JPH066890A - アナログ伝送路をシミュレートしたデジタル伝送路 - Google Patents

アナログ伝送路をシミュレートしたデジタル伝送路

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JPH066890A
JPH066890A JP20420892A JP20420892A JPH066890A JP H066890 A JPH066890 A JP H066890A JP 20420892 A JP20420892 A JP 20420892A JP 20420892 A JP20420892 A JP 20420892A JP H066890 A JPH066890 A JP H066890A
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Takashi Kokubo
隆 小久保
Koji Takahashi
宏爾 高橋
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SUTAJIO ION KK
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  • Circuit For Audible Band Transducer (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【構成】対象とするデジタル伝送路の伝送帯域内に、そ
の信号出力がエネルギー成分を有する伝送特性変更信号
発生器606と伝送特性変更信号発生器606の出力信
号と被伝送信号とを合成する合成手段607と伝送路に
適したデジタルデータに変換する為の伝送路符号化手段
61とを少なくとも有する伝送側装置により生成された
上記伝送信号を伝送・受信する伝送路、或は記録・再生
する記録媒体。 【効果】上記の伝送特性変更信号により従来より聴感上
良好とされてきたアナログ伝送路の特性をデジタル伝送
路上にてシミュレートする事が可能となる。これにより
本来SN比、ダイナミックレンジ、利得・位相特性等で
大変に優れているとされるデジタル伝送路の特性にアナ
ログ伝送路の良好な状態における特質をも兼ね備え、聴
感上の総合特性が飛躍的に向上したデジタル伝送路が実
現可能になるいう効果を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、デジタル伝送路にて音
響情報を伝送する際に利用して好適な、伝送路特性調整
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来よりのアナログ・オーディオの代表
的存在であったLPレコードからほぼ全面的にコンパク
トディスク(以下CDと記す)に市場交代したと言われ
てから久しい。初期のCD登場の頃にはCDの使い勝手
の良さに加えて、アナログ特有のホワイトノイズや再生
針の慴動雑音、スクラッチ傷雑音、針飛び等が一蹴され
たデジタル伝送に高い評価が与えられていた。しかし、
CDの急速な普及とDAT(デジタル・オーディオ・テ
ープ)やBS(衛星放送)のデジタル・オーディオ放送
等の新規の民生用デジタル・オーディオシステムが登場
するにつれて、ある条件の下ではアナログ伝送の方がデ
ジタル伝送よりも「音質が良い」、或は「奇麗に聞こえ
る」という意見がしばしば聞かれるようになってきた。
【0003】以前より高級なオーディオ装置を使用する
人々の間では、前述の再生針の慴動雑音、スクラッチ傷
雑音、針飛び等は殆ど発生しない様にメンテナンス管理
されており、ホワイトノイズについては信号レベルが低
く且つ良質の周波数特性に成っている。また上記高級オ
ーディオ装置の伝送周波数帯域が20数KHzまで緩や
かではあるが伸びているのに対し、CDの伝送周波数帯
域はこれより狭い約20KHz強が伝送限界である。
【0004】この様な点を鑑み、近年、新規デジタル伝
送規格が策定される場合にサンプリング周波数の向上
(44.1から48KHzへ)や量子化ビットの増大
(16から20ビットへ)等が折り込まれてきた。然し
ながら、この様な施策はデジタル伝送路の従来から言わ
れ続けてきた長所に更に磨きを掛けるもので、新たな方
向性を探るものではない。また、伝送規格とは独立に適
用可能な様々な高音質化手法が提案されている。標本
化、量子化の分野での「オーバーサンプリング」、「1
ビットADC」、「ディザ」等々である。前記ディザ手
法はハードシステム構成上、本発明に近い部分があるの
で正しい理解を促す為、文献を紹介するので参考にして
頂きたい。「デジタルオーディオの概要」(14〜25
頁)山崎 芳男著エレクトロニクスライフ1986年1
月号(日本放送出版協会)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来から提案されてき
たデジタル伝送システムの性能向上策の延長線上では、
アナログ伝送路の有する前記特質を獲得する事ができな
い。つまり、情報工学的アプローチにて取り組みを継続
するのでは無く、従来とは異なる観点からのアプローチ
として人間聴覚の感覚器との親和性に着目した解決策を
提案し、デジタル伝送路の持つ本質的な欠点を解決する
事が本発明の目的である。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、被伝送情報に
伝送路特性変更情報を多重して該情報を伝送する事を特
徴とするもので、少なくとも該デジタル伝送路の伝送帯
域内にエネルギー成分を有する伝送路特性変更情報信号
生成器と該伝送路特性変更情報信号生成器の出力信号を
被伝送情報信号と合成する信号合成手段とから成る送出
装置より出力される伝送情報を、伝送・受信する為の伝
送路、或は記録・再生する為の記録媒体により構成され
るシステム。
【0007】
【作用】上記の様に構成された音響情報伝送システムに
て再生された音響情報は、デジタル伝送路から音楽等の
通常の被伝送情報が再生されると共に、単独にては殆ど
検知されない様な成分(レベル・周波数スペクトル)を
有する前記伝送路特性変更情報が再生される。前記、各
々の音響信号の相乗効果により前記の被伝送情報が聴覚
系にて知覚され易くする作用を果たす一方で、他方デジ
タル伝送路特有の伝送歪みや雑音は知覚されにくくする
作用を果たす。その結果、従来のデジタル伝送路に比し
て聴覚上快適な音響情報の伝達を可能にする。
【0008】
【実施例】図1を用い、本発明を適用する伝送路の概念
について説明する。横軸が周波数、縦軸が伝送利得(以
下レスポンス)を示すものである。アナログ伝送路の場
合は平坦な周波数特性の信号を入力した時の伝送出力が
カーブSaで示す様にDC近辺の低域と10数kHZ以
上の高域のレスポンスが低下している。これらを伝送路
の演算変換的シミュレーション要素として捉える。また
該アナログ方式の伝送歪みにより付加される高調波スペ
クトル成分とランダム的スペクトル特性のヒスノイズ等
を総合したものがカーブNaとなるが、これらを付加的
シミュレーション要素として捉える。前記SaとNaの
2つのカーブに囲まれた領域がアナログ伝送路の伝送可
能帯域に相当し、これを以下本文中ではアナログ伝送路
と称す。
【0009】同図内にデジタル伝送路の特性も合わせて
示す。fSは伝送情報信号をデジタル化する為のサンプ
リング周波数で、fS/2はfSの1/2の周波数でデ
ジタル伝送路の伝送周波数帯域の上限に相当する。そこ
で、デジタル伝送路の伝送帯域はカーブSdにて示す通
り、DC近辺の低域からおよそ20kHZ強の伝送帯域
の上限直前までほぼ平坦な特性を示す。また該デジタル
伝送路の有する雑音としては伝送帯域内では量子化雑音
Nqが、該帯域外では折り返し雑音Nsがある。該Nq
は確率的に伝送帯域内にほぼ均一にスペクトル分布して
おり、この量はレベル方向の分解能のパラメータである
量子化ビット数Q及びサンプリング周波数fsにて決定
される。また折り返し雑音は伝送周波数帯域の主たるパ
ラメータであるサンプリング周波数fsによって決定さ
れる。これらの雑音を総合してカーブNdで示した。こ
の2つのカーブで囲まれる領域を本文中では以下デジタ
ル伝送路と称す。
【0010】図2を用い、アナログ伝送路のランダム雑
音の聴感上の効果を説明する。グラフのほぼ中央に点線
で示した所定周波数(10〜18kHZ)を境にして低
域側をN1、高域側をN2として示した。人間の聴覚へ
の検知のされ易すさで、伝送周波数帯域を2分する場合
の境界周波数が該所定周波数である。つまり、ランダム
雑音においても人間の聴覚に検知され易い低域のN1が
耳につき易く、ひいては不快な成分となる。一方N1と
の相対的な観点では高域側のN2は検知されにくく、不
快さは軽減される。加えて本発明では、この雑音成分が
前述の伝送路歪みにより発生した不用高調波成分をマス
キングして耳につきにくくする効果も有している点に着
目した。N1領域の矢印Sigとして示した周波数の信
号を被伝送信号として入力した時に高調波スペクトル成
分のd1〜d7が高域側の領域に付加された場合を考え
てみる。該高調波スペクトル成分のd1〜d7の内でN
2の領域にあるものでN2より充分にエネルギーの小さ
いもの(例えば図の例ではd1を除くd2〜d7)が前
記ランダム雑音N2にマスキングされる。その結果伝送
路歪みによる不快な雑音が該ランダム雑音により軽減さ
れるという聴感上有益な効果をもたらす。
【0011】アナログ伝送路の有するノイズの他の例と
してパルス状ノイズを図3に示す。これは突発的に発生
する大レベルの雑音で不快な印象を与えるものである。
しかし管理状態の良好なアナログ伝送路や、デジタルの
伝送路では問題ない程度に発生の確率が低い。本発明の
シミュレートは当然この様な雑音成分は除外する。
【0012】図4に本発明実施例の構成図を示す。入力
オーディオ信号はシミュレータ41にて前述の通りにア
ナログの伝送路特性を模倣設定する為の変換処理が施さ
れる。シミュレートの概要は、入力信号に演算処理器4
11にて周波数特性の変更等の演算変換的シミュレーシ
ョン操作f(x)を行い、擬似乱数等の付加的シミュレ
ート情報を特性設定情報発生器412にて発生させ信号
合成器413にて上記2種のシミュレート情報を加算合
成し出力する。その後符号化器42でデジタル伝送路に
送り出す為の符号化処理を行い、デジタル系の伝送路に
送出する。これを受け、受信側では復号器44にて受信
データの復号を行い再生回路45にて音楽信号から再生
音響を生成する。
【0013】図5は、アナログ入力信号時の伝送側の構
成例を示す。入力信号はAD変換器500にて量子化ビ
ット数Q、サンプリング周波数fsでデジタルデータに
まず変換され、デジタル領域で変換処理される。このシ
ミュレータの特徴は、揺らぎ成分を付加処理する点と入
力信号のデータ形式又は符号化の処理方法に応じてシミ
ュレートを最適化する点である。具体例をあげるなら
ば、サンプリング周波数fsと量子化ビト数Qに応じ決
定される伝送路に付随する雑音を最も効率よく聴感上低
減する。つまりQが小さいほど量子化雑音が大きいので
マスキング効果の為に加算するランダム信号は大きくな
り、逆にQが大きいほど又はfsが大きいほど所望伝送
帯域内の実質的な量子化雑音が小さくなるので加算する
ランダム雑音は小さくて良い。この様な考えに基づき、
Q及びfsの値を基に付加レベルを設定する事でシミュ
レーションの最適制御が実現できる。入力音楽信号の一
方が最適化制御信号発生器503に入力され、伝送路の
前段の符号化器51から前述のfsとQの情報が該最適
化制御信号発生器503に入力される。この情報にてデ
ジタル伝送路の雑音を算出しシミュレート処理の最適化
を行う。このデジタル領域でのシミュレート作業は基本
的には前記Qビットのデータ分解能で実現できるのでL
SB以下の数値を扱う必要は必ずしもない。
【0014】図6は、デジタル入力信号時の伝送側の構
成例を示す。入力段のデータ分離回路601にて入力さ
れたデジタルインターフェイス情報から管理用サブコー
ドと主たる音響データを各々分離抽出する。抽出された
該サブコード中のQとfsの値に応じて各種の設定を変
化させ、前記の例と同様に最適化処理を施している。他
方、音響データはレベル検知回路602で信号エンベロ
ープのレベルを検出し、この情報も前記最適化制御回路
603へ伝達される。第一のシミュレート処理は関数演
算器605により前記同様に行う。第二にM系列等で構
成した擬似ランダム信号発生器606の出力デジタルデ
ータを変調器607で周波数特性とレベルを調整し、更
に揺らぎ成分発生器604の出力にて時間的に緩やかな
変動を付加する。これらの制御も前記最適化制御回路6
03からの制御信号に応じ行われる。以上の2つのシミ
ュレート出力を合成器608で合成し次段の符号化回路
61で伝送路に対応した符号化を行い、伝送路62へ送
出する構成と成っている。
【0015】図7に本発明による伝送信号の周波数スペ
クトルを示す。伝送帯域上限近くに前記ランダム信号を
多重している。ランダム信号は1/2LSBといった微
小レベルのディザとは異なり、主たる音響信号が歪まな
い範囲内で比較的大きな振幅を持たせた方が効果的であ
る。ただし、従来の大振幅ディザと異なり、後工程で減
算処理する必要が無い。又、周波数帯域は図7のfs/
2まで従来通り伝送帯域として利用できる。ちなみに非
減算型の大振幅ディザの場合は、利用帯域の周波数制限
用ローパスフィルタの肩にランダム信号を重畳してから
A/D変換処理することで該A/D変換器の性能を向上
させるもので、デジタル伝送路の上限から約1/4(1
5〜20KHZ)をディザ重畳の為に犠牲にしている
が、本方式では受信側でこの様な帯域制限処理は必要無
く、かつ全帯域の有効活用が可能である。図7の右下が
りのカーブは一般的な音響情報のスペクトルの傾向で、
付加するランダム信号と主たる音響情報のレベル関係の
一例を示すものであり、伝送帯域の制限フィルターの特
性では無い。
【0016】図8に本発明をCD制作に利用する場合の
実施例を示す。入力信号としてデジタル記録方式の多チ
ャンネルオーディオテープレコーダー80から複数チャ
ンネルの音響情報がシミュレーター81に供給される。
本実施例では4チャンネルを例示してある。これを受
け、レベル調節器815が操作パネルからの指示に基付
いて各チャンネルのレベル調節を行う。本実施例では該
レベル調節器815のチャンネル0にシミュレート信号
をチャンネル1から4に前記複数の音響情報を各々供給
し、レベルバランスを調節した後、オーディオミキサー
816にて加算合成し、シミュレーター81の出力とす
る構成である。前記シミュレート信号の生成手法につい
て以下詳細に説明する。M系列等のデジタル回路811
にてほぼ一様分布の周波数スペクトルを有する擬似ラン
ダムデータを生成し高域周波数成分のみ通過させるハイ
パスフィルター(以下HPF)812を通してから次段
の回路813に供給するが、後述の低域成分通過フィル
ター(以下LPF)821との2つのフィルターにて図
7に示す様な特性の周波数スペクトルを有した信号が得
られる。次に、上記信号を時間軸方向に変化する成分を
持つ揺らぎ成分発生器814の出力信号に基づき変調器
813にて主にレベルの変化を付ける。更に周波数成分
に変化を付ける等の処理を施し(この処理は省略可)、
前記シミュレート信号とする。又、該レベルの変化は操
作パネル84からも手動で制御可能である。
【0017】次にブロック82の構成に沿ってCDの符
号化処理の概略を説明する。デジタルフィルター等で構
成された低域通過フィルター(以下LPF)821にて
CDの伝送帯域に周波数帯域制限を行なう。データシャ
フリング手段822にてデータの並び変えを行ない、誤
り訂正符号付加回路(以下ECC)にて伝送路誤り対策
の為の冗長データを付加する事で、クロスインターリー
プリードソロモン(以下CIRS)符号化処理を実行す
る。該CIRSデータの2値信号を記録媒体である光デ
ィスク83上に微小穴の凹凸(以下ピット)として記録
するのに適した信号に変換する為に8ビットを14ビッ
トに対応させた8−14変換(以下EFM)を行なう。
以上の処理過程にてCDの為の伝送路符号化が行なわれ
る。
【0018】本発明実施例の利点は、音響信号のミック
ス作業の最終段階にてデジタル信号の形態のままで加算
するだけでよい点である。このデジタル信号は主たる音
響信号と同一の量子化ビット数Qで良いので、現在主流
の16ビット機器にて構成された多くのスタジオ・シス
テム上での作業が容易に実現可能な点である。
【0019】図9を用いて主音響信号とランダム信号の
第一の相互作用を説明する。fs/2近傍におけるラン
ダム信号Smaskの多重周波数領域で、信号レベルの
大きい該ランダム信号Smaskが信号エネルギーの小
さい量子化雑音をマスキングする。該量子化雑音はエネ
ルギーが小さいが、入力信号に相関を有しているので人
間の聴覚系には検知され易い。この該量子化雑音をラン
ダム信号にてマスキングする事で前記相関雑音が白色
(無相関)化され、前述のアナログ伝送路同様に不快感
の少ない特性に変換できる。ただし、主音響信号は前記
量子化雑音に比べて十分な信号レベルを有する様に成さ
れているので、前記マスキング効果は顕著には発生しな
い。
【0020】図10を用いて主音響信号とランダム信号
の第二の相互作用を説明する。人間の耳の非線形特性に
よるとされる同時2入力音響に対する和差周波数音響の
感知の例である。同時に耳に到達する2つの音響信号の
周波数をf1、f2とし、その音響レベルを同じとした
場合、該f1とf2の周波数の和と差あるいはf1、f
2各々の整数倍の周波数音響どうしの和と差の音響が図
10に示す通りの各レベルで感知される。この内で周波
数和の成分は入力音響が上方にシフトするので感知され
にくく、逆に周波数差の成分は入力音響が下方にシフト
するので入力音響に相関のある成分、例えば図示の通り
2f1−f2等の成分が検知し易い周波数領域に発生す
る事になり、総合的に音響感知特性が向上するという効
果をもたらす。また前記量子化雑音Qとの和差信号は発
生レベルが十分に低く、検知限以下となるので低域変換
されても、実用上問題とはならない。
【0021】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、ランダム
雑音等の簡単な伝送特性変更情報の多重により、デジタ
ル伝送路上にアナログ伝送路に類似した特性の伝送路特
性を手軽にシミュレートできる。これにより、量子化雑
音等のデジタル伝送路特有の雑音が耳につかなくなり聴
感上良好な音響情報の伝達が可能になるという多大なる
効果を発揮する。また、前記ランダム雑音等の付加信号
自身は高域側の周波数領域に配され、主たる被伝送情報
にマスキングされ、通常は耳につかない様に周波数軸上
にレイアウトされている。別の音響的相互作用の効果と
して、主たる被伝送情報の高域成分と前記ランダム雑音
との差分成分が聴覚系にて生成され中低域の音響スペク
トルが増強され、ひいては高域音響成分の知覚状況が改
善されるという効果を有している。以上の説明から明白
な様に、本技術をもってCD等の既存デジタル媒体のソ
フトを制作した場合にも、前述の通りの良好な効果を発
揮する。加えて、入力信号レベルに応じて前記伝送路特
性変更信号の加算量を可変調節する事で本発明の信号加
算による新たな歪みの発生を防止でき、かつ必要最小限
の信号加算にて本発明の効果を充分に引き出す事ができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の対象とする伝送路の概念を示した説明
図である。
【図2】従来伝送路の特性を説明する図である。
【図3】従来伝送路の特性を説明する図である。
【図4】本発明実施例の構成概念図である。
【図5】本発明実施例のアナログ入力時の伝送路側の構
成例である。
【図6】本発明実施例のデジタル入力時の伝送路側の構
成例である。
【図7】本発明を適用した伝送路の特性図である。
【図8】本発明をCDに適応した場合の実施構成例を図
示したものである。
【図9】本発明の効果を説明する為の伝送路特性図であ
る。
【図10】本発明の効果を説明する為の聴覚特性図であ
る。
【符号の説明】
41 シミュレータ 42 符号化器 43 伝送路 44 復号器 45 再生処理器

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被伝送情報に伝送路特性変更情報を多重
    して該情報を伝送する事を特徴とするデジタル情報伝送
    路又は記録媒体。
  2. 【請求項2】 前記請求項1の伝送路特性変更情報は該
    伝送路の伝送帯域内において低域側に比して高域側のエ
    ネルギー成分が大なる特性を有するランダムデータ列に
    基づくものである。
  3. 【請求項3】 少なくともデジタル伝送路の伝送帯域内
    にエネルギー成分を有するランダム信号生成器と該ラン
    ダム信号生成器の出力信号を被伝送情報信号と合成する
    信号合成手段とから成る送出装置より出力される伝送情
    報を、伝送・受信する為の伝送路、或は記録・再生する
    為の記録媒体。
  4. 【請求項4】 前記請求項3のランダム信号合成手段が
    前記被伝送情報信号がデジタルデータ化された後に設け
    られた事を特徴とするもの。
JP20420892A 1992-06-22 1992-06-22 アナログ伝送路をシミュレートしたデジタル伝送路 Pending JPH066890A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016212285A (ja) * 2015-05-11 2016-12-15 良明 森田 音声処理装置および音声処理方法

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