JPH0670480U - ブラシレスモータの固定子構造 - Google Patents

ブラシレスモータの固定子構造

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JPH0670480U
JPH0670480U JP1506993U JP1506993U JPH0670480U JP H0670480 U JPH0670480 U JP H0670480U JP 1506993 U JP1506993 U JP 1506993U JP 1506993 U JP1506993 U JP 1506993U JP H0670480 U JPH0670480 U JP H0670480U
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ブラシレスモータにおいて、固定子の外形を
非対称形状にすることなく、モータ停止時に回転子が死
点状態で停止しないようにする。 【構成】 固定子6を、強磁性金属からなる板材を複数
枚積層して形成されるものとし、これら板材を軸方向に
向けて貫通するリベツト12で固定するにあたり、該リ
ベツトを、板材とは異なる透磁率を有した材質とし、そ
してリベツトの貫通位置を、テイース先端部位でかつ固
定子の中心径線Lに対して周方向にずれた位置に設定し
てなるブラシレスモータの固定子構造。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、ブラシおよび該ブラシが摺接するコンミテータのないブラシレスモ ータの固定子構造に関するものである。
【0002】
【従来技術及び考案が解決しようとする課題】
一般に、この種ブラシレスモータは、複数の永久磁石を、N、S極が交互に並 ぶよう同一円周内に配設して回転子を形成する一方、これら永久磁石に向けて突 出した先端部が永久磁石に対向する磁極となり、中間部にコイルが巻線されるテ イースを複数備えて固定子(ステータコア)を形成し、そして、回転子に対向配 設され、永久磁石を磁気的に検知する磁気検知手段によつて回転子の位置検出を し、これによつてテイース中間部に巻回されるコイルに対しての電流印加の切換 え制御をして永久磁石と固定子とのあいだに磁気エネルギーを生ぜしめて回転ト ルクを発生するようにしている。 ところでこの様なブラシレスモータにおいて、これが二相の様に偶数相のもの において、固定子と回転子との位置関係において回転トルクを生じない点、つま り死点となる位置が有り、そしてブラシレスモータは、固定子および回転子の関 係を対称形状とした場合、この死点状態でモータ停止することになつて、モータ は起動しないことになる。そこで従来、これを回避するため、固定子に起動用の 補助突極を設けたり、テイース先端縁を非円形状にして永久磁石とのあいだのエ アギヤツプを非対称にし、モータ停止時において、固定子が前記死点状態となら ないようにしたものがある。しかるに前者のものは、補助突極が別途突出してい る結果、これがコイル巻装作業の邪魔をするという問題が有つて作業性が劣るう え固定子が重くなるという問題があり、また、後者のものについては、エアギヤ ツプが不均一であるうえ永久磁石との間隙も大きくならざるを得ない結果、効率 が低下するという問題が有る。
【0003】
【課題を解決するための手段】 本考案は、上記の如き実情に鑑みこれらの欠点を一掃することができるブラシ レスモータの固定子構造を提供することを目的として創案されたものであつて、 複数の永久磁石を交互に異極となるよう同一円周内に配設してなる回転子と、永 久磁石に向けて突出した先端部が永久磁石に対向する磁極となり、中間部にコイ ルが巻線されるテイースを複数備えてなる固定子と、回転子に対向配設され、永 久磁石を磁気検知する磁気検知手段とを備えてなるブラシレスモータにおいて、 前記固定子は、強磁性金属からなる板材の複数枚を積層して形成するものとし、 これら積層された板材の固定を、軸方向を向けて貫通するリベツトで行うにあた り、該リベツトは、前記板材の透磁率とは異なる透磁率を有した材質とし、そし て該リベツトの貫通位置を、テイース先端部位でかつ固定子の対称中心となる径 線に対して周方向何れかにずれた位置に設定してあることを特徴とするものであ る。
【0004】 そして本考案は、この構成によつて、固定子の外形を対称状にしながら、起動 の問題を生じることがないようにしたものである。
【0005】
【実施例】
次に、本考案の一実施例を図面に基づいて説明する。図面において、1はブラ シレスモータであつて、該ブラシレスモータ1を構成する回転子2は、回転軸3 と、該回転軸3に一体的に設けられる円筒状のヨーク4と、ヨーク4の内周面に N、S極が交互に並ぶよう同一円周状に固定配設された都合四個の永久磁石5と によつて構成されている。一方、固定子6は、前記回転軸3を軸受7を介して回 動自在に軸支するようになつているが、軸受7に外嵌するボス部6aからは、略 T字形となり、中間部にコイル(ステータコイル)8が巻回された都合四個のテ イース6bが90度の角度を存して外径方向放射状に突出している。このテイー ス先端部6cの外周縁は正円形状をしていて、前記永久磁石5に等間隔Sを存し て近接対向する構成になつている。
【0006】 9は前記固定子6に一体的に設けられる配線基盤であつて、該配線基盤9には 、永久磁石5に対向配設され、該永久磁石5を磁気検知するための磁気検知素子 10を始めとして、該磁気検知素子10の検知に基づいてコイル8に対する電流 印加の切換え制御をするための各種の素子や電気部品が組込配線されている。そ して、前記磁気検知素子10の検知に伴うコイル8への電流印加の切換え制御に 基づいて永久磁石5とテイース先端部6cとのあいだに磁気エネルギーを生ぜし めて回転トルクを発生するように設定されている。
【0007】 扨、前記固定子6は、例えば鉄、コバルト等の透磁率が高い強磁性金属を材料 とする板材11を所定形状に打ち抜き形成されたものの複数枚を積層することで 構成されるが、その具体的形状として、テイース先端部6cの外周縁は、正円状 になつて永久磁石5と等間隔Sを存して対向し、固定子6の各テイース6bを通 つてそれぞれ対称中心となる中心径線Lに対してそれぞれ線対称となるよう構成 されている。そして、これら積層された板材11は、リベツト12を貫通せしめ て一体的に固定されることになるが、リベツト12は、例えばアルミニウム、ク ロム等の透磁率が低い低磁性金属を材料として構成される。そしてリベツト12 の貫通位置は、テイース先端部6cにおいて、前記中心径線Lに対して周方向何 れか一方にずれた偏芯位置となるように設定されており、これによつてテイース 先端部6cは、前記中心径線Lに対してリベツト12がある側よりもない側の方 が透磁率が高く設定されて磁気的に非対称となつている。
【0008】 叙述のごとく構成された本考案の実施例において、前述したように、固定子6 のテイース先端部6cの外周縁は正円状態となつて中心径線Lに対して対称形状 に設定されているが、該テイース先端部6cは、透磁率の異なるリベツト12が 中心線Lから偏芯したずれ位置にあつて、磁気的に非対称になつている。この結 果、モータを停止したときに、回転子2は、固定子5と回転子2とが回転トルク を生じない死点の位置関係で停止することがなく、死点状態からずれた位置関係 で停止することとなつて、モータ起動に支障を来すことがない。
【0009】 この様に、モータ起動に何ら支障がないものでありながら、そのために、従来 のように起動用補助突極を設けたり、テイース線端縁の外周形状を非正円形状に したりすることがなく、積層した板材11を一体固定するために必要なリベツト 12を有効に利用して磁気的に非対称にしており、この結果、コイル8の巻装作 業が補助突極によつて邪魔されたりすることがない許りでなく、テイース先端部 6cと永久磁石5とのエアギヤツプSが均一でしかも可及的に狭くできることに なつて、効率アツプが計れることになる。
【0010】 尚、本考案は、前記実施例の様に回転子が固定子の外側に有るアウタロータタ イプのものに限定されることなく、図3に示すインナロータタイプのものにも実 施することができることはいうまでもない。
【0011】
【作用効果】
以上要するに、本考案は叙述の如く構成されたものであるから、永久磁石に対 向するテイース先端部に、固定子とは透磁率が異なる材質のリベツトが中心径線 からずれ位置に貫通してあつて磁気的に非対称になる。この結果、モータ停止を したときに、固定子と回転子とが回転トルクを生じない死点関係で停止すること がなく、死点状態からずれた位置関係で停止することとなつて、モータ起動に支 障を来すことがない。 この様に、モータ起動に何ら支障がないものでありながら、そうするため、従 来のように起動用補助突極を設けたり、テイース線端縁の外周形状を非正円形状 にしたりすることがなく、積層した板材を一体固定するために必要なリベツトを 有効に利用してテイース先端部を磁気的に非対称にしており、この結果、コイル の巻装作業が補助突極によつて邪魔されることもなく、テイース先端部と永久磁 石とのエアギヤツプが均一でしかも可及的に狭くできることになつて、効率アツ プが計れることになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ブラスレスモータの一部縦断面図である。
【図2】固定子の正面図である。
【図3】他例を示す固定子の正面図である。
【符号の説明】
1 ブラシレスモータ 2 回転子 5 永久磁石 6 固定子 6b テイース 6c テイース先端部 8 コイル 10 磁気検知素子 11 板材 12 リベツト

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の永久磁石を交互に異極となるよう
    同一円周内に配設してなる回転子と、永久磁石に向けて
    突出した先端部が永久磁石に対向する磁極となり、中間
    部にコイルが巻線されるテイースを複数備えてなる固定
    子と、回転子に対向配設され、永久磁石を磁気検知する
    磁気検知手段とを備えてなるブラシレスモータにおい
    て、前記固定子は、強磁性金属からなる板材の複数枚を
    積層して形成するものとし、これら積層された板材の固
    定を、軸方向を向けて貫通するリベツトで行うにあた
    り、該リベツトは、前記板材の透磁率とは異なる透磁率
    を有した材質とし、そして該リベツトの貫通位置を、テ
    イース先端部位でかつ固定子の対称中心となる径線に対
    して周方向何れかにずれた位置に設定してあることを特
    徴とするブラシレスモータの固定子構造。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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JP2591628Y2 (ja) 1999-03-10

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