JP3033150B2 - オーディオ信号の量子化誤差低減装置 - Google Patents

オーディオ信号の量子化誤差低減装置

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、オーディオ信号の量子化で発生する量子化
誤差を低減するオーディオ信号の量子化誤差低減装置に
関するものである。
〔発明の概要〕
本発明は、量子化誤差をノイズフィルタを介して量子
化器の入力側に帰還するようにしたオーディオ信号の量
子化誤差低減装置において、ノイズフィルタのフィルタ
特性を、等ラウドネス曲線の情報と入力オーディオ信号
の周波数分析情報との合成比が入力オーディオ信号のレ
ベルに応じて可変されて得られた情報に基づいて設定す
るようにしたことにより、聴感上のノイズを低減するこ
とができるオーディオ信号の量子化誤差低減装置を提供
するものである。
〔従来の技術〕
現在、ディジタルのオーディオ信号を扱うディジタル
オーディオ機器には、例えばいわゆるコンパクトディス
ク(CD)の再生機、或いは、いわゆるディジタル・オー
ディオ・テープレコーダ(DAT)等が存在する。これら
ディジタルオーディオ機器では各種統一規格が規定され
ており、例えば、これら機器で扱われるディジタルオー
ディオ信号のビット長は、上記統一規格から16ビットに
規格されている。また、これらディジタルオーディオ機
器におけるディジタルオーディオ信号としては、アナロ
グオーディオ信号(音声波形信号)を例えばいわゆるPC
M(パルスコード変調)のような単純な線形量子化を用
いて符号化して得られたディジタルオーディオ信号を用
いている。
〔発明が解決しようとする課題〕
ところで、近年、上述のようなディジタルオーディオ
機器においては、上記統一規格から現実に得られる再生
音よりも、聴感上より品質の高い再生音が得られるよう
になることが望まれている。このような聴感上より良い
再生音が得られるようにするためには、例えば、これら
ディジタルオーディオ機器で扱われるディジタルオーデ
ィオ信号を、当該ディジタルオーディオ信号自身に含ま
れるノイズ成分が低減された信号としておくとこが考え
られる。このようにノイズ成分が低減されたディジタル
オーディオ信号から得られる再生音はノイズの少ないも
のとなる。このディジタルオーディオ信号のノイズ成分
低減処理としては、例えば、オーディオ信号の量子化の
際に、いわゆるエラーフィードバックによる量子化誤差
の低減処理を施しておくようなものがある。すなわち、
このエラーフィードバックによる量子化誤差低減処理に
は、ディジタルオーディオ信号の再量子化の際に、量子
化器によって発生する量子化誤差(量子化ノイズ或いは
量子化歪み)を、ノイズフィルタを介して当該量子化器
の入力側に帰還(フィードバック)するようないわゆる
エラーフィードバックによって量子化誤差を低減するノ
イズシェーピングが処理が知られている。
ここで、上述したPCMのような線形量子化での量子化
歪みは、オーディオ信号の全周波数帯域にフラットな周
波数特性を有するものとなっている。しかし、人間の耳
は、音の周波数によって聞こえる感度に差があるため、
上記エラーフィードバックによる量子化誤差低減処理
が、人間の聴感上必ずしも有効であるとは言い難い。
そこで、本発明は、上述のような実情に鑑みて提案さ
れたものであり、聴感上効果的に量子化誤差(量子化ノ
イズ)を低減することができるオーディオ信号の量子化
誤差低減装置を提供することを目的とするものである。
〔課題を解決するための手段〕
本発明のオーディオ信号の量子化誤差低減装置は、上
述の目的を達成するために提案されたものであり、量子
化器で発生した量子化誤差をノイズフィルタを介して上
記量子化器の入力側に帰還するようにしたものであっ
て、入力オーディオ信号のレベルを検出するレベル検出
手段と、入力オーディオ信号を臨界帯域毎に周波数分析
する周波数分析手段と、聴覚特性に応じた等ラウドネス
曲線に基づいた情報を発生する等ラウドネス曲線発生手
段と、上記レベル検出手段の出力に応じて、上記周波数
分析手段の出力と上記等ラウドネス曲線発生手段の出力
との合成比を可変し、得られた合成情報に基づいて許容
ノイズスペクトルを算出する許容ノイズスペクトル算出
手段とを有し、上記ノイズフィルタのフィルタ特性を、
上記許容ノイズスペクトル算出手段の出力情報に基づい
て設定するようにしたものである。
本発明のオーディオ信号の記録方法では、ディジタル
オーディオ信号が入力され、入力されたディジタルオー
ディオ信号に誤差帰還信号を加算して第1の信号を生成
し、第1の信号を量子化し、入力されたディジタルオー
ディオ信号と量子化された第1の信号の差分を表す量子
化誤差を生成し、量子化誤差をフィルタリングして誤差
帰還信号を生成し、量子化された第1の信号を記録媒体
に記録する。このとき、等ラウドネス曲線に基づいた情
報と、入力されたディジタルオーディオ信号のマスキン
グ効果とに基づいて、フィルタリングにおけるフィルタ
特性を制御する。
本発明のオーディオ信号の伝送方法では、ディジタル
オーディオ信号が入力され、入力されたディジタルオー
ディオ信号に誤差帰還信号を加算して第1の信号を生成
し、第1の信号を量子化し、入力されたディジタルオー
ディオ信号と量子化された第1の信号の差分を表す量子
化誤差を生成し、量子化誤差をフィルタリングして誤差
帰還信号を生成し、量子化された第1の信号を伝送媒体
を介して伝送する。このとき、等ラウドネス曲線に基づ
いた情報と、入力されたディジタルオーディオ信号のマ
スキング効果とに基づいて、フィルタリングにおけるフ
ィルタ特性を制御する。
本発明のオーディオ信号の量子化誤差低減装置は、入
力されるディジタルオーディオ信号に誤差帰還信号を加
算して第1の信号を生成する第1の加算手段と、第1の
加算手段に接続され、第1の信号を量子化する量子化手
段と、量子化手段に接続され、入力されたディジタルオ
ーディオ信号と量子化された第1の信号の差分を表す量
子化誤差を生成する第2の加算手段と、第2の加算手段
に接続され、量子化誤差をフィルタリングして誤差帰還
信号を生成するフィルタリング手段と、等ラウドネス曲
線に基づいた情報を発生する等ラウドネス曲線発生手段
と、等ラウドネス曲線に基づいた情報と、入力されたデ
ィジタルオーディオ信号のマスキング効果とに基づい
て、フィルタリングにおけるフィルタ特性を制御する制
御手段とを備える。
〔作用〕
本発明によれば、等ラウドネス曲線は人間の聴覚特性
に応じたものであり、入力オーディオ信号のレベルに応
じて等ラウドネス曲線の情報と入力オーディオ信号の周
波数特性の情報との合成比を変え、例えばレベルが高い
場合は周波数特性の情報の比を高くすることでマスキン
グ効果を利用することができ、また、例えばレベルの低
い場合は等ラウドネス曲線の情報の比を高くすることで
この等ラウドネス曲線を有効に利用することができるよ
うになる。
〔実施例〕
以下、本発明を適用した実施例について図面を参照し
ながら説明する。
第1図に、本実施例のオーディオ信号の量子化誤差低
減装置の構成のブロック図を示す。
この第1図の本実施例装置は、量子化器11で発生した
量子化誤差をノイズフィルタ13を介して上記量子化器11
の入力側に帰還するようにしたものであって、入力オー
ディオ信号のレベルを検出するレベル検出器16と、入力
オーディオ信号を臨界帯域毎に周波数分析する周波数分
析回路17と、人間の聴覚特性に応じた第2図に示すよう
ないわゆる等ラウドネス曲線RCに関する情報を発生する
等ラウドネス曲線発生回路15と、上記レベル検出器16の
出力に応じて、上記周波数分析回路17の出力と上記等ラ
ウドネス曲線発生回路15の出力との合成比を可変し、得
られた合成情報とに基づいて許容ノイズスペクトルを算
出する許容ノイズスペクトル算出回路18とを有し、上記
ノイズフィルタ13のフィルタ特性を、上記許容ノイズス
ペクトル算出回路18の出力情報に基づいて設定するよう
にしたものである。
すなわち、本実施例装置は、上記量子化器11の出力か
ら量子化器11への入力を減算することで当該量子化器11
での量子化の際に発生する量子化誤差を得る加算器12
と、該加算器12の出力をフィルタリング処理して出力す
る上記ノイズフィルタ13と、当該ノイズフィルタ13の出
力を上記量子化器11の入力側に加算する加算器10とで構
成されるいわゆるエラーフィードバック回路を有してい
る。ここで、上記ノイズフィルタ13のフィルタ特性は、
具体的には、フィルタ係数算出回路14によって、上記許
容ノイズスペクトル算出回路18の後述する許容ノイズス
ペクトルの情報に基づいたフィルタ係数を算出し、この
フィルタ係数を上記ノイズフィルタ13に送るようにする
ことで決定されている。したがって、上記エラーフィー
ドバック回路では、この後述する許容ノイズスペクトル
に基づいた量子化誤差低減処理(いわゆるノイズシェー
ピング処理)が行われ、ノイズシェービング処理が施さ
れたオーディオ信号が出力端子2から出力される。
ところで、上記エラーフィードバック回路によってオ
ーディオ信号の量子化誤差低減処理(ノイズシェーピン
グ処理)を行う際には、該入力信号スペクトルに対する
いわゆるマスキング効果を考慮した処理を行うことで、
聴感上のダイナミックレンジを上げることができる。こ
のマスキング効果を考慮したノイズシェーピングとして
は、例えば、信号スペクトルのパターンがある程度固定
化した入力オーディオ信号のスペクトルに応じたノイズ
シェーピング、すなわち入力オーディオ信号のスペクト
ルに対するマスキング効果を考慮して得られた許容ノイ
ズスペクトルを用いたノイズシェーピングを挙げること
ができる。
また、入力オーディオ信号のスペクトルが変化する場
合の、当該スペクトルに対するマスキング効果を考慮し
て得られたスペクトル変化に適応的な許容ノイズスペク
トルを用いたノイズシェーピング等がある。なお、上記
マスキング効果とは、人間の聴覚上の特性により、ある
信号によって他の信号がマスクされて聞こえなくなる現
象を言うもので、このマスキング効果には、時間軸上の
信号に対するマスキング効果と周波数軸上の信号に対す
るマスキング効果(或いは、同時刻マスキング,テンポ
ラルマスキング)とがある。このマスキング効果によ
り、マスキングされる部分にノイズがあったとしても、
このノイズは聞こえなくなる。例えば、上記同時刻マス
キング効果としては、第2図に示すように、ある周波数
の信号Sの周波数レスポンスを0dBとした時、当該信号
Sによって、曲線M以下(約−25dB以下)にマスキング
効果が作用するようになる。
また、人間の聴覚特性を利用して入力信号を臨界帯域
で帯域分割し、この各帯域毎に、上述したようなマスキ
ング効果を考慮した許容ノイズスペクトルを用いてノイ
ズシェーピングを行えば、より聴感上効果的なノイズシ
ェーピングが行える。このようなことを行えば、再生音
の聴感上のダイナミックレンジを上げることができる。
このようなことから、上記周波数分析回路17では、上
記入力オーディオ信号を人間の聴覚特性を利用していわ
ゆる臨界帯域幅(クリティカルバンド)に分割し、この
臨界帯域毎に周波数分析を行っている。この時の上記臨
界帯域幅での分割としては、例えば、入力オーディオ信
号を例えば高速フーリエ変換(FFT)で周波数軸上の成
分(FFT係数)に変換した後、該FFT係数の振幅項Am(以
下、m=0〜1024)を、人間の聴覚特性を考慮した高域
程帯域幅が広くなる上記臨界帯域幅で、例えば25バンド
のグループGn(以下、nは各バンドの番号を示し、n=
0〜24)にグループ分け(バンド分け)する。
また、これら各臨界帯域毎の周波数分析としては、例
えば、第(1)式により各帯域毎のそれぞれの振幅項Am
の総和(振幅項Amのピーク又は平均或いはエネルギ総
和)を取ることで得られるいわゆるバークスペクトル
(総和のスペクトル)Bnを求めるような分析を行う。
Bn=10log10 Cn(Pn)[dB] (1) ただし、n=0〜24であり、Cnは第n番目のバンド内
の要素数すなわち振幅項(ポイント数)、 Pnは各帯域のピーク値である。上記各帯域のバークスペ
クトルBnは、例えば、第3図に示すようになる。ただ
し、この第3図の例では、図示を簡略化するため、上記
臨界帯域における全帯域数を、例えば12バンド(B1〜B
12)で表現している。当該周波数分析回路17では、上述
したような臨界帯域幅での分割と各帯域毎の周波数分析
が行われ、その出力情報を、上記許容ノイズスペクトル
算出回路18に送るようにしている。
また、上記等ラウドネス曲線発生回路15からは、上記
等ラウドネス曲線RCの情報が発生され出力される。
ここで、該等ラウドネス曲線RCは、人間の聴覚特性に
応じた曲線であって、例えば1kの純音と同じ大きさに聞
こえる各周波数での音の音圧を曲線で結んだもので、ラ
ウドネスの等感度曲線とも呼ばれているものである。こ
の等ラウドネス曲線RCは、第4図に示すように、4k付近
は人間の聴力の鋭敏なところで、音圧が1kより例えば8d
B〜10dB低くても1kと略同じ大きさに聞こえ、逆に、例
えば10kでは4k付近よりも20dB程度も聞こえにくいこと
を示している。したがって、この等ラウドネス曲線RCに
基づいて上記エラーフィードバック回路によってオーデ
ィオ信号のノイズシェーピングを行うことで、聴感上の
ダイナミックレンジを上げることができるようになる。
すなわち、この等ラウドネス曲線RCを考慮して得られた
許容ノイズスペクトルを用いたノイズシェーピングを行
うことで、より聴感上効果的なノイズシェーピングが行
え、再生音の聴感上のダイナミックレンジを上げること
が可能となる。この等ラウドネス曲線RC(或いはその近
似曲線)の情報が上記等ラウドネス曲線発生回路15から
出力されて、上記許容ノイズスペクトル算出回路18に送
られる。
上記許容ノイズスペクトル算出回路18では、上述した
等ラウドネス曲線発生回路15の出力情報と、周波数分析
回路17の出力情報とに基づいて、上記許容ノイズスペク
トルを算出している。この時、例えば、上記周波数分析
回路17での各臨界帯域毎のバークスペクトルBnからは、
第(2)式により帯域間の影響を考慮してコンボリュー
ション(所定の重み付けの関数を畳込む)することで、
この各帯域毎の上記コンボリューションされたバークス
ペクトルSnを算出する。
Sn=Hn*Bn (2) ただし、Hnはコンボリューションの係数。このコンボ
リューションにより、第3図の図中点線で示す部分の総
和がとられる。更に、当該コンボリューションされたバ
ークスペクトルSnと、必要とされるS/N値であるOn(n
=0〜24)とを用い、第(3),(4)式によりコンボ
リューションされたマスキングスレッショールドTnを算
出する。
On=N−K×n (3) Tn=Sn−On (4) 例えばN=38で、K=1とすることができ、この時の
音質劣化は少ない。すなわち、第5図に示すように、該
コンボリューションされたマスキングスレッショールド
Tnの各レベルで示すレベル以下がマスキングされること
になる。その後、該コンボリューションされたマスキン
グスレッショールドTnを第(5)式によりデコンボリュ
ーションすることで、許容可能なノイズレベル(許容で
きるノイズスペクトル)TFnが算出される。実際には例
えば上記係数HnによるコンボリューションのDC(直流)
ゲイン分Dnを減算する。
TFn=Tn−Dn (5) 当該許容ノイズスペクトル算出回路18では、上述のよ
うにして得られた上記周波数分析回路17の出力情報と、
前述の等ラウドネス曲線発生回路15からの出力情報とを
合成して得られた合成情報に基づいて上記許容ノイズス
ペクトルが求められることになる。
ここで、上記等ラウドネス曲線RCに基づいた許容ノイ
ズスペクトルでの許容ノイズレベルは、入力オーディオ
信号のレベルによってはマスキング効果が作用する許容
ノイズレベル以下のレベルとなる場合がある。すなわ
ち、例えば、入力オーディオ信号のレベルが高い場合に
は、当該入力オーディオ信号による上記マスキング効果
が作用する許容ノイズレベルによって、上記等ラウドネ
ス曲線RCに基づいた許容ノイズスペクトルのレベルも同
時にマスキングされるようになることがある。
このようなことから、本発明実施例では、上記入力オ
ーディオ信号のレベルを上記レベル検出器16で検出し、
このレベル検出出力に基づいて、上記等ラウドネス曲線
発生回路15の出力情報と、上記周波数分析回路17の出力
情報との合成比を変えるようにしている。ここで、上記
等ラウドネス曲線発生回路15と上記周波数分析回路17の
出力情報の合成は、例えば周波数帯域毎に行われてい
る。この場合、上記レベル検出器16でのレベル検出も、
各帯域毎に検出されるようになり、したがって、当該帯
域毎のレベル検出出力に基づいて各帯域毎に上記合成比
が変えられることになる。すなわち、当該許容ノイズス
ペクトル算出回路18における許容ノイズスペクトルを求
めるための合成情報は、例えば、入力オーディオ信号の
低域のレベルが高く該低域でのマスキング効果が大きい
場合には、低域が高くて高域が低くなるような許容ノイ
ズスペクトルが得られるような合成比で合成情報を得る
ようにする。また、例えば、逆に高域のレベルが高く該
高域でのマスキング効果が大きい場合には、逆に高域が
高くて低域が低くなるような許容ノイズスペクトルが得
られるような合成比で合成情報が作られる。このように
して得られた許容ノイズスペクトルの情報が、上記フィ
ルタ係数算出回路14に送られ、当該フィルタ係数算出回
路14から当該許容ノイズスペクトルに応じたフィルタ係
数が出力されて、上記ノイズフィルタ13に送られる。
上述のようなことから、このノイズフィルタ13のフィ
ルタ特性は、入力オーディオ信号のレベルに応じて、帯
域毎に合成比が可変されて得られた許容ノイズスペクト
ルに基づいたフィルタ係数に応じたものとなる。ここ
で、例えば、入力オーディオ信号のレベルがフラットで
あった場合に、上記ノイズフィルタ13のフィルタ特性
が、第13図〜第16図の曲線MRのようになっているとす
る。この時、上記入力オーディオ信号が、例えば、第13
図に示すように低域で僅かにレベルの高い信号S1となっ
た場合には、上述したようにして合成比が変えられるこ
とで、上記フィルタ特性は、該曲線MRの低域が僅かに上
げられ高域が僅かに下げられた第6図中曲線MR1で示す
ような特性に変えられるようになる。また、例えば、入
力オーディオ信号が第7図に示すように低域でレベルの
大きい信号S2であった場合には、当該ノイズフィルタ13
のフィルタ特性は、当該曲線MRの低域が大きく上げられ
高域が大きく下げられた第7図中の曲線MR2で示すよう
な特性に変えられる。逆に、入力オーディオ信号が第8
図に示すように高域で僅かにレベルの高い信号S3であっ
た場合には、上記フィルタ特性は、上記曲線MRの低域が
僅かに下げられ高域が僅かに上げられた第8図中の曲線
MR3で示すような特性に変化され、また、例えば、第9
図に示すように高域でレベルの大きい信号S4であった場
合には、上記曲線MRの低域が大きく下げられ高域が大き
く上げられた第9図中の曲線MR4で示すような特性に変
化される。上述した第6図〜第9図に示すように、フィ
ルタ特性が変化されることで、より、人間の聴覚特性に
応じたノイズシェーピングが行えるようになる。
すなわち、上述したことを言い換えると、本実施例装
置においては、入力オーディオ信号のレベルが小さい時
は、上記ノイズフィルタ13のフィルタ特性を等ラウドネ
ス曲線RCのような特性にしてノイズシェーピングするよ
うにする。また、信号レベルが大きくなるにつれて、入
力オーディオ信号のレベルによって量子化ノイズを目立
たなくするために、該ノイズフィルタ13の特性を当該入
力オーディオ信号の信号レベルに合わせてフラットにす
るようにする。更に、信号レベルが小さい時は、ノイズ
フィルタ13で等ラウドネス曲線RCのような特性を、信号
レベルに合わせてフラットに近づけ、信号特性に合わせ
たノイズシェーピング特性(マスキング特性等)に変え
ていくようにする。すなわち、上記ノイズフィルタ13の
特性は、信号レベルが小さい時は等ラウドネス曲線RCの
ようなフィルタ特性とし、信号レベルが大きい時はマス
キング効果を考慮したフィルタ特性とされている。
なお、上述の第6図〜第9図の入力オーディオ信号の
レベルがフラット時のフィルタ特性を示す曲線MRにおい
ては、前述した第4図の等ラウドネス曲線RCを考慮する
と4k以下のレベルを上げることも考えられる(すなわち
許容できるノイズを増やすようにすることもできる)
が、この等ラウドネス曲線RCの4k以下は帯域幅が広くな
いにもかかわらず変化が急峻であるため、該4k以下の等
ラウドネス曲線RCに合わせたノイズフィルタ13を作成す
るとフィルタの次数が高くなってしまう。このようにフ
ィルタの次数を高めると回路構成が複雑化し大規模化す
るようになる。ところが、この時、該フィルタの規模に
見合った効果が得られないため、本実施例では、上述の
ように4k以下のフィルタ特性をフラットなものとしてい
る。また、本実施例のノイズフィルタ13では、通常、オ
ーディオ音信において使用頻度の高い中,低域では、上
述したように当該オーディオ音信の中,低域でのマキン
グ効果が効くので、第6図〜第9図の曲線MRを第4図の
等ラウドネス曲線RC程下げないようにしている(曲線MR
を等ラウドネス曲線RCよりも緩やかな曲線としてい
る)。すなわち、このようにするため、上述したように
マスキング効果を考慮したフィルタ係数を決定するよう
にしているのである。
第10図に、本実施例装置を例えばいわゆるコンパクト
ディスク(CD)を(伝送)媒体(メディア)としたシス
テムにおけるエンコーダ,デコーダの具体例を示す。こ
の第10図において、入力端子31にはアナログオーディオ
信号が供給される。このアナログオーディオ信号はA/D
変換器32で20ビットのディジタルオーディオ信号に変換
された後、本実施例の量子化誤差低減装置が内蔵された
20ビット対応エンコーダ33に送られる。このエンコーダ
33で16ビットに量子化されるとともに量子化誤差低減処
理がなされたオーディオ信号は、上記CDに記録される。
このCDに記録されたデータは、既存のCD再生機の再生回
路34及びD/A変換器35でアナログオーディオ信号に変換
されて出力端子36から出力されてる。すなわち、上記CD
に記録されたデータは、本実施例の量子化誤差低減装置
によって量子化誤差が低減されているものであるため、
このCDを再生して得られる音は、聴感上のダイナミック
レンジの高いものとなる。
また、第11図に上記CDと異なり例えば10ビットでオー
ディオ信号を記録するメディアを介したシステムの具体
的な構成を示す。この場合、入力端子41を介して入力さ
れたアナログオーディオ信号は、A/D変換器42で例えば1
6ビットのディジタルオーディオ信号とされ、本実施例
の量子化誤差低減装置が内蔵された10ビット対応エンコ
ーダ43に送られる。このエンコーダ43で10ビットに量子
化されるとともに量子化誤差低減処理がなされたオーデ
ィオ信号は、上記メディアに記録される。このメディア
に記録されたディジタルオーディオ信号は、既存の再生
機の再生回路44及びD/A変換器45でアナログオーディオ
信号に変換されて出力端子46から出力される。この場合
も同様に、得られる再生信号の聴感上のダイナミックレ
ンジが高くなる。
第12図には、オーバーサンプリングを行うD/A変換の
システムで本実施例装置を使用する具体例を示す。この
場合、入力端子51を介して入力されたアナログオーディ
オ信号は、オーバーサンプリングを行うA/D変換器52で
例えば20ビットのディジタルオーディオ信号とされ、伝
送路を介して本実施例の量子化誤差低減装置53に送られ
る。該量子化誤差低減装置53で量子化誤差低減処理がな
されたディジタルオーディオ信号は、D/A変換器54でア
ナログオーディオ信号に変換されて出力端子55から出力
される。これにより、オーバーサンプリングが行え、D/
A変換の分解能を落とすことができ、その分直線性を上
げる方向で上記D/A変換器54を作成し易くなる。
上述したように、本実施例によれば、量子化誤差をノ
イズフィルタ13を介して量子化器11の入力側に帰還する
ようにしたオーディオ信号の量子化誤差低減装置におい
て、ノイズフィルタ11のフィルタ特性を、第4図の等ラ
ウドネス曲線の情報と入力オーディオ信号の周波数分析
情報との合成比が入力オーディオ信号のレベルに応じて
可変されて得られた情報に基づいて設定することによ
り、すなわち、入力オーディオ信号レベルと周波数特性
に合わせてノイズシェーピングのノイズフィルタ13のフ
ィルタ特性を適応的に変化させることによって、例えば
第6図〜第9図の曲線MR及びMR1〜MR4に示すようなフィ
ルタ特性のノイズフィルタ13が得られ、このノイズフィ
ルタ13を介して量子化誤差を上記量子化器11の入力側に
帰還するようにしたことで、聴感上のノイズを低減する
ことができる。したがって、本実施例のオーディオ信号
の量子化誤差低減装置を、例えば規格統一されたディジ
タルオーディオ機器(例えばいわゆるコンパクトディス
ク,ディジタル・オーディオ・テープレコーダ等)に適
用すれば、該統一規格から現実に得られるダイナミック
レンジよりも、聴感上でより高いダイナミックレンジの
再生音を得られるようになる。例えば、統一規格(上記
CD,DATの場合16ビットスロットワード長の規格)を維持
したままで(再生側には変更を加えず、コンパチビリテ
ィーを保ったままで)、このオーディオ信号の再生音の
聴感上のダイナミックレンジを上げることができる。
〔発明の効果〕
本発明のオーディオ信号の量子化誤差低減装置におい
ては、ノイズフィルタのフィルタ特性を、等ラウドネス
曲線の情報と入力オーディオ信号の周波数分析情報との
合成比が入力オーディオ信号のレベルに応じて可変され
て得られた情報に基づいて設定するようにしたことによ
り、聴感上のノイズを低減して聴感上のダイナミックレ
ンジを上げることができる。
したがって、本発明のオーディオ信号の量子化誤差低
減装置を、例えば規格統一されたディジタルオーディオ
機器に適用すれば、該統一規格から現実に得られるダイ
ナミックレンジよりも、聴感上でより高いダイナミック
レンジの再生音が得られる。例えば、統一規格を維持し
たままで(再生側には変更を加えず、コンパチビリティ
ーを保ったままで)、このオーディオ信号の再生音の聴
感上のダイナミックレンジを上げることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明実施例のオーディオ信号の量子化誤差低
減装置の概略構成のブロック図、第2図はマスキング効
果を説明するための図、第3図はバークスペクトルを示
す図、第4図は等ラウドネス曲線を示す特性図、第5図
はマスキングスレッショールドを示す図、第6図〜第9
図はフィルタ特性を説明するための特性図、第10図はコ
ンパクトディスクのエンコーダ,デコーダシステムに本
実施例装置を適用した具体例を示すブロック図、第11図
は本実施例装置を10ビットシステムに適用した具体例を
示すブロック図、第12図はオーバーサンプリングを行う
D/A変換システムに本実施例装置を適用した具体例を示
すブロック図である。 10,12……加算器 11……量子化器 13……ノイズフィルタ 14……フィルタ係数算出回路 15……等ラウドネス曲線発生回路 16……レベル検出器 17……周波数分析回路 18……許容ノイズスペクトル算出回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H03M 7/38

Claims (19)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】量子化器で発生した量子化誤差をノイズフ
    ィルタを介して上記量子化器の入力側に帰還するように
    したオーディオ信号の量子化誤差低減装置において、 入力オーディオ信号のレベルを検出するレベル検出手段
    と、 入力オーディオ信号を臨界帯域毎に周波数分析する周波
    数分析手段と、 聴覚特性に応じた等ラウドネス曲線に基づいた情報を発
    生する等ラウドネス曲線発生手段と、 上記レベル検出手段の出力に応じて、上記周波数分析手
    段の出力と上記等ラウドネス曲線発生手段の出力との合
    成比を可変し、得られた合成情報に基づいて許容ノイズ
    スペクトルを算出する許容ノイズスペクトル算出手段と
    を有し、 上記ノイズフィルタのフィルタ特性を、上記許容ノイズ
    スペクトル算出手段の出力情報に基づいて設定するよう
    にしたことを特徴とするオーディオ信号の量子化誤差低
    減装置。
  2. 【請求項2】ディジタルオーディオ信号が入力され、 上記入力されたディジタルオーディオ信号に誤差帰還信
    号を加算して第1の信号を生成し、 上記第1の信号を量子化し、 上記入力されたディジタルオーディオ信号と上記量子化
    された第1の信号の差分を表す量子化誤差を生成し、 上記量子化誤差をフィルタリングして上記誤差帰還信号
    を生成し、 上記量子化された第1の信号を記録媒体に記録し、 等ラウドネス曲線に基づいた情報と、上記入力されたデ
    ィジタルオーディオ信号のマスキング効果とに基づい
    て、上記フィルタリングにおけるフィルタ特性を制御す
    る、 ことを特徴とするオーディオ信号の記録方法。
  3. 【請求項3】上記フィルタリングにおけるフィルタ特性
    を制御する際に、 上記入力されたディジタルオーディオ信号のレベルを検
    出し、 上記入力されたディジタルオーディオ信号を臨界帯域毎
    に分析して、分析情報を生成し、 上記レベル検出手段の出力に応じて、上記分析情報から
    得られる許容ノイズスペクトルと、上記等ラウドネス曲
    線に基づいた情報から得られる許容ノイズスペクトルと
    の合成比を可変して合成し、 上記合成された許容ノイズスペクトルに基づいて、上記
    フィルタリングにおけるフィルタ特性を制御する、 ことを特徴とする特許請求の範囲第(2)項記載のオー
    ディオ信号の記録方法。
  4. 【請求項4】上記入力されるディジタルオーディオ信号
    は、中,低域成分を多く含み、上記フィルタリングにお
    けるフィルタ特性を、等ラウドネス曲線に基づいた関連
    した情報と、上記入力されたディジタルオーディオ信号
    のマスキング効果とに基づいて制御する、 ことを特徴とする特許請求の範囲第(2)項記載のオー
    ディオ信号の記録方法。
  5. 【請求項5】上記入力されたディジタルオーディオ信号
    のレベル検出は、その振幅を臨界帯域毎に検出する、 ことを特徴とする特許請求の範囲第(3)項記載のオー
    ディオ信号の記録方法。
  6. 【請求項6】上記レベル検出手段の出力に応じて、上記
    分析情報から得られる許容ノイズスペクトルと、上記等
    ラウドネス曲線に基づいた情報から得られる許容ノイズ
    スペクトルとの合成比を臨界帯域毎に可変して合成す
    る、 ことを特徴とする特許請求の範囲第(5)項記載のオー
    ディオ信号の記録方法。
  7. 【請求項7】上記入力されたディジタルオーディオ信号
    のレベルが小さいときは、上記分析情報から得られる許
    容ノイズスペクトルの比を、上記等ラウドネス曲線に基
    づいた情報から得られる許容ノイズスペクトルの比より
    も大きくして、合成し、上記入力されたディジタルオー
    ディオ信号のレベルが大きいときは、上記分析情報から
    得られる許容ノイズスペクトルの比を、上記等ラウドネ
    ス曲線に基づいた情報から得られる許容ノイズスペクト
    ルの比よりも小さくして、合成する、 ことを特徴とする特許請求の範囲第(6)項記載のオー
    ディオ信号の記録方法。
  8. 【請求項8】ディジタルオーディオ信号が入力され、 上記入力されたディジタルオーディオ信号に誤差帰還信
    号を加算して第1の信号を生成し、 上記第1の信号を量子化し、 上記入力されたディジタルオーディオ信号と上記量子化
    された第1の信号の差分を表す量子化誤差を生成し、 上記量子化誤差をフィルタリングして上記誤差帰還信号
    を生成し、 上記量子化された第1の信号を伝送媒体を介して伝送
    し、 等ラウドネス曲線に基づいた情報と、上記入力されたデ
    ィジタルオーディオ信号のマスキング効果とに基づい
    て、上記フィルタリングにおけるフィルタ特性を制御す
    る、 ことを特徴とするオーディオ信号の伝送方法。
  9. 【請求項9】上記フィルタリングにおけるフィルタ特性
    を制御する際に、 上記入力されたディジタルオーディオ信号のレベルを検
    出し、 上記入力されたディジタルオーディオ信号を臨界帯域毎
    に分析して、分析情報を生成し、 上記レベル検出手段の出力に応じて、上記分析情報から
    得られる許容ノイズスペクトルと、上記等ラウドネス曲
    線に基づいた情報から得られる許容ノイズスペクトルと
    の合成比を可変して合成し、 上記合成された許容ノイズスペクトルに基づいて、上記
    フィルタリングにおけるフィルタ特性を制御する、 ことを特徴とする特許請求の範囲第(8)項記載のオー
    ディオ信号の伝送方法。
  10. 【請求項10】上記入力されるディジタルオーディオ信
    号は、中,低域成分を多く含み、上記フィルタリングに
    おけるフィルタ特性を、等ラウドネス曲線に基づいた関
    連した情報と、上記入力されたディジタルオーディオ信
    号のマスキング効果とに基づいて制御する、 ことを特徴とする特許請求の範囲第(8)項記載のオー
    ディオ信号の伝送方法。
  11. 【請求項11】上記入力されたディジタルオーディオ信
    号のレベル検出は、その振幅を臨界帯域毎に検出する、 ことを特徴とする特許請求の範囲第(9)項記載のオー
    ディオ信号の伝送方法。
  12. 【請求項12】上記レベル検出手段の出力に応じて、上
    記分析情報から得られる許容ノイズスペクトルと、上記
    等ラウドネス曲線に基づいた情報から得られる許容ノイ
    ズスペクトルとの合成比を臨界帯域毎に可変して合成す
    る、 ことを特徴とする特許請求の範囲第(11)項記載のオー
    ディオ信号の伝送方法。
  13. 【請求項13】上記入力されたディジタルオーディオ信
    号のレベルが小さいときは、上記分析情報から得られる
    許容ノイズスペクトルの比を、上記等ラウドネス曲線に
    基づいた情報から得られる許容ノイズスペクトルの比よ
    りも大きくして、合成し、上記入力されたディジタルオ
    ーディオ信号のレベルが大きいときは、上記分析情報か
    ら得られる許容ノイズスペクトルの比を、上記等ラウド
    ネス曲線に基づいた情報から得られる許容ノイズスペク
    トルの比よりも小さくして、合成する、 ことを特徴とする特許請求の範囲第(12)項記載のオー
    ディオ信号の伝送方法。
  14. 【請求項14】入力されるディジタルオーディオ信号に
    誤差帰還信号を加算して第1の信号を生成する第1の加
    算手段と、 上記第1の加算手段に接続され、上記第1の信号を量子
    化する量子化手段と、 上記量子化手段に接続され、上記入力されたディジタル
    オーディオ信号と上記量子化された第1の信号の差分を
    表す量子化誤差を生成する第2の加算手段と、 上記第2の加算手段に接続され、上記量子化誤差をフィ
    ルタリングして上記誤差帰還信号を生成するフィルタリ
    ング手段と、 等ラウドネス曲線に基づいた情報を発生する等ラウドネ
    ス曲線発生手段と、 上記等ラウドネス曲線に基づいた情報と、上記入力され
    たディジタルオーディオ信号のマスキング効果とに基づ
    いて、上記フィルタリングにおけるフィルタ特性を制御
    する制御手段と、 を備えるオーディオ信号の量子化誤差低減装置。
  15. 【請求項15】上記入力されたディジタルオーディオ信
    号のレベルを検出するレベル検出手段と、 上記入力されたディジタルオーディオ信号を臨界帯域毎
    に分析して、分析情報を生成する周波数分析手段とを備
    え、 上記制御手段は、上記レベル検出手段の出力に応じて、
    上記分析情報から得られる許容ノイズスペクトルと、上
    記等ラウドネス曲線に基づいた情報から得られる許容ノ
    イズスペクトルとの合成比を可変して合成し、合成され
    た許容ノイズスペクトルに基づいて、上記フィルタリン
    グ手段のフィルタ特性を制御する、 ことを特徴とする特許請求の範囲第(14)項記載のオー
    ディオ信号の量子化誤差低減装置。
  16. 【請求項16】上記入力されるディジタルオーディオ信
    号は、中,低域成分を多く含み、上記制御手段は、上記
    フィルタリング手段のフィルタ特性を、等ラウドネス曲
    線に基づいた関連した情報と、上記入力されたディジタ
    ルオーディオ信号のマスキング効果とに基づいて制御す
    る、 ことを特徴とする特許請求の範囲第(14)項記載のオー
    ディオ信号の量子化誤差低減装置。
  17. 【請求項17】上記レベル検出手段は、上記入力された
    ディジタルオーディオ信号の振幅を臨界帯域毎に検出す
    る、 ことを特徴とする特許請求の範囲第(14)項記載のオー
    ディオ信号の量子化誤差低減装置。
  18. 【請求項18】上記制御手段は、上記レベル検出手段の
    出力に応じて、上記分析情報から得られる許容ノイズス
    ペクトルと、上記等ラウドネス曲線に基づいた情報から
    得られる許容ノイズスペクトルとの合成比を臨界帯域毎
    に可変して合成する、 ことを特徴とする特許請求の範囲第(17)項記載のオー
    ディオ信号の量子化誤差低減装置。
  19. 【請求項19】上記制御手段は、上記入力されたディジ
    タルオーディオ信号のレベルが小さいときは、上記分析
    情報から得られる許容ノイズスペクトルの比を、上記等
    ラウドネス曲線に基づいた情報から得られる許容ノイズ
    スペクトルの比よりも大きくして、合成し、上記入力さ
    れたディジタルオーディオ信号のレベルが大きいとき
    は、上記分析情報から得られる許容ノイズスペクトルの
    比を、上記等ラウドネス曲線に基づいた情報から得られ
    る許容ノイズスペクトルの比よりも小さくして、合成す
    る、 ことを特徴とする特許請求の範囲第(18)項記載のオー
    ディオ信号の量子化誤差低減装置。
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