JPH0670213A - テレビカメラの遠隔制御装置 - Google Patents

テレビカメラの遠隔制御装置

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JPH0670213A
JPH0670213A JP4223915A JP22391592A JPH0670213A JP H0670213 A JPH0670213 A JP H0670213A JP 4223915 A JP4223915 A JP 4223915A JP 22391592 A JP22391592 A JP 22391592A JP H0670213 A JPH0670213 A JP H0670213A
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Shinji Nagashima
信治 永島
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 現在位置から目的位置への撮影位置の移動に
おいてパン、チルト等の各ファンクションの移動を同時
にスタートして同時に完了させるについて、移動速度の
設定を行うと共に移行時間を予め表示するようにして簡
易な指示操作で所望の移動が行えるようにする。 【構成】 テレビカメラ1の各ファンクションの駆動を
行う駆動手段6〜9、特定の撮影位置での各ファンクシ
ョンの位置情報を記憶するショット記憶手段12、映像の
移行速度を設定指示する速度設定手段13、目的位置への
移行における最大移動量のファンクションを選出する判
別手段14、移行時間を演算する移行時間算出手段15、こ
の移行時間で移行が同時に終了するように各ファンクシ
ョンの移動速度を演算する速度演算手段16、チェック指
令時に移行時間を予め表示する移行時間表示手段17とを
備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、テレビカメラにおける
パン、チルト等の各ファンクションの作動を遠隔操作に
よって行うようにしたテレビカメラの遠隔制御装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、気象情報、上方からの画像等
を得るために、屋外、天井部分などの各所に雲台に支持
されたテレビカメラを設置し、このテレビカメラによる
撮影位置を、例えば雲台に配設したパン駆動手段、チル
ト駆動手段によるパン、チルト操作、およびテレビカメ
ラのズーム、フォーカス操作等を遠隔制御可能に設け、
オペレータによって離れた位置から操作するようにした
テレビカメラの遠隔制御装置が知られている。
【0003】また、上記テレビカメラの遠隔操作を行う
について、特定の撮影位置(ショット)でのパン、チル
ト等の各ファンクションの作動状態を予め設定記憶して
おき、現在撮影位置から記憶撮影位置に自動的に変更す
る際に、各ファンクションの移動が同時に終了するよう
に制御する技術が例えば、特公昭58−6163号公報に見ら
れるように公知である。
【0004】上記先行技術においては、任意の撮影位置
から予め設定してある記憶撮影位置に変更するについ
て、各ファンクションの移動を同時にスタートして同時
に停止させるために、オペレータによって移動時間を設
定し、この指示された移動時間に応じてそれぞれ演算さ
れた移動速度により各駆動手段に駆動信号を出力して制
御を行うようにしている。その際、指示された時間で常
に移動が完了するとは限らず、移動量の大きいファンク
ションに関しては、その最高移動速度でも指示時間内に
移動が完了しない場合が発生し、この時、上記先行例で
は上記指示時間を自動的に増加更新して修正し、各ファ
ンクションの移動が同時に終了するようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかして、上記のよう
に撮影位置の変更の際における各ファンクションの移動
速度を、オペレータによる移行時間の指示設定と、最短
移行可能時間との比較による自動的な補正によって行う
ように制御するものでは、次のような問題点を有してい
る。
【0006】(1) 予め登録されている1つの撮影位置に
向かって移動する場合、スタート位置は任意であるた
め、その移動量も任意となるにもかかわらず、移動時間
の指示が一定となることから、その移動速度は移動量に
比例して変化してしまい、速すぎたり遅すぎたりして、
撮影映像の移行に適した速度に制御するには、同じ移動
を何回かリハーサルして決定しなければならず、スター
ト位置が変更になれば再度上記の操作を必要として操作
が煩雑となる。
【0007】(2) 現位置から登録位置までの移動量に対
する指示時間が小さい場合には、オペレータに何の知ら
せもなくその意に反して移行時間が変更されてしまい、
希望した時間とならない。
【0008】(3) 本来、撮影位置の移動に関しての要求
は、第1に、移行が完了した撮影位置での映像のみを必
要として可及的に短時間で移行を完了させたい場合、第
2に、移動途中の映像も必要として適切な速度で移動を
完了させたい場合とがあり、前者の場合には移動時間を
最小になるように指示しておけばよいと思われるが、指
示時間の更新補正の方法によっては最短時間での移動が
行えなくなったり、移動量によっては最高速度に達して
騒音の問題が生じることもあり、また、後者では最適な
速度を得るための移動時間の指示がそれぞれのスタート
位置で設定を変更する必要があり、同様に指示操作が煩
雑となる。
【0009】そこで本発明は上記事情に鑑み、撮影位置
の移動において各ファンクションの移行を同時にスター
トして同時に完了するように指示するについて簡易な指
示操作で良好な移行が行えるようにしたテレビカメラの
遠隔制御装置を提供することを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明のテレビカメラの遠隔制御装置は、図1に基本構
成を示すように、テレビカメラ1はズームレンズ3を備
え、雲台4上にパンおよびチルト可能に設置されてお
り、この雲台4にはテレビカメラ1の旋回動によるパン
ニングを行うパン駆動手段6、上下傾動によるチルティ
ングを行うチルト駆動手段7が設置され、また、ズーム
レンズ3にはズーミングを行うズーム駆動手段8、フォ
ーカシングを行うフォーカス駆動手段9が設置され、さ
らに、これらの各ファンクションの駆動手段6〜9には
駆動制御手段11から制御信号が出力され、それぞれの停
止位置および駆動速度の制御が行われる。
【0011】一方、予め特定の撮影位置での各ファンク
ションの位置情報を記憶するショット記憶手段12が設置
されるとともに、オペレータによって操作され映像の移
行速度を設定指示する速度設定手段13が設置され、上記
ショット記憶手段12および速度設定手段13の信号に基づ
いて現在の撮影位置から目的位置へ移行する際に、前記
各駆動手段6〜9の操作速度を各駆動手段6〜9の移動
終了時点が同一時期となるように前記駆動制御手段11に
よる制御量を設定するものである。
【0012】すなわち、前記ショット記憶手段12に記憶
された目的位置の位置情報が判別手段14に入力され、こ
の判別手段14で駆動制御手段11等から得られる現在位置
の位置情報と比較し、現在位置から目的位置への移行に
おける移動量が最も大きなファンクションを判別する。
該判別手段14によって求めた移動量が最も大きなファン
クションの情報は移行時間算出手段15に出力され、この
移行時間算出手段15では前記速度設定手段13によって設
定された速度信号を受け、この指示速度による移行に必
要な移行時間を演算するものである。さらに、上記移行
時間算出手段15によって求めた移行時間のデータは速度
演算手段16に出力され、この速度演算手段16では上記移
行時間で各ファンクションの移行が同時に終了するよう
に、各ファンクションの移動速度をそれぞれ演算設定す
る。
【0013】また、前記移行時間算出手段15の信号は移
行時間表示手段17に出力され、この移行時間表示手段17
ではチェック指令時に上記移行時間を、各駆動手段6〜
9の作動を伴うことなく、予め表示するものであり、例
えば、この移行時間の表示に基づき前記速度設定手段13
の設定を変更調整するものである。
【0014】そして、駆動指令時には、前記速度演算手
段16による速度信号と前記ショット記憶手段12による目
的位置情報とが前記駆動制御手段11に出力され、該駆動
制御手段11は現在位置から目的位置にパン、チルト、ズ
ーム、フォーカスの各作動を行うように、同時に各駆動
手段6〜9の作動を開始してそれぞれ所定の速度で移動
させて目的位置で同時に停止するように駆動信号を出力
するものである。
【0015】なお、上記ファンクションとしては前記4
種に限られず、例えば、テレビカメラを昇降移動するハ
イトのファンクションも考えられ、必要に応じて制御対
象としてのファンクションが増減される。
【0016】
【作用】上記のようなテレビカメラの遠隔制御装置で
は、テレビカメラはパン、チルト等の各ファンクション
の駆動手段の作動によって撮影位置の変更が遠隔制御可
能であり、予め所定の撮影位置での映像を得るためにそ
の撮影位置における各ファンクションの位置情報をショ
ット記憶手段に登録しておく。そして、現在の撮影位置
から上記ショット記憶手段に記憶している目的位置に移
行する際に、速度設定手段によって設定された速度で映
像を移動させつつ上記各ファンクションが目的位置に到
達した際に同時に変更終了するように、まず判別手段で
目的位置への移行で最も移動量が大きいすなわち移動に
時間がかかるファンクションを判別し、このファンクシ
ョンでの指示速度による移行時間に基づいて他のファン
クションでのそれぞれの移動速度を算出し、この算出し
たそれぞれの移動速度に基づく信号を各駆動手段に出力
して、目的位置への移動を制御するものである。
【0017】さらに、上記各駆動手段を作動する前のチ
ェック指令時には、現在の撮影位置から所定の目的位置
に移行するのに、速度設定手段によって設定された速度
で移動するのに要する移行時間が移行時間表示手段に表
示され、この移行時間を確認し、または、移行時間が所
期値となるように移行速度を速度設定手段によって調整
することが可能となる。
【0018】
【実施例】以下、図面に沿って本発明の実施例を説明す
る。図2にこの実施例のテレビカメラの遠隔制御装置の
全体構成を示す。
【0019】テレビカメラ1はカメラ本体2とズームレ
ンズ3とで構成され、上記カメラ本体2は旋回方向のパ
ンおよび上下傾動方向のチルト可能な雲台4に支承され
ている。この雲台4は三脚5などによって固定部分に設
置されている。そして、上記雲台4のパンおよびチルト
操作が後述のサーボモータ42,43 (図3)によって駆動
可能に設けられている。また、同様にテレビカメラ1の
ズームレンズ3におけるズームおよびフォーカス操作が
後述のサーボモータ44,45 (図3)によって駆動可能に
設けられている。
【0020】そして、それらのパン、チルト、ズーム、
フォーカス作動が、コントローラ10でのオペレータの操
作に基づいて遠隔制御が行えるように構成されている。
なお、前記テレビカメラ1の雲台4の部分とコントロー
ラ10とは、ケーブル21(アナログ信号)等の通信手段に
よって接続され、この通信手段としては電話回線等を使
用するようにしてもよい。
【0021】前記コントローラ10の操作部材を説明すれ
ば、通常のテレビカメラ1のズーム、フォーカス、パ
ン、チルト操作を行うために、フォーカスつまみ22、ズ
ームスイッチ23、ジョイスティック24が配設されてい
る。フォーカスつまみ22は回転式の操作部材であり、そ
の回転でロータリエンコーダ39(図3)を操作して近・
遠のフォーカス調整を行うものである。また、ズームス
イッチ23はシーソタイプのものが使用され、その揺動で
ポテンショメータ35(図3)を操作して広角・望遠のズ
ーム調整を行うものである。ジョイスティック24は左右
上下に傾動可能な棒状の操作部材であり、その左右方向
の傾動でパン用ポテンショメータ36(図3)を操作して
左・右のパン調整を行い、その上下方向の傾動でチルト
用ポテンショメータ37(図3)を操作して上・下のチル
ト調整を行うものである。なお、上記ズームスイッチ23
およびジョイスティック24の各ポテンショメータ35〜37
は、操作部材の操作を解放した際には中立位置に復帰す
る構造に設けられている。
【0022】また、コントローラ10の上部には、多数の
ショットスイッチ25と書き込み用のメモスイッチ26と移
行時間確認用のチェックスイッチ29とが配設されてい
る。このショットスイッチ25、メモスイッチ26およびチ
ェックスイッチ29はオン・オフの押しボタン式に設けら
れている。上記ショットスイッチ25は、メモスイッチ26
が一度押されて書込みモードにある時にオン操作される
と、そのときのパン、チルト、ズーム、フォーカスの位
置情報すなわち撮影位置のデータを所定のアドレスに記
録するものであり、また、書込みモードでない時にオン
操作されると、上記所定のアドレスに記録した位置情報
を読み出すものであり、前述のショット記憶手段12とし
て機能する。
【0023】上記に加えて、ショットスイッチ25は、チ
ェックスイッチ29がオン操作されてチェック指令がされ
ているときにオン操作されると、後述の時間表示部28
(前記移行時間表示手段17)に移行時間が表示される。
【0024】さらに、速度指示つまみ27が設置され、こ
の速度指示つまみ27はロータリエンコーダに構成され、
現在位置から目的の撮影位置に移動する速度の指示を行
うものであり、その指示内容は書込みモードでない状態
でのショットスイッチ25のオン操作時に取込まれる。加
えて、コントローラ10には、時間表示部28が配設されて
いる。この時間表示部28は、現在位置から目的位置に移
行する時間を駆動前に表示するか、駆動中には残り時間
を表示する。
【0025】次に、図3にコントローラの概略構成を示
し、該コントローラ10には演算処理を行うCPU30が内
蔵され、RAM31(バッテリーバックアップ)、ROM
32がデータバス33で接続されるとともに、A/Dコンバ
ータ34を介して前記ズームスイッチ23、ジョイスティッ
ク24により操作される各ポテンショメータ35〜37の信号
(電圧)が入力され、同様にI/Oポート38を介してフ
ォーカスつまみ22で操作されるロータリエンコーダ39の
信号、ショットスイッチ25、メモスイッチ26、チェック
スイッチ29の信号、速度指示つまみ27の指示信号が入力
され、時間表示部28(LEDまたはLCD)が接続され
ている。
【0026】さらに、CPU30にはD/Aコンバータ41
を介して、雲台4のパン駆動手段6、チルト駆動手段
7、および、ズームレンズ3のズーム駆動手段8、フォ
ーカス駆動手段9にそれぞれ制御信号、具体的には位置
信号が出力される。上記各駆動手段6〜9にはそれぞれ
サーボモータ42〜45が設置されてそれぞれの駆動部材を
操作してパン、チルト、ズームおよびフォーカス操作を
行うものであり、それぞれの作動位置は位置検出用のポ
テンショメータ46〜49によって検出される。そして、前
記D/Aコンバータ41からの位置指令信号と位置検出用
ポテンショメータ46〜49からの位置検出信号とが位置サ
ーボアンプ51〜54に入力されて、両者が一致するように
サーボモータ42〜45の駆動制御を行う構成となってい
る。
【0027】上記CPU30の演算処理によるテレビカメ
ラ1の撮影位置の遠隔制御を、図4ないし図7のフロー
チャートに基づいて説明する。図4で電源オンに伴う制
御スタート後、ステップS1で初期設定を行い、メモス
イッチ26のオン・オフ状態を読み込む(S2)。そし
て、ステップS3でメモスイッチ26がオン操作されたか
否かを判定し、この判定がNOの場合にはそのままステ
ップS5に進む一方、判定がYESでメモスイッチ26が
オン操作されている場合には、ステップS4で書込みモ
ードにセットしてからステップS5に進む。
【0028】ステップS5はショットスイッチ25のオン
・オフ状態を読み込むものであり、ステップS6でこの
ショットスイッチ25がオン操作されたか否かを判定す
る。このショットスイッチ25がオフ状態にあるNO判定
時には、ステップS7でジョイスティック24、フォーカ
スつまみ22、ズームスイッチ23の操作状態をそれぞれの
ポテンショメータ35〜37およびロータリエンコーダ39の
信号から取り込み、その操作量を各ファンクションの位
置データに変換して現在位置に加算し(S8)、この更
新した現在位置の信号をD/Aコンバータ41を経て各駆
動手段6〜9の位置サーボアンプ51〜54に出力し(S
9)、位置検出用ポテンショメータ46〜49からの位置検
出信号とずれている場合には入力信号の位置に一致する
ようにサーボモータ42〜45を駆動して、ジョイスティッ
ク24の操作によるパンおよびチルト駆動、および、フォ
ーカスつまみ22、ズームスイッチ23の操作によるフォー
カス、ズーム駆動がそれぞれのマニュアル操作量に応じ
て行われるものである。
【0029】一方、前記ステップS6の判定がYESで
いずれかのショットスイッチ25がオン操作された場合に
は、ステップS10で書込みモードになっているか否か、
すなわちメモスイッチ26がオン操作されていたか否かを
判定し、書込みモードになっている時には、ステップS
11でオン操作されたショットスイッチ25の番号に対応し
たメモリのアドレスにパン、チルト、ズームおよびフォ
ーカスの現在位置(位置検出用ポテンショメータ46〜49
の信号に基づくD/Aコンバータ41に入力されている位
置情報)を書き込んだ後、書込みモードを解除する(S
12)。
【0030】続いて、前記ステップS10の判定がNOで
書込みモードにない場合には、ステップS13に進んでチ
ェックスイッチ29のオン・オフ状態を読み込み、ステッ
プS14でこのチェックスイッチ29がオン操作されたか否
かを判定する。そして、上記ステップS14の判定がNO
でチェックスイッチ29がオフ状態で、ショットスイッチ
25のみオン操作された場合には、図5のステップS15に
進み、オン操作されたショットスイッチ25の番号に対応
したメモリ(RAM31)のアドレスに書き込まれている
パン、チルト、ズームおよびフォーカスの目的位置の情
報を読み出しAmに代入するとともに、ステップS16で各
ファンクションの現在位置の情報を取り込みAnに代入す
る。そして、各ファンクションの目的位置Amから現在位
置Anを減算してそれぞれの移動量Dを計算し(S17)、
ステップS18で移動量が最大となるファンクションMを
選出する。
【0031】上記移動量が最大となるファンクションの
選出は、具体的には図7のルーチンに示すように行われ
る。ステップS40〜43で各ファンクションの目的位置Pm
〜Fmと現在位置Pn〜Fnの差すなわち移動量Pd〜Fdを
演算するものであり、その際、それぞれのファンクショ
ンでの移動量は単純比較できないので、最高移動速度等
を考慮した係数K1〜K4を掛けて比較レベルを統一する。
そして、ステップS44でパン移動量Pdとチルト移動量Td
を比較して、チルト移動量Tdが大きいか否かを判定し、
YES判定時には最大ファンクションMにTを書き込み
(S47)、最大移動量Dmax にチルト移動量Tdを書き込
む(S48)一方、NO判定すなわちパン移動量Pdが大き
い時には最大ファンクションMにPを書き込み(S4
5)、最大移動量Dmax にパン移動量Pdを書き込む(S4
6)。
【0032】続いて、ステップS49で上記最大移動量D
max がズーム移動量Zdより小さいか否かを判定し、YE
S判定でズーム移動量Zdが大きい場合には、ステップS
50で最大ファンクションMにZを書き込み、最大移動量
Dmax にズーム移動量Zdを書き込んでから(S51)、N
O判定時とともにステップS52に進んで最大移動量Dma
x がフォーカス移動量Fdより小さいか否かを判定し、Y
ES判定でフォーカス移動量Fdが大きい場合には、ステ
ップS53で最大ファンクションMにFを書き込み、最終
的に最大ファンクションMに書き込まれているファンク
ション名P,T,Z,FによってステップS18での最大
移動量となるファンクションMを選定する。
【0033】そして、図5のステップS19は速度指示つ
まみ27の操作位置から移動速度の指示値Vを取り込むも
のであり、この指示速度Vに基づき前記最大移動量のフ
ァンクションの移動量Mm−Mnをこの指示速度Vで除算し
て移動時間tを算出し(S20) 、この移動時間tを時間
表示部28に表示する(S21) 。また、ステップS22で上
記移動時間tによって各ファンクションの移動量Am−An
を除算して各単位時間移動量を算出し、それぞれの現在
位置Anに加算し、それを新しい現在位置Anとして更新す
る。
【0034】次に、ステップS23で更新タイマに同期し
て単位時間t=1(例えば数msec〜数10msec)の経過を
待ち、単位時間経過した時にステップS24に進んで更新
した現在位置の信号をD/Aコンバータ41に出力し、こ
の信号に基づいて各駆動手段6〜9の位置サーボアンプ
51〜54に位置信号が入力されて、位置検出信号との比較
によってサーボモータ42〜45を駆動して、ステップS25
で目的位置に到達したか否かを判定し、到達するまで上
記ステップS19〜S24の処理を繰り返して現在位置を更
新してサーボモータ42〜45を駆動し、予め登録されてい
るショットスイッチ25に対応する撮影位置に同時に停止
するように駆動するものである。
【0035】一方、前記ステップS14の判定がYESで
チェックスイッチ29がオン操作されるとともにショット
スイッチ25がオン操作された場合には、図6のステップ
S26に進み、前記ステップS15〜S21と同様の処理によ
って移行時間の表示のみを行うものである。すなわち、
ステップS26でオン操作されたショットスイッチ25の番
号に対応した各ファンクションの目的位置の情報を読み
出しAmに代入するとともに、ステップS27で各ファンク
ションの現在位置の情報を取り込みAnに代入する。そし
て、各ファンクションの移動量Dを計算し(S28)、ス
テップS29で移動量が最大となるファンクションMを前
記図7と同様にして選出する。続いて、ステップS30で
速度指示つまみ27の操作位置から移動速度の指示値Vを
取り込み、この指示速度Vに基づいて移動時間tを算出
し(S31) 、ステップS32でこの移動時間tを時間表示
部28に表示する。
【0036】このステップS32での移行時間の表示後に
は、駆動信号を出力することなくルーチンを終了するも
のであり、この移行時間の表示を確認し、所期値となっ
ている際には改めて該当するショットスイッチ25をオン
操作すると前述のように駆動信号が出力されて駆動が行
われ、移行時間を所期値に変更する際には速度指示つま
み27の操作を行って移動速度を変更するものである。
【0037】上記のような実施例によれば、現在位置か
ら目的位置への映像の移動を行うについて、オペレータ
が移動速度を速度指示つまみ27によって指示し、この指
示速度に基づいて現在位置がどこにあっても所定の速度
で映像が目的位置に移行し、可及的に短時間で移行させ
る際、および、途中の映像を必要としつつ移行させると
きの両方の場合においても、簡易な速度指示だけの操作
で所望の作動が得られるものである。また、その際、移
行開始前においても、移行にかかる時間が時間表示部28
に表示されてオペレータに認知され、速度設定と時間設
定の両者の利点を兼備してより一層操作性に優れるもの
である。
【0038】なお、上記実施例においては、目的位置に
移行するためにショットスイッチ25が操作された際に速
度指示つまみ27による指示速度を取り込むようにしてい
るが、ショットスイッチ25の番号に対応したメモリのア
ドレスに目的位置情報を記録する際に同時にそのときの
指示速度を書き込み、目的位置情報と同時に読み出すよ
うにしてもよい。
【0039】また、上記実施例において、チェックスイ
ッチ29の操作に伴う時間表示を行っている際には、速度
指示つまみ27の調整に対応して変化する移行時間の表示
を継続して行うように設定してもよい。さらに、上記実
施例では、チェックスイッチ29の操作に伴って移行時間
を表示するようにしているが、このチェックスイッチに
変えて実行スイッチを設置し、実行スイッチとショット
スイッチとの組み合わせによって実際の駆動を行う一
方、単にショットスイッチの操作のみでは移行時間を表
示するように設定してもよい。
【0040】
【発明の効果】上記のような本発明によれば、映像の移
行速度を設定指示する速度設定手段を設け、現在位置か
ら目的位置への移行における移動量が最も大きなファン
クションを判別手段で選出し、この移動量が最も大きな
ファンクションの移行に必要な移行時間で各ファンクシ
ョンの移行が同時に終了するように各ファンクションの
移動速度をそれぞれ演算設定するとともに、チェック指
令時には上記移行時間の表示のみを行うようにしたこと
により、現在位置から目的位置への移行を移行速度で設
定指示することで、目的位置への移動を時間設定するよ
うにした場合に比べて、移動における速度がスタート時
点の変化にかかわらず指示値によって映像の移動に適し
た速度で行うことが可能となり、また、その指示速度が
オペレータの意に反して変更されることがなく、指示操
作が簡易になり、リハーサル回数の低減、操作性の改善
を図ることができ、さらに、予め移行時間を表示するこ
とで、時間設定の機能をも兼備できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のテレビカメラの遠隔制御装置の構成を
明示するための基本構成図
【図2】具体例を示すテレビカメラの遠隔制御装置の全
体構成図
【図3】コントローラの概略構成を示す回路図
【図4ないし図7】コントローラの処理を説明するため
の要部フローチャート図
【符号の説明】
1 テレビカメラ 3 ズームレンズ 4 雲台 6 パン駆動手段 7 チルト駆動手段 8 ズーム駆動手段 9 フォーカス駆動手段 10 コントローラ 11 駆動制御手段 12 ショット記憶手段 13 速度設定手段 14 判別手段 15 移行時間算出手段 16 速度演算手段 17 移行時間表示手段 25 ショットスイッチ 27 速度指示つまみ 28 時間表示部 29 チェックスイッチ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 テレビカメラのパン、チルト等の各ファ
    ンクションの駆動を行う各別の駆動手段を設け、特定の
    撮影位置での各ファンクションの位置情報を予め記憶す
    るショット記憶手段を備え、該ショット記憶手段に記録
    された目的位置に現在の撮影位置から各ファンクション
    を同時にスタートして同時に終了するように前記各駆動
    手段の作動を駆動制御手段によって制御するテレビカメ
    ラの遠隔制御装置であって、 映像の移行速度を設定指示する速度設定手段と、前記シ
    ョット記憶手段に記憶された目的位置の位置情報を受
    け、現在位置から目的位置への移行における移動量が最
    も大きなファンクションを判別する判別手段と、該判別
    手段および速度設定手段の信号を受け、移動量が最も大
    きなファンクションの前記指示速度による移行に必要な
    移行時間を演算する移行時間算出手段と、該移行時間算
    出手段の信号を受け、チェック指令時に上記移行時間を
    予め表示する移行時間表示手段と、上記移行時間算出手
    段による移行時間の信号を受け、この移行時間で各ファ
    ンクションの移行が同時に終了するように各ファンクシ
    ョンの移動速度をそれぞれ演算設定する速度演算手段と
    を備え、駆動指令時には前記速度演算手段による速度信
    号と前記ショット記憶手段による目的位置情報とが前記
    駆動制御手段に入力され、該駆動制御手段によって各フ
    ァンクションの駆動手段をそれぞれの速度で移動させる
    制御信号を出力することを特徴とするテレビカメラの遠
    隔制御装置。
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