JPH066935A - 電流制限システム - Google Patents

電流制限システム

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JPH066935A
JPH066935A JP4160799A JP16079992A JPH066935A JP H066935 A JPH066935 A JP H066935A JP 4160799 A JP4160799 A JP 4160799A JP 16079992 A JP16079992 A JP 16079992A JP H066935 A JPH066935 A JP H066935A
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power
electric
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connection
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JP4160799A
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Yoshiyuki Konno
由之 金野
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  • Remote Monitoring And Control Of Power-Distribution Networks (AREA)
  • Supply And Distribution Of Alternating Current (AREA)
  • Direct Current Feeding And Distribution (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 各電気機器への実際の電源接続を制御装置に
よって制御することによって、電流制限ブレーカなどの
作動が同一電路内に接続された全ての電気機器への電力
の供給を停止してしまうことを未然に防ぐ。 【構成】 従制御装置12は、電気機器18の電源接続
の要求を検出して主制御装置10に伝達し、かつ主制御
装置10からの応答にしたがって電気機器18への実際
の電源接続を制御する。主制御装置10は、従制御装置
12によって伝達される電気機器18の電源接続要求に
たいして許可または不許可の判断をして応答する。電力
信号線は16は、電力のほかに、主制御装置10と従制
御装置12との間でやり取りされる電気機器18の電源
接続の要求メッセージおよび応答メッセージを伝える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電力を電路に分配する
分電装置などにおける電路の電流制限システムに関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来、事務所や家庭などで商用電力系統
を複数の電路に分配する分電盤などの装置において、漏
電やショートあるいは過剰な電気機器の接続などによっ
て電路に大電流が流れ火災などを引き起こすことを防止
するための電流制限方法としては、ブレーカやヒューズ
を用いた方法がある。
【0003】この方法の場合、例えばブレーカと呼ばれ
る可逆的な電路遮断器を各電路の最上流箇所と各電路の
分配元である主幹電路に設置する。ブレーカ部に流れる
電流量は、ブレーカの設置箇所よりも末端側の電路に流
れる電流量の総計である。ブレーカはブレーカ部に流れ
る電流量が一定値以上になった場合に作動し、強制的に
電路を遮断する。遮断された電路への電力の供給は直ち
に停止するから、各電路に流れる電流量とそれらの電路
に流れる電流量の総計とを一定値以下に制限することが
できる。
【0004】また、ブレーカをヒューズで置き換えた方
法もある。ヒューズは導線の溶断によって不可逆的に電
路を遮断するという点のみが異なる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような電流制限方法は、それらの設置箇所よりも末端側
のすべての電力の供給を停止してしまうという特徴をも
ついささか暴力的な手段であるため、漏電やショートに
対する電流制限手段としては有効だが過剰な電気機器の
接続に対する電流制限手段としては以下に述べるような
3つの問題点がある。
【0006】第1に、新たに負荷を電源に接続する時の
問題がある。1つのブレーカの末端側の電路上に既にい
くつかの負荷が電源に接続されて動作しており、合計し
て許容電流値の80パーセントを消費しているとする。
このとき同一電路上に許容電流値の30パーセントを消
費する負荷を、電気機器の電源スイッチをONすること
によって電源接続すると、合計電流値は110パーセン
トとなり許容電流値を超えてブレーカが作動する。ブレ
ーカの作動によって電路の発熱などの危険が回避できる
が、これは既に動作していた電気機器への電力供給をも
停止してしまうという副作用を伴う。
【0007】この副作用はコンピュータなどの揮発性メ
モリを持った電気機器にとっては重大な問題で、例えば
コンピュータ端末を使って人間がプログラムなどの編集
作業を行なっていてかつその内容が揮発性メモリに保持
されていた場合には、全ての作業内容が消滅してしまう
ことになる。
【0008】一般に既に動作している負荷への電力供給
は新たに接続しようとする負荷へのそれに優先するか
ら、たとえ新たな負荷の電源接続が必要になったとして
も、その接続が電路の許容電流値からの超過を招いてブ
レーカの作動を引き起こすことはないことを確認した上
で実際の電源接続を行なう手段を提供することが強く望
まれる。しかるに従来の電流制限方法を用いた場合に
は、人間が新たに接続しようとする電気機器の電源スイ
ッチを入れる際に電路の合計電流値に注意を払うなどの
手段しかなく、しかもこの手段は人間の注意力にのみ頼
っているという点できわめて不十分なものであった。
【0009】第2に、複数の負荷を同時に電源に接続す
る時の問題がある。電気機器のなかには電源接続時に接
続後の定常動作状態にくらべて大きな電流が流れるもの
がある。この電流のことを突入電流とよび容量性の負荷
には必ず伴う現象である。また現在コンピュータなどに
広く用いられているハードディスク装置のような定速回
転電動機を内部に有する機器においては、電源接続時に
定速回転まで加速するのに大きなトルクを必要とするた
め比較的長時間突入電流が流れる。
【0010】複数のこのような負荷を同時に電源接続し
ようした場合に突入電流の合計がブレーカなどの許容電
流値を超える危険性は、接続が同時でない場合のそれに
比べてはるかに高い。この危険性は複数の負荷の同時に
電源に接続しないように接続のタイミングを操作すれば
回避できるのだが、ブレーカなどの電流制限方法は負荷
の電源接続に能動的に働きかけることはできないから人
間がこのタイミングに注意するなどの回避手段しかな
く、しかもこの手段は人間の注意力にのみ頼っていると
いう点できわめて不十分なものであった。
【0011】第3に、接続する電路の制限の問題があ
る。上述した2つの問題は1つのブレーカの末端側であ
る同一電路に複数の負荷を接続する場合に生じるため、
複数の電路の中から負荷を接続する電路を注意深く選択
することによって、影響を最小限にとどめることができ
る。例えば、電気機器に電力供給の停止が与える影響の
大小にしたがって影響の大きなもののグループと小さな
もののグループとに機器を分けて別々の電路に接続する
ことが考えられる。しかしこの方法は、同一電路内の負
荷の間の問題を取り除くことにはならない上に、接続す
る電路を制限してしまうことになる。通常の建物内の配
電方式によれば電源コンセントを選択する事が電路を選
択することになるから、接続する電路の制限は電気機器
の設置場所とその変更をも制限することになるという欠
点があった。
【0012】本発明は、上述した問題点を解決するため
になされたものであり、従来の技術では実現不可能であ
った安全かつ柔軟な電流制限システムを構築することが
できる。
【0013】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に本発明の電流制限システムは、各負荷の電源接続のの
要求を検出しかつ各負荷への実際の電源接続を制御する
従制御装置と、各負荷の電源接続要求にたいして許可ま
たは不許可の判断をする主制御装置と、主制御装置と従
制御装置との間で、電力のほかに負荷の電源接続の要求
とこれに対する応答とを伝える電力信号線とを備えてい
る。
【0014】
【作用】上記の構成を有する本発明の従制御装置は、各
負荷の電源接続の要求を検出して主制御装置に伝達し、
かつ主制御装置からの応答にしたがって各負荷への実際
の電源接続を制御する。主制御装置は、従制御装置によ
って伝達される各負荷の電源接続要求にたいして許可ま
たは不許可の判断をして応答する。電力信号線は、電力
のほかに、主制御装置と従制御装置との間でやり取りさ
れる負荷の電源接続の要求信号およびこれに対する応答
信号を伝える。
【0015】
【実施例】以下、本発明を具体化した一実施例を図面を
参照して説明する。
【0016】まず図1に沿って本実施例の構成を説明す
る。本実施例の構成要素間には電力とメッセージの2種
類の流れがある。まず電力の流れについて説明する。商
用電力系統からの電力は主幹ブレーカ19およびブレー
カ20を介して通信装置13に供給される。通信装置1
3はバス形式の電力信号線16を介してほかの通信装置
14に電力を供給する。通信装置14は従制御装置を介
して最終的な負荷である電気機器18に電力を供給す
る。
【0017】つぎにメッセージの流れについて説明す
る。主制御装置10から従制御装置12へのメッセージ
はまず通信装置13に送られ電力と合成されて電力信号
線16に送出される。通信装置14は電力とメッセージ
とを分離して従制御装置12に送る。こうして従制御装
置12は主制御装置10からのメッセージを受け取る。
逆に従制御装置12から主制御装置10へのメッセージ
も同様に通信装置14、電力信号線16、通信装置13
を介して送られる。この場合は通信装置14で合成が、
通信装置13で分離が行なわれる。
【0018】主制御装置10と通信装置13の内部構成
は図2を参照して説明する。主制御装置10の主体はC
PU22、ROM26、RAM24、シリアル通信IC
28から構成されており、それらはバスを介して接続さ
れている。CPU22の動作手順はROM26に指定さ
れており、RAM24はメッセージを保存するためと作
業用変数領域として用いられる。従制御装置12との間
のメッセージのやり取りはシリアル通信IC28を介し
て行なわれる。
【0019】シリアル通信IC28は通信装置13の変
調復調回路33とも接続され、CPU22との間にやり
取りされるパラレルデータと電力信号線16で通信され
るシリアルデータとのシリアル―パラレル変換を行な
う。メッセージの受信時にはシリアル通信IC28はC
PU22に割り込みでこれを知らせ、CPU22はメッ
セージをシリアル通信IC28から読み込んでRAM2
4に保存する。ただしCPU22は受信メッセージのな
かで自分宛のものだけを処理する。メッセージの送信時
にはCPU22がシリアル通信IC28に送信メッセー
ジを書き込みシリアル通信IC28が電力信号線16に
メッセージを送出してもよいかを確認してから通信装置
13を介して送出する。
【0020】また主制御装置10にはブレーカ20の作
動電流値の一定割合を最大許容電流値として設定してお
く。これはブレーカ20を作動させないことを保証する
値と考えることができる。
【0021】通信装置13は変調復調回路33の他にロ
ーパスフィルタ29、ハイパスフィルタ31から構成さ
れている。主制御装置10との間でやり取りされるメッ
セージはデジタル信号であり幅広い周波数帯域をもつか
らこのまま商用電力と合成するには不適当であるため商
用電力の周波数にたいして十分高い周波数を中心とした
帯域を持つように変調復調回路33で帯域の変換を行な
う。ハイパスフィルタ31は電力信号線16上に重畳し
ている電力とメッセージとからメッセージのみをやり取
りするために、またローパスフィルタ29は商用電力系
統に高周波のメッセージがもれ出るのを防いでいる。な
おブレーカ20と主制御装置10と通信装置13とはこ
の実施例では別個となっているが、これらのうちの全部
またはいくつかが一体となった構成でもよい。
【0022】従制御装置12と通信装置14の内部構成
は図3を参照して説明する。従制御装置12の主体はC
PU36、ROM40、RAM38、シリアル通信IC
42、入力ポート44、出力ポート46などから構成さ
れており、バスを介して接続されている。このうち最初
の4つは主制御装置10のそれらと全く同じものであ
り、それらの働きも同じである。主制御装置10には無
いものは入力ポート44と出力ポート46であり、前者
を介してCPU36が電源スイッチ50の状態を読みと
り電気機器18へ電力の供給要求または解除を検出し、
また後者を介してリレー48を操作して電気機器18へ
の実際の電力供給を制御する。電気機器18の電源スイ
ッチはONの状態に固定しておくからリレー48の操作
のみによって電気機器18への電力供給が制御できる。
なお入力ポート44と電源スイッチ50の代わりにリレ
ー48と並列に高抵抗の電流計測装置を挿入しておいて
電気機器18側の電源スイッチのON、OFFによって
電力供給要求解除を知る方法もある。
【0023】通信装置14の内部構成は通信装置13の
それと全く同じであり、それらの働きも同じである。な
お電気機器18と従制御装置12と通信装置14とはこ
の実施例では別個となっているが、これらのうちの全部
またはいくつかが一体となった構成でもよい。
【0024】以上のように電気的に接続された主制御装
置10と従制御装置12との間でやり取りされるメッセ
ージについて図4を参照して説明する。メッセージはパ
ケット化されており図4はその形式を示したものであ
る。図4(a)は主制御装置10から従制御装置12に
たいして送られるパケットの、図4(b)は従制御装置
12から主制御装置10にたいして送られるパケットの
形式である。
【0025】いずれのパケットにも共通な項目は、パケ
ット長52、宛先54、送り元56、コマンド種類58
の4つである。パケット長52は可変長であるパケット
の長さを示し、宛先54と送り元56は複数ある通信装
置13または通信装置14にそれぞれ一対一に対応する
主制御装置10または従制御装置12の識別番号であ
る。各制御装置のCPUは、宛先54が自分自身の識別
番号と一致するメッセージを処理する。また送り元56
は主制御装置10が複数あるうちのどの従制御装置12
から送られてきたパケットであるかを知るための識別番
号である。特定の従制御装置12から送られてきたパケ
ットにたいする応答パケットを作成する際必要となる。
従制御装置12の識別番号はまた電気機器18の識別番
号と考えることもできる。コマンド種類58はそのパケ
ットの意味を識別するためのものであり、主制御装置1
0から従制御装置12へのパケットの場合許可と不許可
の2種類が、従制御装置12から主制御装置10へのパ
ケットの場合要求と解除の2種類がある。
【0026】使用電流60、突入電流62、整定時間6
4の3項目は従制御装置12から主制御装置10へのパ
ケットにのみある項目である。突入電流値62は電気機
器18の電源接続時に過渡的に流れる最大電流を示し、
整定時間64は突入電流がなくなり電気機器に定常的な
電流が流れるようになるまでの時間を示す。使用電流値
60は定常的な状態での電気機器18の最大使用電流値
を示す。これらの値は従制御装置12に予め設定してお
く固定値である。ただし、従制御装置12に電流計測機
構を組み込むことによってこの値を実測値にしたがって
修正するようにもでき、より正確な電流制限のための情
報として用いるようにもできる。
【0027】以下、このように構成された電流制限シス
テムのメッセージをもちいた電流制限動作について図5
〜図6のフローチャートなどを参照して説明する。まず
電気機器18の内の一つを新たに使用を開始したい場合
の、電流制限システムの動作について最初に概略手順を
図1を参照して、次に詳細手順を図2〜図6を参照して
説明する。
【0028】概略手順はつぎのようなものである。操作
者は従制御装置12に対して対応する電気機器18に電
力の供給を開始したいことを示す。しかし従制御装置1
2は直ちに電気機器18に対する電力供給を開始するこ
となく、主制御装置10に対して接続要求メッセージを
送信する。主制御装置10はこれを受け取ると、電気機
器18への電力供給開始がブレーカ20を作動させるこ
とがないことを確認してから許可メッセージを送信す
る。従制御装置12は主制御装置10から接続許可メッ
セージを受信してはじめて実際の電力供給を電気機器1
8に開始する。
【0029】詳細手順を以下に説明する。まず従制御装
置12が接続要求メッセージを送信するまでの動作を図
3、図4、図6を参照して説明する。操作者は従制御装
置12の電源スイッチ50をONにして電気機器18へ
電力の供給を開始したいことをCPU36に知らせる。
このとき電気機器18の電源スイッチはONに固定され
ているが、実際の電力供給はリレー48によってOFF
されている。CPU36は最初入力ポートの変化まちの
状態にあるが電源スイッチ50の変化を検出して(S2
0)変化種類がONであることを知ると(S21)、接
続要求メッセージを送信する(S22)。このメッセー
ジは図4(b)の形式のパケットであり、コマンド種類
58は要求、宛先52は主制御装置10の識別番号、送
り元56は要求する従制御装置12自身の識別番号であ
る。パケットは通信装置14を経由して電力信号線16
上に送出される。
【0030】つぎに主制御装置10が従制御装置12か
らの接続要求メッセージを受信してから応答メッセージ
を送信するまでの動作を図2、図4、図5を参照して説
明する。CPU22はRAM24に電力信号線16上に
流れるパケットを保存しつつ主制御装置10の識別番号
と宛先54が一致する図4(b)の形式のパケットを発
見した場合にのみこのメッセージの処理を開始する(S
1)。CPU22は接続種類がパケットのコマンド種類
58の項目をみて要求であることを知ると(S2)、こ
の要求に対して許可が可能かどうかを判断する(S
3)。判断の基準は、現在許可中の使用電流値60の合
計にパケットの突入電流値62を加えた値が主制御装置
10に固定的に与えられた最大許容電流値以下であるか
どうかである。最大許容電流値以下である場合に許可メ
ッセージを(S5)、そうでない場合に不許可メッセー
ジを応答メッセージとして返すことになる(S8)。い
ずれのパケットも形式は図3(a)の通りである。コマ
ンド種類58のみが許可または不許可で異なる。宛先5
4は要求のあった従制御装置の識別番号であり送り元5
6は主制御装置10自身の識別番号である。
【0031】許可可能と判断された場合許可応答メッセ
ージを送信するのだが(S5)、そのまえに現在許可中
の使用電流値60の合計に新たに許可する使用電流値6
0を加えて更新しておく(S4)。ただしこのとき更新
された使用電流値60の合計値は電気機器の定常状態に
おける最大値の合計であって接続直後から整定時間64
の間だけ流れることが予想される突入電流値62は含ま
れていないから、直ちに次の接続メッセージを処理して
しまうと間違った判断をする可能性がある。そこでこの
合計値が有効になるまでの時間である整定時間64だけ
時間待ちしてから(S6)メッセージ受信終了とする
(S7)。これによって許可不許可の正しい判断ができ
ることを保証する。なおパケットは通信装置13を経由
して電力信号線16に送出される。整定時間64だけ時
間待ちしてから次の接続メッセージを処理することによ
って、複数の電気機器18から連続して接続要求がきた
場合に突入電流が一度に多量に流れてブレーカ20を作
動させてしまうことを防ぐことができるという効果もあ
る。
【0032】つぎに新たに電気機器を使用したくなった
場合の最後の動作である、従制御装置12の接続要求メ
ッセージ送信後の動作を図3、図4、図6を参照して説
明する。CPU36は接続要求メッセージ送信後(S2
2)、主制御装置からの応答メッセージの受信を待って
いる(S23)。自分の識別番号と一致する図4(a)
の形式のパケットの受信をRAM38上で発見すると、
まずこの応答メッセージのコマンド種類58から許可メ
ッセージか不許可メッセージかを調べ(S24)、不許
可の場合には現在のままでは電力の供給はできないので
異常終了する(S27)。許可の場合にはリレー48を
ONして電気機器18への電力供給を開始し(S2
5)、正常終了する(S26)。正常終了の場合は再び
入力ポート変化待ちの状態にもどる。
【0033】異常終了時はLEDなどで、現在の機器の
使用状況ではさらにこの電気機器18の使用はできない
ことを電源スイッチ50をONにした操作者に知らせ
る。異常終了時はリセットなどの手段でのみ再び入力ポ
ートの変化待ちの状態に戻る。操作者はどうしてもこの
電気機器18を使用したい場合には現在使用中の他の機
器をOFFするか、余裕のある他の電路に接続を変更し
なければならない。
【0034】従来の配電盤などの電流制限装置では電気
機器18の電源スイッチONが直ちに電力供給開始をも
たらすため電路の全ての負荷への電源供給を停止してし
まう危険性があった。高付加機能をもった配電システム
の一例に特開平3―22829号公報があるが、これは
商用電力系統からの電力消費の削減と停電に対する保証
とを目的としており、この危険性はなんら取り除かれて
いなかった。しかし本実施例の電流制限システムは以上
ようなの手続きを経て初めて電気機器18への電力供給
を開始するためそのような不都合が生じない。しかもこ
れらの手続きはすべてCPUで制御されているから動作
は極めて速くかつ正確である。
【0035】また従来のブレーカ20とも併用すること
で従来ブレーカ20のみで保証されていたレベルの漏電
やショートなどに対する安全性も損なわれていない。メ
ッセージの伝達には従来からある電力線を周波数帯域を
分離して使うためなんら新たな信号ケーブルを接続する
必要もない。ローパスフィルタによってメッセージの周
波数帯域は電気機器18や商用電力系統にもれ出ないか
ら、従来からの電気機器18や電力系統とも共存可能で
あるという利点もある。そして電力供給停止の危険性が
ほとんどなくなることによって電気機器18の接続電路
の選択に慎重な注意を払う必要がなくなるので、とくに
移動式の計測装置や終夜運転システムの稼働する配電盤
などに採用すると効果が大きい。
【0036】残る、現在使用中の電気機器18の内の一
つを停止したくなった場合の電流制限システムの動作
は、使用開始時にくらべてはるかに単純である。最初に
概略手順を図1を参照して、次に詳細手順を図2〜図6
を参照して説明する。
【0037】概略手順はつぎのようなものである。操作
者は従制御装置12にたいして対応する電気機器18に
電力の供給を停止したいことを示す。従制御装置12は
主制御装置10に対して接続解除メッセージを送信し、
直ちに電力供給を停止する。主制御装置10はこれを受
け取ると、現在許可中の使用電流値の合計を更新してつ
ぎの要求に備える。
【0038】詳細手順を以下に説明する。まず従制御装
置12が接続解除メッセージを送信するまでの動作を図
3、図4、図6を参照して説明する。操作者は従制御装
置12の電源スイッチ50をOFFにして電気機器18
へ電力の供給を停止したいことをCPU36に知らせ
る。CPU36は電源スイッチ50の変化を検出して
(S20)変化種類がOFFであることを知ると(S2
2)、接続解除メッセージを送信する(S28)。この
メッセージは図4(b)の形式のパケットであり、コマ
ンド種類58が解除である点のみが要求メッセージのそ
れと異なる。
【0039】パケットは通信装置14を経由して電力信
号線16上に送出される。メッセージを送信すると直ち
にリレー48をOFFして電気機器18への電力供給を
停止する。実際の電力供給停止はこの時点で完了してし
まうが、次なる要求に対して主制御装置10が後処理を
する必要がある。この動作を図2、図4、図5を参照し
て説明する。CPU22は自分宛のメッセージ受信をR
AM24で発見し(S1),接続種類がパケットのコマ
ンド種類58の項目をみて解除であることを知ると(S
2)、現在許可中の使用電流値60の合計の更新をおこ
なう(S9)。更新は解除する使用電流値60を合計か
ら引くことで完了する。
【0040】
【発明の効果】以上説明したことから明かなように、本
発明の電流制限システムは負荷への電源接続要求に対す
る応答によって実際の電源接続を制御する事により、新
たな負荷に対する電源接続が同一電路内に既に電源接続
されている負荷に対する電力供給の停止を引き起こす危
険を取り除くことができる。また負荷への電源接続のタ
イミングを制御することによって、複数の負荷への同時
電源接続時に高まる最大電流値超過の危険性を取り除く
ことができる。また以上のことを制御装置によって行な
うことにより、高速かつ高い信頼性で実現できるという
利点がある。またこれらの危険性が取り除かれることに
よって、負荷を接続する電路の選択に関して慎重な注意
を払う必要がなくなるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の電気的構成を示すブロック
図である。
【図2】主制御装置と通信装置の一実施例の構成を示す
ブロック図である。
【図3】従制御装置と通信装置の一実施例の構成を示す
ブロック図である。
【図4】(a) 主制御装置から従制御装置に送られる
メッセージの一実施例である通信パケットの形式を示す
図である。 (b) 従制御装置から主制御装置に送られる通信パケ
ットの形式を示す図である。
【図5】主制御装置の動作手続きの一実施例であるメッ
セージの処理手順を示したフローチャートである。
【図6】従制御装置の動作手続きの一実施例であるメッ
セージの処理手順を示したフローチャートである。
【符号の説明】
10 主制御装置 12 従制御装置 16 電力信号線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H02J 13/00 E 4233−5G

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電力を電路に分配する分電装置における
    電路の電流制限システムにおいて、 各負荷の電源接続の要求を検出しかつ各負荷への実際の
    電源接続を制御する従制御装置と、 各負荷の電源接続要求にたいして許可または不許可の判
    断をする主制御装置と、 主制御装置と従制御装置との間で、電力のほかに負荷の
    電源接続の要求とそれに対する応答とを伝える電力信号
    線とを備えたことを特徴とする電流制限システム。
JP4160799A 1992-06-19 1992-06-19 電流制限システム Pending JPH066935A (ja)

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