JPH0668818U - インフレーションフィルム成形用ダイ - Google Patents

インフレーションフィルム成形用ダイ

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JPH0668818U
JPH0668818U JP017303U JP1730393U JPH0668818U JP H0668818 U JPH0668818 U JP H0668818U JP 017303 U JP017303 U JP 017303U JP 1730393 U JP1730393 U JP 1730393U JP H0668818 U JPH0668818 U JP H0668818U
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孝正 清水
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株式会社プラコー
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  • Shaping By String And By Release Of Stress In Plastics And The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 分配路に改良を加えることにより、ダイ中の
スパイラル溝数を減少させることなく、大径のエア給排
管乃至バブル内冷用エア通路を、ダイの径を大径化する
ことなく確保し、バブルの冷却を充分に行い、フイルム
の物質的諸特性を従来のものと劣ることなくフイルムを
成形可能とする。 【構成】 各主分配路20の端部から更に2本の副分配
路30が枝分かれして、スパイラル溝13の下端に連通
していると共に、隣接する主分配路20と副分配路30
を避けた位置に、大径のバブル内冷用エア通路40が配
置してある。これにより、分配路数及びスパイラル溝数
を減少させることなく、平面にみてこのダイにおける分
配路の配置関係を簡略化でき、かつ隣接する主分配路2
0と副分配路30で囲まれる領域を広く取ることがで
き、この領域に大径のバブル内冷用エア通路40を配置
することができる。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
この考案は、押出機より押し出された溶融樹脂をインフレーション方式により フイルムに成形するときに用いるダイに係るものであり、殊にダイ中央部に軸線 方向に樹脂供給路があり、これよりも下流側にはスパイラル溝を壁面に設けた円 筒樹脂路が設けてあり、前記樹脂供給路と円筒樹脂路とは放射状に配した数本の 分配路により接続してある押出機用のセンターフィード型のダイに関するもので ある。
【0002】
【従来の技術】
従来この種のダイにおいて、良質のフイルムを成形するために、溶融樹脂をダ イ中において如何に均等に分配するか、或いは部分的な滞留をおこさせないよう に、スパイラル溝の傾斜角や、溝の形状その他分配路の数などを変えることによ る整流効果の改善と、高吐出を得るためのダイが開発され、その一例として特開 昭61−40130号公報などがある。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
前記従来の技術においては、放射状の分配路がその成形ダイの中央部から少な くとも8本乃至12本程度半径方向に放射状に延びてその各先端が独立している 各スパイラル溝の下端に連通しているため、バブル内冷用のエア通路乃至バブル 内へのエア給排管の配置領域が狭く(図3参照)、その配管径が小径のものしか 加工できないし、この放射状の分配路と前記エア通路乃至エア給排管とがどうし ても接近し、殊に前記バブル内冷用のエア通路に接近した部分ではダイの他の部 分と温度差が生じる。 また前記エア通路乃至エア給排管の径が充分大きくないため成形されたフイル ムを充分に冷却できない現象や、バブルの径を所望寸法に膨張させるのに時間が かかったりする欠陥がある。 この考案は、前記分配路に改良を加えることにより、前記従来の技術の欠点を 改善し、ダイ中のスパイラル溝数を減少させることなく、大径のエア給排管乃至 バブル内冷用エア通路を、ダイの径を大径化することなく確保し、バブルの冷却 を充分に行い、フイルムの物質的諸特性を従来のものと劣ることなくフイルムを 成形可能としたインフレーションフイルム成形用ダイを市場に提供することを目 的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために、この考案は押出機より供給される溶融樹脂をダイ 中央部の軸線方向の樹脂路内にセンターフィード方式で受入れた後、ダイ半径方 向に放射状の延びる分配路、スパイラル溝が内壁面に形成してある円筒樹脂路を 経て環状吐出口から吐出し、インフレーションフィルムを成形するダイにおいて 、 前記分配路は主分配路と、副分配路とからなり、主分配路が前記ダイ中央部の 軸線方向の樹脂路から放射状に等角間隔に半径方向に複数本延び、各主分配路の 先端部から更に2本の前記副分配路が枝分かれして、この前記副分配路の各先端 部はそれぞれ独立した前記スパイラル溝の下端に連通していると共に、隣接する 主分配路と副分配路を避けた位置に、大径のバブル内冷用エア通路乃至はバブル 内へのエア給排管路が配置してあることを特徴とするインフレーションフィルム 成形用ダイとしてある。 前記ダイが単層フィルム成形用とすることが好ましい。 前記バブル内冷用エア通路は冷風供給路群とエア排出路群とからなり、この冷 風供給路群は前記ダイ上面に配置した内部冷風リング乃至内冷筒に連通し、前記 エア排出路群は前記ダイ上面中央に配備した吸気円筒体の下端に連通してあるこ とが望ましい。
【0005】
【作用】
請求項1乃至請求項3に記載された考案においては、押出機より供給された溶 融樹脂は、このダイ中央部の軸線方向の樹脂路を通った後、前記主分配路でダイ の半径方向へ分配され、次いで各主分配路先端部から2本の副分配路に再分配さ れた後、各々独立したスパイラル溝内に供給される。次いで、前記溶融樹脂は各 スパイラル溝内を流動しつつ前記円筒樹脂路内で合流し、環状吐出口からバブル として吐出され、インフレーションフイルムに成形加工される。 この際、バブル内には、前記エア給排管路からエアが給排され、このエア量を 調整することにより、バブルの膨張径を制御したりバブル内冷用エア通路を通し てバブルをその内面から冷却し、フロストラインの高さを制御する。 請求項2に記載された考案では、インフレーションフイルムは単層のものとし て成形加工される。 請求項3に記載された考案では、そのバブルの内部冷却に際して、前記エア供 給路群から供給される冷風は、前記ダイ上面に設けたバブル内冷リングの環状吹 出口から、前記環状吐出口から吐出された直後の溶融状態のバブル内面に吹き付 けられ、このバブルを内部から冷却する。必要に応じ、この内冷リングの上方に 連ねた内冷筒の周壁からも冷風はバブルの内面に向け吹付けられ、このバブル内 面を冷却する。 次いで、このバブルを冷却し自身昇温した空気は、前記吸気円筒体の上端から 吸引され、前記エア排気路群を通してダイ外部へ排気される。
【0006】
【実施例】
次に、請求項1乃至請求項3に記載された考案の代表的な実施例を次に説明す る。 図1において、Aは、押出機(図示せず)より供給される溶融樹脂をダイ中央 部の軸線方向の樹脂路10内にセンターフィード方式で受入れた後、ダイ半径方 向に放射状に延びる分配路11、スパイラル溝13が内壁面に形成してある円筒 樹脂路14を経て環状吐出口15から吐出し、単層のインフレーションフィルム を成形するダイである。 前記分配路11は主分配路20と、副分配路30とからなり、主分配路20が 前記ダイA中央部の軸線方向の樹脂路10から放射状に等角間隔に半径方向に複 数本延び、各主分配路20の先端部から更に2本の前記副分配路30が枝分かれ して、この副分配路30の各先端部は各々独立した前記スパイラル溝13の下端 に連通していると共に、隣接する主分配路20と副分配路30を避けた位置に、 大径のバブル内冷用エア通路乃至はバブル内へのエア給排管路、図示の場合には バブル内冷用エア通路40が配置してある。これらバブル内冷用エア通路40は 、そのまま平行にダイAの上端面に開口させても、途中で例えば一本おきに合流 させてもよい。 より具体的に説明すれば、前記バブル内冷用エア通路40は冷風供給路群41 とエア排出路群42とからなり、この冷風供給路群41は前記ダイ上面配置した 内部冷風リング50乃至内冷筒(図示せず)に連通し、前記エア排出路群42は 前記ダイA上面中央に配備した吸気円筒体60の下端に連通してあることを特徴 とする。 従って、この実施例の前記バブル内冷用エア通路40の内径を従来のダイの2 倍径とすると、内部に挿通するエアパイプの内径は凡そ、従来の3.2倍の径の ものが用いられ、前記バブル内冷用エア通路40の数が従来の数の半分になるが 、総通風面積は凡そ、5.4倍となっている。 このダイAの作用は、対応する前記請求項に記載された考案の作用と同じため 、ここでの説明を省略する。
【0007】
【考案の効果】
この請求項1に記載された考案は、前記のように各主分配路の先端部から更に 2本の副分配路が枝分かれして、スパイラル溝の下端に連通していると共に、隣 接する主分配路と副分配路を避けた位置に、大径のバブル内冷用エア通路乃至は バブル内へのエア給排管路が配置してあるため、分配路数及びスパイラル溝数を 減少させることなく、平面にみてこのダイにおける分配路の配置関係を簡略化で き、かつ隣接する主分配路と副分配路で囲まれる領域を広く取ることができ、こ の領域に従来のものより遥かに大径の前記バブル内冷用エア通路乃至はバブル内 へのエア給排管路を配置することができる。 この結果、バブルの内部冷却を充分に行え、かつバブル内への給排量を大きく 確保でき、フロストラインの調節を適切に行える。
【0008】 また前記領域の拡大により、前記バブル内冷用エア通路乃至バブル内へのエア 給排管路と分配路が余り接近せず、各分配路別による温度差が起らない。 因に従来公知のダイと本件考案のダイを比較した場合、スパイラル溝数を同一 とし、これに連通される分配路数を同一としたとき、本件考案のものは主分配路 数が半分の数となるため、前記バブル内冷用エア通路乃至はバブル内へのエア給 排管路における孔径を従来のものの2倍にしても、分配路との間の寸法は、本件 考案の方が大きく、前記孔径が2倍であれば、この孔の面積は従来の孔の面積の 4倍となり、孔数が従来の半分となったとしても、総面積は2倍となり孔径が大 きいだけこの中に挿通される断熱材で被覆したエアパイプの内径も大きく総通風 面積を格段に大きくすることができ、通風ヘッド損失率も小さくなることと相ま って、それだけ給排気風量を大きくでき、前記効果が顕著に奏せられる。
【0009】 請求項2に記載された考案では、前記請求項1に記載された効果に加えて、前 記ダイは単層フイルム成形用としてあるため、前記主分配路、これに連なる副分 配路の配置をより簡略化できる。 請求項3に記載された考案においては、前記請求項1乃至請求項2に記載され た効果に加えて、前記バブル内冷用エア通路は冷風供給路群とエア排出路群とか らなり、この冷風供給路群は前記ダイ上面配置した内部冷風リング乃至内冷筒に 連通し、前記エア排出路群は前記ダイ上面中央に配備した吸気円筒体の下端に連 通してあることを特徴としてあるため、大きな風量をもってバブルをその内部か ら前記内部冷風リング乃至内冷筒により効果よく冷却でき、冷却に伴い昇温した 空気をダイ外へ迅速に排気できる。 なお、実施例のダイは単層フイルム成形用として説明したが、多層フイルム成 形用のものは請求項1に記載された発明の範囲に属することは云うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の縦断面図である。
【図2】図1に示したダイの分配路の配列を示す概略横
断平面図である。
【図3】従来のダイの分配路の配列を示す概略横断平面
図である。
【符号の説明】
20 主分配路 30 副分配路 40 バブル内へのエア給排管路乃至バブル内冷用エ
ア通路

Claims (3)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】押出機より供給される溶融樹脂をダイ中央
    部の軸線方向の樹脂路内にセンターフィード方式で受入
    れた後、ダイ半径方向に放射状の延びる分配路、スパイ
    ラル溝が内壁面に形成してある円筒樹脂路を経て環状吐
    出口から吐出し、インフレーションフィルムを成形する
    ダイにおいて、 前記分配路は主分配路と、副分配路とからなり、主分配
    路が前記ダイ中央部の軸線方向の樹脂路から放射状に等
    角間隔に半径方向に複数本延び、各主分配路の先端部か
    ら更に2本の前記副分配路が枝分かれして、この副分配
    路の各先端部はそれぞれ独立した前記スパイラル溝の下
    端に連通していると共に、隣接する主分配路と副分配路
    を避けた位置に、大径のバブル内冷用エア通路乃至はバ
    ブル内へのエア給排管路が配置してあることを特徴とす
    るインフレーションフィルム成形用ダイ。
  2. 【請求項2】前記ダイが単層フィルム成形用としてある
    ことを特徴とする請求項1記載のインフレーションフィ
    ルム成形用ダイ。
  3. 【請求項3】前記バブル内冷用エア通路は冷風供給路群
    とエア排出路群とからなり、この冷風供給路群は前記ダ
    イ上面に配置した内部冷風リング乃至内冷筒に連通し、
    前記エア排出路群は前記ダイ上面中央に配備した吸気円
    筒体の下端に連通してあることを特徴とする請求項1乃
    至請求項2記載のインフレーションフィルム成形用ダ
    イ。
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