JPH0669882U - 時計ケースのセンサー取付構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ねじを緩めてセンサーを取り出す等のいたず
らを防止することができる時計ケースのセンサー取付構
造を提供することである。 【構成】 時計ケース１に形成されたパイプ取付孔３
に、内部にセンサー収容部６を有するセンサーパイプ４
を挿入固定し、このセンサーパイプ４の前記時計ケース
１の内部２に突入した部位に外ねじ部１０を形成し、前
記センサー収容部６内にセンサー１７をパッキン１５、
１６を介して収容し、前記センサーパイプ４に、前記時
計ケース１の内部２から前記外ねじ部１０に螺合させて
センサー固定ねじリング１１を取り付け、このセンサー
固定ねじリング１１の締め付けにより、センサー押え部
１４で前記センサー１７を押えて、前記パッキン１５、
１６を介してセンサー１７を固定したものである。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、腕時計の時計ケースのセンサー取付構造に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来のこの種のセンサー取付構造としては、実開平３−７８２９５公報に開示 されたものがある。この開示技術は、時計ケースの側面に形成された貫通孔に円 筒状の取付部材を装着し、この取付部材の内部にセンサーを収納し、このセンサ ーにパッキンを沿わせ、このパッキンにセンサーカバーを沿わせて、袋ナット状 のカバー部材を取付部材の他端に捩じ込みにより取り付けたものである。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかし、上記従来の時計ケースのセンサー取付構造にあっては、カバー部材が 時計ケースの外側にあり、しかも、このカバー部材が捩じ込みにより取付部材に 取り付けてあるために、このカバー部材の取り外しを簡単に行うことができ、内 部のセンサーを取り出すことが簡単にできる。このために、いたずらによりセン サーが取り外されるという問題点があった。

【０００４】 また、前記パッキンはセンサーの一面にのみ当接させてあるために、防水性の センサーの保持には不十分であるという問題点があった。

【０００５】 本考案は、上記の問題点に着目して成されたものであって、その第１の目的と するところは、ねじを緩めてセンサーを取り出す等のいたずらを防止することが できる時計ケースのセンサー取付構造を提供することにある。

【０００６】 また、本考案の第２の目的とするところは、防水性のセンサーの保持が確実に 行える時計ケースのセンサー取付構造を提供することにある。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

上記の第１の目的を達成するために、本考案は、時計ケースに、この時計ケー スの外面から内部に抜けるパイプ取付孔を設け、このパイプ取付孔に、内部にセ ンサー収容部を有するセンサーパイプを挿入固定し、このセンサーパイプの前記 時計ケースの内部に突入した部位に外ねじ部を形成し、前記センサー収容部内に センサーをパッキンを介して収容し、前記センサーパイプに、前記時計ケースの 内部から前記外ねじ部に螺合させてセンサー固定ねじリングを取り付け、このセ ンサー固定ねじリングにセンサー押え部を設けて、このセンサー固定ねじリング の締め付けにより、前記センサー押え部で前記センサーを押えて、前記パッキン を介してセンサーを固定したことを特徴とする。

【０００８】 上記の第２の目的を達成するために、本考案は、請求項１記載の時計ケースの センサー取付構造において、前記センサー収容部の周面部と、このセンサー収容 部の、前記センサー固定ねじリング側とは反対側の端面部とにパッキンを配し、 これらのパッキンをセンサーの周面部と端面部とに圧接した。

【０００９】

【作用】

請求項１の構成により、前記センサーが時計ケースの内側に収容され、しかも 時計ケースの内部に、このセンサーを固定するためのセンサー固定ねじリングが 位置することになり、このセンサー固定ねじリングを時計ケースの表側から緩め ることができない。このために、ねじを緩めてセンサーを取り出す等のいたずら を防止することができる。

【００１０】 また、前記センサーパイプ、センサーおよびセンサー固定ねじリングは全て時 計ケース内に収納されているために、時計ケースの外形状は普通の腕時計の時計 ケースと何等変わるところがない。このために、デザインバリエーションを図る ことができる。

【００１１】 請求項２の構成により、前記センサー固定ねじリングの締め付けにより、前記 センサー押え部で前記センサーを押えて、このセンサーの周面部と端面部とにパ ッキンを圧接させてあるために、防水性のセンサーの保持を確実に行なうことが できる。

【００１２】

【実施例】

以下、本考案の一実施例を図面に基づいて説明する。図１は本考案に係わる時 計ケースのセンサー取付構造の要部拡大断面図、図２はセンサー固定ねじリング の斜視図である。

【００１３】 腕時計の時計ケース１には、この時計ケース１の外面部１ａから時計ケース１ の内部２に抜けるパイプ取付孔３が形成してある。そして、このパイプ取付孔３ にはセンサーパイプ４が挿入固着してある。

【００１４】 すなわち、このセンサーパイプ４の内部には小径孔部５ａと大径孔部５ｂとか ら成る段付き孔５が形成してあり、この段付き孔５の大径孔部５ｂと大、小径孔 部５ｂ、５ａ間の段部５ｃとがセンサー収容部６を構成している。そして、この センサー収容部６の周部である大径孔部５ｂには周方向に連続したパッキン溝部 ７が形成してあり、また、前記センサー収容部６の端面部である前記段部５ｃに は前記小径孔部５ａと同心の円環状のパッキン溝部８が形成してある。前記セン サーパイプ４の外形部は、小径外周部９ａと大径外周部９ｂとこれらの大、小径 外周部９ａ、９ｂとの間の外周段部９ｃとで構成してあり、大径外周部９ｂには 外ねじ部１０が形成してある。

【００１５】 そして、前記センサーパイプ４は、その小径外周部９ａを、前記時計ケース１ の内部２から前記パイプ取付孔３に挿入しロー付接着等の固着手段で固着されて 時計ケース１の内部に取り付けてある。

【００１６】 前記センサー固定ねじリング１１は内周部に内ねじ部１２を有するリング部１ ３の端部に円環状のセンサー押え部１４を形成したものであり、その外形は六角 状を成している。

【００１７】 そして、前記センサー収容部６のパッキン溝部７、８にはパッキン１５、１６ が嵌合してあり、このセンサー収容部６に水深センサー、圧力センサー、温度セ ンサー等のセンサー１７が収容してあり、前記センサーパイプ４の大径外周部９ ｂに、前記時計ケース１の内部２で、前記外ねじ部１０に内ねじ部１２を螺合し て前記センサー固定ねじリング１１が取り付けてある。このセンサー固定ねじリ ング１１の締め付けにより、これのセンサー押え部１４で前記センサー１７の端 面部を押えて、前記パッキン１５、１６がセンサー１７の周面部１７ａ及び端面 部１７ｂに圧着されていてセンサー１７が固定されている。また、前記センサー パイプ４の端面部にはセンサーカバー２０がねじ２１により取り付けてある。

【００１８】 前記センサー固定ねじリング１１は、締め付け易いように、図３（Ａ）のよう にその外周部に切欠き部１８を形成した平面視で円形なものでも、また、図３（ Ｂ）のように、その下面部にドライバーのような工具の端部が挿入される切り込 み溝部１９を形成した平面視で円形なものであってもよい。１２は内ねじ部、１ ３はリング部、１４はセンサー押え部である。

【００１９】 上記の実施例にあっては、前記センサー１７が時計ケース１内に設けられたセ ンサーパイプ４のセンサー収容部６に収容され、しかも時計ケース１の内部２に 、このセンサー１７を固定するためのセンサー固定ねじリング１１が位置するこ とになり、このセンサー固定ねじリング１１を時計ケース１の表側から緩めるこ とができない。このために、ねじを緩めてセンサー１７を取り出す等のいたずら を防止することができる。

【００２０】 また、前記センサーパイプ４、センサー１７およびセンサー固定ねじリング１ １は全て時計ケース１内に収納されているために、時計ケース１の外形状は普通 の腕時計の時計ケースと何等変わるところがない。このために、デザインバリエ ーションを図ることができる。

【００２１】 また，前記センサー収容部６の周面部と、このセンサー収容部６の、前記セン サー固定ねじリング１１側とは反対側の端面部とにパッキン１５、１６を配し、 前記センサー固定ねじリング１１の締め付けにより、前記センサー押え部１４で 前記センサー１７を押えて、このセンサー１７の周面部１７ａと端面部１７ｂと にパッキン１５，１６を圧接させてあるために、防水性のセンサー１７の保持を 確実に行なうことができる。尚、時計ケース１のセンサーパイプ４の固定は、時 計ケース１の側面部にかぎらず、上面部または下面部に設けても良い。

【００２２】

【考案の効果】

以上説明したように、本考案は、時計ケースに、この時計ケースの外面から内 部に抜けるパイプ取付孔を設け、このパイプ取付孔に、内部にセンサー収容部を 有するセンサーパイプを挿入固定し、このセンサーパイプの前記時計ケースの内 部に突入した部位に外ねじ部を形成し、前記センサー収容部内にセンサーをパッ キンを介して収容し、前記センサーパイプに、前記時計ケースの内部から前記外 ねじ部に螺合させてセンサー固定ねじリングを取り付け、このセンサー固定ねじ リングにセンサー押え部を設けて、このセンサー固定ねじリングの締め付けによ り、前記センサー押え部で前記センサーを押えて、前記パッキンを介してセンサ ーを固定したから、前記センサーが時計ケースの内側に収容され、しかも時計ケ ースの内部に、このセンサーを固定するためのセンサー固定ねじリングが位置す ることになり、このセンサー固定ねじリングを時計ケースの表側から緩めること ができない。このために、ねじを緩めてセンサーを取り出す等のいたずらを防止 することができる。

【００２３】 また、前記センサーパイプ、センサーおよびセンサー固定ねじリングは全て時 計ケース内に収納されているために時計ケースの外形状は普通の腕時計の時計ケ ースと何等変わるところがない。このために、デザインバリエーションを図るこ とができる。

【００２４】 また，本考案は、請求項１記載の時計ケースのセンサー取付構造において、前 記センサー収容部の周面部と、このセンサー収容部の、前記センサー固定ねじリ ング側とは反対側の端面部とにパッキンを配し、これらのパッキンをセンサーの 周面部と端面部とに圧接したから、前記センサー固定ねじリングの締め付けによ り、前記センサー押え部で前記センサーを押えて、このセンサーの周面部と端面 部とにパッキンを圧接させてあるために、防水性のセンサーの保持を確実に行な うことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係わる時計ケースのセンサー取付構造
の要部拡大断面図でる。

【図２】センサー固定ねじリングの斜視図である。

【図３】（Ａ）はセンサー固定ねじリングの他の実施態
様を示す斜視図である。（Ｂ）はセンサー固定ねじリン
グの他の実施態様を示す裏側からの斜視図である。

【符号の説明】

１ 時計ケース ２ 時計ケースの内部 ３ パイプ取付孔 ４ センサーパイプ ６ センサー収容部 １０ 外ねじ部 １１ センサー固定ねじリング １２ 内ねじ部 １４ センサー押え部 １５、１６ パッキン １７ センサー

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 時計ケースに、この時計ケースの外面か
   ら内部に抜けるパイプ取付孔を設け、このパイプ取付孔
   に、内部にセンサー収容部を有するセンサーパイプを挿
   入固定し、このセンサーパイプの前記時計ケースの内部
   に突入した部位に外ねじ部を形成し、前記センサー収容
   部内にセンサーをパッキンを介して収容し、前記センサ
   ーパイプに、前記時計ケースの内部から前記外ねじ部に
   螺合させてセンサー固定ねじリングを取り付け、このセ
   ンサー固定ねじリングにセンサー押え部を設けて、この
   センサー固定ねじリングの締め付けにより、前記センサ
   ー押え部で前記センサーを押えて、前記パッキンを介し
   てセンサーを固定したことを特徴とする時計ケースのセ
   ンサー取付構造。
2. 【請求項２】 前記センサー収容部の周面部と、このセ
   ンサー収容部の、前記センサー固定ねじリング側とは反
   対側の端面部とにパッキンを配し、これらのパッキンを
   センサーの周面部と端面部とに圧接した請求項１記載の
   時計ケースのセンサー取付構造。