関の吸入空気量検出装置 - Google Patents

内燃機関の吸入空気量検出装置

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JPH067083B2
JPH067083B2 JP11225484A JP11225484A JPH067083B2 JP H067083 B2 JPH067083 B2 JP H067083B2 JP 11225484 A JP11225484 A JP 11225484A JP 11225484 A JP11225484 A JP 11225484A JP H067083 B2 JPH067083 B2 JP H067083B2
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    • G01FMEASURING VOLUME, VOLUME FLOW, MASS FLOW OR LIQUID LEVEL; METERING BY VOLUME
    • G01F1/00Measuring the volume flow or mass flow of fluid or fluent solid material wherein the fluid passes through a meter in a continuous flow
    • G01F1/05Measuring the volume flow or mass flow of fluid or fluent solid material wherein the fluid passes through a meter in a continuous flow by using mechanical effects
    • G01F1/20Measuring the volume flow or mass flow of fluid or fluent solid material wherein the fluid passes through a meter in a continuous flow by using mechanical effects by detection of dynamic effects of the flow
    • G01F1/28Measuring the volume flow or mass flow of fluid or fluent solid material wherein the fluid passes through a meter in a continuous flow by using mechanical effects by detection of dynamic effects of the flow by drag-force, e.g. vane type or impact flowmeter

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は内燃機関の吸入空気量をその全領域に亘って、
高い精度で求める内燃機関の吸入空気量検出装置に関す
る。
[従来技術] 近年、内燃機関の制御の電子化が広汎に進められている
が、吸入空気量を電気的に検出して、これに基づき内燃
機関の燃料噴射量や点火時期,あるいは排ガス再循環
(EGR)量等を制御するものが知られている。例え
ば、代表的なものとして、電気的に、内燃機関の吸入空
気量を検出して内燃機関への燃料供給量を演算し、吸気
管への燃料噴射により燃料を供給する所謂電子制御式燃
料噴射装置を挙げることができる。こうした燃料噴射
量,点火時期,空燃比あるいはEGR量等を制御する電
子式の制御装置においては、内燃機関を緻密に制御する
為に内燃機関の吸入空気量を精度よく検出する必要があ
る。最近、内燃機関の低燃費化・高性能化によって最低
吸入空気量は低下し、他方最大吸入空気量は増加すると
いう傾向にあって、吸入空気量の測定範囲は最低吸入空
気量の約50倍(通常の内燃機関の場合)から約100
倍(過給機付きの内燃機関の場合)にのぼっている。
こうした広い測定範囲に亘って高い精度、例えば全領域
に亘って±2%以内の精度で吸入空気量を検出し、マイ
クロコンピユータ等のデジタル制御の手法に取込む為に
は、A/D変換器の分解能も1/210ないし1/2
12が必要となるが、分解能が1/210ないし1/2
12のA/D変換器は変換時間が長くかかかる上、一般
に4〜8ビットのマイクロコンピユータを用いて構成さ
れた自動車用の電子制御回路に接続しようとすると、構
成が繁雑となってしまい、それ自身のコストの高さに加
えて装置全体も高価になってしまうといった問題があっ
た。この為、1/2程度の分解能のA/D変換器を用
いて、高い精度で吸入空気量を検出することのできる手
法として、例えば特開昭58−44231号公報におけ
る「吸入空気量と出力値との関係が吸入空気量が出力値
の1より大の次数の項をすくなくとも含む式により表わ
されるよう設定される」吸入空気量測定装置を用いたエ
ンジン制御装置等、幾つか提案されているが、この場合
には特殊な吸入空気量測定装置等を必要とするといった
問題が存在した。
[発明の目的] 本発明の目的は特殊な吸入空気量測定装置や高い分解能
のA/D変換器等を必要とすることなく、吸入空気量の
全領域に亘って、高い精度で吸入空気量を検出する内燃
機関の吸入空気量検出装置を提供することにある。
[発明の構成] かかる目的を達成する為になされた本発明の構成は、第
1図に図示する如く、 内燃機関の回転数を検出する回転数検出手段と、該内燃
機関の負荷量を上記回転数以外のパラメータに基づいて
検出する負荷量検出手段と、 多数のしきい値を有し、該内燃機関の実吸入空気量をど
のしきい値とどのしきい値との間にあるかによって所定
の大きさに量子化して測定する吸入空気量測定手段と、 該量子化値が変化した時刻に実吸入空気量がそれに対応
するしきい値を横切ったとみて、その時刻における実吸
入空気量を確定する実吸入空気量確定手段と、 上記量子化値変化時からの上記回転数の変化量,上記回
転数の変化に対して予め与えられた上記実吸入空気量の
変化率,上記量子化値変化時からの上記負荷量の変化
量,および上記負荷量の変化に対して予め与えられた上
記実吸入空気量の変化率に基づいて、上記量子化値変化
時からの上記実吸入空気量の変化量を算出する実吸入空
気量変化量算出手段と、 上記実吸入空気量確定手段にて確定された量子化値変化
時の実吸入空気量を、上記実吸入空気量変化量算出手段
にて算出した量子化値変化時からの実吸入空気量の変化
量にて補正し、上記内燃機関に吸入される実吸入空気量
を算出する実吸入空気量算出手段と、 を備えたことを特徴とする内燃機関の吸入空気量検出装
置を要旨としている。
[作用] このように構成された本発明では、吸入空気量測定手段
は多数のしきい値を有し、内燃機関の実吸入空気量をど
のしきい値とどのしきい値との間にあるかによって所定
の大きさに量子化して測定する。すると、実吸入空気量
確定手段は、該量子化値が変化した時刻に実吸入空気量
がそれに対応するしきい値を横切ったとみて、その時刻
における実吸入空気量を確定する。
次に、上記量子価値が変化した後、実吸入空気量変化量
算出手段は、量子化値変化時からの内燃機関回転数の変
化量,その回転数の変化に対して予め与えられた実吸入
空気量の変化率,量子化値変化時からの内燃機関負荷量
の変化量,およびその負荷量の変化に対して予め与えら
れた実吸入空気量の変化率に基づいて、上記量子化値変
化時からの実吸入空気量の変化量を算出する。
更に、実吸入空気量算出手段は、実吸入空気量確定手段
にて確定された量子化値変化時の実吸入空気量を、実吸
入空気量変化量算出手段にて算出した量子化値変化時か
らの実吸入空気量の変化量にて補正し、上記内燃機関に
吸入される実吸入空気量を算出する。このため、吸入空
気量測定手段の分解能を高めることなく、すなわち、し
きい値の間隔を狭めることなく、吸入空気量の検出精度
を向上させることが可能となる。
[実施例] 以下本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
第2図は本発明の一実施例として内燃機関の吸入空気量
検出装置を用いてなる内燃機関の燃料噴射量制御装置の
概略構成図、第3図は電子制御回路のブロツク図を中心
とする電気系の系統図である。図において、20は4気
筒4サイクルの火花点火式のエンジンであって、その吸
入空気は上流より、エアクリーナ21,エアフローメー
タ22,吸気管23,サージタンク24,吸気分岐管2
5を介して各気筒に吸入され、一方燃料は図示しない燃
料タンクより圧送されて吸気分岐管25に設けられた燃
料噴射弁26a,26b,26c,26dから噴射・供
給されるよう構成されている。燃料噴射はバッテリ27
よりキースイッチ27aを介して電力の供給を受けて作
動する電子制御回路28によって制御されており、電子
制御回路28はディストリビュータ29内に設けられた
回転数センサ30によって検出されたエンジン20の回
転数と、エアフローメータ22,スロットルセンサ3
2,回転数センサ30の各出力信号から後述の手法によ
って求める吸入空気量とによって基本燃料噴射量を求
め、燃料噴射制御を行なうよう構成されている。なお、
実際の燃料噴射量は、この基本燃料噴射量を、種々の補
正係数、例えば暖機センサ33によって検出されたエン
ジン20冷却水の水温THWによって補正して算出され
る。
回転数センサ30はエンジン20のクランク軸と同期し
て回転するリングギアに対向して設けられているもの
で、エンジン回転数に比例した周波数のパルス信号を出
力する。又、暖機センサ33は、サーミスタ等の感温素
子からなり、エンジンの温度を代表する冷却水温を検出
する。ディストリビュータ29は特に図示していないが
各気筒に対する4個の点火プラグに対して、点火回路3
5に発生する高電圧の点火信号を供給している。点火回
路35は電子制御回路28によって制御されており、点
火時期や通電時間等は電子制御回路28によって指示さ
れている。この点火回路35はイグナイタと点火コイル
によって構成されている。
次に第3図に拠って電子制御回路28の構成について説
明する。図において、100は所定のプログラムに従っ
て点火時期や燃料噴射量等を演算する中央処理ユニット
(CPU)、101は回転数センサ30からのパルス信
号を入力するパルス入力回路、102はパルス入力回路
を介して入力されたパルス信号によって所定のクランク
角度において割込信号を発生する割込制御回路、103
は時間を計測する為のタイマ、105はプログラムやデ
ータ等を予め記憶しておく読み出し専用のメモリ(RO
M)、106はデータ等を一時的に記憶しておく読み書
き可能なメモリ(RAM)、108はキースイッチ27
aをオフとした後も記憶されたデータの内容を維持する
バックアップRAM、110は燃料噴射弁26a〜26
dを駆動する出力回路、112は点火回路35を駆動す
る出力回路、114はエアフローメータ22,暖機セン
サ33,スロットルセンサ32からのアナログ信号を8
ビットのディジタル量に変換して入力するA/D変換入
力回路、116はキースイッチ27aを介してバッテリ
27より電力の供給をうけ電子制御回路28全体に定電
圧を供給する電源回路、118はキースイッチ27aを
介するこくなくバッテリ27に接続されバックアップR
AM108に電力を供給するもう一つの電源回路、12
0は上記の各回路を相互に接続するデータバスである。
出力回路110は図示しないカウンタを備えており、C
PU100によって燃料噴射時間τがセットされると所
定のタイミングでカウントダウンを開始し、これが零と
なるまで燃料噴射弁を開弁して燃料噴射量を制御する。
又、A/D変換入力回路114は図示しない逐次比較型
(A/D変換時間が数+μsecと高速のもの)を備えて
おり、エアフローメータ22からの吸入空気量信号AF
M,暖機センサ33からの冷却水温度信号THW,スロ
ットルセンサ32からのスロットル弁の開度信号TAを
各々分解能1/2でA/D変換して、読み込むことが
できるよう構成されている。なお、A/D変換入力回路
114は、分解能未満の数値を切り捨てることによって
ディジタル量に変換している。
次に以上の構成をもって行なわれる内燃機関の燃料噴射
量制御装置の動作、特に吸入空気量の演算と燃料噴射量
の算出の方法について第4図,第5図に依拠して説明す
る。第4図は内燃機関の燃料噴射量制御装置において行
なわれる基本的な制御ルーチンを示すフローチャート、
第5図は吸入空気量演算ルーチンを示すフローチャート
である。
キースイッチ27aがオンとされてエンジン20が始動
されると内燃機関の燃料噴射量制御装置は第4図に示す
制御ルーチンを起動し、Aよりその処理を開始する。ま
ずステップ200ではCPU100の内部レジスタをク
リアするといった初期化の処理が行なわれる。続くステ
ップ210ではエンジンの運転状態として、エンジン2
0への吸入空気量Q(n),回転数Na,暖機状態を
示す冷却水温THWa,スロットル開度Ta等を各々の
信号より読み込む処理が行なわれる。ステップ210に
おいて読み込まれるこれらの運転状態を示す変数のう
ち、エンジン20の回転数Naは、30゜CA毎に回転数
センサ30に発生するパルス信号の間隔を入力回路10
1,割込制御回路102を介して検出し、その逆数をと
るといった演算により求めることができる。又、エアフ
ローメータ22によって検出される吸入空気量Q
(n)や暖機センサ33によって検出される冷却水温
THWa,スロットルセンサ32によって検出されるス
ロットル開度Taは、いずれもA/D変換入力回路11
4のA/D変換器によって8ビットのディジタル量に量
子化されており、その分解能は1/2である。ステッ
プ210に続くステップ220,ステップ230,ステ
ップ240は、各々吸入空気量演算ルーチン,エンジン
回転数とエンジン負荷量(例えばQ/N)などからマッ
プを用いて点火時期を求める点火時期演算ルーチン,エ
ンジン回転数や吸入空気量及び他のエンジンパラメータ
に基づいて計算又はマップを用いて燃料噴射量を求める
燃料噴射量演算ルーチンであって、このうち点火時期演
算ルーチンと燃料噴射量演算ルーチンについては周知の
ものなので省略し、吸入空気量演算ルーチンについて、
後で詳述するものとする。ステップ220,ステップ2
30,ステップ240の処理の後、制御はステップ21
0へ戻って上述のステップ210ないしステップ240
の処理を繰返す。尚、実際に求められた所定のタイミン
グで点火回路35を出力回路112を介して駆動する周
知の点火時期制御ルーチンや、燃料噴射弁26a〜26
dを出力回路110を介して開弁・制御する周知の燃料
噴射量制御ルーチン等は、回転数センサ30からのパル
ス信号によって所定のクランク角毎に起動される図示し
ない割込ルーチンとして処理されている。
次に吸入空気量演算ルーチン(ステップ220)の詳細
について説明する。吸入空気量演算ルーチンは、第5図
Sより処理を開始するが、まずステップ300ではエア
フローメータ22によって検出され、8ビットのA/D
変換が行なわれた吸入空気量のデータQ(n)(第4
図、ステップ210において読み込まれる)が更新され
たか否かの判断が行なわれる。これは、前回本ルーチン
が実行された時の吸入空気量の値と比較することにより
判断され、更新されていれば処理はステップ303へ移
り、本ルーチンの演算に用いられる基準の回転数Noと
スロットル開度Toとを、この時点のエンジン20の回
転数Naとスロットル開度Taとによって更新する処理
が行なわれ、ステップ306へ処理は進む。他方、ステ
ップ300での判断が「NO」、即ちエアフローメータ
22によって検出された空気量Q(n)が更新されて
いなければ、処理はステップ303をとばしてステップ
306へ進む。ここでステップ306は回転数Nの偏差
量ΔNを求める処理を行なうステップ、310はスロッ
トル開度Tの偏差量ΔTを求める処理を行なうステップ
である。ここで偏差量ΔN,ΔTは各々第4図のフロー
チャートにおけるステップ210において検出された回
転数Na,スロットル開度Taと前述の如く更新されて
基準となる回転数No,スロットル開度Toとの偏差と
して求められる。又、320はエンジン20の回転数N
aから吸入空気量の変化量ΔQNaを求める処理を行な
うステップ、330はエンジン20の負荷を表わすスロ
ットル開度Taから吸入空気量の変化量ΔQTaを求め
る処理を行なうステップ、を各々表わしている。ここで
ΔQNa,ΔQTaは各々第6図,第7図に示すグラフ
に従って求められるが、これら回転数Nと吸入空気量の
変化量ΔQNとの関係及びスロットル開度Tと吸入空気
量変化量ΔQTとの関係は、予めROM105内にマッ
プとして記憶されている。又、340は、ステップ30
6ないしステップ330でもとめた諸値ΔN,ΔT,Δ
QNa,ΔQTaより吸入空気量の変化量のトータルΔ
Qを次式(1)により演算する処理が行なわれるステッ
プを表わしている。即ち、 ΔQ=ΔQNa×ΔN+ΔQTa×ΔT ………(1) である。350は、ステップ340で求めた吸入空気量
の変化量のトータルΔQを後述する吸入空気量の基準値
Qadに加えて、現在の吸入空気量Qtを求める処理が行
なわれるステップを示している。以上の処理ののち制御
はRへ抜けて、本制御ルーチン、即ち吸入空気量演算ル
ーチンを終了する。
第5図に示す吸入空気量演算ルーチンによる吸入空気量
演算の手法をについて次に詳述する。エンジン20への
吸入空気量はエンジン20の回転数Nと負荷との積とし
て定まることから、第8図にQ(n−1)ないしQ
(n+2)で例示するような等空気量線を想定すること
ができる。(但し、ここでは実施例として負荷をスロッ
トル開度Tで与えるものとする。)即ち、等空気量線と
は、エンジン20への吸入空気量が一定であるようなエ
ンジン20の回転数と負荷との組合せをプロットしたも
のと考えることができる。本実施例においてはエアフロ
ーメータ22の出力はA/D変換入力回路に備えられた
8ビットのA/D変換器で変換されることから、分解能
1/2のデータとして255本の等空気量線を考える
ことができ、第8図のQ(n−1)ないしQ(n+
2)とは、エアフローメータ22によって検出されA/
D変換された後の吸入空気量に対応する値がn−1ない
しn+2であるような等空気量線を示している。
吸入空気量が次第に増加して、エアフローメータ22に
よって検出された吸入空気量がQ(n−1)からQ
(n)に移った直後にはステップ300,303の処理
によって、基準となるエンジン20の回転数Noと負
荷、即ち本実施例ではスロットル開度Toとの値は各々
更新されており、このときエンジン20の吸入空気量は
第8図の点U(No,To)に対応して与えられること
になる。この点U(No,To)を後の吸入空気量計算
上の基準点とする。すなわち、A/D変換入力回路11
4は、切り捨てによってA/D変換を行っているので、
A/D変換された吸入空気量がQ(n−1)からQ
(n)に移ったときは、実際の吸入空気量がほぼQ
(n)と等しい。従って、この点U(No,To)は
吸入空気量Q(n)に対応する等吸入空気量曲線上に
位置し、吸入空気量計算の基準とすることができるので
ある。その後、更に吸入空気量が増加して、例えば第8
図の点T(Na,Ta)まで実際の吸入空気量が変化し
たとする。このとき、エアフローメータ22によって測
定される吸入空気量は最大量の1/2で量子化(即ち
ディジタル量化)されているのでQ(n)のままであ
る。
しかしながらエンジンの回転数Nとスロットル開度Tと
は変化しているので、第5図に示したフローチャートの
ステップ306,310において基準点(No,To)
との偏差量ΔN,ΔTが求められる。吸入空気量はエン
ジン20の回転数Nと負荷(ここではスロットル開度
T)との積に比例するが回転数と負荷とは独立に変化す
る変数であることから、吸入空気量Qの変化量(微分
値)dQは偏微分によって、 として与えられることが分る。そこで予めエンジン20
の回転数Nに対する吸入空気量の変化量dQ/dN及び
エンジン20のスロットル開度Tに対する吸入空気量の
変化量dQ/dTを、各々を実験によって求めておけ
ば、dN,dTを知ることによって吸入空気量Qの変化
量dQを求めることができる。実験的に求められたdQ
/dNをΔQNとして回転数Nとの関係を示したのが第
6図のグラフ、同じくdQ/dTをΔQTとしてスロッ
トル開度Tとの関係を示したのが第7図のグラフであ
る。従って、第5図フローチャートのステップ320,
330では、その時点のエンジン20の回転数Naとス
ロットル開度Taとに対応する吸入空気量の変化量ΔQ
Na及びΔQTaを各々ROM105内のマップより求
める処理が行なわれることになる。この結果式(1)に
従って吸入空気量の変化量のトータルΔQが求められ
(ステップ340)、基準点における吸入空気量(ここ
ではQ(n))を空気量の基準値Qadとして前記変化
量のトータルΔQをこれに加えて実際の吸入空気量Qt
が求められる(ステップ350)。こうして、第8図に
おける点T(Na,Ta)に対応する吸入空気量Qt
が、エアフローメータ22による吸入空気量検出の分解
能(1/2)を上回る分解能(おおよそ1/211
で求められたことになる。このことは、エンジン20の
回転数Nはクランク角の30゜CAに対応する時間をタイ
マ103を用いて、精密に測定しており、通常±1μse
c程度の精度で測定していることから例えばその回転数
が1200rpmであれば±0.5%(1/2000)程度の
精度を有し、他方スロットル開度Tは測定範囲が8°〜
40°程度であって最小値に対して最大値が約5倍程度
と吸入空気量の変化範囲約50〜100倍に対して1/
10〜1/20程度である為、最悪でも±2%程度の精
度を確保することができる、という理由によっている。
なお、上記実施例において、回転数センサ30が回転数
検出手段に、スロットルセンサ32が負荷量検出手段
に、更に、エアフローメータ22およびA/D変換入力
回路114が吸入空気量測定手段に、それぞれ相当す
る。
また、上記実施例において、ステップ350における、
基準点の吸入空気量を基準値Qadとする処理が実吸入空
気量確定手段に、同じくステップ350の式(1)を演
算する処理が実吸入空気量算出手段に、ステップ303
〜ステップ340が実吸入空気量変化量算出手段に、そ
れぞれ相当する処理である。
更に、上記実施例では、切り捨てによって量子化してい
るので量子化された吸入空気量がQ(n−1)からQ
(n)に変化したとき、基準値Qadとして吸入空気量Q
(n)を選ぶことができるが、切り上げによって量子化
される場合はQ(n−1)が、四捨五入によって量子化
される場合はQ(n)とQ(n−1)との中間の値が、
それぞれ基準値Qadとして選ばれることはいうまでもな
い。
以上のように構成された本実施例においては、エアフロ
ーメータ22によって測定され8ビットのディジタル量
に変換されたエンジン20への吸入空気量の値が変化し
た時のエンジン20の回転数Noとスロットル開度To
とを基準値として、その後のエンジンの回転数とスロッ
トル開度との各々の変化量ΔN,ΔTを求め、その変化
量に基づいてエアフローメータ22により検出された吸
入空気量を補正してエンジン20の実吸入空気量を演算
し、この実吸入空気量に基づいて燃料噴射量を求め燃料
噴射を制御するよう構成されている。
従って、その変化範囲が50〜100倍に亘る吸入空気
量の変化を、8ビットのA/D変換器を用いているのに
もかかわらず、全範囲に亘って1/211程度の分解能
で検出することができ、燃料噴射量を精度よく制御する
ことができる。この結果、エンジン20の空燃比を精密
にコントロールすることが可能となり、燃費の改善や排
ガス浄化性の向上を計ることができる。又、8ビットの
A/D変換器で11〜12ビット程度の分解能をもって
吸入空気量の測定ができることから、装置全体の構成が
簡略化できると共に、製造コストを低く押えることも可
能となった。
尚、上述の実施例においては、エンジン20の負荷とし
てスロットルセンサ32によって検出されたスロットル
開度Tを用いたが、これ以外に吸気管圧力やエンジン2
0の出力トルクなどエンジン20の負荷を表わす諸値を
負荷を表わす変数として用いて、本発明を実施すること
も何等差支えない。又、本実施例では、吸入空気量Qを
吸入空気量演算ルーチンにより求めてから、これとは別
の燃料噴射量演算ルーチンで燃料噴射量を求めている
が、燃料噴射量τはKを定数として、τ=K×Q/Nと
して求められることから、直接燃料噴射量を演算するよ
うに構成してもよい。本実施例は8ビットのA/D変換
器を用いて構成したが、本発明の要旨は、吸入空気量の
変化範囲に対して負荷の変化範囲が1/10以下である
ことに着目し、低次のビット構成を有するA/D変換器
をもちいて、約10倍(3ビット)程度精度の高い吸入
空気量の検出が行ない得ることにあり、8ビットのA/
D変換器を用いることに限定する必要はない。
以上本発明のいくつかの実施例について説明したが、本
発明はこのような実施例に何等限定されるものではな
く、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々の態
様で実施し得ることは勿論である。
[発明の効果] 以上詳述したように、本発明の内燃機関の吸入空気量検
出装置では、実吸入空気量の量子化値変化時には、その
実吸入空気量を吸入空気量測定手段のしきい値に確定
し、その後は、実吸入空気量の変化量を回転数の変化
量,負荷量の変化量などに基づいて算出している。この
ため、吸入空気量測定手段の分解能を高めることなく吸
入空気量の検出精度を向上させることができる。
従って、本発明では、特殊な吸入空気量測定装置や高い
分解能のA/D変換器等を必要とすることなく、吸入空
気量の全領域に亘って、高い精度で吸入空気量を検出す
ることができる。このことは、例えばnビットのA/D
変換を行なって吸入空気量を1/2に量子化して測定
するような構成において、すくなくともnビットのA/
D変換を用いて内燃機関の負荷と回転数を測定するなら
ば、吸入空気量をn+3ないしn+4ビットのA/D変換を行
なうのと同程度の精度で検出しうることを意味し、吸入
空気量に基づいて行なわれる内燃機関の制御装置に用い
られるならば、その制御の正確さを向上させ、製造コス
トを低減するという優れた効果が得られることを示して
いる。この場合、内燃機関の制御が正確に行われる結
果、内燃機関の燃費や排ガス浄化性も向上するという副
次的な効果も奏する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の基本的構成図、第2図は本発明一実施
例の概略構成図、第3図は同じく電子制御回路のブロツ
ク図を中心とする電気系統図、第4図は実施例における
制御の一例を示すフローチャート、第5図は吸入空気量
演算ルーチンの一例を示すフローチャート、第6図はエ
ンジンの回転数Nと吸入空気量の変化量ΔQNとの関係
を示すグラフ、第7図はエンジンのスロットル開度Tと
吸入空気量の変化量ΔQTとの関係を示すグラフ、第8
図は等空気量線とエンジンの回転数N及びスロットル開
度Tとから実吸入空気量Qtを求める手法を説明するグ
ラフ、である。 20…エンジン 22…エアフローメータ 28…電子制御回路、30…回転数センサ 32…スロットルセンサ 33…暖機センサ、100…CPU 114…A/D変換入力回路

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内燃機関の回転数を検出する回転数検出手
    段と、 該内燃機関の負荷量を上記回転数以外のパラメータに基
    づいて検出する負荷量検出手段と、 多数のしきい値を有し、該内燃機関の実吸入空気量をど
    のしきい値とどのしきい値との間にあるかによって所定
    の大きさに量子化して測定する吸入空気量測定手段と、 該量子化値が変化した時刻に実吸入空気量がそれに対応
    するしきい値を横切ったとみて、その時刻における実吸
    入空気量を確定する実吸入空気量確定手段と、 上記量子化値変化時からの上記回転数の変化量,上記回
    転数の変化に対して予め与えられた上記実吸入空気量の
    変化率,上記量子化値変化時からの上記負荷量の変化
    量,および上記負荷量の変化に対して予め与えられた上
    記実吸入空気量の変化率に基づいて、上記量子化値変化
    時からの上記実吸入空気量の変化量を算出する実吸入空
    気量変化量算出手段と、 上記実吸入空気量確定手段にて確定された量子化値変化
    時の実吸入空気量を、上記実吸入空気量変化量算出手段
    にて算出した量子化値変化時からの実吸入空気量の変化
    量にて補正し、上記内燃機関に吸入される実吸入空気量
    を算出する実吸入空気量算出手段と、 を備えたことを特徴とする内燃機関の吸入空気量検出装
    置。
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JP2749226B2 (ja) * 1992-02-28 1998-05-13 株式会社日立製作所 内燃機関の流入空気量検出装置及びこれを利用した燃料噴射量制御装置
JP5043165B2 (ja) * 2010-08-27 2012-10-10 本田技研工業株式会社 内燃機関の制御装置

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