JPH0670262U - ヘテロ接合ホール素子 - Google Patents

ヘテロ接合ホール素子

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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 高感度のヘテロ接合ホール素子を安定して得
る。 【構成】 ボンデング用のパッド電極107をヘテロ接
合の上部105以外の領域に載置する。 【効果】 素子化プロセスの熱処理や機械加工に伴う電
子移動度の低下を抑制でき高感度化特性を維持できる。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
半導体異種接合(ヘテロ接合)を具備してなるヘテロ接合ホール素子に係わり 、特にその素子の高感度特性を安定して得るための電極の構成並びに配置に関す る。
【0002】
【従来の技術】
磁界を検知し、その強度に応じて電気信号を発生する、いわゆる磁電変換素子 の一つとしてホール(Hall)素子が知られている。このホール素子は磁場を 印加した際に、ホール素子を構成する半導体内の電子の運動によって発生するホ ール(Hall)電圧を被検知量とする一種の磁気センサーであり、回転、位置 検出センサー等として産業界で広範囲に利用されている。
【0003】 ホール素子用の半導体材料としてはシリコン(Si)、ゲルマニウム(Ge) などの元素半導体の他、アンチモン化インジウム(InSb)、ヒ化インジウム (InAs)やヒ化ガリウム(GaAs)等の元素周期律表の第 族に属する元 素と同じく第 族に属する二つの元素を化合させてなる − 族2元化合物半導 体も使用される。
【0004】 しかし、従来の化合物半導体からなるホール素子を見れば、用いる半導体の物 性に依ってホール素子の特性上に一長一短が存在する。例えば、GaAsから成 るホール素子はGaAs半導体のバンドギャップが比較的大きい事により素子特 性の温度変化は少ないものの、逆に電子移動度が多少低いため積感度はInSb から成るホール素子に比較して低いという欠点がある。一方、InSbホール素 子はInSb半導体のバンドギャップが低いため、特性の温度変化は大きいが、 高い積感度が得られる利点を有している。
【0005】 最近では、自動車エンジンの精密な回転制御等、高温環境下に於ける精密セン シング技術の必要性が高まり、高いホール電圧を出力する能力を有し、且つ温度 による素子特性の変化を低く抑制した新たな高性能ホール素子が要望されるに至 っている。ここで、ホール電圧は半導体材料のホール(Hall)係数に依存し 、ホール係数が大きい程ホール電圧の出力能力は高い。また、このホール係数は 半導体材料の移動度に比例して増加する。従って高いホール出力電圧を得るには 、即ち高感度なホール素子を得るには、高い電子移動度を発現する半導体材料を 使用する必要がある。
【0006】 このため産業界からの高性能ホール素子の要望と相まって半導体材料の物性面 からの検討も進み、極く最近では従来と同様の III−V族化合物半導体でも三種 類の元素を混合させてなるヒ化ガリウム・インジウム(GaInAs)三元混晶 とリン化インジウム(InP)から構成されるヘテロ接合を具備した材料を新た な高感度ホール素子の材料として応用する試みもなされている(奥山 忍他、1 992年秋季第53回応用物理学会学術講演会予稿集No.3(応用物理学会発 行)、16a−SZC−16、1078頁)。このGaInAsホール素子は特 性の温度変化も比較的小さく、且つまた室温移動度が極めて高いために優れた積 感度を有する。 以下、GaInAs/InPヘテロ接合ホール素子をヘテロ接合ホール素子の 一例として説明を加える。
【0007】 このようなGaInAsホール素子は、通常Feを適量添加してなる高抵抗の 半絶縁性InP単結晶基板上に成長させたGaX In1-X As(x は混晶比(組 成比)を表す。)膜を感磁部として構成される。しかしながら、単にGaX In1-X As膜をFe添加InP単結晶基板上に堆積させただけではこのGaX In 1-X As膜に高移動度が安定的に付与されるとは限らない。それは主に、基板と して利用する高抵抗InP単結晶中に含有されるFe不純物が、当該InP単結 晶上に所望のGaX In1-X As膜をエピタキシャル成長させるべく或る高温の 成長環境下に曝した際に、InP単結晶基板側より成長しつつあるGaX In1- X As膜の内部へ熱拡散することに起因している。即ち、Fe不純物がいわゆる 電子トラップ(trap)として働き、電子の移動を妨げるために移動度の向上を阻 害するからである。これを防止する目的で通常は高抵抗のInP層をバッファ( buffer)層(緩衝層)としてGaX In1-X As感磁部膜とInP基板との中間 に挿入し、InP基板結晶中の不純物や結晶欠陥の感磁部層への伝幡を低減する ことが行われている。
【0008】 この様なInPバッファ層とGaX In1-X As感磁部層との層から構成され てなる、いわゆる異種(ヘテロ;hetero)接合を有するエピタキシャルウエハを 母体材料として素子化するわけである。ホール素子となすには、素子を動作させ るための動作電流を流通させる入力電極、並びにホール電圧を出力する出力電極 を感磁部に電気的に接触させて形成しなけらばならない。これらの入・出力電極 には当然オーミック(Ohmic )性を保有することが要求される。金属膜からなる 電極にオーミック性を付与させるには通常、感磁部層上に被着してなる金属電極 にアロイング(alloying)と称される熱処理を施す。
【0009】 しかしながら、上記のアロイングは一般的には400℃〜500℃の温度で適 宣時間を設定して施されるが、このアロイング時の加熱操作により電極にオーミ ック性を付与出来るものの、前記のヘテロ接合の界面に熱的な衝撃が加わり同界 面の急峻性が損なわれるなどの欠点を生じ、結果としてGaX In1-X As感磁 部層の電子移動度を低下させ、高感度GaInAsホール素子の実現を阻害する という重大な欠点があった。
【0010】 係る事態を防止するため、例えばGaInAs感磁部層上で且つ電極部の直下 に高いキャリア濃度を有する低抵抗の結晶層を挿入し、アロイングを施さずとも オーミック性を呈する電極を形成する方法が従来から採用されている。この方法 によりオーミック電極を形成する方法は、アロイングを要しないことからノンア ロイ(nonalloy)コンタクト法と称される。この方法によればn形の伝導型を呈 する半導体結晶に対するオーミック性電極材料として通常利用されている金(A u)・ゲルマニウム(Ge)合金を使用せずとも、アルミニウム(Al)等の単 体の金属からなるオーミック性電極を形成することができる。
【0011】 上記の高いキャリア濃度を有する低抵抗の結晶層とは、例えばキャリア濃度が 1019〜1020cm-3程度のGaInAs層やInP層であってもよいが、Ga InAs層上にこの様な高キャリア濃度層を設ける場合にあっては、結晶相互の 歪の発生等の観点からGaInAsの高キャリア濃度層が堆積されることが多い 。また、最近ではイオン注入法を駆使し、電極を形成する領域にGaInAsに 対しn形の不純物として働くシリコン(Si)、セレン(Se)等のイオンを注 入し、当該領域を選択的に高キャリア濃度領域とし、ここに単体金属を真空蒸着 法、スパッタリング(sputtering)法などにより被着してノンアロイ形のオーミ ック性電極となす場合もある。いずれの高キャリア濃度層の形成方法に於いても 、従来のAu・Ge合金ではなく単体の金属材料でオーミック性電極が形成でき るため、例えば蒸着時の合金組成の変動などによる電極の接触抵抗の変動等を低 減できる優位性がある。
【0012】 かかるノンアロイオーミック電極を有するウエハからホール素子を得る訳であ るが、素子化に当たっては従来のアロイングを施した電極を設けてなるホール素 子の素子化とほぼ同一で、別段特異な手法は必要としない。係るホール素子にあ っては、入・出力電極の各々にリード(lead)線を結線し、所望の支持体に支持 せしめパッケージ(package )化し製品とするの一般的である。この結線は通常 超音波ボンデング(bonding )法等により行われるが、リード線のボンデング時 には電極にリード線を接着、固定せしめるために相当な機械的な圧力、衝撃が加 わることとなり、これに起因して電極を形成する領域の近傍に存在するGaIn As層とInPとのヘテロ界面が結晶的に破壊され、しいてはGaInAs感磁 部層の電子移動度を低下させるという重大な欠点があった。
【0013】 このため従来からボンデング用の電極、いわゆるパッド(pad )電極を入出力 用となす電極表面上に新たに付加させることも考えられている。図3にボンデン グ用のパッド電極を備えてなる従来のGaInAsホール素子の模式的な平面図 の一例を示す。図中の(106)は入・出力用のオーミック性電極を示し、(1 07)は入・出力電極(106)上に設けてなるボンデング用のパッド電極を示 す。同図に示す如くパッド電極(107)は入・出電極と概ね相似の形状を呈し ており、しかも入・出力電極のほぼ中心に設けられているのが特徴である。また 、パッド電極(107)部は電極(106)の他の領域に比較し、電極を構成す る材料の膜厚を厚くするのが極く一般的である。
【0014】 しかし、単にパッド電極を具備させただけでは、実際には上記のヘテロ界面を 破壊から保護する有力な手段とはなっていないのが現状である。本考案者はこの 点につき鋭意検討を加えた結果、従来法に従い単にボンデング用のパッド電極を 設けたのみでは容易にヘテロ界面へのボンデング時の機械的衝撃は回避できず、 ボンデングパッドとなす電極材料の膜厚を増加させてボンデング時の機械的衝撃 を緩和するよりも、入・出力電極上に設けるパッド電極の配置に多大なる影響を 受けることを見出し本考案に至った。
【0015】
【考案が解決しようとする課題】
本考案は上記の従来からの欠点に鑑みなされたもので、上述の様なGaX In 1 -xAsとInPとのヘテロ接合を利用するヘテロ接合ホール素子に於いて、ボ グ時に当該ヘテロ界面に加わる機械的衝撃を緩和し、入・出力電極へリード線を ボンデング可能とする方法を新たに考案し、もってヘテロ界面を含む感磁部層が 元来有する高い電子移動度等の物性を維持させ、高感度のヘテロ接合ホール素を 顕現することを目的としたものである。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記のGaInAsとInPとの接合に限らず例えば、GaAsとAlGaA s、GaInAsとAlInAsとのヘテロ接合から成る感磁部層を利用したヘ テロ接合ホール素子に於いてボンデング用途のパッド電極を形成するに際し、当 該パッド電極をヘテロ接合部上に載置せず、ヘテロ接合が形成されてなる領域の 以外に設ける。
【0017】
【作用】
ボンデング用パッド電極をヘテロ接合部の上部ではなくヘテロ接合が形成され てなる以外の領域に設けるという簡便な方法により、ヘテロ接合界面にボンデン グ時の機械的な衝撃等が直接及ぶのを回避でき、よってGaInAs/InP、 AlGaAs/GaAs、AlInAs/GaInAs等のヘテロ接合が保持す る高い電子移動度特性を損なうことなく、もって高感度なGaInAsホール素 子の安定的な実現を可能とする。
【0017】
【実施例】
以下、本考案の実施例をGaInAs/InPヘテロ接合を利用してなるホー ル素子を基に具体的に説明する。 図1は本考案に係わるGaInAs/InPヘテロ構造ホール素子の模式的な 平面図の一例を示す。また、図2は図1に掲げるホール素子の破線A−A’に沿 う垂直方向の断面模式図である。図1の(101)は、当該ヘテロ接合を形成す るにあたり、基板として使用した鉄(Fe)を添加してなる面方位(100)の 半絶縁性のInP単結晶である。また、InP単結晶の(101)厚さは約35 0μmであった。本実施例では、比抵抗が約107 Ω・cmの結晶を用いたが、 上記の結晶の面方位や比抵抗はホール素子の製作プロセス、結晶層の成長方法等 を勘案し、適宣、選択すれば良い。同図中(102)は結晶基板(101)上に C55 InをIn源とする常圧のMOCVD法で成長させた膜厚が約100n mの無添加(アンドープ)InPエピタキシャル結晶層である。バッファ層とす るこのInP層(102)は温度610℃にて成長させた。更に、InPバッフ ァ層(102)上に混晶比が0.47で、約400nmの膜厚を有するn形のG a0.47In0.53Asエピタキシャル層(103)を常圧MOCVD成長法で設け た。このGa0.47In0.53Asエピタキシャル層(103)の成長温度もInP 層(102)と同じく610℃である。また、Ga0.47In0.53Asエピタキシ ャル層(103)上にキャリア濃度が2×1019cm-3でn形の伝導を呈する膜 厚が120nmのn形Ga0.47In0.53Asエピタキシャル層(104)を設け た。これは合金ではなく単体金属により簡便にノンアロイオーミックコンタクト を形成するためである。尚、上記のInP層(102)及びn形GaInAs層 (103)のキャリア濃度は各々、2×1015cm-3cm-3及び2×1016cm -3 であった。
【0018】 上記エピタキシャル層(102〜104)は全て上記のMOCVD法で成長さ せたが、本文中に記載の如くMOCVD法であっても減圧方式でも良く、In源 もC55 Inに限らないばかりか他の有機In化合物原料、例えば従来のトリ メチルインジウム((CH33 In)などを使用しても構わない。また、これ らの薄膜の成長方法としてMBE、MO・MBE法等他の成長方法を採用しても 支障はない。
【0019】 この様な構造のウエハを公知のフォトリソグラフィー法並びにエッチング法を 駆使して先ず素子機能部領域(105)を台形(メサ;mesa)状に残存させるメ サエッチングを施し、感磁部等を含むメサ領域を形成した。然る後、一般的なフ ォトレジスト材でウエハ表面を覆い、パターニング、レジスト剥離リフトオフ等 の工程を経て、入力用並びに出力用電極となすべく高純度のAlを約600nm の厚さに真空蒸着せしめ、これによりオーミック性入・出力電極(106)を形 成した。これらの電極(106)の形状は全て同一で平面は長辺が約200μm で短辺が約70μmの長方形となっている。当然のことながら電極材料はAlに 限定されることはなく、また電極の形状にも限定が加わることはない。長方形の Al蒸着領域の一端はGaInAs層(104)上に位置し、他端はGaInA s層(104)の無いInP基板(101)部分にくるように配置した。
【0020】 次に、三度、ウエハの表面を一般のフォトレジスト剤で覆い平面が長方形のパ ッド電極(107)を形成すべき領域をパターニングし、当該領域のみに於いて 入・出力電極(106)の表面を露出させた。然る後、再び高純度Alを真空蒸 着し、パッド電極(107)を形成した。パッド電極部を含めた合計の膜厚は約 1500nmに達した。本考案に於いてはパッド電極(107)は前記のメサエ ッチングによりその表層を露出せしめたInP単結晶基板(101)上に在る入 ・出力電極(106)の領域上に配置した。
【0021】 更にウエハ全面を一旦プラズマCVD法によるSiO2 絶縁膜(108)で被 覆した。SiO2 膜(108)の厚さは約300nmとした。次に当該絶縁膜( 108)上に一般のフォトレジスト材を塗布し、前述の如くのフォトリソグラフ ィー、パターニング各工程等を経てパッド電極(107)の表面を後の電気結線 のために露出させた。これに工程的に継続させて個々のホール素子に分離するた めのダイシングライン(109)を形成した。然る後、ダイシングライン(10 9)に沿ってスクライブを施し、個々の素子(チップ)に分離せしめた。このチ ップ化に際しては、InP単結晶基板(101)の裏面の一部をエッチング除去 することにより、当該基板の厚さを初期厚さ350μmから約130μmの厚さ とし、スクライブを容易ならしめた。
【0022】 スクライビングによるチップ化後、チップを極く一般的な金属フレームにマウ ント(mount )し、その後、超音波ボンデング法によりリード線の一端をパッド 電極(107)にボンデングし、リード線の他端を金属フレームに付随してなる リード端子に結線した。然る結線操作の後、当該ホール素子を半導体素子の封止 用として一般的に使用されるエポキシ樹脂で囲繞しモールドした。
【0023】 上述の如く作成したホール素子を電気的な特性評価に供した。特性上の比較を 行うため従来のGaInAsホール素子の特性も評価した。ここで、従来のホー ル素子とは図3に示した如く、パッド電極が素子機能部のほぼ延長線上に位置し ているものである。但し、InPバッファ層の膜厚は双方で100nmと同一で ある。特性を比較した結果の中で、特にホール素子の感度に直接影響を与える室 温における電子移動度について、本考案に係わる新規なホール素子と従来のホー ル素子では顕著な差異が認められた。図4に示す如く本考案に基づく新たなホー ル素子にあっては室温における電子移動度(図4中に○印で示す。)が素子化工 程を経ていない未加工のウエハ状態での室温電子移動度に比較しと殆ど変化が見 られないのに対し、従来のホール素子では素子製作工程を経るに従い室温電子移 動度(図4中に●印で示す。)が未加工のウエハ状態のそれから約15〜20% 程度低下していた。この室温電子移動度の低下原因につき工程を追って調査した 結果、ノンアロイAl電極を形成した直後迄は本考案並びに従来例共に室温移動 度にさしたる変化は認められなかった。しかし、ボンデング工程の終了後に於い ては、上記の差異が明白に現れた。これに関し、結晶欠陥の導入や発生の観点か ら原因を調査した結果、従来のボンデングパッドの配置を有する従来のホール素 子にあっては、ボンデングにより転位などの多量の欠陥がGaInAs結晶層内 部並びにInP層とのヘテロ界面に誘発され導入されているのが、当該ウエハの 垂直方向の断面の高分解能透過型電子顕微鏡による観察から確認された。一方、 本考案に係わる場合にあっては、ボンデングパッドの直下近傍のGaInAs結 晶層には従来例とほぼ同じ結晶欠陥が導入されているものの、素子特性を発揮さ せる上で重要な素子機能部位には殆ど転位などが導入されていないことが判明し た。これらの実験事実を考え併せるに、従来のホール素子に認められる室温電子 移動度の極端な低下にはボンデングの際の機械的な圧力等に因って誘発される結 晶欠陥が関与していることは明白であり、誘発される結晶欠陥等の電子移動度に 及ぼす悪影響を緩和させるためにも本考案の如くボンデングパッドを配置せしめ 、素子機能部への直接的な結晶欠陥の導入を避けるのが大きな効果をもたらすの は明かである。 尚、本考案の実施例では、ボンデング用パッド電極の平面形状を長方形とし、 またその外形寸法も入・出力電極より面積的に小さく設定したが、当該パッド電 極の外形寸法並びに形状には特に制限はない。例えば、入・出力電極の外形より も大きな面積を占有する正方形のパッド電極であっても良い。更に、InP基板 上に位置する入・出力電極上に直接、被着させずに例えば、入・出力電極上に堆 積してなるSiO2 等の絶縁膜上にパッド電極を設け、然る加工をSiO2 等の 絶縁膜に施し入・出力電極と電気的に連結させるてなる3次元的な電極の構成と しても構わない。
【0024】
【考案の効果】 ボンデング用のパッド電極の配置につき新たな考案を加えることにより、素子 製作プロセスに伴って誘発、導入される素子機能部への結晶欠陥の導入を回避で き、よって高感度特性を維持した新たなヘテロ接合ホール素子がもたらされる。 また、本考案は実施例に示したGaInAs/InPヘテロ接合ホール素子に限 定されず、例えばAlGaAs/GaAsやGaInAs/AlInAs等のヘ テロ接合を利用するヘテロ接合ホール素子にも適用される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案に係わるGaInAsホール素子の平面
の概略図である。
【図2】図1に示すホール素子の破線A−A’に沿う垂
直方向の模式的な断面図である。
【図3】従来のGaInAsホール素子の平面の概略図
である。
【図4】本考案と従来例に係わるGaInAsホール素
子の室温移動度の素子製作加工前後での変化を示す図で
ある。
【符号の説明】
(101) InP半絶縁性単結晶基板 (102) アンドープInPバッファ層 (103) 混晶比0.47のGa0.47In0.53As感
磁部層 (104) 混晶比0.47のGa0.47In0.53As高
キャリア濃度層 (105) メサ状に加工された素子機能部領域 (106) オーミック性入力・出力電極 (107) ボンデングパッド用電極 (108) SiO2 絶縁膜 (109) ダイシングライン

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ヘテロ接合を利用したホール素子に於い
    て、ボンデングパッド電極が該ヘテロ接合部の上以外の
    領域に載置されていることを特徴とするヘテロ接合ホー
    ル素子。
JP1115993U 1993-03-15 1993-03-15 ヘテロ接合ホール素子 Expired - Lifetime JP2600682Y2 (ja)

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