JPH0668838A - エレクトロンシャワー装置 - Google Patents
エレクトロンシャワー装置Info
- Publication number
- JPH0668838A JPH0668838A JP22112992A JP22112992A JPH0668838A JP H0668838 A JPH0668838 A JP H0668838A JP 22112992 A JP22112992 A JP 22112992A JP 22112992 A JP22112992 A JP 22112992A JP H0668838 A JPH0668838 A JP H0668838A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- thermoelectrons
- wafer
- electrons
- decelerated
- electrode
- Prior art date
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- Pending
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Abstract
(57)【要約】
【目的】精密な制御をすることなくウェーハ7に形成さ
れた素子を破壊しないでイオンを中和できる。 【構成】フィラメントの熱電子を引出し電極2より引き
出し、引出し電極2によって担加速された熱電子を減速
する減速電極3で減速し、この減速された電子を磁石4
で軌道を曲げて開口10aより取出しウェーハ7に浴び
せる。このとき一部の減速されなかった電子は直進させ
隔離室10の壁に吸収させ消滅させる。このことによっ
て低エネルギーの電子のみ取出し、ウェーハ7に照射す
る。
れた素子を破壊しないでイオンを中和できる。 【構成】フィラメントの熱電子を引出し電極2より引き
出し、引出し電極2によって担加速された熱電子を減速
する減速電極3で減速し、この減速された電子を磁石4
で軌道を曲げて開口10aより取出しウェーハ7に浴び
せる。このとき一部の減速されなかった電子は直進させ
隔離室10の壁に吸収させ消滅させる。このことによっ
て低エネルギーの電子のみ取出し、ウェーハ7に照射す
る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体基板にイオン注
入におけるイオン照射されるときに生ずる半導体基板の
過剰イオンを中和するイオン注入装置のエレクトロンシ
ャワー装置に関する。
入におけるイオン照射されるときに生ずる半導体基板の
過剰イオンを中和するイオン注入装置のエレクトロンシ
ャワー装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図2は従来の一例を示すエレクトロンシ
ャワー装置を示す図である。従来のイオン注入工程にお
けるエレクトロンシャワー装置は、図2に示すように、
イオンビームが通過する鏡筒5と注入室9との間にある
拡張室11の一方側の奥まった室に収容されるフィラメ
ント1及び引出し電極2と、拡張室11の他方の奥まっ
た室に配置されるターゲット6を有している。
ャワー装置を示す図である。従来のイオン注入工程にお
けるエレクトロンシャワー装置は、図2に示すように、
イオンビームが通過する鏡筒5と注入室9との間にある
拡張室11の一方側の奥まった室に収容されるフィラメ
ント1及び引出し電極2と、拡張室11の他方の奥まっ
た室に配置されるターゲット6を有している。
【0003】このエレクトロンシャワー装置の動作は、
まず、フィラメントに電流を流し、熱電子を発生する。
発生した熱電子はフィラメントH側から見れば数100
Vに印加された引出し電極2より引き出され、反対側に
配置されたターゲット6に衝突し、ターゲット6は2次
電子を発生する。この2次電子は一度加速電極2より加
速され、注入室9に通ずる開口を経てディスク8に載置
されウェーハ7に照射される。また、このウェーハ7に
照射される2次電子量はターゲット6とグランド間に流
れる電流を計測し2次電子量を制御して、中和に適した
2次電子量を制御していた。
まず、フィラメントに電流を流し、熱電子を発生する。
発生した熱電子はフィラメントH側から見れば数100
Vに印加された引出し電極2より引き出され、反対側に
配置されたターゲット6に衝突し、ターゲット6は2次
電子を発生する。この2次電子は一度加速電極2より加
速され、注入室9に通ずる開口を経てディスク8に載置
されウェーハ7に照射される。また、このウェーハ7に
照射される2次電子量はターゲット6とグランド間に流
れる電流を計測し2次電子量を制御して、中和に適した
2次電子量を制御していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】この従来のエレクトロ
ンシャワー装置では、2次電子のエネルギーが高い為、
過量に電子を供給すると、イオン注入中の半導体基板に
マイナスチャージを発生させ半導体基板上の素子を破壊
するという問題があった。また、この電子が過剰になら
ないように複雑な制御を必要としていた。さらに、この
ような複雑な制御を行っても、一部の制御しきれないタ
ーゲットから加速された電子によって素子が破壊される
という問題もあった。
ンシャワー装置では、2次電子のエネルギーが高い為、
過量に電子を供給すると、イオン注入中の半導体基板に
マイナスチャージを発生させ半導体基板上の素子を破壊
するという問題があった。また、この電子が過剰になら
ないように複雑な制御を必要としていた。さらに、この
ような複雑な制御を行っても、一部の制御しきれないタ
ーゲットから加速された電子によって素子が破壊される
という問題もあった。
【0005】本発明の目的は、素子を破壊することなく
はん雑な制御も必要なくイオンを中和することのできる
エレクトロンシャワー装置を提供することである。
はん雑な制御も必要なくイオンを中和することのできる
エレクトロンシャワー装置を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明のエレクトロンシ
ャワー装置は、注入室に収納される半導体基板面に対し
て所定の角度に対向する開口を有するとともに該注入室
と仕切られる隔離室と、この隔離室に収納される熱陰極
と、この熱陰極が発生する熱電子を引き出す引出し電極
と、この引出し電極より引き出される前記熱電子の速度
を減速する減速電極と、減速された前記熱電子を前記開
口に向うように軌道を曲げる磁石を備えている。
ャワー装置は、注入室に収納される半導体基板面に対し
て所定の角度に対向する開口を有するとともに該注入室
と仕切られる隔離室と、この隔離室に収納される熱陰極
と、この熱陰極が発生する熱電子を引き出す引出し電極
と、この引出し電極より引き出される前記熱電子の速度
を減速する減速電極と、減速された前記熱電子を前記開
口に向うように軌道を曲げる磁石を備えている。
【0007】
【作用】フィラメントを加熱し熱電子を発生させ、引出
し電極を用い効率よく熱電子を取り出す。取出された熱
電子はエネルギーが高いため、次の減速電極で減速させ
エネルギーを落とす。充分にエネルギーが落ちた電子
は、磁石の磁界でその軌道を曲げられる。まだエネルギ
ーの高い電子は磁界で若干軌道を曲げられるものの大半
は直進し、注入室に飛び込むことない。そして磁界で軌
道を曲げられるエネルギーの低い電子のみウェーハに照
射して、素子を破壊することなく中和することが出来
る。
し電極を用い効率よく熱電子を取り出す。取出された熱
電子はエネルギーが高いため、次の減速電極で減速させ
エネルギーを落とす。充分にエネルギーが落ちた電子
は、磁石の磁界でその軌道を曲げられる。まだエネルギ
ーの高い電子は磁界で若干軌道を曲げられるものの大半
は直進し、注入室に飛び込むことない。そして磁界で軌
道を曲げられるエネルギーの低い電子のみウェーハに照
射して、素子を破壊することなく中和することが出来
る。
【0008】
【実施例】次に本発明について図面を参照して説明す
る。
る。
【0009】図1は本発明のエレクトロンシャワー装置
の一実施例における構成を示す図である。このエレクト
ロンシャワー装置は、図1に示すように、ウェーハ7に
照射されるイオンビームに対して所定の角度で開口10
aを有し拡張室と仕切られる隔離室10と、この隔離室
10に熱電子を発生するフィラメントと、熱電子を引き
出す引出し電極2と、引き出される熱電子を開口10a
に向けるように曲げる磁石4とを備えている。すなわ
ち、従来例で示したターゲットからの二次電子より中和
でなく、引出し電極2に引き出された電子を利用して中
和したことである。
の一実施例における構成を示す図である。このエレクト
ロンシャワー装置は、図1に示すように、ウェーハ7に
照射されるイオンビームに対して所定の角度で開口10
aを有し拡張室と仕切られる隔離室10と、この隔離室
10に熱電子を発生するフィラメントと、熱電子を引き
出す引出し電極2と、引き出される熱電子を開口10a
に向けるように曲げる磁石4とを備えている。すなわ
ち、従来例で示したターゲットからの二次電子より中和
でなく、引出し電極2に引き出された電子を利用して中
和したことである。
【0010】次に、このエレクトロンシャワー装置の動
作を説明する。まず、フィラメントを加熱し、熱電子を
発生する。発生した熱電子は引出し電極2によって加速
され、熱電極3へ向う。減速電極3を通りぬけて、減速
された熱電子は磁石4の作る磁界力F受けて軌道を曲げ
られて開口10aへ向い隔離室10の外へ飛びだし、イ
オン注入中のウェーハ7に向けて照射し、ウェーハ7の
イオンを中和する。
作を説明する。まず、フィラメントを加熱し、熱電子を
発生する。発生した熱電子は引出し電極2によって加速
され、熱電極3へ向う。減速電極3を通りぬけて、減速
された熱電子は磁石4の作る磁界力F受けて軌道を曲げ
られて開口10aへ向い隔離室10の外へ飛びだし、イ
オン注入中のウェーハ7に向けて照射し、ウェーハ7の
イオンを中和する。
【0011】ここで、引出し電極2を通り抜ける熱電子
のうちもとからのエネルギーの高かったものは力Fを受
けてもあまり軌道を曲げられず直進し、隔離室10の壁
に吸収される。また、この壁から二次電子が発生しても
そのエネルギーは弱く、反射・吸収を繰返して行く内に
消滅する。このように、加速エネルギーをまたない電子
を照射することによって、ウェーハ7に形成される回路
素子を破壊することなく、イオンの中和を行うことが出
来る。
のうちもとからのエネルギーの高かったものは力Fを受
けてもあまり軌道を曲げられず直進し、隔離室10の壁
に吸収される。また、この壁から二次電子が発生しても
そのエネルギーは弱く、反射・吸収を繰返して行く内に
消滅する。このように、加速エネルギーをまたない電子
を照射することによって、ウェーハ7に形成される回路
素子を破壊することなく、イオンの中和を行うことが出
来る。
【0012】なお、引出し電極2に対する減速電極3の
電位は可変出来るようにすることが望ましい。このこと
は、熱電子流を直接制御するだけで、中和条件を容易に
設定出来る。
電位は可変出来るようにすることが望ましい。このこと
は、熱電子流を直接制御するだけで、中和条件を容易に
設定出来る。
【0013】
【発明の効果】以上説明したように本発明は引出し電極
により引き出される熱電子を減速させ、さらに軌道を曲
げて低エネルギーの熱電子のみ抽出した半導体基板であ
るウェーハに照射することによって、ウェーハに形成さ
れた素子を破壊することなくイオンを中和できるという
効果がある。また、直接熱電子を制御して行えるので、
その制御は簡単で安定して行え得るという効果がある。
により引き出される熱電子を減速させ、さらに軌道を曲
げて低エネルギーの熱電子のみ抽出した半導体基板であ
るウェーハに照射することによって、ウェーハに形成さ
れた素子を破壊することなくイオンを中和できるという
効果がある。また、直接熱電子を制御して行えるので、
その制御は簡単で安定して行え得るという効果がある。
【図1】本発明のエレクトロンシャワー装置の一実施例
における構成を示す図である。
における構成を示す図である。
【図2】従来のエレクトロンシャワー装置の一例におけ
る構成を示す図である。
る構成を示す図である。
1 フィラメント 2 引出し電極 3 減速電極 4 磁石 5 鏡筒 6 ターゲット 7 ウェーハ 8 ディスク 9 注入室 10 隔離室 10a 開口 11 拡張室
Claims (1)
- 【請求項1】 注入室に収納される半導体基板面に対し
て所定の角度に対向する開口を有するとともに該注入室
と仕切られる隔離室と、この隔離室に収納される熱陰極
と、この熱陰極が発生する熱電子を引き出す引出し電極
と、この引出し電極より引き出される前記熱電子の速度
を減速する減速電極と、減速された前記熱電子を前記開
口に向うように軌道を曲げる磁石を備えることを特徴と
するエレクトロンシャワー装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22112992A JPH0668838A (ja) | 1992-08-20 | 1992-08-20 | エレクトロンシャワー装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22112992A JPH0668838A (ja) | 1992-08-20 | 1992-08-20 | エレクトロンシャワー装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0668838A true JPH0668838A (ja) | 1994-03-11 |
Family
ID=16761914
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP22112992A Pending JPH0668838A (ja) | 1992-08-20 | 1992-08-20 | エレクトロンシャワー装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0668838A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010123467A (ja) * | 2008-11-21 | 2010-06-03 | Nissin Ion Equipment Co Ltd | プラズマ発生装置 |
-
1992
- 1992-08-20 JP JP22112992A patent/JPH0668838A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010123467A (ja) * | 2008-11-21 | 2010-06-03 | Nissin Ion Equipment Co Ltd | プラズマ発生装置 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 19990406 |